JP4964399B2 - ポリアミド樹脂 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフィルム、シート、ボトル等の中空成形体及び繊維等の用途に好適に利用されるポリアミド樹脂に関する。更に詳しくは、メタキシリレンジアミンを主体とするジアミン成分とアジピン酸を主体とするジカルボン酸成分とを重縮合して得たポリアミド樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
キシリレンジアミンと脂肪族ジカルボン酸との重縮合反応から得られるポリアミド、例えばメタキシリレンジアミンとアジピン酸から得られるポリアミド(以下ポリアミドMXD6ということがある)は、高強度、高弾性率、および酸素、炭酸ガス等のガス状物質に対する低い透過性を示すことから、繊維強化射出成形材料や包装材料分野におけるガスバリア材料としてフィルム、ボトルとして利用されている。
【0003】
ポリアミド樹脂の場合、その分子鎖の末端にアミノ基およびカルボキシル基を有しているが、成形品を成形加工する際の溶融時に、末端アミノ基とカルボキシル基とがアミド化反応し、高分子量化(溶融粘度が増加)する性質がある。溶融粘度が増加することで、成形加工機内における溶融樹脂の流動速度の低下や滞留を引き起こすことがあり、長時間加熱された樹脂は、更なるアミド化反応だけでなく、架橋形成反応により3次元化し、正常な樹脂とは性状の異なるゲル状物を生成することがある。更には成形加工機内に溶融樹脂が滞留しやすい部分がある場合、ゲルなどの生成が加速されることがある。
ゲル状物が生成することにより、成形作業や商品に悪影響を及ぼすことがある。成形機において溶融した樹脂の流路内壁面にゲル状物が生成すると、吐出むらやフィルムやシートの場合には厚みむらを引き起こしたり、ゲル状物が混入した成形品はフィッシュアイやブツと称される様な欠点部位となり強度低下を招いたり、外観を損ねたりする。
従って、ゲル状物の生成と混入を抑制し、強度及び外観が良好な成形加工品を得るには、滞留部分の極めて少ない成形加工装置の設計が必要であると同時に、溶融時における異常反応のない高品位なポリアミドも不可欠である。
【0004】
当該溶融時におけるアミド化反応を抑制するのに、ポリマー中の末端アミノ基濃度もしくはカルボキシル基濃度を制御することが手段の1つとして考えられる。原料であるアジピン酸もしくはメタキシレンジアミンを粘度安定剤として使用することで、溶融時におけるポリアミドMXD6の増粘、ゲル化抑制効果があり、その粘度安定剤量が多いほど効果が大きくなることが記述されている(非特許文献1参照。)が、多量の粘度安定剤を加えると、反応に関与するモノマーのモルバランスが崩れて反応時間の延長だけでなく、成形品として十分な強度を有する分子量のポリアミドが得られなくなる。
【0005】
ポリアミドの熱安定性向上を目的として、リン化合物、アルカリ化合物の添加が紹介されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし記載の化合物をポリアミドに添加したのみでは、本発明の実施例に用いるゲル生成開始時間測定に従って判定すると、その効果は充分でない。またアルカリ化合物はポリアミドの重縮合反応を遅延するため、上記発明記載の添加量では反応時間の延長とそれにより受ける熱履歴が多大となり、溶融滞留時のゲル生成抑制が困難であった。
【0006】
【特許文献1】
特開昭49‐38950号公報
【非特許文献1】
「高分子論文集」,第37巻,第2号,p.95−102
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、メタキシリレンジアミンを主体とするジアミン成分と炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸を主体とするジカルボン酸成分から成るポリアミド樹脂であって、フィルム、シート、ボトル等の成形品加工時における溶融粘度安定性に優れ、かつゲル又はフィッシュアイが生成しにくい材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討した結果、メタキシリレンジアミンを主体とするジアミン成分と炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸を主体とするジカルボン酸成分とを特定の添加剤存在下で重縮合して得られる、特定の数平均分子量、特定の末端基モル比を有するポリアミド樹脂により、上記課題を解決できることを見い出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は、
(1)メタキシリレンジアミンを70モル%以上含むジアミン成分と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とを重縮合して得られるポリアミド樹脂であって、製造時にホスフィン酸化合物、亜ホスホン酸化合物から選ばれた1種類以上のリン化合物をポリアミドの理論収量に対してリン原子として3〜400ppmと、該ポリアミドを主に構成するジカルボン酸の第1解離定数より低い解離定数を示す弱酸のアルカリ金属化合物をリン化合物に対して0.5〜1.0倍モル加えてなり、且つ下記式(A)、(B)および(C)を満足するポリアミド樹脂、
