JPH07138499A - 金属酸化物被膜形成材料および蛍光ランプ - Google Patents

金属酸化物被膜形成材料および蛍光ランプ

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JPH07138499A
JPH07138499A JP28963293A JP28963293A JPH07138499A JP H07138499 A JPH07138499 A JP H07138499A JP 28963293 A JP28963293 A JP 28963293A JP 28963293 A JP28963293 A JP 28963293A JP H07138499 A JPH07138499 A JP H07138499A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蛍光ランプの保護膜などに好適であり、緻密
で連続な保護膜となり、保護膜塗布と蛍光体塗布とを連
続して行うことができる金属酸化物被膜形成材料を得
る。 【構成】 比表面積6m2 /g以上の酸化亜鉛および/
または比表面積9m2 /g以上の酸化チタンを水中に懸
濁し、その平均分散粒径を1500Å以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属酸化物からなる被
膜を形成する材料に関し、特に蛍光ランプの保護膜に好
適な金属酸化物被膜を形成することのできる金属酸化物
被膜形成材料および蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から蛍光ランプのガラスバルブと蛍
光体層間に金属酸化物からなる保護膜を設け、水銀ある
いは紫外線の浸透に起因するガラスの黒化を防止して光
束減退を抑制することが知られている。かかる保護膜の
形成材料としては、従来酸化アルミニウムの微粉末が用
いられている。また、酸化チタン、酸化イットリウム、
酸化スカンジウム、酸化ランタン、酸化ガドリニウム、
酸化イッテリビウム、酸化ルテチウムなどの酸化物やテ
トラブチルチタネートに代表されるアルコキシド等の有
機金属化合物等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来から知られている保護膜材料のうち、シリカ、ア
ルミナ等の微粉末体により構成された保護膜層は、分散
性が悪いために膜質が粗く、付着量が少ない場合は連続
膜にならず保護膜としての効果が弱い。一方、付着量を
多くすると保護膜層および蛍光体層が脱落するという問
題があった。また、連結部や屈曲部を有する蛍光ランプ
いわゆるコンパクト型蛍光ランプでは、連結部や屈曲部
で保護膜に亀裂が入ったり剥落するため、性能が低下す
るという問題がある。
【0004】また、アルコキシド等の有機金属化合物を
保護膜材料とする場合、高い加水分解性のため溶液の保
存安定性が悪く膜厚制御が行いにくく、さらに膜の乾燥
性が悪いため蛍光体サスペンジョンによる溶け出しが認
められ、あらかじめ被膜を焼成して金属酸化物としなけ
ればならず量産性に問題があった。さらに、ガラスバル
ブと蛍光体層間に導電膜としてSnO2 膜を形成したラ
ピッドスタート形蛍光ランプにおいては、前記金属酸化
物の保護膜を形成しても水銀とSnO2 膜の作用で黒褐
色の斑点が現れたりSnO2 膜が黄変する現象が生じ
て、これを防止する有効な保護膜材料はなかった。
【0005】本発明は前記課題を有効に解決するもの
で、塗布膜が緻密で連続膜となり、少ない付着量で効果
があり、また付着量を多くしても膜の脱落が起こらず、
保護膜塗布と蛍光体塗布とが連続して行える保護膜形成
用材料を提供することを目的とする。さらにラピッドス
タート形蛍光ランプにおいては、水銀とSnO2 膜の作
用で黒褐色斑点が現れたりSnO2 膜が黄変する現象を
