JPH0714428B2 - パチンコ機の中央入賞装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、パチンコ機の中央入賞装置に関するものであ
る。

［従来の技術］ 従来、パチンコ機の中央入賞装置としては、例えば特開
昭58−112571号公報に示されるように取付基板の前面左
右に遊技球が入り難い第１状態と遊技球が入り易い第２
状態に変換することができる可動片を対設し、その可動
片の下方に第２状態において受け入れた遊技球を入賞さ
せる一般入賞口及び特別入賞口を設け、その特別入賞口
へ遊技球が入ると可動片をあらかじめ定める時間や回数
で規制された第２状態を継続する特賞遊技状態として遊
技者に有利を与えるようにしたものが知られている。

［発明が解決しようとする問題点］ ところで、この従来の入賞装置は、長年に亘つて使用さ
れていて面白さが失なわれつつあり、人気の低下を招い
ている。また、特別入賞口が固定的に設けられているた
めに変化が少なく、遊技者にパチンコ遊技の興趣を十分
に与えるに至つていない。

それゆえに、本発明の目的は、遊技者の興味を引き、か
つパチンコ遊技の興趣を大いに高めるのに役立つ新規な
パチンコ機の中央入賞装置を提供することである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は、遊技球を受け入れない第１状態と遊技球を受
け入れ可能な第２状態とに変換する開閉部材と、この開
閉部材が受け入れた遊技球を下方へ導く第１の球流路を
備え、前記第１の球流路の途中に遊技球を検出するため
の第１の検出スイツチを設けている。

また、縦軸を中心に回転し、その周囲に前記第１の球流
路から流出する遊技球を受け入れるための複数の球受部
が形成され、そのうちの少くとも一つが特賞球受部に設
定された回転円盤と、前記球受部に入つた遊技球の球落
入部を開放する開位置と閉鎖する閉位置とに移動し得る
ように設けられた球止片を有する開閉機構と、前記特賞
球受部へ入つた遊技球を下方へ導く第２の球流路とを備
え、前記第２の球流路の途中に遊技球を検出するための
第２の検出スイツチを設けて構成されている。

［作用］ 開閉部材に受け入れられた遊技球は、第１の球流路を通
つて回転円盤の球受部又は特賞球受部のいづれかに入
る。球受部に入つた遊技球は、開閉機構の球止片が開位
置にあるとき球落入部まで運ばれて有効球として放出さ
れる。また、開閉機構の球止片が閉位置にあるとき球受
部に入つた遊技球は、そのまゝ保溜されて回転を続け、
開閉機構の球止片が開位置に移動したとき球落入部へ放
出される。

一方、特賞球受部へ入つた遊技球は、開閉機構に関係な
く第２の球流路へ導かれて第２の検出スイツチにより検
出され、その信号により開閉部材を所定時間又は所定回
数開閉する等の特賞遊技状態が付与される。また、第１
の検出スイツチは、特賞遊技状態の時にのみ通過する遊
技球を計数し、前記開閉機構は、第１の検出スイツチが
所定個数の遊技球を計数した時又は第２の検出スイツチ
の信号により開位置及び閉位置への移動が行われる。

［実施例］ 以下に、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第１図は本発明の一実施例の中央入賞装置を装着したパ
チンコ機の正面図である。パチンコ機１の遊技盤２には
入賞装置（通称チユーリツプ）3,始動入賞口4a〜4cなど
が形成され、ほぼ中央部にはこの発明の一実施例の中央
入賞装置５が装着される。

第２図は本発明の中央入賞装置５の前面からの斜視図、
第３図は中央入賞装置５の裏面からの斜視図、第４図は
一部断面にして示す正面図、第５図は一部断面にして示
す裏面図、第６図は中央縦断側面図である。中央入賞装
置５は、中央部と中央部から横方向左右に腕状に延びる
側部が形成された取付基板６を備える。取付基板６の中
央部の上端部位置には入賞孔7,7が穿設され、その前面
には遊技球を入賞孔7,7へ導くためのガイド部材８が形
成される。また、取付基板６の中央部には大きな開口が
形成され、その開口の前面周縁を囲つて枠部材９が形成
される。また、枠部材９の上方の中央部分に位置した取
付基板６には球入口10が透設され、その球入口10の左右
両側に一対の開閉部材11,11が対設される。