(2)前記ポリアミド樹脂を成形して得られるポリアミド樹脂成形体、
(3)前記ポリアミド樹脂を275(℃)以下の溶融樹脂温度にて溶融加工することを特徴とするポリアミド樹脂の成形法、に関するものである。
【数3】
Figure 0004964399
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のポリアミド樹脂は、メタキシリレンジアミンを70モル%以上含むジアミン成分と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とを重縮合して得られるポリアミド樹脂である。
【0011】
本発明において、ポリアミド樹脂の原料であるジアミン成分は、メタキシリレンジアミンを70モル%以上含むものである。
また、本発明において、メタキシリレンジアミン以外のジアミンとして、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、パラフェニレンジアミン、オルトキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン等の芳香族ジアミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等の脂環族ジアミン類等を全ジアミン成分中に30モル%以下の範囲で使用することができる。
【0012】
本発明において、ポリアミド樹脂の原料のジカルボン酸成分である炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸として、例えばコハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸が例示できるが、これらの中でもコハク酸、アゼライン酸およびアジピン酸が好ましい。
ジカルボン酸成分は、上記α,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸以外にテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類等を30モル%以下含むことができる。
【0013】
本発明では、ポリアミド製造時にホスフィン酸化合物、亜ホスホン酸化合物から選ばれた1種類以上のリン化合物をポリアミドの理論収量に対してリン原子として3〜400ppmと、該ポリアミドを主に構成するジカルボン酸の第1解離定数より低い解離定数を示す弱酸のアルカリ金属化合物をリン化合物に対して0.5〜1.0倍モル加える必要がある。これらリン化合物、弱酸のアルカリ金属化合物を特定の添加量と組成比でポリアミド製造時に添加し、且つ後述する数平均分子量および末端基モル比を制御することにより、フィルム、シート、ボトル等の成形品加工時における溶融粘度安定性に優れ、かつゲル又はフィッシュアイが生成しにくいポリアミド樹脂を提供することが出来る。
【0014】
本発明で使用するリン化合物は、ホスフィン酸化合物および亜ホスホン酸化合物から選択され、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム、次亜リン酸エチル、ジメチルホスフィン酸、フェニルメチルホスフィン酸、フェニル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸ナトリウム、フェニル亜ホスホン酸カリウム、およびフェニル亜ホスホン酸エチルが例示されるが、これらの化合物に限定されるものではない。また本発明より、リン化合物としてリン酸化合物、亜リン酸化合物、ホスホン酸化合物が類推されるが、ゲル生成抑制の効果としては本発明のホスフィン酸化合物、亜ホスホン酸化合物に劣るものである。
ポリアミド製造時にリン化合物を該ポリアミドの理論収量に対してリン原子として3〜400ppm添加することで、製造時の架橋形成反応に伴うゲル生成を抑制され、反応時間の短縮により重合工程中における樹脂の劣化や分解を抑制することができる。また、得られたポリアミド樹脂においても、重縮合時の熱履歴が少ないので、成形加工時の溶融状態において架橋形成反応に伴うゲル生成が抑制される。添加量が3ppm未満では、充分なゲル生成抑制効果が得られず、400ppmを超えてもゲル生成抑制効果は上がらない。
【0015】
一般に解離定数(Ka)は、酸または塩基の解離し易さを示す値であり、解離定数が高いほど解離し易い性質を有することになる。本発明では、添加剤を構成する成分の解離定数がアミド生成反応および架橋生成反応によるゲル生成に影響を及ぼすことを見出した。すなわち、ポリアミドを主に構成するジカルボン酸の第1解離定数より低い解離定数を示す弱酸とアルカリ金属との化合物を使用することで、製造時や成形加工時の溶融状態にて架橋形成反応に伴うゲル生成が抑制されたポリアミド樹脂を提供できる。
