JPH07145368A - 帯電防止剤 - Google Patents
帯電防止剤Info
- Publication number
- JPH07145368A JPH07145368A JP31900793A JP31900793A JPH07145368A JP H07145368 A JPH07145368 A JP H07145368A JP 31900793 A JP31900793 A JP 31900793A JP 31900793 A JP31900793 A JP 31900793A JP H07145368 A JPH07145368 A JP H07145368A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- antistatic agent
- glycol
- weight
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Polyamides (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱可塑性樹脂に対して少量の添加量で優れた
帯電防止性を付与し、かつ優れた永久性を付与させるこ
とが出来る、低着色性の帯電防止剤を提供する。 【構成】 両末端にカルボキシル基を有するポリアミド
とポリ(オキシアルキレン)グリコ−ルとを、ハフニウ
ムおよび/またはチタニウム有機酸塩の存在下で反応さ
せて得られるポリエーテルエステルアミドを必須成分と
する熱可塑性樹脂練り込み用帯電防止剤。
帯電防止性を付与し、かつ優れた永久性を付与させるこ
とが出来る、低着色性の帯電防止剤を提供する。 【構成】 両末端にカルボキシル基を有するポリアミド
とポリ(オキシアルキレン)グリコ−ルとを、ハフニウ
ムおよび/またはチタニウム有機酸塩の存在下で反応さ
せて得られるポリエーテルエステルアミドを必須成分と
する熱可塑性樹脂練り込み用帯電防止剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は帯電防止剤に関するもの
である。更に詳しくは、熱可塑性樹脂に対する練り込み
用永久帯電防止剤に関する。
である。更に詳しくは、熱可塑性樹脂に対する練り込み
用永久帯電防止剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂用帯電防止剤として
は種々のものが提案されているその内、ポリエーテルエ
ステルアミドは、熱可塑性樹脂用の永久帯電防止剤とし
て優れた効果があることが知られている。(特開昭49
−8472号公報)。
は種々のものが提案されているその内、ポリエーテルエ
ステルアミドは、熱可塑性樹脂用の永久帯電防止剤とし
て優れた効果があることが知られている。(特開昭49
−8472号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法で得られるポリエーテルエステルアミドでは、無触媒
下で反応させるため、反応に多大な時間を要する上、熱
可塑性樹脂に練り込んだ場合に樹脂物性を著しく低下さ
せるという問題があり、現実的に使用できない。これを
解決するために、チタンテトラアルコキシド、ジルコニ
ウムテトラアルコキシドあるいはハフニウムテトラアル
コキシド等のエステル化触媒を使用し、比較的短時間で
高分子量化する方法が提起されている(特公昭56−4
5419号公報、特公昭58−11459号公報)。こ
れらの方法では、高分子量化するという問題は解決され
ているものの、得られるポリエーテルエステルアミドの
着色が大きいため、熱可塑性樹脂に練り込んだ場合に樹
脂自体が着色してしまうという問題がある。
法で得られるポリエーテルエステルアミドでは、無触媒
下で反応させるため、反応に多大な時間を要する上、熱
可塑性樹脂に練り込んだ場合に樹脂物性を著しく低下さ
せるという問題があり、現実的に使用できない。これを
解決するために、チタンテトラアルコキシド、ジルコニ
ウムテトラアルコキシドあるいはハフニウムテトラアル
コキシド等のエステル化触媒を使用し、比較的短時間で
高分子量化する方法が提起されている(特公昭56−4
5419号公報、特公昭58−11459号公報)。こ
れらの方法では、高分子量化するという問題は解決され
ているものの、得られるポリエーテルエステルアミドの
着色が大きいため、熱可塑性樹脂に練り込んだ場合に樹
脂自体が着色してしまうという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】現在、樹脂物性を低下さ