防止する保護膜形成用材料を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の金属酸化物被膜
形成材料は、比表面積6m2 /g以上の酸化亜鉛または
比表面積9m2 /g以上の酸化チタンを水中に懸濁し、
その平均分散粒径を1500Å以下とすることを特徴と
する。また、酸化亜鉛および酸化チタンを混合する場
合、混合物中の酸化チタンの比率が95重量%以下であ
ることを特徴とする。さらに、酸化亜鉛および酸化チタ
ンの合計重量に対し0.1〜20重量%のアニオン系ま
たはノニオン系界面活性剤が混合されていることを特徴
とする。さらに、酸化亜鉛および酸化チタンの合計重量
に対し15重量%以下の熱分解性高分子化合物が混合さ
れていることを特徴とする。以下、本発明の金属酸化物
被膜形成材料について詳しく説明する。
【0007】蛍光ランプに使用される保護膜材料は、ラ
ンプの黒化を防止しランプ光束を低下させないものが要
求される。本発明者らは、このような材料につき鋭意検
討した結果、種々の金属酸化物の中で酸化亜鉛および酸
化チタンが保護膜として最も効果的で、中でも酸化亜鉛
にあっては比表面積が6m2 /g以上、酸化チタンにあ
っては比表面積が9m2 /g以上の微粉末とし、これら
を水に平均分散粒径が1500Å以下に分散したスラリ
ー状の溶液をガラスバルブ内面に塗布し成膜することに
より上記目的を達成する保護膜が得られることを見いだ
し本発明に至った。
【0008】酸化亜鉛または酸化チタンのような従来白
色顔料として使用されているものは、粒径が可視光の約
1/2、すなわち2000〜4000Åのときに可視光
の散乱が最も大きくなり最大の隠蔽力を示すことが知ら
れており、したがって、通常の目的にはこの粒径に調整
されて用いられている。このような粒径の白色顔料を蛍
光ランプのガラスバルブ内面に成膜して保護膜とした場
合、光はランプ内側に散乱され明るさが低下することに
なる。粒径が4000Åよりも大きくなると隠蔽力は小
さくなり光を通すようになるが、膜質が粗くなりガラス
バルブのナトリウム成分と水銀とが反応してランプの黒
化を引き起こし、保護膜効果がなくなる。一方粒径を可
視光の1/2以下、すなわち2000Å以下より小さく
なると可視光の散乱は低下して透過するようになり、1
500Å以下では実質的に透明となり、ランプ光束を低
下することがなくなる。さらには、被膜は均一で緻密に
なるため、ガラスのナトリウム成分またはSnO2 膜と
水銀の反応を防止し、ガラスまたはSnO2 膜の黒化、
変色を防止することが可能となる。
【0009】保護膜の透明性と酸化亜鉛および酸化チタ
ンの比表面積についての本発明者らの検討では、酸化亜
鉛にあっては比表面積が6m2 /g以上、より好ましく
は10m2 /g以上のもの、酸化チタンにあっては比表
面積が9m2 /g以上、より好ましくは14m2 /g以
上とすることが必要であることがわかった。また、酸化
亜鉛および酸化チタンの比表面積が大きくても粒子が大
きな凝集粒子となっている場合は透明性は得られない。
したがって、保護膜を形成する際には、凝集した粒子を
ほぐし1500Å以下、より好ましくは1000Å以下
の分散状態にしなければならないことがわかった。この
ように、酸化亜鉛または酸化チタンの粒径を1500Å
以下となるように分散させることにより、図1に模式的
に示したように保護膜を構成する粒子3…が極めて微細
となり、その膜質が均一で緻密となり、水銀とガラスバ
ルブ2中のナトリウムおよびSnO2 膜(図示せず)と
の反応が抑えられて保護膜としての効果が高くなる。さ
らに、膜質が緻密になるため、従来の保護膜よりも膜厚
を薄くすることができ、経済的効果も期待出来る。
【0010】酸化亜鉛と酸化チタンはそれぞれ単独で用
いることが出来るが混合して用いることが望ましい。両
者の混合比率はランプ光束と紫外線遮蔽性を考慮するこ
とにより決定される。酸化亜鉛は屈折率が1.9〜2.
