JP2001233958A - ポリアミドの固相重合体 - Google Patents

ポリアミドの固相重合体

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JP2001233958A
JP2001233958A JP2000047534A JP2000047534A JP2001233958A JP 2001233958 A JP2001233958 A JP 2001233958A JP 2000047534 A JP2000047534 A JP 2000047534A JP 2000047534 A JP2000047534 A JP 2000047534A JP 2001233958 A JP2001233958 A JP 2001233958A
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Kazumi Tanaka
一實 田中
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ボトル、シート、フィルムおよび
繊維等の用途に好適に利用される、ゲル又はフィッシュ
アイが少ない中、高粘度のポリアミド固相重合体を提供
することを目的とする。 【解決手段】 メタキシリレンジアミンとアジピン酸を
溶融状態で重縮合して得られた一定の相対粘度及び末端
基濃度差を有するポリアミドを更に固相重合して得た、
一定の数平均分子量及び相対粘度を有するポリアミドの
固相重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はボトル、シート、フィル
ム及び繊維等の用途に好適に利用されるポリアミドの固
相重合体に関する。更に詳しくは、メタキシリレンジア
ミンを主体とするジアミン成分とアジピン酸を主体とす
るジカルボン酸成分を溶融状態で重縮合して得たポリア
ミドを、更に固相状態で加熱処理して得たポリアミドの
固相重合体であり、固相重合中の高分子量化(粘度増
加)が主にアミド基生成に基づく直鎖状分子成長により
達成された、ゲルもしくはフィッシュアイが極めて少な
い中粘度、高粘度のポリアミド固相重合体、および回分
式加熱装置を用いて得られたゲルもしくはフィッシュア
イが極めて少ない重合度の均質な中粘度、高粘度のポリ
アミド固相重合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、成形材料用途に用いられるポリ
アミドは射出成形等により成形され、溶融時の流動性が
高いことが求められ、いわゆる低粘度品が用いられる。
一方、ボトル、シート、フィルム及び繊維等の用途に用
いられるポリアミドは、射出成形の他に押し出し成形に
よっても成形される。ボトル、シート、フィルム及び繊
維等の用途では、溶融時の流動性は成形材料用途の場合
より低いことが求められ、主に中、高粘度品が用いられ
る。
【0003】主に成形材料用途に用いられる低粘度ポリ
アミドとしては、溶融状態で重縮合して得られたポリア
ミドがそのまま用いられるか、又は更に乾燥したものが
用いられる。しかし、ボトル、シート、フィルム及び繊
維等の用途に主に用いられる中、高粘度ポリアミドを、
溶融状態における重縮合で得ようとするとき、溶融粘度
が上昇するので一般的な攪拌装置では重合槽内の溶融状
態を均一に保つための充分な攪拌動力が得られず、特殊
な重合装置が必要となる。又、低粘度から中、高粘度に
到達するまで重縮合反応を続けると、溶融状態を維持す
る時間(反応時間)が長くなり、ポリアミド分子が損傷
(ラジカルの発生などによるポリマー分子の劣化など)
を受けたり、非直鎖の分子成長等の異常反応(三次元ポ
リマー化など)が起こり、ゲル又はフィッシュアイの生
成が多くなり、実用上不都合を生じる。ゲル又はフィッ
シュアイを多量に含むポリアミドがボトル、シート、フ
ィルム及び繊維等の用途に用いられたとき、欠陥の発生
率が極めて高くなり生産性の低下を招く。成形加工時に
ゲル又はフィッシュアイを除去するフィルターを設置し
たとしても、完全な除去は難しく、またフィルター交換
頻度が増加し連続生産時間が短くなるため、ポリアミド
中のゲル又はフィッシュアイは出来る限り少ないことが
望ましい。
【0004】ゲルまたはフィッシュアイの少ない中、高
粘度ポリアミドを得るには、一旦溶融状態で重縮合して
低粘度ポリアミドを得た後、固相状態で加熱処理するい
わゆる固相重合を行うことが知られている。溶融状態と
固相状態の重縮合でゲル又はフィッシュアイの生成量に
差が現れるのは、反応温度差に起因するポリアミド分子
の損傷、あるいは異常反応の発生頻度の差と考えられ
る。固相重合により得られた中、高粘度ポリアミドは、
溶融重合単独で得られた中、高粘度ポリアミドと比較し
て、ゲル又はフィッシュアイが低減できる。しかし、ボ
トル、シート、フィルム及び繊維等の用途では、わずか
なゲル又はフィッシュアイも生産性に著しく影響を与え
ることから、更に低減化された固相重合体が望まれてい
る。
【0005】ゲル又はフィッシュアイはポリアミドを製
造する際に生成する以外に、当然成形品に成形加工する
際の溶融時においても生成する。ポリアミド製造後にゲ
ル又はフィッシュアイの生成量に顕著な差が無なかった
としても、成形加工した際に差が現れる場合がある。こ
の原因の一つとして、製造後には観測されない様な僅か
なポリアミド分子の損傷の差、あるいは異常反応の発生
頻度の差が成形加工の際に、フィルターあるいはダイ等
の滞留部分で増幅されるためと推定される。つまり、ゲ
ル又はフィッシュアイの少ない成形加工品を得るには、
滞留部分の極めて少ない成形加工装置の設計が必要であ
ると同時に、溶融重合および固相重合において分子レベ
ルで損傷および異常反応のない高品位なポリアミドの製
造も不可欠である。
【0006】ところで、結晶化度が13%以下であるポ
リメタキシリレンアジパミド粒子の様な非唱状態にある
