JP2006045528A - ポリアミド樹脂及び多層成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】バリア性、機械的特性、耐薬品性、耐熱性や成形性に優れたバリア材を提供する。
【解決手段】主としてメタキシリレンジアミン単位と、α,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位の混合ジカルボン酸単位からなる、溶融重縮合により得られた重合体Aを、水の存在下、70〜120℃で結晶化し、次いで、不活性ガス雰囲気中または減圧下、重合体Aの融点−50℃〜重合体Aの融点−10℃の温度範囲で加熱処理して得たポリアミド樹脂。
【選択図】なし

Description

本発明は、特定の加熱処理を行った、特定の組成を有するポリアミド樹脂及び多層成形体に関するものであり、詳しくは、バリア性、機械的特性、耐薬品性、耐熱性および成形性に優れた熱処理ポリアミド樹脂及び多層成形体に関するものである。
ポリアミドは、優れた機械的性能を有することから、自動車や電気電子部品などの射出成形物用の材料として幅広く利用されている。また、食品、飲料、薬品、電子部品等の包装資材としても利用されている。なかでもキシリレンジアミンと脂肪族ジカルボン酸との重縮合反応により得られるポリアミド(以下「MXナイロン」ということがある)、特にメタキシリレンジアミンとアジピン酸から得られるポリアミド(ポリアミドMXD6)は、酸素、炭酸ガス等のガス状物質に対する透過性が低いので、ガスバリア材料としてフィルム、ボトル等の成形物に利用されている。
近年、軽量化、防錆処理不要化、形状の自由度向上、加工工数の削減や製造の全自動化などの面から、ブロー成形などにより製造された樹脂製燃料用容器が注目され、金属製燃料用容器からの代替が進んでいる。しかし、従来用いられているポリエチレン(高密度ポリエチレン)は、機械的強度、成形加工性、経済性に優れるものの、燃料に対するバリア性能が乏しいため、燃料透過量に対する規制に対応できなくなっている。
そのため、内面がフッ素処理された容器や、燃料バリア性のあるポリアミドやエチレン−ビニルアルコール共重合体などをバリア層としてポリエチレン層の間に設けた多層容器などが提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。フッ素処理は、有害ガス取り扱い上の安全性確保が必要であり、また、処理後のフッ素回収などの煩雑な工程が必要なので現在はほとんど使用されていない。前記バリア層を設けることにより燃料の透過量をある程度減らすことができるものの、燃料に対するバリア性は完全ではなかった。バリア層の厚みを厚くすると、衝突時の衝撃吸収が低下したり、重量の増加やコスト高になるなどの不都合があり、燃料バリア性の改善は困難であった。従って、提案された多層容器は、今後ますます強化される規制に十分に応えていくことが困難であった。ガソリンにエタノール等を添加することにより、化石燃料の使用量を減らし二酸化炭素の排出量を削減できるため、エタノールの燃料としての利用が検討されている。従来のナイロン6、エチレン−ビニルアルコール共重合体などのバリア材は、アルコール類に対するバリア性が劣るために、より高いバリア性を有する材料が望まれている。
燃料用容器は通常ダイレクトブロー方式で成形される。上記した従来のバリア材は耐熱性が劣るため、成形時の樹脂温度の上昇や樹脂の滞留によって、ゲルが生じやすくなる。そのため、生産条件が制限されたり、成形時に生じるバリのリサイクルが困難になったり、装置を稼動及び停止する際に熱安定性に優れる樹脂に切り替える必要があるなど、生産性や材料の有効利用に問題を有している。特に、ダイレクトブロー成形では、樹脂の溶融粘度が低いとドローダウンが生じ、得られた製品の厚みが薄すぎたり、偏肉等の不具合が生じる。また、成形温度が高すぎると外層に用いられるポリオレフィンが溶融し粘度が低下し、ドローダウンが生じるため好ましくない。
特開平3−32815号公報 特開平5−345349号公報 特開平6−340033号公報 特開平9−29904号公報 特開2001−97053号公報
