JPH0715442B2 - X線検査方法及び装置 - Google Patents
X線検査方法及び装置Info
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- JPH0715442B2 JPH0715442B2 JP63018687A JP1868788A JPH0715442B2 JP H0715442 B2 JPH0715442 B2 JP H0715442B2 JP 63018687 A JP63018687 A JP 63018687A JP 1868788 A JP1868788 A JP 1868788A JP H0715442 B2 JPH0715442 B2 JP H0715442B2
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N23/00—Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00
- G01N23/02—Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by transmitting the radiation through the material
- G01N23/06—Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by transmitting the radiation through the material and measuring the absorption
- G01N23/083—Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by transmitting the radiation through the material and measuring the absorption the radiation being X-rays
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、被検査物体にX線をフィルター介して照射
し、その線吸収係数を計測し、その線吸収係数より物体
の組成・構造・素材等を定量的又はイメージ的に分析・
出力するX線検査法の改良及びそのためのフィルターの
決定法とX線検査装置に関し、特に物体の厚み・素材に
応じてX線管の管電圧を変えた方がよい場合に有用な技
術である。
し、その線吸収係数を計測し、その線吸収係数より物体
の組成・構造・素材等を定量的又はイメージ的に分析・
出力するX線検査法の改良及びそのためのフィルターの
決定法とX線検査装置に関し、特に物体の厚み・素材に
応じてX線管の管電圧を変えた方がよい場合に有用な技
術である。
(従来の技術) 本出願人はX線をフィルター介して物体に照射し、その
線吸収係数から物体の素材・組成・構造を検査するX線
検査方法を開発して特願昭57−75860として出願した。
この時、物体の厚みにかかわらず同一素材で同一線吸収
係数となるようにフィルターの素材と厚みをX線管の管
球と管電圧に応じて適切なものに変えていた。
線吸収係数から物体の素材・組成・構造を検査するX線
検査方法を開発して特願昭57−75860として出願した。
この時、物体の厚みにかかわらず同一素材で同一線吸収
係数となるようにフィルターの素材と厚みをX線管の管
球と管電圧に応じて適切なものに変えていた。
(発明が解決しようとする課題) 従来のX線検査法では被検査物の物体の素材又は厚みが
大きく変化した場合、X線管の管電圧を変えてX線量を
適切なものにしていた。例えば、プラスチック・液体等
の検査の場合は低い管電圧で照射し、又金属・セラミッ
ク等の検査の場合は高い管電圧で照射していた。管電圧
を変えればその都度厚みによって変化しないフィルター
に交換していた。その適切なフィルターの決定はX線管
球と管電圧によって変化し、経験と試行錯誤によって求
められていた。そのため、X線検査装置個別毎に管電圧
に応じた適切なフィルターの決定と製作に多くの手間と
時間を要していた。
大きく変化した場合、X線管の管電圧を変えてX線量を
適切なものにしていた。例えば、プラスチック・液体等
