JP3832024B2 - 真空紫外線励起発光蛍光体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、プラズマディスプレイパネル、高負荷蛍光ランプ、或いは希ガス放電ランプ等に使用される蛍光体の製造方法に係り、特に、デバイスにおける発光エネルギーの維持率が良好な蛍光体を提供することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】
カラープラズマディスプレイパネル或いは蛍光ランプ等は、基本的に、放電空間において発生した紫外線を蛍光体により可視光に変換しており、これらのデバイスは、その放電空間内壁に蛍光体粒子が層状に塗布された蛍光体層を有する。
【0003】
この蛍光体層を形成するには、通常、蛍光体と有機質のバインダー(ビヒクル)を混合した塗布組成物をスクリーン印刷等によって所定部分に塗布し、その後、有機バインダーを除去する目的で400〜600℃の範囲の温度で焼成する。この焼成は未分解成分が残留しないように空気中において十分な時間行われるが、この際、蛍光体は高温度で空気中の酸素と接触するために蛍光体表面は酸化し、その結果、発光輝度が低下する。このような酸化は、2価のユーロピウムで付活されたBaMgAl10O17:Eu蛍光体など、還元雰囲気で焼成されている蛍光体において特に顕著である。
【0004】
また、プラズマディスプレイパネル(PDP)において励起源となるのはXeの共鳴線147nmと分子線172nmの紫外線であり、非常に波長が短いため透過力が弱く、蛍光体粒子表面層部分しか励起されない。従って、その発光特性は酸化等による表層部分の影響を受けやすい。
【0005】
さらに、これら発光デバイスにおいては、放電空間と蛍光体層は近接しており、蛍光体は放電空間からのイオン衝撃や真空紫外線にさらされ、これらの作用で蛍光体の発光輝度は経時的に大きく低下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みなされたもので、真空紫外線により励起されて発光するEu、Mnのうちの少なくとも一種の付活剤により付活されたアルミン酸塩蛍光体の発光エネルギーの維持率を改良することを目的とする。
【0007】
【発明を解決するための手段】
本発明者等は、蛍光体粒子表面を上述したような阻害要因から遮断し、または保護することにより、蛍光体の輝度低下を防止することができると考え、鋭意検討した結果、蛍光体の粒子表面にアンチモンの酸化物を被覆することにより、蛍光体をデバイスに実装したときの発光輝度の経時的劣化が緩和され、すなわち維持率が著しく改善されることを見いだし本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、本発明の真空紫外線励起発光蛍光体は、Eu、Mnのうちの少なくとも一種の付活剤により付活されたアルミン酸塩蛍光体の粒子表面に、アンチモンの酸化物が蛍光体100重量部に対しSbとして0.01〜3.0重量部被覆されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の真空紫外線励起発光蛍光体は、Eu、Mnのうちの少なくとも一種の付活剤により付活されたアルミン酸塩蛍光体蛍光体を、水溶性の酸性のアンチモン塩を加えた水に懸濁させ、その懸濁液に塩基性物質を加えて中和してアンチモンの水酸化物を蛍光体粒子表面に析出させ、それを固液分離し、100℃以上の温度で乾燥して該水酸化物を脱水してアンチモンの酸化物にすることを特徴とする。
【0010】
アンチモンの酸化物を被覆する工程の後に、蛍光体を中性或いは還元性の雰囲気中750〜1000℃の温度範囲で焼き付けすることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明が適用できる蛍光体は、基本的に還元雰囲気で焼成されている蛍光体であるが、Eu、Mnのうちの少なくとも一種の付活剤により付活されたアルミン酸塩蛍光体に適用すると効果的である。特に、2価のユーロピウムで付活されたBaMg2Al16O27:Eu蛍光体、BaMg2Al16O27:Eu、Mn蛍光体、BaMgAl10O17:Eu蛍光体、BaMgAl10O17:Eu、Mn、或いはBaAl12O19:Mn蛍光体等に効果がある。