せることなく、かつ、着色の少ないポリエーテルエステ
ルアミド系永久帯電防止剤が望まれている。
せることなく、かつ、着色の少ないポリエーテルエステ
ルアミド系永久帯電防止剤が望まれている。
【0005】本発明者らは上記問題点を解決すべく鋭意
検討した結果、両末端にカルボキシル基を有するポリア
ミド(A)とポリ(オキシアルキレン)グリコール
(B)とを、ハフニウムおよび/またはチタニウム有機
酸塩(C)の存在下で反応させて得られるポリエーテル
エステルアミド(D)からなる熱可塑性樹脂練り込み用
帯電防止剤が、樹脂物性を低下させることなく、かつ、
極めて着色の少ないものであることを見いだし本発明に
至った。
検討した結果、両末端にカルボキシル基を有するポリア
ミド(A)とポリ(オキシアルキレン)グリコール
(B)とを、ハフニウムおよび/またはチタニウム有機
酸塩(C)の存在下で反応させて得られるポリエーテル
エステルアミド(D)からなる熱可塑性樹脂練り込み用
帯電防止剤が、樹脂物性を低下させることなく、かつ、
極めて着色の少ないものであることを見いだし本発明に
至った。
【0006】本発明における(A)のポリアミド構成単
位は、(1)ラクタムの開環重合体、(2)アミノカル
ボン酸の重縮合体もしくは(3)ジカルボン酸とジアミ
ンの重縮合体であり、(1)ラクタムとしては例えばカ
プロラクタム、エナントラクタム、ドデカラクタム(ラ
ウロラクタム)、ウンデカノラクタム等が挙げられる。
(2)アミノカルボン酸としては例えばω−アミノカプ
ロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル
酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、1
1−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が
挙げられる。(3)ジカルボン酸としては例えばアジピ
ン酸、アゼライン酸、セパシン酸、ウンデカンジ酸、ド
デカンジ酸、イソフタル酸、ジアミンとしては例えばヘ
キサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オク
タメチレンジアミン、デカメチレンジアミン等が挙げら
れる。以上のアミド形成性モノマー単位として例示した
ものは2種以上併用してもよい。これらのうち好ましい
ものはカプロラクタム、12−アミノドデカン酸および
アジピン酸−ヘキサメチレンジアミンであり、とくに好
ましいものはカプロラクタムである。
位は、(1)ラクタムの開環重合体、(2)アミノカル
ボン酸の重縮合体もしくは(3)ジカルボン酸とジアミ
ンの重縮合体であり、(1)ラクタムとしては例えばカ
プロラクタム、エナントラクタム、ドデカラクタム(ラ
ウロラクタム)、ウンデカノラクタム等が挙げられる。
(2)アミノカルボン酸としては例えばω−アミノカプ
ロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル
酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、1
1−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が
挙げられる。(3)ジカルボン酸としては例えばアジピ
ン酸、アゼライン酸、セパシン酸、ウンデカンジ酸、ド
デカンジ酸、イソフタル酸、ジアミンとしては例えばヘ
キサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オク
タメチレンジアミン、デカメチレンジアミン等が挙げら
れる。以上のアミド形成性モノマー単位として例示した
ものは2種以上併用してもよい。これらのうち好ましい
ものはカプロラクタム、12−アミノドデカン酸および
アジピン酸−ヘキサメチレンジアミンであり、とくに好
ましいものはカプロラクタムである。
【0007】(A)は炭素数4〜20のジカルボン酸成
分の存在下に上記アミド形成性モノマ−を常法により開
環重合あるいは重縮合させることにより得られる。炭素
数4〜20のジカルボン酸としてはコハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン
酸、セパシン酸、ウンデカンジ酸、ドデカンジ酸などの
脂肪族ジカルボン酸や、テレフタル酸、イソフタル酸、
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカル
ボン酸や、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジシ
クロヘキシル−4,4’−ジカルボン酸などの脂環族ジ
カルボン酸などが挙げられ、これらのうち好ましいもの
は脂肪族モノカルボン酸であり、特に好ましいものはア
ジピン酸である。
分の存在下に上記アミド形成性モノマ−を常法により開
環重合あるいは重縮合させることにより得られる。炭素
数4〜20のジカルボン酸としてはコハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン
酸、セパシン酸、ウンデカンジ酸、ドデカンジ酸などの
脂肪族ジカルボン酸や、テレフタル酸、イソフタル酸、
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカル
ボン酸や、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジシ
クロヘキシル−4,4’−ジカルボン酸などの脂環族ジ
カルボン酸などが挙げられ、これらのうち好ましいもの
は脂肪族モノカルボン酸であり、特に好ましいものはア
ジピン酸である。
【0008】(A)の平均分子量は300〜10,00
0、好ましくは500〜5,000である。
0、好ましくは500〜5,000である。
【0009】本発明の(B)としては、ポリオキシエチ
レングリコール、ポリ(1,2−および1,3−オキシ
プロピレン)グリコール、ポリ(オキシテトラメチレ
ン)グリコール、ポリ(オキシヘキサメチレン)グリコ
ール、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのブ
ロック又はランダム共重合体、エチレンオキサイドとテ
トラヒドロフランのブロック又はランダム共重合体、ビ
スフェノール類のアルキレンオキサイド重付加物などが
挙げられ、好ましいものはポリオキシエチレングリコー
ル、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテト
ラメチレングリコール、ビスフェノール類のアルキレン
オキサイド重付加物であり、とくに好ましいものはポリ
オキシエチレングリコールおよび、ビスフェノールAの
エチレンオキサイド重付加物である。
レングリコール、ポリ(1,2−および1,3−オキシ
プロピレン)グリコール、ポリ(オキシテトラメチレ
ン)グリコール、ポリ(オキシヘキサメチレン)グリコ
ール、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのブ
ロック又はランダム共重合体、エチレンオキサイドとテ
トラヒドロフランのブロック又はランダム共重合体、ビ
スフェノール類のアルキレンオキサイド重付加物などが
挙げられ、好ましいものはポリオキシエチレングリコー
ル、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテト
ラメチレングリコール、ビスフェノール類のアルキレン
オキサイド重付加物であり、とくに好ましいものはポリ
オキシエチレングリコールおよび、ビスフェノールAの
エチレンオキサイド重付加物である。
【0010】(B)の数平均分子量は通常300〜3,
000、好ましくは700〜2,000である。数平均
分子量が300未満では熱可塑性樹脂に練り込んだ際、
耐衝撃性が劣り、3,000を超える場合は、帯電防止
性が不足するなど好ましくない。
000、好ましくは700〜2,000である。数平均
分子量が300未満では熱可塑性樹脂に練り込んだ際、
耐衝撃性が劣り、3,000を超える場合は、帯電防止
性が不足するなど好ましくない。
【0011】化合物(B)は、上記(A)と該(B)の
合計重量に基づいて5〜90重量%の範囲で用いられ、
5重量%未満では樹脂の帯電防止性が劣り、90重量%
を超えると樹脂の耐衝撃性が低下するので好ましくな
い。
合計重量に基づいて5〜90重量%の範囲で用いられ、
5重量%未満では樹脂の帯電防止性が劣り、90重量%
を超えると樹脂の耐衝撃性が低下するので好ましくな
い。
【0012】本発明におけるハフニウムおよび/または
チタニウム有機酸塩(C)としては、ハフニウムおよび
/またはチタニウムと有機酸との完全塩、不完全塩およ
び酸化ハフニウムおよび/またはチタニウムおよび/ま
たは水酸化ハフニウムおよび/またはチタニウムと有機
酸との錯塩が挙げられる。(C)の有機酸としてはギ
酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、
カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン
酸、シクロヘキサンカルボン酸、フェニル酢酸、安息香
酸、サリチル酸などのモノカルボン酸、シュウ酸、マロ
ン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン
酸、フマル酸、フタル酸、クロトン酸などのジカルボン
酸が挙げられ、これらのうち好ましいものは炭素数1〜
8の脂肪族モノカルボン酸であり、とくに好ましいもの
は、酢酸およびプロピオン酸である。以上(C)として
例示したものは2種以上併用してもよい。
チタニウム有機酸塩(C)としては、ハフニウムおよび
/またはチタニウムと有機酸との完全塩、不完全塩およ
び酸化ハフニウムおよび/またはチタニウムおよび/ま
たは水酸化ハフニウムおよび/またはチタニウムと有機
酸との錯塩が挙げられる。(C)の有機酸としてはギ
酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、
カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン
酸、シクロヘキサンカルボン酸、フェニル酢酸、安息香
酸、サリチル酸などのモノカルボン酸、シュウ酸、マロ
ン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン
酸、フマル酸、フタル酸、クロトン酸などのジカルボン
酸が挙げられ、これらのうち好ましいものは炭素数1〜
8の脂肪族モノカルボン酸であり、とくに好ましいもの
は、酢酸およびプロピオン酸である。以上(C)として
例示したものは2種以上併用してもよい。
【0013】本発明における(C)の量は(A)と
(B)との合計重量に基づいて通常0.01〜10重量
%、好ましくは0.05〜5重量%である。含有量が
0.01重量%未満では、熱可塑性樹脂に練り込んだ際
の帯電防止性が劣り、10重量部以上では反応物がゲル
化しやすくなるので好ましくない。
(B)との合計重量に基づいて通常0.01〜10重量
%、好ましくは0.05〜5重量%である。含有量が
0.01重量%未満では、熱可塑性樹脂に練り込んだ際
の帯電防止性が劣り、10重量部以上では反応物がゲル
化しやすくなるので好ましくない。
【0014】通常、(C)は(A)と(B)とを反応さ
せる前に添加するが、(A)の形成反応前に添加しても
よく、添加方法は特に限定されない。
せる前に添加するが、(A)の形成反応前に添加しても
よく、添加方法は特に限定されない。
【0015】(D)の製法としては、例えば下記製法
、製法あるいは製法が例示されるが、特に限定さ
れない。 製法:アミド形成性モノマーおよびジカルボン酸を反
応させて(A)を形成せしめ、これに(B)と(C)を
加えて高温、減圧下で重合反応させる方法。 製法:(C)の存在下でアミド形成性モノマーおよび
ジカルボン酸を反応させて(A)を形成せしめ、これに
(B)を加えて高温、減圧下で重合反応させる方法。 製法:アミド形成性モノマーおよびジカルボン酸と
(B)および(C)を同時に反応槽に仕込み、水の存在
下または非存在下に高温で加圧反応させることにより、
中間体として(A)を生成させ、その後常圧または減圧
下で(A)と(B)との重合反応を進める方法。
、製法あるいは製法が例示されるが、特に限定さ
れない。 製法:アミド形成性モノマーおよびジカルボン酸を反
応させて(A)を形成せしめ、これに(B)と(C)を
加えて高温、減圧下で重合反応させる方法。 製法:(C)の存在下でアミド形成性モノマーおよび
ジカルボン酸を反応させて(A)を形成せしめ、これに
(B)を加えて高温、減圧下で重合反応させる方法。 製法:アミド形成性モノマーおよびジカルボン酸と
(B)および(C)を同時に反応槽に仕込み、水の存在
下または非存在下に高温で加圧反応させることにより、
中間体として(A)を生成させ、その後常圧または減圧
下で(A)と(B)との重合反応を進める方法。
【0016】(D)の平均分子量は通常8,000〜1
00,000、好ましくは15,000〜30,000
である。
00,000、好ましくは15,000〜30,000
である。
【0017】本発明の帯電防止剤を練り込むことによっ
て効果のある熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン、ゴ
ム強化ポリスチレン、ポリ(スチレン/アクリロニトリ
ル)共重合体、スチレン/アクリロニトリル/ブタジエ
ン共重合体(ABS樹脂)、ナイロン、ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリオレフィンなどが挙げられる。
