JP3439216B2 - 像の保護 - Google Patents

像の保護

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JP3439216B2
JP3439216B2 JP50867895A JP50867895A JP3439216B2 JP 3439216 B2 JP3439216 B2 JP 3439216B2 JP 50867895 A JP50867895 A JP 50867895A JP 50867895 A JP50867895 A JP 50867895A JP 3439216 B2 JP3439216 B2 JP 3439216B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は保護された像およびかかる像を製造する方法
に関する。
国際特許出願PCT/US87/03249号(国際公開WO88/04237
号)には熱的像形成用媒体および像形成方法が記載され
ているが、そこでは、第一のシート状またはウェブ材料
(以後、「第一シート要素」と称する)の熱賦活性像形
成表面上に、多孔質または粒状の像形成物質の層(好ま
しくは、カーボンブラックの層)であって第一シート状
要素への接着強さよりも大きい凝集強さを有する層が設
けられている。それから、この熱的像形成用媒体の部分
を短時間の強い放射線(たとえば、レーザー走査によ
る)に露出して、像形成物質の露光部を第一シート要素
に堅固に付着させる。最後に、像形成物質の、放射線に
露出されなかった(従って、第一シート要素に堅固に付
着しなかった)部分を除去し、それによって、像形成物
質が第一シート状要素に付着しているところの複数の第
一領域と第一シート状要素が像形成物質を有していない
ところの複数の第二領域とからなる二元像(binary ima
ge)を形成する。以後、このタイプの像を「示差付着
(differential adhesion)」像とも呼ぶ。
この国際出願に記載されている像形成用媒体の好まし
い態様においては、像形成物質はラミネートされた第二
シート状要素によって覆われているので、像形成物質は
第一要素とこの第二要素との間に閉じ込められている。
像形成し、そして第一要素から像形成物質の非露光部を
(第二要素と共に)分離した後には、一対の像が得られ
る。
第一の像は熱賦活性像形成表面の熱活性化によってよ
り堅固に第一要素に付着した露光部の像形成物質からな
る。第二の像は第二シート要素に運ばれた又は転写され
た非露光部の像形成物質からなる。
シート間に閉じ込められた像形成物質を有する露光済
み像形成用媒体のシートを分離することによって得られ
る各像は実質的に異なる特徴を示してもよい。これら像
の像様相補性(imagewise complementary)の本性およ
びそれぞれが原画の「ポジ」または「ネガ」として作用
する関係の他にも、各像の特徴には差があってもよい。
差異は像形成物質の性質、媒体の中の別の層(単数また
は複数)の存在、および、かかる層がシートの分離によ
って接着的または凝集的に破壊する仕方、に依存しても
よい。一対の像のどちらを、情報内容や審美性やその他
の理由から望ましい主要像とみなしてもよく、そして以
下の説明の全ては両方のタイプの像に適用可能である。
この国際出願に記載されている像形成方法は高品質高
解像度の像を作成することができる。しかしながら、こ
の方法によって作成された像は低い耐久性に悩まされる
であろう。何故ならば、最終像において、像の表面に
は、多孔質または粒状の像形成物質(代表的には、結合
剤と混合されたカーボンブラックである)が裸出して横
たわっており、そして、たとえば、手動またはその他に
よる像の取扱中に、指、その他の皮膚表面(特に、湿っ
ている場合)、溶剤、または摩擦によって、汚された
り、損傷されたり、または除去されたりするからであ
る。
国際出願PCT/US91/08345号(1992年6月11日にWO92/0
9930号として公開された)は、多孔質または粒状の像形
成物質が基体に付着しているところの複数の第一領域と
基体が像形成物質を有していないところの複数の第二領
域とを有する二元像、たとえば上記国際出願PCT/US87/0
3249号によって製造されたもの、を保護する方法を記載
している。この保護方法は耐久層と支持体層を含んでい
る積層用シートを、耐久層が像に面するように、像に積
層することによって行われ、それによって耐久層が像の
第一および第二両方の領域に付着する。それから、支持
体層を像から剥がすと、像は耐久層に覆われたままであ
る。この耐久層は、 a)実質的に透明である; b)エリクセン傷跡抵抗試験機(Erichsen Scar Resist
ance Tester)〔上記国際出願91/08345号ではエリクソ
ン磨耗計(Erikson Abration Meter)と称している〕に
よって測定したときに10ニュートン力で少なくとも10サ
イクルの耐磨耗性、およびANSI PH1.37−1983によって
測定したときに少なくとも100gの臨界荷重値、を有す
る;そして c)ASTM D−3330によって測定したときにスチールに
対して33g/mmの接着力を有する接着テープとの接触によ
って像から除去されない。
この方法に使用するのに好ましい耐久層はアクリル系重
合体であり、そしてこの方法はかかる像を使用する多数
の分野に適する保護を有する二元像を提供する。
しかしながら、上記国際出願PCT/US91/08345号に記載
されている特殊な耐久層を有する二元像は印刷工業にお
ける複写用媒体として使用するには完全に満足であると
いうわけではない。この工業分野では、強力な接着テー
プ(以後、「印刷工業用テープ」と称するが、このテー
プはこの工業分野では「ルビーテープ(ruby tape)」
とも呼ばれており、一つの主要な銘柄が「レッド リソ
グラファーズ テープ♯616」として米国55144−1000ミ
ネソタ州セントポールの3M社によって市販されている)
によって像を確実にレイアウトに位置決めすることが通
例であり、そしてかかるテープで像を固定した後でもテ
ープを像から剥がし、それを数回繰り返すことがしばし
ば必要である。また、この工業分野では像は更なる複写
に使用する像に要求される高度の清浄性を確保するため
にイソプロパノールやその他の溶剤で多数回洗浄され
る。このような印刷工業用テープの繰り返し適用および
繰り返し洗浄によって生じる過酷な応力下では、上記国
際出願PCT/US91/08345号に記載されている耐久層はその
下の像に十分に接着できないことが判明した。従って、
かかる二元像の保護については、保護された像を耐久性
で透明でかつ耐磨耗性にし、保護された像に印刷工業用
テープの繰り返し適用および溶剤による繰り返し洗浄を
加えることを二元像からの耐久層の分離の危険性なしで
可能にすることが要求されている。
欧州特許出願第94107010.4号は、上記国際出願PCT/US
91/08345号に記載されているものに一般的に似ている二
元像を保護する方法を記載しているが、そこでは耐久層
はシロキサンを組み入れられている有機重合体材料から
なり、シロキサンはヘキサンやイソプロパノールや水に
よって除去されないように重合体材料の中に組み入れら
れている。耐久層の中のシロキサンの存在は保護された
像に印刷工業用テープを繰り返し適用することを耐久層
および像に損傷を与えることなく可能にし、かつ保護さ
れた像を溶剤で繰り返し洗浄することを可能にする。
しかしながら、この欧州出願に従って製造された保護
された二元像は印刷工業に使用されているような溶剤に
長時間さらされることによってやはり損傷することが判
明した。保護された像が溶剤に長時間さらされると、そ
して/または像の露出区域が繰り返し擦られると、或る
場合には像の破壊が起こる、すなわち、像の擦られた部
分からは着色像成形物質が見えなくなる。
上記像破壊の原因の少なくとも一部は保護された像の
耐久層に溶剤が浸透して像形成物質を半固体にして耐久
層と基体の間で動き得るようにするためであることが判
明した。かかる溶剤の耐久層への浸透は層の耐久性には
有意に影響しない。しかしながら、実験を拡大しても、
印刷工業用テープの適用を像の損傷なしで可能にするよ
うな、そして耐久層を通しての溶剤の拡散を完全に阻止
するような、耐久層材料を見出すことができなかった。
さらに、耐久層の溶剤拡散抵抗性を高めるように耐久層
を改質する試みは、印刷工業用テープの繰り返し適用に
耐える耐久層の能力に悪影響を与えることがしばしばで
あった。
本発明者らは、示差付着像の溶剤による損傷に対する
抵抗性を高めることは、耐久層と保護されるべき像との
間に、ヘキサン、イソプロパノールおよび水の通過を実
質的に許さない有機重合体材料からなるバリヤ層を設け
ることによって可能であることを解明した。
従って、本発明は多孔質または粒状の像形成物質が基
体に接着しているところの複数の第一領域と基体が像形
成物質を有していないところの複数の第二領域とからな
る二元像を保護するための、上記国際出願PCT/US91/083
45号に記載されているものに一般的に似た方法を提供す
る。本発明の方法は、実質的に透明である耐久層と支持
体層を含んでいる積層用シートを提供し; 耐久層が像の第一および第二両方の領域に付着するよ
うに積層用シートを二元像に積層し;そして 支持体層を像から分離すると、耐久層が像に付着した
まま残る、 それによって、像を耐久層で覆う ことを含んでいる。本方法は、積層用シートがさらに耐
久層の支持体層とは反対側の面上にバリヤ層を含んでお
り、このバリヤ層が実質的に透明であり、そしてヘキサ
ン、イソプロパノールおよび水の通過を実質的に許さな
い有機重合体材料からなり、積層後にはバリヤ層が像の
