JP3473089B2 - 窒化ホウ素含有膜被覆基体 - Google Patents

窒化ホウ素含有膜被覆基体

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JP3473089B2
JP3473089B2 JP05624094A JP5624094A JP3473089B2 JP 3473089 B2 JP3473089 B2 JP 3473089B2 JP 05624094 A JP05624094 A JP 05624094A JP 5624094 A JP5624094 A JP 5624094A JP 3473089 B2 JP3473089 B2 JP 3473089B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒化ホウ素含有膜被覆
基体に関し、より詳細には、切削工具、金型、磁気ヘッ
ド又は各種の慴動部品等において、摩擦、摩耗、潤滑性
能等を向上させるための窒化ホウ素含有膜が被覆された
基体に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化ホウ素(BN)は、結晶構造によっ
て六方晶系のグラファイトと類似した構造のもの(h−
BN)、立方晶系閃亜鉛鉱型のもの(c−BN)、ある
いは六方晶系のウルツ鉱型のもの(w−BN)等に大別
される。c−BNはダイヤモンドに次ぐ高硬度、熱伝導
率を有し、さらに、熱的・化学的安定性はダイヤモンド
より優れていることから、切削工具といった耐摩耗性を
必要とする分野やヒートシンク用材料に応用されてい
る。
【0003】しかし、c−BNは、高温度、高圧力下で
人工的に合成されるので、その製造コストは非常に高く
なり、合成されるc−BNの形態が粉や粒といったもの
になるため、その応用範囲が限られたものとなる。そこ
で、c−BNやw−BNを低温下で、薄膜合成しようと
する試みが、各種PVD法(Physical Vapor Depositio
n)やCVD法(Chemical Vapor Deposition )によって
盛んに行われている。
【0004】熱CVD法での研究の一例を述べると、こ
の方法では、基体を反応室に入れ、ホウ素(B)を含有
するガスや窒素(N)を含有する原料ガスを反応室に導
入した後、基体を1000℃近い温度に加熱することに
よって、前記原料ガスを熱分解させて基体の表面にBN
膜を形成しようとするものである。しかし、この方法で
は基体に耐熱性が要求されるため、基体種が限定されて
しまうという欠点がある。例えば、高速度工具鋼(ハイ
ス鋼)のような約500℃以上の温度で硬度の劣化を生
じる様なものや、高温下での変形による寸法精度のくる
いが許されない金型といったものを基体として用いるこ
とができない。さらに、CVD法ではh−BNの合成は
容易になされてきたものの、c−BNの合成例はまだ報
告されておらず、研究段階にあるのが実状である。
【0005】さらに、PVD法においても、例えばレー
ザーを照射することによって窒化ホウ素よりなるターゲ
ットをスパッタリングし、基体表面に窒化ホウ素含有膜
を形成しようとする方法が試みられたが、CVD法と同
じく、c−BNの合成は不可能であった。近年、イオン
やプラズマを積極的に用いて、低温下でc−BNを合成
しようとする試みが幾つも行われ、例えば、特公平2−
59863号公報には、真空蒸着とイオン照射とを併用
することによってc−BNを低温下で合成する方法が提
案されている。これによると、従来困難であったc−B
Nの低温下での薄膜合成が可能となり、BN膜の応用の
拡大が可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】プラズマ、イオン等の
利用により低温下でのc−BN膜の合成への道は開けた
が、実用化にあたっては、基体と膜との密着性や靱性が
大きな問題となる。つまり、上述した方法により、低温
下でc−BN膜を合成することは可能となったが、c−
BN膜は脆性物質であり、使用中、膜にクラックが入り
やすく、膜が欠けてしまい、実用上十分な特性が得られ
ていないのが現状である。
【0007】この発明は上記記載の課題に鑑みなされた
ものであり、基体上に、実用上十分な靱性及び硬度を有
するBN膜が形成された窒化ホウ素含有膜被覆基体を提
供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、赤外分光法による赤外吸収ピークを少な
くとも1380cm-1 と1080cm-1との波数に有
、1380cm-1 と1080cm-1との波数での吸収
