JP2008288156A - 蛍光発光管 - Google Patents

蛍光発光管 Download PDF

Info

Publication number
JP2008288156A
JP2008288156A JP2007134444A JP2007134444A JP2008288156A JP 2008288156 A JP2008288156 A JP 2008288156A JP 2007134444 A JP2007134444 A JP 2007134444A JP 2007134444 A JP2007134444 A JP 2007134444A JP 2008288156 A JP2008288156 A JP 2008288156A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phosphor
light
light emitting
anode
tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007134444A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5259985B2 (ja
Inventor
Hirohisa Hiraki
博久 平木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dialight Japan Co Ltd
Original Assignee
Dialight Japan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dialight Japan Co Ltd filed Critical Dialight Japan Co Ltd
Priority to JP2007134444A priority Critical patent/JP5259985B2/ja
Publication of JP2008288156A publication Critical patent/JP2008288156A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5259985B2 publication Critical patent/JP5259985B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Discharge Lamp (AREA)
  • Discharge Lamps And Accessories Thereof (AREA)

Abstract

【課題】寿命特性が良好でかつ均一発光可能とすること。
【解決手段】本蛍光発光管10は、フロントパネル12内面にZnO:Zn蛍光体を含む光拡散/ゲッタ部16を設け、リアパネル14側に励起発光源として白色発光蛍光体24付き陽極22を配置し、光拡散/ゲッタ部16と白色発光蛍光体24との間に電子エミッタ18を配置した構成。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷陰極蛍光ランプ、蛍光表示管、その他の蛍光発光管にかかり、より詳しくは、真空に排気された光透過性の容器の内部に電子エミッタ(冷陰極)と蛍光体付き陽極とを対向配置し、電子エミッタから陽極に向けて電子を放出させ、この放出した電子を陽極前面に配置した蛍光体に衝突させて、該蛍光体を励起発光させる蛍光発光管に関するものである。
蛍光発光管には、容器をフラットパネル形状とすることにより表示装置として利用したものがある(特許文献1)。
このような表示装置で例えばバックライトに使用する等の用途で白色発光が求められている。白色発光は、例えば、黄色乃至赤色に発光する蛍光体と、例えば緑色ないし青色に発光するZnO:Zn蛍光体等の蛍光体とを混合した蛍光膜を形成したものがある(特許文献2参照)。しかしながら、この蛍光膜では同特許文献2にも記載されているようにZnO:Zn蛍光体によりその寿命が安定するものの所望する輝度を得ることができない。また、蛍光体の種類によってその輝度に電圧依存性があり、駆動電圧の変化によって発光色が変化する現象であるカラーシフトを生じるという問題がある。
