JPH11320931A - 可逆性感熱記録媒体の印字装置、消去装置、印字・消去装置、印字方法、消去方法、及び印字・消去方法 - Google Patents

可逆性感熱記録媒体の印字装置、消去装置、印字・消去装置、印字方法、消去方法、及び印字・消去方法

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JPH11320931A
JPH11320931A JP12796798A JP12796798A JPH11320931A JP H11320931 A JPH11320931 A JP H11320931A JP 12796798 A JP12796798 A JP 12796798A JP 12796798 A JP12796798 A JP 12796798A JP H11320931 A JPH11320931 A JP H11320931A
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JP
Japan
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erasing
printing
card
recording medium
thermosensitive recording
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JP12796798A
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English (en)
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Haruhiko Osawa
晴彦 大澤
Hiroyuki Morinaka
宏幸 森中
Junpei Nakagawa
順平 中川
Minoru Fujita
実 藤田
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Kyodo Printing Co Ltd
Original Assignee
Kyodo Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字消去繰り返し耐久性を低下させることな
く、可逆性感熱記録媒体に対する印字あるいは消去を良
好に行えるようにする。 【解決手段】 供給ロール7によって消去バー5あるい
はサーマルヘッド9の位置に挟持されながら搬送された
発色型リライトカード1の裏面からプラテンロール3A
あるいは3Bを押し当て、発色型リライトカード1の反
りを矯正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可逆性感熱記録媒
体の印字装置、消去装置、印字・消去装置、印字方法、
消去方法、及び印字・消去方法に関し、特に、可逆性感
熱記録媒体の印字・消去繰り返し耐久性を低下させるこ
となく良好な印字・消去を行うことができる可逆性感熱
記録媒体の印字装置、消去装置、印字・消去装置、印字
方法、消去方法、及び印字・消去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ICカード、キャッシュカードあ
るいはクレジットカードのような硬質プラスチックカー
ドにおいては、残高や、所定のポイント等の情報をIC
への記録あるいは磁気記録により記録する方式が採用さ
れている。そして、このような硬質プラスチックカード
は、例えば、JIS X6301に規定されるように、
厚さが680μm〜800μmであり、一般には、厚さ
280μmの白色硬質塩化ビニルシート2枚と、厚さ1
00μmの透明硬質塩化ビニルシートを表裏に熱貼着し
た構成を持っている。
【0003】しかし、ICへの記録や磁気記録は、情報
の記録性においては優れているものの、記録した情報を
直接視認することができないため、カード保持者におけ
る情報の判断が困難である。そこで、この情報をカード
表面に表示できるようにするため、可逆性感熱記録媒体
をカードに適用することが提案されている。
【0004】この可逆性感熱記録媒体は、加熱により、
印字・消去が可逆的に可能な媒体であり、しかも、加熱
記録は現像が不要であり、発色濃度が高く、安価である
ことから、現在では広く利用されている。
【0005】また、従来利用されている可逆性感熱記録
媒体としては、透明・白濁型(有機高分子/低分子マト
リクス型)の可逆性感熱記録媒体と、発色型(ロイコ
型)の可逆性感熱記録媒体とに大別される。
【0006】ここで、透明・白濁型(有機高分子/低分
子マトリクス型)の可逆性感熱記録媒体と発色型(ロイ
コ型)の可逆性感熱記録媒体とを比較すると、透明・白
濁型(有機高分子/低分子マトリクス型)の可逆性感熱
記録媒体は、情報を記録した場合、その情報が透明・白
濁に視認されるため、青や赤等の様々な色を発色可能な
発色型(ロイコ型)の可逆性感熱記録媒体に比べて、や
や視認性が悪く、さらに、発色の多様性の面で劣る。従
って、今後、カードに適用される可逆性感熱記録媒体と
しては、透明・白濁型(有機高分子/低分子マトリクス
型)の可逆性感熱記録媒体から、発色型(ロイコ型)の
可逆性感熱記録媒体に移行するであろうことが予想され
ている。
【0007】ここで、発色型(ロイコ型)の可逆性感熱
記録媒体を、硬質のプラスチックカードに適用して、情
報を印字・消去できるようにした発色型リライトカード
の印字・消去技術について図7および図8を参照して説
明する。
【0008】図7は、従来の可逆性感熱記録媒体の印字
・消去装置の概略図を示す。図に示すように、この印字
・消去装置は、発色型リライトカード1に印字された情
報を消去するための消去バー5と、発色型リライトカー
ド1に情報を記録するためのサーマルヘッド9と、消去
バー5,サーマルヘッド9に対向して設けられたプラテ
ンロール3A,3Bとから構成されている。
【0009】ここで、消去バー5は、所定の温度以上で
発色型リライトカード1の表面を加熱するための部材で
あり、サーマルヘッド9は、送信された信号により、そ
の表面に信号に対応した発熱が可能な部材である。
【0010】以上の構成を有する従来の可逆性感熱記録
媒体の印字・消去装置の動作を図8を参照して説明す
る。図8(a)は、消去動作の説明図である。図に示す
ように、プラテンロール3A上に搬送された発色型リラ
イトカード1は、消去バー5で加熱され、加熱後に徐冷