ピークの強度比を0.5〜2.5に有する少なくとも1
層の膜の上に、1380cm-1 と1080cm-1との波
数での吸収ピークの強度比が2.5より大きいか又は1
380cm-1 と780cm-1との波数のみに吸収ピーク
を有する少なくとも1層の膜が形成された積層膜である
窒化ホウ素含有膜を基体に被覆したものである。
【0009】本発明の窒化ホウ素含有膜被覆基体におい
て用いられる基体は、特に限定されるものではなく、例
えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート
等のポリエチレン類、ポリイミド等の高分子よりなる基
体、高速度工具鋼、超硬合金、炭素綱等の金属、アルミ
ナ、窒化珪素、炭化珪素等のセラミックよりなる材料を
用いることができる。
【0010】本発明の窒化ホウ素含有膜被覆基体におけ
る窒化ホウ素含有膜においては、c−BNの結晶構造を
有しているものであれば、高硬度を有することができ、
h−BNの結晶構造を有しているものであれば、c軸方
向に僻開する軟性を有することにより靱性を有すること
ができるので、c−BNとh−BNとを混在させること
が好ましい。これらの構造を有するBNを赤外分光法に
よって分析した場合、c−BNは約1080cm-1の波
数に、h−BNは約1380cm-1及び約780cm-1
の波数にそれぞれ吸収ピークを有する。従って、c−B
Nとh−BNとの混合量は、赤外吸収ピーク強度比(1
380cm-1ピーク強度/1080cm -1ピーク強度)
で決定することができる。
【0011】本発明の窒化ホウ素含有膜被覆基体におけ
る膜は、約1380cm-1と約1080cm-1との波数
での吸収ピークの強度比が約0.5〜約2.5である少
なくとも1層の膜の上に、約1380cm-1と約108
0cm-1との波数での吸収ピークの強度比が約2.5よ
り大きいか又は約1380cm-1と約780cm-1との
波数のみに吸収ピークを有する少なくとも1層の膜が形
成された積層膜であることが必要である。
【0012】本発明においては、赤外吸収ピーク強度比
(1380cm-1ピーク強度/1080cm-1ピーク強
度)が約0.5〜約2.5である膜は、直接基体上に、
または密着性等を向上させるための1層又は2層以上の
緩衝層等を基体との間に介在させて、一層で又は赤外吸
収ピーク強度比が上記の範囲で異なった複数の層として
形成されているものである。
【0013】また、上記膜の上に、赤外吸収ピーク強度
比が約2.5より大きいか又は約1380cm-1と約7
80cm-1付近とに吸収ピークを有する膜が、一層で又
は赤外吸収ピーク強度比が上記の範囲で異なった複数の
層として形成されているものである。本発明の窒化ホウ
素含有膜被覆基体における窒化ホウ素膜の膜厚は、特に
限定されるものではない。約1380cm-1と約108
0cm-1との波数での吸収ピークの強度比が2.5より
大きいか又は約1380cm-1と約780cm-1との波
数のみに吸収ピークを有する膜は、h−BNが主体とな
る膜であるので、軟質であるが、この膜の下に、約13
80cm-1と約1080cm-1との波数での吸収ピーク
の強度比が約0.5〜約2.5である膜が形成されてい
るので、膜全体の硬度としては、高硬度を維持すること
ができる。ただし、当該h−BNが主体となる膜の膜厚
が、下地となる膜の膜厚の約5倍以上になると、軟質の
性質が有意になり、膜全体として、高硬度を保持するこ
とができなくなるので好ましくない。なお、約1380
cm-1と約780cm-1との波数のみに吸収ピークを有
する膜とは、約1080cm-1の波数には吸収ピークを
有していないため、この膜の吸収ピークの強度比は無限
大として表されるものである。
【0014】本発明の窒化ホウ素含有膜被覆基体におい
ては、例えば、基体として、基体表面に窒化ホウ素含有
膜を構成する窒素原子及びホウ素原子が注入された領域
を有していてもよい。つまり、基体の表面に、基体を構
成する原子、窒化ホウ素含有膜を構成する窒素原子及び
ホウ素原子が混在した領域が形成されていてもよい。こ
のような領域は、例えば基体上に、ホウ素の真空蒸着又
はスパッタと窒素イオン照射とを併用して窒化ホウ素膜
を形成することにより、形成することができる。
【0015】また、基体として、基体表面に窒素原子が
注入された領域を有していてもよい。つまり、基体の表
面に、基体を構成する原子及び窒素原子が混在した領域
が形成されていてもよい。このような領域は、例えば基
体上に、窒素イオンを照射することにより形成すること
ができる。その際の窒素イオンの照射エネルギーは、
0.1KeV〜40KeVが好ましい。0.1KeV未