第一および第二両方の領域に付着し、そして支持体層を
像から分離した後にバリヤ層が像に付着したまま残る、
ことを特徴とする。
本発明はまた、多孔質または粒状の像形成物質が基体
に接着しているところの複数の第一領域と基体が像形成
物質を有していないところの複数の第二領域とからなる
二元像を覆って像の第一および第二両方の領域に付着し
ている実質的に透明な耐久層を含んでいる保護された二
元像を提供する。本発明の保護された二元像は、像を覆
って耐久層と像との間に位置しているバリヤ層を含んで
おり、バリヤ層が実質的に透明でありそして像の第一お
よび第二両方の領域に付着しており、バリヤ層がヘキサ
ン、イソプロパノールおよび水の通過を実質的に許さな
い有機重合体材料からなる、ことを特徴とする。
添付図面の図1は上記欧州出願第94107010.4号に記載
されているタイプの熱的像形成用媒体の断面を示し; 図2は図1の断面と同じ媒体の第一要素と第二の要素
を分離して相補性の一対の二元像を形成するときの媒体
の断面を示し; 図3は図2で形成された一方の二元像と本発明の方法
に有効な積層用シートとの断面を示し; 図4は図3に示された像と積層用シートを積層したと
きの断面を示し; 図5は支持体層を像から分離するときの図3および図
4に示された像と積層用シートの断面を示し; 図6は支持体層の完全除去後の得られた保護された像
の断面を示し;そして 図7は本発明の方法を実施するのに有効な装置の概略
側面図を示す。
本方法においては、二元像は2層の覆いによって覆わ
れており、この覆いは像を覆っているバリヤ層と、やは
り像を覆っているがバリヤ層の像からは遠い側の面上に
位置している耐久層とからなる。バリヤ層および耐久層
は両方とも、実質的に透明であるので、像はこれら2層
を通して見ることができ、そしてバリヤ層および耐久層
は像の第一および第二両方の領域に付着している。バリ
ヤ層はヘキサン、イソプロパノールおよび水の通過を実
質的に許さない有機重合体材料からなる。
バリヤ層は、耐久層に浸透するかも知れない溶剤(印
刷工業の洗浄液の中に典型的に含有されているような溶
剤)が像形成物質の層に侵入して像破壊につながる像形
成物質の変化を誘発することを阻止する。バリヤ層を設
けることは保護された像の溶剤抵抗性を改良するばかり
でなく、印刷工業用テープの繰り返し適用に耐える耐久
層を見出すことの課題を簡単にする。先に言及したよう
に、耐久層の溶剤拡散抵抗性を高めるように耐久層を改
質する試みはしばしば、印刷工業用テープの繰り返し適
用に抵抗する耐久層の能力に悪影響を与えるので、十分
な溶剤抵抗性を付与することは印刷工業用テープの繰り
返し適用に耐える耐久層の能力を危うくする。本発明に
従ってバリヤ層を設けた場合には、耐久層の組成は溶剤
抵抗性について悩むことなく印刷工業用テープの繰り返
し適用に対する耐性を最大にするように変動させること
が可能であり、それでいてバリヤ層の組成は最大の溶剤
抵抗性を求めて最適化できる。
バリヤ層は、勿論、保護された像をその意図した使用
の間に加えられる機械的応力による損傷から防護するた
めに十分に耐久層および像に接着するようにバリヤ層を
造ることができる限りにおいて、ヘキサン、イソプロパ
ノールおよび水の通過を実質的に許さない全ての有機重
合体材料から形成できる。溶剤浸透に対する高い抵抗性
故に、バリヤ層に使用するのに好ましい材料は、重合し
た塩化ビニリデンの反復単位からなるものである。望ま
しくは、バリヤ層は塩化ビニリデンと共重合可能なエチ
レン性不飽和単量体からの共重合した反復単位からな
り、このエチレン性不飽和単量体は好ましくはアクリレ
ートまたはメタクリレートである。このタイプの好まし
い共重合体は、米国02173MA州レキシントンのハイデン
ロード55のハンプシャー ケミカル コーポレーション
によってダラン(Daran)SL−158として市販されている
ものであり、この材料は製造元の言うことには、塩化ビ
ニリデンとアクリル酸メチルの共重合体である。ポリウ
レタンもバリヤ層に使用することができ、この目的のた
めに好ましいポリウレタンは脂肪族ポリイソシーネート
を基本とした水分散性ポリウレタンである。本方法にお
いて良好な結果を与えることが判明した具体的なポリウ
レタンは、ベイハイドロール(Bayhydrol)116をそれ自
体の容量の約3.5倍の水に加え、そして得られたポリウ
レタン分散物を塗布用流体として直接使用することによ
って得られてもよい。(ベイハイドロール116は、米国1
5205−9741PA州ピッツバーグのモーベイロードの、マイ
ルズ インダストリアルズ ケミカル ディビジョンに
よって市販されている水希釈可能なブロックトポリイソ
シアネートであり、そして販売元の言うことには、それ
はヘキサメチレンジイソシアネートを基本とした脂肪族
ポリイソシアネートである。) バリヤ層は像に溶剤が浸透するのを有効に防護するの
に十分な厚さだけを必要としており、そしてバリヤ層と
耐久層の全体の厚さを小さく保つことが望ましいという
観点(その詳しい理由は後で述べる)から、バリヤ層を
0.5〜5μmの範囲に保つことが好ましい。バリヤ層の
最適厚さは勿論、バリヤ層およびその他の層の組成およ
び保護された像の期待される使用条件によって変化する
けれども、一般的には、約1μmの厚さのバリヤ層は満
足な結果を与えることが判明した。
本発明における耐久層の目的は像を損傷または磨滅か
ら防護することであり、かつ印刷工業用テープの適用の
影響に耐えることであるので、耐久層は、耐久性でかつ
透明な重合体、たとえば、スチレンおよびメタクリレー
トの単独重合体または共重合体特にポリ(メチルメタク
リレート)、を生成する単量体から好ましく誘導され
る。望ましくは、耐久層は上記欧州出願第94107010.4号
に記載されているものであり、それはシロキサンを含ん
でおり、シロキサンは重合体材料の中に、ヘキサン、イ
ソプロパノールまたは水によってそこから除去されない
ように、組み入れられている。この要求を満足させるよ
うにシロキサンを耐久層の中に組み入れることは様々な
方法によって行うことができる。たとえば、耐久層を形
成するには、有機重合体、シロキサンの重合可能な単量
体またはオリゴマー、および重合開始剤の混合物を提供
し、そしてこの混合物に重合開始剤を活性化するのに有
効な条件を受けさせ、それによってシロキサン単量体ま
たはオリゴマーの重合を起こさせ、そしてシロキサンを
含有する有機重合体材料を生成することである。重合体
有機材料を生成するこの方法は代表的には有機重合体に
よって形成された網状組織を通して延びる重合シロキサ
ンの網状組織をもった半相互貫通網状組織(semi−inte
rpenetrating network)を生じると考えられる。重合開
始剤は熱開始剤(たとえば、過酸化物または2,2′−ア
ゾビス(2−メチルプロピオニトリル)(通常、AIBNと
して知られている)であってもよく、それは支持体層上
の混合物の層を加熱することによって活性化される。ま
たは重合開始剤は光開始剤であってもよい(たとえば、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、米国1
0532−2188ニューヨーク州ホーソーンのスカイラインド
ライブ7のチバガイギー社からイルガキュア(Irgacur
e)651として入手可能)。望ましくは、場合によって
は、この混合物は交叉結合剤を含有しており;下記に述
べる好ましいシロキサンと共に使用するのに好ましい交
叉結合剤はペンタエリトリトールトリアクリレート(PE
TA)およびトリメチロールプロパントリアクリレート
(TMPTA)である。
代わりに、有機重合体材料はシロキサンと有機単量体
のグラフト共重合体であってもよい。かかるグラフト共
重合体を溶液中で製造する技術は重合体合成の分野の当
業者には周知である。上記欧州出願第94107010.4の実施
例5および6は水性媒体中でかかるグラフト共重合体を
合成する具体的技術を説明しており、1個のエチレン性
不飽和末端基を有するシロキサンオリゴマーをエチレン
性不飽和有機単量体と共重合させてシロキサン側鎖を有
するグラフト共重合体を生成する。
本方法に使用するための別の好ましい含むシロキサン
有機重合体材料は、シロキサン単量体またはオリゴマー
を、ビニルエーテル基で官能化されている有機単量体ま
たはオリゴマーと共重合させることによって製造され
る。様々なかかるビニルエーテル官能化単量体およびオ
リゴマーが商業的に入手可能であり、たとえば、VEオク
トマー2010、ビニルエーテル官能化芳香族ウレタンオリ
ゴマー、およびVEオクトマー4010、ジビニルエーテル官
能化芳香族エステル単量体(どちらも、米国07962ニュ
ージャージー州モリスタウンのアライド シグナル コ
ーポレーションによって販売されている)、CHVE、ジビ
ニルエーテル官能化シクロヘキサン(米国07470ニュー
ジャージー州ウェイン(Wayne)のGAFコーポレーション
によって販売されている)がある。代表的には、官能化
された単量体またはオリゴマーとシクロヘキサンとの混
合物は感光性付与剤たとえばスルホニウム塩を添加し、
そして混合物を紫外線に暴露するこによって重合され
る。
耐久層中のシロキサンの適量は実験によって最適に定
められる。大量のシロキサンが望ましい場合もあるが、
代表的には、良好な結果は耐久層中にシロキサンを約10
重量%以下、多くの場合において約5重量%以下、の量
で使用して得ることができる。特に、予め生成された有
機重合体の存在下でシロキサンを重合することによって
耐久層が形成される場合には、過剰量のシロキサンを包
含することは、硬化重合体の耐久層のガラス転移温度を
低下させることよって耐久層の耐久性を低下させるかも