開閉部材11,11は、下端に支軸12を固植した腕部材11a,1
1aと、この腕部材11a,11aの上端に後端がピン11c,11cで
回動自在に連結された球受片11b,11bとの二部材で構成
される。前記腕部材11a,11aの支軸12は取付基板６の裏
面に突設した筒部13,13に挿通され、これによつて腕部
材11a,11aが回動自在に支持される。また、球受片11b,1
1bの裏面のほぼ中間位置にはピン14,14が突設され、こ
のピン14,14は取付基板６に穿設したガイド孔15,15に挿
通される。

取付基板６の裏面上部には、開閉部材11,11を左右横方
向に開閉させるためのソレノイド16が装着される。ソレ
ノイド16のプランジヤ17には、両端に係合孔18,18を形
成した連結部材19が固着される。連結部材19の係合孔1
8,18には腕部材11a,11aの支軸12の先端に固着したリン
ク部材20,20のピン21,21が係合される。前記ソレノイド
16のプランジヤ17は、これに巻装したコイルばね22によ
つて常に下方へ付勢されており、これによつて開閉部材
11,11は第４図実線で示すように遊技球を受け入れない
直立した第１状態に回動される。また、ソレノイド16の
左右両側に位置した取付基板６には、下端が軸23,23に
より回動自在に支持されたレバー24,24が配設され、こ
れの上端に形成した筒部に前記球受片11b,11bのピン14,
14が挿入される。これによつて、球受片11b,11bがガイ
ド孔15,15に沿つて円滑に開閉される。

取付基板６の裏面下部には、開口と合致し、平面形状が
半円状の凹室25を有する箱枠26が装着される。箱枠26の
上面中央には、球入口10より入つた遊技球を後方へ導く
傾斜部27が形成され、箱枠26の後部には傾斜部27を流下
する遊技球を凹室25へ導くためのコ字状に屈曲する第１
の球流路28が設けられ、凹室25の奥壁の下部中央に球流
路28の流出口29が形成される。凹室25の底面30は第６図
に示すように前方へ傾斜して配され、その中央部分に円
形凹部31が形成され、前記円形凹部31には回転円盤32が
回転自在に配設される。回転円盤32は第７図に示すよう
に外周囲に遊技球を受け入れるための凹窪状の球受部33
が複数（例えば10個）形成され、そのうちの少なくとも
一つは周側壁を有し、かつ無底部とした特賞球受部33a
として形成される。そして、円形凹部31の底部部分に
は、回転円盤32の特賞球受部33aに一致する透孔34が穿
設され、その透孔34の下部には第２の球流路35が形成さ
れる。また前記流出口29の前方に位置した凹室25内に
は、遊技球を回転円盤32の球受部33又は特賞球受部33a
へ導くガイド片41が固着されている。

また、前記凹室25の底面下方には、固定板36が所定間隔
を保つて配設され、その下面にモータ37が固設される。
モータ37のモータ軸38は前記円形凹部31の中央部分に突
出され、このモータ軸38に回転円盤32の中心が固着され
る。これによつて、回転円盤32は円形凹部31内にて回転
自在に支持される。また、前記円形凹部31の前面部分
は、一部が欠除され、回転円盤32の球受部33に嵌入して
運ばれてきた遊技球を枠部材９の下方に形成された球排
出路39へ落下させるための球落入部40が形成される。

