JPH10330746A - 真空紫外線励起発光蛍光体およびその製造方法 - Google Patents

真空紫外線励起発光蛍光体およびその製造方法

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JPH10330746A
JPH10330746A JP14058397A JP14058397A JPH10330746A JP H10330746 A JPH10330746 A JP H10330746A JP 14058397 A JP14058397 A JP 14058397A JP 14058397 A JP14058397 A JP 14058397A JP H10330746 A JPH10330746 A JP H10330746A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空紫外線により励起されて発光するEu、
Mnのうちの少なくとも一種の付活剤により付活された
アルミン酸塩蛍光体の発光エネルギー維持率を改良する
ことを目的とする。 【構成】 アルミン酸塩蛍光体の粒子表面に、アンチモ
ンの酸化物が、蛍光体100重量部に対しSbとして
0.01〜3.0重量部被覆されていることを特徴とす
る真空紫外線励起発光蛍光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマディスプレイ
パネル、高負荷蛍光ランプ、或いは希ガス放電ランプ等
に使用される蛍光体の製造方法に係り、特に、デバイス
における発光エネルギーの維持率が良好な蛍光体を提供
することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】カラープラズマディスプレイパネル或い
は蛍光ランプ等は、基本的に、放電空間において発生し
た紫外線を蛍光体により可視光に変換しており、これら
のデバイスは、その放電空間内壁に蛍光体粒子が層状に
塗布された蛍光体層を有する。
【0003】この蛍光体層を形成するには、通常、蛍光
体と有機質のバインダー(ビヒクル)を混合した塗布組
成物をスクリーン印刷等によって所定部分に塗布し、そ
の後、有機バインダーを除去する目的で400〜600
℃の範囲の温度で焼成する。この焼成は未分解成分が残
留しないように空気中において十分な時間行われるが、
この際、蛍光体は高温度で空気中の酸素と接触するため
に蛍光体表面は酸化し、その結果、発光輝度が低下す
る。このような酸化は、2価のユーロピウムで付活され
たBaMgAl10O17:Eu蛍光体など、還元雰囲気で
焼成されている蛍光体において特に顕著である。
【0004】また、プラズマディスプレイパネル(PD
P)において励起源となるのはXeの共鳴線147nm
と分子線172nmの紫外線であり、非常に波長が短い
ため透過力が弱く、蛍光体粒子表面層部分しか励起され
ない。従って、その発光特性は酸化等による表層部分の
影響を受けやすい。
【0005】さらに、これら発光デバイスにおいては、
放電空間と蛍光体層は近接しており、蛍光体は放電空間
からのイオン衝撃や真空紫外線にさらされ、これらの作
用で蛍光体の発光輝度は経時的に大きく低下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みなされたもので、真空紫外線により励起されて
発光するEu、Mnのうちの少なくとも一種の付活剤に
より付活されたアルミン酸塩蛍光体の発光エネルギーの
維持率を改良することを目的とする。
【0007】
【発明を解決するための手段】本発明者等は、蛍光体粒
子表面を上述したような阻害要因から遮断し、または保
護することにより、蛍光体の輝度低下を防止することが
できると考え、鋭意検討した結果、蛍光体の粒子表面に
アンチモンの酸化物を被覆することにより、蛍光体をデ
バイスに実装したときの発光輝度の経時的劣化が緩和さ
れ、すなわち維持率が著しく改善されることを見いだし
本発明を完成させるに至った。
【0008】すなわち、本発明の真空紫外線励起発光蛍
光体は、Eu、Mnのうちの少なくとも一種の付活剤に
より付活されたアルミン酸塩蛍光体の粒子表面に、アン
チモンの酸化物が蛍光体100重量部に対しSbとして
0.01〜3.0重量部被覆されていることを特徴とす