満であると、注入された窒素イオンの基体への進入深さ
が浅すぎて、膜の密着性の向上を十分図ることができ
ず、一方、40KeVより大きい場合には、基体に熱的
な損傷が過度にもたらされることとなり、基体の特性が
劣化するので好ましくない。基体に照射する窒素イオン
の個数は1×1014個/cm2 〜1×1019個/cm2
が好ましい。1×1014個/cm2 未満であると、基体
に分布する窒素原子の数が少なく、本発明の効果が十分
に発揮されなくなり、1×1019個/cm2 より大きい
と、基体に対するイオン照射による損傷が過度にもたら
されることとなり、基体の特性が劣化し、好ましくな
い。
【0016】さらに、本発明においては、基体として、
基体表面に窒素原子が注入された領域を有し、さらに該
窒素原子が注入された領域の表面に、窒化ホウ素含有膜
を構成する窒素原子とホウ素原子とが注入された領域を
有していてもよい。つまり、基体の表面に、基体を構成
する原子及び窒素原子が混在した領域が形成されてお
り、さらに、該領域の表面に、基体を構成する原子、窒
化ホウ素含有膜を構成する窒素原子及びホウ素原子が混
在した領域が形成されていてもよい。言い換えると、基
体の最表面に基体を構成する原子、窒化ホウ素含有膜を
構成する窒素原子及びホウ素原子が混在した領域が形成
されており、該領域の下方に基体を構成する原子、窒化
ホウ素含有膜を構成する窒素原子が混在した領域が形成
されていてもよい。このような領域は、上記のように、
まず、基体上に窒素イオンを照射した後、窒素イオンが
照射された領域上に、ホウ素の真空蒸着又はスパッタと
窒素イオン照射とを併用して窒化ホウ素膜を形成するこ
とにより、形成することができる。
【0017】本発明において、窒化ホウ素含有膜のc−
BNあるいはh−BNの結晶構造は、照射イオンの照射
エネルギー、イオン種、電流密度及び基体上に到達する
ホウ素原子と窒素原子との比(B/N組成比)を単独で
変化させることにより、又は組み合わせて変化させるこ
とにより制御することができる。例えば、イオンの照射
エネルギーを一定にして、B/N組成比を連続的又は断
続的に変化させて成膜してもよいし、B/N組成比を一
定に保ちながら、イオンの照射エネルギーを連続的又は
断続的に変化させてもよい。また、イオンの照射エネル
ギー、電流密度を一定にして、B/N組成比を連続的に
あるいは断続的に変化させたり、同じB/N組成比でイ
オンの照射エネルギー、電流密度を連続的または断続的
に変化させてもよい。さらに、イオンの照射エネルギ
ー、B/N組成比を共に連続的にあるいは断続的に変化
させることもでき、イオン種を適宜選択することによっ
ても行うことができる。例えば、窒素イオンを用いた場
合、照射エネルギーが2KeV以上の場合、電流密度が
0.1mA/cm2 以下では、B/N組成比を1より大
きくすればする程、c−BNの結晶成長が促進され、逆
にB/N組成比が1に近いほど、h−BNが合成され易
い。また、電流密度が0.1mA/cm2 より大きい場
合は、B/N組成比にかかわらず、c−BNの結晶成長
が促進される。また、2KeVより小さい照射エネルギ
ーの窒素イオンを用いる場合、電流密度にかかわらず、
B/N組成比が1に近い程、c−BNの結晶成長が促進
され、B/N組成比が1より大きくなる程、h−BNが
合成され易い。また、窒素イオンとArイオンを混合さ
せたものを用いて窒化ホウ素含有膜内のBNの結晶構造
を制御することもでき、その場合は、イオンの電流密度
に拘らず、B/N組成比が1に近づく程、c−BNの結
晶成長が促進され、B/N組成比が1より大きい場合に
はh−BNの結晶成長が促進されるので、それを利用し
て窒化ホウ素含有膜の結晶構造を変化させることができ
る。但し、イオンの照射エネルギーが40KeVを越え
ると、膜内に過大な欠陥が生成され、該膜の硬度や化学
的安定性が低下するので好ましくなく、0.1KeV未
満であるとc−BNの形成が困難になるので好ましくな
い。また、B/N組成比が1.0より小さい場合には、
蒸着ホウ素の照射イオンによるスパッタが過大になり、
やはり膜内に過大な欠陥が生成され、該膜の硬度や化学
的安定性が低下するので好ましくない。B/N組成比が
60より多くなると、膜内に含有される窒化ホウ素の量
が少なくなり、該窒化ホウ素の特性が充分に引き出され
なくなるので好ましくない。なお、約1380cm-1
約1080cm-1との波数での吸収ピークの強度比が
0.5〜2.5である膜の場合には、B/N組成比が1
よりも大きい範囲内で形成される傾向があるので、さら
にそのような膜上に、B/N組成比が1に近い範囲内で
形成することが必要である。これは、約1380cm-1