知れないし、そして硬化前または後の有機材料/シロキ
サンの混合物の相分離を生じさせるかも知れない。
一般に、像の上のバリヤ層と耐久層は全体で30μm以
下の厚さを有することが好ましい。何故ならば、バリヤ
層および耐久層はしばしば、内部反射および/またはバ
リヤ層と耐久層の内部または層間の屈折効果によって像
の観察に光学的問題を生じさせるからである。そして、
これら層が厚くなるほど、より多く吸収するからであ
る。また、保護された像が放射線感受性材料を露光する
ために使用される場合には、耐久層は放射線感受性材料
と密着させられる。結果として、バリヤ層と耐久層の全
体の厚さは放射線感受性材料に形成される最終像におい
て達成可能な解像度に影響する。解像度の望ましくない
損失を防止するためには、一般に、像上のバリヤ層と耐
久層は全体で10μm以下、好ましくは、0.5〜6μmの
範囲、の厚さを有することが望ましい。何故ならば、こ
れら厚さの層は通常、像を観察する場合の光学的問題を
生じさせないし、そして保護された像を通しての放射線
感受性材料の露光が作成される像の解像度に悪影響を与
えることなく可能になるからである。保護された像が放
射線感受性材料の露光に使用される場合の望ましくない
光学的影響を防止するのに十分滑らかで十分薄い耐久層
を製造するには、必要な重合可能な混合物を生成し、こ
の混合物を支持体層上に展着し、そしてこの混合物の層
に重合を起こさせるのに有効な条件を受けさせて完成耐
久層を形成することによって、その場で耐久層を形成す
ることが便利である。勿論、使用される重合技術はこれ
ら条件下で実施可能であるものである。
上記欧州出願第94107010.4号に言及されているよう
に、示差付着像形成用媒体は代表的には、基体の周囲近
くにまで延びている。何故ならば、実施上の理由から、
まず大きいウェブ上に、多孔質または粒状の像形成物質
を含有する示差付着像形成用媒体の各層を塗布し、それ
から、これらウェブを、個別の像に要求される小さいシ
ートに裁断することが望ましいからである。基体の周囲
近くまで延びている示差付着像を保護するためには、バ
リヤ層および耐久層もこの周囲近くまで延びている必要
がある;他方、審美的理由および取扱い容易性からは、
余分のバリヤ層および耐久層が基体の周囲を越えて延び
ているべきではなく、しかも、保護層を適用する方法は
バリヤ層および耐久層を像に整合させるために複雑な手
順を要求するべきでない。従って、本方法の好ましい形
態においては、積層用シートは積層用シートの少なくと
も一部分が基体の周囲を越えて延びるように二元像に積
層され、そして像からの支持体層の分離は積層用シート
のこの部分(単数または複数)ではバリヤ層と耐久層が
支持体層に付着したまま実質的に基体の周囲に沿って破
壊するように遂行する。
積層用シートの支持体層は、積層用シートを像に積層
するために要求されている条件に耐えることができる材
料であって、かつ、積層後に支持体層を像を除去するこ
とを、基体の周囲を越えてのびている耐久層の部分の除
去と一緒に遂行できるように十分に凝集性かつ耐久層に
接着性である材料であれば、どのような材料から構成さ
れてもよい。代表的に、支持体層はプラスチックフィル
ムであり、そしてポリエステル(好ましくは、ポリ(エ
チレンテレフタレート))フィルムが推奨される。0.5
〜2ミル(13〜51μm)の範囲の厚さを有するフィルム
は満足であった。望むならば、支持体層はその表面特性
を制御するために、たとえば、耐久層やその他の層(下
記参照)の支持体への接着性を増加または減少させるた
めに、下塗りや、被覆分野の当業者に周知であるような
その他の表面処理によって処理されてもよい。
積層用シートはバリヤ層、耐久層および支持体層以外
の別の層を含んでいてもよい。たとえば、積層用シート
は耐久層と支持体層の間に介在する剥離層を含んでいて
もよく、この剥離層は、バリヤ層および耐久層が像に付
着したまま残る領域では支持体層からの耐久層の分離が
剥離層の内部または一表面における破壊によって起こ
る、そのような層である。剥離層は好ましくは、ワック
ス、またはシリコーンから構成されてもよい。場合によ
っては、支持体層を除去したときに、剥離層の一部また
は全てが耐久性被覆の表面上に残ってもよく、そして保
護された像を通して放射線感受性材料を露光する場合に
は、保護された像の上の残留剥離層はかかる露光を確実
に妨げないように留意されなければならない。
また、積層用シートは、積層中にバリヤ層および耐久
層が接着剤層によって像に接着するように、バリヤ層の
支持体層から遠い側の表面上に設けられた接着剤層を含
んでいてもよい。一般的には、バリヤ層と像の間の強い
接着力を達成するために、および/または積層に必要な
温度を低下させるために、接着剤層を使用することが好
ましい。接着剤層を形成するためには多様な種々のタイ
プの接着剤が使用できる;たとえば、接着剤層は熱可塑
性ホットメルト接着剤から形成されてもよく、そして積
層は接着剤層をそのガラス転移温度より上に加熱するこ
とによって行われる。この目的のための好ましいホット
メルト接着剤は、エチレン/酢酸ビニル共重合体であ
り、たとえば、米国60606IL州シカゴのウェストワッカ
ードライブ(West Wacker Drive)3334のモートン イ
ンターナショナル インコーポレーテッドによってモー
トン アドコート(Morton Adcote)9636/37ホットメル
ト接着剤として販売されているものである。代替とし
て、接着剤は紫外線硬化性接着剤であってもよい(この
場合、積層は未硬化接着剤をもって遂行され、その後で
接着剤層を紫外線に暴露して接着剤層を硬化させる)、
または感圧接着剤、代表的には、スチールに対する接着
力が22〜190g/mmであるもの、であってもよい(この場
合、積層は単に圧力によって行われる)。
像の上に形成された耐久層は望ましくは像に十分に接
着しているべきであり、すなわち、印刷工業においてフ
ィルム洗浄に使用される溶剤の適用の前でも後でも印刷
工業用テープの繰り返し接触によって像から除去されな
い。望ましくは本方法によって像の上に設けられた耐久
層はエリクセン傷跡抵抗試験機によって測定したときに
10ニュートン力の少なくとも10サイクルの耐磨耗性を有
し、そしてASTM D−3330によって測定したときにスチ
ールに対する接着力が33g/mmである接着テープによって
像から除去されない。
本方法において使用される積層用シートの各層は積層
分野の当業者に親しまれている通常の手法によって製造
できる。従って、バリヤ層および耐久層(さらに存在す
る場合には、剥離層および接着剤層)は代表的には支持
体層の上に順番に堆積させられ、堆積は水性または有機
溶剤から塗布によって又は場合によっては層を支持体に
押出すことによって行われる。
反射で観察されることを意図した保護された像を製造
するために本方法が使用されるべき場合には、像の基体
は不透明であってもよく、そして紙または同様の材料か
ら製造されてもよい。しかしながら、代表的には、像の
基体は本質的に透明であり、そして基体は1〜1000μ
m、好ましくは25〜250μm、の厚さを有するプラスチ
ックウェブである。像形成分野の当業者に周知のよう
に、基体は基体への像形成物質の接着性を改良するため
に一つまたはそれ以上の下塗りを担持していてもよい
し、又は表面処理を受けていてもよい。基体として使用
するのに適する材料はポリスチレン、ポリエステル、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、スチレンとアクリロニト
リルの共重合体、ポリ(塩化ビニル)、ポリカーボネー
トおよびポリ(塩化ビニリデン)を包含する。耐久性、
寸法安定性および取扱特性の観点から特に好ましいウェ
ブ材料はポリ(エチレンテレフタレート)であり、例え
ば、米国デラウェア州ウィルミントンのEIデュポンドヌ
ムール社の商標マイラの名前で、または米国ニューヨー
ク州ロチェスターのイーストマンコダック社の商標コデ
ル(Kodel)の名前で、商業的に入手可能である。
像形成物質は代表的には、結合剤と混合された多孔質
または粒状の着色剤材料からなり、好ましい着色剤材料
はカーボンブラックであるが、その他の光学的に濃厚な
着色剤、たとえば、グラファイト、フタロシアニン顔料
およびその他の着色顔料が使用されてもよい。結合剤
は、たとえば、ゼラチン、ポリ(ビニルアルコール)、
ヒドロキシエチルセルロース、アラビアゴム、メチルセ
ルロース、ポリビニルピロリドンまたはポリエチルオキ
サゾリンであってもよい。
本発明の方法によって保護される像は様々なタイプの
ものである。たとえば、本方法はX線写真、CAT走査
像、超音波診断像および同様の医療用像を保護するのに
使用できる。しばしば、かかる像を使用する医療従事者
は像を重金属クリップによって通常のライトボックスに
固定して観察する必要がある。従って、この用途におい
ては、耐久層はかかるクリップによってライトボックス
に繰り返し固定されるのに耐えることが重要である。
しかしながら、先に言及したように、本方法は主とし
て印刷工業におけるフィルム(分解、像調整、密着、複
写、カメラおよびその他のフィルムを包含する)の製造
およびプレプレスプルーフの製造に使用されることを意
図している。印刷工業においては、分解像形成用フィル
ムの上に原画の像(単色印刷のための単色像、またはカ
ラー印刷のための一連の色分解像)を形成し、それから
分解像形成フィルムを介して放射線感受性材料を密着焼
付することによって印刷版または別の中間フィルムまた
はプルーフを製造することが通例である。
印刷工業における通常の実施は分解フィルム像に厳し
い要求を課す。像は勿論この像を通して印刷版の露光を