る。
【0009】本発明の真空紫外線励起発光蛍光体は、E
u、Mnのうちの少なくとも一種の付活剤により付活さ
れたアルミン酸塩蛍光体蛍光体を、水溶性の酸性のアン
チモン塩を加えた水に懸濁させ、その懸濁液に塩基性物
質を加えて中和してアンチモンの水酸化物を蛍光体粒子
表面に析出させ、それを固液分離し、100℃以上の温
度で乾燥して該水酸化物を脱水してアンチモンの酸化物
にすることを特徴とする。
【0010】アンチモンの酸化物を被覆する工程の後
に、蛍光体を中性或いは還元性の雰囲気中750〜10
00℃の温度範囲で焼き付けすることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明が適用できる蛍光体は、基
本的に還元雰囲気で焼成されている蛍光体であるが、E
u、Mnのうちの少なくとも一種の付活剤により付活さ
れたアルミン酸塩蛍光体に適用すると効果的である。特
に、2価のユーロピウムで付活されたBaMg2Al16
O27:Eu蛍光体、BaMg2Al16O27:Eu、Mn
蛍光体、BaMgAl10O17:Eu蛍光体、BaMgA
l10O17:Eu、Mn、或いはBaAl12O19:Mn蛍
光体等に効果がある。
【0012】本発明の蛍光体は蛍光体粒子表面にアンチ
モンの酸化物が蛍光体100重量部に対しSbとして
0.01〜3.0重量部被覆されていることで、真空紫
外線励起される場合の発光エネルギー強度の維持率を改
善することが可能となる。これは蛍光体表面の酸化アン
チモンは、200nm以下の真空紫外線はほぼ透過する
ため、蛍光体の発光効率の低下を起こすことなく蛍光体
を励起し、しかも、酸化アンチモンが蛍光体粒子表面に
被覆することで放電空間に発生するイオン或いはラジカ
ルによる蛍光体をスパッタから保護するからである。
【0013】本発明の蛍光体は、最も簡単には、適量の
酸化アンチモンの微粒子を乾式で蛍光体に混合すること
で、蛍光体の粒子表面に酸化アンチモンが被覆した蛍光
体を得ることができる。
【0014】酸化アンチモンの蛍光体の被覆は均一な方
が効果的である。蛍光体の被覆をより均一に行うため
に、蛍光体と酸化アンチモンを水等の溶媒に懸濁してお
き、ボールミル等により十分に混合し、その後に懸濁液
を分離し、乾燥することでより均一に酸化アンチモンを
蛍光体粒子の表面に被覆することができる。
【0015】さらに均一な被覆の為には、蛍光体懸濁液
中でアンチモン化合物の化学反応による沈殿物を蛍光体
粒子表面に析出させる。本発明においては、蛍光体を水
に懸濁させ、その懸濁液に水溶性の酸性のアンチモン塩
を加え、その懸濁液に塩基性物質の水溶液を加えて中和
することでアンチモンの水酸化物を蛍光体の粒子表面に
析出させ、それを固液分離し、100℃以上の温度で乾
燥することで、アンチモンの酸化物により粒子表面を被
覆された蛍光体を得る。この温度以上で乾燥すること
で、水酸化物はほぼ酸化物に変化するが、これは完全な
酸化物でなく、一部水酸化物が残留しても発光エネルギ
ー維持率の改善に効果がある。それは、PDPに実装し
た場合、蛍光体を450℃でベーキングする工程があ
り、その工程で残留する水酸化物は酸化物に変化するか
らである。ただ、蛍光体としての保存安定性については
粒子表面は酸化物の方が好ましい。
【0016】このようにして蛍光体粒子表面に被覆した
酸化アンチモンを、さらに中性或いは還元性の雰囲気で
750〜1000℃の温度範囲で焼き付けすることで、
蛍光体の粒子表面のアンチモンの酸化物は、安定化する
ことができる。酸化雰囲気、或いは、蛍光体中の付活剤
のEu2+、或いはMn2+が酸化するような雰囲気でこの
焼き付けを行うと、蛍光体の品質が低下してしまう。
【0017】<発光エネルギー維持率とSb被覆量の関
係>図1は酸化アンチモンを被覆したBaMgAl10O
17:Eu蛍光体について、真空紫外線分光光度計を用い
て発光エネルギー維持率(%)と酸化アンチモンのSb
分析値の関係をプロットしたものである。測定は、紫
外線分光高度計を用いて蛍光体測定試料を147nmの
波長の真空紫外線で励起時の相対発光エネルギーを測定
し、次に、同試料をKr−Xe−Heの混合ガスを4
torr封入したガラス管へセットし、1.2Aの電
流、130vの電圧で1時間アーク放電し、蛍光体粒子