前記凹室25の底面と固定板36との間には開閉機構42が設
けられる。開閉機構42は、第８図及び第９図に示すよう
に後端両側に突出した軸部47,47によつて上下方向へ揺
動自在に支持される揺動板44と、略く字状に屈曲し、そ
の屈曲部において固定板36に突設した軸48により前後方
向へ回動自在に支持される作動レバー45と、ソレノイド
49とからなる。揺動板44は、先端に前記円形凹部31の球
落入部40に臨む球止片43が形成され下面には先端へ向つ
て順に高くなるカム突条46が一体に突設される。作動レ
バー45は、その一端がソレノイド49のプランジヤ50に連
結され、該ソレノイド49が消磁した状態においてこれの
プランジヤ50に巻装したコイルばね51によつて第９図実
線で示すように他端の球状部52が前記カム突条46の低く
した後端側に位置するように回動付勢される。このと
き、揺動板44は第６図実線で示すように自重で先端を下
げ、球止片43が球落入部40を開放する位置に置かれる。

前記第１の球流路28の途中には通過する遊技球を検出し
て計数するための第１の検出スイツチ54が設けられる。
また、前記第２の球流路35の出口端には同じく遊技球を
検出するための第２の検出スイツチ55が設けられる。後
に説明されるように前記第２の検出スイツチ54は、ソレ
ノイド16を駆動して開閉部材11,11を所定時間づつ所定
回数連続して開閉する等の特賞遊技状態を付与する。ま
た、その特賞遊技状態の回数をカウントして取付基板６
の前面のセグメント表示器56に表示する。また、開閉機
構42を作動する。前記第１の検出スイツチ54は、特賞遊
技状態の時にのみ通過する遊技球を計数し、所定個数の
遊技球を計数するとその特賞遊技状態を終了させる。ま
た、開閉機構42を作動する。

本実施例において、前記回転円盤32は、５秒に１回転の
速度で連続回転する。また、遊技盤２上の始動入賞口4a
〜4cに遊技球が入ると、ソレノイド16が所定時間（例え
ば0.7秒）励磁される。ソレノイド16が励磁されると、
これのプランジヤ17を上方へ吸引して連結部材19の係合
孔18,18に係合したピン21,21を引き上げ、第５図鎖線の
ようにリンク部材20,20を外方へ回動させる。これによ
つて、開閉部材11,11は第４図鎖線のように両側方へ傾
動して遊技球を受け入れ可能な第２状態に拡開する。ソ
レノイド16が消磁するとプランジヤ17に巻装したコイル
ばね22によつて開閉部材11,11を第４図実線の第１位置
に復帰させる。

しかして、開閉部材11,11間に入つた遊技球は球入口10
より傾斜部27に送られ、第１の球流路28を流下して流出
口29から凹室25の底面30上へ流れ出る。そして、ガイド
片41によりガイドされつつ回転円盤32の球受部33又は特
賞球受部33aのいづれかに嵌入する。球受部33に嵌入し
た遊技球は円形凹部31の周壁によつてその位置に保溜さ
れつつ回転方向へ運ばれ、球落入部40から球排出路39に
落下して遊技盤２の裏側の入賞経路へ排出される。

一方、遊技球が特賞球受部33aに嵌入すると、透孔34ま
で運ばれて第２の球流路35に落下し、第２の検出スイツ
チ55によつて検出される。そして、その信号によりソレ
ノイド16を励磁して開閉部材11,11を所定回数（例えば1
8回）連続して開閉する等の特賞遊技状態が付与され
る。同時に開閉機構42のソレノイド49が励磁され、これ
のプランジヤ50を吸引して作動レバー45を第９図鎖線の
ように前方へ回動させ、これの球状部52とカム突条46と
の接触により揺動板44を第６図鎖線のように上方へ揺動
させる。これによつて、球落入部40が球止片43により閉
鎖されることになる。