なお、高真空状態に排気された外囲器のリア(背面)側に、発光ドットとしてZnO:Zn蛍光体を有する陽極を配置し、フロント(前面)側にRGBカラーフィルタを配置し、陽極とRGB各色のカラーフィルタとの間に電子放出するフィラメント状の陰極を配置した表示装置が提案されている(特許文献3参照)。この表示装置は陽極にRGB蛍光体を配置するのではなく残光の短いZnO:Zn蛍光体を陽極に配置し、各色のカラーフィルタでカラーグラフィック表示を行うものである。しかし、この表示装置は多色(マルチカラー)表示であり白色発光させる表示装置ではない。
また、蛍光発光管は内部を真空に維持する必要があるが、その製造過程に存在している微量残留水分や微量残留ガス(以下、微量残留ガスという)や動作中に発生した微量残留ガスにより真空度が低下し内部に配置した電子エミッタが劣化し輝度低下を起こし寿命特性が低い。そのため蛍光発光管内部に微量残留ガス吸着性のあるゲッタを配置することが考えられるが、蛍光発光管が薄型化、超小型化してゲッタを配置するスペースを確保しにくくなる。すなわち、ゲッタは直径数mm程度で電極等他の部材との接触を避けるためのスペースが必要であり、また発光表示の妨げにならない位置に配置するため蛍光体から所定距離離すと電子エミッタや蛍光体から発生する微量残留ガスの吸着が不十分となるときがある。また、印刷法、スパッタリング法等で配設して蛍光体から発生する微量残留ガスを吸着させる非蒸発型ゲッタは、その活性化のための配線を設けて通電して抵抗加熱等により活性化する工程が必要とされたり、ゲッタ効果向上のため高温で活性化する必要がある。また、蛍光発光管の製造工程は、高温の封着工程や真空封止排気工程等があり、蛍光体は種々の環境に侵され、その表面が汚染されやすく変質し易い。更に、蛍光表示管内の微量水分その他の微量残留ガス の影響により発光特性が不安定になるという問題点を有している(特許文献4参照)。
特開2004−134173号公報 特開2006−140001号公報 特開平09−305127号公報 特開2006−313675号公報
本発明により解決すべき課題は、蛍光体の励起発光を拡散させて均一発光可能としかつ管内の微量残留ガスの確実なゲッタ性を付与して輝度レベル安定、長寿命な蛍光発光管を提供することである。
本発明による蛍光発光管は、真空に排気された容器が備える光透過性の光出射部内面にZnの酸化物を含む蛍光体を光拡散性とゲッタ効果とを与えて上記容器内の真空を維持する光拡散/ゲッタ部として設けると共に、上記容器内に白色発光蛍光体付き陽極と、この陽極との間で電界を印加されて電子放出する電子エミッタとを対向配置したしたことを特徴とするものである。
上記Znの酸化物を含む蛍光体には、ZnO:Zn蛍光体、ZnGa24蛍光体、ZnGa24:Mn蛍光体を例示することができる。特に、この酸化物蛍光体の中ではZnO:Zn蛍光体を好ましく選択することができる。
上記光拡散/ゲッタ部は、Znの酸化物を含む蛍光体以外の物を含む場合を排除するものではなく、光拡散性、ゲッタ機能を有する場合は、本発明に含むことができる。
上記光拡散/ゲッタ部は、ZnO:Zn蛍光体が構成されていることが好ましいが、そのすべてがZnO:Zn蛍光体やその他の酸化物蛍光体で構成されることに限定されない。
この蛍光発光管はその名称や形状に特に限定しないものであり、例えば冷陰極蛍光ランプ、蛍光表示管、その他を含み、また、上記容器形状は、管タイプを含むと共にフラットパネルタイプ等を含む。上記容器は例えばガラス容器、ガラス管、フラットパネル型のガラス容器を含む。
上記光出射部は容器全体がガラス材からなるガラス管で構成されている場合、そのガラス管全体が光出射部を構成することができる。また、容器がフロントパネルとリアパネルとを備えたフラットパネル形状であれば、フロントパネルの全体または一部が光出射部を構成することができる。
電子エミッタは電界放射により電子放出するものであれば特にその名称や形状等は限定しないが、例えば、導体表面に微細突起を有する炭素膜を成膜したものを含む。この炭素膜にはカーボンナノチューブ、カーボンナノウォール、針状炭素膜等がある。
白色発光蛍光体の材料は特に限定しない。白色は、狭く定義されるものではなく、薄さ、濃さに限定されず、また、他の色との多少の混色等を含むことができる。