本発明は、以上のような従来技術の問題を解決し、バリア性、機械的特性、耐薬品性、耐熱性や成形性に優れたバリア材を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、溶融重縮合して得た特定のモノマー組成比を有するポリアミド樹脂を、さらに特定の条件で加熱処理して得たポリアミド樹脂が、バリア性、機械的特性、耐薬品性、耐熱性や成形性に優れていることを見いだし、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、ジアミン単位とジカルボン酸単位からなり、該ジアミン単位の70モル%以上がメタキシリレンジアミン単位であり、該ジカルボン酸単位の70モル%以上が炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位のモル比が30:70〜95:5である混合ジカルボン酸単位である、溶融重縮合により得られた重合体Aを、重合体Aに対して1〜30重量%の水の存在下、かつ、70〜120℃で0.5〜4時間維持することにより結晶化し、次いで、不活性ガス雰囲気中または減圧下で、重合体Aの融点−50℃〜重合体Aの融点−10℃の温度で1〜12時間加熱処理して得られたことを特徴とするポリアミド樹脂(熱処理ポリアミド樹脂)に関する。
また、本発明は、前記熱処理ポリアミド樹脂からなるバリア層と、他の熱可塑性樹脂からなる層をそれぞれ少なくとも1層含む多層成形体に関する。
本発明の熱処理ポリアミド樹脂は、バリア性、機械的特性、耐薬品性、耐熱性や成形性に優れているので、食品、飲料、薬品等の包装資材ならびに燃料容器などのバリア材として好適である。特に、アルコールに対するバリア材として好適である。従って、本発明の工業的意義は大きい。
本発明の熱処理ポリアミド樹脂は、ジアミン成分とジカルボン酸成分とを溶融状態で重縮合して得たポリアミド樹脂(重合体A)を、結晶化させ、さらに特定の条件で加熱処理して得られる。
熱処理ポリアミド樹脂中、ジアミン単位の70モル%以上、好ましくは75モル%以上、より好ましくは80モル%以上(それぞれ100モル%を含む)はメタキシリレンジアミン単位である。メタキシリレンジアミン以外のジアミン成分としては、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン;パラフェニレンジアミン、パラキシリレンジアミン等の芳香環を有するジアミン;ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等の脂環族ジアミン類等を挙げることができる。熱処理ポリアミド樹脂は、上記メタキシリレンジアミン以外のジアミン成分に由来する単位を、全ジアミン単位の30モル%以下(ゼロを含む)含んでいてもよい。
熱処理ポリアミド樹脂中、ジカルボン酸単位の70モル%以上、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上(それぞれ100モル%を含む)は炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位からなる混合ジカルボン酸単位である。炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位のモル比は、30:70〜95:5、好ましくは40:60〜95:5、より好ましくは50:50〜90:10、さらに好ましくは60:40〜85:15である。イソフタル酸単位をこの範囲で含むと、バリア性、特にメタノール、エタノールやメチル tert−ブチル エーテル(MTBE)に対するバリア性が向上する。
炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸等が例示できる。これら中でもアジピン酸が好ましい。
上記のような混合ジカルボン酸単位含むことにより、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位のみを含む場合に比べ、熱処理ポリアミド樹脂の融点が低下し、より低温で成形できるので、成形エネルギーの低減や成形サイクルの短縮化ができる。また、熱処理ポリアミド樹脂の溶融粘度が増大し、ドローダウン等の成形不良が避けられるので、成形加工性が向上する。炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸およびイソフタル酸以外のジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、オルソフタル酸等のフタル酸化合物、1,2−ナフタレンジカルボン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、1,7−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸といった異性体等のナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。熱処理ポリアミド樹脂は、上記炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸およびイソフタル酸以外のジカルボン酸成分に由来する単位を、全ジカルボン酸単位の30モル%以下(ゼロを含む)含んでいてもよい。
