JP2606465B2 - ポリエーテルエステルアミドの製造方法 - Google Patents

ポリエーテルエステルアミドの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は短時間に高重合度で、か
つゲル状異物を含まない色調の優れたポリエーテルエス
テルアミド製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリ(アルキレンオキシド)グリコール
を直接原料として用い、アミド形成性成分とジカルボン
酸を介してエステル結合でつなぐ方法でポリエーテルエ
ステルアミドを合成する技術が開発され、これがポリア
ミドエラストマの工業的製法として確立した。このポリ
エーテルエステルアミドの重合においてはテトラアルキ
ルチタネートのごときチタン系触媒が有効であることは
既に特開昭50−159586号公報、特開昭53−1
19997号公報、特開昭57−90017号公報等で
明らかにされている。また、酸化アンチモン系触媒が有
効なことも特開昭60−228532号公報で提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のポリエーテルエ
ステルアミドはチタン系重合触媒の場合、重合時に生成
する水で失活しやすく重合度が十分上がらない。量的に
多く用いるとゲル状異物を生じたり、色調が著しく悪化
する。またアンチモン系重合触媒の場合は灰色を呈し、
明色な着色が困難になる欠点があり、十分満足できるも
のではない。また、チタン系及びアンチモン系の重合触
媒で色調を改善するには触媒量を少なくする必要があ
る。その場合、重合時間が長くなり、かつ高重合度のポ
リマが得られない。
【0004】本発明は短時間に高重合度で、かつゲル状
異物を含まない色調の優れたポリエーテルエステルアミ
ドを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ラク
タム、アミノカルボン酸、及び実質的に当量のジアミン
とジカルボン酸の塩から選ばれた1種もしくは2種以上
のポリアミド形成性成分(A)および実質的に当量のジ
カルボン酸とポリ(アルキレンオキシド)グリコールの
ポリエーテルエステル形成性成分(B)とを反応させて
ポリエーテルエステルアミドを製造するに際し、重縮合
反応を重量比で70/30〜10/90の酸化アンチモ
ン/有機チタン化合物の合計量をポリエーテルエステル
アミド当り0.005〜0.5重量%及びリン化合物
0.0001〜0.1重量%の共存下に行うことを特徴
とするポリエーテルエステルアミドの製造方法である。
【0006】本発明においては酸化アンチモンと有機チ
タン化合物を特定の比率で、好ましくは特定の添加方法
を用いること、さらにリン化合物を併用することによ
り、本発明の課題を解決できるのである。
【0007】以下、本発明を具体的に説明する。
【0008】本発明における酸化アンチモンとは三酸化
アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモンおよ
びその混合物のいずれの形でもよい。特に好ましい酸化
アンチモンは三酸化アンチモンである。また有機チタン
化合物とはテトラメチルチタネート、テトライソプロピ
ルチタネート、テトラブチルチタネートなどのテトラア
ルキルチタネートおよびこれらを含水有機溶媒で加水分
解した化合物などである。特に好ましい有機チタン化合
物はテトラブチルチタネートである。本発明のポリエー
テルエステルアミドの製造方法において、重要な点の1
つは上記した酸化アンチモンと有機チタン化合物の1種
以上を特定の比率で用いることであり、その比率は酸化
アンチモン対有機チタン化合物の重量比で70/30〜
10/90、好ましくは60/40〜20/80が推奨
される。上記範囲をはずれる場合には灰色や黄色の着色
が現れて好ましくない。酸化アンチモンと有機チタン化
合物は触媒活性が高く、かつ種々のポリエーテルエステ
ルアミド共重合組成にも広く有効に作用するが、添加量
はポリエーテルエステルアミド当り0.005〜0.5
重量%、好ましくは0.02〜0.2重量%の範囲で用
いるのがよい。0.005重量%未満では十分な重合度
が得られず、0.5重量%を越える場合は溶融安定性が