本発明によれば、光出射部内面に微量残留ガスの吸着性を持つ光拡散/ゲッタ部を設けたので、電子エミッタの劣化を抑制することが可能となり、電子エミッタの電子放出性能の長期維持と共に電子エミッタからの電子放出による蛍光体の発光による輝度のレベルが安定化して寿命特性が向上する。
また、光拡散/ゲッタ部を光出射部内面に設けたからその光拡散性により白色発光蛍光体からの励起発光を拡散することが可能となり均一な白色発光が可能となる。
本発明の好適な一態様は、上記白色発光蛍光体付き陽極を光拡散/ゲッタ部に対して容器内後方に配置し、上記電子エミッタを光拡散/ゲッタ部と陽極との間に配置することである。容器内後方は例えばフラットパネルタイプではリアパネル側であり、管タイプであれば管中心側である。
本発明のさらに好適な一態様は、上記光出射部に対して陽極後方、好ましくは陽極背部に上記蛍光体の励起発光を光出射部に向けて反射する光反射部を配置することである。この態様では、上記陽極背部に光反射部を配置した場合、光反射部からの反射光により輝度を向上させることが可能となって好ましい。
本発明のさらに好適な一態様は、上記蛍光体としてRGB蛍光体にZnO:Zn蛍光体を混合したもの、あるいはRGB蛍光体とZnO:Zn蛍光体とを層状に積層したものを用いることである。この態様の場合、RGB蛍光体の高輝度な励起発光特性とZnO:Zn蛍光体の導電性ならびに微量残留ガスの吸着性により、高輝度と長寿命化を達成することが可能となって好ましい。なお、RGB蛍光体とZnO:Zn蛍光体とを混合させたり、それら両蛍光体を別々の蛍光体層として積層してもよく、白色に発光させることができればよい。上記積層の場合では、蛍光表示管等の蛍光発光管で低速電子線を用いる場合には電子衝突による蛍光体内部への到達深さが浅いから、ZnO:Zn蛍光体の膜厚を制御してRGB蛍光体に到達できるようにすることが好ましい。
本発明によれば、輝度レベルが安定化して寿命特性が良好でかつ均一に白色発光できる蛍光発光管を提供することができる。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態に係る蛍光発光管を説明する。図1は、蛍光発光管の側面断面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1の蛍光発光管の発光原理の説明のため当該蛍光発光管の要部を模式的に拡大して示す図、図4は従来の蛍光発光管と、実施の形態の蛍光発光管との寿命特性を比較する図である。
これらの図を参照して、10は蛍光発光管であり、この蛍光発光管10は内部が真空に排気された薄型フラットパネル型の容器形状を有しており、フロントパネル12と、リアパネル14と、サイドパネルとから構成されている。サイドパネルは図解の都合で図示を略する。フロントパネル12は光透過性のガラス材から構成されている。フロントパネル12はこの実施の形態ではその全面が光透過性の光出射部を構成する。フロントパネル12の内面にはZnO:Zn蛍光体が光拡散/ゲッタ部16として設けられている。
ZnO:Zn蛍光体は、連続発光後の輝度残存率が高く輝度安定化に寄与するものとしてZnO:Zn蛍光体単独ないし他の蛍光体との混合蛍光体が励起発光源として採用されている。しかし、ZnO:Zn蛍光体は青ないし緑色発光の蛍光体であり、白色発光させるには他の蛍光体と混合させる必要がある。実施の形態ではこのようなZnO:Zn蛍光体を励起発光源として用いずにRGB蛍光体ないし赤色発光蛍光体を励起発光源として用いる。そして、この場合、励起発光源の輝度安定化にはゲッタを蛍光発光管10内に配置する必要があるが、蛍光発光管10が薄型や超小型になってくると通常のゲッタを内部に配置することは困難である。そこで、実施の形態では、ZnO:Zn蛍光体を薄層にして光拡散/ゲッタ部16として配置したものである。
このZnO:Zn蛍光体は、自己付活酸化亜鉛蛍光体と呼ばれ、電子線で励起された青ないし緑色発光を示す蛍光体として知られる。この蛍光体は、発光閾値が低く長寿命なため低速電子線で蛍光体を励起して発光させる蛍光表示管等に多用される。実施の形態ではこのZnO:Zn蛍光体を発光させるために用いるのではなく、実験結果から想定される機能蛍光体として、光拡散性の付与とゲッタ効果のための光拡散/ゲッタ部16として用いる。