【0012】
本発明の蛍光体は蛍光体粒子表面にアンチモンの酸化物が蛍光体100重量部に対しSbとして0.01〜3.0重量部被覆されていることで、真空紫外線励起される場合の発光エネルギー強度の維持率を改善することが可能となる。これは蛍光体表面の酸化アンチモンは、200nm以下の真空紫外線はほぼ透過するため、蛍光体の発光効率の低下を起こすことなく蛍光体を励起し、しかも、酸化アンチモンが蛍光体粒子表面に被覆することで放電空間に発生するイオン或いはラジカルによる蛍光体をスパッタから保護するからである。
【0013】
本発明の蛍光体は、最も簡単には、適量の酸化アンチモンの微粒子を乾式で蛍光体に混合することで、蛍光体の粒子表面に酸化アンチモンが被覆した蛍光体を得ることができる。
【0014】
酸化アンチモンの蛍光体の被覆は均一な方が効果的である。蛍光体の被覆をより均一に行うために、蛍光体と酸化アンチモンを水等の溶媒に懸濁しておき、ボールミル等により十分に混合し、その後に懸濁液を分離し、乾燥することでより均一に酸化アンチモンを蛍光体粒子の表面に被覆することができる。
【0015】
さらに均一な被覆の為には、蛍光体懸濁液中でアンチモン化合物の化学反応による沈殿物を蛍光体粒子表面に析出させる。本発明においては、蛍光体を水に懸濁させ、その懸濁液に水溶性の酸性のアンチモン塩を加え、その懸濁液に塩基性物質の水溶液を加えて中和することでアンチモンの水酸化物を蛍光体の粒子表面に析出させ、それを固液分離し、100℃以上の温度で乾燥することで、アンチモンの酸化物により粒子表面を被覆された蛍光体を得る。この温度以上で乾燥することで、水酸化物はほぼ酸化物に変化するが、これは完全な酸化物でなく、一部水酸化物が残留しても発光エネルギー維持率の改善に効果がある。それは、PDPに実装した場合、蛍光体を450℃でベーキングする工程があり、その工程で残留する水酸化物は酸化物に変化するからである。ただ、蛍光体としての保存安定性については粒子表面は酸化物の方が好ましい。
【0016】
このようにして蛍光体粒子表面に被覆した酸化アンチモンを、さらに中性或いは還元性の雰囲気で750〜1000℃の温度範囲で焼き付けすることで、蛍光体の粒子表面のアンチモンの酸化物は、安定化することができる。酸化雰囲気、或いは、蛍光体中の付活剤のEu2+、或いはMn2+が酸化するような雰囲気でこの焼き付けを行うと、蛍光体の品質が低下してしまう。
【0017】
<発光エネルギー維持率とSb被覆量の関係>
図1は酸化アンチモンを被覆したBaMgAl10O17:Eu蛍光体について、真空紫外線分光光度計を用いて発光エネルギー維持率(%)と酸化アンチモンのSb分析値の関係をプロットしたものである。測定は、▲1▼紫外線分光高度計を用いて蛍光体測定試料を147nmの波長の真空紫外線で励起時の相対発光エネルギーを測定し、次に、▲2▼同試料をKr−Xe−Heの混合ガスを4torr封入したガラス管へセットし、1.2Aの電流、130vの電圧で1時間アーク放電し、蛍光体粒子表面を強制劣化させる。そして、▲3▼強制劣化させた試料を147nmの波長の真空紫外線で励起時の相対発光エネルギーを測定し、▲3▼で得た測定値を▲1▼で得た測定値で除した値の百分率を求め、これを発光エネルギー維持率とする。測定試料は全て空気中450℃で30分間ベーキングしたものを用いている。それは、プラズマディスプレイ等発光デバイスの用途には上述したように蛍光体層を形成するときに使用したバインダーを除去する目的でベーキングが行われているからであり、この条件でベーキングした測定試料は実際の発光デバイスに実装した場合と近似するからである。
【0018】