表面を強制劣化させる。そして、強制劣化させた試料
を147nmの波長の真空紫外線で励起時の相対発光エ
ネルギーを測定し、で得た測定値をで得た測定値で
除した値の百分率を求め、これを発光エネルギー維持率
とする。測定試料は全て空気中450℃で30分間ベー
キングしたものを用いている。それは、プラズマディス
プレイ等発光デバイスの用途には上述したように蛍光体
層を形成するときに使用したバインダーを除去する目的
でベーキングが行われているからであり、この条件でベ
ーキングした測定試料は実際の発光デバイスに実装した
場合と近似するからである。
【0018】図1よりSbを被覆しない蛍光体の発光エ
ネルギー維持率は46%であるが、Sbの被覆量が増加
するに従い、エネルギー維持率は増加し、Sbが0.1
重量部付近で発光エネルギー維持率は最大となる。Sb
をさらに増加すると、逆に維持率は低下を示し、Sbが
0.4重量部で49%となり、Sbをコートしていない
試料とほぼ同等となる。
【0019】<カラーシフトとSb被覆量の関係>図2
は発光エネルギー維持率の測定と同じ条件で強制劣化し
た測定試料の強制劣化の前後の色度変化(カラーシフ
ト)を測定したものであり、特にy値に着目したもので
ある。BaMgAl10O17:Eu蛍光体は青色発光蛍光
体であり、色調変化は特にy値の値が増加することで青
成分が低下し色純度が低下するという重大な問題とな
る。尚、この色度はCIE Chromaticity Diagram 上での
値である。
【0020】図2よりSbを被覆しない蛍光体のカラー
シフトは0.0065であるが、Sbを被覆するに従い
カラーシフトは大幅に減少し、Sbが0.1重量部付近
でカラーシフトは最小となる。しかし、これよりさらに
Sbを増加するとカラーシフトは漸増している。
【0021】このように、エネルギー維持率及びカラー
シフトの点で、本発明に使用する酸化アンチモンは蛍光
体100重量部に対し、Sb分析値が0.01〜3.0
重量部の範囲が好ましい。
【0022】<焼き付け温度>蛍光体表面に被覆した酸
化アンチモンをさらに750〜1000℃の温度で焼き
付けするのは、酸化アンチモンを高温で焼成すること
で、蛍光体粒子表面にガラス状の強固な被覆物が生成
し、被覆物の光学的透明性を向上すると同時に、被覆物
が化学的物理的に安定化するからである。本発明の蛍光
体の147nmにおけるエネルギー維持率と焼き付け温
度の関係を図3にプロットした。
【0023】図3より分かるように蛍光体の発光エネル
ギー維持率は、600〜800℃の間付近において最も
高くなる。これは蛍光体粒子表面の酸化アンチモンが光
学的に安定化することによる。焼き付け温度は600℃
より低いと酸化アンチモンの被覆剤が蛍光体粒子表面に
十分拡散せず、本発明の効果は期待できなくなる。逆
に、焼成温度が800℃より高いと、蛍光体粒子内部ま
で被覆剤が拡散し、蛍光体が劣化し硼酸による表面のガ
ラス化による効果を失うばかりか、逆に蛍光体の発光輝
度を低下する。従って、焼き付け温度は600〜800
℃の範囲がさらに望ましい。最も好ましいのは700℃
付近である。
【0024】<焼き付け雰囲気>焼き付け雰囲気はN
2、Arのような中性雰囲気か、或いはN2−H2混合ガ
ス雰囲気、CO2−CO混合ガス雰囲気のような弱還元
性雰囲気が望ましい。
【0025】図4にカラーシフトと焼き付け温度の関係
をプロットする。相対発光エネルギー維持率について
は、600〜800℃付近で焼き付けしたものが効果が
あるが、カラーシフトについては焼き付けしない方が良
い結果となっている。これは焼き付けによる酸化アンチ
モンの安定化の効果は維持率を改善するが、蛍光体を焼
き付けすること自体がカラーシフトを悪化すると考えら
れる。そこで、実用の為には、維持率の改良或いはカラ
ーシフトの改良のバランスをとり焼き付け温度を決定す
る必要がある。
【0026】本発明でいう酸化アンチモンの被覆は、S
b2O3、Sb2O4、Sb2O5のいずれでも、、またこれ
らの混合物でも良い。また、これら酸化物に被覆する工
程から混入し得る塩素等のハロゲン元素或いは水酸化物
が微量混合しても本発明の効果を損なうことはない。
【0027】<酸化アンチモンの被覆方法>最も簡単に
は、適量の酸化アンチモンの微粒子を乾式で蛍光体に混
合することで蛍光体の粒子表面に酸化アンチモンが被覆