熱処理ポリアミド樹脂は、前記ジアミン成分とジカルボン酸成分を溶融状態で重縮合して重合体Aを製造し、該重合体Aを結晶化させ、さらに特定の条件で加熱処理することにより製造される。
上記溶融重縮合において、安息香酸、プロピオン酸、酪酸等のモノカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸;無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等のカルボン酸無水物等を本発明の効果を損なわない範囲で加えても良い。また、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム、ω−エナントラクタムなどのラクタム類;6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、9−アミノノナン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸などを本発明の効果を損なわない範囲で加えても良い。
溶融重縮合は、例えば、メタキシリレンジアミンとアジピン酸およびイソフタル酸からなるナイロン塩を水の存在下に、加圧下で昇温し、加えた水および縮合水を取り除きながら溶融状態で重合させる方法により行うことができる。また、メタキシリレンジアミンを溶融状態のアジピン酸とイソフタル酸混合物に直接加えて、常圧下で重縮合する方法によっても行うことができる。この場合、反応系を固化させることの無いように、メタキシリレンジアミンを連続的に加えて、重縮合中の反応温度が生成するオリゴアミドおよびポリアミドの融点以上に保たれるように反応系を昇温しつつ、重縮合を進めるのが好ましい。
溶融重縮合により得られた重合体Aの末端アミノ基濃度は30〜100μ当量/g、末端カルボキシル基濃度は100〜30μ当量/g、数平均分子量は11000〜20000、融点は160〜235℃、および溶融粘度は200〜2500Pa・s(100sec−1)であるのが好ましい。
重合体Aを結晶化し、次いで、加熱処理する方法として、例えば、回転ドラム等の回分式加熱装置を用いて、不活性ガス雰囲気中もしくは減圧下において、水の存在下で緩やかに加熱し、融着を回避しつつ結晶化させた後、更に加熱処理を行う方法;溝型攪拌加熱装置を用いて、不活性ガス雰囲気中で加熱し、結晶化させた後、ホッパー形状の加熱装置を用いて、不活性ガス雰囲気中で加熱処理する方法;溝型攪拌加熱装置を用いて結晶化させた後、回転ドラム等の回分式加熱装置を用いて加熱処理を行う方法などが挙げられる。中でも、回分式加熱装置を用いて、結晶化ならびに加熱処理を行う方法が好ましい。
上記溶融重縮合により得られた重合体Aは結晶化速度が遅いため、加熱処理時に加熱装置への融着や固着及びペレット同士の固着といった不具合を生じる恐れがある。そのため、事前に重合体Aの結晶化処理を行ってから加熱処理を行うことが好ましい。重合体Aの1〜30重量%の水を加え、70〜120℃付近まで0.1〜3℃/分の昇温速度で穏やかに加熱し、該範囲内の温度で0.5〜4時間維持することによって重合体Aの結晶化が進み、融着や固着といった現象を防ぐことができる。更に、結晶化終了後に速やかに系内の水分を除去し、さらに昇温を行うことで連続的に加熱処理を行うことができるので、エネルギー効率を損なうことなく効率的に生産を行うことが可能となる。水の量が重合体Aの1重量%未満では、結晶化処理中に重合体Aが装置の壁に付着する恐れがあるばかりでなく、結晶化処理の時間が長くなる問題がある。また、30重量%を越えると、結晶化終了後の水分除去が困難となる問題がある。また、結晶化のための加熱処理条件が上記範囲内であれば、結晶化度が10%以上となり好ましいが、範囲を越えると、結晶化不十分や処理時間の延長などの不具合となる恐れがある。結晶化は空気中で行ってもよいが、不活性ガス雰囲気中または減圧下(好ましくは0.1〜3.5kPa)で行うのが好ましい。
結晶化後の重合体Aを加熱処理することで、ポリアミド樹脂の数平均分子量や粘度が増加し、フィルムやシートおよびボトル等の多層容器を作製する際のドローダウン、シート端部へのポリアミド樹脂の偏り等が抑制されるため、成形性に優れた熱処理ポリアミド樹脂を得ることができる。加熱処理は、重合体Aの融点−50℃〜重合体Aの融点−10℃の温度で1〜12時間、不活性ガス雰囲気中または減圧下(好ましくは0.01〜1.33kPa)で加熱処理を行うことが好ましい。加熱処理温度が融点−50℃を下回る場合、加熱処理不足となり、特性改善効果が不十分となる。また、融点−10℃を上回る場合、ポリアミド樹脂が装置内壁に付着する不具合が生じる。また、処理時間が1時間未満では、加熱処理不十分となる問題があり、12時間を越える場合は、時間のわりに特性改善の効果が小さい。