される。この徐冷により、発色型リライトカード1の表
面に印字された文字等の情報は消去される。
【0011】図8(b)は、印字動作の説明図である。
図に示すように、プラテンロール3B上に搬送された発
色型リライトカード1は、それに対向して設けられたサ
ーマルヘッド9により加熱され、その後の急冷により表
面に印字等の情報が記録される。
【0012】このように、従来の可逆性感熱記録媒体の
印字・消去装置によれば、簡便な方法で、可逆的に発色
型リライトカード1の表面に情報を印字・消去すること
ができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】可逆性感熱記録媒体が
適用される硬質プラスチックカードでは、エンボス加工
時あるいは携帯時に約1〜5mmの反りが発生すること
が多い。このようにカードに反りが発生すると、硬質プ
ラスチックカードはプリペイドカード等の薄いカードと
比べて可撓性にとぼしいため、サーマルヘッドや消去バ
ーが印字面・消去面に均一に接触しなくなり、印字不良
や消去不良が発生する。これを回避するために、従来の
可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置によれば、印字圧
や消去圧を上げて反りを矯正していた。例えば、通常、
100〜300g/cmの圧力で印字または消去が行わ
れているとすると、矯正する場合には、これを1000
〜1200g/cmに上げて印字または消去を行ってい
た。ところが、印字圧や消去圧を上げて反りを矯正しよ
うとすると、印字面あるいは消去面に強い剪断応力が加
わり、印字面あるいは消去面に多数の傷が発生したり、
最悪の場合には印字面あるいは消去面が剥離するという
問題、換言すれば、印字消去繰り返し耐久性が低下して
しまうという問題がある。
【0014】従って、本発明の目的は、印字消去繰り返
し耐久性を低下させることなく、可逆性感熱記録媒体に
対する印字あるいは消去を良好に行えるようにすること
にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、以下の構成を有する可逆性感熱記録媒体
の印字装置、消去装置、印字・消去装置、印字方法、消
去方法、及び印字・消去方法を提供するものである。
【0016】〔可逆性感熱記録媒体の印字装置〕この可
逆性感熱記録媒体の印字装置は、カード上に形成された
可逆性感熱記録媒体に対して印字手段により情報を印字
する可逆性感熱記録媒体の印字装置において、カードを
たわませてカードに発生した反りを矯正する反り矯正手
段を設けたことを特徴とする。この構成において、反り
矯正手段は、カードに、印字手段に対向して設けられる
プラテンロールを印字手段に向けて押し当てることによ
り、カードをたわませて反りを矯正することが望まし
く、また、カードを搬送する搬送ロールを押し下げて、
プラテンロールを印字手段に向けて押し当てることによ
り、カードをたわませて反りを矯正することが望まし
い。
【0017】〔可逆性感熱記録媒体の消去装置〕この可
逆性感熱記録媒体の消去装置は、カード上に形成された
可逆性感熱記録媒体に対して消去手段により情報を消去
する可逆性感熱記録媒体の消去装置において、カードを
たわませてカードに発生した反りを矯正する反り矯正手
段を設けたことを特徴とする。この構成において、反り
矯正手段は、カードに、消去手段に対向して設けられる
プラテンロールを消去手段に向けて押し当てることによ
り、カードをたわませて反りを矯正することが望まし
く、また、カードを搬送する搬送ロールを押し下げて、
プラテンロールを消去手段に向けて押し当てることによ
り、カードをたわませて反りを矯正することが望まし
い。
【0018】〔可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置〕
この可逆性感熱記録媒体の消去装置は、カード上に形成
された可逆性感熱記録媒体に対して印字手段および消去
手段により情報を印字・消去する可逆性感熱記録媒体の
印字・消去装置において、カードをたわませてカードに
発生した反りを矯正する反り矯正手段を設けたことを特
徴とする。この構成において、反り矯正手段は、カード
に、印字手段および消去手段に対向して設けられるプラ
テンロールを印字手段および消去手段に向けて押し当て
ることにより、カードをたわませて反りを矯正すること
が望ましく、また、カードを搬送する搬送ロールを押し
下げて、プラテンロールを印字手段および消去手段に向
けて押し当てることにより、カードをたわませて反りを
矯正することが望ましい。
【0019】〔可逆性感熱記録媒体の印字方法〕この可
逆性感熱記録媒体の印字方法は、カード上に形成された
可逆性感熱記録媒体に対して印字手段により情報を印字
する可逆性感熱記録媒体の印字方法において、カードを
たわませてカードに発生した反りを矯正する反り矯正工
程を有することを特徴とする。この構成において、反り
矯正工程は、カードに、印字手段に対向して設けられる
プラテンロールを印字手段に向けて押し当てることによ
り行うことが望ましく、また、カードを搬送する搬送ロ
ールを押し下げ、印字手段に向けてプラテンロールをカ
ードに押し当てることにより行うことが望ましい。
【0020】〔可逆性感熱記録媒体の消去方法〕この可
逆性感熱記録媒体の消去方法は、カード上に形成された
可逆性感熱記録媒体に対して消去手段によって情報を消
去する可逆性感熱記録媒体の消去方法において、カード
をたわませてカードに発生した反りを矯正する反り矯正
工程を有することを特徴とする。この構成において、反
り矯正工程は、カードに、消去手段に対向して設けられ
るプラテンロールを消去手段に向けて押し当てることに
より行うことが望ましく、また、カードを搬送する搬送
ロールを押し下げ、消去手段に向けてプラテンロールを
カードに押し当てることにより行うことが望ましい。
【0021】〔可逆性感熱記録媒体の印字・消去方法〕
この可逆性感熱記録媒体の印字・消去方法は、カード上
に形成された可逆性感熱記録媒体に対して情報を印字・
消去する可逆性感熱記録媒体の印字・消去方法におい
て、カードをたわませてカードに発生した反りを矯正す
る反り矯正工程を有することを特徴とする。この構成に
おいて、反り矯正工程は、カードに、印字手段および消
去手段に対向して設けられるプラテンロールを印字手段
および消去手段に向けて押し当てることにより行うこと
が望ましく、また、カードを搬送する搬送ロールを押し
下げ、印字手段および消去手段に向けてプラテンロール