結晶性ポリアミド粒子を、ガラス転移温度を越えて更に
加熱するとき、非晶状態から結晶状態へ転移する。非晶
状態ではガラス転移温度付近から粘着性が急激に発現
し、結晶化するまでこの粘着現象が見られる。固相重合
は、当然ポリアミドより高温の熱媒からの伝熱により実
施されるが、このとき加熱装置内壁の伝熱面においてポ
リアミド粒子の移動が損なわれ滞留すると、加熱装置の
壁面への融着が生じる。あるいは、ポリアミド粒子の塊
状化ような、粒子相互間で融着する現象が認められる。
融着したポリアミド粒子が崩れることなく、そのまま結
晶化すると固着という不都合が生じる。結晶化後も固着
塊が崩れることなくそのまま固相重合処理がなされる
と、均質な重合度を有する固相重合体が得られないばか
りか、局所加熱によりポリアミド分子の損傷および異常
反応を招きゲル又はフィッシュアイの生成が誘発され
る。
【0007】このような不都合をさけるため、非晶状態
にある結晶性ポリマーを固相重合するため、一般に次の
様な方法が実施されている。 (イ)回転ドラム等の回分式加熱装置を用いて、不活性
ガス中もしくは減圧下で穏やかに加熱し、融着を回避し
つつ結晶化させた後、更に加熱し固相重合を同一装置で
行うバッチ方式。 (ロ)溝型攪拌加熱装置を用いて、不活性ガス流通下で
加熱し、結晶化させた後(予備結晶化処理)、ホッパー
形状の加熱装置を用いて、不活性ガス流通下で固相重合
する連続方式。 (ハ)溝型攪拌加熱装置を用いて結晶化させた後、回転
ドラム等の回分式加熱装置を用いて固相重合を行う半連
続方式。
【0008】従来行なわれているこれらの方法で非晶状
態にあるメタキシリレンジアミンを主体とするジアミン
成分とアジピン酸を主体とするジカルボン酸成分から成
るポリアミドを固相重合したとき、以下の様な問題点が
ある。 (イ)で用いられる回転ドラム等の回分式加熱装置を用
いた場合、ポリアミド粒子が融着および固着したとき、
その塊を崩すのに充分な攪拌混合は得られず、回転ドラ
ムの回転を阻害させたり、偏心、動力の振れ等の問題が
生じる。このため、結晶化が終了するまで熱媒温度を抑
え昇温速度を抑える、あるいは充填率を抑え回転数を高
くして粒子の移動を積極的に行う等、融着を抑える様な
運転条件が設定されている。しかしガラス転移温度から
結晶化するまでの間、ポリアミド粒子の融着を回避する
ことは極めて困難であり、融着が生じても機械的問題が
発生しないような低充填率を採用することが強いられて
おり、生産性の低下は否めない。
【0009】(ロ)及び(ハ)で用いられる溝型攪拌加
熱装置を用いる場合は、機械的に融着および固着したポ
リアミド粒子の塊を崩すのに効果的であるが、やはり、
ポリアミド粒子が結晶化するまで、加熱装置の壁面およ
び攪拌翼に融着しないように熱媒温度を抑える必要があ
る。この溝型攪拌加熱装置は回転ドラムに比較しシール
が不十分であるため、不活性ガス流通下であってもポリ
アミドの様な熱酸化を受け黄変し易いポリマーには不向
きであり、また多量の高純度な不活性ガスを必要とす
る。更に粉の発生量は回転ドラムより多く、正規な粒子
を汚染する。
【0010】特公昭49−28679号公報にはポリア
ミド6やポリアミド12の製法が開示されている。該公
報には、連鎖安定剤としてモノおよびジカルボン酸から
選ばれた有機酸と重合触媒として無機酸又は鉱酸を特定
濃度添加し、重合して得た低粘度ポリアミドを固相重合
する方法が開示されている。固相重合は、滞留時間に無
関係な一定の最終粘度に到達するまで長時間加熱するこ
とにより行われる。この方法では無機酸又は鉱酸が添加
されており、アミド化反応の触媒として働くのみならず
前述の異常反応をも促進するため、特に本発明のポリア
ミドでは明らかなゲルの生成原因となる。また、固相重
合の反応時間は、単に反応温度における平衡分子量に達
するまで延長されており、本発明のポリアミドに対しゲ
ルおよびフィッシュアイの低減化を図るのは困難であ
る。
【0011】特公昭50−2197号公報には、固相重
合の反応時間を短縮するために、固相重合に先立って、
ポリアミド6ペレットに水を加えて含水率1.0質量%
以上にした後加圧加熱する前処理工程を行い、乾燥した
後固相重合する、ポリアミド6の製造方法が開示されて
いる。この方法では、固相重合時間の短縮を目的とし
て、前処理工程を水蒸気存在下で行うものであるが、こ
の工程では分子成長は余り認められず、固相重合中のポ
リアミド分子の損傷および異常反応を抑制するものでは
ない。また、加圧仕様の加熱装置が必要である。
【0012】特開平7−90076号公報には、ゲル化
物の抑制を目的に水蒸気雰囲気中でポリアミド6などを
固相重合する方法が開示されている。しかし固相重合に
供される溶融重合体の本質的な性状に関して何も記載さ
れていない。
【0013】特開平1−284526号公報には、超高
分子量のポリアミド66を製造する目的で、特定の末端
基バランスを有するポリアミド66を固相重合する方法
が開示されている。しかし、その末端基バランスの範囲
はジアミン過剰およびジカルボン酸過剰何れの場合も含
まれ、その目的とするところは数平均分子量10万以上
のポリアミド66を得る事であり、ゲルおよびフィッシ
ュアイの低減に関わる知見は認められない。
【0014】特開平4−197710号公報にはポリエ
ステルチップの結晶化方法が開示されている。該公報に
おいて、合成樹脂原料チップの結晶化方法として、溝型
攪拌加熱装置を用い、水またはスチームを供給し、水膜
を形成して結晶化させる方法が提案されているが、前述
したように溝型攪拌加熱装置を用いるため、黄変等品質
の低下が懸念され本発明のポリアミドには不向きであ
る。
【0015】特開昭56−149431号公報には、着
色防止を目的として水蒸気含有雰囲気中でポリテトラメ
チレンアジパミドを固相重合する方法が提案されている
が、1、4−ジアミノブタン過剰のプレポリマーを出発
原料としており、本発明の重要な構成要件である特定範
