JPH0714586Y2 - 車両用ドアの開閉検出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、車両用ドアの開閉検出装置におけるスイッチ
部の防水構造に関する。

（従来の技術） この種スイッチとして実公昭61-22011号公報に記載され
ているように接点切換アームを備えた開閉検出スイッチ
を、そのアームがロックケース内のラッチ外周のカム面
に係合するようにロックケース内に設けたものは公知で
ある。

（考案が解決しようとする課題） しかしかゝるものにおいては、その検出スイッチを、ド
アロックケースと別個のスイッチケースに形成して、こ
れをドアロックケースにボルト等で固定するのを一般と
し、これがためその検出スイッチを、その接点切換アー
ムがラッチのカム面と正確に係合するように取付けるの
に困難を来たし、その係合位置のばらつきによってスイ
ッチの検出精度が劣る等の不都合を有していた。

本考案はかゝる不都合を改良するため検出スイッチの接
点切換用アームと接続端子とは、これをロックケース内
に直接組込み、而もロックケース内に組込まれたこれら
接点切換用アームと接続端子との防水を完全にすること
を目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記の目的を達成するための本考案の構成を実施例に対
応する第１図〜第４図を用いて説明すると本考案は、ド
ア側のロックケース（１）内に、車体側のストライカ
（２）に係合して回動するラッチ（３）と、該ラッチ
（３）外周のカム面（５）に係合する接点切換アーム
（６）を備えた開閉検出スイッチ（７）とを設ける車両
用ドアの開閉検出装置において、前記検出スイッチ
（７）の接点切換アーム（６）を、前記ロックケース
（１）に軸支させると共に、前記検出スイッチ（７）の
接続端子（11）を前記ロックケース（１）内に設置し、
これら接点切換アーム（６）と接続端子（11）とを覆っ
て前記ロックケース（１）内にカバー（15）を施し、該
カバー（15）の前記ロックケース（１）との対向面に防
水用の弾性リング（14）を介在させ、前記切換アーム
（６）の軸支孔（1a）の端部に大径孔（1b）を連設し、
該大径孔（1b）の内周面と接点切換アーム（６）の支軸
（８）の外周面との間に防水用の弾性リング（16）を介
在させたことを特徴とする。

（作用） そして本考案は前記の手段により、ラッチ（３）のカム
面（５）に係合する接点切換アーム（６）の揺動により
検出スイッチ（７）の接続端子（11）は切換えられ、而
もこれら切換アーム（６）と接続端子（11）とはカバー
（15）により密封される。

（実施例） 以下図面について本考案の一実施例を説明すると（１）
はドアロックケースを示し、該ケース（１）には車体側
のストライカ（２）に係合して回動するラッチ（３）と
該ラッチ（３）の外周に係合してラッチ（３）の回動位
置を保持するラチェット（４）と、更に、該ラッチ
（３）のフルラッチ位置で、該ラッチ（３）の外周のカ
ム面（５）に係合する接点切換アーム（６）を備えた開
閉検出スイッチ（７）とが設けられている。そして前記
接点切換アーム（６）はケース（１）の表裏を隔てる隔
壁の軸支孔（1a）に支軸（８）を介して軸支され、その
支軸（８）のケース（１）前面に突出する突出端に設け
た駒片（6a）と、その支軸（８）のケース（１）背面に
突出する突出端に設けた腕片（6b）とをもって形成さ
れ、その駒片（6a）において、前記カム面（５）と係合
し、その係合部には、第４図示の如くそのカム面（５）
側に、上下に重合して形成される上面の第１カム面（5
a）と、下面の第２カム面（5b）と、その駒片（6a）側
に２又状に形成される第１脚（6c）と第２脚（6d）とを
もって、押圧部と戻し部とが形成され、ラッチ（３）の
フルラッチ位置への回動において第１カム面（5a）と第
１脚（6c）とが係合して切換アーム（６）に接点切換回
動が与えられるようにすると共に、ラッチ（３）の復帰
への回動において第２カム面（5b）と第２脚（6d）とが
係合して切換アーム（６）に強制戻し回動が与えられる
ようにし、又その腕片（6b）はケース（１）の隔壁（1
a）の背面に形成される凹陥部（９）内に配設し、更に
該凹陥部（９）には腕片（6b）の先端内面に設けた突子
（10）により切換えられるように検出スイッチ（７）の
接続端子（11）が配設され、該端子（11）は、一枚の導
電板の折曲により形成される水平の脚片（11a）と該脚
片（11a）の一端に弾発自在に折曲される水平の可動接
点（11b）と、該可動接点（11b）に対向して脚片（11
a）の他端に立上り片（11c）を介して形成されるＵ字状
のターミナル把持片（11d）とを有し、該把持片（11d）
は展開形状Ｔ字型の水平片を略Ｕ字状に屈曲形成すると
共にその開放端を各内方に折曲げて当接させ、その開放
端から挿入されるターミナル（12）をもってコード（1
3）に接続され、図示のものでは更に接続端子（11）の
一対を、その可動接点（11b）に形成される山形突片（1
1e）が相互に弾接するように隣接して前記腕片（6b）の
突子（10）が係入するように配置すると共に、これら接
続端子（11）（11）と前記腕片（6b）とを覆って、前記
凹陥部（９）に弾性リング（14）を介してカバー（15）
が施され、該カバー（15）に前記ターミナル（12）は挿
入固着されて、該カバー（15）の施蓋によってターミナ
ル把持片（11d）にターミナル（12）は結合されるよう
にした。

