JPH0713718Y2 - 揮散器およびそれを使用した揮散容器 - Google Patents

揮散器およびそれを使用した揮散容器

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JPH0713718Y2
JPH0713718Y2 JP1989022594U JP2259489U JPH0713718Y2 JP H0713718 Y2 JPH0713718 Y2 JP H0713718Y2 JP 1989022594 U JP1989022594 U JP 1989022594U JP 2259489 U JP2259489 U JP 2259489U JP H0713718 Y2 JPH0713718 Y2 JP H0713718Y2
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俊彦 金子
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エステー化学株式会社
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は揮散器およびそれを使用した揮散容器に関
し、特に、揮散量を大きくすることのできる揮散器およ
びそれを使用した揮散容器に関するものである。
(従来技術および解決しようとする課題〕 一般に、内部に芳香剤等の薬剤を収納してこの芳香剤等
の薬剤を揮散するようになっている揮散容器にあって
は、芳香剤等の薬剤を収納する容器本体と、この容器本
体の上部に設けられて内部に揮散体を収納する揮散器と
を具え、容器本体内に貯溜した芳香剤等の液体の薬剤を
含浸性の吸い上げ部材で吸い上げて前記揮散器の内部に
設けられた揮散体に導き、この揮散体に導かれた芳香剤
等の薬剤を揮散させて、芳香剤の芳しい香りを周辺に放
つようになっている。
そして、このように容器本体の上部に配設される揮散器
にあっては、揮散の量、すなわち、芳香剤等の香りを大
きくするためには、内部に配設した揮散体の表面積を大
きくする必要があり、このために、揮散器の全体、すな
わち、芳香剤を揮散させるために用いられる揮散容器の
全体が大型になってしまうという問題点を有していた。
この考案の第1の目的は、芳香剤等の揮散の量を減少さ
せることなく全体を小型とすることのできる揮散器を提
供することにある。
この考案の第2の目的は、芳香剤等の揮散量を減少させ
ることなく全体を小型にした揮散器を容器本体の上部に
配設し、これによって全体を小型にした揮散容器を提供
することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するためにこの考案は、受台部に、上
下方向に回動可能に蓋を配設して前記受台部の内部を開
閉可能とし、前記受台部の内部に、揮散体を折り畳んだ
状態で、かつ、前記蓋の回動状態に応じて折り畳み状態
が変化するように収納した構成を有している。
前記揮散体は上下方向に2重、あるいは3重に折り畳ま
れているとともに、上側の部分が前記蓋に取付けられ、
下側の部分が前記受台部に取付けられており、また、前
記受台部の内部を開閉する蓋に、通気孔が設けられてい
る。
さらに、前記受台部にピンを介して蓋を枢着して受台部
の内部を開閉可能とし、前記受台部に、前記蓋の下縁と
係合可能な凹凸部を設けて前記蓋を任意の角度で前記受
台部の上面を開口可能となっている。
また、この考案は、芳香剤等の液体の薬剤を吸い上げ部
材で揮散体に導いて揮散させるようになった揮散容器で
あって、該揮散容器は、容器本体と、該容器本体の内部
に設けられる吸い上げ部材と、前記容器本体の上部に取
付けられる揮散器とからなり、前記容器本体は、内部に
芳香剤等の液体の薬剤を貯溜するとともに、上部口部を
有し、前記吸い上げ部材は前記容器本体の内部に垂下す
るとともに、上端部が上部口部に保持されており、前記
揮散器は、容器本体の上部口部に取付けられるととも
に、前記吸い上げ部材の上端部を受け入れる孔を有する
受台部と、該受台部の内部を開閉可能となっているとと
もに、任意の開口角度を維持可能となっている蓋と、揮
散体とを具え、該揮散体は少なくとも2重に折り畳まれ
るとともに、折り畳まれたものの下部が前記受台部に位
置して下面が前記吸い上げ部材の上端と当接し、上部が
蓋と一体に回動する構成を有している。
〔作用〕
この考案は上記の手段を採用したことにより、揮散器の
内部には揮散体が折り畳まれた状態で収納され、蓋を開
放した際には折り畳まれた状態が開放されることになる
ので、収納時に比較して空気との接触面積を大きくで
き、したがって、全体を小型にできる。
また上部に前記の揮散器を使用しているので揮散容器の
全体が小型にできるとともに、芳香剤等の揮散に関して
は充分に大きくできることとなる。
〔実施例〕
