JPH0423961Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は俯仰自在な蓋を上面に設けた蓋付き流
し台に関するものである。

［従来の技術］ 例えば洗濯流し台においては、キヤビネツトの
上面にシンクが設けられ、このシンク内に吐水可
能に水栓が設けられている。

ところで、洗濯流し台の上面に蓋を被せること
により、該蓋の上でアイロン掛け等を行なえるよ
うにした多目的利用可能な蓋付き流し台が知られ
ている。この場合、蓋の奥側を流し台に枢支し、
蓋の手前側が回動して俯仰するように構成する場
合が多い。

［考案が解決しようとする問題点］ この種の流し台において、蓋を被せた場合にシ
ンク内が蓋によつて密閉されるとシンク内が蒸れ
てカビ等が生じ易い。また、流し台の上面に小物
等が置かれたり、シンク内に生花等が置かれその
一部が流し台側方へはみ出していたりする場合に
は、これらを取り除かないと蓋を被せることがで
きない。

［問題点を解決するための手段］ 本考案の蓋付き流し台は、上面にシンクが設け
られると共に、上面の奥辺部に沿つて水切り壁が
立設されており、該上面を被う蓋を有する蓋付き
流し台であつて、該蓋の奥側を前記水切壁の上部
に枢支して該蓋を俯仰自在に設け、かつ該蓋の倒
伏時に該流し台上面に当接して該蓋を流し台上面
から所定距離上方にほぼ水平に位置させる脚板を
該蓋の前縁部下面に設けた蓋付き流し台におい
て、該流し台上面のうち流し台側辺に沿う部分を
平坦すると共に、該蓋の下面のうち側辺部に沿う
部分を平坦とし、倒伏姿勢における蓋の側辺部分
と流し台上面との間の領域を、蓋の下側空間部か
ら流し台側方部分にまで連続する開放部としたこ
とを特徴とするものである。

［作用］ 本考案の蓋付き流し台では、蓋の側辺部分に開
放部が設けてあるから、蓋を被せた状態にあつて
もシンク内が外部と通気可能な状態におかれ、該
シンク内が乾燥状態におかれるようになりカビ等
の発生が防止される。

また、本考案の蓋付き流し台では、流し台上面
のうち蓋の側辺部分が被さる部分に小物が置かれ
ていてもこれを取り除くことなく蓋を被せること
ができる。同様に、シンク内に生花等が置かれそ
の一部が流し台側方へはみ出していてもこれを取
り除くことなく蓋を被せることができる。

そして、蓋を被せた状態にあつては蓋の上でア
イロン掛けを行なつたり、あるいは蓋の上を、ハ
ンガー、洗濯物等を置くためのスペースとするな
ど、流し台を他の用途向けに使用することができ
る。

［実施例］ 以下図面を参照して実施例について説明する。

第１図及び第２図は本考案の実施例に係る蓋付
き流し台の斜視図、第３図は同平面図、第４図は
同正面図、第５図は同左側面図である。符号１０
は流し台であり、ベースキヤビネツト１２、該ベ
ースキヤビネツト１２上に設けられたカウンター
１４、該カウンター１４に設けられたシンク１
６、カウンター１４に設けられておりシンク１６
内に吐水可能な水栓１８及び水栓ハンドル２０等
を備えている。符号２２，２４はベースキヤビネ
ツト１２の前面に設けられた開閉扉であり、ヒン
ジ２６により観音開き式に開閉可能とされてい
る。

カウンター１４の奥側には水切り壁２８が立ち
上げられており、その上端に蓋３０がバネ付きヒ
ンジ３２により枢着されている。この蓋３０は蓋
本体を構成するプレート３４と、該プレート３４
の前縁部下面にヒンジ３５（第５図参照）を介し
て枢着された脚板３６を備えている。なお、該脚
板３６の下辺中央部分には切込部３８が設けられ
ている。