低下するので好ましくない。
【0009】上記重合触媒の添加方法は任意であるが、
酸化アンチモンを原料と同時に加え、有機チタン化合物
を減圧重合開始前に常圧下または減圧下に加えることが
好ましく、特に減圧下に加えることが重合性、ゲル状異
物の点で好ましい。また、形態はパウダー、スラリーお
よび溶液のいずれもよいが酸化アンチモンや有機チタン
化合物の凝集粒子の発生を抑えるためにはスラリーや溶
液として添加する方法が好ましい。特に有機チタン化合
物はエチレングリコール、1,4−ブタジオールなどの
ジオール化合物、ポリエチレングリコール、ポリ(テト
ラメチレンオキシド)グリコールなどのポリ(アルキレ
ンオキシド)グリコール、好ましくはポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリ(テトラメチ
レンオキシド)グリコールに溶解して用いることが重合
性、ゲル状異物の抑制の点で好ましい。
【0010】本発明において重要な点の一つは前記重合
触媒にリン化合物を共存させることであり、それにより
ポリエーテルエステルアミドの色調が極めてすぐれたも
のになる。
【0011】リン化合物としては、リン酸、リン酸トリ
ブチル、リン酸トリメチル、リン酸トリオクチル、リン
酸トリブトキシエチル、リン酸ジ(2−エチルヘキシ
ル)などのリン酸エステル類、メチルアシッドホスフェ
ート、イソデシルアシッドホスフェート、ラウリルアシ
ッドホスフェートなどの酸性リン酸エステル類などであ
り、これらは1種もしくは2種以上用いることができ
る。その添加量はポリエーテルエステルアミド当り0.
0001〜0.1重量%、好ましくは0.001〜0.
05重量%であり、酸化アンチモンに対し1/20〜
1.0倍の範囲で用いることが好ましい。
【0012】リン化合物の添加量が0.0001重量%
未満では色調の改善が不十分であり、0.1重量%を越
える場合は重合性が悪くなり好ましくない。
【0013】リン化合物の添加方法は(1)原料と同時
(2)原料を均質な混合液とする段階(3)減圧重合開
始前のいずれでもよいがポリエーテルエステルアミドを
効率良く製造するためには上記(3)法が好ましい。中
でも減圧重合開始前でかつ、有機チタン化合物添加前に
添加することが好ましい。さらに、少量のタルクを加え
ることによって、一層色調および機械的強度を改善する
ことができる。タルクとしては化学式Mg3 Si4 10
(OH)2 によって示される天然水和ケイ酸マグネシウ
ムである。このタルクは理論組成がMgO約31.7
%、SiO2 約63.5%およびH2 O約4.8%を有
する。
【0014】多数の鉱物混合物が「タルク」として販売
されている。本発明で用いるタルクは通常上記化合物を
主成分とするものをいう。タルクは種々の形態で産出す
る。形態の例としては薄葉状、繊維状、塊状および板状
があるが特に限定されるものではない。
【0015】本発明で用いるタルクの平均粒子径は通常
約15ミクロン以下、好ましくは約7ミクロン以下の範
囲で用いるのが適当である。
【0016】タルクの添加量はポリエーテルエステルア
ミドに対し、2%以下、好ましくは0.5%以下であ
る。添加量が2%を越えると黒色物が発生し、使用でき
ない。本発明で製造するポリエーテルエステルアミドの
ポリアミド形成性成分(A)としては、カプロラクタ
ム、エナントラクタム、ドデカノラクタム、ウンデカノ
ラクタムなどのラクタム類、アミノカプロン酸、11−
アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などのω
−アミノカルボン酸類、ナイロン−6・6、−6・9、
−6・10、−6・12、−11・6、−12・6、P
ACM(パラアミノシクロヘキシルメタン)・6、PA
CM・12などの前駆体であるジアミン−ジカルボン酸
のナイロン塩類があり、これらは1種もしくは目的によ
っては2種以上混合して用いることができる。好ましい
ポリアミド形成性成分はカプロラクタム、11−アミノ
ウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、ナイロン−6
・6塩、6・10塩、6・12塩、11・6塩である。
一方ポリエーテルエステルアミドのソフトセグメントを