ZnO:Zn蛍光体は、実験からそれを構成する蛍光体粒子を適宜選択し数層で構成することにより輝度レベルが長期に安定化しかつ均一発光性も高く維持することができた結果から、光拡散/ゲッタ部16として用いたZnO:Zn蛍光体が、一方側から入射した光を他方側へ通過する光を拡散させることができる一方、蛍光発光管10が製造過程で含まれる微量水分や微量ガス、あるいは動作中に発生する微量ガスを吸着して当該蛍光発光管10内の真空度を維持し、電子エミッタ18の劣化を防止していると考えることができる。
ZnO:Zn蛍光体を構成する蛍光体粒子は、平均粒径を1〜20μmの範囲であり、特に5μm前後が好ましい。この蛍光体粒子を上記範囲に限定するのは、1μmよりも小さいと、光拡散性が低下してくる一方、20μmよりも大きいと、ゲッタ効果が低下してくるようになるからである。
光拡散/ゲッタ部16を構成する蛍光体をフロントパネル12内面に形成することは公知の技術により行うとよい。例えばZnO:Zn蛍光体と有機溶剤バインダとを混合した蛍光体ペーストをフロントパネル12内面に塗布して加熱乾燥でその有機溶剤を蒸発気化させることにより光拡散/ゲッタ部16をフロントパネル12内面に形成することが可能である。
フロントパネル12とリアパネル14との中間に複数の電子エミッタ18が配置されている。この電子エミッタ18は、ワイヤ状で互いに平行で円周方向等間隔に複数、配置されている。電子エミッタ18は、導線18aの表面に電子放出膜18bが形成されて構成されている。この電子放出膜18bはカーボンナノチューブ、カーボンナノウォール、針状炭素膜等の電界放射により電子放出するnmオーダーの微細な突起を備えた炭素膜により構成されている。この電子放出膜18bの導線18a表面への成膜方法の説明は略するが、この成膜方法は何でもよい。電子放出膜18bは円P1内に拡大して示すように、導線18aの外周面全周に形成してもよいが、円P2内で拡大して示すように導線18aの外周領域の内、陽極22側に面する半周領域にのみ形成する。導線18aに対して電子放出膜18bを上記のように半周領域に形成することにより電子放出膜18bから放出される電子がZnO:Zn蛍光体からなる光拡散/ゲッタ部16に照射することを回避すると共に電力消費を低減することができる効果がある。
リアパネル14の内面上には光反射部20、陽極22および白色発光蛍光体24がこの順序で積層されている。白色発光蛍光体24は、円P3内に拡大して示すように、赤(R)、緑(G)、青(B)の蛍光体を練りこんだRGB蛍光体24aから構成されているが、円P4内に拡大して示すように、RGB蛍光体24aにZnO:Zn蛍光体24bを混合してもよい。この場合、この混合蛍光体が白色となるように混合比等が調製されている。ZnO:Zn蛍光体24bは例えばIn23等の代わりに混合することができる。In23は白色発光蛍光体24に導電性を与えることによりチャージアップ防止に効果があるが、コストが高い一方、ZnO:Zn蛍光体は低抵抗であり導電性を与えてチャージアップ防止することが可能であると同時にコストが安く済む。なお、この白色発光蛍光体24はRGB蛍光体の代わりに赤色発光蛍光体を用いると共に、この赤色発光蛍光体にZnO:Zn蛍光体を白色発光するように混合比を調製して混合してもよい。RGB蛍光体あるいは赤色発光蛍光体にZnO:Zn蛍光体24bを混合することにより白色発光蛍光体24としてその長寿命化を達成することができる。また、RGB蛍光体24aを採用することにより高輝度発光を達成することができる。
以上の構成を備えた実施の形態の蛍光発光管10においては、図3で示すように、電子エミッタ18の電子放出膜18bからは電子エミッタ18と陽極22との間の電界印加により電子が矢印26で示すように陽極22側に向けて放出されて、その電子は白色発光蛍光体24に衝突し、これによって白色発光蛍光体24が矢印28で示すように励起発光し、フロントパネル12を通過して矢印30で示すように蛍光発光管10外へ発光放出される。上記の場合、白色発光蛍光体24の発光はフロントパネル12側だけでなくリアパネル14側にも存在しそのリアパネル14側への発光は光反射部20により矢印32で示すように反射される。この反射によりフロントパネル12から出射される発光の光量が増大する。なお、図中矢印30の光拡散は理解のため単純に示したものであり、光拡散方向はより複雑であると考えられる。