した蛍光体を得ることができる。均一な被覆を得るに
は、蛍光体と酸化アンチモンを水等の溶媒に懸濁してお
き、ボールミル等により十分に混合し、その後に懸濁液
を分離し、乾燥することでより均一に酸化アンチモンを
蛍光体粒子の表面に被覆することができる。これら方法
は、酸化アンチモンをそのまま蛍光体に混合する方法で
ある。
【0028】さらに均一な酸化アンチモンの被覆を得る
には次のような化学反応を利用する方法を適用すること
が好ましい。例えば、蛍光体を水に懸濁させ、その懸濁
液に水溶性の酸性のアンチモン塩を加え、その懸濁液に
塩基性物質の水溶液を加えて中和することでアンチモン
の水酸化物を蛍光体の粒子表面に析出させ、それを固液
分離し、100℃以上の温度で乾燥することで、アンチ
モンの酸化物により粒子表面を被覆された蛍光体を得る
ことができる。水溶性の酸性のアンチモン塩としては、
塩化アンチモン、弗化アンチモン等ハロゲン化アンチモ
ン、硫酸アンチモン、或いは硝酸アンチモン等、硫酸ア
ンチモンを用いることができる。懸濁液を中和する塩基
性物質にはアンモニアが使用できる。
【0029】
【作用】蛍光体励起に使用される紫外線は主として、高
圧水銀灯からの365nm、低圧水銀蒸気放電から高効
率に得られる253.7nm、同放電から一部放射され
ている184.9nm、キセノン放電から放射される1
47nmの紫外線があるが、紫外線の波長が短いほど、
透過力が小さく、逆に紫外線の波長が長いほど透過力が
大きくなる。すなわち、184.9nm或いは147n
m等の真空紫外線で励起されるのは蛍光体の比較的表面
付近である。そこで蛍光体の表面層を保護する物質で被
覆することで蛍光体の発光性能が向上する。
【0030】
【実施例】2価ユーロピウムで付活したアルミン酸塩蛍
光体の一つであるBaMgAl10O17:Euを例として
本発明の実施例を説明する。
【0031】先ず、この蛍光体は従来より通常行われる
方法で次のように作製することができる。原料として下
記のものを秤量し、 BaCO3 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.90モル 3MgCO3・Mg(OH)2・3H2O・・・・ 0.50モル γ−Al2O3 ・・・・・・・・・・・・・・・ 8.00モル Eu2O3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.05モル これらの全量100重量部に対し、1.0重量部のAl
F3を添加し、磁性ポット中でボールミル混合する。
【0032】得られた混合原料を蓋付きアルミナ坩堝に
充填し、空気中で1500℃8時間焼成する。冷却後さ
らにN2−H2の還元性雰囲気中で1500℃で8時間焼
成する。冷却後分散処理を行い、300メッシュの篩を
通した後、脱水乾燥した。
【0033】得られた蛍光体はBaMgAl10O17:E
u0.1の組成で147nm紫外線励起で青色に発光す
る。(以下BAM蛍光体と称す)
【0034】<化学反応による酸化アンチモン被覆> [実施例1]得られたBAM蛍光体100gを純水50
0gに懸濁し、SbCl3を9.4gを100gの純水
に溶解したものを添加し混合する。次に得られた懸濁液
を攪拌しながらアンモニア水を滴下し、懸濁液のpHを
9.5に調節する。次に攪拌を停止し静置すると蛍光体
は沈降し、粒子表面に水酸化アンチモンを被覆した蛍光
体が得られる。得られた蛍光体沈降物を分離、水洗した
後100℃で乾燥する。さらにN2及びH2混合気流中7
50℃で2.5時間焼き付けを施し、篩を行う。得られ
た蛍光体を化学分析したところ蛍光体100重量部に対
してSbの被覆量は0.05重量部であった。
【0035】[実施例2]SbCl3の仕込み量を1
8.8gとする以外実施例1と同様にして蛍光体粒子表
面に蛍光体100重量部に対しSbが0.1重量部付着
した蛍光体を得た。
【0036】[実施例3]SbCl3の仕込み量を3
7.6gとする以外実施例1と同様にして蛍光体粒子表
面に蛍光体100重量部に対しSbが0.2重量部付着
した蛍光体を得た。
【0037】[実施例4]SbCl3の仕込み量を7
5.2gとする以外実施例1と同様にして蛍光体粒子表
面に蛍光体100重量部に対しSbが0.4重量部付着
した蛍光体を得た。