この蓋３０は、その手前側を引き下すと、第２
図に示す如く流し台１０の上面を被う。この際、
脚板３６はシンク１６の前縁に係止し、奥側への
座屈がない。また、蓋３０を起立させると、脚板
３６は重力により第１図に示す如くプレート３４
に沿う姿勢をとり、前方へ出張らず、シンク１６
の使用時の邪魔にならない。

しかして、プレート３４の両側辺部分の裏面に
は脚板の如き部材が設けられておらず、開放部４
０となつている。そのため、第２図の如く蓋３０
を倒した状態にあつては、該蓋３０の後端が水切
り壁２８の上端に支持され、また蓋３０の手前側
は脚板３６により持ち上げられた状態となつてい
るので、プレート３４の側辺部分とカウンター１
４上面との間には間隙４２が形成される。これに
より、蓋３０を被せた状態にあつてもシンク１６
内が外気に連通した状態となり、通気が行なわれ
るようになつて該シンク１６内の乾燥が図られ
る。そのため、シンク１６内やその周囲部分にカ
ビが生じたりすることが防止される。また、間隙
４２が形成されるところから、カウンター１４の
上面に小物が置かれていたり、或いはシンク１６
内に置かれた生花等が側辺方向にはみ出していて
もこれらを取り除くことなく蓋３０を被せること
ができる。

なお、蓋３０がバネ付きヒンジ３２により枢着
されているので、蓋３０をある程度まで倒し込ん
でくるとバネの作用により蓋３０が倒れ込み方向
に付勢され、流し台１０の上面に密着し易くな
る。また、逆に蓋３０を開けていくと、その途中
からバネ付きヒンジ３２のバネが蓋３０を押し上
げ方向に付勢するようになり、蓋３０がスムース
に立ち上げ姿勢まで起こされ、かつこの起立姿勢
を保持するように付勢される。

また、本実施例においては図示の如く蓋３０の
幅W₁は流し台１０の幅W₂（第３図）よりも小さ
くとられている。従つて、この流し台はその側面
部分が躯体壁面に密着するように設置された場合
にあつても、プレート３４の側辺と躯体壁面との
間に指を差し込み蓋３０を容易に開閉することが
できる。また、上記W₁の値をW₂よりも所要程度
小さくするとカウンター１４の上面に蓋３０が被
らない領域がある程度大きく形成される。そのた
め、この場合には液体石鹸容器など背の高い物品
を当該領域に置いたまま蓋３０を被せることが可
能となる。

［効果］ 以上の通り、本考案の蓋付き流し台によれば、
蓋を被せた状態においてもシンク内を通気状態に
おくことができ、シンク内の乾燥を促進し、カビ
付き防止等を図ることができる。また、蓋の側辺
部分が被さるカウンター上面部分に小物が置かれ
たり、或いはシンク内の生花等がはみ出していて
も、これらを取り除くことなく蓋を被せることが
でき、極めて使い易い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係る蓋付き流し台の
蓋を起立させた状態の斜視図、第２図は蓋付き流
し台の蓋を倒した状態の斜視図、第３図は同平面
図、第４図は同正面図、第５図は同側面図であ
る。 １０……流し台、１２……ベースキヤビネツ
ト、１４……カウンター、１６……シンク、１８
……水栓、３０……蓋、３４……プレート、３６
……脚板、４０……開放部、４２……間隙。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上面にシンクが設けられると共に、上面の奥辺
   部に沿つて水切り壁が立設されており、該上面を
   被う蓋を有する蓋付き流し台であつて、該蓋の奥
   側を前記水切壁の上部に枢支して該蓋を俯仰自在
   に設け、かつ該蓋の倒伏時に該流し台上面に当接
   して該蓋を流し台上面から所定距離上方にほぼ水
   平に位置させる脚板を該蓋の前縁部下面に設けた
   蓋付き流し台において、 該流し台上面のうち流し台側辺に沿う部分を平
   坦すると共に、該蓋の下面のうち側辺部に沿う部
   分を平坦とし、 倒伏姿勢における蓋の側辺部分と流し台上面と
   の間の領域を、蓋の下側空間部から流し台側方部
   分にまで連続する開放部としたことを特徴とする
   蓋付き流し台。