該ポリアミドを主に構成するジカルボン酸によって第1解離定数が異なるため、使用できる弱酸も異なるものになる。一例としてポリアミドを構成するジカルボン酸がコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸である場合、炭酸、ホウ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、クロトン酸、吉草酸、カプロン酸、イソカプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、ステアリン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、ヒドロケイ皮酸、γ‐フェニル酪酸、p‐フェノキシ安息香酸、o−オキシケイ皮酸、o‐β‐クロルフェニルプロピオン酸、m‐クロルフェニルプロピオン酸のアルカリ金属化合物が例示されるが、これら化合物に限定されるものではない。
また本発明では、弱酸のアルカリ金属化合物をリン化合物に対して0.5〜1.0倍モル加えることで、アミド基生成反応速度を商業的生産時に実用的な速度に維持し、重合工程中における樹脂の劣化や分解を抑制することができる。
【0016】
更に本発明のポリアミド樹脂は、下記式(A)、(B)、および(C)を同時に満足するよう、数平均分子量、および末端基モル比を制御したポリアミド樹脂である。
【数4】
Figure 0004964399
【0017】
本発明では、ポリアミド樹脂の数平均分子量を14000〜40000の範囲に制御する必要がある。数平均分子量を14000以上に制御することで、成形加工する際の溶融状態にて更なるアミド基生成反応による溶融粘度の変化と流動ムラを抑制し、架橋形成反応に伴うゲル生成を抑制することができ、且つ十分な機械強度を有する成形体を得ることができる。また数平均分子量を40000以下に制御することで、ポリアミド樹脂を容易に成形加工できうる溶融粘度とすることができる。
【0018】
本発明において、ポリアミド樹脂の末端カルボキシル基と末端アミノ基とのモル比、すなわち末端基モル比((1-18.015[NH2]-α([COOH]-[NH2]))/(1-18.015[NH2]+β([COOH]-[NH2])))は1.000以下、好ましくは0.990以上で、且つ末端基モル比と数平均分子量との関係は、(末端基モル比)−1.1×(数平均分子量)×10−11+3.2×(数平均分子量)×10−7が0.9930以上、0.9980以下が好ましい。上記関係式が0.9930以上となるよう制御することでアミド基生成反応速度を商業的生産時に実用的な速度に維持できるだけでなく、反応時間の短縮により重合工程中における樹脂の劣化や分解を抑制することができる。また末端基モル比が1.000以下で、且つ上記関係式が0.9980以下となるよう制御することで、過度のアミド基生成反応速度を抑制し最終的なポリアミド樹脂の重合度を制御が可能となるだけでなく、架橋形成反応に伴うゲル生成反応を抑制することができる。
【0019】
上記特性を有する本発明のポリアミド樹脂は、溶融状態における重縮合、もしくは一旦溶融状態で重縮合して低粘度ポリアミドを得た後、固相状態で加熱処理するいわゆる固相重合により得ることができる。
【0020】
溶融状態における重縮合方法は特に限定されるものではないが、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とのナイロン塩の水溶液を加圧下で加熱し、水および縮合水を除きながら溶融状態で重縮合させる方法、メタキシリレンジアミンを溶融状態のアジピン酸に直接加えて、常圧下で重縮合する方法を例示できる。重合条件は特に限定されず、原料ジカルモン酸成分、およびジアミン成分の仕込み比、重合触媒、重合温度、重合時間を適宜選択することにより、上記の特性、特に数平均分子量および末端基モル比等を制御したポリアミド樹脂を製造することができる。
また、更にポリアミド樹脂の分子量を高める必要がある場合、固相重合を行うことが好ましい。固相重合方法は特に限定されず、回分式加熱装置等を用いて常圧下、あるいは減圧下にて実施できる。
【0021】
また本発明のポリアミド樹脂は、密閉状態で加熱、溶融処理する際の温度c(℃)とゲル生成開始時間、t(時間)とが式(D)を満足することが好ましい。
【数5】
Figure 0004964399
【0022】
本発明に使用するポリアミド樹脂には必要に応じて滑剤、着色防止剤、架橋防止剤、耐光剤、顔料、制電剤、難燃剤、離型剤、層状珪酸塩、Co、Mn、Znなどの無機または有機金属塩、錯体等の無機および/または有機化合物を組み合わせて使用する事ができる。
【0023】
本発明のポリアミド樹脂は、公知の方法で成形することにより、フィルム、シート、中空容器等の成形体とすることができる。本発明のポリアミド樹脂成形体は、酸素、炭酸ガス等のガス状物質に対する遮断性等の特性が優れている。
【0024】