以下、図面に示すこの考案の実施例について説明する。
図面にはこの考案による揮散器およびそれを使用した揮
散容器は示されていて、この揮散容器は、容器本体1
と、の容器本体1の上部口部3に取付けられる揮散器2
とから構成されている。
前記容器本体1は、内部に芳香剤等の薬剤を貯溜可能で
あるとともに、上部口部3にはねじ部4が設けられ、ま
た、上部口部3には、容器本体1の内部に垂下している
吸い上げ部材5を取付ける取付け孔6が中央部に穿設さ
れた栓7が嵌合しているとともに、ねじ部4には、その
上面中央部に前記吸い上げ部材5の上端が突出し得る孔
8が穿設されている蓋9が螺合している。
一方、前記揮散器2は、受台部10と、この受台部10の上
面を覆う大きさとなっている蓋11とを有し、それらの一
端どうしがピン12を介して取付けられ、これによって前
記受台部10に対して蓋11が開閉可能となっている。
前記受台部10の下面中央部には、前記容器本体1の上部
口部3に取付けられた蓋11を嵌入し得る孔13が穿設され
るとともに、この孔13の中央部には吸い上げ部材5の上
端が貫通し得る孔14が設けられている。
そして、前記受台部10の前記ピン12側には上方を向く凹
凸部15が形成され、この凹凸部15に対して、受台部10に
ピン12を介して回動可能に取付けられた前記蓋11の下縁
部11aが、前記凹凸部15に段階的に係止可能となってい
て、その係合段階に応じて、前記受台部10との間を任意
の開度で保持できるようになっている。
さらに、前記受台部10と蓋11との間には3重に折り畳ま
れた状態で揮散体16が配設され、この揮散体16は、3重
のうちの上部16aが前記蓋11の内部に係止部17で係止さ
れ、また、下部16bは前記受台部10の上面に、受台部10
の係止部18で係止された状態で取付けられており、この
受台部10の内部に係止されている下部16bの下面が、前
記孔14を貫通している吸い上げ部材15の上端に当接して
いる。
また、前記受台部10の前記ピン12が設けられた位置と反
対側の位置には内部を向く係止部19が設けられ、この係
止部19に前記蓋11に設けた係止片20が係止可能であり、
係止部19に係止片20が係止した状態で受台部10は蓋11で
閉塞されるようになっている。
なお、21、22は前記受台部10および蓋11に設けられた孔
である。
上記のように構成されている揮散容器を使用するに際し
ては、前記揮散容器1の内部に貯溜された芳香剤等の液
体薬剤は、揮散容器1の上部口部3に栓7の中央部で支
持されて芳香剤等の液体の内部を垂下している吸い上げ
部材5によって上方に吸い上げられる。
そして、この吸い上げ部材5の上端は、揮散器2の内部
に位置している揮散体16の下部16bの下面に当接してい
るので、吸い上げられた芳香剤等の液体薬剤は揮散体16
に導かれる。
こののち、前記蓋11を、ピン12を支点にして上方に回動
すると蓋11の下縁部11aは前記受台部10の凹凸部15に段
階的に係止するので受台部10に対する任意の開口角度で
固定でき(第5図〜第7図参照)、一方、この蓋11の開
口角度に応じて、前記揮散体16は3重に折り重ねられて
いる状態から開かれるものである。
すなわち、前記揮散体16は、その上部16aが前記蓋11の
係止部17で係止されているとともに、下部16bは受台部1
0の係止部18で係止されているので、前記蓋11が受台部1
0に対して上方に回動する際には揮散体16の上部16aを一
体に移動し、これにより、揮散体16は、その下部16bに
対して上部16aが離間して折り畳まれていた状態のもの
が開かれて行き、空気との接触面積が大きくなって揮散
量が大きくなるものである。
したがって、前記受台部10に対する蓋11の上方への回動
状態、すなわち、前記揮散体16の空気との接触面積が変
化するものであり、これによって揮散量を調整すること
ができるものである。
この場合、前記揮散体16は3重に折り畳まれているので
受台部10に対して蓋11を上方に回動して揮散器2を開放
した際には、揮散体16の上部16aの下面、下部の上面16b
および他の部分の上下面が空気と接触することになり、
折り畳まれている状態を上下方向から見た時の面積と比
較して著しく大きな面積で空気と接触することとなる。
そして、蓋11を上方に回動して揮散器2を開放した際に
は揮散体16のうちの上部16aおよび下部16b以外の部分は
揮散器2を構成する受台部10および蓋11の内部ではなく
て外部に位置していることになるので、横方向の風に対
しては前記揮散体16の表面が充分に接触することとな
り、これによって、前記のように空気との接触面積が大
きくなることと相俟って揮散量が大きくなるものであ
る。
また、揮散器2の内部に前記揮散体16を折り畳んで収納
し、受台部10の係止部19に前記蓋11に設けた係止片20を
係止して内部を閉塞した際には、前記受台部10および蓋