と約1080cm-1との波数での吸収ピークの強度比が
2.5より大きいか又は約1380cm-1と約780c
-1との波数のみに吸収ピークを有する膜である場合に
は、B/N組成比が1に近い範囲内であるからである。
【0018】また、本発明において、膜を形成する際の
基体の温度は、約60℃〜約200℃が好ましく、約6
0℃〜約150℃がより好ましい。これは基体ホルダー
を冷却することにより得られる。これによって、本発明
の効果が変化することはないが、熱的なダメージを避け
なければならないような種々の材質の基体を用いること
ができる。
【0019】本発明においては、例えば、イオン蒸着薄
膜形成法、イオンプレーティング法、各種スパッタリン
グ法を適宜用いて、基体上に膜を形成することができ
る。この際の膜を形成する装置としては特に限定される
ものではないが、BN膜中に高硬度のc−BN構造を含
有させることが容易な方法である真空蒸着又はスパッタ
とイオン照射とを同時に行えるものが好ましい。例え
ば、図3に示すような真空蒸着とイオン照射とが同時に
行える装置を用いることができる。この装置によれば、
ホウ素の蒸発原子が照射イオンとの衝突によって高励起
化され、c−BN結晶が形成されやすい。図3におい
て、1は基体であり、基体ホルダー8は、基体1を載置
できるように構成されている。また、基体1に対向する
位置に蒸発源3、イオン源4がそれぞれ配設されてお
り、これらはすべて真空容器5内に納められている。真
空容器5は排気装置(図示せず)によって真空状態に保
持される。さらに、基体ホルダー8近傍には基体1への
蒸着原子の蒸着量をモニターすることができる膜厚モニ
ター6が、基体1へのイオンの照射量をモニターするこ
とができるイオン電流測定器7がそれぞれ配設されてい
る。また、基体ホルダー8には、基体1を冷却するため
の冷却管(図示せず)が内設されていてもよい。
【0020】このように構成される装置においては、真
空容器5は排気装置によって、所定の真空度に排気さ
れ、保持される。蒸発源3は電子ビーム、抵抗や高周波
によってホウ素含有物質を加熱させ蒸気化させるもので
ある。但し、ホウ素含有物質として昇華性の物質を用い
て加熱気化させる場合には、蒸発速度が安定しないこと
があるため、スパッタリング法を用いることができる。
また、イオン源4の方式も特に限定されず、カウフマン
型やバケット型等を適宜用いることができる。膜厚モニ
ター6及びイオン電流測定器7の方式は特に限定される
ものではなく、例えば、膜厚モニター6としては水晶振
動子を用いたもの、イオン電流測定器7としてはファラ
デーカップ等を適宜用いることができる。
【0021】本発明の基体は、基体を基体ホルダーに設
置することによって真空容器内に納め、例えば、1×1
-6torr以下の真空度に排気した後、基体上にホウ素の
堆積と窒素イオンのイオン照射とを行い、窒化ホウ素含
有膜を形成する。なお、基体表面に、まず、窒素イオン
等のイオン照射をしたのち、基体上に膜を形成してもよ
い。この際の基体へのイオンの照射角度は特に限定され
るものではない。
【0022】ホウ素含有物質を堆積させる方法として
は、蒸発源よりホウ素含有物質を加熱し、蒸気化させる
真空蒸着又はスパッタリング等が挙げられる。蒸発源か
らの蒸気化又はスパッタリングするホウ素含有物質とし
ては、ホウ素の単体、酸化物、窒化物、あるいは炭化物
等を用いることができる。そして、該物質の蒸着又は堆
積と同時、あるいは蒸着又は堆積後に、イオン源より少
なくとも窒素を含有するイオンを照射する。この際、照
射するイオンとしては、窒素イオンを用いるのが効果的
であるが、窒素イオンと、不活性ガスイオンや水素イオ
ンとを含有するもの等を用いることができる。これら
は、例えば、イオン源に窒素ガスのみ、あるいは窒素ガ
スと不活性ガスあるいは水素ガス等とを導入することに
よって得ることができる。この場合には、不活性ガスイ
オンや水素イオンによって、堆積したホウ素原子が、よ
り一層高励化状態になるので、膜の結晶化度が向上する
という利点がある。照射するイオンの照射エネルギーは
約0.1KeV〜約40KeVの範囲内が好ましい。ま
た、膜を形成する際の基体に到達するホウ素原子と窒素
イオンとの組成比は、約1.0〜約60.0が好まし
い。なお、B/Nの組成比は、図3における膜厚モニタ
ー6によって、基体に到達するホウ素原子の数を測定
し、電流測定器7によって、基体に照射されるイオンの
個数を計測することによって調整することができる。窒
化ホウ素含有膜としては、約1380cm-1と約108
0cm-1との赤外吸収ピーク強度比が約0.5〜約2.