本発明のポリアミド樹脂は、275(℃)以下の溶融樹脂温度にて成形加工することにより、溶融時におけるゲル状物生成反応を抑制でき、成形体中におけるゲル、フィッシュアイなどの欠点部位の発生を抑制できる。
【0025】
【実施例】
以下に実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明する。なお本発明における評価のための測定は以下の方法によった。
(イ)末端アミノ基濃度([NH]μeq/g)
ポリアミド0.3〜0.5gを精秤し、フェノール/エタノール=4/1容量溶液30ccに20〜30℃で攪拌溶解した。完全に溶解した後、攪拌しつつN/100塩酸水溶液で中和滴定して求めた。
(ロ)末端カルボキシル基濃度([COOH]μeq/g)
ポリアミド0.3〜0.5gを精秤し、ベンジルアルコール30ccに窒素気流下160〜180℃で攪拌溶解した。完全に溶解した後、窒素気流下80℃以下まで冷却し、攪拌しつつメタノールを10cc加え、N/100水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定して求めた。
(ハ)数平均分子量
末端アミノ基濃度および末端カルボキシル基濃度から次式(E)より求めた。
数平均分子量=2×106/([NH]+[COOH])・・・(E)
(ニ)連続押出時の流路内壁へのゲル皮膜生成観察
内径40mm、長さ200mm、内面がハードクロムメッキ処理された円筒状流路に、40mm押出機を使用して各温度にて溶融させたポリアミド樹脂を毎時3.5kgにて連続的に24時間流通させた。このとき円筒状流路はポリアミドの溶融温度と同じ温度に制御した。流通停止後円筒状流路を放冷し、内部の樹脂が固化した後、円筒状のサンプルを流路内壁から剥離させた。サンプルの外面にて変色が観察された場合、流通入口から流れ方向に100mmの位置における変色部の厚みを顕微鏡で測定した。
(ホ)溶融滞留時のゲル生成開始時間測定
内径36mm、深さ1mmの円盤状キャビティを有するPTFE製型板にポリアミド1.2gを仕込み、気相部の無い様にPTFE製蓋にて密閉し、275℃、100kg/cmにて30秒間、加熱プレスすることにより円盤状プレートを得た。当該プレートを、予め各試験温度に加温した同キャビティを有するPTFE製型板に供し、プレス圧力100kg/cm以上にて各時間保持、その後室温まで急冷してサンプルを取り出した。各時間処理後のポリアミド100mgを精秤し、ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)20ccに入れ、室温で24時間溶解した。その後重量既知のPTFE製メンブランフィルター(孔径3μm)でろ過し、フィルターをHFIPにて洗浄した。このフィルターを熱風乾燥機にて30分/120℃の条件で乾燥し、フィルターを秤量後、HFIP不溶解分の重量百分率をゲル濃度として算出した。
滞留温度により保持時間は2時間毎に適宜変更して試験を行い、ゲル濃度が5重量%を越える時点をゲル生成開始時間と判定した。
【0026】
実施例1
撹拌機、分縮器、冷却器、温度計、滴下槽および窒素ガス導入管を備えたジャケット付反応缶(内容積 0.05m)に、精秤したアジピン酸(第一解離定数3.72×10−5)14.87kg、次亜リン酸ナトリウム10.65g、炭酸ナトリウム(弱酸の第一解離定数4.45×10−7)8.58g(ポリマー理論収量に対してリン原子として150ppm、アルカリ金属化合物/リン化合物=0.7モル比)を入れ、十分窒素置換し、さらに少量の窒素気流下で昇温し、170℃でアジピン酸を溶解させ均一な流動状態とした。これに、メタキシリレンジアミン13.77kgを撹拌下に160分を要して滴下した。この間、内温を連続的に245℃まで昇温させ、またメタキシリレンジアミンの滴下とともに留出する水は分縮器および冷却器を通して系外に除いた。
メタキシリレンジアミン滴下終了後、内温を連続的に255℃まで昇温し、15分間反応を継続した。その後、反応系内圧を600mmHgまで10分間で連続的に減圧し、その後、40分間反応を継続した。この間、反応温度を260℃まで連続的に昇温させた。
【0027】
反応終了後、反応缶内を窒素ガスにて0.2MPaの圧力を掛けポリマーを重合槽下部のノズルよりストランドとして取出し、水冷後ペレット形状に切断し、25kgのペレットを得た。上記溶融重合を4バッチ繰り返して行い、合計100kgのペレットを得た(ポリアミド1)。得られたポリアミド1の融点は238℃、数平均分子量は16000、末端基モル比は0.9940であり、前記(A)、(B)および(C)式の関係を満足するものであった。
またポリアミド1について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では110時間、275℃では48時間、290℃では22時間であり、前記(D)式の関係を満足するものであった。
【0028】
ポリアミド1について、270℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したところ、サンプル外面の変色は無くゲル生成は認められなかった。