【0038】[実施例5]750℃の焼き付けを行わな
いこと以外実施例1と同様にして蛍光体粒子表面に蛍光
体100重量部に対しSbが0.4重量部付着した蛍光
体を得た。
【0039】<乾式混合による酸化アンチモン被覆> [実施例6]BAM蛍光体100gに対し、Sb2O3を
23.9gを加えてボールミルで乾式混合し、さらにN
2及びH2混合気流中750℃で2.5時間焼き付けを施
し、篩を行う。得られた蛍光体を化学分析したところ蛍
光体100重量部に対してSbの被覆量は0.1重量部
であった。
【0040】[実施例7]BAM蛍光体100gに対
し、Sb2O3を23.9gを加えてボールミルで乾式混
合し、得られた蛍光体を化学分析したところ蛍光体10
0重量部に対してSbの被覆量は0.1重量部であっ
た。
【0041】[実施例8]Sb2O3を95.6gを加え
る以外実施例6と同様にして蛍光体粒子の表面に蛍光体
100重量部に対しSbが0.4重量部付着した蛍光体
を得た。
【0042】[実施例9]Sb2O3を95.6gを加
え、焼き付けを行わない以外実施例6と同様にして蛍光
体粒子の表面に蛍光体100重量部に対しSbが0.4
重量部付着した蛍光体を得た。
【0043】[実施例10]1000℃で2.5時間焼
き付けする以外実施例6と同様にして蛍光体の表面に蛍
光体100重量部に対しSbが0.1重量部付着した蛍
光体を得た。
【0044】[比較例1]実施例1〜10の蛍光体にS
bの被覆を施す前段階の蛍光体コア(分散処理済)を比
較例とする。この蛍光体は従来より真空紫外線用の青色
発光蛍光体として使用していたものである。
【0045】実施例1〜10及び比較例1で得られたB
AM蛍光体5gを磁性坩堝に詰め、電気炉を用いて45
0℃で30分間ベーキング行い、ベーキング前後の発光
エネルギー強度測定、及び希ガス放電管による発光エネ
ルギー強度の維持率の試験を行った。結果を表1に示
す。ここで、発光強度維持率は、希ガス放電管による劣
化の前の発光エネルギー強度を、劣化後の発光エネルギ
ー強度で除した値の百分率として算出した。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、蛍光体粒子表面を
酸化アンチモンで被覆することによって、放電空間中で
のイオン衝撃による劣化を防止することができる。すな
わち、本発明の蛍光体を使用することにより、紫外線、
特に主としてキセノンの147nm真空紫外線を利用す
るカラープラズマディスプレイパネルや、キセノン放電
型蛍光ランプ等の発光デバイスを高輝度化し、しかも働
程特性を改善することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】相対発光エネルギー維持率とSb被覆量の関係
を示す特性図
【図2】カラーシフトとSb被覆量の関係を示す特性図
【図3】相対発光エネルギー維持率と焼き付け温度の関
係を示す特性図
【図4】カラーシフトと焼き付け温度の関係を示す特性

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Eu、Mnのうちの少なくとも一種の付
    活剤により付活されたアルミン酸塩蛍光体の粒子表面
    に、アンチモンの酸化物が、蛍光体100重量部に対し
    Sbとして0.01〜3.0重量部被覆されていること
    を特徴とする真空紫外線励起発光蛍光体。
  2. 【請求項2】 Eu、Mnのうちの少なくとも一種の付
    活剤により付活されたアルミン酸塩蛍光体を、水溶性の
    酸性のアンチモン塩を加えた水に懸濁させ、その懸濁液
    に塩基性物質を加えて中和してアンチモンの水酸化物を
    蛍光体粒子表面に析出させ、それを固液分離し、100
    ℃以上の温度で乾燥してその水酸化物を脱水してアンチ
    モンの酸化物にすることを特徴とする真空紫外線励起発
    光蛍光体の製造方法。
  3. 【請求項3】 アンチモンの酸化物を被覆する工程の後
    に、蛍光体を中性或いは還元性の雰囲気中750〜10
    00℃の温度範囲で焼き付けすることを特徴とする真空
    紫外線励起発光蛍光体の製造方法。
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