図1よりSbを被覆しない蛍光体の発光エネルギー維持率は46%であるが、Sbの被覆量が増加するに従い、エネルギー維持率は増加し、Sbが0.1重量部付近で発光エネルギー維持率は最大となる。Sbをさらに増加すると、逆に維持率は低下を示し、Sbが0.4重量部で49%となり、Sbをコートしていない試料とほぼ同等となる。
【0019】
<カラーシフトとSb被覆量の関係>
図2は発光エネルギー維持率の測定と同じ条件で強制劣化した測定試料の強制劣化の前後の色度変化(カラーシフト)を測定したものであり、特にy値に着目したものである。BaMgAl10O17:Eu蛍光体は青色発光蛍光体であり、色調変化は特にy値の値が増加することで青成分が低下し色純度が低下するという重大な問題となる。尚、この色度はCIE Chromaticity Diagram 上での値である。
【0020】
図2よりSbを被覆しない蛍光体のカラーシフトは0.0065であるが、Sbを被覆するに従いカラーシフトは大幅に減少し、Sbが0.1重量部付近でカラーシフトは最小となる。しかし、これよりさらにSbを増加するとカラーシフトは漸増している。
【0021】
このように、エネルギー維持率及びカラーシフトの点で、本発明に使用する酸化アンチモンは蛍光体100重量部に対し、Sb分析値が0.01〜3.0重量部の範囲が好ましい。
【0022】
<焼き付け温度>
蛍光体表面に被覆した酸化アンチモンをさらに750〜1000℃の温度で焼き付けするのは、酸化アンチモンを高温で焼成することで、蛍光体粒子表面にガラス状の強固な被覆物が生成し、被覆物の光学的透明性を向上すると同時に、被覆物が化学的物理的に安定化するからである。本発明の蛍光体の147nmにおけるエネルギー維持率と焼き付け温度の関係を図3にプロットした。
【0023】
図3より分かるように蛍光体の発光エネルギー維持率は、600〜800℃の間付近において最も高くなる。これは蛍光体粒子表面の酸化アンチモンが光学的に安定化することによる。焼き付け温度は600℃より低いと酸化アンチモンの被覆剤が蛍光体粒子表面に十分拡散せず、本発明の効果は期待できなくなる。逆に、焼成温度が800℃より高いと、蛍光体粒子内部まで被覆剤が拡散し、蛍光体が劣化し硼酸による表面のガラス化による効果を失うばかりか、逆に蛍光体の発光輝度を低下する。従って、焼き付け温度は600〜800℃の範囲がさらに望ましい。最も好ましいのは700℃付近である。
【0024】
<焼き付け雰囲気>
焼き付け雰囲気はN2、Arのような中性雰囲気か、或いはN2−H2混合ガス雰囲気、CO2−CO混合ガス雰囲気のような弱還元性雰囲気が望ましい。
【0025】
図4にカラーシフトと焼き付け温度の関係をプロットする。相対発光エネルギー維持率については、600〜800℃付近で焼き付けしたものが効果があるが、カラーシフトについては焼き付けしない方が良い結果となっている。これは焼き付けによる酸化アンチモンの安定化の効果は維持率を改善するが、蛍光体を焼き付けすること自体がカラーシフトを悪化すると考えられる。そこで、実用の為には、維持率の改良或いはカラーシフトの改良のバランスをとり焼き付け温度を決定する必要がある。
【0026】
本発明でいう酸化アンチモンの被覆は、Sb2O3、Sb2O4、Sb2O5のいずれでも、、またこれらの混合物でも良い。また、これら酸化物に被覆する工程から混入し得る塩素等のハロゲン元素或いは水酸化物が微量混合しても本発明の効果を損なうことはない。
【0027】
<酸化アンチモンの被覆方法>
最も簡単には、適量の酸化アンチモンの微粒子を乾式で蛍光体に混合することで蛍光体の粒子表面に酸化アンチモンが被覆した蛍光体を得ることができる。均一な被覆を得るには、蛍光体と酸化アンチモンを水等の溶媒に懸濁しておき、ボールミル等により十分に混合し、その後に懸濁液を分離し、乾燥することでより均一に酸化アンチモンを蛍光体粒子の表面に被覆することができる。これら方法は、酸化アンチモンをそのまま蛍光体に混合する方法である。