行うことができるように高い光学透明度を有していなけ
ればならない。フィルムを介しての放射線感受性材料の
露光の必要性はまたフィルムまでの層の厚さを制限する
ことを要求する。分解フィルム像は放射線感受性材料に
押しつけられ、それから取り外され、長期間貯蔵され、
それから別の印刷版または別の中間フィルムまたはプル
ーフを作製するために再使用されることに耐え得るよう
に一般的な取扱いおよび洗浄に対して良好な耐磨耗性を
有していなければならない。分解フィルム像はまた、非
ブロッキング性を有していなければならない。
本発明の保護された像が放射線感受性材料の露光に使
用されるべき場合には、像上のバリヤおよび耐久性の被
覆は放射線感受性材料を露光するのに使用される放射線
を透過する;特に、多くの商業的用途においては、これ
ら被覆および基体は300〜460nmの波長範囲の紫外線およ
び可視光線を透過するべきである。
本発明の保護された像が放射線感受性材料を露光する
ために使用される場合には、通常、耐久層は放射線感受
性材料と密着させられる。その結果、バリヤ層と耐久層
の全体の厚さは放射線感受性材料中の最終像において達
成可能な解像度に影響する。先に言及したように、望ま
しくない解像度損失を防止するために、バリヤ層と耐久
層は全体で30μmより大きくない厚さを有することが一
般に望ましく、より望ましくは12μmより大きくない厚
さ、好ましくは0.5〜10μmの範囲の厚さを有する。何
故ならば、これら厚さのバリヤおよび耐久性の被覆は像
の観察において光学的問題を起こさず、そして作製され
る像の解像度に悪影響を有することなく、保護された像
を通して放射線感受性材料の露光を可能にするからであ
る。通常、厚い層のときには耐久性であると見られてい
る若干のプラスチックは2〜6μmの層では不十分な耐
久性であるが、アクリル系重合体たとえばポリ(メチル
メタクリレート)、ポリスチレンおよびポリウレタンは
耐久層を形成するのに好ましい材料である。
保護された像を、印刷工業で通例の真空フレームを使
用して露光させるためには、バリヤ層および耐久層は66
0nmHgの真空吸引に5分間はニュートン環の出現を伴う
ことなく耐えることができる被覆を与えることが望まし
い。また、生成された耐久性被覆は5分間の真空吸引に
よる他のフィルムやプレートとの密着に対して、フィル
ムや保護された像へのブロッキングやその他の損傷なし
で、耐えられることが望ましい。
保護された像と放射線感受性材料との間に空気が閉じ
込められるのを避けるためには、形成された耐久性被覆
がマット状のやや粗い表面を有することが望ましい。何
故ならば、かかるマット表面は耐久性被覆とそれに接し
ている放射線感受性材料との間からの空気の逃亡を許
し、従って、閉じ込められた空気によるニュートン環及
びその他の望ましくない干渉現象の形成を防止するから
である。耐久層と接する支持体層の表面の組織構造は形
成される耐久性被覆の組織構造に影響することが判明
し、従って、この表面はマット状であることが望まし
い。
印刷版の作製においては、保護された像が偶発的に逆
転して印刷版上に形成された像の横方向逆転が起こるこ
とを避けるためには、操作する者が保護された像の両面
を視覚で区別できることが大いに望ましい。従って、像
上に形成された耐久層が60゜の角度で50〜100の範囲の
光沢値を有することが望ましく、より望ましくは、この
角度で60〜80の範囲の光沢値を有する。医療用の保護さ
れた像のためには、治療される疾患像の偶発的側転によ
って起こる不幸な事故を防止するために、同様の光沢値
が望ましい。
図1には、図2において部分的に分離した状態にある
像10aと像10bとして示されている一対の像の作製に適す
る本発明の好ましい熱的像形成用積層媒体(包括的に10
で表示されている)が示されている。熱的像形成用媒体
10は第一のシート状またはウェブ材料12(それはシート
材料12a、応力吸収層12b、および熱賦活性の帯域または
層12cからなる)の形態で第一要素を包含し、その上に
順に重ねられた、多孔質または粒状の像形成層14、剥離
層16、第一接着剤層18、硬化性重合体の第二接着剤層2
0、および第二のシート状またはウェブ材料22を有して
いる。
媒体10が赤外露光されると、像形成層14の露光部がよ
り堅固にウェブ材料12に付着するので、図2に示されて
いるようにそれらシート状材料の分離によって一対の像
10aと10bが提供される。好ましい熱的像形成用媒体材料
10の層の或る特性および層の性質は露光後に各像が形成
され媒体から分割される仕方に重要に関係する。媒体材
料10の各層について以下に詳細に記載する。
ウェブ材料12は透明材料からなり、それを介して像形
成用媒体10を放射線に露出することができる。ウェブ材
料12は様々なシート状材料のいずれから構成することも
可能であるが、重合体シート材料が特に好ましいであろ
う。中でも、好ましいウェブ材料はポリスチレン、ポリ
(エチレンテレフタレート)、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ(塩化ビニル)、ポリカーボネート、ポリ
(塩化ビニリデン)、酢酸セルロース、酢酪酸セルロー
ス、および、ポリ(スチレン−コ−アクリロニトリル)
をはじめとする、スチレン、ブタジエンおよびアクリロ
ニトリルの共重合体のような共重合体材料である。
応力吸収層12bは米国特許第5,200,297号および対応す
る国際特許出願PCT/US91/08604号(国際公開WO92/09443
号)に記載されているとおりのものであり、そして像形
成用媒体10に適用された物理的応力を吸収することがで
きる重合体層からなる。応力吸収層12bは過酷な応力が
媒体10に適用されるときに媒体10が離層しないように付
加される保護を提供し、そして圧縮可能なまたは伸長可
能なポリウレタンから形成されるのが望ましい。応力吸
収層12bは任意的なものであり、そして使用される第二
接着剤層20および媒体10に付される応力に依存してとき
に省かれてもよい。
熱賦活性の帯域または層12cは媒体10の像形成におけ
る本質的な機能を提供し、そして媒体を短時間の強い放
射線に曝すことで熱活性化可能である重合体材料からな
るので、急速な冷却により、表面帯域または層12cの露
光部は多孔質または粒状の像形成層14に堅固に付着す
る。所望ならば、応力吸収層12bが省かれる場合、表面
帯域12cはウェブ材料12の表面の部分または領域である
ことができ、この場合の層12aおよび層12cは同じかまた
は類似の化学組成のものであろう。一般に、層12cはシ
ート材料12aまたは応力吸収層12bの上の別個の重合体表
面層を構成することが好ましい。層12cは、像形成層14
の露光部がウェブ材料12に強固に付着することかできる
ように、シート材料12aの軟化温度より低い軟化温度を
有する重合材料からなるのが望ましい。この目的のため
には、ポリスチレン、ポリ(スチレン−コ−アクリロニ
トリル)、ポリ(ビニルブチレート)、ポリ(メチルメ
タクリレート)、ポリエチレンおよびポリ(塩化ビニ
ル)を包含する種々の重合体材料が使用できる。
実質的に厚く且つ耐久性のシート材料12a上に薄い熱
賦活性層12cを使用することはウェブ材料の所望の取扱
を可能にしそして所望の像形成効率を可能にする。薄い
熱賦活性層12cの使用は層12cと像形成層14との間の界面
またはその近くに熱エネルギーを集中させ、そして最適
の像形成効果を可能にし且つ必要エネルギーを減少させ
ることを可能にする。層12cの、熱活性化(または軟
化)および層14への付着または接着に対する感受性は、
層12cの本性および熱的特性およびその厚さに依存する
であろう。
応力吸収層12bは上記米国特許第5,200,297号および国
際特許出願PCT/US91/08604号に記載された方法によりシ
ート材料12a上に設けることができる。熱賦活性層12cは
既知の被覆方法によって設けることができる。例えばポ
リ(スチレン−コ−アクリロニトリル)の層は塩化メチ
レンのような有機溶媒からの塗布によってポリ(エチレ
ンテレフタレート)のウェブに塗布することができる。
ウェブ材料12の所望の取扱特性は、層12bと層12cが薄層
としてシート材料12aの上に被覆されるのでシート材料1
2a自身の種類により主として影響されるであろう。ウェ
ブ材料12の厚さは媒体10の、製造中、像形成中および何
らかの像形成後の工程中の所望の取扱特性に依存するで
あろう。厚さはまた担持されるべき像の使用用途により
および露光源の波長および出力のような露光条件によ
り、ある程度は制約されるであろう。代表的には、ウェ
ブ材料12は厚さが0.5〜7ミル(13〜178μm)で変化す
るであろう。良好な結果は例えば1.5〜1.75ミル(38〜4
4μm)の厚さを有するシート材料12aを用いて得られ
る。応力吸収層12bは代表的には1〜4μmの範囲の厚
さを有し、層12cは代表的には0.1〜5μmの厚さを有す
るポリ(スチレン−コ−アクリロニトリル)の層であろ
う。
熱賦活性層12cは公知の有利な性質を提供する添加剤
または薬剤を含むことができる。接着性付与剤、接着性
低下剤または他の薬剤を使用できる。かかる薬剤は、た
とえば、層12cと層14の間の接着力を制御するために使
用することができ、それによって、界面における望まし
くない分離は積層媒体10の製造中でも、熱的像形成方法
または装置での使用中でも、最小にされる。そのような
制御はまた、像を形成しそしてシート状ウェブ材料12と
22を分離したときに、媒体が図2に示されているように
分割されるのを可能にする。
像形成層14は熱賦活性の帯域または層12cの上に多孔
質または粒状の層または被覆として付着されている像形