【0029】
比較例1
反応系内圧を600mmHgまで減圧後、20分間で反応を終了した以外は、実施例1と同条件にて重縮合し、100kgのペレットを得た(ポリアミド2)。得られたポリアミド2の融点は237℃、数平均分子量は13000、末端基モル比は0.9940であり、前記(A)式の関係が成り立たないものであった。
またポリアミド2について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では102時間、275℃では40時間、290℃では16時間であり、前記(D)式の関係は成り立たないものであった。
【0030】
ポリアミド2について、270℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面が褐色化しており、その変色部厚みは100ミクロンであった。
【0031】
実施例2
撹拌機、分縮器、冷却器、温度計、滴下槽および窒素ガス導入管を備えたジャケット付反応缶(内容積 0.05m)に、精秤したアジピン酸14.86kg、次亜リン酸ナトリウム10.65g、炭酸ナトリウム8.58g(ポリマー理論収量に対してリン原子として150ppm、アルカリ金属化合物/リン化合物=0.7モル比)を入れ、十分窒素置換し、さらに少量の窒素気流下で昇温し、170℃でアジピン酸を溶解させ均一な流動状態とした。これに、メタキシリレンジアミン13.79kgを撹拌下に160分を要して滴下した。この間、内温を連続的に245℃まで昇温させ、またメタキシリレンジアミンの滴下とともに留出する水は分縮器および冷却器を通して系外に除いた。
メタキシリレンジアミン滴下終了後、内温を連続的に255℃まで昇温し、15分間反応を継続した。その後、反応系内圧を600mmHgまで10分間で連続的に減圧し、その後、40分間反応を継続した。この間、反応温度を260℃まで連続的に昇温させた。
【0032】
反応終了後、反応缶内を窒素ガスにて0.2MPaの圧力を掛けポリマーを重合槽下部のノズルよりストランドとして取出し、水冷後ペレット形状に切断し、25kgのペレットを得た。上記溶融重合を4バッチ繰り返して行い、合計100kgのペレットを得た。
次にこのペレット100kgをステンレス製の回転ドラム式の加熱装置(0.25m)に仕込み、5rpmで回転させた。十分窒素置換し、さらに少量の窒素気流下にて反応系内を室温から140℃まで昇温した。反応系内温度が140℃に達した時点で1Torr以下まで減圧を行い、更に系内温度を110分間で200℃まで昇温した。系内温度が200℃に達した時点から、同温度にて20分間、反応を継続した。
反応終了後、減圧を終了し窒素気流下にて系内温度を下げ、60℃に達した時点でペレットを取り出した(ポリアミド3)。
得られたポリアミド3の融点は238℃、数平均分子量は24000、末端基モル比は0.9955であり、前記(A)、(B)および(C)式の関係を満足するものであった。
またポリアミド3について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では116時間、275℃では50時間、290℃では22時間で、前記(D)式の関係を満足するものであった。
【0033】
ポリアミド3について、270℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面の変色は無くゲル生成は認められなかった。
【0034】
実施例3
炭酸ナトリウムにかえて酢酸ナトリウム(弱酸の解離定数1.75×10−5)6.66g(ポリマー理論収量に対してリン原子として150ppm、アルカリ金属化合物/リン化合物=0.7モル比)とした以外は、実施例2と同条件にて溶融重合、及び固相重合を行い、100kgのペレットを得た(ポリアミド4)。得られたポリアミド4の融点は238℃、数平均分子量は24000、末端基モル比は0.9955であり、前記(A)、(B)および(C)式の関係を満足するものであった。
またポリアミド4について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では117時間、275℃では52時間、290℃では23時間で、前記(D)式の関係を満足するものであった。
【0035】
ポリアミド4について、270℃における押出流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面の変色は無くゲル生成は認められなかった。
【0036】
比較例2
ポリアミド4について、290℃における押出後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面が褐色化しており、その変色部厚みは75ミクロンであった。
【0037】
比較例3
メタキシリレンジアミンの滴下量を13.81kgとし、200℃での固相重合時間を10分間とした以外は、実施例2と同条件にて溶融重合、及び固相重合を行い、100kgのペレットを得た(ポリアミド5)。得られたポリアミド5の融点は238℃、数平均分子量は23800、末端基モル比は0.9970であり、前記(C)式の関係が成り立たないものであった。