の検査の場合は低い管電圧で照射し、又金属・セラミッ
ク等の検査の場合は高い管電圧で照射していた。管電圧
を変えればその都度厚みによって変化しないフィルター
に交換していた。その適切なフィルターの決定はX線管
球と管電圧によって変化し、経験と試行錯誤によって求
められていた。そのため、X線検査装置個別毎に管電圧
に応じた適切なフィルターの決定と製作に多くの手間と
時間を要していた。
又、このことは検査対象を変えて別の管電圧で別用途の
検査装置として使用しない場合も、同様にフィルターを
変更しなくてはならず、その新しいフィルターの決定と
製作に多大の労力と時間を要していた。
検査装置として使用しない場合も、同様にフィルターを
変更しなくてはならず、その新しいフィルターの決定と
製作に多大の労力と時間を要していた。
本発明の解決しようとする課題は従来のかかる欠点を解
消し、経験と試行錯誤による適切フィルターの決定と製
作をなるべく管電圧の少ない点数に限り、他の管電圧に
おける適切フィルターの決定を計算によって補完的に行
えるようにし、フィルターの決定の手間・時間を大巾に
削減し、又管電圧に適切なフィルターを容易に用意で
き、かつ定量測定をスピードアップし、検査精度を高め
ることにある。
消し、経験と試行錯誤による適切フィルターの決定と製
作をなるべく管電圧の少ない点数に限り、他の管電圧に
おける適切フィルターの決定を計算によって補完的に行
えるようにし、フィルターの決定の手間・時間を大巾に
削減し、又管電圧に適切なフィルターを容易に用意で
き、かつ定量測定をスピードアップし、検査精度を高め
ることにある。
(課題を解決するための手段) かかる課題を解決した本発明の要旨は、1)X線をフィ
ルター介して被検査物体に照射し、該物体のX線の線吸
収係数を計測して物体の組成・構造を判別するX線検査
方法に於いて、X線管球の二点以上の管電圧で物体の厚
みによって線吸収係数が変化しないフィルターを求めて
おき、その各フィルターの原子番号とフィルターの厚み
との積の総和Zt値が管電圧に対して形成する略直線上
に、所要の管電圧におけるフィルターの総和Zt値がのる
ようにフィルターを選択することにより、上記所要の管
電圧において線吸収係数を物体の厚みにかかわらず略一
定に維持して定量測定をスピードアップし、且つ検査精
度を高めたことを特徴とするX線検査方法 2)X線をフィルター介して被検査物体に照射し、該物
体のX線の線吸収係数を計測して物体の組成・構造を判
別するX線検査方法に於いて、X線管球の二点以上の管
電圧で物体の厚みによって線吸収係数が変化しないフィ
ルターを求めておき、その各フィルターの原子番号とフ
ィルターの厚みとの積の総和Zt値が管電圧に対して形成
する略直線上に、他の所要の管電圧におけるフィルター
の総和Zt値がのるようにフィルターを多数選択し、管電
圧を変えるとフィルターもこれに対応する上記フィルタ
ーに変更することにより、X線管の種々の管電圧におい
て線吸収係数を物体の厚みにかかわらず略一定に維持し
て定量測定をスピードアップし、且つ検査精度を高めた
ことを特徴とするX線検査方法 3)X線管球の二点以上の管電圧で物体の厚みによって
線吸収係数が変化しないフィルターを求めておき、その
各フィルターの原子番号とフィルターの厚みとの積の総
和Zt値がのるようにフィルターを決定することにより、
線吸収係数を物体の厚みにかかわらず略一定に維持でき
るX線線吸収係数測定用フィルターの決定法 4)請求項3記載のフィルターの決定法で決定されたフ
ィルターをX線センサーの前に配置するとともに、被検
査物を透過しない基準X線センサーを別個設け、更に被
検査物をおかず透過させない時のX線センサーのX線量
が基準X線センサーのX線量と略同一となるような補正
フィルターを基準X線センサーの前に設け、被検査物を
透過したX線量を測定するX線センサーと基準X線セン
サーのX線量の比の対数値を被検査物の厚みで除して線
吸収係数としたことを特徴とするX線検査装置 5)請求項4記載のX線検査装置においてフィルター及
び補正フィルターが管電圧に応じて複数組用意され、し
かも両フィルターを同期して変更させる手段を備えたX
線検査装置 にある。
ルター介して被検査物体に照射し、該物体のX線の線吸