成物質からなる。着色剤/結合剤の層とも称される層14
は適当な結合剤中に分散された着色剤物質から形成する
ことができ、着色剤は任意の所望の色の顔料または染料
であり、好ましくは、媒体10の熱的像形成のために必要
とされる高い温度に対して実質的に不活性である。カー
ボンブラックは特に有利でありそして好ましい顔料材料
である。好ましくは、カーボンブラック材料は0.01〜10
μmの平均直径を有する粒子からなる。本明細書におい
ては主としてカーボンブラックに言及して記載がなされ
ているけれども、グラファイト、フタロシアニン顔料お
よび他の着色顔料のような他の光学的に濃密な物質が使
用できる。所望ならば本明細書に記載されているような
温度に曝されたときにその光学濃度を変化させる物質も
使用できる。
像形成物質すなわち層14のための結合剤は多孔質また
は粒状の物質を凝集層に形成させるためのマトリックス
を提供する。この結合剤は熱賦活性の帯域または層12c
に層14を接着させるためにも役立つ。一般に、像形成層
14は媒体10の製造中またはその使用中に偶発的に位置ず
れが生ずるのを防ぐために十分に表面の帯域または層12
cに接着されるのが望ましいであろう。しかしながら、
層14は像形成しそしてウェブ12と22を分離したときに
(非露光領域では)帯域または層12cから分離可能であ
るべきであり、そうして層14の分割が図2に示されてい
るように遂行できる。
像形成層14は既知の塗布方法を用いて表面帯域または
層12cに都合よく堆積させることができる。一つの態様
によればそして帯域または層12c上への層14の塗布を容
易にするためには、結合剤または分散剤と共にカーボン
ブラック粒子をまず不活性液体ビヒクル中に懸濁させそ
して得られた懸濁液または分散液を熱賦活性帯域または
層12cの上に均一に展着させる。乾燥すると、層14は均
一な像形成層として表面帯域または層12c上に接着す
る。懸濁液の展延特性はペルフルオロアルキルスルホン
酸アンモニウム、非イオン性エトキシレート等のような
界面活性剤を包含させることにより改良されることが認
識されよう。カーボンブラックの均一分布をその懸濁ま
たは展着状態および乾燥状態において改良するために、
乳化剤のような他の物質を使用または添加することもで
きる。層14は厚さが変動可能であり、代表的には0.1〜
約10μmの厚さを有する。一般的には、高解像度の観点
から、薄い層14を使用するのが好ましい。しかしながら
層14は像形成媒体10から造られた像において所望のそし
て所定の光学濃度を提供するのに十分な厚さのものであ
るべきである。
像形成層14のために適する結合剤はゼラチン、ポリ
(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロース、
アラビアゴム、メチルセルロース、ポリビニルピロリド
ン、ポリエチルオキサゾリン、ポリスチレンラテックス
およびポリ(スチレン−コ−無水マレイン酸)を包含す
る。顔料(例えばカーボンブラック):結合剤の比は重
量基準で40:1から1:2までの範囲にあることができる。
顔料:結合剤の好ましい比は4:1から10:1までの範囲に
ある。カーボンブラック顔料物質のための好ましい結合
剤はポリ(ビニルアルコール)である。
所望ならば、追加の添加剤または薬剤を像形成層14に
導入することができる。キチン、ポリテトラフルオロエ
チレン粒子のような極微小の粒子および/またはポリア
ミドは摩擦抵抗を改良するために着色剤/結合剤の層14
に加えることができる。そのような粒子はたとえば、粒
子:層固形分の重量比で1:2から1:20までの量で存在す
ることができる。
多孔質または粒状の像形成層14は、露光用放射線を吸
収し感熱記録分野で放射線吸収顔料として知られている
顔料またはカーボンブラックのようなその他の着色剤材
料を含むことができる。層14と熱賦活性帯域または層12
cとの界面では確実な結合または接合が望まれるので、
像形成層14および熱賦活性帯域または層12cのどちらか
又は両方に放射線吸収物質を導入することがしばしば好
ましい。
放射線を熱に変換するための、層14および/または層
12cの中の適する放射線吸収物質はカーボンブラック、
グラファイト、または微細顔料、たとえば、銀、ビスマ
スまたはニッケルの硫化物または酸化物、を包含する。
アゾ染料、キサンチン染料、フタロシアニン染料または
アントラキノン染料のような、染料もこの目的のために
使用できる。特に好ましいのは、露光用放射線の具体的
波長で効率的に吸収する材料である。熱的像形成のため
に望ましく使用されるレーザーの赤外発光領域で吸収す
る赤外染料は特に好ましい。このための赤外吸収染料の
適する例は米国特許第4,508,811号に開示されているア
ルキルピリリウムスクエアリリウム(alkylpyrylium sq
uarylium)染料を包含し、そして1,3−ビス[(2,6−ジ
−第三級ブチル−4H−チオピラン−4−イリデン)メチ
ル]−2,4−ジヒドロキシ−ジヒドロキシド−シクロブ
テンジイリウム−ビス{分子内塩}を包含する。その他
の適する赤外吸収染料は米国特許第5,231,190号(およ
びその対応欧州出願第92107574.3号、公開第516,985
号)に開示されているもの;国際出願PCT/US91/08695号
(国際公開WO92/09661号)に開示されているもの;およ
び米国特許第5,227,498号および第5,227,499号に開示さ
れているもの;を包含する。
高解像度の像を作成するためには、像形成層14は、層
の厚さを通しての且つ表面帯域または層12cと像形成層1
4との間の界面に実質的に直角方向の、すなわち、図2
に示されている矢印24、24′、26および26′の方向に実
質的に沿った、破壊を可能にする材料からなることが本
質的なことである。像10aおよび10bが図2に示されてい
るように分割されるためには、像形成層14は上記のよう
に直角方向に破壊可能であり、かつその熱賦活性帯域ま
たは層12cへの接着力よりも大きい度合いの凝集力を有
することが認識されよう。従って、像形成後にウェブ12
と22を分離すると、層14は非露光領域では熱賦活性層12
cから分離し、そして露光領域ではウェブ12上の多孔質
または粒状の部分14aとして残る。
図1に示されている剥離層16は図2に示した様式に従
って像10aと10bの分離を促進するために熱的像形成用媒
体10の中に包含される。上記の通り、媒体10の放射線を
受けた領域は、熱賦活性帯域または層12cが露光用放射
線によって熱活性化されるので、この層により堅固に固
着するようになる。層14の非露光領域は熱賦活性帯域ま
たは層12cに弱く接着している過ぎないので、シート12
と22の分離によってシート22と共に運ばれる。
剥離層16はその凝集力およびそれの第一接着剤層18へ
の接着力または多孔質または粒状の層14への接着力が露
光領域の熱活性化帯域または層12cへの層14の接着力よ
りも小さくなるように設計されている。これら関係の結
果は露光領域では層16と18の間の界面で又は層14と16の
間の界面で剥離層16が接着破壊を受けることであるか;
または、図2に示されているように、像10bに部分(16
b)が存在し、そして露光領域では多孔質または粒状の
部分14aに部分(16a)が接着しているように、層16の凝
集破壊が起こることである。
剥離層16はワックス、ワックス状材料または樹脂状材
料からなることができる。微結晶質ワックス、例えば、
水性分散液として入手可能な高密度ポリエチレンワック
スがこの目的のために使用できる。他の適する材料はカ
ルナウバろう、みつろう、パラフィンワックス;およ
び、ポリ(ステアリン酸ビニル)、ポリ(エチレンセバ
ケート)、スクロースポリエステル、ポリアルキレンオ
キシドおよびフタル酸ジメチルグリコールのようなワッ
クス状材料を包含する。ポリ(メチルメタクリレート)
や、メチルメタクリレートとそれと共重合可能な単量体
との共重合体のような、重合体または樹脂状材料が使用
できる。所望ならば、ポリ(ビニルアルコール)、ゼラ
チンまたはヒドロキシエチルセルロースのような親水性
コロイド材料を重合体結合剤として含ませることができ
る。
樹脂状材料、代表的にはラテックスとして塗布された
もの、を使用することができ、そしてポリ(メチルメタ
クリレート)のラテックスが特に有用である。所望且つ
所定の破断を提供するように層16の凝集力を制御でき
る。破壊可能であり且つ粒子間の界面で鮮鋭に破断され
ることができるワックス状または樹脂状の層は凝集力を
低下させるために層に加えることができる。そのような
粒状材料の例にはシリカ、クレー粒子およびポリテトラ
フルオロエチレンの粒子が含まれる。
像形成媒体10は、米国特許第5,275,914号および欧州
出願第581,144号に記載されているような第一接着剤層1
8および第二接着剤層20を組み入れている。第一接着剤
層18は酸性基、好ましくはカルボキシル基を有する重合
体からなる。第二接着剤層20と接触して、第一接着剤層
18は迅速な実質的な予備硬化と後硬化による第二接着剤
層20への接着力を発現し、従って第一要素と第二要素を
一緒に固定して単一体状の積層の像形成用媒体10にす
る。層18に使用するのに特に好ましい共重合体は米国01
887−0677マサチューセッツ州ウイルミントンのICIレジ
ンズ(U.S.)からネオクリル(Neocryl)BT520として入
手可能な共重合体である。この材料はアンモニアを含有
する水中への溶解を可能にするのに十分な遊離カルボキ
シル基を含有するアクリル系共重合体である。
像形成媒体10の第二接着剤層20は応力が代表的には帯
域または層12cと像形成層14との界面での媒体の離層を
生じさせることがないように媒体を防護する硬化性接着