なお弾性リング（14）は第２図示の如くその横断面をＨ
型として、カバー（15）の内面に突設する突条をＨ型断
面の溝部に嵌合させてそのシールの面圧を高めると共に
支軸（８）の軸支孔にはＸ断面の弾性リング（16）を配
設して切換アーム（６）の回動時の摺動抵抗を少なくす
るようにした。図中（17）は切換アーム（６）の復帰ば
ねを示す。

（考案の効果） このように本考案によるときは接点切換アーム（６）が
ロックケース（１）内のラッチ（３）のカム面（５）と
係合するようにロックケース（１）内に設けられる開閉
検出スイッチ（７）は、その切換アーム（６）をロック
ケース（１）に軸支させると共にその接続端子（11）を
ロックケース（１）内に設置したものであるから開閉検
出スイッチ（７）はロックケース（１）への組込み型と
なって、ロックケース（１）への取付けが容易となると
共にその接点切換アーム（６）はラッチ（３）のカム面
（５）に正確に係合させることができて、スイッチの検
出精度を向上させることができ、而も接点切換アーム
（６）と接続端子（11）とを覆ってロックケース（１）
内にカバー（15）を施し、該カバー（15）のロックケー
ス（１）との対向面に介在させた弾性リング（14）によ
りカバ（15）側からの水の侵入が防止でき、接点切換ア
ーム（６）の支軸（８）と大径孔（1b）に介在させた弾
性リング（16）により支軸（８）の外周面を通る水の侵
入を防止でき、これにより開閉検出スイッチ（７）接続
端子（11）とは密封されて雨水に侵されることがない等
の効果を有る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので第１図は正面図、
第２図は第１図II-II線断面図、第３図は第２図のIII-I
II線断面図、第４図は要部の分解斜面図である。 （１）……ドアロックケース、（２）……ストライカ （３）……ラッチ、（５）……カム面 （６）……接点切換アーム、（７）……開閉検出スイッ
チ （11）……接続端子、14,16……弾性リング、15……カ
バー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−125788（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−283035（ＪＰ，Ａ) 特公 昭55−50156（ＪＰ，Ｂ２)

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ドア側のロックケース内に、車体側のスト
   ライカに係合して回動するラッチと、該ラッチ外周のカ
   ム面に係合する接点切換アームを備えた開閉検出スイッ
   チとを設ける車両用ドアの開閉検出装置において、前記
   開閉検出スイッチの前記接点切換アームを前記ロックケ
   ースに軸支させると共に前記開閉検出スイッチの接続端
   子を前記ロックケース内に設置し、これら接点切換アー
   ムと接続端子とを覆って前記ロックケース内にカバーを
   施し、該カバーの前記ロックケースとの対向面に防水用
   の弾性リングを介在させ、前記接点切換アームの軸支孔
   の端部に大径孔を連設し、該大径孔の内周面と切換アー
   ムの支軸の外周面との間に防水用の弾性リングを介在さ
   せたことを特徴とする車両用ドアの開閉検出装置。
2. 【請求項２】前記接点切換アームの軸支孔に連設した大
   径孔に設ける弾性リングを横断面Ｘ状としたことを特徴
   とする、実用新案登録請求の範囲第１項記載の車両用ド
   アの開閉検出装置。