またポリアミド5について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では104時間、275℃では42時間、290℃では18時間で、前記(D)式の関係は成り立たないものであった。
【0038】
ポリアミド5について、270℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面が褐色化しており、その変色部厚みは90ミクロンであった。
【0039】
実施例4
メタキシリレンジアミンの滴下量を13.84kgとし、200℃での固相重合時間を120分間とした以外は、実施例2と同条件にて溶融重合、及び固相重合を行い、100kgのペレットを得た(ポリアミド6)。得られたポリアミド6の融点は238℃、数平均分子量は37000、末端基モル比は0.9990であり、前記(A)、(B)および(C)式の関係を満足するものであった。
またポリアミド6について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では118時間、275℃では52時間、290℃では24時間で、前記(D)式の関係を満足するものであった。
【0040】
ポリアミド6について、270℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面の変色は無くゲル生成は認められなかった。
【0041】
比較例4
ポリアミド6について、290℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面が褐色化しており、その変色部厚みは75ミクロンであった。
【0042】
比較例5
メタキシリレンジアミンの滴下量を13.86kgとし、200℃での固相重合時間を130分間とした以外は、実施例4と同条件にて溶融重合、及び固相重合を行い、100kgのペレットを得た(ポリアミド7)。得られたポリアミド7の融点は238℃、数平均分子量は38400、末端基モル比は1.001であり、前記(B)式の関係が成り立たないものであった。
またポリアミド7について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では104時間、275℃では42時間、290℃では18時間で、前記(D)式の関係は成り立たないものであった。
【0043】
ポリアミド7について、270℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面が褐色化しており、その変色部厚みは80ミクロンであった。
【0044】
比較例6
メタキシリレンジアミンの滴下量を13.85kgとし、200℃での固相重合時間を160分間とした以外は、実施例4と同条件にて溶融重合、及び固相重合を行い、100kgのペレットを得た(ポリアミド8)。得られたポリアミド8の融点は239℃、数平均分子量は42000、末端基モル比は0.9995であり、前記(A)式の関係が成り立たないものであった。
またポリアミド8について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では100時間、275℃では41時間、290℃では17時間で、前記(D)式の関係は成り立たないものであった。
【0045】
ポリアミド8について、270℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面が褐色化しており、その変色部厚みは90ミクロンであった。
【0046】
比較例7
メタキシリレンジアミンの滴下量を13.72kgとし、溶融重合時に反応系内圧を600mmHgまで減圧した後の反応時間を60分間とし、200℃での固相重合時間を180分間とした以外は、実施例4と同条件にて溶融重合、及び固相重合を行い、100kgのペレットを得た(ポリアミド9)。得られたポリアミド9の融点は238℃、数平均分子量は23000、末端基モル比は0.9900であり、前記(C)式の関係が成り立たないものであった。
またポリアミド9について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では101時間、275℃では42時間、290℃では18時間で、前記(D)式の関係は成り立たないものであった。
【0047】
ポリアミド9について、270℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面が褐色化しており、その変色部厚みは70ミクロンであった。
【0048】
比較例8
次亜リン酸ナトリウムに代えてリン酸二水素ナトリウム14.53g(ポリマー理論収量に対してリン原子として150ppm、アルカリ金属化合物/リン化合物=0.7モル比)とした以外は、実施例2と同条件にて溶融重合、及び固相重合を行い、100kgのペレットを得た(ポリアミド10)。得られたポリアミド10の融点は238℃、数平均分子量は24000、末端基モル比は0.9955であり、前記(A)、(B)および(C)式の関係を満足するものであった。