をカードに押し当てることにより行うことが望ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を詳細に説明する。 〔第1の実施の形態〕図1は、本発明の第1の実施の形
態による可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置の概略図
を示す。なお、図8と同一の内容には同一の符号を付し
たので重複する説明は省略する。
【0023】図1に示すように、この可逆性感熱記録媒
体の印字・消去装置は、発色型リライトカード1に印字
された情報を消去するための消去バー5と、発色型リラ
イトカード1に加熱印字を実行するためのサーマルヘッ
ド9と、消去バー5およびサーマルヘッド9に発色型リ
ライトカード1をカード表裏から挟持して供給する供給
ロール7と、発色型リライトカード1の搬送面に対して
上下動可能なように設けられ供給ロール7によって搬送
された発色型リライトカード1を消去バー5および/あ
るいはサーマルヘッド9に押し当てながら搬送するプラ
テンロール3A,3Bと、消去バー5およびサーマルヘ
ッド9によって印字・消去された発色型リライトカード
1をカードの表裏面から挟持して装置外部に送出する送
出ロール8とから構成されている。なお、供給ロール7
と送出ロール8の間には2〜5cm程度の間隔が設けら
れている。発色型リライトカード1に適用される可逆性
感熱記録媒体の長さ,幅,位置等の適用領域を考慮した
ものである。発色型リライトカード1は、硬質プラスチ
ックカードに可逆性感熱記録媒体を適用したものであ
る。この硬質プラスチックカードは、例えば、JIS
X6301に規定されるように、680μm〜800μ
mの厚さを持ち、一般には、印刷の施された厚さ280
μmの白色硬質塩化ビニルシート2枚をコアシートとし
て、このコアシートの表裏面にオーバーフィルムと呼ば
れる厚さ100μmの透明硬質塩化ビニルシートが熱貼
着されたものであり、カード基材の材料としては塩化ビ
ニルシート以外の材料から構成されたり、層構成も利用
形態に合わせて変更される場合もある。本発明でいう硬
質プラスチックカードとは、このようなカードを指すも
のである。
【0024】発色型リライトカード1に適用される可逆
性感熱記録媒体としては、加熱により印字・消去が可能
な記録層を具備する媒体であり、特に、ロイコ染料、顕
減色剤およびバインダー樹脂により構成され、熱によっ
て可逆的に発色/消色を繰り返す層(可逆性感熱記録
層)を具備する媒体を使用することが好ましい。
【0025】このロイコ染料は、通常無色ないし淡色の
電子供与性染料前駆体といわれるものである。このロイ
コ染料としては、クリスタルバイオレットラクトン、3
−インドリノ−3−p−ジメチルアミノフェニル−6−
ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−7−ク
ロロフルオラン、2−(2−クロルフェニルアミン)−
ジエチルアミノフルオラン、2−(2−フルオロフェニ
ルアミノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2
−フルオロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチルアミ
ノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−シクロヘキシ
ルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル
−7−t−ブチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−p−ブチルアニリノフルオラン、
3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、2
−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トル
イジノ)−フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−7−シクロ
ヘキシルアミノフルオラン、3−N−メチルシクロヘキ
シルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−N−エチルペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン等を挙げることが出来る。これらは、それ
ぞれ1種または2種以上を混合して使用してもよい。
【0026】また、顕減色剤は、電子受容性化合物とい
われ、加熱後の冷却速度の違いにより染料前駆体に可逆
的な色調変化を生じさせるものであり、炭素数6以上の
脂肪族炭化水素基を少なくとも1つ有するフェノール性
化合物又はフタル酸化合物、あるいはフェノール性水酸
基とアミノ基とを有する酸性化合物が用いられる。この
顕減色剤としては、4,4’−イソプロピリデンフェノ
ール、ベンジル−p−ヒドロキシベンゾエート、4,
4’−ジヒドロキシ−3,5’−ジアリルジフェニルス
ルフォン、メチルービス(ヒドロキシフェニル)アセテ
ート、没食子酸エステル、p−フェニルフェノール等が
挙げられる。
【0027】一方、バインダー樹脂としては、デンプン
類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポ
リビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリ
アクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリル酸エス
テル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル
/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン
酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共
重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、スチレン
/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン
共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エ
