JPH07150337A - 窒化膜の製造方法 - Google Patents

窒化膜の製造方法

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JPH07150337A
JPH07150337A JP30292193A JP30292193A JPH07150337A JP H07150337 A JPH07150337 A JP H07150337A JP 30292193 A JP30292193 A JP 30292193A JP 30292193 A JP30292193 A JP 30292193A JP H07150337 A JPH07150337 A JP H07150337A
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JP
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film
substrate
nitride
boron
chromium
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JP30292193A
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English (en)
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Satoru Nishiyama
哲 西山
Akinori Ebe
明憲 江部
Kiyoshi Ogata
潔 緒方
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/50Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
    • C04B41/5053Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials non-oxide ceramics
    • C04B41/5062Borides, Nitrides or Silicides
    • C04B41/5064Boron nitride
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/20Resistance against chemical, physical or biological attack

Abstract

(57)【要約】 【構成】 クロム及びホウ素の真空蒸着またはスパッタ
と窒素イオンの照射とを併用することによって、窒化ク
ロムと窒化ホウ素とからなる膜を基体上に形成するに際
し、窒素イオンを0.1〜40KeVの加速エネルギー
で前記基体に照射し、膜中に存在する窒素原子、クロム
原子及びホウ素原子の個数比を1:1〜40:1〜40
とする窒化膜の製造方法。 【効果】 照射する窒素イオンとホウ素原子とを衝突さ
せることにより、ホウ素原子を励起化させることがで
き、c−BNを形成することができる。また、基体と膜
との界面に、両者の構成原子よりなる混合層を形成する
ことができる。従って、高温での耐酸性、耐アルカリ性
という耐食性全般を向上させることができるとともに、
密着性に優れた窒化膜を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒化膜の製造方法に関
し、より詳しくは、基体の耐摩耗性や耐食性等を向上さ
せ、密着性、硬度及び化学的安定性に優れた窒化膜の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、各種基体の耐摩耗性、耐摺動
性あるいは耐食性を向上させるために、それら特性を向
上させる機能を有する膜を基体上に形成させることが試
みられてきた。上記のような特性を有する膜の代表的な
ものには、各種窒化物があり、窒化物の例としては、窒
化チタン(TiN)、窒化ハフニウム(HfN)、窒化
ホウ素(BN)又は窒化クロム(CrN)等が挙げられ
る。これら窒化物は、各種CVD法、PVD法によっ
て、種々の基体上に形成されている。中でも、窒化ホウ
素(BN)は、高温での耐酸化性に優れ、特に、結晶構
造が立方晶である窒化ホウ素(c−BN)は、高硬度、
高熱伝導性を有し、基体の耐摩耗性や耐食性等を向上さ
せる特性を持つため、盛んに用いられている。また、窒
化クロムもc−BNに比べ硬度は劣るものの、高硬度と
優れた化学的安定性を有するため、盛んに用いられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、c−
BN膜で被覆された基体は、耐摩耗性と耐食性とを向上
させることができ、耐食性に関しては、特に高温での耐
酸化性あるいは鉄系金属に対する耐凝着性に優れるとい
う特性を有する。また、酸に対する耐食性にも優れる
が、耐アルカリに対する耐食性は、窒化クロムに比べて
劣る傾向にある。
【0004】一方、窒化クロムは、酸、アルカリに対す
る耐食性には優れるものの、硬度がc−BNに比較して