囲の末端基バランスを有する末端カルボキシル基過剰の
ポリアミドを出発原料とすることに全く相反する。
【0016】特開昭57−200420号公報および特
開昭58−111829号公報には、メタキシリレンジ
アミンを主体とするジアミン成分とアジピン酸を主体と
するジカルボン酸成分から成るポリアミドの溶融重合方
法が開示されている。また、特開平02−245026
号公報には、メタキシリレンアジパミドの固相重合体に
ついて開示されている。しかし、ゲルまたはフィッシュ
アイを低減した固相重合体に関する知見は認められな
い。
【0017】このようにメタキシリレンジアミンを主体
とするジアミン成分とアジピン酸を主体とするジカルボ
ン酸成分から成るポリアミドについては、ゲルおよびフ
ィッシュアイを低減した固相重合体は知られていない。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、メタ
キシリレンジアミンを主体とするジアミン成分とアジピ
ン酸を主体とするジカルボン酸成分から成るポリアミド
に関し、ボトル、シート、フィルムおよび繊維等の用途
に好適に利用される、ゲル又はフィッシュアイが少ない
中、高粘度の固相重合体、および結晶化を目的とした別
装置による予備的な処理工程を経ることなく一つの加熱
装置で円滑に製造できる固相重合方法により得られる、
ゲル又はフィッシュアイが少ない重合度の均質な中、高
粘度の固相重合体を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討し
た結果、メタキシリレンジアミンを主体とするジアミン
成分とアジピン酸を主体とするジカルボン酸成分を溶融
状態で重縮合して得られた特定の相対粘度および末端基
バランスを有するポリアミドを、更に固相重合して得た
特定の相対粘度範囲の、および特定の相対粘度と数平均
分子量の関係が成り立つポリアミド固相重合体は、固相
重合中の高分子量化(粘度増加)が主にアミド基生成に
基づく直鎖状分子成長により達成されたゲルもしくはフ
ィッシュアイが極めて少ない中、高粘度のポリアミド固
相重合体であり、更に固相重合に際し、特定の水分濃度
に調整した後、回分式加熱装置を用いて加熱結晶化した
後、固相重合することにより、装置壁面へのポリアミド
粒子の融着および固着が防止でき、ゲルもしくはフィッ
シュアイが極めて少ない重合度の均質な中、高粘度のポ
リアミド固相重合体が得られ、上記課題を解決できるこ
とを見い出し、本発明を完成させた。
【0020】すなわち、本発明のポリアミドの固相重合
体は、メタキシリレンジアミンを80モル%以上含むジ
アミン成分とアジピン酸を80モル%以上含むジカルボ
ン酸成分を溶融状態で重縮合して得られた下記式
(A)、および式(B)を満足するポリアミドを更に固
相重合して得た、下記式(C)および式(D)を満足す
るポリアミドの固相重合体および、(1)メタキシリレ
ンジアミンを80モル%以上含むジアミン成分とアジピ
ン酸を80モル%以上含むジカルボン酸成分を溶融状態
で重縮合して得られた下記式(A)、および式(B)を
満足する結晶化度が13%以下のポリアミドを回分式加
熱装置に投入し、前記回分式加熱装置内の水分量の総和
が前記ポリアミドの0.2質量%以上となるように水分
濃度を調整する工程、(2)水分濃度調整後、加熱装置
伝熱面の最高温度を120℃以上230℃以下に制御し
ながら、酸素濃度が5容積%以下の雰囲気中で、加熱装
置内から水分を除去することなく、前記ポリアミドを6
0℃以上160℃以下に加熱して結晶化を進行する工
程、および(3)結晶化度が少なくとも15%に到達し
た後、前記回分式加熱装置内を500torr以下に減圧
し、融点より15℃以上低い温度に加熱し、下記式
(C)および式(D)を満足するポリアミドを得る工
程、により得られたポリアミドの固相重合体である。
【0021】 1.83≦a≦2.28 ・・・・・・・・・・・・・・(A) 8μeq/g≦b≦82μeq/g ・・・・・・・・・・・(B) 16500<16200×d−c<20000 ・・・・(C) 2.30≦d≦4.20 ・・・・・・・・・・・・・・(D)
【0022】(ここで、aは溶融状態で重縮合して得ら
れたポリアミドの相対粘度(樹脂1gを96%硫酸10
0mlに溶解し、25℃で測定した値。以下同じ。)を
表し、bは末端基濃度差(〔COOH〕−〔NH2 〕)
を表わし、dは固相重合して得られたポリアミドの相対
粘度を表し、cは数平均分子量(2×106 /(〔CO
OH〕+〔NH2 〕)から計算した値。)を表し、〔C
OOH〕は末端カルボキシル基濃度(μeq/g)、〔N
2 〕は末端アミノ基濃度(μeq/g)をそれぞれ表
す。)
【0023】本発明で用いるポリアミドは、80モル%
以上がメタキシリレンジアミンであるジアミン成分と8
0モル%以上がアジピン酸であるジカルボン酸成分とか
ら溶融状態で重縮合して得られるポリアミド(以下、溶
融重合ポリアミドということがある)である。メタキシ
リレンジアミンとアジピン酸以外のポリアミド形成化合
物としては、特に限定されないが、カプロラクタム、バ
レロラクタム、ラウロラクタム、ウンデカラクタム等の
ラクタム、11−アミノウンデカン酸、12−アミノド
デカン酸等のアミノカルボン酸、テトラメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、1−3−ビスアミノメチ
ルシクロヘキサン、パラキシリレンジアミン、オルソキ
シリレンジアミン等のジアミン、琥珀酸、セバシン酸、
ドデカン二酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2−6−
ナフタレンジカルボン酸等のジカルボン酸を挙げること
が出来る。
【0024】本発明で用いるポリアミドは、分子間水素
結合を有する他の結晶性ポリマーと同様、その非晶部分
に水が取り込まれるとガラス転移温度が低下し、それに