ポリアミド10について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では99時間、275℃では40時間、290℃では16時間で、前記(D)式の関係は成り立たないものであった。
【0049】
ポリアミド10について、270℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面が褐色化しており、その変色部厚みは90ミクロンであった。
【0050】
比較例9
炭酸ナトリウムに代えて安息香酸ナトリウム(弱酸の解離定数6.31×10−5)11.69g(アルカリ金属化合物/リン化合物=0.7モル比)とした以外は、実施例2と同条件にて溶融重合、及び固相重合を行い、100kgのペレットを得た(ポリアミド11)。得られたポリアミド11の融点は238℃、数平均分子量は23000、末端基モル比は0.9955であり、前記(A)、(B)および(C)式の関係を満足するものであった。
ポリアミド11について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では100時間、275℃では41時間、290℃では16時間で、前記(D)式の関係は成り立たないものであった。
【0051】
ポリアミド11について、270℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面が褐色化しており、その変色部厚みは90ミクロンであった。
【0052】
比較例10
炭酸ナトリウムに代えて水酸化ナトリウム3.24g(アルカリ金属化合物/リン化合物=0.7モル比)とした以外は、実施例2と同条件にて溶融重合、及び固相重合を行い、100kgのペレットを得た(ポリアミド12)。得られたポリアミド12の融点は238℃、数平均分子量は23000、末端基モル比は0.9955であり、前記(A)、(B)および(C)式の関係を満足するものであった。
ポリアミド12について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では102時間、275℃では42時間、290℃では18時間で、前記(D)式の関係は成り立たないものであった。
【0053】
ポリアミド12について、270℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面が褐色化しており、その変色部厚みは70ミクロンであった。
【0054】
比較例11
炭酸ナトリウムに代えて酢酸ナトリウム14.91g(アルカリ金属化合物/リン化合物=1.5モル比)とし、200℃での固相重合時間を180分間とした以外は、実施例2と同条件にて溶融重合、及び固相重合を行い、100kgのペレットを得た(ポリアミド13)。得られたポリアミド13の融点は238℃、数平均分子量は22000、末端基モル比は0.9955であり、前記(A)、(B)および(C)式の関係を満足するものであった。
ポリアミド13について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では104時間、275℃では43時間、290℃では19時間で、前記(D)式の関係は成り立たないものであった。
【0055】
ポリアミド13について、270℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面が褐色化しており、その変色部厚みは40ミクロンであった。
【0056】
比較例12
炭酸ナトリウムに代えて酢酸ナトリウム2.98g(アルカリ金属化合物/リン化合物=0.3モル比)とした以外は、実施例2と同条件にて溶融重合、及び固相重合を行い、100kgのペレットを得た(ポリアミド14)。得られたポリアミド14の融点は238℃、数平均分子量は25000、末端基モル比は0.9955であり、前記(A)、(B)および(C)式の関係を満足するものであった。
ポリアミド14について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では100時間、275℃では41時間、290℃では17時間で、前記(D)式の関係は成り立たないものであった。
【0057】
ポリアミド14について、270℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面が褐色化しており、その変色部厚みは90ミクロンであった。
【0058】
比較例13
次亜リン酸ナトリウムを添加しないで、200℃での固相重合時間を180分間とした以外は、実施例2と同条件にて溶融重合、及び固相重合を行い、100kgのペレットを得た(ポリアミド15)。得られたポリアミド15の融点は238℃、数平均分子量は23000、末端基モル比は0.9955であり、前記(A)、(B)および(C)式の関係を満足するものであった。
