JP2002348570A - 真空紫外線励起蛍光体及びその製造方法 - Google Patents
真空紫外線励起蛍光体及びその製造方法Info
- Publication number
- JP2002348570A JP2002348570A JP2001159324A JP2001159324A JP2002348570A JP 2002348570 A JP2002348570 A JP 2002348570A JP 2001159324 A JP2001159324 A JP 2001159324A JP 2001159324 A JP2001159324 A JP 2001159324A JP 2002348570 A JP2002348570 A JP 2002348570A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- phosphor
- vacuum ultraviolet
- europium
- luminance
- earth metal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Luminescent Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】真空紫外線による輝度の経時劣化の少ない真空
紫外線励起蛍光体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】原料混合物を還元性雰囲気で焼成した後、
更に酸化性雰囲気で焼成することにより、真空紫外線に
よる輝度の経時劣化の少ない、ユーロピウムで付活し
た、又はユーロピウムとマンガンで共付活したアルカリ
土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。
紫外線励起蛍光体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】原料混合物を還元性雰囲気で焼成した後、
更に酸化性雰囲気で焼成することにより、真空紫外線に
よる輝度の経時劣化の少ない、ユーロピウムで付活し
た、又はユーロピウムとマンガンで共付活したアルカリ
土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル、希ガス放電ランプ等に使用される真空紫外
線励起蛍光体及びその製造方法に係り、特に、これらの
発光デバイスにおける輝度維持率が良好な真空紫外線励
起蛍光体及びその製造方法に関する。
レイパネル、希ガス放電ランプ等に使用される真空紫外
線励起蛍光体及びその製造方法に係り、特に、これらの
発光デバイスにおける輝度維持率が良好な真空紫外線励
起蛍光体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(以下PD
Pとする)は、2枚のガラス板に挟まれた密閉ガス空間
を隔壁で区切り、表示セルと呼ばれる微小な放電空間を
マトリックス状に配置したものであり、各表示セルには
赤、青、緑に発光する蛍光体が塗布されており、放電で
発生する真空紫外線で励起され発光する。また、希ガス
放電ランプは、ガラス管内壁に赤、青、緑に発光する蛍
光体を混合した3色混合蛍光体が塗布されており、希ガ
ス放電によって発生する真空紫外線で励起され発光す
る。従来、このような発光デバイスに使用される真空紫
外線は光子エネルギーが大きいため、蛍光体に格子欠陥
等が発生し、蛍光体の発光輝度が経時的に大きく低下す
るという問題があった。例えば、(H12照明学会研究
会 MD−00−22 BAM系蛍光体の構造劣化)に
は、PDPやXe励起ランプなどの励起源であるXeの
放射する真空紫外線により、BAM系蛍光体の発光輝度
が低下することが報告されている。BaMgAl10O
17:Eu蛍光体等のBAM系蛍光体を青色発光蛍光体
としてPDPや希ガス放電ランプに使用した場合、他の
発光色の蛍光体に比べ、真空紫外線励起による輝度の経
時劣化が大きいことから、次のような問題があった。す
なわち、PDPに使用した場合は、色度変化による色温
度の低下や固定表示による焼き付けなどの問題があり、
希ガス放電ランプに使用した場合は、点灯時、経時的に
色度変化が起きる問題があった。
Pとする)は、2枚のガラス板に挟まれた密閉ガス空間
を隔壁で区切り、表示セルと呼ばれる微小な放電空間を
マトリックス状に配置したものであり、各表示セルには
赤、青、緑に発光する蛍光体が塗布されており、放電で
発生する真空紫外線で励起され発光する。また、希ガス
放電ランプは、ガラス管内壁に赤、青、緑に発光する蛍
光体を混合した3色混合蛍光体が塗布されており、希ガ
ス放電によって発生する真空紫外線で励起され発光す
る。従来、このような発光デバイスに使用される真空紫
外線は光子エネルギーが大きいため、蛍光体に格子欠陥
等が発生し、蛍光体の発光輝度が経時的に大きく低下す
るという問題があった。例えば、(H12照明学会研究
会 MD−00−22 BAM系蛍光体の構造劣化)に
は、PDPやXe励起ランプなどの励起源であるXeの
放射する真空紫外線により、BAM系蛍光体の発光輝度
が低下することが報告されている。BaMgAl10O
17:Eu蛍光体等のBAM系蛍光体を青色発光蛍光体
としてPDPや希ガス放電ランプに使用した場合、他の
発光色の蛍光体に比べ、真空紫外線励起による輝度の経
時劣化が大きいことから、次のような問題があった。す
なわち、PDPに使用した場合は、色度変化による色温
度の低下や固定表示による焼き付けなどの問題があり、
希ガス放電ランプに使用した場合は、点灯時、経時的に