ともない結晶化開始温度が低下し結晶化速度が速くな
る。水分を含まなくても極端に結晶化速度の速いポリマ
ー(ナイロン6、ナイロン66等)、結晶化速度が水分
の影響を受け難いポリマー、吸水率が低いポリマー(ポ
リエステル)、あるいは水分を含まなくてもガラス転移
温度と結晶化温度が近接したポリマーでは、これら水分
の影響が大きすぎるかあるいは小さ過ぎるため、水分濃
度の調整による効果はほとんど認められない。しかし、
本発明で用いるポリアミドが水分濃度の調整により受け
る影響は、ナイロン6より穏やかでありポリエチレンテ
レフタレートよりは大きく、本発明の効果が顕著に現れ
る。つまり、結晶化度が13%以下の溶融重合ポリアミ
ドを特定の水分濃度に調製すると、加熱による粘着性の
発現する温度域が低下すると共に粘着性の現れている時
間が短縮する。そのため、融着が抑えられ、その結果固
着が生じない。
【0025】本発明で用いるポリアミドは、DSC測定
(示差走査熱量測定)において融解に起因する明瞭な吸
熱ピークが確認される結晶性ポリアミドであり、固相重
合後の結晶化度は20%以上に達する。なお、溶融重合
ポリアミドの結晶化度は13%以下であるのが好まし
い。ポリアミドは溶融重合後、水冷にて造粒されるのが
一般的であり、そのとき結晶化度は通常13%以下であ
る。本発明において、結晶化度はDSC測定における結
晶融解熱量より求めた。
【0026】本発明で用いられる溶融状態ポリアミドの
相対粘度は1.83以上、2.28以下が好ましく、更
に好ましくは1.87以上、2.24以下である。相対
粘度を1.83以上とすることにより、溶融状態におけ
る適度な粘度を維持でき、重合槽から取り出される際の
ストランドの形成が極めて容易になり、作業性を良好に
保つことができる。一方、相対粘度を2.28以下とす
ることにより、重合槽内の溶融状態を均一に保つことが
でき、均一な重合度を有するポリアミドを得ることが可
能となる。更に溶融状態の熱履歴の増加に伴う、ポリア
ミド分子が損傷を受けるのを抑制でき、非直線の分子成
長等の異常反応を抑制できる。
【0027】溶融重合ポリアミドの末端基バランス、つ
まり、末端カルボキシル基濃度と末端アミノ基濃度のバ
ランスは、末端カルボキシル基濃度が末端アミノ基濃度
より高く、その差が8μeq/g以上、82μeq/g
以下であるのが好ましく、より好ましくはその差が10
μeq/g以上、74μeq/g以下である。該差が0
のとき、アミド基生成速度は最も速くなるので、溶融状
態および固相状態での重合時間が最も短くポリアミド分
子の損傷は最低限に抑えられると容易に予想される。し
かし、本発明者による検討の結果、本発明に使用するポ
リアミドでは、該差が8μeq/g未満のとき、言い替
えればアミノ基濃度が本発明で規定する濃度よりも過剰
になると、固相重合において、通常のアミド基生成反応
以外の反応に起因すると考えられる粘度増加が観測され
た。これは、非直鎖の分子成長によるものと推定され、
ゲルもしくはフィッシュアイの主たる原因になる。
【0028】また、該差を82μeq/g以下とするこ
とにより、アミド基生成速度を実用的な速度に維持で
き、溶融状態および固相状態での重合時間が長くなるの
を防止でき、ポリアミド分子が損傷を受けるのを抑制で
き、ゲル又はフィッシュアイの発生を低減化することが
可能となる。すなわち、本発明者はゲルまたはフィッシ
ュアイの少ないポリアミドを得るためには、上記のよう
なこれまで開示されていない最適な末端基バランスの範
囲が存在することを見出した。
【0029】上記の特性を有する溶融重合ポリアミドは
少なくとも一の工程が溶融状態で進行する重縮合方法に
より製造される。例えば、メタキシリレンジアミンとア
ジピン酸とのナイロン塩の水溶液を加圧下で加熱し、水
および縮合水を除きながら溶融状態で重縮合させる方
法、メタキシリレンジアミンを溶融状態のアジピン酸に
直接加えて、常圧下で重縮合する方法等により製造され
る。重合条件は特に限定されず、ポリマー製造分野にお
いて通常知られている知識に基づいて、原料化合物の仕
込み比、重合触媒、重合温度、重合時間を適宜選択する
ことにより、上記の特性、特に相対粘度および末端基バ
ランスを有する溶融重合ポリアミドを製造することがで
きる。
【0030】本発明のポリアミド固相重合体の末端カル
ボキシル基濃度と末端アミノ基濃度のバランスは、溶融
重合ポリアミドと同じく、末端カルボキシル基濃度が末
端アミノ基濃度より高く、その差が8μeq/g以上、
82μeq/g以下であるのが好ましく、特に好ましく
はその差が10μeq/g以上、74μeq/g以下で
ある。その理由は前記したと同様である。一方、本発明
のポリアミド固相重合体の相対粘度は2.30以上、
4.20以下である。上記2.30以上とすることによ
り、本発明の固相重合ポリアミドを用いて、ボトル、フ
ィルム、シート、繊維等の成形品に成形加工する際に実
用上必要な粘度を維持できる。又、上記4.20以下と
することにより、固相状態での重合反応時間が相当に長
くなるのを防止でき、ポリアミド分子が損傷を受けるの
を抑制でき、更に通常のアミド基生成反応以外の反応を
抑制することができる。
【0031】本発明のポリアミド固相重合体の相対粘度
と数平均分子量の関係は、〔16200×相対粘度−数
平均分子量〕の値が16500以上20000以下であ
り、更に好ましくは16800以上19500以下であ
る。上記範囲のとき、固相重合中の高分子量化(粘度増
加)が主にアミド基生成に基づく直鎖状分子成長により
達成されており、ゲルもしくはフィッシュアイが極めて
少ない中、高粘度のポリアミド固相重合体が得られる。
【0032】また、上記溶融状態で重縮合したポリアミ
ドの数平均分子量は11500〜19000程度である
のが好ましく、固相重合ポリアミドの数平均分子量は1
9500〜50000程度であるのが好ましい。
【0033】水分濃度は、固着防止を目的とすれば、溶