本発明の熱処理ポリアミド樹脂は、数平均分子量が16000〜50000であることが好ましく、17000〜45000がより好ましい。数平均分子量が上記範囲内であると、機械的特性、耐アルコール性、加工性が良好である。
熱処理ポリアミド樹脂の融点は、好ましくは160〜230℃、より好ましくは170〜220℃、さらに好ましくは180〜210℃である。熱処理ポリアミド樹脂の融点を他の熱可塑性樹脂に近づけることにより、多層成形体作製時の熱可塑性樹脂との成形温度差による厚みムラ等の不良発生や、樹脂劣化による臭気及び着色を抑えることが可能となる。
熱処理ポリアミド樹脂の成形温度(通常、165〜235℃)における剪断速度100sec−1での溶融粘度は、好ましくは2000〜8000Pa・sであり、より好ましくは2500〜7000Pa・sである。該熱処理ポリアミド樹脂の溶融粘度が上記範囲内であると、中空成形方法などで多層成形体を作製する際のドローダウン、機械的強度の低下などを避けることができる。上記範囲を越えるポリアミド樹脂は製造が困難であり、また、成形時に過大な負荷がかかるため好ましくない。
熱処理ポリアミド樹脂のガラス転移点は90〜130℃であることが好ましい。ガラス転移点が90℃以上であると高温下でのバリア性に優れる。また、下記実施例で用いた方法により測定した熱処理ポリアミド樹脂の燃料透過量は、好ましくは5g/day以下、より好ましくは0.1〜5g/day、さらに好ましくは0.1〜2g/dayである。また、末端アミノ基濃度は、好ましくは10〜80μeq/g、より好ましくは60〜80μeq/g、さらに好ましくは60〜75μeq/g、末端カルボキシル基濃度は、好ましくは80〜10μeq/g、より好ましくは50〜10μeq/g、さらに好ましくは40〜15μeq/gである。
熱処理ポリアミド樹脂は、有機膨潤化剤で処理したスメクタイト(有機膨潤化スメクタイト)を含有してもよい。スメクタイトは、0.25〜0.6の電荷密度を有する2−八面体型や3−八面体型の層状珪酸塩であり、2−八面体型としては、モンモリロナイト、バイデライト等、3−八面体型としてはヘクトライト、サボナイト等が挙げられる。これらの中でも、モンモリロナイトが好ましい。
有機膨潤化スメクタイトとは、高分子化合物、有機化合物等の有機膨潤化剤を、予め層状珪酸塩に接触させて、層状珪酸塩の層間を拡げたものである。
有機膨潤化剤として、第4級アンモニウム塩が好ましく使用できるが、好ましくは、炭素数12以上のアルキル基又はアルケニル基を少なくとも一つ以上有する第4級アンモニウム塩、特に好ましくは第4級アンモニウムハライド(クロライド、ブロマイド等)が用いられる。
有機膨潤化剤の具体例としては:
トリメチルドデシルアンモニウム塩、トリメチルテトラデシルアンモニウム塩、トリメチルヘキサデシルアンモニウム塩、トリメチルオクタデシルアンモニウム塩、トリメチルエイコシルアンモニウム塩等のトリメチルアルキルアンモニウム塩;
トリメチルオクタデセニルアンモニウム塩、トリメチルオクタデカジエニルアンモニウム塩等のトリメチルアルケニルアンモニウム塩;
トリエチルドデシルアンモニウム塩、トリエチルテトラデシルアンモニウム塩、トリエチルヘキサデシルアンモニウム塩、トリエチルオクタデシルアンモニウム塩等のトリエチルアルキルアンモニウム塩;
トリブチルドデシルアンモニウム塩、トリブチルテトラデシルアンモニウム塩、トリブチルヘキサデシルアンモニウム塩、トリブチルオクタデシルアンモニウム塩等のトリブチルアルキルアンモニウム塩;
ジメチルジドデシルアンモニウム塩、ジメチルジテトラデシルアンモニウム塩、ジメチルジヘキサデシルアンモニウム塩、ジメチルジオクタデシルアンモニウム塩、ジメチルジタロウアンモニウム塩等のジメチルジアルキルアンモニウム塩;
ジメチルジオクタデセニルアンモニウム塩、ジメチルジオクタデカジエニルアンモニウム塩等のジメチルジアルケニルアンモニウム塩;
ジエチルジドデジルアンモニウム塩、ジエチルジテトラデシルアンモニウム塩、ジエチルジヘキサデシルアンモニウム塩、ジエチルジオクタデシルアンモニウム塩等のジエチルジアルキルアンモニウム塩;
ジブチルジドデシルアンモニウム塩、ジブチルジテトラデシルアンモニウム塩、ジブチルジヘキサデシルアンモニウム塩、ジブチルジオクタデシルアンモニウム塩等のジブチルジアルキルアンモニウム塩;
メチルベンジルジヘキサデシルアンモニウム塩等のメチルベンジルジアルキルアンモニウム塩;