11は孔21、22が設けられているので、周囲の温度変化に
よっても内部に結露が生じる恐れはまったくないもので
あり、さらに、受台部10に対して蓋11を開放して揮散さ
せている際にも前記孔21、22の作用によって受台部10も
前記孔21、22の作用によって受台部10および蓋11に結露
が生じる恐れはまったくないものである。
〔考案の効果〕
この考案は前記のように構成したことにより、揮散器の
内部に収納した揮散体は収納時は折り畳まれているので
面積は小さくなるので揮散器の全体が小型できるととも
に、蓋を開放した際には大きな表面積を確保することが
できて揮散量を大きくすることができる。
また、揮散器を小型にできることによりそれを使用した
揮散容器の全体も小型にすることができるものである。
さらに、揮散器に設けられている蓋は、その開口角度が
任意に設定できるので揮散量に調整が容易であるととも
に、通気孔の作用で揮散器の内部に結露が生じる恐れも
まったくないものである。
【図面の簡単な説明】
図面はこの考案による揮散容器の実施例を示し、第1図
は正面図、第2図は概略斜視図、第3図は上容器の蓋を
開放した状態を示す概略斜視図、第4図は第1図のIV−
IV線に沿って見た図、第5図、第6図および第7図は揮
散器の蓋を段階的に開放した状態を示す概略縦断面図で
ある。 1……容器本体 2……揮散器 3……上部口部 4……ねじ部 5……吸い上げ部材 6……取付け孔 7……栓 8、13、14……孔 9、11……蓋 10……受台部材 12……ピン 15……凹凸部 16……揮散体 16a……上部 16b……下部 17、18、19……係止部 20……係止片

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】受台部に、上下方向に回動可能に蓋を配設
    して前記受台部の内部を開閉可能とし、前記受台部の内
    部に、揮散体を折り畳んだ状態で、かつ、前記蓋の回動
    状態に応じて折り畳み状態が変化するように収納したこ
    とを特徴とする揮散器。
  2. 【請求項2】前記揮散体は上下方向に2重に折り畳まれ
    ているとともに、上側の部分が前記蓋に取付けられ、下
    側の部分が前記受台部に取付けられている請求項1記載
    の揮散器。
  3. 【請求項3】前記揮散体は上下方向に3重に折り畳まれ
    ているとともに、折り畳まれた上側の部分が前記蓋に取
    付けられ、また、下側の部分が前記受台部に取付けられ
    ている請求項1記載の揮散器。
  4. 【請求項4】前記受台部の内部を開閉する蓋に、通気孔
    が設けられている請求項1記載の揮散器。
  5. 【請求項5】前記受台部にピンを介して蓋を枢着して受
    台部の内部を開閉可能とし、前記受台部に、前記蓋の下
    縁と係合可能な凹凸部を設けて前記蓋が任意の角度で前
    記受台部の上面を開口可能とした請求項1記載の揮散
    器。
  6. 【請求項6】芳香剤等の液体の薬剤を吸い上げ部材で揮
    散体に導いて揮散させるようになった揮散容器であっ
    て、該揮散容器は、容器本体と、該容器本体の内部に設
    けられる吸い上げ部材と、前記容器本体の上部に取付け
    られる揮散器とからなり、前記容器本体は、内部に芳香
    剤等の液体の薬剤を貯溜するとともに、上部口部を有
    し、前記吸い上げ部材は前記容器本体の内部に垂下する
    とともに、上端部が上部口部に保持されており、前記揮
    散器は、容器本体の上部口部に取付けられるとともに、
    前記吸い上げ部材の上端部を受け入れる孔を有する受台
    部と、該受台部の内部を開閉可能となっているととも
    に、任意の開口角度を維持可能となっている蓋と、揮散
    体とを具え、該揮散体は少なくとも2重に折り畳まれる
    とともに、折り畳まれたものの下部が前記受台部に位置
    して下面が前記吸い上げ部材の上端と当接し、上部が蓋
    と一体に回動することを特徴とする揮散容器。
JP1989022594U 1989-02-28 1989-02-28 揮散器およびそれを使用した揮散容器 Expired - Lifetime JPH0713718Y2 (ja)

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JP6327807B2 (ja) * 2013-08-06 2018-05-23 エステー株式会社 揮散装置
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JP6739016B2 (ja) * 2017-04-27 2020-08-12 エッセンス オブ ネイチャー株式会社 放香発生装置
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