0と小さく可視光の散乱が小さいのでランプ光束を低下
させることはなく単独で使用することが出来る。しかし
ながら、蛍光ランプから放射される紫外線のうち380
nm以下の紫外線は良く吸収するものの、405nmの
水銀の発光スペクトルの吸収は不十分で、より大きな紫
外線遮蔽性が必要な場合は、405nmの水銀の発光ス
ペクトルをある程度吸収する酸化チタンを混合する必要
がある。一方、酸化チタンは本発明のように1500Å
以下の微粒子状の被膜を形成した場合光束の低下は最小
限に抑えられるので単独で用いることはさしつかえない
が、粒子の屈折率が2.7と大きく可視光の散乱が大き
くランプ光束を低下する恐れがあるので、透明性の良い
酸化亜鉛と混合して用いるのが好ましい。酸化亜鉛と酸
化チタンの混合比率は、必要とする紫外線遮蔽力に応じ
て、酸化亜鉛と酸化チタンの混合物中、酸化チタンが9
5重量%以下とするのが好ましい。酸化チタンの比率が
95重量%を越えると膜の屈折率が高くなりランプ光束
を落とす恐れがある。
【0011】従来の保護膜は、紫外線を遮蔽する性能は
有していなかったが、酸化亜鉛および/または酸化チタ
ンを保護膜として用いることにより紫外線遮蔽性能も合
わせもたせることが出来る。その場合、保護膜の効果お
よび380nm以下の紫外線を遮蔽性であれば酸化亜鉛
を使用し、保護膜効果に加え405nm以下の紫外線放
射を低減する目的であれば、その効果に応じて酸化チタ
ンを混合して用いることが望ましい。次に、酸化亜鉛ま
たは酸化チタンを平均粒径1500Å以下、好ましくは
1000Å以下に分散するには、酸化亜鉛または酸化チ
タンを水に分散させ、機械的に撹拌し磨砕する方法が用
いられる。この水への分散の際に、アニオン系界面活性
剤またはノニオン系界面活性剤を併用することが望まし
く、アニオン系界面活性剤またはノニオン系界面活性剤
を酸化亜鉛および酸化チタンの合計重量に対し0.1〜
20重量%添加し、サンドグラインダー、アトライタ
ー、ボールミル等で分散する。界面活性剤が0.1重量
%未満の場合は分散の安定性が得られず、20重量%を
こえて用いるのは、界面活性剤が無駄になるばかりか、
かえって分散を阻害することもあるので好ましくない。
このような分散液中の酸化亜鉛および酸化チタンの重量
比は5〜60%、好ましくは20〜50%とすることが
望ましい。
【0012】使用されるアニオン系界面活性剤として
は、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リ
ン酸エステル塩、ホスホン酸塩等を例示することが出来
るが本発明はこれらに限定されるものではない。これら
の界面活性剤を用いる場合、蛍光ランプ内には出来るだ
けアルカリ成分はもち込みたくないので、ナトリウム
塩、カリウム塩よりもアンモニウム塩の方が好ましい。
また、ノニオン系界面活性剤としては、HLB値が10
以上のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオ
キシエチレンアルキルフェノールエーテル類、ポリオキ
シエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエ
ステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエス
テル類等を例示することが出来るが、これらに限定され
るものではない。界面活性剤を含んだ酸化亜鉛および酸
化チタンのスラリーは、そのままガラスバルブに塗布し
ても実用上問題のない膜を作ることができる。しかしな
がら、膜の均一性、緻密性をさらに向上させるために、
水溶性樹脂またはエマルジョン樹脂を添加することが望
ましい。
【0013】このような水溶性樹脂またはエマルジョン
樹脂を添加する場合、使用出来る樹脂としては、後の工
程で蛍光体を塗布して焼成する際に同時に熱分解し揮発
成分がなくなるものでなければならない。焼成温度とし
ては一般に500〜600℃が採られるので、600℃
以下において速やかに熱分解することが要求される。熱
分解しにくい樹脂を使用した場合、揮発成分が残存し、
ランプの性能を損なう恐れがある。また、蛍光体を塗布
する前にあらかじめ保護膜の樹脂を焼成し、揮発させる
工程が必要になり、不経済なばかりか、ガラスバルブが
高温に2度曝されることになるため、ガラスの強度が低
下するという問題も発生する。
【0014】600℃以下において速やかに熱分解する
樹脂としては、アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの
エステルの水溶性またはエマルジョン樹脂、ポリオキシ