ジベンジルジヘキサデシルアンモニウム塩等のジベンジルジアルキルアンモニウム塩;
トリドデシルメチルアンモニウム塩、トリテトラデシルメチルアンモニウム塩、トリオクタデシルメチルアンモニウム塩等のトリアルキルメチルアンモニウム塩;
トリドデシルエチルアンモニウム塩等のトリアルキルエチルアンモニウム塩;
トリドデシルブチルアンモニウム塩等のトリアルキルブチルアンモニウム塩;および
4−アミノ−n−酪酸、6−アミノ−n−カプロン酸、8−アミノカプリル酸、10−アミノデカン酸、12−アミノドデカン酸、14−アミノテトラデカン酸、16−アミノヘキサデカン酸、18−アミノオクタデカン酸等のω−アミノ酸などが挙げられる。
また、水酸基及び/又はエーテル基含有のアンモニウム塩、中でも、メチルジヒドロキシエチル水素化牛脂アンモニウム塩、および、メチルジアルキル(PAG)アンモニウム塩、エチルジアルキル(PAG)アンモニウム塩、ブチルジアルキル(PAG)アンモニウム塩、ジメチルビス(PAG)アンモニウム塩、ジエチルビス(PAG)アンモニウム塩、ジブチルビス(PAG)アンモニウム塩、メチルアルキルビス(PAG)アンモニウム塩、エチルアルキルビス(PAG)アンモニウム塩、ブチルアルキルビス(PAG)アンモニウム塩、メチルトリ(PAG)アンモニウム塩、エチルトリ(PAG)アンモニウム塩、ブチルトリ(PAG)アンモニウム塩、テトラ(PAG)アンモニウム塩(ただし、アルキルはドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、エイコシルなどの炭素数12以上のアルキル基を表し、PAGはポリアルキレングリコール残基、好ましくは、炭素数20以下のポリエチレングリコール残基またはポリプロピレングリコール残基を表す)などの少なくとも一のアルキレングリコール残基を含有する4級アンモニウム塩も有機膨潤化剤として使用することができる。中でもトリメチルドデシルアンモニウム塩、トリメチルテトラデシルアンモニウム塩、トリメチルヘキサデシルアンモニウム塩、トリメチルオクタデシルアンモニウム塩、ジメチルジドデシルアンモニウム塩、ジメチルジテトラデシルアンモニウム塩、ジメチルジヘキサデシルアンモニウム塩、ジメチルジオクタデシルアンモニウム塩、ジメチルジタロウアンモニウム塩、メチルジヒドロキシエチル水素化牛脂アンモニウム塩が好ましい。なお、これらの有機膨潤化剤は、単独でも複数種類の混合物としても使用できる。
有機膨潤化スメクタイトの配合割合は、熱処理ポリアミド樹脂と有機膨潤化スメクタイトの合計に対し、1〜20重量%が好ましく、1.5〜15重量%がさらに好ましい。配合割合が1重量%以上であれば、バリア性の向上効果が現れ、又20重量%を越えても、それに見合ったバリア性向上効果が期待できない。
有機膨潤化スメクタイトは熱処理ポリアミド樹脂中で局所的に凝集することなく均一に分散している必要がある。ここでいう均一分散とは、熱処理ポリアミド樹脂中において層状珪酸塩が平板状に分離し、それらの50%以上が5nm以上の層間距離を有することをいう。この層間距離とは平板状物の重心間距離をいう。この距離が大きい程分散状態が良好であり、最終的にフィルム、シート、中空容器としたときの透明性等の外観が良好で、かつ酸素、炭酸ガス等のガス状物質に対するバリア性を向上させることができる。
熱処理ポリアミド樹脂に有機膨潤化スメクタイトを含有させる方法については、重合体A製造のための溶融重合中に有機膨潤化スメクタイトを添加し攪拌する方法、単軸もしくは二軸押出機等の通常用いられる種々の押出機を用いて熱処理ポリアミド樹脂と有機膨潤化スメクタイトとを溶融混練する方法等が挙げられるが、これらのなかでも、生産性、汎用性等の点から二軸押出機を用いる溶融混練方法が好ましい。
その際の溶融混練温度は180〜260℃、滞留時間は5分以下に調整し、スクリューは少なくとも一カ所以上の逆目スクリューエレメント及び/またはニーディングディスクを有し、該部分において一部滞留させながら行うことが好ましい。
溶融混練温度が上記範囲内であると、有機膨潤化スメクタイトの分散が良好になる。また、スクリューに滞留部を設けることにより、層状珪酸塩の分散性が向上する。分散性、熱分解とゲル発生の抑制の点から、一般的に溶融混練時間は、1〜5分に調整するのが好ましい。
本発明の熱処理ポリアミド樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、およびナイロン6、ナイロン66、ナイロン666等のポリアミドといった他の熱可塑性樹脂や、エラストマー、変性ポリオレフィン、アイオノマー、滑剤、離型剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、層状珪酸塩、ガラス繊維、Co、Mn、Znなどの無機または有機金属塩、錯体等の添加剤を加える事が出来る。