5であれば、膜中、組成比が一定のものであってもよい
し、基体側から膜表面側にかけて、B/N組成比が徐々
に、あるいは段階的に異なるように形成することも可能
である。B/N組成比が徐々に、あるいは段階的に異な
るように形成する場合には、基体側から膜表面側にかけ
て、約1380cm-1と約1080cm-1との波数での
吸収ピークの強度比を0.5から2.5に変化させ、さ
らに約1380cm-1と約1080cm-1との波数での
吸収ピークの強度比を2.5より大きくなるように形成
してもよいし、基体側から膜表面側にかけて、約138
0cm-1と約1080cm-1との波数での吸収ピークの
強度比を約0.5から約2.5に変化させ、さらに、約
1380cm-1と約780cm-1との波数のみに吸収ピ
ークを有するように形成してもよい。
【0023】
【作用】本発明の窒化ホウ素含有膜被覆基体によれば、
窒化ホウ素含有膜で被覆された基体であって、前記窒化
ホウ素含有膜が、赤外分光法による赤外吸収ピークを少
なくとも約1380cm-1と約1080cm-1との波数
に有し、約1380cm -1と約1080cm-1との波数
での吸収ピークの強度比を約0.5〜約2.5に有する
少なくとも1層の膜の上に、約1380cm-1と約10
80cm-1との波数での吸収ピークの強度比が約2.5
より大きいか又は約1380cm-1と約780cm-1
の波数のみに吸収ピークを有する少なくとも1層の膜が
形成された積層膜であるので、基体上に被覆された窒化
ホウ素含有膜の結晶構造が、所望の割合でc−BNとh
−BNとが混在したものとなることにより硬度、靱性及
び化学的安定性に優れたものとなる。つまり、約138
0cm-1と約1080cm-1との波数での吸収ピークの
強度比が約0.5〜約2.5である少なくとも1層の膜
においては、c−BNに基づいた高い硬度と、h−BN
に基づいた化学的に安定で、c軸方向に僻開した軟性及
び靱性に優れた性質とを備えることとなる。そして、そ
の膜上に、約1380cm-1と約1080cm-1との波
数での吸収ピークの強度比が約2.5より大きいか又は
約1380cm-1と約780cm-1との波数のみに吸収
ピークを有する少なくとも1層の膜が形成されることと
なるので、特にh−BNに基づいた化学的に安定した窒
化ホウ素含有膜が最表面に積層されることなり、膜全体
としてみた場合には、硬度、靱性及び化学的安定性に優
れた窒化ホウ素含有膜が形成された窒化ホウ素含有膜被
覆基体が得られる。
【0024】また、基体が、該基体表面に窒化ホウ素含
有膜を構成する窒素原子及びホウ素原子が注入された領
域を有する場合には、基体と膜との界面に、基体を構成
する原子、窒化ホウ素含有膜を構成する窒素原子及びホ
ウ素原子が混在した領域が形成されることとなるので、
基体と膜との間に生じる内部応力の緩和が図られること
となり、窒化ホウ素含有膜の基体への密着性が向上する
こととなる。
【0025】さらに、基体が、該基体表面に窒素原子が
注入された領域を有する場合には、濡れ性が向上した基
体の表面に窒化ホウ素含有膜が形成されることとなるの
で、基体と膜との間の内部応力が緩和されることとな
り、基体への窒化ホウ素含有膜の密着性が向上する。ま
た、基体が、該基体表面に窒素原子が注入された領域を
有し、さらに該領域の表面に、窒化ホウ素含有膜を構成
する窒素原子とホウ素原子とが注入された領域を有する
場合には、濡れ性が向上した基体の表面に、基体を構成
する原子、窒化ホウ素含有膜を構成する窒素原子及びホ
ウ素原子が混在した領域が形成されることとなるので、
基体と膜との間に生じる内部応力がさらに緩和されるこ
ととなり、窒化ホウ素含有膜の基体への密着性が著しく
向上することとなる。
【0026】
【実施例】本発明に係る窒化ホウ素含有膜被覆基体の実
施例を以下に示す。 実施例1 まず、図1に示したシリコン基板1(面方位(10
0))を、図3に示したイオン蒸着薄膜形成装置の真空
容器内に収納し、真空容器内を5×10-7Torrの真
空度に保持した。次いで、純度99.7%のホウ素ペレ
ットを電子ビーム蒸発源より気化させ、シリコン基板1
上に蒸着した。この蒸着と同時に、イオン源に純度5N
の窒素ガスを、真空容器内が5×10-5Torrになる