エチレノキサイド、酢酸ビニル系エマルジョン樹脂、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース、ヒドロキシポロピルエチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース等の水溶性セルロース等を例
示することが出来るが、これらに限定されるものではな
い。これらの樹脂の混合量としては、酸化亜鉛および酸
化チタンの合計重量に対して15重量%以下とするのが
良い。15重量%を越えた場合、被膜が厚くなり焼成時
に膜が剥離したり、膜質が粗になるため保護膜の性能が
落ちる。
【0015】本発明の蛍光ランプは、このようなスラリ
ー状の金属酸化物被膜形成材料を蛍光ランプのガラスバ
ルブ内面に塗布し、焼成して保護膜としたものである。
本発明にあっては、この金属酸化物被膜形成材料の塗布
後、引きつづいて蛍光体を塗布し、これを一挙に焼成す
ることができる。ガラスバルブ内に形成する保護膜の膜
厚としては、保護効果が主で紫外線遮蔽性が従の場合
は、付着量にして0.1g/m2 〜1.3g/m2 、保
護効果および紫外線遮蔽性どちらも期待する場合は、付
着量にして1.3g/m2 〜5.3g/m2 とすること
が推奨される。
【0016】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく
説明する。実施例1 比表面積50m2 /gの酸化亜鉛(住友セメント製)ま
たは比表面積35m2/gの酸化チタン(テイカ製)2
00重量部、水400重量部、カルボン酸塩系界面活性
剤10重量部を混合しサンドグラインダーにて1分〜2
時間分散し、分散粒径の異なる酸化亜鉛または酸化チタ
ンのスラリーを作成した。各スラリーの粒度分布を電気
泳動光散乱強度計(大塚電子製,ELS−800)によ
り測定した。次に、各スラリーにアクリルエマルジョン
樹脂を5重量部混合しガラス板に付着量が0.4〜0.
5g/m2 となる様に塗布し、500℃で焼成した後、
膜の可視光透過率を測定した。図2に各スラリーの数平
均分散粒径と膜の可視光透過率の関係を示す。これよ
り、可視光透過率は分散粒径が約2000〜4000Å
で最小となり、これより小さくなると透過率が高くな
る。1500Å以下では酸化亜鉛においては透過率が8
0%を、また、酸化チタンにおいては70%を越え、実
質的に透明となることがわかる。
【0017】実施例2 比表面積の異なる酸化亜鉛および酸化チタンにアニオン
系界面活性剤を比表面積1m2 /g当たり0.3重量%
の割合で添加し、サンドミルで途中、分散粒径を測りな
がら最小粒径となるまで分散時間を与えて分散した。用
いた酸化亜鉛および酸化チタンの比表面積とスラリーの
分散粒径との関係を図3に示す。これより、分散粒径が
1500Å以下となる酸化亜鉛および酸化チタンの比表
面積はそれぞれ約6m2 /gおよび約9m2 /gである
ことがわかる。
【0018】実施例3 比表面積50m2 /gの酸化亜鉛(住友セメント製)2
00重量部、水400重量部、カルボン酸塩系界面活性
剤10重量部を混合しサンドグラインダーにて2時間分
散し、酸化亜鉛のスラリーを作成した。このスラリーに
アクリルエマルジョン樹脂を5重量部混合し保護膜用ス
ラリーとした。この保護膜用スラリーの粒度分布を電気
泳動光散乱強度計(大塚電子製,ELS−800)によ
り測定したところ、数平均粒径が150Åであった。次
に、このスラリーを適宜水で希釈し、蛍光ランプ用バル
ブの内面に付着量が0.4〜0.5g/m2 となる様に
塗布し保護膜を形成した。その後通常の蛍光ランプの製
造方法により保護膜付きの蛍光ランプを作成した。
【0019】実施例4 比表面積50m2 /gの酸化亜鉛(住友セメント製)1
00重量部、比表面積35m2 /gの酸化チタン(テイ
カ製)100重量部、水400重量部、カルボン酸塩系
界面活性剤10重量部を混合しサンドグラインダーにて
2時間分散し、酸化亜鉛および酸化チタンのスラリーを
作成した。このスラリーにアクリルエマルジョン樹脂を
5重量部混合し保護膜用スラリーとした。このスラリー
の粒度分布を電気泳動光散乱強度計(大塚電子製,EL
S−800)により測定したところ、数平均粒径が35
0Åであった。次に、このスラリーを適宜水で希釈し、
蛍光ランプ用バルブの内面に付着量が0.4〜0.5g
/m2 となる様に塗布し保護膜を形成した。その後通常
の蛍光ランプの製造方法により保護膜付きの蛍光ランプ
を作成した。
【0020】実施例5 比表面積50m2 /gの酸化亜鉛(住友セメント製)4
0重量部、比表面積35m2 /gの酸化チタン(テイカ
製)160重量部としたほかは実施例2と同様にして保