チレン/酢酸ビニル共重合体等のラテックスなどが挙げ
られる。これらは単独であるいは2種以上混合して用い
ても良い。
【0028】このような可逆性感熱記録材料において、
発色を行うには加熱に引き続き急速な冷却が起これば良
く、消色を行うには加熱後の冷却速度が遅ければ良い。
例えば、適当な熱源(消去バー、サーマルヘッド、レー
ザー光、熱ロール、熱スタンプ、高周波加熱、電熱ヒー
ターからの輻射熱、熱風等)で比較的長い時間加熱する
と、記録層だけでなく支持体等も加熱されるために冷却
速度が遅く、相分離状態(消色状態)になる。一方、適
当な方法で加熱した後、急速に冷却することにより、発
色状態を発現させることができる。また、サーマルヘッ
ド、レーザー光等を用いて極めて短い時間だけ加熱する
と、加熱終了後に直ちに冷却(固化)が始まるため、発
色状態を発現させることができる。ここで、可逆性感熱
記録媒体に利用される可逆性感熱記録層は3〜6μmの
厚さに形成されるのが一般的である。
【0029】なお、消色状態(消去)にするための加熱
手段(熱源)としては、可逆性感熱記録層の剪断応力が
少なく、装置もコンパクトにできるため、消去バーとす
るのが好ましい。
【0030】次に、本発明の第1の実施の形態による可
逆性感熱記録媒体の印字・消去装置の動作を、図2
(a),(b)を参照しながら説明する。
【0031】図2(a)は、消去動作の説明図である。
まず、発色型リライトカード1は、供給ロール7により
消去バー5の位置に搬送される。ここで、消去バー5の
位置に搬送された発色型リライトカード1に反りがある
と、消去面が均一に加熱されないので、発色型リライト
カード1の裏面からプラテンロール3Aを押し当てる。
このプラテンロール3Aの押当てによって、発色型リラ
イトカード1がたわんで発色型リライトカード1の反り
は矯正され、消去バー5に均一に接触し、50〜400
g/cmの消去圧(望ましい範囲は100〜300g/
cm)で加熱される。この際、発色型リライトカード1
は、1〜7mm(望ましい範囲は2〜5mm)の範囲で
たわませる。消去バー5による加熱は、発色型リライト
カード1の消去バー5と接した部位が連続的に加熱さ
れ、加熱された発色型リライトカード1は徐冷され、表
面に印字された情報が消去される。消去加熱が実行され
た発色型リライトカード1は送出ロール8によって送出
される。
【0032】図2(b)は、印字動作の説明図である。
まず、発色型リライトカード1は、供給ロール7により
サーマルヘッド9の位置に搬送される。ここで、サーマ
ルヘッド9の位置に搬送された発色型リライトカード1
に反りがあると、印字面が均一に加熱されないので、発
色型リライトカード1の裏面からプラテンロール3Bを
押し当てる。このプラテンロール3Bの押当てによっ
て、発色型リライトカード1がたわんで発色型リライト
カード1の反りは矯正され、サーマルヘッド9に均一に
接触し、50〜400g/cmの印字圧(望ましい範囲
は100〜300g/cm)で加熱される。この際、発
色型リライトカード1は、1〜7mm(望ましい範囲は
2〜5mm)の範囲でたわませる。印字加熱が実行され
た発色型リライトカード1は急冷され、送出ロール8に
よってサーマルヘッド9の位置から送出される。
【0033】なお、プラテンロール3A,3Bの押上量
は、発色型リライトカード1の移動に伴って制御するよ
うにする。
【0034】また、上記説明では、理解を容易にするた
めに、消去動作と印字動作を分けて説明したが、消去動
作の後に印字動作が続く場合があることは当然考えられ
ることである。その場合は、上記動作が連続して行なわ
れる。
【0035】このように、プラテンロール3A,3Bの
突出によって発色型リライトカード1の反りが矯正さ
れ、発色型リライトカード1の印字面あるいは消去面が
消去バー5およびサーマルヘッド9に均一に接触させる
ようにしたため、消去バー5およびサーマルヘッド9の
消去圧あるいは印字圧を上げることなく、良好な消去お
よび印字を行うことができる。このため、発色型リライ
トカード1の印字消去繰り返し耐久性を向上させること
ができる。
【0036】〔第2の実施の形態〕図3は、本発明の第
2の実施の形態による可逆性感熱記録媒体の印字・消去
装置を示す図である。図1と同一の内容については同一
の符号を付したので重複する説明は省略するが、プラテ
ンロール3を上下動しないように固定し、供給ロール7
および送出ロール8を押し下げるようにした点において
第1の実施の形態と異なる。
【0037】図4(a),(b)は、第2の実施の形態
による可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置の動作を示
す図であり、(a)は消去動作を、(b)は印字動作を
示す図である。
【0038】図4(a),(b)に示すように、第2の
実施の形態によれば、供給ロール7および送出ロール8
の押し下げによって、発色型リライトカード1がプラテ
ンロール3Aあるいは3Bの外周に押し当てられて発色
型リライトカード1の反りが矯正される。このため、第
1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0039】次に、本発明を実施例および比較例によっ
て具体的に説明する。
【0040】〔実施例1〕図5は、実施例1において使
用する貼付型可逆性感熱記録媒体の断面構造図である。
図に示すように、この貼付型可逆性感熱記録媒体は、基
材30と、ロイコ染料を主成分として含有し加熱により
可逆的に情報の記録消去を行い得る可逆性感熱記録層3
1と、可逆性感熱記録層31の表面を保護するための保
護層32と、ロイコ染料の付着による不可逆な発色を隠
蔽するための隠蔽部層33と、この可逆性感熱記録媒体
をカード基材等に接着させるための接着層34とから構
成される。
【0041】以上の構成を有する実施例1の貼付型可逆
性感熱記録媒体は以下のようにして作製した。
【0042】1.基材30 厚さ25μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PE
T.東洋紡績(株)製、商品名E5100)を用意し
た。
【0043】2.可逆性感熱記録層31 下記の組成の材料を容器に入れ、直径2mmのジルコニ
アビーズを加えてペイントシェーカーで60分間分散し
て塗料とし、#26のワイヤーバーで基材30表面上に
塗工し、乾燥させ(80°C、5分間)、紫外線照射
(160W/cm、30m/分、1パス)を行った後、