【0028】
さらに均一な酸化アンチモンの被覆を得るには次のような化学反応を利用する方法を適用することが好ましい。例えば、蛍光体を水に懸濁させ、その懸濁液に水溶性の酸性のアンチモン塩を加え、その懸濁液に塩基性物質の水溶液を加えて中和することでアンチモンの水酸化物を蛍光体の粒子表面に析出させ、それを固液分離し、100℃以上の温度で乾燥することで、アンチモンの酸化物により粒子表面を被覆された蛍光体を得ることができる。水溶性の酸性のアンチモン塩としては、塩化アンチモン、弗化アンチモン等ハロゲン化アンチモン、硫酸アンチモン、或いは硝酸アンチモン等、硫酸アンチモンを用いることができる。懸濁液を中和する塩基性物質にはアンモニアが使用できる。
【0029】
【作用】
蛍光体励起に使用される紫外線は主として、高圧水銀灯からの365nm、低圧水銀蒸気放電から高効率に得られる253.7nm、同放電から一部放射されている184.9nm、キセノン放電から放射される147nmの紫外線があるが、紫外線の波長が短いほど、透過力が小さく、逆に紫外線の波長が長いほど透過力が大きくなる。すなわち、184.9nm或いは147nm等の真空紫外線で励起されるのは蛍光体の比較的表面付近である。そこで蛍光体の表面層を保護する物質で被覆することで蛍光体の発光性能が向上する。
【0030】
【実施例】
2価ユーロピウムで付活したアルミン酸塩蛍光体の一つであるBaMgAl10O17:Euを例として本発明の実施例を説明する。
【0031】
先ず、この蛍光体は従来より通常行われる方法で次のように作製することができる。原料として下記のものを秤量し、
BaCO3 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.90モル
3MgCO3・Mg(OH)2・3H2O・・・・ 0.50モル
γ−Al2O3 ・・・・・・・・・・・・・・・ 8.00モル
Eu2O3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.05モル
これらの全量100重量部に対し、1.0重量部のAlF3を添加し、磁性ポット中でボールミル混合する。
【0032】
得られた混合原料を蓋付きアルミナ坩堝に充填し、空気中で1500℃8時間焼成する。冷却後さらにN2−H2の還元性雰囲気中で1500℃で8時間焼成する。冷却後分散処理を行い、300メッシュの篩を通した後、脱水乾燥した。
【0033】
得られた蛍光体はBaMgAl10O17:Eu0.1の組成で147nm紫外線励起で青色に発光する。(以下BAM蛍光体と称す)
【0034】
<化学反応による酸化アンチモン被覆>
[実施例1]
得られたBAM蛍光体100gを純水500gに懸濁し、SbCl3を9.4gを100gの純水に溶解したものを添加し混合する。次に得られた懸濁液を攪拌しながらアンモニア水を滴下し、懸濁液のpHを9.5に調節する。次に攪拌を停止し静置すると蛍光体は沈降し、粒子表面に水酸化アンチモンを被覆した蛍光体が得られる。得られた蛍光体沈降物を分離、水洗した後100℃で乾燥する。さらにN2及びH2混合気流中750℃で2.5時間焼き付けを施し、篩を行う。得られた蛍光体を化学分析したところ蛍光体100重量部に対してSbの被覆量は0.05重量部であった。
【0035】
[実施例2]
SbCl3の仕込み量を18.8gとする以外実施例1と同様にして蛍光体粒子表面に蛍光体100重量部に対しSbが0.1重量部付着した蛍光体を得た。
【0036】
[実施例3]
SbCl3の仕込み量を37.6gとする以外実施例1と同様にして蛍光体粒子表面に蛍光体100重量部に対しSbが0.2重量部付着した蛍光体を得た。
【0037】
[実施例4]
SbCl3の仕込み量を75.2gとする以外実施例1と同様にして蛍光体粒子表面に蛍光体100重量部に対しSbが0.4重量部付着した蛍光体を得た。
【0038】
[実施例5]