まで導入し、イオン化させ、0.2KeVの照射エネル
ギーで、基板に立てた法線に対して0°で基板に照射し
た。なお、この際、ホウ素原子の窒素イオンによるスパ
ッタ率等を考慮して、ホウ素原子の蒸発量及び窒素イオ
ンの照射量を調整し、膜厚が約500nm、組成比はB
/N比が5になるように、窒化ホウ素膜を形成した。ま
た、イオン源はカスプ磁場を用いたバケット型イオン源
を用いた。
【0027】続いて、シリコン基板1上に、0.2Ke
Vの照射エネルギーで窒素イオンを照射しながら、B/
N比が1となる膜を約500nm形成した。このように
して形成された窒化ホウ素含有膜被覆基体10は、シリ
コン基板1の表面に、窒化ホウ素含有膜を構成する窒素
原子及びホウ素原子が注入された領域としてシリコン、
窒化ホウ素含有膜を構成する窒素原子及びホウ素原子が
混在した領域1aが形成されており、この領域1aの上
に、約1380cm-1と約1080cm-1との波数での
吸収ピークの強度比が約0.5〜約2.5の範囲に存在
する窒化ホウ素含有膜2aと吸収ピークの強度比が約
2.5より大きいか又は約1380cm-1と約780c
-1との波数のみに吸収ピークを有する膜2bが形成さ
れている。 実施例2 実施例1と同様の基板を用い、実施例1と同様の方法に
より、窒素イオンの照射エネルギー10KeV、B/N
比=20となるように、約500nmの窒化ホウ素含有
膜を形成した後、さらに、窒素イオンの照射エネルギー
10KeV、B/N比=1となるように、約500nm
の窒化ホウ素含有膜を形成した。 比較例1 実施例1と同様の基板を用い、実施例1と同様の方法に
より、窒素イオンの照射エネルギー0.2KeV、B/
N比=2.5となるように、約500nmの窒化ホウ素
含有膜を形成した後、さらに、窒素イオンの照射エネル
ギー10KeV、B/N比=1となるように、約500
nmの窒化ホウ素含有膜を形成した。 比較例2 実施例1と同様の基板を用い、実施例1と同様の方法に
より、窒素イオンの照射エネルギー10KeV、B/N
比=1となるように、約500nmの窒化ホウ素含有膜
を形成した後、さらに、窒素イオンの照射エネルギー1
0KeV、B/N比=1となるように、約500nmの
窒化ホウ素含有膜を形成した。 比較例3 実施例1と同様の基板を用い、実施例1と同様の方法に
より、窒素イオンの照射エネルギー10KeV、B/N
比=2となるように、約500nmの窒化ホウ素含有膜
を形成した後、さらに、窒素イオンの照射エネルギー1
0KeV、B/N比=1となるように、約500nmの
窒化ホウ素含有膜を形成した。 比較例4 実施例1と同様の基板を用い、実施例1と同様の方法に
より、窒素イオンの照射エネルギー10KeV、B/N
比=20となるように、約500nmの窒化ホウ素含有
膜を形成した後、さらに、窒素イオンの照射エネルギー
10KeV、B/N比=15となるように、約500n
mの窒化ホウ素含有膜を形成した。
【0028】このようにして形成された膜の硬度を、1
0g荷重のビッカース硬度計によりそれぞれ測定した。
その結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1から明らかなように、実施例に示す膜
と比較例4に示す膜は、いずれも3000kg/mm2
以上の値を示した。しかし、比較例2及び3の膜はビッ
カース硬度が1500kg/mm2 以下の値を示したに
すぎなかった。また、比較例1は、ビッカース硬度測定
時に、圧痕の先端にクラックが形成されたのに対し、実
施例の膜はいずれも圧痕の先端にクラックは認められな
かった。
【0031】さらに、実施例及び比較例の膜を、大気中
において加熱し、膜の酸化による重量変化を求めた。そ
の結果、実施例の膜はいずれも800℃まで変化しなか
ったのに対し、比較例4の膜は300℃で重量変化が見
られた。また、実施例及び比較例の膜を、シリコン基板
をリファレンスとして、赤外吸収ピークをFT−IR
(フーリエ変換赤外分光法)により測定し、その際の約
1380cm-1と約1080cm-1との波数での吸収ピ
ークの強度比を求めた。その結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】これらの結果から明らかなように、実施例