本発明の多層成形体に使用される熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、およびナイロン6、ナイロン66、ナイロン666等のポリアミド等が挙げられる。ポリオレフィンとしては、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、あるいはエチレン、プロピレン、ブテン等から選ばれる2種類以上のオレフィンの共重合体、およびそれらの混合体が例示できる。中でも、超高分子量高密度ポリエチレンが中空成形時のドローダウン防止、耐衝撃性、耐燃料膨潤性、耐水性に優れるため好ましく用いられる。また、本発明において使用しうる熱可塑性樹脂として、以上に例示したポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボネートおよびポリアミドは、互いに混合したり、エラストマー等の他の樹脂との混合や、例えばカーボンブラックや難燃剤等の他の添加剤と混合して使用することも可能である。
本発明の多層成形体とは、少なくとも1層の熱処理ポリアミド樹脂からなるバリア層と、少なくとも1層の熱可塑性樹脂層が積層してなるボトル状、カップ状、トレイ状、タンク状等の多層容器等が挙げられる。これらの成形方法には特に制限はないが、押出成形後さらに熱成形を行う方法、ブロー成形等の溶融成形法、サンドイッチ成形および二色成形と呼ばれる共射出成形等により製造される。具体的には、Tダイ押出機を用いて多層シートを製造し、さらに熱成形を行い、接着や溶着によって容器を得る方法、射出成形機あるいは押出機を用いて円筒状パリソンを成形し、該パリソンをブロー成形する方法、金型内に2種以上の溶融樹脂を順次射出する共射出成形等により製造される。
各層の厚さは、多層成形体の形状により異なるが、通常、バリア層の厚さは0.001〜1mm、熱可塑性樹脂層の厚さは0.01〜20mmの範囲から選択される。
多層成形体を構成するバリア層と熱可塑性樹脂層の各層の間に接着性樹脂層(接着層)を設けることができる。接着層を構成する接着性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン類からなる熱可塑性樹脂層を接着する場合であれば、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、またはこれらの酸無水物などで変性した、ポリエチレンやポリプロピレン、あるいはエチレン、プロピレン、ブテン類のオレフィン類の共重合体等が使用可能である。また、熱可塑性樹脂層がポリエステルあるいはポリカーボネートからなるものであれば、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、エチレン−アクリル酸系共重合体のアルカリまたはアルカリ土類金属架橋体およびエチレン−アクリル酸エステル系共重合体等が例示できるが、特に限定されるものではない。
多層成形体のバリア層は、本発明の熱処理ポリアミド樹脂と上記熱可塑性樹脂の混合により形成してもよい。その場合、相溶化剤として上記接着性樹脂や不飽和カルボン酸またはその無水物で変性されたオレフィンおよび/またはスチレン系共重合体を用いることが好ましい。また、熱処理ポリアミド樹脂や熱可塑性樹脂の粘度及び混合量を調整し、熱処理ポリアミド樹脂が連続層を形成するような分散状態をとることが望ましい。混合方法は、公知の方法であれば良く、樹脂ペレット同士をドライブレンドし押出機にて分散を行う方法、樹脂粉末を混合し押出機にて分散を行う方法、ミキサーを用いて分散を行う方法などが挙げられるが、特に限定するものではない。
本発明においては、バリや成形不良品を再度溶融し、リサイクル層として多層成形体に導入することも可能である。リサイクル層は、多層成形体の強度面からバリア層より外側層に配置することが好適である。
尚、本発明の目的を損なわない限り、本発明の多層成形体の各樹脂層には、滑剤、離型剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、層状珪酸塩、Co、Mn、Znなどの無機または有機金属塩、錯体等を加える事が出来る。
以下、実施例等により本発明を具体的に説明する。尚、実施例等において、ポリアミド樹脂及び多層成形体の評価は下記の方法によった。
(1)ポリアミド樹脂の末端アミノ基濃度
ポリアミド樹脂0.3〜0.5gを精秤し、フェノール/エタノール=4/1容量溶液30ccに20〜30℃で撹拌溶解した。完全に溶解した後、三菱化学(株)製自動滴定装置を用いて、N/100塩酸水溶液で中和滴定して求めた。