構成するポリエーテルエステル形成性成分(B)として
は、実質的に等モルの炭素数4〜20のジカルボン酸と
ポリ(アルキレンオキシド)グリコールとから成る。炭
素数4〜20のジカルボン酸とはコハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、ドデカンジ酸などの
脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フ
タル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボ
ン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジシクロ
ヘキシル−4,4´−ジカルボン酸などの脂環族ジカル
ボン酸などを挙げることができる。好ましいジカルボン
酸はテレフタル酸、イソフタル酸、ドデカンジ酸、セバ
シン酸、アジピン酸、である。またポリ(アルキレンオ
キシド)グリコールとしては、ポリエチレングリコー
ル、ポリ(1,2−および1,3−プロピレンオキシ
ド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリ
コール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、
エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックまた
はランダム共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロ
フランのブロックまたはランダム共重合体などが挙げら
れ、とりわけ耐熱性、耐水性、機械的強度、弾性回復力
など、優れたポリエーテルエステルアミドの物理的性質
からポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールが好ま
しく用いられる。逆に親水性(制電性、水溶性、吸水
性)などが要求される用途、および繊維、合成樹脂、フ
ィルムの制電剤にはポリエチレングリコールが好まし
い。ポリ(アルキレンオキシド)グリコールの数平均分
子量は200〜10,000、好ましくは400〜4,
000の範囲で用いうる。かかるジカルボン酸とポリ
(アルキレンオキシド)グリコールとは実質的に等モル
で用いることが高重合度ポリマを得るために重要である
が、ジカルボン酸が重縮合の条件によっては反応系外に
揮散する場合があり、その時は過剰量のジカルボン酸を
用いる必要がある。従って本発明でいう「実質的に等モ
ルの」ということは少なくとも重縮合の最終段階で実質
的に等モルであることを意味している。
【0017】本発明のポリエーテルエステルアミドの製
造方法の一例としては、前記のポリアミド形成性成分
(A)とポリエーテルエステル形成性成分(B)の混合
物を酸化アンチモンの存在下で反応させて、均質な混合
液とした後、リン化合物を加え均一混合液とし、次いで
前記均一混合液を含む反応容器の圧力を760〜5.0
mmHgの条件下において、有機チタンを加えた後、前記反
応容器の圧力を5.0mmHg以下にもたらして重縮合反応
を行う方法等が挙げられる。より具体的にはポリアミド
形成性成分(A)およびポリエーテルエステル形成性成
分(B)を酸化アンチモン及び必要に応じてタルクとと
もに反応容器に入れ、まずN2 気流下に加熱攪拌して均
質な混合液とする。この過程は一般に180〜300
℃、より好ましくは230〜260℃に10〜120分
加熱するだけで十分であるが、場合によっては水の共存
下もしくは非共存下に20kg/cm2 Gの圧力をかけて行
いその後放圧する方法をとってもよい。次いで所定量の
リン化合物を添加し、均一に分散させた後、一定の昇
温、減圧プログラムの下に10mmHgに減圧し、所定量の
有機チタン化合物を添加する。次いで減圧プログラムの
下に5mmHg以下の真空条件にもたらし、200〜300
℃、より好ましくは230〜280℃に加熱して重縮合
を完結させる方法が挙げられる。また、上記以外の製造
方法としてはポリアミド形成性成分(A)、ポリエーテ
ルエステル形成性成分(B)、酸化アンチモン及びタル
クを重合容器に仕込み、水の存在下または非存在下に1
50〜280℃で反応させることにより、カルボン酸末