劣るため、耐摩耗性はc−BNの方が優れる。従って、
耐アルカリに対する耐食性を有すると同時に、c−BN
に劣らない耐摩耗性を有する膜を形成することが望まれ
ている。この発明は上記記載の課題に鑑みなされたもの
であり、基体に十分な密着性を有する膜を被覆させると
同時に、基体の耐摩耗性、耐食性、硬度及び化学的安定
性に優れた窒化膜の製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の窒化膜の製造方
法によれば、クロム及びホウ素の真空蒸着またはスパッ
タと窒素イオンの照射とを併用することによって、窒化
クロムと窒化ホウ素とからなる膜を基体上に形成するに
際し、窒素イオンを0.1〜40KeVの加速エネルギ
ーで前記基体に照射し、膜中に存在する窒素原子、クロ
ム原子及びホウ素原子の個数比を1:1〜40:1〜4
0とする窒化膜の製造方法が提供される。
【0006】本発明の窒化膜の製造方法において用いら
れる基体は、特に限定されるものではなく、例えば、ポ
リカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等のポリ
エチレン類、ポリイミド等の高分子よりなる基体、高速
度工具鋼、超硬合金、炭素綱等の金属、アルミナ、窒化
珪素、炭化珪素等のセラミックよりなる材料を用いるこ
とができる。この基体上に、窒化クロムと窒化ホウ素と
が混在した膜が形成されている。
【0007】窒化クロムと窒化ホウ素とが混在した膜に
おいて、窒化クロムの結晶構造は、特に限定されるもの
ではなく、CrN,Cr2 N等を含有する。窒化ホウ素
としては、c−BNの結晶構造を有しているものであれ
ば、高硬度を有することがきでるので好ましく、六方晶
系のグラファイトに類似した構造(h−BN)が混合さ
れていてもよい。窒化クロムと窒化ホウ素との混合比
は、特に限定されるものではないが、高硬度を要求する
場合、例えばビッカース硬度(Hv)で3000以上の
膜を要求する場合には、BNの混合比を窒化クロムの混
合比よりも大きくする。膜の硬度が大きすぎる場合に
は、慴動する相手側を傷つけてしまうおそれがある。従
って、若干硬度を下げた値にする必要がある場合、例え
ばビッカース硬度(Hv)で2500程度の膜を要求す
る場合には、窒化クロムの混合比をBNの混合比よりも
大きくすることが好ましい。また、本願発明における窒
化クロムと窒化ホウ素とが混在した膜においては、窒素
原子と結合しないクロム原子や、窒素原子と結合しない
ホウ素原子を含有してもよい。この場合にはクロム原子
と窒素原子との比(Cr/N原子比)又はホウ素原子と
窒素原子との比(B/N原子比)が40を越えないよう
にすることが好ましい。つまり、膜中に存在する窒素原
子、クロム原子及びホウ素原子の個数比が、1:1〜4
0:1〜40であることが好ましい。ホウ素原子と窒素
原子の個数比が40を越えた場合には、膜の硬度が著し
く低下するので好ましくない。だたし、窒素原子と結合
しないクロム原子や、窒素原子と結合しないホウ素原子
が含有されている場合には、膜組成がストイキオメトリ
に近いほうが、化学的安定性が向上するので、膜の表面
近くでは窒素原子と結合しないクロム原子やホウ素原子
が存在しないようにすることが好ましい。
【0008】本発明においては、例えば、イオン蒸着薄
膜形成法、イオンプレーティング法、各種スパッタリン
グ法を適宜用いて、基体上に膜を形成することができ
る。この際の膜を形成する装置としては特に限定される
ものではないが、BN膜中に高硬度のc−BN構造を含
有させることが容易な方法である真空蒸着又はスパッタ
とイオン照射とを同時に行えるものが好ましい。例え
ば、図1に示すような真空蒸着とイオン照射とが同時に
行える装置を用いることができる。この装置によれば、
ホウ素の蒸発原子が照射イオンとの衝突によって高励起
化され、c−BN結晶が形成されやすい。図1におい
て、1は基体であり、基体ホルダー8は、基体1を載置
できるように構成されている。また、基体1に対向する
位置に蒸発源3a、3b、イオン源4がそれぞれ配設さ
れており、これらはすべて真空容器5内に納められてい
る。真空容器5は排気装置(図示せず)によって真空状
態に保持される。さらに、基体ホルダー8近傍には基体
1への蒸着原子の蒸着量をモニターすることができる膜
厚モニター6が、基体1へのイオンの照射量をモニター
することができるイオン電流測定器7がそれぞれ配設さ
れている。また、基体ホルダー8には、基体1を冷却す
るための冷却管(図示せず)が内設されていてもよい。
【0009】このように構成される装置においては、真
空容器5は排気装置によって、所定の真空度に排気さ
れ、保持される。蒸発源3a,3bは電子ビーム、抵抗
や高周波によってクロム又はホウ素元素含有物質を加熱
させ蒸気化させるものである。但し、クロム又はホウ素
元素含有物質として昇華性の物質を用いて加熱気化させ
る場合には、蒸発速度が安定しないことがあるため、ス
パッタリング法を用いることができる。また、イオン源
4の方式も特に限定されず、カウフマン型やバケット型
等を適宜用いることができる。これら膜厚モニター6及