て効果のある熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン、ゴ
ム強化ポリスチレン、ポリ(スチレン/アクリロニトリ
ル)共重合体、スチレン/アクリロニトリル/ブタジエ
ン共重合体(ABS樹脂)、ナイロン、ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリオレフィンなどが挙げられる。
【0018】また、本発明の帯電防止剤は、他の公知の
帯電防止剤たとえばポリエーテルエステルアミド、長鎖
アルキルジエタノールアミン、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸、アルカンスルホン酸あるいはステアリン酸モノグ
リセライドなどと併用することもできる。本発明の帯電
防止剤を熱可塑性樹脂に練り込んで使用するにあたって
の添加方法は特に限定されないが、該熱可塑性樹脂の粉
末に必要量の帯電防止剤を添加して均一に混合した後ペ
レットにするか、予め該帯電防止剤を高濃度に含有させ
たマスターペレットを作成し、次いで該ペレットを所定
の濃度になるように熱可塑性樹脂に練り込む等の方法が
通常行われる。
帯電防止剤たとえばポリエーテルエステルアミド、長鎖
アルキルジエタノールアミン、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸、アルカンスルホン酸あるいはステアリン酸モノグ
リセライドなどと併用することもできる。本発明の帯電
防止剤を熱可塑性樹脂に練り込んで使用するにあたって
の添加方法は特に限定されないが、該熱可塑性樹脂の粉
末に必要量の帯電防止剤を添加して均一に混合した後ペ
レットにするか、予め該帯電防止剤を高濃度に含有させ
たマスターペレットを作成し、次いで該ペレットを所定
の濃度になるように熱可塑性樹脂に練り込む等の方法が
通常行われる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。以下にお
いて「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
が、本発明はこれに限定されるものではない。以下にお
いて「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
【0020】実施例1 内容量3Lのステンレス製のオートクレーブにε−カプ
ロラクタム113部、アジピン酸15部、「イルガノッ
クス1010」(酸化防止剤 チバガイギ−社製)0.
3部および水7部を投入し、不活性雰囲気下、220℃
で6時間加熱攪拌して両末端にカルボキシル基を有する
ポリアミド115部を得た。次に数平均分子量2,00
0のポリオキシエチレングリコール205部および酢酸
ハフニル0.7部を加え、260℃、2mmHg以下の条件
で4時間重合し、粘稠で透明なポリマー291部を得
た。このポリマーをバット上にシート状に取り出して冷
却し、次いでペレタイズすることによって(D−1)を
調製した。このものの溶液粘度はηsp/C=1.95(m
−クレゾール、25℃、C=0.5%)であった。
ロラクタム113部、アジピン酸15部、「イルガノッ
クス1010」(酸化防止剤 チバガイギ−社製)0.
3部および水7部を投入し、不活性雰囲気下、220℃
で6時間加熱攪拌して両末端にカルボキシル基を有する
ポリアミド115部を得た。次に数平均分子量2,00
0のポリオキシエチレングリコール205部および酢酸
ハフニル0.7部を加え、260℃、2mmHg以下の条件
で4時間重合し、粘稠で透明なポリマー291部を得
た。このポリマーをバット上にシート状に取り出して冷
却し、次いでペレタイズすることによって(D−1)を
調製した。このものの溶液粘度はηsp/C=1.95(m
−クレゾール、25℃、C=0.5%)であった。
【0021】実施例2 内容量3Lのステンレス製のオートクレーブにε−カプ
ロラクタム113部、数平均分子量1,600のビスフ
ェノールAエチレンオキサイド付加物168部、アジピ
ン酸15部、「イルガノックス1010」0.3部、酢
酸チタニル0.4部および水7部を同時に投入した。反
応混合物を不活性雰囲気下に置き、220℃で60分間
加熱攪拌して透明な均質溶液とした後、260℃、2mm
Hg以下の条件で4時間重合し、粘稠で透明なポリマー2
70部を得た。以下、実施例1と同様の操作を行い(D
−2)を調製した。このものの溶液粘度はηsp/C=1.