端のポリアミドプレポリマを生成させ、その後リン化合
物、次いで有機チタン化合物を加えて真空下で重合する
方法や、予めポリアミド形成性成分(A)とポリエーテ
ルエステル形成性成分(B)の一部のジカルボン酸を酸
化アンチモンの存在下に反応させてカルボン酸末端アミ
ドプレポリマを調製しておき、これを原料−成分として
ポリ(アルキレンオキシド)グリコール、リン化合物、
タルクと共に重合容器に仕込んで、更に有機チタン化合
物を加えて、真空下で重合する方法がある。
【0018】本発明の重縮合に必要な時間は減圧開始後
30分〜10時間であるがポリ(アルキレンオキシド)
グリコールとジカルボン酸の割合、重合温度、触媒量の
重合条件を変えて色調を損なうことなく、1〜5時間と
いう適当な重合時間に調整することができる。重合時間
は主としてポリ(アルキレンオキシド)グリコールの種
類および共重合比に依存して変動するが、本発明の目的
とする成形用エラストマ材料として適した重合度まで高
めるに十分な時間でなければならない。この重合度は共
重合組成により変化するが、おおよそ数平均分子量で1
5,000以上、より好ましくは20,000〜50,
000である。
【0019】本発明で製造するポリエーテルエステルア
ミドの製造方法はほとんど全共重合組成比の範囲にわた
って利用できるが、実用的な意味からポリアミドハード
セグメント対ポリエーテルエステルソフトセグメントの
重量比で99〜5対1〜95、好ましくは80〜10対
20〜90の範囲で有効に利用することができる。
【0020】本発明で製造するポリエーテルエステルア
ミドの製造方法においては重合前もしくは重合後に酸化
防止剤、熱分解防止剤、紫外線吸収剤などの耐熱・耐光
性の安定剤を含有せしめることができる。また用途・目
的に応じてはその生成物の性質を改良するため耐加水分
解改良剤、着色剤、帯電防止剤、導電剤、難燃剤、補強
材、充填剤、滑剤、離型剤、可塑剤、接着助剤、粘着剤
などを任意に含有せしめることができる。
【0021】
【実施例】本発明をさらに具体的に説明するために以下
に実施例及び比較例を挙げて説明する。なお実施例中の
部数は重量部を示す。
【0022】実施例1 カプロラクタム45部、ドデカンジ酸10.92部およ
び数平均分子量が1000のポリエチレングリコール4
6.06部を“イルガノックス”1098(チバガイギ
ー社製酸化防止剤)0.4部、三酸化アンチモン0.0
3部およびタルク(ハイトロンA、竹原化学(株)製)
0.2部と共にヘリカルリボン攪拌翼を備えた反応容器
に仕込み、N2 気流下に260℃に1時間加熱攪拌して
均質透明溶液とした後、リン酸0.008部を添加し、
リン酸を均一に分散させた。次いで、減圧プログラムに
従って、50分で10mmHgに減圧した後、テトラブチル
チタネート0.05部を数平均分子量が200のポリエ
チレングリコールの10%溶液として添加し、減圧プロ
グラムに従って、10分で260℃、1mmHg以下の重合
条件にもたらした。この条件にて2時間重合反応せしめ
ると11rpm で11.0kg・mの攪拌トルクに達した。
得られた溶融ポリマを冷却ベルト上にガット状に吐出
し、ペレタイズすることによって、ペレット状のポリエ
ーテルエステルアミドを得た。得られたポリエーテルエ
ステルアミドはカラーマシン(スガ試験機(株)製SM
−3型)で色調を測定し、YI(黄色度)が25で、W
(白色度)が78であった。また、オルトクロロフェノ
ール中、25℃、0.5%濃度で測定した相対粘度(η
r)が2.11であり、2160g荷重230℃で測定
したメルトインデックスは5.1g/10分であった。
メルトインデクサから約1mmd の径で引取ったモノフィ
ラメント状物を顕微鏡観察し、50cm当り何個のゲル状
異物が含まれるかを観察した。ゲル状異物は皆無であっ
た。ペレットを射出成形法により成形されたのち、AS
TMの規格に従って機械的性質を測定した。
【0023】 引張弾性率 880kg/cm2 ショア硬度 39D 引張破断強度 660kg/cm2 引張破断伸び 910% 弾性回復率(50%伸長) 88 実施例2〜8、比較例1〜7 実施例1において添加する触媒、リン化合物の種類およ
び量を表1に示すように変更した以外は全く同じ条件で
重縮合を行ない、重合性とポリマ特性を評価した。その