750℃の焼き付けを行わないこと以外実施例1と同様にして蛍光体粒子表面に蛍光体100重量部に対しSbが0.4重量部付着した蛍光体を得た。
【0039】
<乾式混合による酸化アンチモン被覆>
[実施例6]
BAM蛍光体100gに対し、Sb2O3を23.9gを加えてボールミルで乾式混合し、さらにN2及びH2混合気流中750℃で2.5時間焼き付けを施し、篩を行う。得られた蛍光体を化学分析したところ蛍光体100重量部に対してSbの被覆量は0.1重量部であった。
【0040】
[実施例7]
BAM蛍光体100gに対し、Sb2O3を23.9gを加えてボールミルで乾式混合し、得られた蛍光体を化学分析したところ蛍光体100重量部に対してSbの被覆量は0.1重量部であった。
【0041】
[実施例8]
Sb2O3を95.6gを加える以外実施例6と同様にして蛍光体粒子の表面に蛍光体100重量部に対しSbが0.4重量部付着した蛍光体を得た。
【0042】
[実施例9]
Sb2O3を95.6gを加え、焼き付けを行わない以外実施例6と同様にして蛍光体粒子の表面に蛍光体100重量部に対しSbが0.4重量部付着した蛍光体を得た。
【0043】
[実施例10]
1000℃で2.5時間焼き付けする以外実施例6と同様にして蛍光体の表面に蛍光体100重量部に対しSbが0.1重量部付着した蛍光体を得た。
【0044】
[比較例1]
実施例1〜10の蛍光体にSbの被覆を施す前段階の蛍光体コア(分散処理済)を比較例とする。この蛍光体は従来より真空紫外線用の青色発光蛍光体として使用していたものである。
【0045】
実施例1〜10及び比較例1で得られたBAM蛍光体5gを磁性坩堝に詰め、電気炉を用いて450℃で30分間ベーキング行い、ベーキング前後の発光エネルギー強度測定、及び希ガス放電管による発光エネルギー強度の維持率の試験を行った。結果を表1に示す。ここで、発光強度維持率は、希ガス放電管による劣化の前の発光エネルギー強度を、劣化後の発光エネルギー強度で除した値の百分率として算出した。
【0046】
【表1】
Figure 0003832024
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、蛍光体粒子表面を酸化アンチモンで被覆することによって、放電空間中でのイオン衝撃による劣化を防止することができる。すなわち、本発明の蛍光体を使用することにより、紫外線、特に主としてキセノンの147nm真空紫外線を利用するカラープラズマディスプレイパネルや、キセノン放電型蛍光ランプ等の発光デバイスを高輝度化し、しかも働程特性を改善することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】相対発光エネルギー維持率とSb被覆量の関係を示す特性図
【図2】カラーシフトとSb被覆量の関係を示す特性図
【図3】相対発光エネルギー維持率と焼き付け温度の関係を示す特性図
【図4】カラーシフトと焼き付け温度の関係を示す特性図

Claims (2)

  1. BaMgAl10O17:Eu蛍光体、BaMgAl10O17:Eu、Mn蛍光体、或いはBaAl12O19:Mn蛍光体の粒子表面に、ガラス状のアンチモンの酸化物が、蛍光体100重量部に対しSbとして0.01〜3.0重量部被覆されていることを特徴とする真空紫外線励起発光蛍光体。
  2. BaMgAl10O17:Eu蛍光体、BaMgAl10O17:Eu、Mn蛍光体、或いはBaAl12O19:Mn蛍光体を、水溶性の酸性のアンチモン塩を加えた水に懸濁させ、その懸濁液に塩基性物質を加えて中和してアンチモンの水酸化物を蛍光体粒子表面に析出させ、それを固液分離し、100℃以上の温度で乾燥してその水酸化物を脱水してアンチモンの酸化物にした後、中性或いは還元性の雰囲気中750〜1000℃の温度範囲で焼き付けすることを特徴とする真空紫外線励起発光蛍光体の製造方法。
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