収係数を計測して物体の組成・構造を判別するX線検査
方法に於いて、X線管球の二点以上の管電圧で物体の厚
みによって線吸収係数が変化しないフィルターを求めて
おき、その各フィルターの原子番号とフィルターの厚み
との積の総和Zt値が管電圧に対して形成する略直線上
に、所要の管電圧におけるフィルターの総和Zt値がのる
ようにフィルターを選択することにより、上記所要の管
電圧において線吸収係数を物体の厚みにかかわらず略一
定に維持して定量測定をスピードアップし、且つ検査精
度を高めたことを特徴とするX線検査方法 2)X線をフィルター介して被検査物体に照射し、該物
体のX線の線吸収係数を計測して物体の組成・構造を判
別するX線検査方法に於いて、X線管球の二点以上の管
電圧で物体の厚みによって線吸収係数が変化しないフィ
ルターを求めておき、その各フィルターの原子番号とフ
ィルターの厚みとの積の総和Zt値が管電圧に対して形成
する略直線上に、他の所要の管電圧におけるフィルター
の総和Zt値がのるようにフィルターを多数選択し、管電
圧を変えるとフィルターもこれに対応する上記フィルタ
ーに変更することにより、X線管の種々の管電圧におい
て線吸収係数を物体の厚みにかかわらず略一定に維持し
て定量測定をスピードアップし、且つ検査精度を高めた
ことを特徴とするX線検査方法 3)X線管球の二点以上の管電圧で物体の厚みによって
線吸収係数が変化しないフィルターを求めておき、その
各フィルターの原子番号とフィルターの厚みとの積の総
和Zt値がのるようにフィルターを決定することにより、
線吸収係数を物体の厚みにかかわらず略一定に維持でき
るX線線吸収係数測定用フィルターの決定法 4)請求項3記載のフィルターの決定法で決定されたフ
ィルターをX線センサーの前に配置するとともに、被検
査物を透過しない基準X線センサーを別個設け、更に被
検査物をおかず透過させない時のX線センサーのX線量
が基準X線センサーのX線量と略同一となるような補正
フィルターを基準X線センサーの前に設け、被検査物を
透過したX線量を測定するX線センサーと基準X線セン
サーのX線量の比の対数値を被検査物の厚みで除して線
吸収係数としたことを特徴とするX線検査装置 5)請求項4記載のX線検査装置においてフィルター及
び補正フィルターが管電圧に応じて複数組用意され、し
かも両フィルターを同期して変更させる手段を備えたX
線検査装置 にある。
(作用) 本発明におけるフィルターの決定方法は使用するX線管
球が決まると、まずかなりに電圧差のある二点又は二点
以上の管電圧における適切なフィルターを経験と試行錯
誤によって決定する。ここで適切なフィルターとは、管
電圧を一定にしておいて被検査物体の厚みを変えても線
吸収係数が略一定に保持できるフィルターをいう。
球が決まると、まずかなりに電圧差のある二点又は二点
以上の管電圧における適切なフィルターを経験と試行錯
誤によって決定する。ここで適切なフィルターとは、管
電圧を一定にしておいて被検査物体の厚みを変えても線
吸収係数が略一定に保持できるフィルターをいう。
この適切なフィルターの素材の原子番号Zとその厚みt
の積を求める。これが多素材の積層物である場合は各層
の素材の原子番号Zとその層の厚みtの積の全層での和
を求め、これを総和Zt値とする。
の積を求める。これが多素材の積層物である場合は各層
の素材の原子番号Zとその層の厚みtの積の全層での和
を求め、これを総和Zt値とする。
次に二点以上の管電圧で求められた総和Zt値と管電圧V
との間で略比例関係Zt=aV+bを成立させるa,bの定数
又は比例直線を決定する。このa,b又は比例直線の決定
は計算によってもよいし、作図によって決定されてもよ
い。
との間で略比例関係Zt=aV+bを成立させるa,bの定数
又は比例直線を決定する。このa,b又は比例直線の決定
は計算によってもよいし、作図によって決定されてもよ
い。
次にこの比例関係を略満足する所望の管電圧に対応する
フィルターの総和Zt値を求める。この総和Zt値となるよ
うにフィルターの素材と厚みを決定する。このように決
定されたフィルターをその管電圧の検査に使用する。
フィルターの総和Zt値を求める。この総和Zt値となるよ
うにフィルターの素材と厚みを決定する。このように決