色度変化が起きる問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は上述
した問題を解決することを目的とし、すなわち、真空紫
外線による輝度の経時劣化の少ない、ユーロピウムで付
活した、又はユーロピウムとマンガンで共付活したアル
カリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体からなる真空紫外
線励起蛍光体及びその製造方法を提供することにある。
した問題を解決することを目的とし、すなわち、真空紫
外線による輝度の経時劣化の少ない、ユーロピウムで付
活した、又はユーロピウムとマンガンで共付活したアル
カリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体からなる真空紫外
線励起蛍光体及びその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上述した問題
を解決するために鋭意検討した結果、原料混合物を還元
性雰囲気で焼成した後、更に酸化性雰囲気で焼成するこ
とにより、上記課題を解決することができることを見い
だし本発明を完成させるに至った。
を解決するために鋭意検討した結果、原料混合物を還元
性雰囲気で焼成した後、更に酸化性雰囲気で焼成するこ
とにより、上記課題を解決することができることを見い
だし本発明を完成させるに至った。
【0005】すなわち、本発明の真空紫外線励起蛍光体
の製造方法は、ユーロピウムで付活した、又はユーロピ
ウムとマンガンで共付活したアルカリ土類金属ケイアル
ミン酸塩蛍光体からなる真空紫外線励起蛍光体の製造方
法において、原料混合物を還元性雰囲気で焼成した後、
更に酸化性雰囲気で焼成することを特徴とする
の製造方法は、ユーロピウムで付活した、又はユーロピ
ウムとマンガンで共付活したアルカリ土類金属ケイアル
ミン酸塩蛍光体からなる真空紫外線励起蛍光体の製造方
法において、原料混合物を還元性雰囲気で焼成した後、
更に酸化性雰囲気で焼成することを特徴とする
【0006】また、本発明の真空紫外線励起蛍光体の製
造方法は、前記蛍光体の組成式がaMO・MgO・bA
l2O3・cSiO2:Eux,Mny(但し、MはB
a、Sr及びCaから選ばれた少なくとも1種の元素、
0.80≦a≦1.20、3.0≦b≦7.0、0.0
001≦c≦2.0、0.02≦x≦0.4、0≦y≦
0.04)で表されることを特徴とする。
造方法は、前記蛍光体の組成式がaMO・MgO・bA
l2O3・cSiO2:Eux,Mny(但し、MはB
a、Sr及びCaから選ばれた少なくとも1種の元素、
0.80≦a≦1.20、3.0≦b≦7.0、0.0
001≦c≦2.0、0.02≦x≦0.4、0≦y≦
0.04)で表されることを特徴とする。
【0007】また、本発明の真空紫外線励起蛍光体の製
造方法は、前記酸化性雰囲気が空気中であることを特徴
とする。
造方法は、前記酸化性雰囲気が空気中であることを特徴
とする。
【0008】さらに、本発明の真空紫外線励起蛍光体の
製造方法は、前記空気中での焼成温度が500〜800
℃の範囲であることを特徴とする。
製造方法は、前記空気中での焼成温度が500〜800
℃の範囲であることを特徴とする。
【0009】上記製造方法により得られる本発明の真空
紫外線励起蛍光体は、前記酸化性雰囲気で焼成後の蛍光
体の真空紫外線励起による輝度が、前記還元性雰囲気で
焼成後の蛍光体に対し50〜90%であることを特徴と
する。
紫外線励起蛍光体は、前記酸化性雰囲気で焼成後の蛍光
体の真空紫外線励起による輝度が、前記還元性雰囲気で
焼成後の蛍光体に対し50〜90%であることを特徴と
する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の真空紫外線励起蛍光体は
次のようにして得られる。例えば、蛍光体原料として、
アルカリ土類金属化合物、珪素化合物、アルミニウム化
合物、ユーロピウム化合物及びマンガン化合物を用いた
場合、各化合物について組成式aMO・MgO・bAl
2O3・cSiO2:Eux,Mny(但し、MはB
a、Sr及びCaから選ばれた少なくとも1種の元素、
0.80≦a≦1.20、3.0≦b≦7.0、0.0
001≦c≦2.0、0.02≦x≦0.4、0≦y≦
0.04)の割合になるように秤取し、混合するか、又
はこれら蛍光体原料にフラックスを加えて混合し、原料
混合物を得る。この原料混合物をルツボに充填後、還元
性雰囲気中、1200〜1600℃で焼成し、冷却後、
更に酸化性雰囲気で焼成することにより、前記組成式で
表される本発明の真空紫外線励起蛍光体を得る。
次のようにして得られる。例えば、蛍光体原料として、
アルカリ土類金属化合物、珪素化合物、アルミニウム化
合物、ユーロピウム化合物及びマンガン化合物を用いた
場合、各化合物について組成式aMO・MgO・bAl
2O3・cSiO2:Eux,Mny(但し、MはB
a、Sr及びCaから選ばれた少なくとも1種の元素、
0.80≦a≦1.20、3.0≦b≦7.0、0.0
001≦c≦2.0、0.02≦x≦0.4、0≦y≦
0.04)の割合になるように秤取し、混合するか、又
はこれら蛍光体原料にフラックスを加えて混合し、原料
混合物を得る。この原料混合物をルツボに充填後、還元
性雰囲気中、1200〜1600℃で焼成し、冷却後、
更に酸化性雰囲気で焼成することにより、前記組成式で
表される本発明の真空紫外線励起蛍光体を得る。
【0011】上記蛍光体原料として、次のような酸化物
又は熱分解により酸化物となる化合物が好ましく用いら
れる。例えば、バリウム化合物として炭酸バリウム、酸