1及び2の膜は、いづれも本発明にしめす範囲内にピー
ク強度比を有していたが、比較例1及び2の膜はいずれ
も本発明にしめす範囲内にピーク強度比を有していなか
ったため、硬度又は靱性のいずれが実施例の膜よりも劣
っていた。このように、上記実施例においては、硬度及
び靱性のいづれにも優れた膜が形成された。 実施例3 まず、図2に示したシリコン基板1(面方位(10
0))を、図3に示したイオン蒸着薄膜形成装置の真空
容器内に収納し、真空容器内を5×10-7Torrの真
空度に保持した。次いで、イオン源より窒素イオンを1
0KeVの照射エネルギーで1×1017個/cm2 注入
した。その後、真空装置よりシリコン基板1を取り出す
ことなく、純度99.7%のホウ素ペレットを電子ビー
ム蒸発源より気化させ、シリコン基板1上に蒸着した。
この蒸着と同時に、イオン源に純度5Nの窒素ガスを、
真空容器内が5×10-5Torrになるまで導入し、イ
オン化させ、0.2KeVの照射エネルギーで、基板に
立てた法線に対して0°で基板に照射した。なお、この
際、ホウ素原子の窒素イオンによるスパッタ率等を考慮
して、ホウ素原子の蒸発量及び窒素イオンの照射量を調
整し、膜厚は約500nm、組成比はB/N比で5にな
るように、窒化ホウ素含有膜を形成した。また、イオン
源はカスプ磁場を用いたバケット型イオン源を用いた。
【0034】続いて、シリコン基板1上に、0.2Ke
Vの照射エネルギーで窒素イオンを照射しながら、B/
N比が1となる膜を約500nm形成した。このように
して形成された窒化ホウ素含有膜被覆基体20は、シリ
コン基板1の最表面には、窒化ホウ素含有膜を構成する
窒素原子及びホウ素原子が注入された領域としてシリコ
ン、窒化ホウ素含有膜を構成する窒素原子及びホウ素原
子が混在した領域1aが形成されており、該領域1aの
下方には窒素原子が注入された領域としてシリコン、窒
素原子が混在した領域1bが形成されている。また、シ
リコン基板1のシリコン、窒化ホウ素含有膜を構成する
窒素原子及びホウ素原子が混在した領域1aの上に窒化
ホウ素含有膜2a及び2bが形成されている。 比較例5 実施例3と同様の基板を用い、実施例3と同様の方法に
より、シリコン基板上に窒素イオンを照射した後、窒素
イオンの照射エネルギー0.2KeV、B/N比=5と
なるように、約500nmの窒化ホウ素含有膜を形成し
た後、さらに、窒素イオンの照射エネルギー10Ke
V、B/N比=1となるように、約500nmの窒化ホ
ウ素含有膜を形成した。
【0035】このようにして形成された実施例3及び比
較例5の膜を、シリコン基板をリファレンスとして、赤
外吸収ピークをFT−IR(フーリエ変換赤外分光法)
により測定し、その際の約1380cm-1と約1080
cm-1との波数での吸収ピークの強度比を求めた。その
結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】また、上記実施例3と比較例5の膜の硬度
を、10g荷重のビッカース硬度計によりそれぞれ測定
するとともに、膜の密着性を、スクラッチ試験器にてダ
イヤモンドの圧子の荷重を0Nより連続的に増加させ、
AE信号が急激に増加する時の荷重として測定した。そ
の結果を表4に示す。
【0038】
【表4】
【0039】上記より明らかなように、実施例に示す膜
は比較例に示す膜と比較して、密着性が改善されてい
る。
【0040】
【発明の効果】本発明の窒化ホウ素含有膜被覆基体によ
れば、窒化ホウ素含有膜で被覆された基体であって、前
記窒化ホウ素含有膜が、赤外分光法による赤外吸収ピー
クを少なくとも約1380cm-1と約1080cm-1
の波数に有し、約1380cm -1と約1080cm-1
の波数での吸収ピークの強度比を約0.5〜約2.5に
有する少なくとも1層の膜の上に、約1380cm-1
約1080cm-1との波数での吸収ピークの強度比が約
2.5より大きいか又は約1380cm-1と約780c
-1との波数のみに吸収ピークを有する少なくとも1層
の膜が形成された積層膜であるので、基体上に被覆され
た窒化ホウ素含有膜におけるBNの結晶構造として、所
望の割合でc−BNとh−BNとの混在した膜を形成す
ることができる。従って、吸収ピークの強度比を約0.