定されたフィルターをその管電圧の検査に使用する。
次にこのフィルターを使って物体の定量的検査を行う場
合、厚みに略変化しないこのフィルターで種々の試料で
もってその管電圧における線吸収係数μを測定し、回路
又はコンピューターにデータとして記憶させておく。従
って、X線管の管電圧毎にフィルターが決定され、その
管電圧とフィルターに応じた多くの物体・物質の素材と
線吸収係数μの対応が決定され、記憶されている。一つ
の管電圧しか使わない検査装置の場合でも同様である。
合、厚みに略変化しないこのフィルターで種々の試料で
もってその管電圧における線吸収係数μを測定し、回路
又はコンピューターにデータとして記憶させておく。従
って、X線管の管電圧毎にフィルターが決定され、その
管電圧とフィルターに応じた多くの物体・物質の素材と
線吸収係数μの対応が決定され、記憶されている。一つ
の管電圧しか使わない検査装置の場合でも同様である。
検査する物体の素材(金属・プラスチック・液体・ガス
等)と厚さに適したX線管の管電圧が決定されると、そ
の管電圧に対して上記方法で決定された適切なフィルタ
ーが使用され、その時のX線量比A/B、その対数値ln A
/B、物体の厚みdをX線センサー、厚み測定装置、又は
キーボードから入力して線吸収係数 をコンピュータで算出し、この線吸収係数をその管電圧
とフィルターとによって決められた線吸収係数記憶テー
ブルからの線吸収係数群と照合し、物体の素材・組成・
構造を定量的又はイメージ的に算出し出力するものであ
る。
等)と厚さに適したX線管の管電圧が決定されると、そ
の管電圧に対して上記方法で決定された適切なフィルタ
ーが使用され、その時のX線量比A/B、その対数値ln A
/B、物体の厚みdをX線センサー、厚み測定装置、又は
キーボードから入力して線吸収係数 をコンピュータで算出し、この線吸収係数をその管電圧
とフィルターとによって決められた線吸収係数記憶テー
ブルからの線吸収係数群と照合し、物体の素材・組成・
構造を定量的又はイメージ的に算出し出力するものであ
る。
尚、線吸収係数の計算方法は物体透過・非透過の二つの
X線センサーを用いる方法で求めてもよいし、一つのX
線センサーで物体を透過させた場合と物体を透過させな
い時のX線量から求めてもよい。又、本発明ではフィル
ターの位置は被検査物の物体の前でも、又その物体の後
でもよく、X線センサーの前にあればよい。更に請求項
1,2,3記載の発明では基準X線センサーを使っても使わ
なくてもよい。
X線センサーを用いる方法で求めてもよいし、一つのX
線センサーで物体を透過させた場合と物体を透過させな
い時のX線量から求めてもよい。又、本発明ではフィル
ターの位置は被検査物の物体の前でも、又その物体の後
でもよく、X線センサーの前にあればよい。更に請求項
1,2,3記載の発明では基準X線センサーを使っても使わ
なくてもよい。
(実施例) 以下、実施例でもって詳細に説明する。
本実施例は、あるX線管球で連続X線をフィルター介し
て被検査物体であるアクリル板に照射し、同アクリル板
を透過しないX線量Aと、被検査物を透過した後のX線
量Bとを二つのX線センサーで測定し、その両者のX線
量の比A/Bの対数値ln A/Bをアクリル板の透過厚みdで
除して求めた線吸収係数、 が厚みdにかかわらず略一定となるフィルターを60KVp
と120KVpの二点の管電圧・定電流4mAでもってアクリル
板の厚みdを種々かえて試行錯誤によって求めた。
て被検査物体であるアクリル板に照射し、同アクリル板
を透過しないX線量Aと、被検査物を透過した後のX線
量Bとを二つのX線センサーで測定し、その両者のX線
量の比A/Bの対数値ln A/Bをアクリル板の透過厚みdで
除して求めた線吸収係数、 が厚みdにかかわらず略一定となるフィルターを60KVp
と120KVpの二点の管電圧・定電流4mAでもってアクリル
板の厚みdを種々かえて試行錯誤によって求めた。
その結果、管電圧60KVp,管電流4mAでフィルターはアル
ミAl0.2mmと銅Cu0.3mmの積層板が良好なフィルターとな
った。その時の被検査物のアクリル板の厚みと線吸収係
数μの関係を第3図に示している。この時の総和Zt値は
11.3であった。