化バリウム、水酸化バリウム等、ストロンチウム化合物
として炭酸ストロンチウム、酸化ストロンチウム、水酸
化ストロンチウム等、カルシウム化合物として炭酸カル
シウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム等、マグネ
シウム化合物として炭酸マグネシウム、酸化マグネシウ
ム、水酸化マグネシウム等、アルミニウム化合物として
酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等、珪素化合物
として二酸化珪素等、ユーロピウム化合物として酸化ユ
ーロピウム等、マンガン化合物として炭酸マンガン、酸
化マンガン等の化合物が好ましい。また、蛍光体原料と
して、アルカリ土類金属、珪素、アルミニウム、ユーロ
ピウム及びマンガンの各元素を全部又は一部含む共沈物
を用いることもできる。例えば、これらの元素を含む水
溶液に炭酸塩等の水溶液を加えると共沈物が得られる
が、これを乾燥又は熱分解して用いることができる。フ
ラックスとしてはフッ化バリウム、フッ化マグネシウ
ム、フッ化アルミニウム等のフッ化物が好ましく、蛍光
体原料100重量部に対し0.01〜1.0重量部の範
囲で添加する。
又は熱分解により酸化物となる化合物が好ましく用いら
れる。例えば、バリウム化合物として炭酸バリウム、酸
化バリウム、水酸化バリウム等、ストロンチウム化合物
として炭酸ストロンチウム、酸化ストロンチウム、水酸
化ストロンチウム等、カルシウム化合物として炭酸カル
シウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム等、マグネ
シウム化合物として炭酸マグネシウム、酸化マグネシウ
ム、水酸化マグネシウム等、アルミニウム化合物として
酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等、珪素化合物
として二酸化珪素等、ユーロピウム化合物として酸化ユ
ーロピウム等、マンガン化合物として炭酸マンガン、酸
化マンガン等の化合物が好ましい。また、蛍光体原料と
して、アルカリ土類金属、珪素、アルミニウム、ユーロ
ピウム及びマンガンの各元素を全部又は一部含む共沈物
を用いることもできる。例えば、これらの元素を含む水
溶液に炭酸塩等の水溶液を加えると共沈物が得られる
が、これを乾燥又は熱分解して用いることができる。フ
ラックスとしてはフッ化バリウム、フッ化マグネシウ
ム、フッ化アルミニウム等のフッ化物が好ましく、蛍光
体原料100重量部に対し0.01〜1.0重量部の範
囲で添加する。
【0012】上記蛍光体原料を混合した原料混合物、又
は上記蛍光体原料に上記フラックスを加えて混合した原
料混合物を還元性雰囲気中、1200〜1600℃で数
時間焼成する。還元性雰囲気は、水素と窒素の混合ガス
雰囲気が好ましく、水素濃度は0.1〜10体積%の範
囲とする。この段階で得られるアルカリ土類金属ケイア
ルミン酸塩蛍光体は、真空紫外線励起による輝度の経時
劣化が大きいため、更に酸化性雰囲気で焼成する。酸化
性雰囲気は、空気中又は酸素を含む不活性ガス雰囲気が
好ましい。不活性ガスとしては、N2、Ne、Ar等の
ガスを用いる。焼成温度は酸化性雰囲気中の酸素濃度に
よって異なるが、空気中で焼成する場合は、500〜8
00℃の範囲が好ましく、600〜700℃の範囲がよ
り好ましい。焼成温度が500℃未満では真空紫外線励
起による輝度の経時劣化がまだ大きく、逆に800℃を
越えると蛍光体の輝度が低下するからである。
は上記蛍光体原料に上記フラックスを加えて混合した原
料混合物を還元性雰囲気中、1200〜1600℃で数
時間焼成する。還元性雰囲気は、水素と窒素の混合ガス
雰囲気が好ましく、水素濃度は0.1〜10体積%の範
囲とする。この段階で得られるアルカリ土類金属ケイア
ルミン酸塩蛍光体は、真空紫外線励起による輝度の経時
劣化が大きいため、更に酸化性雰囲気で焼成する。酸化
性雰囲気は、空気中又は酸素を含む不活性ガス雰囲気が
好ましい。不活性ガスとしては、N2、Ne、Ar等の
ガスを用いる。焼成温度は酸化性雰囲気中の酸素濃度に
よって異なるが、空気中で焼成する場合は、500〜8
00℃の範囲が好ましく、600〜700℃の範囲がよ
り好ましい。焼成温度が500℃未満では真空紫外線励
起による輝度の経時劣化がまだ大きく、逆に800℃を
越えると蛍光体の輝度が低下するからである。
【0013】空気中での焼成温度を種々に変えて、実施
例1と同様にして製造した本発明のユーロピウム付活ア
ルカリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体について、焼成
温度と輝度維持率の関係を図1に示す。輝度維持率の測
定は次のように行う。紫外線分光高度計を用いて、蛍
光体測定試料を146nmの波長の真空紫外線で励起し
た時の相対輝度を測定し、次に、同試料をKr−Xe
−Heの混合ガスを4torr封入したガラス管へセッ
トし、1.2Aの電流、130vの電圧で1時間アーク
放電し、真空紫外線のみ照射して強制劣化させる。そし
て、強制劣化させた試料を146nmの波長の真空紫
外線で励起した時の相対輝度を測定し、で得た測定値
をで得た測定値で除した値の百分率を求め、これを輝
度維持率とする。この図から、空気中での焼成温度が5
00℃以上で輝度維持率が高くなっていることがわか
る。しかしながら、焼成温度を上げると蛍光体の輝度が
低下するため、焼成温度は500〜800℃の範囲が好
ましく、600〜700℃の範囲がより好ましい。
例1と同様にして製造した本発明のユーロピウム付活ア
ルカリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体について、焼成
温度と輝度維持率の関係を図1に示す。輝度維持率の測
定は次のように行う。紫外線分光高度計を用いて、蛍
光体測定試料を146nmの波長の真空紫外線で励起し
た時の相対輝度を測定し、次に、同試料をKr−Xe
−Heの混合ガスを4torr封入したガラス管へセッ
トし、1.2Aの電流、130vの電圧で1時間アーク
放電し、真空紫外線のみ照射して強制劣化させる。そし
て、強制劣化させた試料を146nmの波長の真空紫
外線で励起した時の相対輝度を測定し、で得た測定値
をで得た測定値で除した値の百分率を求め、これを輝
度維持率とする。この図から、空気中での焼成温度が5
00℃以上で輝度維持率が高くなっていることがわか
る。しかしながら、焼成温度を上げると蛍光体の輝度が
低下するため、焼成温度は500〜800℃の範囲が好
ましく、600〜700℃の範囲がより好ましい。
【0014】次に、上記蛍光体について、還元性雰囲気
で焼成後の蛍光体と空気中で焼成後の蛍光体の146n
m真空紫外線励起時の相対輝度を測定し、空気中で焼成
後の蛍光体の相対輝度を還元性雰囲気で焼成後の蛍光体
の相対輝度で除した値の百分率を求め、これを輝度変化
率とする。本発明の蛍光体の輝度変化率と輝度維持率の
関係を図2に示す。この図から、蛍光体の輝度変化率が
90%以下で輝度維持率が高いことがわかる。蛍光体の
輝度変化率が50%未満の場合、得られる蛍光体の発光
輝度が低いため、蛍光体の輝度変化率は50〜90%の
範囲が好ましい。
で焼成後の蛍光体と空気中で焼成後の蛍光体の146n
m真空紫外線励起時の相対輝度を測定し、空気中で焼成
後の蛍光体の相対輝度を還元性雰囲気で焼成後の蛍光体
の相対輝度で除した値の百分率を求め、これを輝度変化
率とする。本発明の蛍光体の輝度変化率と輝度維持率の
関係を図2に示す。この図から、蛍光体の輝度変化率が
90%以下で輝度維持率が高いことがわかる。蛍光体の
輝度変化率が50%未満の場合、得られる蛍光体の発光
輝度が低いため、蛍光体の輝度変化率は50〜90%の
範囲が好ましい。
【0015】このように、ユーロピウム付活アルカリ土
類金属ケイアルミン酸塩蛍光体の製造方法において、原
料混合物を還元性雰囲気で焼成した後、更に空気中で5
00〜800℃の温度範囲で焼成することにより、真空
紫外線励起による輝度の経時劣化の少ない蛍光体が得ら
れ、この蛍光体の輝度変化率は50〜90%の範囲であ
ることがわかる。このことは、ユーロピウム及びマンガ
ン付活アルカリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体におい
ても同様である。
類金属ケイアルミン酸塩蛍光体の製造方法において、原
料混合物を還元性雰囲気で焼成した後、更に空気中で5
00〜800℃の温度範囲で焼成することにより、真空
紫外線励起による輝度の経時劣化の少ない蛍光体が得ら
れ、この蛍光体の輝度変化率は50〜90%の範囲であ
ることがわかる。このことは、ユーロピウム及びマンガ
ン付活アルカリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体におい
ても同様である。
【0016】一般に、蛍光体励起に使用される紫外線は
主として、高圧水銀灯からの365nm、低圧水銀蒸気
放電から高効率に得られる253.7nm、同放電から
一部放射されている184.9nm、キセノン放電から
放射される146nmの紫外線があるが、紫外線の波長
が短いほど、透過力が小さく、逆に紫外線の波長が長い
ほど透過力が大きくなる。すなわち、184.9nm或
いは146nm等の真空紫外線で励起されるのは蛍光体
の比較的表面付近である。従って、従来のように、原料
混合物を還元性雰囲気で焼成するだけでアルカリ土類金
属ケイアルミン酸塩蛍光体を製造すると、蛍光体の表面
に還元された未反応分が残留し、蛍光体の輝度維持率を
低下させるものと考えられる。これに対し、本発明のよ
うに更に酸化性雰囲気で焼成することにより、蛍光体表
面の残留成分が酸化され、或いは飛散することにより、
蛍光体の輝度維持率が向上するものと考えられる。
主として、高圧水銀灯からの365nm、低圧水銀蒸気
放電から高効率に得られる253.7nm、同放電から
一部放射されている184.9nm、キセノン放電から
放射される146nmの紫外線があるが、紫外線の波長
が短いほど、透過力が小さく、逆に紫外線の波長が長い
ほど透過力が大きくなる。すなわち、184.9nm或
いは146nm等の真空紫外線で励起されるのは蛍光体
の比較的表面付近である。従って、従来のように、原料
混合物を還元性雰囲気で焼成するだけでアルカリ土類金
属ケイアルミン酸塩蛍光体を製造すると、蛍光体の表面
に還元された未反応分が残留し、蛍光体の輝度維持率を
低下させるものと考えられる。これに対し、本発明のよ
うに更に酸化性雰囲気で焼成することにより、蛍光体表
面の残留成分が酸化され、或いは飛散することにより、
蛍光体の輝度維持率が向上するものと考えられる。
【0017】本発明は、ユーロピウムで付活した、又は
ユーロピウムとマンガンで共付活したアルカリ土類金属
ケイアルミン酸塩蛍光体において効果は大きいが、蛍光
体中に珪素を含まないアルカリ土類金属アルミン酸塩蛍
光体については効果がなく、蛍光体の輝度維持率の向上
が見られない。特に、本発明は、組成式がaMO・Mg
O・bAl2O3・cSiO2:Eux,Mny(但
し、MはBa、Sr及びCaから選ばれた少なくとも1
種の元素、0.80≦a≦1.20、3.0≦b≦7.
0、0.0001≦c≦2.0、0.02≦x≦0.