びイオン電流測定器7の方式は特に限定されるものでは
なく、例えば、膜厚モニター6としては水晶振動子を用
いたもの、イオン電流測定器7としてはファラデーカッ
プ等を適宜用いることができる。
【0010】本発明を実施するにあたっては、基体を基
体ホルダーに設置することによって真空容器内に納め、
例えば、1×10-6torr以下の真空度に排気した後、基
体上にクロム及びホウ素の堆積と窒素イオンのイオン照
射とを行い、窒化クロム及び窒化ホウ素の混合膜を形成
する。なお、基体表面に、まず、窒素イオン等のイオン
照射をしたのち、基体上に膜を形成してもよい。
【0011】クロム及びホウ素を堆積させる方法として
は、蒸発源よりクロム含有物質及びホウ素含有物質を加
熱し、蒸気化させる真空蒸着又はスパッタリング等が挙
げられる。蒸発源からの蒸気化又はスパッタリングする
クロム含有物質及びホウ素含有物質としては、クロム又
はホウ素の単体、酸化物、窒化物、あるいは炭化物等を
用いることができる。そして、該物質の蒸着又は堆積と
同時、あるいは蒸着又は堆積後に、イオン源より少なく
とも窒素元素を含有するイオンを照射する。この際、照
射するイオンとしては、窒素イオンを用いるのが効果的
であるが、窒素イオンと、不活性ガスイオンや水素イオ
ンとを含有するもの等を用いることができる。これら
は、例えば、イオン源に窒素ガスのみ、あるいは窒素ガ
スと不活性ガスあるいは水素ガス等とを導入することに
よって得ることができる。この場合には、不活性ガスイ
オンや水素イオンによって、堆積したクロム原子及びホ
ウ素原子が、より一層高励起化状態になるので、膜の結
晶化度が向上するという利点がある。照射するイオンの
加速エネルギーは約0.1〜約40KeVの範囲内が好
ましい。また、膜を形成する際の基体に到達するクロム
原子と窒素イオンとの組成比、ホウ素原子と窒素イオン
との組成比は、それぞれ約1.0〜約40.0が好まし
い。なお、Cr/Nの組成比、B/Nの組成比は、図1
における膜厚モニター6によって、基体に到達するクロ
ム原子及びホウ素原子の数を測定し、電流測定器7によ
って、基体に照射されるイオンの個数を計測することに
よって調整することができる。窒化クロムと窒化ホウ素
の混合膜としては、膜中、組成比が一定のものであって
もよいし、基体側から膜表面側にかけて、Cr/N組成
比又はB/N組成比等が徐々に、あるいは段階的に異な
るように形成することも可能である。また、この際の窒
化クロムと窒化ホウ素とからなる膜の膜厚は、特に限定
されるものではないが、0.5〜10μmが好ましい。
【0012】本発明において、膜を形成する際の基体の
温度は、約60〜約200℃が好ましく、約60〜約1
50℃がより好ましい。これは基体ホルダー8を水冷さ
せることにより得られる。これによって、本発明の効果
が変化することはないが、熱的なダメージを避けなけれ
ばならないような種々の材質の基体を用いることができ
る。
【0013】
【作用】本発明の窒化膜の製造方法によれば、クロム及
びホウ素の真空蒸着またはスパッタと窒素イオンの照射
とを併用することによって、窒化クロムと窒化ホウ素と
からなる膜を基体上に形成するに際し、窒素イオンを
0.1〜40KeVの加速エネルギーで前記基体に照射
し、膜中に存在する窒素原子、クロム原子及びホウ素原
子の個数比を1:1〜40:1〜40とするので、照射
する窒素イオンとホウ素原子とが衝突することにより、
ホウ素原子が励起化されることとなり、形成されるBN
の結晶構造がc−BNになりやすくなる。また、基体と
膜との界面に、両者の構成原子よりなる混合層が形成さ
れることとなる。
【0014】従って、耐アルカリ性に優れる窒化クロム
の性質と、高温で耐酸化性を有するとともにc−BNに
基づいて硬度に優れた窒化ホウ素との性質を備えること
となり、高温での耐酸性、耐アルカリ性という耐食性全
般が向上するとともに、両者の構成原子よりなる混合層
により密着性に優れた窒化膜が製造されることとなる。
【0015】
【実施例】本発明に係る窒化膜の製造方法の実施例を以
下に示す。 実施例1 まず、超硬合金(K種)基体をイオン蒸着薄膜形成装置
の真空容器内に収納し、真空容器内を1×10-6Tor
r以下の真空度に保持した。次いで、真空容器内の蒸発
源よりクロムとホウ素を加熱、気化させ、基体上に蒸着
した。この蒸着と同時に、イオン源より窒素イオンを1
0KeVの加速エネルギーで、基体に照射した。なお、
この際、形成された膜の膜厚は1μm、組成比はB/N
比で20、Cr/N比で1になるようにクロム原子、ホ
ウ素原子の蒸発量、窒素イオンの照射量を調整した。こ
のように、基体上に、窒化クロムと窒化ホウ素とが混在
した膜を形成した。
【0016】比較例1 超硬合金(K種)基体をマグネトロン方式のスパッタリ
ング装置の真空容器内に収納し、真空容器内を1×10
-6Torr以下の真空度に保持した。次いで、クロムと
ホウ素からなるペレットをターゲットとしたスパッタリ
ングにより、基体上にクロムとホウ素からなる膜を形成
すると同時に、真空容器内に窒素ガスを導入し、プラズ
マを生成し、基体上に1μmの膜を形成した。なお、こ