(2)ポリアミド樹脂の末端カルボキシル基濃度
ポリアミド樹脂0.3〜0.5gを精秤し、ベンジルアルコール30ccに窒素気流下160〜180℃で撹拌溶解した。完全に溶解した後、窒素気流下80℃以下まで冷却し、撹拌しつつメタノールを10cc加え、三菱化学(株)製自動滴定装置を用いて、N/100水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定して求めた。
(3)ポリアミド樹脂の数平均分子量
末端アミノ基濃度及び末端カルボキシル基濃度から次式より算出した。
数平均分子量=2×10/(末端カルボキシル基濃度+末端アミノ基濃度)
(4)ポリアミド樹脂の融点
島津製作所(株)製熱流束示差走査熱量計を使用し、10℃/分の条件で測定した。
(5)ポリアミド樹脂の溶融粘度
東洋精機(株)製キャピログラフ1C(キャピラリはL/D=10)を使用し、樹脂温度210℃、剪断速度100sec−1において測定した
(6)ゲル濃度
PTFE製型板の内径36mm、深さ1mmの円盤状キャビティにポリアミド樹脂1.2gを仕込み、気相部を残さないようにPTFE製蓋にて密閉し、210℃、100kg/cmにて30秒間、加熱プレスすることにより円盤状プレートを得た。当該プレートを、予め210℃に加温したPTFE製型板の同形状のキャビティに挿入し、プレス圧力100kg/cm以上にて72時間プレスし、その後、室温まで急冷してサンプルを取り出した。サンプル100mgを製秤し、ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)20ccに入れ、室温で24時間溶解した。その後重量既知のPTFE製メンブランフィルター(孔径3μm)でろ過し、フィルターをHFIPにて洗浄した。このフィルターを熱風乾燥機にて30分/120℃の条件で乾燥し、フィルターを秤量後、HFIP不溶解分の重量百分率をゲル濃度として算出した。
(7)燃料透過量
ポリアミド樹脂を20mm径の単軸押出機に仕込み、設定温度170〜240℃にて厚み70μmのフィルムを作製した。得られたフィルムを11×13cm角に2枚切り出し、それぞれを合わせて、3片をシール幅10mmでヒートシールし、袋を作製した。得られた袋に、燃料(イソオクタン/トルエン/エタノール=40/40/20vol%)を60g充填し、口部をシール幅10mmでヒートシールした。該燃料充填袋を、40℃/65%RHに調整した防爆型恒温恒湿槽に放置し、一日毎に燃料充填袋を測定して、一日あたりの重量変化量を記録した。一日あたりの重量変化量の最大値を燃料透過量として採用した。
(8)引張破断伸び
射出成形機を用いて、ポリアミド樹脂の射出成形片を作製し、ASTM D638に準拠して測定を行った。
(9)耐エタノール性1
射出成形機を用いて、寸法3.2×12.7×127mmのポリアミド樹脂射出成形片を作製した。スパン100mmの冶具を用いて射出成形片に荷重(12MPa)をかけて撓みを与えた。射出成形片の撓みの凸面上にエタノールをしみ込ませた脱脂綿をのせて一日放置した後、クラック発生の有無を観察した。
(10)耐エタノール性2
多層押出機を用いて、高密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン(株)製、ノバテックHD−HY540、190℃/2160gにおけるMFR=1.0g/10分)、接着性樹脂(三井化学(株)製、アドマーGT6、190℃/2160gにおけるMFR=0.9g/10分)およびポリアミド樹脂をそれぞれ押出機に仕込んで、高密度ポリエチレン樹脂層/接着性樹脂層/ポリアミド樹脂層/接着性樹脂層/高密度ポリエチレン樹脂層=300/40/100/40/300μmからなる多層シートを作製した。得られたシートを3×7cm角に切り出した後、23℃、50%RH下で3週間放置した。次いで、エタノールに10分間浸漬させた後、剥離の程度を観察した。
比較例1
攪拌機、分縮器、冷却器、滴下槽、および窒素ガス導入管を備えたジャケット付きの50L反応缶にアジピン酸12kg(82.11mol)とイソフタル酸3.41kg(20.53mol)を仕込んだ。反応缶内部を十分窒素置換した後、さらに少量の窒素気流下でアジピン酸とイソフタル酸を160℃で溶融した。これに、メタキシリレンジアミン13.75kg(100.95mol)を撹拌下に210分を要して滴下した。この間、内温は連続的に254℃まで上昇した。メタキシリレンジアミンの滴下とともに留出する水は、分縮器および冷却器を通して系外に除いた。メタキシリレンジアミン滴下終了後、内温を260℃まで昇温し、1時間反応を継続した。得られたポリマーを反応缶下部のノズルからストランドとして取り出し、水冷した後ペレット形状に切断し、ポリアミド1を得た。得られたポリアミド1および多層シート(耐エタノール性2)の各測定結果を表2に示す。