乾燥膜厚6μmに形成した。 ・ロイコ染料(3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、山本化成(株)製、商品名OD
B) 20重量部 ・顕減色剤(N−(4−ヒドロキシフェニル)−N’−
n−オクタデシル尿素、特開平6−210954) 6
0重量部 ・熱可塑性樹脂(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)
製、商品名ダイヤナールBR−80) 60重量部 ・紫外線硬化型樹脂(BASF(株)社製、商品名LA
ROMER LR8864) 20重量部 ・光重合開始剤(チバガイギー(株)製、商品名ダロキ
ュア1173) 1重量部 ・溶剤(MEK:トルエン=1:1) 1000重量部
【0044】3.保護層32 下記の組成の材料を容器に入れ、直径2mmのジルコニ
アビーズを加えてペイントシェーカーで10分間分散し
て塗料とし、#4のワイヤーバーで可逆性感熱記録層3
1上に塗工し、乾燥させ(80°C、5分間)、紫外線
照射(160W/cm、30m/分、1パス)行った
後、乾燥膜厚2μmに形成した。 ・紫外線硬化型塗料(大日本インキ化学工業(株)製、
商品名ユニディック17−806、固形分80%) 1
00重量部 ・シリカ(富士シリシア化学(株)製、商品名サイリシ
ア436) 5重量部 ・シリコーンオイル(信越化学工業(株)製、商品名K
F96) 3重量部 ・溶剤(MEK:トルエン=1:1) 150重量部
【0045】4.隠蔽層33 下記の組成の材料を攪拌機で30分間攪拌して塗料と
し、#10のワイヤーバーで基材30裏面に塗工し、乾
燥させ(80°C、5分間)、乾燥膜厚3μmに形成し
た。 ・アルミニウムペースト(旭化成工業(株)製、商品名
MH8803) 9重量部 ・塩化ビニル酢酸ビニル無水マレイン酸共重合体(ユニ
オンカーバイド(株)製、商品名VMCH) 11重量
部 ・溶剤(MEK:トルエン=1:1) 40重量部
【0046】5.接着層34 下記の組成の塗料を#10のワイヤーバーで隠蔽層33
上に塗工し、乾燥させ(80°C、5分間)、乾燥膜厚
3μmに形成した。 ・変形エーテル型ポリエステル接着剤(富士フイルム
(株)製、商品名スタフィックスSOC−30−M、固
形分30%) 2重量部 ・溶剤(MEK:トルエン=1:1) 1重量部
【0047】以上のように作製した貼付型可逆性感熱記
録媒体を所望の幅に分割するためにスリットを形成して
可逆性感熱記録テープにし、分割された可逆性感熱記録
テープを厚さ100μmの透明硬質塩化ビニルシートに
100°Cに加熱したゴムロールを押し当てて接着し
た。別に磁気テープも同様にして接着した。そして、可
逆性感熱記録層が形成された透明硬質塩化ビニルシート
と、印刷を施した厚さ280μmの白色硬質塩化ビニル
シート2枚及び厚さ100μmの透明硬質塩化ビニルシ
ートを重ね合わせ、熱プレス機で温度135°C、圧力
50kg/cm2の条件で10分間熱プレスした。この
ように熱貼合わせを行って得られたシートを金型でJI
S X6301に規定された外形に抜いて、発色型リラ
イトカード1とした。
【0048】以上のようにして作製された発色型リライ
トカード1を、消去面あるいは印字面側に3mm反ら
せ、図1に記載した印字・消去装置によって印字・消去
を行った。ただし、印字方法としては、その印字密度が
8dot/mmであり、印字エネルギーが0.5mJ/
dotであるサーマルヘッド9を用いて実行した。ま
た、印字された画像の消去方法としては、幅3.5mm
であり、120°Cに加熱された消去バー5を用いた。
【0049】そして、サーマルヘッド9の印字圧を30
0g/cm、消去バー5の消去圧を250g/cmと
し、カードをプラテンロール3A,3Bによって2mm
たわませて印字・消去を行った。その結果、印字・消去
が良好に行えるのが確認できた。また、印字・消去を繰
り返して行ったところ、100回以上繰り返して印字・
消去を行うことができた。
【0050】〔実施例2〕実施例1で作製された発色型
リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消
去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を10
0g/cm、消去バー5の消去圧を150g/cmと
し、カードをプラテンロール3A,3Bによって5mm
たわまて印字・消去を行った。その結果、印字・消去は
良好に行われた。また、印字・消去を繰り返して行った
ところ、100回以上繰り返して印字・消去を行うこと
ができた。
【0051】〔実施例3〕実施例1で作製された発色型
リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消
去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を30
0g/cm、消去バー5の消去圧を250g/cmと
し、カードをプラテンロール3A,3Bによって5mm
たわまて印字・消去を行った。その結果、印字・消去は
良好に行われた。しかし、印字・消去を繰り返して行っ
たところ、50回で多数の傷が発生した。
【0052】〔実施例4〕実施例1で作製された発色型
リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消
去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を10
0g/cm、消去バー5の消去圧を150g/cmと
し、カードをプラテンロール3A,3Bによって2mm
たわませて印字・消去を行った。その結果、印字・消去
にかすれが発生したが、100回以上繰り返して印字・
消去を行うことができた。
【0053】〔実施例5〕図6は、実施例5において使
用する転写型可逆性感熱記録媒体の断面構造図を示す。
図に示すように、この転写型可逆性感熱記録媒体は、転
写型可逆性感熱記録媒体の製造・管理を容易にするため
の基材40と、転写型可逆性感熱記録媒体を基材40か
ら剥離するための剥離層41と、後述する可逆性感熱記
録層43の表面を保護するための保護層42と、ロイコ
染料を主成分として含有し加熱により情報を可逆的に記
録消去することができる可逆性感熱記録層43と、バリ
アー層44と、転写型可逆性感熱記録媒体にスリットを
形成して切断した際にロイコ染料の付着により生ずる接
着層46上の不可逆な着色を隠蔽するための隠蔽層45