4、0≦y≦0.04)で表されるアルカリ土類金属ケ
イアルミン酸塩蛍光体において、有効である。
ユーロピウムとマンガンで共付活したアルカリ土類金属
ケイアルミン酸塩蛍光体において効果は大きいが、蛍光
体中に珪素を含まないアルカリ土類金属アルミン酸塩蛍
光体については効果がなく、蛍光体の輝度維持率の向上
が見られない。特に、本発明は、組成式がaMO・Mg
O・bAl2O3・cSiO2:Eux,Mny(但
し、MはBa、Sr及びCaから選ばれた少なくとも1
種の元素、0.80≦a≦1.20、3.0≦b≦7.
0、0.0001≦c≦2.0、0.02≦x≦0.
4、0≦y≦0.04)で表されるアルカリ土類金属ケ
イアルミン酸塩蛍光体において、有効である。
【0018】本発明は、原料混合物を還元性雰囲気で焼
成した後、更に酸化性雰囲気で焼成することにより、蛍
光体の輝度維持率が向上する。従って、従来のように原
料混合物を還元性雰囲気で焼成するだけで得たアルカリ
土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体を還元性雰囲気で焼成
しても、本発明と同様に、蛍光体の輝度維持率が向上す
る。また、原料混合物を還元性雰囲気で焼成して得られ
るアルカリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体の粒子表面
にケイ酸系化合物、リン酸系化合物等を被覆した蛍光体
を酸化性雰囲気で焼成しても、同様に蛍光体の輝度維持
率が向上する。この場合、被覆されていない蛍光体より
も高い温度で焼成することが望ましい。
成した後、更に酸化性雰囲気で焼成することにより、蛍
光体の輝度維持率が向上する。従って、従来のように原
料混合物を還元性雰囲気で焼成するだけで得たアルカリ
土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体を還元性雰囲気で焼成
しても、本発明と同様に、蛍光体の輝度維持率が向上す
る。また、原料混合物を還元性雰囲気で焼成して得られ
るアルカリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体の粒子表面
にケイ酸系化合物、リン酸系化合物等を被覆した蛍光体
を酸化性雰囲気で焼成しても、同様に蛍光体の輝度維持
率が向上する。この場合、被覆されていない蛍光体より
も高い温度で焼成することが望ましい。
【0019】以下、本発明の実施例について説明する
が、本発明は具体的実施例のみに限定されるものではな
いことは言うまでもない。
が、本発明は具体的実施例のみに限定されるものではな
いことは言うまでもない。
【0020】
【実施例】[実施例1] 蛍光体原料として下記のものを秤量し、 BaCO3・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.
92モル 3MgCO3・Mg(OH)2・3H2O・・・・
0.25モル γ−Al2O3 ・・・・・・・・・・・・・・・ 5.
00モル SiO2・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.
026モル Eu2O3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.
04モル これらの全量100重量部に対し、フラックスとして
0.03重量部のMgF2を添加し、磁性ポット中でボ
ールミル混合する。原料混合物をアルミナ坩堝に充填
し、水素濃度が3体積%のN2−H2混合ガスの還元性
雰囲気中で1400℃で6時間焼成する。冷却後、さら
に空気中で650℃で1時間焼成する。冷却後、湿式分
散処理を行い、300メッシュの篩を通した後、脱水乾
燥する。このようにして、組成式が0.92BaO・M
gO・5Al2O3・0.026SiO 2:Eu
0.08で表される本発明のユーロピウム付活アルカリ
土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。この蛍光体は
真空紫外線励起で青色に発光する。
92モル 3MgCO3・Mg(OH)2・3H2O・・・・
0.25モル γ−Al2O3 ・・・・・・・・・・・・・・・ 5.
00モル SiO2・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.
026モル Eu2O3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.
04モル これらの全量100重量部に対し、フラックスとして
0.03重量部のMgF2を添加し、磁性ポット中でボ
ールミル混合する。原料混合物をアルミナ坩堝に充填
し、水素濃度が3体積%のN2−H2混合ガスの還元性
雰囲気中で1400℃で6時間焼成する。冷却後、さら
に空気中で650℃で1時間焼成する。冷却後、湿式分
散処理を行い、300メッシュの篩を通した後、脱水乾
燥する。このようにして、組成式が0.92BaO・M
gO・5Al2O3・0.026SiO 2:Eu
0.08で表される本発明のユーロピウム付活アルカリ
土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。この蛍光体は
真空紫外線励起で青色に発光する。
【0021】[実施例2]SiO2を0.013モル使
用する以外は実施例1と同様にして、組成式が0.92
BaO・MgO・5Al2O3・0.013SiO2:
Eu0.08で表される本発明のユーロピウム付活アル
カリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。
用する以外は実施例1と同様にして、組成式が0.92
BaO・MgO・5Al2O3・0.013SiO2:
Eu0.08で表される本発明のユーロピウム付活アル
カリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。
【0022】[実施例3]SiO2を0.0065モル
使用する以外は実施例1と同様にして、組成式が0.9
2BaO・MgO・5Al2O3・0.0065SiO
2:Eu0.08で表される本発明のユーロピウム付活
アルカリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。
使用する以外は実施例1と同様にして、組成式が0.9
2BaO・MgO・5Al2O3・0.0065SiO
2:Eu0.08で表される本発明のユーロピウム付活
アルカリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。
【0023】[実施例4]SiO2を0.0013モル
使用し、空気中での焼成温度を600℃にする以外は実
施例1と同様にして、組成式が0.92BaO・MgO
・5Al2O3・0.0013SiO2:Eu0.08
で表される本発明のユーロピウム付活アルカリ土類金属
ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。
使用し、空気中での焼成温度を600℃にする以外は実
施例1と同様にして、組成式が0.92BaO・MgO