実施例1
比較例1で得たポリアミド1のペレット3kgと蒸留水0.15kgを10Lのナス型フラスコに仕込みエバポレーターに取り付けた。フラスコをオイルバスに浸漬し、エバポレーターを駆動して40rpmで回転させた。引き続き、1torr(133Pa)以下まで真空引きを行い、99容量%以上の窒素で常圧にする置換操作を3回行った。オイルバスを80℃まで昇温させた後、窒素雰囲気中、常圧で2時間保持し結晶化を行った。その後、約0.1kPaに減圧し、オイルバスを190℃まで昇温し、5時間保持して熱処理し、ポリアミド2を得た。得られたポリアミド2および多層シート(耐エタノール性2)の各測定結果を表1に示す。
比較例2
メタキシリレンジアミンを13.92kg(102.20mol)滴下した以外は、比較例1と同様に行いポリアミド3を得た。結果を表2に示す。
実施例2
比較例2で得たポリアミド3を用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド4を得た。結果を表1に示す。
実施例3
実施例2で得られたポリアミド4を97重量部と、有機膨潤化剤で処理したモンモリロナイト(白石工業(株)製、商品名「オルベン」)3重量部とをドライブレンドした後、該混合物を秤量フィーダーにて12kg/時間の速度で、シリンダー径37mm、逆目エレメントによる滞留部を有する強練りタイプのスクリューをセットした二軸押出機に供給した。シリンダー温度220℃、スクリュー回転数300rpm、滞留時間90秒の条件で溶融混練を行い、溶融ストランドを冷却エアーにて冷却、固化した後、ペレタイズ化し、ポリアミド5を得た。得られたポリアミド5および多層シート(耐エタノール性2)の各測定結果を表1に示す。
比較例3
エチレンービニルアルコール共重合体(クラレ製、商品名「エバール F−101B」)の各測定結果を表3に示す。
比較例4
ナイロン6共重合体(東レ、商品名「アミランCM6246」)の各測定結果を表3に示す。
Figure 2006045528
Figure 2006045528
Figure 2006045528

Claims (9)

  1. ジアミン単位とジカルボン酸単位からなり、該ジアミン単位の70モル%以上がメタキシリレンジアミン単位であり、該ジカルボン酸単位の70モル%以上が炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位のモル比が30:70〜95:5である混合ジカルボン酸単位である、溶融重縮合により得られた重合体Aを、重合体Aに対して1〜30重量%の水の存在下、かつ、70〜120℃で0.5〜4時間維持することにより結晶化し、次いで、不活性ガス雰囲気中または減圧下で、重合体Aの融点−50℃〜重合体Aの融点−10℃の温度で1〜12時間加熱処理して得られたことを特徴とするポリアミド樹脂。
  2. 数平均分子量が16000〜50000であることを特徴とする請求項1記載のポリアミド樹脂。
  3. 融点が160〜230℃であることを特徴とする請求項1又は2記載のポリアミド樹脂。
  4. 成形温度での剪断速度100sec−1での溶融粘度が2000〜8000Pa・sであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂。
  5. 末端アミノ基濃度が10〜80μeq/gであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド樹脂。
  6. 前記結晶化を回分式加熱装置内で行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリアミド樹脂。
  7. 前記結晶化と加熱処理を回分式加熱装置内で連続的に行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリアミド樹脂。
  8. 有機膨潤化剤で処理したスメクタイトを、ポリアミド樹脂と有機膨潤化剤で処理したスメクタイトの合計量に対して1〜20重量%含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のポリアミド樹脂。
  9. 少なくとも1層の請求項1〜8のいずれかに記載のポリアミド樹脂からなるバリア層、および、少なくとも1層の熱可塑性樹脂からなる層を含む多層成形体。
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