と、熱プレス等によりカード基材等に接着を行うための
接着層46とから構成される。
【0054】以上の構成を有する実施例5の可逆性感熱
記録媒体は以下のようにして作製した。
【0055】1.基材40 厚さ25μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PE
T.東洋紡績(株)製、商品名E5100)を用意し
た。
【0056】2.剥離層41下記の組成の材料を#4の
ワイヤーバーで基材40表面上に塗工し、乾燥させ(1
20°C、2分間)て、形成した。 ・シリコン樹脂(信越化学工業(株)製、商品名KS−
882) 40重量部 ・ポリビニルプチラール樹脂(積水化学工業(株)製、
商品名BL−1) 4重量部 ・硬化剤(信越化学工業(株)製、商品名CAT−PS
−80) 1重量部 ・溶剤(メチルエチルケトン:トルエン=1:1) 6
00重量部
【0057】3.保護層42 下記の組成の材料を容器に入れ、直径2mmのジルコニ
アビーズを加えてペイントシェーカーで10分間分散し
て塗料とし、#7のワイヤーバーで剥離層41上に塗工
し、乾燥させ(100°C、2分間)、紫外線照射(1
60W/cm3灯、25m/分、1パス)行った後、乾
燥膜厚3μmに形成した。 ・紫外線硬化型塗料(大日本インキ化学工業(株)製、
商品名ユニディック17−806) 20重量部 ・シリカ(水澤化学工業(株)製、商品名ミズカシルP
−603) 1重量部 ・溶剤(メチルエチルケトン:トルエン=1:1) 3
0重量部
【0058】4.可逆性感熱記録層27 下記の組成の材料を容器に入れ、直径2mmのジルコニ
アビーズを加えてペイントシェーカーで60分間分散し
て塗料とし、#26のワイヤーバーで保護層42上に塗
工し、乾燥させ(80°C、5分間)、紫外線照射(1
60W/cm、25m/分、1パス)を行った後、乾燥
膜厚6μmに形成した。 ・ロイコ染料(3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、山本化成(株)製、商品名OD
B) 20重量部 ・顕減色剤(N−(4−ヒドロキシフェニル)−N’−
n−オクタデシル尿素、特開平6−210954) 6
0重量部 ・熱可塑性樹脂(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)
製、商品名ダイヤナールBR−80) 60重量部 ・紫外線硬化型樹脂(BASF(株)社製、商品名LA
ROMER LR8864) 20重量部 ・光重合開始剤(チバガイギー(株)製、商品名ダロキ
ュア1173) 1重量部 ・溶剤(MEK:トルエン=1:1) 1000重量部
【0059】5.バリアー層44 下記の組成の材料を塗料とし、#20のワイヤーバーで
可逆性感熱記録層43上に塗工し、乾燥させ(80°
C、5分間)、紫外線照射(160W/cm、25m/
分、1パス)を行った後、乾燥膜厚10μmに形成し
た。 ・紫外線硬化型塗料(大日本インキ化学工業(株)製、
商品名ユニディックC3−374) 1重量部 ・溶剤(トルエン) 1重量部
【0060】6.隠蔽層45 下記の組成の材料を攪拌機で30分間攪拌して塗料と
し、#10のワイヤーバーでバリアー層44上に塗工
し、乾燥させ(80°C、5分間)、乾燥膜厚3μmに
形成した。 ・アルミニウムペースト(旭化成工業(株)製、商品名
MH8803) 9重量部 ・塩化ビニル酢酸ビニル無水マレイン酸共重合体(ユニ
オンカーバイド(株)製、商品名VMCH) 11重量
部 ・溶剤(メチルエチルケトン:トルエン=1:1) 4
0重量部
【0061】7.接着層46 下記の組成の塗料を#10のワイヤーバーで隠蔽層45
上に塗工し、乾燥させ(80°C、5分間)、乾燥膜厚
3μmに形成した。 ・変形エーテル型ポリエステル接着剤(富士フイルム
(株)製、商品名スタフィックスSOC−30−M)
2重量部 ・溶剤(メチルエチルケトン:トルエン=1:1) 1
重量部
【0062】以上のように作製した可逆性感熱記録媒体
を所望の幅に分割するためにスリットを形成して可逆性
感熱記録テープにし、分割された可逆性感熱記録テープ
を厚さ100μmの透明硬質塩化ビニルシートに100
°Cに加熱したゴムロールを押し当てて接着した。別に
磁気テープも同様にして接着した。そして、可逆性感熱
記録層が形成された透明硬質塩化ビニルシートと、印刷
を施した厚さ280μmの白色硬質塩化ビニルシート2
枚及び厚さ100μmの透明硬質塩化ビニルシートを重
ね合わせ、熱プレス機で温度135°C、圧力50kg
/cm2 の条件で10分間熱プレスした。このように熱
貼合わせを行って得られたシートを金型でJIS X6
301に規定された外形に抜いて、発色型リライトカー
ド1とした。
【0063】以上のようにして作製された発色型リライ
トカード1を、消去面あるいは印字面側に3mm反ら
せ、図1に記載した印字・消去装置によって印字・消去
を行った。ただし、印字方法としては、その印字密度が
8dot/mmであり、印字エネルギーが0.5mJ/
dotであるサーマルヘッドを用いて実行した。また、
印字された画像の消去方法としては、幅3.5mmであ
り、120°Cに加熱された消去バーを用いた。
【0064】そして、サーマルヘッド9の印字圧を30
0g/cm、消去バー5の消去圧を250g/cmと
し、カードをプラテンロール3によって2mmたわませ
て印字・消去を行った。その結果、印字・消去は良好に
行われた。また、印字・消去を繰り返して行ったとこ
ろ、100回以上繰り返して印字・消去を行うことがで
きた。
【0065】〔実施例6〕実施例5で作製された発色型
リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消
去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を10
0g/cm、消去バー5の消去圧を150g/cmと
し、カードをプラテンロール3によって5mmたわまて
印字・消去を行った。その結果、印字・消去は良好に行
われた。また、印字・消去を繰り返して行ったところ、
100回以上繰り返して印字・消去を行うことができ
た。
【0066】〔実施例7〕実施例5で作製された発色型
リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消
去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を30
0g/cm、消去バー5の消去圧を250g/cmと