剤層からなる。離層を促進する傾向があるが硬化性層20
によって緩和されることができる物理的応力には種々あ
り、積層媒体を屈曲させることによって生ずる応力、お
よび巻取り、巻戻し、切断、切り込みまたはスタンピン
グ操作によって生ずる応力を包含する。硬化性層20は組
成においていろいろ変えることができるので、ある特定
の接着剤は例えば媒体の屈曲による離層が促進されない
ように媒体を防護するが、例えば切り込みまたはスタン
ピング−カッティング操作により生じる離層については
殆ど又は全く防護しないこと、あるいはそれらとは逆の
場合が起こることが認識されよう。
像形成媒体10は通常、第一シート状ウェブ要素または
部材と第二シート状ウェブ要素または部材とを積層させ
ることにより造られ、第一要素または部材は像形成層1
4、剥離層16および第一接着剤層18を担持するウェブ材
料12を含み、第二シート要素は第二接着剤層20および第
二ウェブ材料22を含む。二つの要素は加圧下でそして場
合により加熱条件下で積層されて本発明の単一体状の積
層の熱的に作用可能な像形成用媒体10を提供する。
第二接着剤層20を硬化すると、媒体材料10は像形成の
用意ができている。弱い接着性の像形成層14を露光領域
において熱賦活性帯域または層12cに付着させること
は、(a)像形成用媒体の中に放射線を吸収し;(b)
放射線を十分な強度の熱に変換して熱賦活性帯域または
層12cを加熱し;そして(c)冷却して層14の露光領域
または部分を熱賦活性帯域または層12cに堅固に結合さ
せる、ことによって遂行される。熱的像形成用媒体10は
層14と熱賦活性帯域または層12cとの界面でまたはその
近くで放射線を吸収することができる。これは媒体10の
中に、本性が放射線を吸収して所望の熱的像形成に必要
な熱を発生させるものである層を使用することによっ
て、または少なくとも一つの層の中に、露光源の波長の
放射線を吸収できる薬剤を包含させることによって、行
われる。
熱的像形成用媒体10は像形成される情報に従う熱パタ
ーンを(媒体10内に)生じさせることによって像形成す
ることができる。媒体10に方向を向けることができ且つ
吸収により熱エネルギーに変換されることができる放射
線を提供できる露光源を使用できる。ガス放電ランプ、
キセノンランプおよびレーザーがそのような露光源の例
である。
媒体10の放射線露出は連続的であってもまたは間欠的
であってもよい。例えば図1に示されるような媒体はシ
ート12を通して媒体を露光するために回転ドラムに固定
することができる。レーザーによって発射されるような
高強度の放射線スポットを使用して媒体10をドラムの回
転方向に露光しながら、レーザーをウェブの横断方向に
ゆっくりと移動させてらせん路で走査することができ
る。対応するレーザーを発射するように設計されたレー
ザー駆動装置は像様に且つ所定の方式で一つまたはそれ
以上のレーザーを間欠的に発生してそれにより像形成さ
れるべき原画像に従う情報を記録するために使用でき
る。図2において示されるように、矢印のそれぞれの対
の間の領域が露光の領域を規定する、矢印24、24′、26
および26′の方向からのレーザーに露光することによ
り、強い放射線パターンを媒体10に向けることができ
る。
所望ならば移動性のスリット、ステンシルまたはマス
クを使用し、そして放射線を連続的に発射し且つ媒体10
に連続的にまたは間欠的に向けることができる放射線管
または他の源を使用することによって、像形成用媒体に
像形成できる。感熱複写法も使用できる。
好ましくは、一つのレーザーまたは複数のレーザーの
組み合わせを使用して媒体を走査しそして情報を非常に
微細な網点または画素として記録する。媒体10の上限露
光閾価内および下限露光閾価内にとどめるのに十分なエ
ネルギー出力を有する半導体ダイオードレーザーおよび
YAGレーザーが好ましい。有用なレーザーは40〜1000ミ
リワットの範囲内のエネルギー出力を有するであろう。
本明細書で用いられる露光閾価とは露光を行なうのに必
要とされる最小エネルギーを云う。一方、最大エネルギ
ー出力とは媒体の“焼け”が生ずるまえの媒体が許容で
きるエネルギー水準を云う。媒体10は最小感度限界タイ
プのフィルムとみなされることができるので、即ち媒体
10は高いコントラストをもっておりそして一定の閾価を
越えて露光されたならば最大濃度を生じるが閾価以下で
は濃度が記録されないので、レーザーは露光源として特
に好ましい。1インチあたり4,000〜10,000の網点(1
ミリメータあたり160〜400の網点)のような細密な解像
度を有する像を提供するに十分な細密なビームを提供で
きることができるレーザーが特に好ましい。
像形成層14と熱賦活性帯域または層12cとの界面でま
たはその近くで発現する局所加熱は強烈(約400℃)で
ある可能性がありそして上記方式で像形成を行うのに役
立つ。代表的には各々の画素上にレーザーがとどまる時
間は1ミリ秒未満でありそして露光領域の温度は100℃
〜1000℃であり得る。
媒体10のような熱的に作用可能な媒体から像を形成す
る装置または方法論は米国特許第5,170,261号(および
対応する国際出願PCT/US91/06880号、国際公開WO92/100
53号)および米国特許第5,221,971号(および対応する
国際出願PCT/US91/06892号、国際公開WO92/10057号)に
詳細に記載されている。
媒体10を放射線で像様露光すると、図2に示されてい
るようにシート12と22を分離すれば目で見ることのでき
る潜像が媒体中に生ずる。シート22は光硬化性接着剤層
20の光硬化のために使用される化学線を透過する任意の
種々のプラスチック材料からなってよい。透明なポリエ
ステル(例えばポリ(エチレンテレフタレート))シー
ト材料が好ましい。さらに、シート22はそれへの光硬化
層20の接着を促進するために下塗り処理されるかコロナ
放電処理されるのが好ましい。シート12およびシート22
のそれぞれは可撓性重合体シートであるのが好ましいで
あろう。
媒体10は図2に示されている像10bとしての高濃密像
を作成するのに特に適している。先に言及した通り、シ
ート12と22の分離を露光なしで即ち非印刷状態で行う
と、着色材料全部の濃密像がシート22の上に提供される
(像10b)。複写物の製造は像形成用着色剤材料をウェ
ブ12に堅固に付着させるために放射線の使用を伴う。そ
れから、シート12と22を分離すると、露光領域はウェブ
12に付着し、一方、非露光領域はシート22へ運ばれて所
望の高濃密像10bを提供する。シート22の上に提供され
る高濃密像はレーザーによってシート12に「書き込み」
した結果のシート12に堅固に固定する(そしてシート22
へ取り上げられるのを防止する)必要のないシート12に
は不要部の着色剤材料である像10bであるので、高濃密
像の作成に要求されるレーザー作動量を最小に保つこと
ができる。
像10bはその情報量、審美性またはその他の理由でし
ばしば、媒体10から作成される一対の像のうちの主要な
像とされるので、シート22はシート12よりもかなり厚
く、従ってより耐久性であることが望ましいであろう。
加えて、露光およびエネルギー要求の観点からも、それ
を通して露光が行われるところのシート12がシート22よ
り薄いことは通常有利であろう。シートの厚さが対称的
であると、製造または取扱いの操作中に媒体材料が離層
する傾向は増加する。媒体10の中に光硬化性接着剤層20
を使用することは特に媒体の製造中の離層を防止するの
に好ましい。図3〜6を参照した下記の本発明の保護方
法の説明においては、保護されるべき像が像10bである
としても、像10aを保護するために同方法を使用するの
に手順に有意な変更を必要としないことは当然のことと
して推測できよう。
添付図面の図3は上記のような、シート22の上に形成
された二元像10bの上に置かれた積層用シート(一般
に、30で示されている)を断面で示している。積層用シ
ート30は接着剤層32、バリヤ層34、耐久層36、剥離層38
および支持体層40を含んでいる。積層用シート30は、両
フットプリント寸法(すなわち、長さと幅)がシート22
より大きい。
接着剤層32と剥離層38のどちらかまたは両方は場合に
よっては積層用シートから省略することができる。或る
種のバリヤ層は別個の接着剤層を必要とすることなくそ
れら自身接着剤として作用することができ、そして或る
種の耐久層は別個の剥離層を必要とすることなく支持体
層から綺麗に剥離するであろう。
図4に示されているように、積層用シート30は接着剤
層32が像の第一および第二両方の領域に付着するよう
に、かつ積層用シート30がシートの全周辺でシート22の
周囲を越えて突き出るように、像10bに積層される。次
に、積層用シート30は図5に示されているように像10b
から分離される;便利なことには、積層用シートの一端
を操作する者が手でまたは機械的に掴んで、積層用シー
ト30を像10bから簡単に剥離できた。図5でわかるよう
に、接着剤層32が像10bに付着していないところの積層
用シートの周囲部分では、接着剤層32、バリヤ層34およ
び耐久層36の周囲部分32a、34aおよび36aはそれぞれ、
剥離層38および支持体層40に付着したままであるのに、
一方、接着剤層32、バリヤ層34および耐久層36のそれぞ
れの中央部分32b、34bおよび36bは像10bに付着したまま
であるので、接着剤層32、バリヤ層34および耐久層36は
実質的にシート22の周囲に沿って破壊し、従って、保護
された像10bに明瞭な縁端が与えられる。剥離層38の本
性に依っては、剥離層38の皆無、一部または全部が、像
10bの上の接着剤層32、バリヤ層34および耐久層36の中
央部分32b、34bおよび36bと共に、残ってもよい。接着