結果を表2に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】実施例9 カプロラクタム45部、テレフタル酸8.50部および
数平均分子量が1000のポリエチレングリコール4
8.67部を“イルガノックス”1098、0.2部、
三酸化アンチモン0.03部およびタルク(ハイトロン
A、竹原化学(株)製)0.2部と共にヘリカルリボン
攪拌翼を備えた反応容器に仕込んだ、以降は実施例1と
同じ条件で重合を行ない、重合時間が2時間で11.0
kg・mの攪拌トルクに達した。得られた溶融ポリマを実
施例1と同じ方法でペレット状のポリエーテルエステル
アミドを得た。ポリエーテルエステルアミドは実施例1
に従い、YIが36で、Wが69であった。またηrが
2.12であり、メルトインデックスは4.9g/10
分であった。ゲル状異物は皆無であった。
【0027】機械的性質 引張弾性率 940kg/cm2 ショア硬度 44D 引張破断強度 690kg/cm2 引張破断伸び 910% 弾性回復率(50%伸長) 88 実施例1〜9および比較例1〜7の結果から次のことが
明らかである。本発明のポリエーテルエステルアミドの
製造方法はいずれもゲル状異物が皆無で、かつ色調の優
れた高重合度ポリマを短時間で製造できる。一方、触媒
に酸化アンチモンを使用しない場合(比較例−1、2)
は黄色着色が強くなり、有機チタン化合物を使用しない
場合(比較例−3、4)は灰色が強く現われ、いずれも
色調の悪いものとなる。酸化アンチモン/有機チタン化
合物の重量比が70/30〜10/90をはずれた場合
(比較例−5、6)は色調が悪い。また、リン化合物を
添加しない場合(比較例−7)は色調が満足できるもの
ではない。
【0028】
【発明の効果】本発明の製造方法は次の条件を発揮す
る。
【0029】(1)高重合度のポリエーテルエステルア
ミドを短時間で得られる。
【0030】(2)ゲル状異物の極めて少ないポリマが
得られる。
【0031】(3)色調のすぐれたポリマが得られる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラクタム、アミノカルボン酸、及び実質的
    に当量のジアミンとジカルボン酸の塩から選ばれた1種
    もしくは2種以上のポリアミド形成性成分(A)および
    実質的に当量のジカルボン酸とポリ(アルキレンオキシ
    ド)グリコールのポリエーテルエステル形成性成分
    (B)とを溶融状態で重縮合反応させてポリエーテルエ
    ステルアミドを製造するに際し、前記重縮合反応を、前
    記ポリエーテルエステルアミド当り重量比70/30〜
    10/90の酸化アンチモン/有機チタン化合物の合計
    量0.005〜0.5重量%、及びリン化合物0.00
    01〜0.1重量%の共存下に行うことを特徴とするポ
    リエーテルエステルアミドの製造方法。
  2. 【請求項2】ポリアミド形成性成分(A)とポリエーテ
    ルエステル形成性成分(B)の混合物を酸化アンチモン
    の存在下で反応させた後、リン化合物を添加し、さらに
    常圧または減圧下で有機チタン化合物を添加することを
    特徴とする請求項1記載のポリエーテルエステルアミド
    の製造方法。
  3. 【請求項3】ラクタム、アミノカルボン酸、及び実質的
    に当量のジアミンとジカルボン酸の塩から選ばれた1種
    もしくは2種以上のポリアミド形成性成分(A)および
    実質的に当量のジカルボン酸とポリ(アルキレンオキシ
    ド)グリコールのポリエーテルエステル形成性成分
    (B)とを溶融状態で重縮合反応させてポリエーテルエ
    ステルアミドを製造するに際し、前記重縮合反応を、前
    記ポリエーテルエステルアミド当り重量比70/30〜
    10/90の酸化アンチモン/有機チタン化合物の合計
    量0.005〜0.5重量%、及びリン化合物0.00
    01〜0.1重量%及びタルク0.01〜2.0重量%
    の共存下に行うことを特徴とするポリエーテルエステル
    アミドの製造方法。
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