の際、形成された膜の組成比はB/N比で20、Cr/
N比で1になるようにターゲットの組成比、窒素ガスの
圧力を調製した。
【0017】比較例2 実施例1と同様の基体を用い、同様の方法で窒化ホウ素
と窒化クロムが混在した膜を1μm形成した。この際の
形成された膜の組成比は、B/N比で45、Cr/N比
で1になるようにクロム原子、ホウ素原子の蒸発量、窒
素イオンの照射量を調整した。
【0018】比較例3 実施例1と同様の基体を用い、同様の方法で窒化ホウ素
と窒化クロムが混在した膜を1μm形成した。この際の
形成された膜の組成比は、B/N比で1、Cr/N比で
45になるようにクロム原子、ホウ素原子の蒸発量、窒
素イオンの照射量を調整した。
【0019】このようにして形成された膜の硬度と密着
性をそれぞれ測定した。その結果を表1に示す。なお、
硬度は10g荷重のビッカース硬度計により測定し、密
着性はスクラッチ試験によって測定した。
【0020】
【表1】 また、上記膜をそれぞれX線回折で分析したところ、実
施例1、比較例2及び3の膜からはc−BNの回折ピー
クが検出されたが、比較例1の膜からはc−BNの回折
ピークが検出されなかった。
【0021】これらの結果から明らかなように、実施例
1の方法においてはc−BNが形成されるのに対し、比
較例1の方法ではc−BNが形成されず、膜の硬度は、
高いものが得られなかった。また、比較例2及び3の方
法においては、実施例1と同様に、c−BNが形成され
るが、その組成比が、本発明の範囲を越えていたため、
実施例1ほど高い硬度は得られなかった。また、膜の密
着性においても、実施例1の膜は、優れた値を示した。
【0022】
【発明の効果】本発明の窒化膜の製造方法によれば、ク
ロム及びホウ素の真空蒸着またはスパッタと窒素イオン
の照射とを併用することによって、窒化クロムと窒化ホ
ウ素とからなる膜を基体上に形成するに際し、窒素イオ
ンを0.1〜40KeVの加速エネルギーで前記基体に
照射し、膜中に存在する窒素原子、クロム原子及びホウ
素原子の個数比を1:1〜40:1〜40とするので、
照射する窒素イオンとホウ素原子とを衝突させることに
より、ホウ素原子を励起化させることができ、c−BN
を形成することができる。また、基体と膜との界面に、
両者の構成原子よりなる混合層を形成することができ
る。
【0023】従って、耐アルカリ性に優れる窒化クロム
の性質と、高温で耐酸化性を有するとともにc−BNに
基づいて硬度に優れた窒化ホウ素との性質を備えること
ができ、高温での耐酸性、耐アルカリ性という耐食性全
般を向上させることができる。また、両者の構成原子よ
りなる混合層により、密着性に優れた窒化膜を製造する
ことができる。つまり、硬度及び密着性に優れた膜を、
基体種に限定されることなく被覆させることができ、膜
全体としての化学的安定性を大きく改善させることがで
き、工具、金型、磁気ヘッド等の各種の用途に使用する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る窒化膜の製造方法に用いる膜形成
装置の要部の概略断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 窒化クロムと窒化ホウ素とが混在した膜 3a、3b 蒸発源 4 イオン源 5 真空容器 6 膜厚モニタ 7 イオン電流モニタ 8 基体ホルダー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロム及びホウ素の真空蒸着またはスパ
    ッタと窒素イオンの照射とを併用することによって、窒
    化クロムと窒化ホウ素とからなる膜を基体上に形成する
    に際し、窒素イオンを0.1〜40KeVの加速エネル
    ギーで前記基体に照射し、膜中に存在する窒素原子、ク
    ロム原子及びホウ素原子の個数比を1:1〜40:1〜
    40とすることを特徴とする窒化膜の製造方法。
JP30292193A 1993-12-02 1993-12-02 窒化膜の製造方法 Pending JPH07150337A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6315840B1 (en) * 1998-06-18 2001-11-13 Nippon Piston Ring Co., Ltd. Sliding member
US6494461B1 (en) * 1998-08-24 2002-12-17 Nippon Piston Ring Co., Ltd. Sliding member
NL1019395C2 (nl) * 2001-11-19 2003-05-20 Univ Delft Tech Werkwijze en inrichting voor sputtercoaten van functionele coatings.
JP2003321763A (ja) * 2002-04-26 2003-11-14 Toshiba Tungaloy Co Ltd 被覆部材

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