ミAl0.2mmと銅Cu0.3mmの積層板が良好なフィルターとな
った。その時の被検査物のアクリル板の厚みと線吸収係
数μの関係を第3図に示している。この時の総和Zt値は
11.3であった。
次に管電圧120KVp,管電流4mAでフィルターは銅Cu1.04m
m,銀Ag0.3mmの積層板で総和Zt値は44.3であった。この
時のアクリル板の厚みと線吸収係数μとの関係を第4図
に示している。
m,銀Ag0.3mmの積層板で総和Zt値は44.3であった。この
時のアクリル板の厚みと線吸収係数μとの関係を第4図
に示している。
この管電圧を総和Zt値との関係を第2図に作図し、その
直線を求め、この直線に近い他の管電圧80KVp,100KVp,4
0KVpでの総和Zt値の下記フィルターを作成して、物体ア
クリル板の厚みと線吸収係数の関係を調べたら厚みにか
かわらず線吸収係数が略一定にでき(第5,6,7図参
照)、物体の定量分析を可能としうるものとなった。
直線を求め、この直線に近い他の管電圧80KVp,100KVp,4
0KVpでの総和Zt値の下記フィルターを作成して、物体ア
クリル板の厚みと線吸収係数の関係を調べたら厚みにか
かわらず線吸収係数が略一定にでき(第5,6,7図参
照)、物体の定量分析を可能としうるものとなった。
この様にして総和Zt値から決定された80KVp、100KVpの
フィルターの線吸収係数の物体の厚みに対する変動は少
なく、満足いくものであった。
フィルターの線吸収係数の物体の厚みに対する変動は少
なく、満足いくものであった。
直線上からの外れ具合は直線上の総和Zt値の±10%又は
3.0以内であれば満足いくものであった。
3.0以内であれば満足いくものであった。
次に、第1図に示す実施例のX線検査装置について説明
する。
する。
本装置のフィルター(2)は被検査物(5)を通過した
X線を測定するX線センサー(4)の直前に配置され、
しかも回転板(15)上に複数個配列され、回転板(15)
の回転によって所要の管電圧のフィルター(2)に変更
できるようにしている。又、X線管(1)からの被検査
物(5)を通過しないX線を測定する基準X線センサー
(3)の前にも0点補正用のフィルター(2)′を回転
板(15)′上に複数個配置している。この0点補正用の
フィルター(2)′は管電圧に応じて用意され、被検査
物(5)を載せないときに両X線センサー(3)、
(4)のX線量比A/Bが略1となるように調整されてい
る。しかもフィルターを取付けた二つの回転板(15)、
(15)′はX線発生装置(19)で設定した管電圧に応じ
て同期してモータ(16)、(16)′で回転させられて所
要のフィルターとなるように連動している。尚、上の回
転板(15)′には窓(20)をあけられていてX線を被検
査物(5)に窓(20)を通して照射している。従ってX
線管(1)が付勢された状態では、その略直下方の窓
(20)を通過し、フィルター(2)を経てX線センサー
(4)に照射されるX線分と、別のフィルター(2′)
を通過しX線センサー(3)に照射されるX線分が存在
する。この構成により被検査物(5)の測定前に、上記
のようにX線センサー(3)、(4)のX線量比A/Bを
略1となるようにした後、試料台(6)上に被検査物
(5)を搭載して測定を実行する際に、正確なX線量比
A/Bの算出を行ない得る。一方前記の窓(20)に適切な
フィルターを配設せしめ、被検査物(5)、X線センサ
ー(4)に照射されるX線分を窓(20)に配設した適切
なフィルターと上記のフィルター(2)との和のフィル
ターに通過させたものとすることも有用である。
X線を測定するX線センサー(4)の直前に配置され、
しかも回転板(15)上に複数個配列され、回転板(15)
の回転によって所要の管電圧のフィルター(2)に変更
できるようにしている。又、X線管(1)からの被検査
物(5)を通過しないX線を測定する基準X線センサー
(3)の前にも0点補正用のフィルター(2)′を回転
板(15)′上に複数個配置している。この0点補正用の
フィルター(2)′は管電圧に応じて用意され、被検査
物(5)を載せないときに両X線センサー(3)、
(4)のX線量比A/Bが略1となるように調整されてい
る。しかもフィルターを取付けた二つの回転板(15)、