90(m−クレゾール、25℃、C=0.5%)であった。
ロラクタム113部、数平均分子量1,600のビスフ
ェノールAエチレンオキサイド付加物168部、アジピ
ン酸15部、「イルガノックス1010」0.3部、酢
酸チタニル0.4部および水7部を同時に投入した。反
応混合物を不活性雰囲気下に置き、220℃で60分間
加熱攪拌して透明な均質溶液とした後、260℃、2mm
Hg以下の条件で4時間重合し、粘稠で透明なポリマー2
70部を得た。以下、実施例1と同様の操作を行い(D
−2)を調製した。このものの溶液粘度はηsp/C=1.
90(m−クレゾール、25℃、C=0.5%)であった。
【0022】比較例1 実施例1において酢酸ハフニウムを添加しない以外は実
施例1と全く同様にして(D−3)を調製した。このも
のの溶液粘度はηsp/C=1.75(m−クレゾール、2
5℃、C=0.5%)であった。
施例1と全く同様にして(D−3)を調製した。このも
のの溶液粘度はηsp/C=1.75(m−クレゾール、2
5℃、C=0.5%)であった。
【0023】比較例2 実施例2において酢酸チタニルを添加しない以外は実施
例2と全く同様にして(D−4)を調製した。このもの
の溶液粘度はηsp/C=1.70(m−クレゾール、25
℃、C=0.5%)であった。
例2と全く同様にして(D−4)を調製した。このもの
の溶液粘度はηsp/C=1.70(m−クレゾール、25
℃、C=0.5%)であった。
【0024】比較例3 酢酸ハフニウムに代えてテトラブチルチタネート0.5
部を添加する以外は実施例1と全く同様にして(D−
5)を調製した。このものの溶液粘度はηsp/C=1.9
0(m−クレゾール、25℃、C=0.5%)であった。
部を添加する以外は実施例1と全く同様にして(D−
5)を調製した。このものの溶液粘度はηsp/C=1.9
0(m−クレゾール、25℃、C=0.5%)であった。
【0025】比較例4 酢酸チタニルに代えてテトラブチルチタネート0.5部
を添加する以外は実施例2と全く同様にして(D−6)
を調製した。このものの溶液粘度はηsp/C=1.90
(m−クレゾール、25℃、C=0.5%)であった。
を添加する以外は実施例2と全く同様にして(D−6)
を調製した。このものの溶液粘度はηsp/C=1.90
(m−クレゾール、25℃、C=0.5%)であった。
【0026】実施例3〜4、比較例5〜6 前記実施例および比較例で調製した(D−1)〜(D−
4)を用いて射出成形(シリンダー温度170℃、金型
温度40℃)して、各試験片を得、表面固有抵抗値を測
定した結果を表1に示す。なお、表面固有抵抗値は厚さ
2mmの円盤状に成形したものを用い、50%RH、25
℃で12時間調湿して測定した。
4)を用いて射出成形(シリンダー温度170℃、金型
温度40℃)して、各試験片を得、表面固有抵抗値を測
定した結果を表1に示す。なお、表面固有抵抗値は厚さ
2mmの円盤状に成形したものを用い、50%RH、25
℃で12時間調湿して測定した。
【0027】次に(D−1)〜(D−4)をABS樹脂
にそれぞれ5重量%,10重量%,15重量%となる量
添加して混練し、射出成形(シリンダー温度240℃、
金型温度40℃)して各試験片を得、表面固有抵抗値と
アイゾット衝撃強さを測定した結果を表2および表3に
それぞれ示す。なお、表面抵抗値は厚さ2mmの円盤状に
成形したものを用い、50%RH、25℃で12時間調
湿して測定した。またアイゾット衝撃強さは試験法AS
TM D256に準じて測定した。
にそれぞれ5重量%,10重量%,15重量%となる量
添加して混練し、射出成形(シリンダー温度240℃、
金型温度40℃)して各試験片を得、表面固有抵抗値と
アイゾット衝撃強さを測定した結果を表2および表3に
それぞれ示す。なお、表面抵抗値は厚さ2mmの円盤状に
成形したものを用い、50%RH、25℃で12時間調
湿して測定した。またアイゾット衝撃強さは試験法AS
TM D256に準じて測定した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】 ※1 ABS樹脂/ポリエーテルエステルアミド
【0030】
【表3】 ※2 ABS樹脂/ポリエーテルエステルアミド
【0031】実施例5〜6、比較例7〜8 前記実施例および比較例で調製した(D−1)、(D−
2)および(D−5)、(D−6)を単独およびABS
樹脂にそれぞれ5重量%,10重量%,15重量%とな
る量添加して混練し、射出成形(シリンダー温度240
℃、金型温度40℃)して、厚さ2mmの円盤状に成形し
た各試験片を得、その黄色度を測定した。その結果を表
4に示す。なお、黄色度は試験法JIS K−7103
の方法に準じて測定した。
2)および(D−5)、(D−6)を単独およびABS
樹脂にそれぞれ5重量%,10重量%,15重量%とな
る量添加して混練し、射出成形(シリンダー温度240
℃、金型温度40℃)して、厚さ2mmの円盤状に成形し
た各試験片を得、その黄色度を測定した。その結果を表
4に示す。なお、黄色度は試験法JIS K−7103
の方法に準じて測定した。
【0032】
【表4】 ※3 ABS樹脂/ポリエーテルエステルアミド
【0033】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂練り込み用帯電防
止剤は、従来のものに比べ、少ない使用量で優れた永久
帯電防止能を発揮し、また着色が少ないため、樹脂本来