ポリアミド15について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では105時間、275℃では45時間、290℃では20時間で、前記(D)式の関係は成り立たないものであった。
【0059】
ポリアミド15について、270℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面が褐色化しており、その変色部厚みは40ミクロンであった。
【0060】
比較例14
炭酸ナトリウム添加しなかった以外は、実施例2と同条件にて溶融重合、及び固相重合を行い、100kgのペレットを得た(ポリアミド16)。得られたポリアミド16の融点は238℃、数平均分子量は24000、末端基モル比は0.9955であり、前記(A)、(B)および(C)式の関係を満足するものであった。
ポリアミド16について、溶融滞留時のゲル生成開始時間(t)を測定したところ、260℃では100時間、275℃では40時間、290℃では17時間で、前記(D)式の関係は成り立たないものであった。
【0061】
ポリアミド16について、270℃における流通後の円筒流路内壁におけるゲル生成状況を確認したが、サンプル外面が褐色化しており、その変色部厚みは100ミクロンであった。
【0062】
【発明の効果】
本発明のポリアミド樹脂は、フィルム、シート、ボトル等の成形品加工時における溶融粘度安定性に優れ、かつゲル又はフィッシュアイが生成しにくい工業的に有用な材料である。

Claims (8)

  1. メタキシリレンジアミンを70モル%以上含むジアミン成分と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とを重縮合して得られるポリアミド樹脂であって、製造時にホスフィン酸化合物、亜ホスホン酸化合物から選ばれた1種類以上のリン化合物をポリアミドの理論収量に対してリン原子として3〜400ppmと、該ポリアミドを主に構成するジカルボン酸の第1解離定数より低い解離定数を示す弱酸のアルカリ金属化合物をリン化合物に対して0.5〜1.0倍モル加えてなり、且つ下記式(A)、(B)および(C)を満足するポリアミド樹脂。
    Figure 0004964399
  2. 前記ポリアミド樹脂を、温度c(℃)において密閉状態で溶融処理せしめた際のゲル生成開始時間、t(時間)が、260〜290℃の範囲で下記式(D)を満足する請求項1に記載のポリアミド樹脂。
    Figure 0004964399
  3. 前記炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸がコハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、およびドデカン二酸からなる群より選ばれた少なくとも一のジカルボン酸である請求項1又は2記載のポリアミド樹脂。
  4. 前記炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸がコハク酸、アゼライン酸、およびアジピン酸、からなる群より選ばれた少なくとも一のジカルボン酸である請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂。
  5. 前記弱酸が、炭酸、ホウ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、クロトン酸、吉草酸、カプロン酸、イソカプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、ステアリン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、ヒドロケイ皮酸、γ‐フェニル酪酸、p‐フェノキシ安息香酸、o−オキシケイ皮酸、o‐β‐クロルフェニルプロピオン酸、およびm‐クロルフェニルプロピオン酸からなる群より選ばれた少なくとも一の酸である請求項1記載のポリアミド樹脂。
  6. 前記リン化合物が、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム、次亜リン酸エチル、ジメチルホスフィン酸、フェニルメチルホスフィン酸、フェニル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸ナトリウム、フェニル亜ホスホン酸カリウム、およびフェニル亜ホスホン酸エチルからなる群より選ばれた少なくとも一の化合物である請求項1〜5のいずれかに記載のポリアミド樹脂。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のポリアミド樹脂を成形して得られるポリアミド樹脂成形体。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載のポリアミド樹脂を、275(℃)以下の溶融樹脂温度にて溶融加工することを特徴とするポリアミド樹脂の成形法。
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