・5Al2O3・0.0013SiO2:Eu0.08
で表される本発明のユーロピウム付活アルカリ土類金属
ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。
【0024】[実施例5]SiO2を0.13モル使用
し、空気中での焼成温度を600℃にする以外は実施例
1と同様にして、組成式が0.92BaO・MgO・5
Al2O3・0.13SiO2:Eu0.08で表され
る本発明のユーロピウム付活アルカリ土類金属ケイアル
ミン酸塩蛍光体を得る。
し、空気中での焼成温度を600℃にする以外は実施例
1と同様にして、組成式が0.92BaO・MgO・5
Al2O3・0.13SiO2:Eu0.08で表され
る本発明のユーロピウム付活アルカリ土類金属ケイアル
ミン酸塩蛍光体を得る。
【0025】[実施例6]SiO2を0.65モル使用
し、空気中での焼成温度を600℃にする以外は実施例
1と同様にして、組成式が0.92BaO・MgO・5
Al2O3・0.65SiO2:Eu0.08で表され
る本発明のユーロピウム付活アルカリ土類金属ケイアル
ミン酸塩蛍光体を得る。
し、空気中での焼成温度を600℃にする以外は実施例
1と同様にして、組成式が0.92BaO・MgO・5
Al2O3・0.65SiO2:Eu0.08で表され
る本発明のユーロピウム付活アルカリ土類金属ケイアル
ミン酸塩蛍光体を得る。
【0026】[実施例7]空気中での焼成温度を500
℃にする以外は実施例1と同様にして、組成式が0.9
2BaO・MgO・5Al2O3・0.026Si
O2:Eu0.08で表される本発明のユーロピウム付
活アルカリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。
℃にする以外は実施例1と同様にして、組成式が0.9
2BaO・MgO・5Al2O3・0.026Si
O2:Eu0.08で表される本発明のユーロピウム付
活アルカリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。
【0027】[実施例8]SiO2を0.013モル、
Eu2O3を0.035モル使用し、さらにMnCO3
0.01モルを加える以外は実施例1と同様にして、組
成式が0.92BaO・MgO・5Al2O3・0.0
13SiO2:Eu0.07,Mn0.0 1で表される
本発明のユーロピウム及びマンガン付活アルカリ土類金
属ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。
Eu2O3を0.035モル使用し、さらにMnCO3
0.01モルを加える以外は実施例1と同様にして、組
成式が0.92BaO・MgO・5Al2O3・0.0
13SiO2:Eu0.07,Mn0.0 1で表される
本発明のユーロピウム及びマンガン付活アルカリ土類金
属ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。
【0028】[実施例9]SiO2を0.013モル、
Eu2O3を0.035モル使用し、さらにSrCO3
0.01モルを加える以外は実施例1と同様にして、組
成式が0.92BaO・0.01SrO・MgO・5A
l2O3・0.013SiO2:Eu0. 07で表され
るユーロピウム付活アルカリ土類金属ケイアルミン酸塩
蛍光体を得る。
Eu2O3を0.035モル使用し、さらにSrCO3
0.01モルを加える以外は実施例1と同様にして、組
成式が0.92BaO・0.01SrO・MgO・5A
l2O3・0.013SiO2:Eu0. 07で表され
るユーロピウム付活アルカリ土類金属ケイアルミン酸塩
蛍光体を得る。
【0029】[実施例10]SiO2を0.013モ
ル、Eu2O3を0.035モル使用し、さらにCaC
O30.01モルを加える以外は実施例1と同様にし
て、組成式が0.92BaO・0.01CaO・MgO
・5Al2O3・0.013SiO2:Eu0. 07で
表されるユーロピウム付活アルカリ土類金属ケイアルミ
ン酸塩蛍光体を得る。
ル、Eu2O3を0.035モル使用し、さらにCaC
O30.01モルを加える以外は実施例1と同様にし
て、組成式が0.92BaO・0.01CaO・MgO
・5Al2O3・0.013SiO2:Eu0. 07で
表されるユーロピウム付活アルカリ土類金属ケイアルミ
ン酸塩蛍光体を得る。
【0030】[比較例1]空気中での焼成をしない以外
は実施例1と同様にして、組成式が0.92BaO・M
gO・5Al2O3・0.026SiO2:Eu
0.08で表されるユーロピウム付活アルカリ土類金属
ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。
は実施例1と同様にして、組成式が0.92BaO・M
gO・5Al2O3・0.026SiO2:Eu
0.08で表されるユーロピウム付活アルカリ土類金属
ケイアルミン酸塩蛍光体を得る。
【0031】[比較例2]空気中での焼成をしない以外
は実施例8と同様にして、組成式が0.92BaO・M
gO・5Al2O3・0.013SiO2:Eu
0.07,Mn0.01で表されるユーロピウム及びマ
ンガン付活アルカリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体を
得る。
は実施例8と同様にして、組成式が0.92BaO・M
gO・5Al2O3・0.013SiO2:Eu
0.07,Mn0.01で表されるユーロピウム及びマ
ンガン付活アルカリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体を
得る。
【0032】[比較例3]SiO2を添加せず、空気中
での焼成温度を500℃にする以外は実施例1と同様に
して、組成式が0.92BaO・MgO・5Al
2O3:Eu0.08で表されるユーロピウム付活アル
カリ土類金属アルミン酸塩蛍光体を得る。
での焼成温度を500℃にする以外は実施例1と同様に
して、組成式が0.92BaO・MgO・5Al
2O3:Eu0.08で表されるユーロピウム付活アル
カリ土類金属アルミン酸塩蛍光体を得る。
【0033】[比較例4]SiO2を添加せず、空気中
での焼成をしない以外は実施例1と同様にして、組成式
が0.92BaO・MgO・5Al2O3:Eu
0.08で表されるユーロピウム付活アルカリ土類金属
アルミン酸塩蛍光体を得る。
での焼成をしない以外は実施例1と同様にして、組成式
が0.92BaO・MgO・5Al2O3:Eu
0.08で表されるユーロピウム付活アルカリ土類金属
アルミン酸塩蛍光体を得る。
【0034】実施例1〜10及び比較例1〜4で得られ
た真空紫外線励起蛍光体について、還元性雰囲気で焼成
後の蛍光体と空気中で焼成後の蛍光体の146nm真空
紫外線励起時の相対輝度を測定し、輝度変化率を求め
る。また、得られた真空紫外線励起蛍光体の輝度維持率
を測定し、結果を表1にまとめる。ここで、輝度変化率
及び輝度維持率は前に記載した方法と同様に測定し算出
したものである。この表から、本発明の真空紫外線励起
蛍光体は、原料混合物を還元性雰囲気で焼成するだけの
比較例1、2に比べ、輝度維持率が高く、真空紫外線に