融重合ポリアミド中で0.2質量%以上が好ましく、固
着防止のみならず融着防止をも目的とすれば、0.3質
量%以上が好ましい。結晶化後の乾燥工程と固相重合工
程における脱水操作を考えれば、0.3〜5質量%が好
ましい。
【0034】水分濃度の調整方法としては、溶融重合ポ
リアミドの吸水性を利用して予め溶融重合ポリアミド粒
子に吸湿あるいは吸水させて目的とする水分濃度となる
ように調整した後、回分式加熱装置に供給する方法が挙
げられる。また、回分式加熱装置に溶融重合ポリアミド
粒子とともに氷、水あるいはスチームを仕込んで水分濃
度を調製する方法等が挙げられる。このときポリアミド
に吸収されない過剰の水分が回分式加熱装置内に存在し
てもかまわない。本発明はこれら水分濃度の調整方法に
限定されるものではない。水分濃度を調整した後、溶融
重合ポリアミドを固相重合する。本発明では固相重合は
2段階の工程で実施される。
【0035】第一の工程はポリアミドの結晶化度が少な
くとも15%以上に到達するまでの前処理工程である。
結晶化度が15%以上になると融着あるいは固着が極め
て少なくなる。ポリアミドが加熱により非晶状態から結
晶化状態へ転移するとき、ポリアミド粒子は加熱装置内
壁もしくは粒子間で非常に融着し易い状態となる。この
ため第一工程では、水分により結晶化を促進すると共に
融着を抑える。従って、加熱装置内部の水分が装置外部
に容易に散逸するのを防ぐために、減圧操作は避けるべ
きである。また、この温度域での熱伝導を有利にして、
短時間で固相重合温度に到達させるためにも減圧状態は
好ましくない。回分式加熱装置の内部は常圧であっても
加圧であってもかまわないが、水分濃度を調製するため
の水分が装置外に容易に散逸しないような構造であれば
よく、特に加圧は必要としない。また、加熱装置伝熱面
の熱媒温度は融着を避けるために抑える必要はなく、目
標とする最高の熱媒温度に等しく設定可能である。
【0036】上記したように、第一工程では減圧にしな
いためポリアミドと酸素との接触が避けられず、酸素に
よる劣化が生じやすい。これを避けるために、加熱装置
内部の雰囲気の酸素濃度を低く保つ必要がある。従っ
て、加熱装置内部の酸素濃度は5容量%以下が好まし
い。更に好ましくは1容量%以下であり、0.1容量%
以下が特に好ましい。同様の理由から、ポリアミド粒子
の温度は60℃以上160℃以下に保たれる。
【0037】第二の工程は、第一工程により結晶化度が
少なくとも15%に到達した後、ポリアミドを乾燥し固
相重合する工程である。第二工程では、当初加熱装置内
に存在させた水分、ポリアミドの付着水分および重縮合
により生成した縮合水を積極的に取り除き、更に酸素に
よる劣化を避けるため、加熱装置内部は減圧状態に保た
れる。このときの圧力は500torr以下が好ましく、更
に好ましくは100torr以下であり、30torr以下が特
に好ましい。また融着を避けるため、ポリアミドの温度
は融点より15℃以上低い温度が好ましく、更に好まし
くは210℃以下である。
【0038】上記いずれの工程でも、ポリアミドを加熱
する際の加熱装置伝熱面の最高温度は120℃以上23
0℃以下が好ましい。当該120℃以上とすることによ
り全工程の所要時間が相当に長くなるのを防止でき、当
該230℃以下とすることによりポリアミドの融点に近
くなるのを回避でき、装置内壁にポリアミド粒子が融着
するのを防止できる。
【0039】本発明の固相重合で用いられる加熱装置と
して連続式の加熱装置より、気密性に優れポリアミドと
酸素との接触を高度に絶つことができる回分式加熱装置
が好ましい。特にタンブルドライヤー、コニカルドライ
ヤー、ロータリードライヤー等と称される回転ドラム式
の加熱装置およびナウタミキサーと称される内部に回転
翼を備えた円錐型の加熱装置が好適に使用できうるが、
これらに限定されるものではない。
【0040】回分式加熱装置の運転条件、つまり装置内
のポリアミド粒子の移動速度は、ポリアミド粒子が均一
に加熱される範囲で任意に選択され、融着防止を目的と
して特に速い移動速度を与える必要はない。ポリアミド
粒子の移動速度は充填率および撹拌速度に依存するた
め、ポリアミド粒子が均一な加熱を受けるためには、充
填率が高くなれば撹拌速度を速くする必要があり、充填
率が低くなれば撹拌速度を遅くできる。例えば回転ドラ
ムの場合、充填率が40%未満のとき0.5〜30rp
mの回転数が好ましく、充填量が40%以上のときは2
〜60rpmが好ましい。しかし、前述した様にポリア
ミド粒子が均一に伝熱を受ける運転条件であれば特にこ
の条件に限定されるものではない。
【0041】更に、本発明のポリアミド固相重合体は分
子の損傷および非直線状分子成長などの異常反応が極め
て少ないので、ゲルおよびフィッシュアイの生成量も極
めて少ない。後述するように、275℃で30時間の溶
融処理後に測定した本発明のポリアミド固相重合体のゲ
ル濃度(96%硫酸への不溶解物の濃度)は0.1質量
%未満であるのが好ましい。
【0042】
【発明の効果】本発明に係るポリアミドの固相重合体に
よって以下の効果が得られる。 (イ)ゲルおよびフィッシュアイの少ない重合度の均質
な中、高粘度のポリアミドが得られボトル、シート、フ
ィルム及び繊維等の用途に好適に利用される。 (ロ)ポリアミド分子の損傷あるいは、非直鎖の分子成
長等の異常反応が極めて少ないポリアミドが得られるた
め、成形加工装置の滞留部分における劣化が少なくな
る。 (ハ)ゲルおよびフィッシュアイが少ないため、成形加
工時に用いられるフィルターの目詰まりが少なくなり、
圧力上昇が小さくなりフィルター交換頻度が少なくなる
ため、生産性が著しく向上する。 (ニ)ゲルおよびフィッシュアイが少ないため、成形加
工品の欠点あるいは欠陥品が少なくなり生産性が向上す
る。
【0043】(ホ)回分式加熱装置を用いて、結晶化度
が13%以下のポリアミド粒子の円滑な結晶化が可能で
あるため、結晶化を目的とした予備的な処理装置を一切