上記において、白色発光蛍光体24からの矢印28で示す発光は光拡散/ゲッタ部16により矢印30で示すように拡散される結果、フロントパネル12前方からは均一発光となる。一方、白色発光蛍光体24からの矢印28で示す発光は光拡散/ゲッタ部16により微量残留ガスが吸着されるので、蛍光発光管10の寿命特性が向上する。
図4を参照して図示略した従来の蛍光発光管と、実施の形態の蛍光発光管10との寿命特性を比較する。図4は横軸に蛍光発光管の使用経過時間(hr)、縦軸に輝度(cd/m2)をとっている。S1は実施の形態の寿命特性線、S2は従来の蛍光発光管の寿命特性線を示す。
従来の蛍光発光管は、フロントパネルの内面にRGB蛍光体よりなる白色発光蛍光体付きの陽極を配置し、リアパネル内面側に電子エミッタを配置したものであり、ゲッタは配置していない。
従来も実施の形態も、共に、寿命特性の実測時間は数百時間である。この実測時間内において上記両寿命特性線S1,S2を比較して明らかであるように、実施の形態の蛍光発光管は、従来のそれよりも寿命特性において優れている。すなわち、従来例とは異なって、実施の形態では蛍光発光管の表示動作開始から、数百時間程度、動作時間が経過しても、安定化初期輝度からの輝度低下はみられず、輝度はほぼ一定の輝度レベルで推移して安定している。
上記輝度レベルの一定推移は、陽極にZnO:Zn蛍光体を含まない蛍光体を用いた場合でも光拡散/ゲッタ部16の材料にZnO:Zn蛍光体を用いたことにより、ZnO:Zn蛍光体の微量残留ガス吸着作用によるものと考えられる。実施の形態では、このZnO:Zn蛍光体の上記吸着作用に加えて、同時に、光拡散作用を利用したことにより、均一発光を可能としている。特に、通常の微量残留ガス吸着材をフロントパネル12内面に配置したのでは微量残留ガスは吸着されても光拡散を得にくく、むしろ、光吸収により輝度低下を惹き起こすと考えられる。これに対して実施の形態では、ZnO:Zn蛍光体を光拡散/ゲッタ部16の材料として用いたので、微量残留ガス吸着による寿命特性向上と均一発光とを同時に達成したものである。
以上の作用効果に加えて、さらに、本実施の形態では、白色発光蛍光体24をフロントパネル12側ではなくリアパネル14側に配置したので、フロントパネル12内面に白色発光蛍光体を配置した蛍光発光管と比較して、白色発光蛍光体24による光吸収が無くなり、白色発光蛍光体24を緻密に設けることが可能となり、励起発光光量を従来よりも増して増強することができるようになる。特に蛍光発光管においては低速電子線を照射して蛍光体を励起発光させる場合、該低速電子線は表面から数オングストロームまでしか進入しないことから、蛍光体の表面状態が発光特性に大きく影響すると言われている(特開2006−313675参照)。実施の形態では白色発光蛍光体を緻密に設けることにより当該白色発光蛍光体の表面状態を整えることが可能となり発光効率に優れた成膜状態とすることができるようになる。
さらには、上述したように、光反射部20を陽極22の背部に配置したので、フロントパネル12から前方に出射させる発光には、白色発光蛍光体24から前方側への発光だけでなく、光反射部20からの反射光も加わり、発光光量を従来よりも増して増強することができる。
さらには、電子エミッタ18の電子放出膜18bが陽極22側に向けて導線18aに半円周分設けたので、電子放出膜18bからの電子を白色発光蛍光体24に効率的に放出させることができるようになり、同一の発光光量を得るのに、電子放出膜18bを導線18a全周に設けた場合と比較して、蛍光発光管10の電力消費を少なくとも半分に低減することができるようになる。
図5ないし図7を参照して本発明の他の実施の形態に係る蛍光発光管を説明する。図5は、蛍光発光管の側面断面図、図6は図5のB−B線断面図、図7は蛍光発光管の発光状態を示す要部拡大図である。