(15)′はX線発生装置(19)で設定した管電圧に応じ
て同期してモータ(16)、(16)′で回転させられて所
要のフィルターとなるように連動している。尚、上の回
転板(15)′には窓(20)をあけられていてX線を被検
査物(5)に窓(20)を通して照射している。従ってX
線管(1)が付勢された状態では、その略直下方の窓
(20)を通過し、フィルター(2)を経てX線センサー
(4)に照射されるX線分と、別のフィルター(2′)
を通過しX線センサー(3)に照射されるX線分が存在
する。この構成により被検査物(5)の測定前に、上記
のようにX線センサー(3)、(4)のX線量比A/Bを
略1となるようにした後、試料台(6)上に被検査物
(5)を搭載して測定を実行する際に、正確なX線量比
A/Bの算出を行ない得る。一方前記の窓(20)に適切な
フィルターを配設せしめ、被検査物(5)、X線センサ
ー(4)に照射されるX線分を窓(20)に配設した適切
なフィルターと上記のフィルター(2)との和のフィル
ターに通過させたものとすることも有用である。
次に、被検査物(5)はXY二軸方向(水平)に移動でき
る試料台(6)の開口(21)上に載置されている。そし
て両X線センサー(3)、(4)で測定されたX線量A,
Bの比はX線量比A/B計算回路(7)で計算され、その比
の対数値lnA/Bは次の対数計算回路(8)で計算され、
更に入力キボード(9)から入力された被検査物(5)
の厚みdでもって対数値lnA/Bを割って線吸収係数μを
次段の線吸収係数計算回路(10)で求め、線吸収係数記
憶回路(11)で記憶されているその管電圧での線吸収係
数と素材との関係テーブルと計算された線吸収係数とを
照合回路(12)で比較照合する。その照合結果を物体判
断回路(13)で分析して最終的に被検査物の素材・構造
等を解析してディスプレイ(14)にその結果を表示す
る。又、線吸収係数μと試料台駆動装置(23)の位置情
報とから、画像処理装置(24)で画像としてCRT(25)
に出力している。尚、図中(17)は回転板(15)、(1
5)′を同期して連動させるモータ制御回路である。
る試料台(6)の開口(21)上に載置されている。そし
て両X線センサー(3)、(4)で測定されたX線量A,
Bの比はX線量比A/B計算回路(7)で計算され、その比
の対数値lnA/Bは次の対数計算回路(8)で計算され、
更に入力キボード(9)から入力された被検査物(5)
の厚みdでもって対数値lnA/Bを割って線吸収係数μを
次段の線吸収係数計算回路(10)で求め、線吸収係数記
憶回路(11)で記憶されているその管電圧での線吸収係
数と素材との関係テーブルと計算された線吸収係数とを
照合回路(12)で比較照合する。その照合結果を物体判
断回路(13)で分析して最終的に被検査物の素材・構造
等を解析してディスプレイ(14)にその結果を表示す
る。又、線吸収係数μと試料台駆動装置(23)の位置情
報とから、画像処理装置(24)で画像としてCRT(25)
に出力している。尚、図中(17)は回転板(15)、(1
5)′を同期して連動させるモータ制御回路である。
(発明の効果) 以上の様に本発明によれば、物体の素材・厚みに応じて
検査に適したX線管の管電圧における適切なフィルター
を少ない労力でもって決定でき、X線管の管電圧に応じ
た適切なフィルターに変更することによって、厚さにか
かわらず物体の素材と線吸収係数の対応性を精度よく確
保し、物体の素材・構造の定量的解析、イメージ的解
析、素材の同定分析の精度を高め、且つスピードアップ
することができた。
検査に適したX線管の管電圧における適切なフィルター
を少ない労力でもって決定でき、X線管の管電圧に応じ
た適切なフィルターに変更することによって、厚さにか
かわらず物体の素材と線吸収係数の対応性を精度よく確
保し、物体の素材・構造の定量的解析、イメージ的解
析、素材の同定分析の精度を高め、且つスピードアップ
することができた。
第1図は実施例装置を示す説明図、第2図は管電圧と総
和Zt値との関係を示す説明図、第3図は60KVpのフィル
ターの物体の厚みと線吸収係数を示す特性図、第4図は
120KVpフィルターの特性図、第5図は40KVpのフィルタ