必要とせず、結晶化と固相重合が一装置で可能である。 (ヘ)結晶化前後において、水分(水蒸気)の影響で熱
伝導効率が良くなり、昇温時間の短縮が可能である。 (ト)回分式加熱装置へのポリアミド粒子の充填率を高
くすることが可能となり、生産性が向上する。 (チ)回分式加熱装置内のポリアミド粒子の移動速度を
速くする必要が無くなり、動力が低減できる。 (リ)回分式加熱装置内でポリアミド粒子が融着しない
ため、偏心、動力変動、回転の阻害等、装置負荷が著し
く低減できる。 (ヌ)回分式加熱装置を用いて、ポリアミド粒子を加熱
するため、溝型攪拌加熱装置と比較し、ポリアミドの黄
変、および微粉の発生等品質の低下が抑えられるととも
に、不活性ガスの使用量が少ない。
【0044】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し、本発明を
具体的に説明する。なお本発明における評価のための測
定は以下の方法によった。 (イ)相対粘度(a) ポリアミド1gを精秤し、96%硫酸100mlに20
〜30℃で攪拌溶解した。完全に溶解した後、速やかに
キャノンフェンスケ型粘度計に溶液5mlを取り、25
℃±0.03℃の恒温槽中で10分間放置後、落下時間
(t)を測定した。また、96%硫酸そのものの落下時
間(t0 )も同様に測定した。tおよびt0 から次式
(E)により相対粘度を求めた。 相対粘度=t/t0 ・・・・・・・・・・(E)
【0045】(ロ)末端アミノ基濃度 ポリアミド0.3〜0.5gを精秤し、フェノール/エ
タノール=4/1容量溶液30mlに20〜30℃で攪
拌溶解した。完全に溶解した後、攪拌しつつN/100
塩酸水溶液で中和滴定して求めた。 (ハ)末端カルボキシル基濃度 ポリアミド0.3〜0.5gを精秤し、ベンジルアルコ
ール30mlに窒素気流下160〜180℃で攪拌溶解
した。完全に溶解した後、窒素気流下80℃以下まで冷
却し、攪拌しつつメタノールを10ml加え、N/10
0水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定して求めた。
【0046】(ニ)数平均分子量(c) 末端アミノ基濃度及び末端カルボキシル基濃度から次式
(F)により求めた。 数平均分子量=2×106 /(〔NH2 〕+〔COOH〕)・・・(F) (〔NH2 〕は末端アミノ基濃度(μeq/g)、〔CO
OH〕は末端カルボキシル基濃度(μeq/g)を表
す。) (ホ)ゲル濃度 ポリアミド1gを精秤し、96%硫酸100mlに入
れ、室温で24時間溶解した。その後質量既知のガラス
製ろ過フィルター(3G)でろ過し、フィルターを96
%硫酸で良く洗浄し、更にメタノールで洗浄した。この
フィルターを真空中にて24時間/100℃の条件で乾
燥し、フィルターを秤量後、硫酸不溶解分をゲル濃度と
して算出した。 (ヘ)水分濃度(質量%) ペレット2gを、三菱化学(株)製、カールフィッシャ
ー微量水分測定装置(CA−05型)および気化装置
(VA−05型)を用い、融点温度で30分の気化条件
で水分量を定量し、水分濃度を求めた。
【0047】実施例1〜2、比較例1 〔ポリメタキシリレンアジパミドの溶融重合〕メタキシ
リレンジアミンとアジピン酸を溶融状態で所定時間重縮
合後、重合槽下部のノズルからストランドとして取り出
し、水冷した後ペレット形状に切断し、溶融重合ポリメ
タキシリレンアジパミドを得た。このポリメタキシリレ
ンアジパミドの性状を表1に示す。
【0048】〔ポリメタキシリレンアジパミドの固相重
合〕次にこのポリメタキシリレンアジパミドのペレット
200gを1000mlのナス型フラスコにとり、オイ
ルバスに浸漬しつつ、エバポレーターの駆動部を利用し
40rpmで回転させた。1torr以下まで真空引きを行
い、99容量%以上の窒素で常圧にする操作を3回行っ
た。その後、オイルバスを80℃/時間の昇温速度で室
温から220〜230℃まで昇温して、ペレットを加熱
し固相重合を行った。ペレットの結晶化が終了し、更に
ペレット温度が140℃に到達してから真空引きを開始
した。ペレット温度が205℃に到達後、約4gサンプ
リングし、更にペレット温度を205℃に保ちながら9
0分毎に約4gサンプリングした。205℃到達から2
70分経過後、窒素を導入して常圧とし、オイルバスの
加熱を中止した。固相重合中のポリメタキシリレンアジ
パミドの相対粘度および数平均分子量を表1に示す。ま
た、溶融重合ポリメタキシリレンアジパミドおよび固相
重合反応中のポリメタキシリレンアジパミドの相対粘度
と数平均分子量の関係を図1に示した。
【0049】 表1 実施例1 実施例2 比較例1 非晶状態のポリメタキシリレンアジパミドの性状 相対粘度 2.13 2.21 2.21 〔COOH〕−〔NH2 〕(μeq/g) 39 10 −14 0分/205℃保持後のポリメタキシリレンアジパミドの性状 相対粘度 2.38 2.49 2.51 数平均分子量 19900 22800 20600 16200 ×相対粘度−数平均分子量 18700 17500 20100 90分/205℃保持後のポリメタキシリレンアジパミドの性状 相対粘度 2.88 3.45 3.70 数平均分子量 27800 37100 36100 16200 ×相対粘度−数平均分子量 18900 18800 23800 180分/205℃保持後のポリメタキシリレンアジパミドの性状 相対粘度 3.11 3.92 4.97 数平均分子量 32000 45700 47600 16200 ×相対粘度−数平均分子量 18400 17800 32900 270分/205℃保持後のポリメタキシリレンアジパミドの性状 相対粘度 3.19 4.26 5.78 数平均分子量 34300 49600 55900 16200 ×相対粘度−数平均分子量 17400 19400 37700
【0050】表1および図1から明らかな様に、〔CO