し、カードをプラテンロール3によって5mmたわまて
印字・消去を行った。その結果、印字・消去は良好に行
われた。しかし、印字・消去を繰り返して行ったとこ
ろ、50回で多数の傷が発生した。
【0067】〔実施例8〕実施例5で作製された発色型
リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消
去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を10
0g/cm、消去バー5の消去圧を150g/cmと
し、カードをプラテンロール3によって2mmたわませ
て印字・消去を行った。その結果、印字・消去にかすれ
が発生したが、100回以上繰り返して印字・消去を行
うことができた。
【0068】〔比較例1〕実施例1で作製された発色型
リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消
去を行った。ただし、カードのたわませ量だけを0mm
とした。その結果、サーマルヘッド9が浮き上がり印字
・消去ができなかった。このため、印字・消去繰り返し
耐久性の評価を行うことができなかった。
【0069】〔比較例2〕実施例1で作製された発色型
リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消
去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を12
00g/cm、消去バー5の消去圧を1000g/cm
とし、プラテンロール3によるカードのたわませ量を0
mmとして印字・消去を行った。その結果、10回で多
数の傷が発生し、20回で印字面・消去面が剥離した。
【0070】〔比較例3〕実施例5で作製された発色型
リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消
去を行った。ただし、カードのたわませ量だけを0mm
とした。その結果、比較例1と同様に、サーマルヘッド
9が浮き上がり印字・消去ができなかった。このため、
印字・消去繰り返し耐久性の評価を行うことができなか
った。
【0071】〔比較例4〕実施例5で作製された発色型
リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消
去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を12
00g/cm、消去バー5の消去圧を1000g/cm
とし、プラテンロール3によるカードのたわませ量を0
mmとして印字・消去を行った。その結果、比較例2と
同様に、10回で多数の傷が発生し、20回で印字面・
消去面が剥離した。
【0072】以上の実施例1〜8および比較例1〜4の
実施結果を表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】表1からも明らかなように、印字圧・消去
圧の最適値は100〜300g/cmとなり、カードの
たわませ量の最適値は2〜5mmとなる。この最適値の
範囲で印字圧・消去圧が大きいときにカードのたわませ
量を大きくとると、印字消去繰返し耐久性が損なわれ、
逆に、この範囲で印字圧・消去圧が小さいときにカード
のたわませ量を小さくとると、印字・消去の状態にかす
れが生じる。従って、最適値の範囲で、印字圧・消去圧
が大きいときには、カードのたわませ量は比較的小さく
することが望ましく、印字圧・消去圧が小さいときは、
カードのたわませ量は比較的大きくとることが望ましい
ことがわかる。
【0075】なお、第1の実施の形態および第2の実施
の形態においては、印字・消去装置の例を挙げて説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、印字の
み、あるいは、消去のみを行える装置として実現させて
もよい。
【0076】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の可逆性感
熱記録媒体の印字装置および印字方法によれば、カード
をたわませてカードに発生した反りを矯正する反り矯正
手段(反り矯正工程)を設けたため、可逆性感熱記録媒
体に対する印字繰り返し耐久性を低下させることなく、
印字を良好に行うことができる。
【0077】また、本発明の可逆性感熱記録媒体の消去
装置および消去方法によれば、カードをたわませてカー
ドに発生した反りを矯正する反り矯正手段(反り矯正工
程)を設けたため、可逆性感熱記録媒体に対する消去繰
り返し耐久性を低下させることなく、消去を良好に行う
ことができる。
【0078】更に、本発明の可逆性感熱記録媒体の印字
・消去装置および印字・消去方法によれば、カードをた
わませてカードに発生した反りを矯正する反り矯正手段
(反り矯正工程)を設けたため、印字消去繰り返し耐久
性を低下させることなく、可逆性感熱記録媒体に対する
印字および消去を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による可逆性感熱記
録媒体の印字・消去装置の概略図である。
【図2】図1の動作説明図であり、(a)は消去動作、
(b)は印字動作の説明図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態による可逆性感熱記
録媒体の印字・消去装置の概略図である。
【図4】図3の動作説明図であり、(a)は消去動作、
(b)は印字動作の説明図である。
【図5】実施例1〜4において使用される可逆性感熱記
録媒体の断面構造図である。
【図6】実施例5〜8において使用される可逆性感熱記
録媒体の断面構造図である。
【図7】従来の可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置の
概略図である。
【図8】従来の可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置の
動作説明図であり、(a)は消去動作、(b)は印字動
作の説明図である。
【符号の説明】
1 発色型リライトカード 3A プラテンロール 3B プラテンロール 5 消去バー 7 供給ロール 8 送出ロール 9 サーマルヘッド
フロントページの続き (72)発明者 藤田 実 東京都文京区小石川四丁目14番12号 共同 印刷株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カード上に形成された可逆性感熱記録媒