一方、この特賞遊技状態の動作中、開閉部材11,11間に
入つて第１の球流路28を流下する遊技球は第１の検出ス
イツチ54によつて検出されながら凹室25へ導かれて回転
円盤32の球受部33又は特賞球受部33aのいづれかに嵌入
することになる。そして、球受部33に嵌入した遊技球
は、球落入部40から落下することなくその位置に保留さ
れたまゝで回転円盤32と共に移動を続ける。

この状態で、前記第１の検出スイツチ54が所定個数（例
えば10個）の遊技球をカウントするか、或いは特賞球受
部33aに遊技球が入ると、その信号によつて開閉部材11,
11のソレノイド16及び開閉機構42のソレノイド49が消磁
し、これによつて、球落入部40が開放されて球受部33に
保溜されていた遊技球をすべて球排出路39に落下排出
し、同時に再び前記動作を繰り返えし行なわせる。

そして、前記動作を一定回数繰り返えし、予かじめ定め
られた所定回数（例えば８回）が終了するか、或いは開
閉部材11,11が所定回数開閉する時間内に遊技球が特賞
球受部33aへ入らなかつた場合には、遊技特賞状態が解
除される。

本発明は上記のように、遊技球を受け入れない第１状態
と遊技球を受け入れ可能な第２状態とに変換する開閉部
材11,11と、球受部33及び特賞球受部33aを有する回転円
盤32とを備え、遊技球が開閉部材11,11間に入るタイミ
ングと回転円盤32の回転タイミングとによつて、特賞球
受部33aへの入賞機会が得られるものであるから、従来
の入賞装置のものとは全く異なる新らしい興趣とスリル
を遊技者に与えることができる。

また、特賞遊技状態において、遊技球の入賞個数を、球
受部33又は特賞球受部33aへ入賞する前にカウントする
ようにしているので、予かじめ設定された正しい所定個
数でその動作を終了させることができる。

また、特賞遊技状態のとき、球受部33へ入つた遊技球を
その位置に保溜したまゝで回転円盤32と共に移動させる
ようにしているので、次の遊技球が特賞球受部33aへ入
り易くなり、遊技者へのサービス向上を図ることができ
る。

［発明の効果］ 以上のように、本発明によれば、従来の入賞装置とは全
く別の新規な動作によつて遊技者の興味を引き、遊技者
へのサービス向上を計ることができ、著しく遊技に興趣
を増すことができる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の入賞装置を装着したパチン
コ機の正面図、第２図ないし第９図は本発明の一実施例
の入賞装置を示すもので、第２図は正面からの斜視図、
第３図は裏面からの斜視図、第４図は一部断面にして示
す正面図、第５図は一部断面にして示す裏面図、第６図
は中央縦断側面図、第７図は第６図Ａ−Ａ線断面図、第
８図は開閉機構部分の斜視図、第９図は第６図Ｂ−Ｂ線
断面図である。 11,11……開閉部材、28……第１の球流路、32……回転
円盤、33……球受部、33a……特賞球受部、35……第２
の球流路、37……モータ、38……モータ軸、40……球落
入部、42……開閉機構、43……球止片、54……第１の検
出スイツチ、55……第２の検出スイツチ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】遊技球を受入れない第１状態と遊技球を受
   け入れ可能な第２状態とに変換する開閉部材と、 前記開閉部材が受け入れた遊技球を下方へ導く第１の球
   流路と、 前記第１の球流路の途中に設けられた第１の検出スイツ
   チと、 縦軸を中心に回転し、その周囲に前記第１の球流路から
   流出する遊技球を受け入れるための複数の球受部が形成
   され、そのうちの少くとも一つが特賞球受部に設定され
   た回転円盤と、 前記球受部に入つた遊技球の球落入部を開放する開位置
   と閉鎖する閉位置とに移動し得るように設けられた球止
   片を有する開閉機構と、 前記特賞球受部へ入つた遊技球を下方へ導く第２の球流
   路と、 前記第２の球流路の途中に設けられた第２の検出スイツ
   チとを備えていることを特徴とするパチンコ機の中央入
   賞装置。