よる輝度の経時劣化が少ないことがわかる。また、本発
明は、比較例3、4のような蛍光体中に珪素を含まない
アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体について効果はな
いが、実施例のようなアルカリ土類金属ケイアルミン酸
塩蛍光体において非常に効果が大きいことがわかる。
た真空紫外線励起蛍光体について、還元性雰囲気で焼成
後の蛍光体と空気中で焼成後の蛍光体の146nm真空
紫外線励起時の相対輝度を測定し、輝度変化率を求め
る。また、得られた真空紫外線励起蛍光体の輝度維持率
を測定し、結果を表1にまとめる。ここで、輝度変化率
及び輝度維持率は前に記載した方法と同様に測定し算出
したものである。この表から、本発明の真空紫外線励起
蛍光体は、原料混合物を還元性雰囲気で焼成するだけの
比較例1、2に比べ、輝度維持率が高く、真空紫外線に
よる輝度の経時劣化が少ないことがわかる。また、本発
明は、比較例3、4のような蛍光体中に珪素を含まない
アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体について効果はな
いが、実施例のようなアルカリ土類金属ケイアルミン酸
塩蛍光体において非常に効果が大きいことがわかる。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、原料混合物を還元
性雰囲気で焼成した後、更に酸化性雰囲気で焼成するこ
とにより、真空紫外線による輝度の経時劣化の少ない、
ユーロピウムで付活した、又はユーロピウムとマンガン
で共付活したアルカリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体
を製造することができ、これをPDP、希ガス放電ラン
プ等に用いた場合、色度変化等の問題のない発光デバイ
スを得ることができる。
性雰囲気で焼成した後、更に酸化性雰囲気で焼成するこ
とにより、真空紫外線による輝度の経時劣化の少ない、
ユーロピウムで付活した、又はユーロピウムとマンガン
で共付活したアルカリ土類金属ケイアルミン酸塩蛍光体
を製造することができ、これをPDP、希ガス放電ラン
プ等に用いた場合、色度変化等の問題のない発光デバイ
スを得ることができる。
【図1】焼成温度と輝度維持率の関係を示す特性図
【図2】輝度変化率と輝度維持率の関係を示す特性図
Claims (5)
- 【請求項1】 ユーロピウムで付活した、又はユーロピ
ウムとマンガンで共付活したアルカリ土類金属ケイアル
ミン酸塩蛍光体からなる真空紫外線励起蛍光体の製造方
法において、原料混合物を還元性雰囲気で焼成した後、
更に酸化性雰囲気で焼成することを特徴とする真空紫外
線励起蛍光体の製造方法。 - 【請求項2】 前記蛍光体の組成式がaMO・MgO・
bAl2O3・cSiO2:Eux,Mny(但し、M
はBa、Sr及びCaから選ばれた少なくとも1種の元
素、0.80≦a≦1.20、3.0≦b≦7.0、
0.0001≦c≦2.0、0.02≦x≦0.4、0
≦y≦0.04)で表されることを特徴とする請求項1
に記載の真空紫外線励起蛍光体の製造方法。 - 【請求項3】 前記酸化性雰囲気が空気中であることを
特徴とする請求項1乃至2に記載の真空紫外線励起蛍光
体の製造方法。 - 【請求項4】 前記空気中での焼成温度が500〜80
0℃の範囲であることを特徴とする請求項3に記載の真
空紫外線励起蛍光体の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1乃至4の製造方法で得られる、
前記酸化性雰囲気で焼成後の蛍光体の真空紫外線励起に
よる輝度が、前記還元性雰囲気で焼成後の蛍光体に対し
50〜90%であることを特徴とする真空紫外線励起蛍
光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001159324A JP2002348570A (ja) | 2001-05-28 | 2001-05-28 | 真空紫外線励起蛍光体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001159324A JP2002348570A (ja) | 2001-05-28 | 2001-05-28 | 真空紫外線励起蛍光体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002348570A true JP2002348570A (ja) | 2002-12-04 |
Family
ID=19002925
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001159324A Pending JP2002348570A (ja) | 2001-05-28 | 2001-05-28 | 真空紫外線励起蛍光体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002348570A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004220929A (ja) * | 2003-01-15 | 2004-08-05 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ガス放電パネルおよびその製造方法 |
JP2004269868A (ja) * | 2003-02-20 | 2004-09-30 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | プラズマディスプレイ装置および蛍光体の製造方法 |
WO2004087833A1 (ja) | 2003-03-14 | 2004-10-14 | Sakai Chemical Industry Co. Ltd. | 蛍光体及びその製造方法 |
US7615248B2 (en) | 2005-02-01 | 2009-11-10 | Daejoo Electronic Materials Co., Ltd. | Method for preparing blue-emitting barium magnesium aluminate (BAM) phosphor for blacklight unit lamp, and blue-emitting BAM phosphor prepared by the method |
US7652416B2 (en) | 2005-03-30 | 2010-01-26 | Daegoo Electronic Materials Co., Ltd. | Lamp having good maintenance behavior of brightness and color coordinations |
US7763183B2 (en) | 2006-09-28 | 2010-07-27 | Canon Kabushiki Kaisha | Electron beam-excited blue phosphor |
JP2013203784A (ja) * | 2012-03-27 | 2013-10-07 | Nihon Univ | 蛍光体及び蛍光体の製造方法 |