    体に対して印字手段により情報を印字する可逆性感熱記
    録媒体の印字装置において、 前記カードをたわませて前記カードに発生した反りを矯
    正する反り矯正手段を設けたことを特徴とする可逆性感
    熱記録媒体の印字装置。
  2. 【請求項2】 前記反り矯正手段は、前記カードに、前
    記印字手段に対向して設けられるプラテンロールを前記
    印字手段に向けて押し当てることにより、前記カードを
    たわませて前記反りを矯正することを特徴とする請求項
    1に記載の可逆性感熱記録媒体の印字装置。
  3. 【請求項3】 前記反り矯正手段は、前記カードを搬送
    する搬送ロールを押し下げて、前記プラテンロールを前
    記印字手段に向けて押し当てることにより、前記カード
    をたわませて前記反りを矯正することを特徴とする請求
    項1または2に記載の可逆性感熱記録媒体の印字装置。
  4. 【請求項4】 カード上に形成された可逆性感熱記録媒
    体に対して消去手段により情報を消去する可逆性感熱記
    録媒体の消去装置において、 前記カードをたわませて前記カードに発生した反りを矯
    正する反り矯正手段を設けたことを特徴とする可逆性感
    熱記録媒体の消去装置。
  5. 【請求項5】 前記反り矯正手段は、前記カードに、前
    記消去手段に対向して設けられるプラテンロールを前記
    消去手段に向けて押し当てることにより、前記カードを
    たわませて前記反りを矯正することを特徴とする請求項
    4に記載の可逆性感熱記録媒体の消去装置。
  6. 【請求項6】 前記反り矯正手段は、前記カードを搬送
    する搬送ロールを押し下げて、前記プラテンロールを前
    記消去手段に向けて押し当てることにより、前記カード
    をたわませて前記反りを矯正することを特徴とする請求
    項4または5に記載の可逆性感熱記録媒体の消去装置。
  7. 【請求項7】 カード上に形成された可逆性感熱記録媒
    体に対して印字手段および消去手段により情報を印字・
    消去する可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置におい
    て、 前記カードをたわませて前記カードに発生した反りを矯
    正する反り矯正手段を設けたことを特徴とする可逆性感
    熱記録媒体の印字・消去装置。
  8. 【請求項8】 前記反り矯正手段は、前記カードに、前
    記印字手段および前記消去手段に対向して設けられるプ
    ラテンロールを前記印字手段および前記消去手段に向け
    て押し当てることにより、前記カードをたわませて前記
    反りを矯正することを特徴とする請求項7に記載の可逆
    性感熱記録媒体の印字・消去装置。
  9. 【請求項9】 前記反り矯正手段は、前記カードを搬送
    する搬送ロールを押し下げて、前記プラテンロールを前
    記印字手段および前記消去手段に向けて押し当てること
    により、前記カードをたわませて前記反りを矯正するこ
    とを特徴とする請求項7または8に記載の可逆性感熱記
    録媒体の印字・消去装置。
  10. 【請求項10】 カード上に形成された可逆性感熱記録
    媒体に対して印字手段により情報を印字する可逆性感熱
    記録媒体の印字方法において、 前記カードをたわませて前記カードに発生した反りを矯
    正する反り矯正工程を有することを特徴とする可逆性感
    熱記録媒体の印字方法。
  11. 【請求項11】 前記反り矯正工程は、前記カードに、
    前記印字手段に対向して設けられるプラテンロールを前
    記印字手段に向けて押し当てることにより行うことを特
    徴とする請求項10に記載の可逆性感熱記録媒体の印字
    方法。
  12. 【請求項12】 前記反り矯正工程は、前記カードを搬
    送する搬送ロールを押し下げ、前記印字手段に向けて前
    記プラテンロールを前記カードに押し当てることにより
    行うことを特徴とする請求項10または11に記載の可
    逆性感熱記録媒体の印字方法。
  13. 【請求項13】 カード上に形成された可逆性感熱記録
    媒体に対して消去手段によって情報を消去する可逆性感
    熱記録媒体の消去方法において、 前記カードをたわませて前記カードに発生した反りを矯
    正する反り矯正工程を有することを特徴とする可逆性感
    熱記録媒体の消去方法。
  14. 【請求項14】 前記反り矯正工程は、前記カードに、
    前記消去手段に対向して設けられるプラテンロールを前
    記消去手段に向けて押し当てることにより行うことを特
    徴とする請求項13に記載の可逆性感熱記録媒体の消去
    方法。
  15. 【請求項15】 前記反り矯正工程は、前記カードを搬
    送する搬送ロールを押し下げ、前記消去手段に向けて前
    記プラテンロールを前記カードに押し当てることにより
    行うことを特徴とする請求項13または14に記載の可
    逆性感熱記録媒体の消去方法。
  16. 【請求項16】 カード上に形成された可逆性感熱記録
    媒体に対して情報を印字・消去する可逆性感熱記録媒体
    の印字・消去方法において、 前記カードをたわませて前記カードに発生した反りを矯
    正する反り矯正工程を有することを特徴とする可逆性感
    熱記録媒体の印字・消去方法。
  17. 【請求項17】 前記反り矯正工程は、前記カードに、
    前記印字手段および前記消去手段に対向して設けられる
    プラテンロールを前記印字手段および消去手段に向けて
    押し当てることにより行うことを特徴とする請求項16
    に記載の可逆性感熱記録媒体の印字・消去方法。
  18. 【請求項18】 前記反り矯正工程は、前記カードを搬
    送する搬送ロールを押し下げ、前記印字手段および消去
    手段に向けて前記プラテンロールを前記カードに押し当
    てることにより行うことを特徴とする請求項16または
    17に記載の可逆性感熱記録媒体の印字・消去方法。
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Cited By (6)

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