の物性の低下を抑えることが可能であり、かつ着色を極
力抑えることが可能である。また各種熱可塑性樹脂との
相溶性、耐熱性にも優れている。
止剤は、従来のものに比べ、少ない使用量で優れた永久
帯電防止能を発揮し、また着色が少ないため、樹脂本来
の物性の低下を抑えることが可能であり、かつ着色を極
力抑えることが可能である。また各種熱可塑性樹脂との
相溶性、耐熱性にも優れている。
Claims (5)
- 【請求項1】 両末端にカルボキシル基を有するポリア
ミド(A)とポリ(オキシアルキレン)グリコール
(B)とを、ハフニウムおよび/またはチタニウム有機
酸塩(C)の存在下で反応させて得られるポリエーテル
エステルアミド(D)からなる熱可塑性樹脂練り込み用
帯電防止剤。 - 【請求項2】 (B)がポリオキシエチレングリコー
ル、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテト
ラメチレングリコールおよびビスフェノール類のアルキ
レンオキサイド付加物から選ばれる少なくとも1種であ
る請求項1記載の帯電防止剤。 - 【請求項3】 (B)の数平均分子量が300〜3,0
00である請求項1または2記載の帯電防止剤。 - 【請求項4】 (C)の有機酸が、炭素数1〜8の脂肪
族モノカルボン酸であるである請求項1〜3記載の帯電
防止剤。 - 【請求項5】 (C)の量が(A)と(B)の合計重量
に基づいて0.01〜10重量%である請求項1〜4記
載の帯電防止剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31900793A JPH07145368A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | 帯電防止剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31900793A JPH07145368A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | 帯電防止剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07145368A true JPH07145368A (ja) | 1995-06-06 |
Family
ID=18105465
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31900793A Pending JPH07145368A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | 帯電防止剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07145368A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999033659A1 (fr) * | 1997-12-24 | 1999-07-08 | Elf Atochem S.A. | Structure multicouches comprenant un materiau recouvert par un copolymere a blocs polyamides et blocs hydrophiles |
EP1783156A1 (en) | 2005-11-03 | 2007-05-09 | Arkema France | Process to make copolymers having polyamide blocks and polyether blocks |
JP2008133469A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-06-12 | Sanyo Chem Ind Ltd | 帯電防止性樹脂組成物 |
FR2941700A1 (fr) * | 2009-02-02 | 2010-08-06 | Arkema France | Procede de synthese d'un alliage de copolymere a blocs presentant des proprietes antistatiques ameliorees. |
JP2013209619A (ja) * | 2012-02-27 | 2013-10-10 | Sanyo Chem Ind Ltd | 帯電防止剤及び帯電防止性樹脂組成物 |
CN115028843A (zh) * | 2022-07-14 | 2022-09-09 | 华烁科技股份有限公司 | 一种聚醚酯酰胺抗静电剂及其制备方法 |
-
1993
- 1993-11-24 JP JP31900793A patent/JPH07145368A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999033659A1 (fr) * | 1997-12-24 | 1999-07-08 | Elf Atochem S.A. | Structure multicouches comprenant un materiau recouvert par un copolymere a blocs polyamides et blocs hydrophiles |