JP2016503443A (ja) * | 2012-11-02 | 2016-02-04 | メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung | Eu賦活発光物質 |
-
2001
- 2001-05-28 JP JP2001159324A patent/JP2002348570A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004220929A (ja) * | 2003-01-15 | 2004-08-05 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ガス放電パネルおよびその製造方法 |
JP2004269868A (ja) * | 2003-02-20 | 2004-09-30 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | プラズマディスプレイ装置および蛍光体の製造方法 |
US8580148B2 (en) | 2003-03-14 | 2013-11-12 | Sakai Chemical Industry Co., Ltd. | Phosphor and method for producing same |
WO2004087833A1 (ja) | 2003-03-14 | 2004-10-14 | Sakai Chemical Industry Co. Ltd. | 蛍光体及びその製造方法 |
JPWO2004087833A1 (ja) * | 2003-03-14 | 2006-07-06 | 堺化学工業株式会社 | 蛍光体及びその製造方法 |
JP4544155B2 (ja) * | 2003-03-14 | 2010-09-15 | 堺化学工業株式会社 | 蛍光体及びその製造方法 |
EP2361959A2 (en) | 2003-03-14 | 2011-08-31 | Sakai Chemical Industry Co., Ltd. | Phosphor and method for producing same |
US7615248B2 (en) | 2005-02-01 | 2009-11-10 | Daejoo Electronic Materials Co., Ltd. | Method for preparing blue-emitting barium magnesium aluminate (BAM) phosphor for blacklight unit lamp, and blue-emitting BAM phosphor prepared by the method |
US7652416B2 (en) | 2005-03-30 | 2010-01-26 | Daegoo Electronic Materials Co., Ltd. | Lamp having good maintenance behavior of brightness and color coordinations |
US7763183B2 (en) | 2006-09-28 | 2010-07-27 | Canon Kabushiki Kaisha | Electron beam-excited blue phosphor |
JP2013203784A (ja) * | 2012-03-27 | 2013-10-07 | Nihon Univ | 蛍光体及び蛍光体の製造方法 |
JP2016503443A (ja) * | 2012-11-02 | 2016-02-04 | メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung | Eu賦活発光物質 |
US9856417B2 (en) | 2012-11-02 | 2018-01-02 | Merck Patent Gmbh | Eu-activated luminophores |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3775377B2 (ja) | マンガン付活アルミン酸塩蛍光体とその製造方法及び真空紫外線励起発光装置 | |
JP2009074090A (ja) | 真空紫外線励起発光素子用蛍光体 | |
JP2002348570A (ja) | 真空紫外線励起蛍光体及びその製造方法 | |
WO1994019422A1 (en) | Phospor and fluorescent lamp made by using the same | |
JP2004300261A (ja) | 蛍光体 | |
JP4702565B2 (ja) | マンガン付活希土類アルミン酸塩蛍光体及びそれを用いた蛍光ランプ | |
JP4157324B2 (ja) | アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体、蛍光体ペースト組成物及び真空紫外線励起発光素子 | |
KR100560443B1 (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널용 청색 형광체 및 그의 제조 방법 | |
JP3754701B2 (ja) | 蛍光体及びそれを使用した発光素子 | |
JP4622135B2 (ja) | 真空紫外線励起発光素子用蛍光体 | |
JP2008195807A (ja) | 真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体及びそれを用いた真空紫外線励起発光装置 | |
KR100589405B1 (ko) | 진공자외선을 여기원으로 하는 발광소자용 녹색형광체와그 제조방법 및 이를 포함하는 발광소자 | |
JP2004002554A (ja) | 蛍光体及び発光素子 | |
JP4232559B2 (ja) | 真空紫外線励起発光素子用蛍光体 | |
JP4228791B2 (ja) | 真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体及びそれを用いた真空紫外線励起発光装置 | |
JP4016724B2 (ja) | 真空紫外線励起発光素子用蛍光体 | |
KR20030040165A (ko) | 형광체 및 형광램프 | |
JP3994775B2 (ja) | 真空紫外線励起発光素子用の蛍光体 | |
JP2004026922A (ja) | 真空紫外線励起発光素子用の蛍光体 | |
JP4147915B2 (ja) | 真空紫外線励起発光素子用青色蛍光体 | |
JP2007099909A (ja) | 混合蛍光体、蛍光体ペースト組成物及び真空紫外線励起発光素子 | |
JP2002226852A (ja) | 蛍光体 | |
JP2004091538A (ja) | 真空紫外線励起用蛍光体及び発光素子 | |
JP2004059615A (ja) | 蛍光体 | |
JP2005314596A (ja) | 真空紫外線励起発光素子用の蛍光体 |