これらの図を参照して、この実施の形態に係る蛍光発光管30は、外管32と内管34との二重管構成となっており、外管32の内面にZnO:Zn蛍光体からなる光拡散/ゲッタ部36が設けられ、外管32と内管34との間に所要線径でワイヤ状をなす電子エミッタ38が、複数本、配置されている。内管34は中空でも中実でもよい。内管34の外面には、電気的絶縁性で光反射作用を持つ光反射部40、電子エミッタ38の対向電極として陽極42、および低速電子線照射励起発光型の白色発光蛍光体としてRGB蛍光体44がこの順序で積層されている。
複数の電子エミッタ38は、内管34の周囲を相互に円周方向等間隔でかつ管軸方向互いに平行にワイヤ状に延びた形態で配置されている。これら電子エミッタ38は導線38aの全周領域に電子放出膜38bを設けてもよいが、実施の形態では、電子放出の効果向上のため、上記全周領域ではなく陽極42に面する側半円周領域に電子放出膜38bを設けて構成されている。
上記電子エミッタ38は複数本平行に配置したが、1本のワイヤ状電子エミッタを陽極側周囲を管軸方向に螺旋させながら配置してもよい。この場合、外管32と内管34との間に光透過性の絶縁性中間管を配置し、この中間管の外周面に螺旋状に電子エミッタを配置させてもよい。あるいは、電子エミッタを陽極側周囲に環状に配置してもよい。
図7を参照して上記実施の形態の蛍光発光管30においては、上記蛍光発光管10と同様に、電子エミッタ38の電子放出膜38bからは電子エミッタ38と陽極42との間の電界印加により電子が陽極42に向けて放出されて、その電子はRGB蛍光体44に衝突し、これによってRGB蛍光体44が励起発光し、外管32を通過して蛍光発光管30外へ発光放出される。上記の場合、RGB蛍光体44の発光のうち陽極42側への発光は光反射部40により反射されて、蛍光発光管30から出射される発光光量が増大する。
この実施の形態の蛍光発光管30の場合も上記蛍光発光管10と同様に、外管32内面のZnO:Zn蛍光体36により、輝度がほぼ一定の輝度レベルで推移して安定し寿命特性が向上すると共に、光拡散作用により、均一発光が可能となっている。
また、RGB蛍光体44を外管32内面側ではなく内管34側に配置したので、RGB蛍光体44を緻密に設けることが可能となり、励起発光光量を従来よりも増して増強することができるようになる。
さらには、上述したように、光反射部40を陽極42背部に配置したので、光反射部40の光反射により、発光光量を従来よりも増して増強することができる。さらには、電子エミッタ38の電子放出膜38bが陽極42側に向けて半円周分設けたので、上記蛍光発光管10と同様に、蛍光発光管30の電力消費を少なくとも半分に低減することができるようになる。
なお、蛍光発光管がフラットパネルタイプの場合では陽極表面側の蛍光体として、RGB蛍光体にZnO:Zn蛍光体を混合して、その寿命特性を向上させてもよい。
実施の形態の蛍光発光管は、液晶表示装置のバックライト用を始めとして各種光源の用途に応じて様々な形態をとることができるものであり、実施の形態のようにフラットパネルや管タイプの形状に限定されない。
光拡散/ゲッタ部16,36に用いるZnO:Zn蛍光体を構成する蛍光体粒子の粒径は数μm程度としかつ数層程度が好ましい。光拡散/ゲッタ部16,36は蛍光体粒子だけで構成してもよいが、透光性樹脂中に数層になって蛍光体粒子を分散した構成とすることもできる。
光拡散/ゲッタ部16,36はシート状としてフロントパネル12や外管32内面に貼り付け可能としてもよいし、スラリー塗布法、スクリーン印刷法、電気永動法、沈降法等により形成してもよい。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内で、種々な変更ないしは変形を含むものである。
図1は、本発明の実施の形態に係る蛍光発光管の側面断面図である。 図2は図1のA−A線断面図である。 図3は図1の蛍光発光管の発光原理の説明のため当該蛍光発光管の要部を模式的に拡大して示す図である。 図4は従来と実施の形態の蛍光発光管の寿命特性を比較する図である。 図5は他の実施の形態に係る蛍光発光管の側面断面図である。 図6は図1のB−B線断面図である。 図7は図5の蛍光発光管の動作説明に供する要部拡大図である。
符号の説明
10 蛍光発光管
12 フロントパネル
14 リアパネル
16 光拡散/ゲッタ部
18 電子エミッタ
20 光反射部
22 陽極
24 白色発光蛍光体