OH〕−〔NH2 〕が39μeq/gおよび10μeq
/gのとき、固相重合中におけるポリメタキシリレンア
ジパミドの相対粘度と数平均分子量の増加挙動は一致し
ており、式(C)を満足するが、〔COOH〕−〔NH
2 〕が−14μeq/gのときは、相対粘度の増加に比
較し数平均分子量の増加が鈍く、式(C)を満足せず、
ポリアミド分子の末端基濃度の低下と相対粘度の増加が
一定の相関関係を持たなくなる。つまり、通常の末端基
濃度の低下を伴うアミド基生成反応以外の高分子量化が
起きており、それに伴い粘度が増加したと解釈される。
【0051】実施例3、比較例2 [ポリメタキシリレンアジパミドの固相重合]表2の性
状を有する溶融重合ポリメタキシリレンアジパミドのペ
レット100kgをステンレス製の回転ドラム式の加熱
装置(0.25m3 )に仕込み、5rpmで回転させ
た。1torr以下まで真空引きを行い、99容量%以上の
窒素を導入して常圧にする操作を3回行った。その後、
熱媒を室温から230℃まで昇温しペレットを加熱し固
相重合を行った。ペレットの結晶化が終了し、更にペレ
ット温度が140℃に到達してから真空引きを開始し
た。ペレット温度が200℃に到達後、窒素を導入して
常圧とし、熱媒を水にて熱交換し、冷却を行い、ペレッ
ト温度を60℃まで冷却しポリメタキシリレンアジパミ
ドの固相重合体を得た。相対粘度を表2に示す。
【0052】[溶融滞留試験]上記の様にして得られた
ポリメタキシリレンアジパミドの固相重合体を、硬質ガ
ラス製試験管(25mmφ、200mmL)に20gと
り、気相部に窒素を流しながら275℃で溶融し30時
間保った。その後、窒素を流しながら室温まで冷却し
た。この様にして得られた試料のゲル濃度の測定結果を
表2に示す。
【0053】 表2 実施例3 比較例2 非晶状態のポリメタキシリレンアジパミドの性状 相対粘度 2.12 2.06 〔COOH〕−〔NH2 〕(μeq/g) 16 -18 ポリメタキシリレンアジパミドの固相重合体の性状 相対粘度 2.61 2.63 数平均分子量 23900 20400 16200 ×相対粘度−数平均分子量 18400 22200 30時間/275℃溶融滞留後 ゲル濃度(wt%) ≦ 0.1 5
【0054】表2から明らかな様に、〔COOH〕−
〔NH2 〕が−18μeq/gのとき、長期の溶融滞留
により、著しくゲルの生成が多くなる。一方、〔COO
H〕−〔NH2 〕が16μeq/gでは、ゲルの生成は
ほとんど認められなかった。
【0055】実施例4、比較例3 [ポリメタキシリレンアジパミドの溶融重合]メタキシ
リレンジアミンとアジピン酸を溶融状態で所定時間重縮
合後、重合槽下部のノズルからストランドとして取り出
し、空冷した後ペレット形状に切断し、溶融重合ポリメ
タキシリレンアジパミドを得た。このポリメタキシリレ
ンアジパミドの性状を表3に示す。 〔ポリメタキシリレンアジパミドの固相重合〕次にこの
ポリメタキシリレンアジパミドのペレット135kgを
ステンレス製の回転ドラム式の加熱装置(容積:0.2
5m3 )に仕込み、5rpmで回転させた。1torr以下
まで真空引きを行い、99容量%以上の窒素で常圧にす
る操作を3回行った。
【0056】その後回転を止め、窒素流通下に蒸留水を
加えて水分濃度を所定の濃度に調整し、再び5rpmで
回転した。熱媒を室温から230℃まで昇温しペレット
を加熱した。加熱装置内の雰囲気中の酸素濃度は、1容
量%以下であった。ペレットの結晶化が終了し、更にペ
レット温度が140℃に到達してから真空引きを開始
し、30torr以下に保った。ペレット温度が200℃に
到達後、窒素を導入して常圧とし、熱媒を水にて熱交換
し、冷却を行い、ペレット温度を60℃まで冷却しポリ
メタキシリレンアジパミドの固相重合体を得た。固相重
合後に装置内壁のペレットの固着状況を観察したところ
固着は全く認められなかった。固相重合体の品質分析結
果は表3のとおりであった。
【0057】[溶融滞留試験]上記の様にして得られた
ポリメタキシリレンアジパミドの固相重合体を、硬質ガ
ラス製試験管(25mmφ、200mmL)に20gと
り、気相部に窒素を流しながら275℃で溶融し30時
間保った。その後、窒素を流しながら室温まで冷却し
た。この様にして得られた試料のゲル濃度の測定結果を
表3に示す。
【0058】比較例4 [ポリメタキシリレンアジパミドの固相重合]実施例4
で用いた溶融重合ポリメタキシリレンアジパミドのペレ
ット100kgをステンレス製の回転ドラム式の加熱装
置(0.25m3 )に仕込み、5rpmで回転させた。
その後真空引きを行ない、30torr以下の減圧状態を保
ちながら、熱媒を室温から230℃まで昇温しペレット
を加熱し固相重合を行った。ペレット温度が200℃に
到達後、窒素を導入して常圧とし、熱媒を水にて熱交換
し冷却を行い、ペレット温度を60℃まで冷却した。固
相重合後に加熱装置内部の伝熱面(内壁)におけるペレ
ットの固着状況を観察したところ、内壁全面にペレット
が固着していた。固着していないペレットを取り出した
後、固着ペレットは別に採取し固着量および相対粘度を
測定した。固着していないペレットを固相重合体とし、
品質分析結果を表3に示した。
【0059】〔溶融滞留試験〕上記の様にして得られた
ポリメタキシリレンアジパミドの固相重合体について、
実施例4と同様にゲル濃度の測定結果を行ない、結果を
表3に示した。
【0060】 表3 実施例4 比較例3 比較例4 非晶状態のポリメタキシリレンアジパミドの性状 相対粘度 2.12 2.06 2.12 〔COOH〕−〔NH2 〕(μeq/g) 16 -18 16 水分率(wt%) 0.18 0.14 0.18 仕込み量(kg) 135 135 100 蒸留水添加量(wt%) 0.3 0.3 0 減圧開始のペレット温度(℃) 140 140 rt 壁面に固着したペレットの性状 固着量(wt%) 0 0 6 相対粘度 2.93 ポリメタキシリレンアジパミドの固相重合体の性状 相対粘度 2.69 2.70 2.72 数平均分子量 25700 23300 26500 16200 ×相対粘度−数平均分子量 17900 20400 17600 水分率(%) 0.03 0.03 0.02 30時間/275℃溶融滞留後 ゲル濃度(wt%) ≦ 0.1 5 ≦ 0.1