剤層32、バリヤ層34および耐久層36の中央部分32b、34b
および36bはそれぞれ(そこに残留する剥離層38があれ
ばそれも一緒に)、図6に示されているように、像10b
の上の耐久性被覆を形成する。
図7は図3〜図6の積層方法を実施するのに使用され
てもよい装置40を示す。この装置40は、その上に積層用
シート30の供給物(それは図7では、単に耐久層36と支
持体層40を含んでいるように簡単に示されているが、そ
れは勿論、バリヤ層および上記のその他の層を包含して
いる)が巻かれているところの供給ロール42、第一ガイ
ドバー44、および、ニップ50を有する一対の電気加熱ロ
ーラー46および48を含んでいる。ローラー46および48
は、ローラーの温度およびそれらローラーを対向して駆
動させる力従ってニップ50にかかる圧力を制御するため
の制御手段(図示されていない)を備えている。装置40
はさらに、一連の第二ガイドバー52、およびテークアッ
プロール54を含んでいる。
積層用シート30は供給ロール42から、ガイドバー44を
まわって、そしてニップ50の中へ供給れさ、それは、供
給ロール42および/またはテークアップロール54に設け
られた緊張制御手段(図示されていない)によって制御
可能な緊張下で供給される。保護されるべき像56は像を
上側にして、ニップ50の中に、積層用シート30の下に供
給される(手動で、または機械的に);積層用シートは
余分の積層用シートが像56の両側端を越えて延びるよう
に像より幅広くつくられている。ニップ50内の熱および
圧力は像56を積層用シート30に積層させ、そして両者は
積層用シートがガイドバー52の最後のまわりで鋭く曲が
るまでガイドバー52の下を一緒に移動する。薄い積層用
シート30は像56よりも可撓性であるので、積層用シート
のこの鋭い曲がりは積層用シート30が像56の上に横たわ
る領域では、耐久層36を像56に付着したまま残して支持
体層40からの耐久層36の分離を生じさせ、他方、像56の
上に横たわらない積層用シート30のところでは、耐久層
36は支持体層40に付着したままである。支持体層40とそ
こに付着したままの領域の耐久層36とはテークアップロ
ール54に巻き取られる。
本発明は、耐磨耗性および耐溶剤性であり、二次像作
成用露光に使用するのに適しており、印刷工業用テープ
の適用と剥離の繰り返しに耐えることができ、従って、
印刷工業に使用するのに十分に適している保護された示
差付着像を提供する。
次に実施例をもって、本発明の方法に使用するのに特
に好ましい薬剤、条件および技術の詳細を示すが、それ
らは例証である。別に指定されていない限り、部、比お
よび割合は全て、重量による。
実施例 1.75ミル(44μm)厚さのポリ(エチレンテレフタレ
ート)(米国バージニア州ホープウェルのICIアメリカ
ズインコーポレーテッドから入手可能なICIタイプ3284
フィルム)上に以下の層を続けて付着させた: ポリウレタン〔90%のICIネオタク(Neotac)R−961
9と10%のICIネオレズ(NeoRez)R−9637)(両方とも
米国マサチューセッツ州ウイルミントンのICIレジンズ
(US)から入手可能)の混合物〕の2.4μmの厚さの応
力吸収層: ポリ(スチレン−コ−アクリロニトリル)の1.3μm
の厚さの熱賦活性層; カーボンブラック顔料、ポリ(ビニルアルコール)
(PVA)、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルお
よびフルオロケミカル界面活性剤(米国55144−1000ミ
ネソタ州セントポールのミネソタ マイニング アンド
マニュファクチュアリング コーポレーションから入
手可能なFC−171)のそれぞれ5:1:0.18/0.005の比から
なる、1μmの厚さの層; ポリテトラフルオロエチレン、シリカおよびヒドロキ
シエチルセルロース〔米国18014ペンシルバニア州バス
のアクアロン インコーポレーテッド(Aqualon Inc.)
から入手可能なナトロソル(Natrosol)+330〕をそれ
ぞれ0.5:1:0.1の割合で含む0.6μmの厚さの剥離層;お
よび 酸性基を含有する上記ネオクリルBT520共重合体の2.2
μmの厚さの層。
第二接着剤層を形成するために、5部のブチルアクリ
レート、82部のブチルメタクリレートおよび13重量部の
N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートを、AIBNを用
いて共重合して、約40,000の数平均分子量および+11℃
のガラス転移温度を有する共重合体を造った。11.90部
のこの共重合体、2.82部のトリメチロールプロパントリ
アクリレート(米国08857ニュージャージ州オールドブ
リッジのCPSケミカル カンパニーからアゲフレックス
(Ageflex)TMPTAとして入手可能なTMTPA)、0.007部の
4−メトキシフェノール(遊離基抑制剤)、1.14部の2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(光開始
剤;チバガイギーコーポレーションからイルガギュア65
1として入手可能)、0.037部のテトラキス{メチレン
(3,5−ジ−第三級ブチル−4−ヒドロキシヒドロシン
ナメート)}メタン(酸化防止剤;チバガイギーコーポ
レーションからイルガノックス(Irganox)1010として
入手可能)、0.037部のチオジエチレンビス(3,5−ジ−
第三級ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメー
ト)}メタン(酸化防止剤;チバガイギーコーポレーシ
ョンからイルガノックス1035として市販)および58.28
部の酢酸エチル溶剤を含む被覆用溶液を造った。この被
覆用溶液を4ミル(101μm)のポリ(エチレンテレフ
タレート)フィルム(米国バージニア州ホープウェルの
ICIアメリカズ インコーポレーテッドから入手可能なI
CIタイプ526帯電防止処理済みフィルム;このフィルム
は像形成用媒体10の第二ウェブ22を形成する)の上に塗
布し、そして約85℃(185゜F)のオーブン中で9400mg/m
2の被覆重量に乾燥して約10μmの厚さの硬化性の第二
接着剤層20を形成した。
第一と第二のポリ(エチレンテレフタレート)シート
を二つの接着剤層が面対面で接触するように直接一緒に
して、4ミルの方のシートを回転スチールドラムと接触
させ、そして1.75ミルの方のシートにデュロメーター硬
度70〜80のゴムロールを押し付けた。積層後、赤外線の
無線周波出力源(モデルDRS−111デコ レイ コンベイ
オライズド ウルトラ バイオレット キュアリングシ
ステム(Deco Ray Conveyorized Ultraviolet Curing S
ystem);米国20855−2798メリーランド州ロックビレの
サンディッシュプレイス7600の、フュージョンUVキュア
リングシステムにより販売されている)から2.5インチ
(6.4cm)の距離を置いて、4ミルの方のシートをその
光源に面するようにして、得られた積層媒体のウェブを
約30秒間、赤外線源の下に連続して通過させた。これは
第二接着剤層20を硬化させるのに役立った。
硬化後、像形成用媒体のウェブを切り込みステーショ
ン中を通過させ、そこで媒体の両端に沿って縁端トリミ
ング処理が機械方向で行われた。得られたトリミング処
理済みをウェブを次に巻き取りロール上に巻き取った。
得られたロールから切断された像形成用媒体のそれぞ
れのシートは高強度の半導体レーザーを使用して1.75ミ
ルの方のシートをとおしてレーザー露光することにより
像形成された。各々の場合において、回転ドラムに前記
4ミルの方のシートが面するように媒体を前記回転ドラ
ムに(クランプで)固定した。媒体中に記録されるべき
原画像のディジタル描写に反応して像様に前記1.75ミル
の方のシートをとおして半導体レーザーの放射線を向け
た。(像形成用媒体をドラム回転方向に直角に走査する
ことにより)高強度放射線に露光しそしてドラムから露
光済み像形成媒体を取り出した後、像形成媒体の二つの
シートを分離すると前記1.75ミルの第一シート上に第一
像を提供しそして前記4ミルの第二シート上に第二の
(そして相補性の)像(主要像)を提供した。
第一の積層用シート(以後、「シートA」と呼ぶ)は
支持体層として0.92ミル(23μm)の平滑ポリ(エチレ
ンテレフタレート)シートを有して製造された。この支
持体層の上に順次、次のものを塗布した: 重合体ワックスの剥離層; 耐久層; バリヤ層; 接着剤層。
耐久層の塗布に使用された流体は熱活性化重合開始剤
を一緒にしたメタクリレート重合体から構成された。こ
の流体は8〜15%固形分溶液、好ましくは10%固形分溶
液で塗布されて乾燥被覆量1.6±20%の被覆量を与え
た。被覆物の乾燥は30フィート(9.1m)のオーブンで、
300フィート/分(91m/分)のウェブ速度で行われ、オ
ーブンは約250゜F(122℃)に維持され、ウェブおよび
被覆物は層の熱硬化を開始するのに十分な220〜250゜F
(103〜122℃)の温度に達した。
バリヤ層の塗布に使用された流体はハンプシャー ケ
ミカル コーポレーションによって供給される上記ダラ
ンSL−158から構成された。この水性流体は27%固形分
溶液で塗布されて0.7μmの乾燥被覆量を与えた。バリ
ヤ層の乾燥は180〜240゜F(83〜116℃)で約25秒間行わ
れた。
接着剤層の塗布に使用された流体は米国60606IL州シ
カゴのウェスト ワッカー ドライブ3334の、モートン
インターナショナル インコーポレーテッドによって
販売されているモートン アドコート9636/37ホットメ