EP1783156A1 (en) | 2005-11-03 | 2007-05-09 | Arkema France | Process to make copolymers having polyamide blocks and polyether blocks |
JP2008133469A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-06-12 | Sanyo Chem Ind Ltd | 帯電防止性樹脂組成物 |
FR2941700A1 (fr) * | 2009-02-02 | 2010-08-06 | Arkema France | Procede de synthese d'un alliage de copolymere a blocs presentant des proprietes antistatiques ameliorees. |
WO2010086574A3 (fr) * | 2009-02-02 | 2010-11-25 | Arkema France | Procede de synthese d'un alliage de copolymere a blocs presentant des proprietes antistatiques ameliorees |
JP2012516902A (ja) * | 2009-02-02 | 2012-07-26 | アルケマ フランス | 帯電防止特性に優れたブロック共重合体アロイの製造方法 |
EP2502950A1 (fr) * | 2009-02-02 | 2012-09-26 | Arkema France | Procédé de synthèse d'un alliage de copolymère à blocs présentant des propriétés antistatiques améliorées |
JP2015131975A (ja) * | 2009-02-02 | 2015-07-23 | アルケマ フランス | 帯電防止特性に優れたブロック共重合体アロイの製造方法 |
JP2017160446A (ja) * | 2009-02-02 | 2017-09-14 | アルケマ フランス | 帯電防止特性に優れたブロック共重合体アロイの製造方法 |
US9914804B2 (en) | 2009-02-02 | 2018-03-13 | Arkema France | Method for synthesising a block copolymer alloy having improved antistatic properties |
JP2013209619A (ja) * | 2012-02-27 | 2013-10-10 | Sanyo Chem Ind Ltd | 帯電防止剤及び帯電防止性樹脂組成物 |
CN115028843A (zh) * | 2022-07-14 | 2022-09-09 | 华烁科技股份有限公司 | 一种聚醚酯酰胺抗静电剂及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4238582A (en) | Hydrolysis-resistant copolyether-esteramides | |
JPH06287547A (ja) | 帯電防止剤 | |
JP3463964B2 (ja) | 高分子量ポリアミド6の製造方法 | |
JPH07145368A (ja) | 帯電防止剤 | |
JPH0710989A (ja) | ポリエーテルエステルアミドおよび樹脂組成物 | |
EP1304355B1 (en) | Inherently electrostatic dissipating block copolymer compositions | |
JPS60228533A (ja) | ポリエ−テルエステルアミドの製造方法 | |
JP2804976B2 (ja) | 透明な帯電防止性アクリル系樹脂組成物 | |
JP3283831B2 (ja) | 帯電防止性熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH04351633A (ja) | 改質ポリアミド | |
JPH05140541A (ja) | 帯電防止剤 | |
JPH06329790A (ja) | 帯電防止剤および樹脂組成物 | |
JPH0525374A (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JPH02283748A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2565796B2 (ja) | 変性ポリアミドエラストマー | |
JP2606465B2 (ja) | ポリエーテルエステルアミドの製造方法 | |
JPH07330898A (ja) | ラクタムの開環反応方法および生分解性ポリラクトンアミド樹脂の製造方法 | |
JPH05156008A (ja) | 生分解性ポリラクトンアミド樹脂の製法 | |
JP2001098068A (ja) | ポリエーテルエステルアミドの製造方法 | |
JPH0126368B2 (ja) | ||
JPH05156009A (ja) | 生分解性ポリラクトンアミド樹脂の製造方法 | |
JPS6365207B2 (ja) | ||
JPH0513167B2 (ja) | ||
JPH058216B2 (ja) | ||
JPH07216224A (ja) | 半導電性樹脂組成物 |