【0061】表3から明らかな様に、〔COOH〕−
〔NH2 〕が−18μeq/gのとき長期の溶融滞留に
より、著しくゲルの生成が多くなる。一方、〔COO
H〕−〔NH2 〕が16μeq/gでは(実施例4、比
較例3)、ゲルの生成はほとんど認められなかった。ま
た、減圧状態でポリメタキシリレンアジパミドを室温か
ら昇温したときは(比較例4)、水分濃度を調整したと
きより、充填量が少ない(攪拌混合が良好)にも関わら
ず加熱装置内壁への固着が激しかった。更に固着ペレッ
トは固着していないペレットより高粘度であり、重合度
の均質な固相重合体が得られなかった。減圧状態でポリ
メタキシリレンアジパミドを室温から昇温したことによ
り、結晶化温度域において加熱装置内部は乾燥状態とな
り、結晶化が水分により促進されず、また、粘着性の発
現する温度域が高くなったため、融着が生じ、結晶化後
も崩れることなく固着したものと推定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、実施例2および比較例1における、
固相重合反応中の相対粘度および数平均分子量の変化
(表1に記載)を示すグラフ。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタキシリレンジアミンを80モル%以
    上含むジアミン成分とアジピン酸を80モル%以上含む
    ジカルボン酸成分を溶融状態で重縮合して得られた下記
    式(A)、および式(B)を満足するポリアミドを更に
    固相重合して得た、下記式(C)および式(D)を満足
    するポリアミドの固相重合体。 1.83≦a≦2.28 ・・・・・・・・・・・・・・(A) 8μeq/g≦b≦82μeq/g ・・・・・・・・・・・(B) 16500<16200×d−c<20000 ・・・・(C) 2.30≦d≦4.20 ・・・・・・・・・・・・・・(D) (ここで、aは溶融状態で重縮合して得られたポリアミ
    ドの相対粘度(樹脂1gを96%硫酸100mlに溶解
    し、25℃で測定した値。以下同じ。)を表し、bは末
    端基濃度差(〔COOH〕−〔NH2 〕)を表わし、d
    は固相重合して得られたポリアミドの相対粘度を表し、
    cは数平均分子量(2×106 /(〔COOH〕+〔N
    2 〕)から計算した値。)を表し、〔COOH〕は末
    端カルボキシル基濃度(μeq/g)、〔NH2 〕は末端
    アミノ基濃度(μeq/g)をそれぞれ表す。)
  2. 【請求項2】 ポリアミド固相重合体の数平均分子量が
    19500〜50000であることを特徴とする請求項
    1記載のポリアミドの固相重合体。
  3. 【請求項3】 溶融状態で重縮合して得られたポリアミ
    ドの結晶化度が13%以下であることを特徴とする請求
    項1記載のポリアミドの固相重合体。
  4. 【請求項4】 275℃で30時間溶融処理した後に測
    定したゲル濃度(96%硫酸への不溶解物の濃度)が
    0.1質量%未満である請求項1〜3のいずれかに記載
    のポリアミドの固相重合体。
  5. 【請求項5】(1)メタキシリレンジアミンを80モル
    %以上含むジアミン成分とアジピン酸を80モル%以上
    含むジカルボン酸成分を溶融状態で重縮合して得られた
    請求項1記載の下記式(A)、および式(B)を満足す
    る結晶化度が13%以下のポリアミドを回分式加熱装置
    に投入し、前記回分式加熱装置内の水分量の総和が前記
    ポリアミドの0.2質量%以上となるように水分濃度を
    調整する工程、(2)水分濃度調整後、加熱装置伝熱面
    の最高温度を120℃以上230℃以下に制御しなが
    ら、酸素濃度が5容積%以下の雰囲気中で、加熱装置内
    から水分を除去することなく、前記ポリアミドを60℃
    以上160℃以下に加熱して結晶化を進行する工程、お
    よび(3)結晶化度が少なくとも15%に到達した後、
    前記回分式加熱装置内を500torr以下に減圧し、融点
    より15℃以上低い温度に加熱し、請求項1記載の下記
    式(C)および式(D)を満足するポリアミドを得る工
    程、により得られたポリアミドの固相重合体。
  6. 【請求項6】 水分濃度が、ポリアミドの吸湿あるいは
    吸水により調製されることを特徴とする、請求項5記載
    のポリアミドの固相重合体。
  7. 【請求項7】 水分濃度が、水あるいはスチームを添加
    することにより調製されることを特徴とする、請求項5
    記載のポリアミドの固相重合体。
  8. 【請求項8】 回分式加熱装置が回転ドラムである請求
    項5記載のポリアミドの固相重合体。
  9. 【請求項9】 融点より15℃低い温度が210℃以下
    である請求項5記載のポリアミドの固相重合体。
  10. 【請求項10】 請求項5記載の(2)の工程が、酸素
    濃度が1容積%以下の雰囲気下で行われる請求項5記載
    のポリアミドの固相重合体。
  11. 【請求項11】 請求項5記載の(3)の工程が、10
    0torr以下の減圧下で行われる請求項5記載のポリアミ
    ドの固相重合体。
  12. 【請求項12】 ポリアミドがポリメタキシリレンアジ
    パミドである請求項1および請求項5記載のポリアミド
    の固相重合体。
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