ルト接着剤から構成され、約1.5μmの乾燥厚さに塗布
された。
第二の積層用シート(以後、「シートB」と呼ぶ)
は、バリヤ層が2.5μmの厚さであったこと以外は同じ
ように製造した。対照を提供するために、第三の積層用
シート(以後、「シートC」と呼ぶ)はバリヤ層を省い
たこと以外は同じように製造した。
それぞれの積層用シートは、55〜70ショア硬度Aのロ
ーラージュロメーター、185゜F(85℃)の加熱ローラー
温度、90psig(0.74MPa)のピストン空気圧、および5
フィート/分(1.52m/分)の速度設定を有するラミネー
ターによって、上記のように製造した黒色網点階調像に
積層された。各積層後に像から積層用シートを剥離して
破壊をワックス剥離層の中に起こさせて、像の上にワッ
クスの光沢表面、耐久層、バリヤ層(対照シートCでは
存在しない)および接着剤層を残した。
こうして製造された保護された像の耐溶剤性を試験す
るために、6種類の市販の印刷工業用洗浄用溶剤の各々
を綿棒に適用し、そして保護された像の部分の上を4〜
5ポンド(1.8〜2.3Kg)の圧力下で手動で50回(すなわ
ち、各方向に25回ずつ)擦った。保護された像が合格で
あるとするのは、保護された像の外観が溶剤で擦った後
でも目視可能な変化を生じなかった場合である。これら
試験に使用された溶剤は次の通りである: アンカー(Anchor)1(米国32073FL州オレンジパー
ク、インダストリアルループノース50の、アンカーリス
ケムコ(Anchor Lithkemko)によって販売されてい
る);分析はこの材料が5〜15%のイソプロパノールと
85〜95%のヘキサンからなることを示した。
ハースト(Hurst)150(米国90065CA州ロスアンゼル
ス、サンフェルナンドロード2500の、ハースト グラフ
ィック インコーポレーテッドによって販売されてい
る);分析はこの材料が0.5〜1.5%のシクロヘキサン
と、5〜9%のトルエンと、残りのヘプタンおよびメチ
ルシクロヘキサンからなることを示した。
バーン(Varn)(米国60101、IL州アディソン、サウ
ス ウエストウッド905の、バーン プロダクツ社によ
って販売されている);分析はこの材料が10%のイソプ
ロパノールと90%のヘキサンからなることを示した。
ホーソン(Hawson)(米国19898DE州ウィルミントン
のEIデュポン ドヌムール社によって販売されてい
る);分析はこの材料が50%のヘキサンと50%のヘプタ
ンからなることを示した。
スプレイウェイ(Sprayway)♯205(米国60101、IL州
アディソン、ビスタ アベニュー484の、スプレイウェ
イ インコーポレーテッドによって販売されている);
分析はこの材料が1〜5%の二酸化炭素と約97%のトリ
クロロトリフルオロエタンからなることを示した。およ
び ♯1ネットワーク(Network)(米国32241、FL州ジャ
クソンビレ、私書箱24807の、♯1ネットワーク イン
コーポレーテッドによって販売されている);分析はこ
の材料が少量の二酸化炭素、ジメトキシメタンおよび2
−メチル−2−プロパノールを含む、90〜95%の1,1,1
−トリクロロエタンからなることを示した。
結果は下記の表に示されている。
シートA シートB シートC アンカー1 合格 合格 不合格 ハースト150 合格 合格 不合格 バーン 合格 合格 不合格 ホーソン 合格 合格 不合格 スプレイウェイ♯205 合格 合格 不合格 ♯1ネットワーク 合格 合格 不合格 この表のデータからは、保護された像の耐溶剤性を改
良するのにバリヤ層が有効であり、シートAにおける0.
7μmのバリヤ層厚さでさえ有効であったことがわか
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヤオ,ビーイング − カング アメリカ合衆国 02173 マサチューセ ッツ州レキシントン,アウトルック ド ライブ 30 (56)参考文献 特開 平3−187787(JP,A) 特開 平4−35988(JP,A) 特開 平4−112086(JP,A) 特開 平6−55897(JP,A) 特開 昭57−61591(JP,A) 特開 昭63−147164(JP,A) 特表 平5−504008(JP,A) 特表 平5−503899(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/26

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質または粒状の像形成物質が基体に付
    着しているところの複数の第一領域と基体が像形成物質
    を有していないところの複数の第二領域とを含む二元像
    を保護するために、 実質的に透明である耐久層と支持体層とを含んでいる積
    層用シートを用意すること; 耐久層が像の第一および第二両方の領域に付着するよう
    に積層用シートを二元像に積層すること;および 支持体層を像から分離し、耐久層を像に付着したまま残
    すこと、 それによって、像を耐久層で覆うこと を含む、二元像を保護する方法において、 積層用シートがさらに耐久層の支持体層とは反対側の面
    上にバリヤ層を含んでおり、このバリヤ層が実質的に透
    明であり、そしてヘキサン、イソプロパノールおよび水
    の通過を実質的に許さない有機重合体材料を含み、積層
    後には、バリヤ層が像の第一および第二両方の領域に付
    着し、そして支持体層を像から分離した後にバリヤ層が
    像に付着したまま残る、ことを特徴とする二元像保護方
    法。
  2. 【請求項2】積層用シートがさらに耐久層と支持体層と
    の間に設けられた剥離層を含んでおり、バリヤ層および
    耐久層が像に付着したまま残る領域では、支持体層から
    の耐久層の分離が剥離層の内部または一表面における破
    壊によって起こる、ことを特徴とする、請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】バリヤ層が、重合した塩化ビニリデンの反
    復単位を含むことを特徴とする、請求項1または2に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】バリヤ層が、塩化ビニリデンと共重合可能
    なエチレン性不飽和単量体に由来する、共重合した反復
    単位を含むことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】エチレン性不飽和単量体がアクリレートま
    たはメタクリレートエステルであることを特徴とする、
    請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】バリヤ層がポリウレタンを含むことを特徴
    とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】耐久層がシロキサンを含み、そのシロキサ
    ンが、ヘキサン、イソプロパノールまたは水によって除
    去されないように重合体材料の中に組み入れられている
    ことを特徴する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の
    方法。
  8. 【請求項8】二元像が、 基体の熱賦活性像形成表面上に多孔質または粒状の像形
    成物質の層を提供し、像形成物質の層はこの層と基体と
    の間の接着強さよりも大きい凝集強さを有しており、そ
    れによって熱的像形成用媒体を提供すること; 熱的像形成用媒体の部分を短時間の強い放射線で像様露
    光し、それによって像形成物質の露光部を基体に堅固に
    付着させること;および 放射線に露出されなかった部分の像形成物質を基体から
    除去すること によって形成されることを特徴とする、請求項1〜7の
    いずれか一項に記載の方法。
  9. 【請求項9】多孔質または粒状の像形成物質が基体に付
    着しているところの複数の第一領域と基体が像形成物質
    を有していないところの複数の第二領域とを含む二元
    像、およびこの像を覆って像の第一および第二両方の領
    域に付着している実質的に透明な耐久層を含む、保護さ
    れた二元像において、 やはり像を覆っておりそして耐久層と像との間に設けら
    れているバリヤ層を含み、このバリヤ層が、実質的に透
    明でありそして像の第一および第二両方の領域に付着し
    ており、かつ、ヘキサン、イソプロパノールおよび水の
    通過を実質的に許さない有機重合体材料を含むことを特
    徴とする、保護された二元像。
  10. 【請求項10】耐久層がシロキサンを含み、そのシロキ
    サンが、ヘキサン、イソプロパノールまたは水によって
    除去されないように重合体材料の中に組み入れられてい
    ることを特徴とする、請求項9に記載の保護された二元
    像。
  11. 【請求項11】バリヤ層が、重合した塩化ビニリデンの
    反復単位を含むことを特徴とする、請求項9または10に
    記載の保護された二元像。
  12. 【請求項12】バリヤ層が、塩化ビニリデンと共重合可
    能なエチレン性不飽和単量体に由来する、共重合した反
    復単位を含むことを特徴とする、請求項11に記載の保護
    された二元像。
  13. 【請求項13】バリヤ層がポリウレタンを含むことを特
    徴とする、請求項9または10に記載の保護された二元
    像。
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