ーの特性図、第6図は80KVpのフィルターの特性図、第
7図は100KVpのフィルターの特性図である。 (1):X線管 (2)、(2)′:フィルター (3)、(4):X線センサー、(5):被検査物 (6):試料台 (7):X線量比A/B計算回路 (8):対数計算回路、(9):キーボード (10):線吸収係数計算回路 (11):線吸収係数記憶回路、(12):照合回路 (13):物体判断回路、(14):ディスプレイ (15)、(15)′:回転板、(16)、(16)′:モータ (17):モータ制御回路
和Zt値との関係を示す説明図、第3図は60KVpのフィル
ターの物体の厚みと線吸収係数を示す特性図、第4図は
120KVpフィルターの特性図、第5図は40KVpのフィルタ
ーの特性図、第6図は80KVpのフィルターの特性図、第
7図は100KVpのフィルターの特性図である。 (1):X線管 (2)、(2)′:フィルター (3)、(4):X線センサー、(5):被検査物 (6):試料台 (7):X線量比A/B計算回路 (8):対数計算回路、(9):キーボード (10):線吸収係数計算回路 (11):線吸収係数記憶回路、(12):照合回路 (13):物体判断回路、(14):ディスプレイ (15)、(15)′:回転板、(16)、(16)′:モータ (17):モータ制御回路
Claims (5)
- 【請求項1】X線をフィルター介して被検査物体に照射
し、該物体のX線の線吸収係数を計測して物体の組成・
構造を判別するX線検査方法に於いて、X線管球の二点
以上の管電圧で物体の厚みによって線吸収係数が変化し
ないフィルターを求めておき、その各フィルターの原子
番号とフィルターの厚みとの積の総和Zt値が管電圧に対
して形成する略直線上に、所要の管電圧におけるフィル
ターの総和Zt値がのるようにフィルターを選択すること
により、上記所要の管電圧において線吸収係数を物体の
厚みにかかわらず略一定に維持して定量測定をスピード
アップし、且つ検査精度を高めたことを特徴とするX線
検査方法。 - 【請求項2】X線をフィルター介して被検査物体に照射
し、該物体のX線の線吸収係数を計測して物体の組成・
構造を判別するX線検査方法に於いて、X線管球の二点
以上の管電圧で物体の厚みによって線吸収係数が変化し
ないフィルターを求めておき、その各フィルターの原子
番号とフィルターの厚みとの積の総和Zt値が管電圧に対
して形成する略直線上に、他の所要の管電圧におけるフ
ィルターの総和Zt値がのるようにフィルターを多数選択
し、管電圧を変えるとフィルターもこれに対応する上記
フィルターに変更することにより、X線管の種々の管電
圧において線吸収係数を物体の厚みにかかわらず略一定
に維持して定量測定をスピードアップし、且つ検査精度
を高めたことを特徴とするX線検査方法。 - 【請求項3】X線管球の二点以上の管電圧で物体の厚み
によって線吸収係数が変化しないフィルターを求めてお
き、その各フィルターの原子番号とフィルターの厚みと
の積の総和Zt値が管電圧に対して形成する略直線上に、
他の所要の管電圧におけるフィルターの総和Zt値がのる
ようにフィルターを決定することにより、線吸収係数を
物体の厚みにかかわらず略一定に維持できるX線線吸収
係数測定用フィルターの決定法。 - 【請求項4】請求項3記載のフィルターの決定法で決定
されたフィルターをX線センサーの前に配置するととも
に、被検査物を透過しない基準X線センサーを別個設
け、更に被検査物をおかず透過させない時のX線センサ
ーのX線量が基準X線センサーのX線量と略同一となる
ような補正フィルターを基準X線センサーの前に設け、
被検査物を透過したX線量を測定するX線センサーと基
準X線センサーのX線量の比の対数値を被検査物の厚み
で除して線吸収係数としたことを特徴とするX線検査装
置。 - 【請求項5】請求項4記載のX線検査装置においてフィ
ルター及び被検査物をおかず透過させない時のX線セン
サーのX線量が基準X線センサーのX線量と略同一とな
るような補助フィルターが管電圧に応じて複数組用意さ
れ、しかも両フィルターを同期して変更させる手段を備
えたX線検査装置。
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