Claims (5)

  1. 真空に排気された容器が備える光透過性の光出射部内面にZnの酸化物を含む蛍光体を、光拡散性とゲッタ効果とを与えて上記容器内の真空を維持する光拡散/ゲッタ部として、設けると共に、上記容器内に白色発光蛍光体付き陽極と、この陽極との間で電界を印加されて電子放出する電子エミッタとを対向配置した、ことを特徴とする蛍光発光管。
  2. 上記白色発光蛍光体付き陽極を光拡散/ゲッタ部に対して容器内後方に配置し、上記電子エミッタを光拡散/ゲッタ部と陽極との間に配置した、ことを特徴とする請求項1に記載の蛍光発光管。
  3. 上記光出射部に対して陽極後方に上記蛍光体の励起発光を光出射部に向けて反射する光反射部を配置した、ことを特徴とする請求項2に記載の蛍光発光管。
  4. 上記蛍光体としてRGB蛍光体にZnO:Zn蛍光体を混合したもの、あるいはRGB蛍光体とZnO:Zn蛍光体とを層状に積層したものを用いた、ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の蛍光発光管。
  5. 上記光拡散/ゲッタ部をZnO:Zn蛍光体で構成した、ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の蛍光発光管。
JP2007134444A 2007-05-21 2007-05-21 蛍光発光管 Expired - Fee Related JP5259985B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007134444A JP5259985B2 (ja) 2007-05-21 2007-05-21 蛍光発光管