護膜用スラリーを作成した。このスラリーの粒度分布を
電気泳動光散乱強度計(大塚電子製,ELS−800)
により測定したところ、数平均粒径が400Åであっ
た。次に、このスラリーを適宜水で希釈し、蛍光ランプ
用バルブの内面に付着量が0.4〜0.5g/m2 とな
る様に塗布し保護膜を形成した。その後通常の蛍光ラン
プの製造方法により保護膜付きの蛍光ランプを作成し
た。
【0021】比較例1 実施例3の酸化亜鉛にかえて、比表面積35m2 /gの
酸化チタン(テイカ製)としたほかは実施例3と同様に
して保護膜用スラリーを作成した。このスラリーの粒度
分布を電気泳動光散乱強度計(大塚電子製,ELS−8
00)により測定したところ、数平均粒径が400Åで
あった。次に、このスラリーを適宜水で希釈し、蛍光ラ
ンプ用バルブの内面に付着量が0.4〜0.5g/m2
となる様に塗布し保護膜を形成した。その後通常の蛍光
ランプの製造方法により保護膜付きの蛍光ランプを作成
した。
【0022】比較例2 実施例3の酸化亜鉛にかえて、比表面積7m2 /gの酸
化チタン(テイカ製)としたほかは実施例3と同様にし
て保護膜用スラリーを作成した。このスラリーの粒度分
布を電気泳動光散乱強度計(大塚電子製,ELS−80
0)により測定したところ、数平均粒径が2000Åで
あった。次に、このスラリーを適宜水で希釈し、蛍光ラ
ンプ用バルブの内面に付着量が0.4〜0.5g/m2
となる様に塗布し保護膜を形成した。その後通常の蛍光
ランプの製造方法により保護膜付きの蛍光ランプを作成
した。実施例3〜5および比較例1〜2の蛍光ランプの
初期および2000時間点灯後の特性を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1において、従来品とはアルミナからな
る保護膜付きの蛍光ランプを示し、各実施例および比較
例の数値は従来品の初期値を100としたときの比較値
である。また、外観の評価は、ランプに黒化が生じたも
のを×とし、黒化が生じないものを○とした。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金属酸化
物被膜形成材料を用いて蛍光ランプの保護膜を形成する
ことによって、ランプ光束を低下させることがなく、ガ
ラスバルブの黒化を防止し、さらに、ラピッドスタート
形の蛍光ランプにおいてはSnO2 膜の黒褐色の斑点お
よび黄変を防止し、蛍光ランプより放射される紫外線を
低減することが出来る。また、従来の保護膜よりも膜厚
を薄く出来るので経済的にも好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属酸化物被膜形成材料から得られた
蛍光ランプの保護膜の構成を模式的に表わした断面図で
ある。
【図2】酸化亜鉛および酸化チタンの分散粒径と膜の透
過率の関係を示すグラフである。
【図3】酸化亜鉛および酸化チタンの比表面積と分散粒
径の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 保護膜 2 ガラスバルブ 3 酸化亜鉛または酸化チタンの粒子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比表面積6m2 /g以上の酸化亜鉛およ
    び/または比表面積9m2 /g以上の酸化チタンを水中
    に懸濁し、その平均分散粒径を1500Å以下としたこ
    とを特徴とする金属酸化物被膜形成材料。
  2. 【請求項2】 酸化亜鉛および酸化チタンの混合物にお
    いて、酸化チタンの重量比率が95重量%以下であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の金属酸化物被膜形成材
    料。
  3. 【請求項3】 酸化亜鉛および酸化チタンの合計重量に
    対し0.1〜20重量%のアニオン系またはノニオン系
    界面活性剤が混合されていることを特徴とする請求項1
    または2記載の金属酸化物被膜形成材料。
  4. 【請求項4】 酸化亜鉛および酸化チタンの合計重量に
    対し15重量%以下の熱分解性高分子化合物が混合され
    ていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
    記載の金属酸化物被膜形成材料。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の金
    属酸化物被膜形成材料から得られた保護膜を有する蛍光
    ランプ。
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