5〜約2.5に有する少なくとも1層の膜においては、
c−BNに基づいた高い硬度と、h−BNに基づいた化
学的に安定で、c軸方向に僻開した軟性及び靱性に優れ
た性質とを備えることができる。そして、その膜上に、
約1380cm-1と約1080cm-1との波数での吸収
ピークの強度比が約2.5より大きいか又は約1380
cm-1と約780cm -1との波数のみに吸収ピークを有
する少なくとも1層の膜が形成されることとなるので、
特にh−BNに基づいた化学的に安定した窒化ホウ素含
有膜を積層することができ、膜全体としてみた場合に
は、硬度、靱性及び化学的安定性に優れた窒化ホウ素含
有膜が形成された窒化ホウ素含有膜被覆基体を得ること
ができる。
【0041】また、基体が、該基体表面に窒化ホウ素含
有膜を構成する窒素原子及びホウ素原子が注入された領
域を有する場合には、基体と膜との界面に、基体を構成
する原子、窒化ホウ素含有膜を構成する窒素原子及びホ
ウ素原子が混在した領域を形成することとなるので、基
体と膜との間に生じる内部応力の緩和を図ることがで
き、窒化ホウ素含有膜の基体への密着性を向上させるこ
とができる。
【0042】さらに、基体が、該基体表面に窒素原子が
注入された領域を有する場合には、濡れ性が向上した基
体の表面に窒化ホウ素含有膜を形成することとなるの
で、基体と膜との間の内部応力を緩和することができ、
基体への窒化ホウ素含有膜の密着性を向上させることが
できる。また、基体が、該基体表面に窒素原子が注入さ
れた領域を有し、さらに該領域の表面に、窒化ホウ素含
有膜を構成する窒素原子とホウ素原子とが注入された領
域を有する場合には、濡れ性が向上した基体の表面に、
基体を構成する原子、窒化ホウ素含有膜を構成する窒素
原子及びホウ素原子が混在した領域を形成することとな
るので、基体と膜との間に生じる内部応力をさらに緩和
することができ、窒化ホウ素含有膜の基体への密着性を
著しく向上させることができる。
【0043】従って、膜全体としての硬度、靱性及び化
学的安定性が大きく改善され、工具、金型、磁気ヘッド
等の各種の用途に使用することが可能となる硬度及び靱
性に優れた基体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る窒化ホウ素含有膜被覆基体の実施
例を示す概略断面図である。
【図2】本発明に係る窒化ホウ素含有膜被覆基体の別の
実施例を示す概略断面図である。
【図3】本発明に係る窒化ホウ素含有膜被覆基体の製造
に用いる膜形成装置の要部の概略断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 1a Si、B、Nが混在した領域(B、N注入領域) 1b Si、Nが混在した領域(N注入領域) 2、2a、2b 窒化ホウ素含有膜 3 蒸発源 4 イオン源 5 真空容器 6 膜厚モニタ 7 イオン電流モニタ 8 基体ホルダー 9、19 中間層 10、20 窒化ホウ素含有膜被覆基体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−102360(JP,A) 特開 平5−247627(JP,A) 特開 平5−247625(JP,A) 特開 平5−271929(JP,A) 特開 平3−285062(JP,A) 特開 平3−160605(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/06 B23P 15/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化ホウ素含有膜で被覆された基体であ
    って、前記窒化ホウ素含有膜が、 赤外分光法による赤外吸収ピークを少なくとも1380
    cm-1 と1080cm-1との波数に有し、1380cm
    -1 と1080cm-1との波数での吸収ピークの強度比
    .5〜2.5に有する少なくとも1層の膜の上に、 380cm-1 と1080cm-1との波数での吸収ピー
    クの強度比が2.5より大きいか又は1380cm-1
    80cm-1との波数のみに吸収ピークを有する少なく
    とも1層の膜が形成された積層膜であることを特徴とす
    る窒化ホウ素含有膜被覆基体。
  2. 【請求項2】 基体が、該基体表面に窒化ホウ素含有膜
    を構成する窒素原子及びホウ素原子が注入された領域を
    有する請求項1記載の窒化ホウ素含有膜被覆基体。
  3. 【請求項3】 基体が、該基体表面に窒素原子が注入さ
    れた領域を有する請求項1記載の窒化ホウ素含有膜被覆
    基体。
  4. 【請求項4】 基体が、該基体表面に窒素原子が注入さ
    れた領域を有し、さらに該領域の表面に、窒化ホウ素含
    有膜を構成する窒素原子とホウ素原子とが注入された領
    域を有する請求項1記載の窒化ホウ素含有膜被覆基体。
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