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007134444A JP5259985B2 (ja) 2007-05-21 2007-05-21 蛍光発光管

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008288156A true JP2008288156A (ja) 2008-11-27
JP5259985B2 JP5259985B2 (ja) 2013-08-07

Family

ID=40147667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007134444A Expired - Fee Related JP5259985B2 (ja) 2007-05-21 2007-05-21 蛍光発光管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5259985B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012086329A1 (ja) * 2010-12-22 2012-06-28 高知Fel株式会社 炭素膜つきワイヤ型基板、炭素膜つきワイヤ型基板の製造方法、及び、電界放出型光源
CN102906849A (zh) * 2010-08-17 2013-01-30 海洋王照明科技股份有限公司 场发射平面光源及其制作方法
US8529206B2 (en) 2010-01-27 2013-09-10 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Wind turbine generator and yaw rotation control method for wind turbine generator

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04178489A (ja) * 1990-11-09 1992-06-25 Nec Kagoshima Ltd 蛍光表示管
JPH07138499A (ja) * 1993-11-18 1995-05-30 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 金属酸化物被膜形成材料および蛍光ランプ
JPH08273600A (ja) * 1995-03-31 1996-10-18 Toshiba Lighting & Technol Corp 低圧水銀蒸気放電灯およびこれを用いた照明装置
JPH11111028A (ja) * 1997-09-30 1999-04-23 Toshiba Lighting & Technology Corp 電球形蛍光ランプ
JP2001222973A (ja) * 1999-11-30 2001-08-17 Toshiba Lighting & Technology Corp 低圧水銀蒸気放電ランプおよびこれを用いた照明装置
JP2002042735A (ja) * 2000-07-28 2002-02-08 Mitsubishi Electric Corp 蛍光ランプ
JP2002304961A (ja) * 2001-04-06 2002-10-18 Futaba Corp 両面発光型蛍光発光装置
JP2004288492A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Fujitsu Ltd 表示装置
JP2006236721A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Harison Toshiba Lighting Corp 電界放出型光源
JP2006332044A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Samsung Sdi Co Ltd 熱電子放出バックライト装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04178489A (ja) * 1990-11-09 1992-06-25 Nec Kagoshima Ltd 蛍光表示管
JPH07138499A (ja) * 1993-11-18 1995-05-30 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 金属酸化物被膜形成材料および蛍光ランプ
JPH08273600A (ja) * 1995-03-31 1996-10-18 Toshiba Lighting & Technol Corp 低圧水銀蒸気放電灯およびこれを用いた照明装置
JPH11111028A (ja) * 1997-09-30 1999-04-23 Toshiba Lighting & Technology Corp 電球形蛍光ランプ
JP2001222973A (ja) * 1999-11-30 2001-08-17 Toshiba Lighting & Technology Corp 低圧水銀蒸気放電ランプおよびこれを用いた照明装置
JP2002042735A (ja) * 2000-07-28 2002-02-08 Mitsubishi Electric Corp 蛍光ランプ
JP2002304961A (ja) * 2001-04-06 2002-10-18 Futaba Corp 両面発光型蛍光発光装置
JP2004288492A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Fujitsu Ltd 表示装置
JP2006236721A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Harison Toshiba Lighting Corp 電界放出型光源
JP2006332044A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Samsung Sdi Co Ltd 熱電子放出バックライト装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8529206B2 (en) 2010-01-27 2013-09-10 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Wind turbine generator and yaw rotation control method for wind turbine generator
CN102906849A (zh) * 2010-08-17 2013-01-30 海洋王照明科技股份有限公司 场发射平面光源及其制作方法
JP2013534356A (ja) * 2010-08-17 2013-09-02 オーシャンズ キング ライティング サイエンス アンド テクノロジー シーオー.,エルティーディー 電界放出面光源及びその製造方法
US8896196B2 (en) 2010-08-17 2014-11-25 Ocean's King Lighting Science & Technology Co., Ltd. Field emitting flat light source and method for making the same
WO2012086329A1 (ja) * 2010-12-22 2012-06-28 高知Fel株式会社 炭素膜つきワイヤ型基板、炭素膜つきワイヤ型基板の製造方法、及び、電界放出型光源

Also Published As

Publication number Publication date
JP5259985B2 (ja) 2013-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7432643B2 (en) Lighting device
US7717766B2 (en) Fluorescent lamp and method of manufacturing fluorescent lamp
JP5259985B2 (ja) 蛍光発光管
JP4243693B2 (ja) 照明装置およびこれを用いたバックライト装置
JP4044946B2 (ja) 蛍光ランプ、バックライト装置、及び蛍光ランプの製造方法
JP5085765B2 (ja) 両面が発光する面光源装置
JP2006294494A (ja) 蛍光ランプ
JP2008147193A (ja) 電界放出型ランプ
KR100945900B1 (ko) 광원 장치 및 배면광 모듈
US20040145314A1 (en) Light emitting devices having a self-cleaning function, methods of manufacturing the same, and methods of manufacturing plasma display panels having a self-cleaning function
EP1783801A2 (en) Display device
JPH11354079A (ja) 放電ランプ
KR20050077539A (ko) 액정 표시장치용 전계방출형 백라이트 유니트
JP5032079B2 (ja) フィールドエミッションランプ
JP5354859B2 (ja) 冷陰極蛍光ランプ
JP2003187750A (ja) 蛍光ランプおよび照明装置
US20060290280A1 (en) Cold cathode fluorescent lamp and electrode thereof
JP4982494B2 (ja) 冷陰極管用電極とそれを用いた冷陰極管および液晶表示装置
TWI389164B (zh) 外部電極式螢光燈及利用該螢光燈之裝置
JP2002289146A (ja) 蛍光ランプおよび照明装置
JP2007018737A (ja) 蛍光ランプ及びバックライト装置
JP2004193038A (ja) 平面ディスプレイおよび駆動回路
JP2006294546A (ja) 冷陰極蛍光ランプ
JP2006302664A (ja) 放電ランプおよびこの放電ランプを備えたランプシステム
JP2005011632A (ja) 冷陰極蛍光ランプ

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20100521

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100531

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20100720

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100721

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120313

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130425

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160502

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5259985

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees