JPH07133433A - シリコーンゴム組成物 - Google Patents

シリコーンゴム組成物

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JPH07133433A
JPH07133433A JP30240993A JP30240993A JPH07133433A JP H07133433 A JPH07133433 A JP H07133433A JP 30240993 A JP30240993 A JP 30240993A JP 30240993 A JP30240993 A JP 30240993A JP H07133433 A JPH07133433 A JP H07133433A
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邦雄 伊藤
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紀夫 篠原
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政晴 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般組成式(1) R1 aSiO(4-a)/2 …(1) (式中、R1は置換又は非置換の1価の炭化水素基を示
すが、R1中の0.001〜0.5モル%はアルケニル
基である。aは1.95〜2.05の正数である。)で
示される平均重合度が100以上のオルガノポリシロキ
サンと比表面積(BET法)が50m2/g以上の補強
性シリカ充填剤とを含むシリコーンゴム組成物におい
て、ウエッターとして1,1,3,3−テトラオルガノ
ジシロキサン−1,3−ジオールを配合してなることを
特徴とするシリコーンゴム組成物。 【効果】 本発明のシリコーンゴム組成物は、クリープ
ハードニングが改良され、保存性が優れ、加工性が良好
なものであり、また圧縮永久歪が小さく、良好な機械的
特性を有するシリコーンゴムを与え、このため例えば建
築用ガスケット、医療用チューブなどの押出成形の材料
として好適であり、また、ラバーコンタクト、乳首、ジ
ョイントブーツ、プラグブーツ、アノードキャップ、電
線などの材料としても好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クリープハードニング
が改良され、保存性に優れたシリコーンゴム組成物に関
する
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】シリコ
ーンポリマーにシリカ充填剤を多量に配合すると、その
組成物は引張強度、引裂強度、伸び、耐熱性などの優れ
た物理的特性を有するようになることが知られている。
しかし、シリコーンポリマーにシリカ充填剤を多量に配
合するためには、シリカ充填剤の分散性を良好にするた
め、ウエッター(分散剤)を多量に添加する必要があ
る。
【0003】従来、ウエッターとしては、下記式 HO〔(CH32SiO〕xH(x=10〜20) で示される重合度が10〜20のα,ω−シロキサンジ
オールが一般的に用いられてきた(米国特許第3,79
9,962号公報)。
【0004】また、RO〔(CH32SiO〕y
(R:短鎖アルキル基,y=3〜5)のα−アルコキシ
−ω−シロキサノールも知られており、更にはヘキサメ
チルトリシロキサンジオールとメトキシヘキサメチルト
リシロキサノールの混合物を用いたアンチストラクチャ
ー剤も提案されている(米国特許第3,925,285
号公報)。
【0005】しかしながら、従来のウエッターは、クリ
ープハードニングを少なくするためやや多めに添加する
とシリコーンゴム組成物がべたつき、作業性が悪くなっ
たり、硬化物の機械的特性の低下が生じ、べたつきを抑
えるために添加量を少なくするとべたつきはなくなる
が、クリープハードニングが著しい等の問題があった。
そのためクリープハードニングが少なく、べたつきがな
く硬化物の機械的特性を向上させるウエッターの開発が
望まれていた。
【0006】即ち、シリコーンゴム組成物は、コンパウ
ンド化した時はシリカ−ポリマー間はしっとりぬれてい
るが、未加硫のまま保存しておくとシリカ−ポリマー間
に水素結合やファンデルワールス力等の物理的な結合に
より疑似架橋が進行する。これがクリープハードニング
といわれる現象であり、この現象が起こると加工性が非
常に悪くなる。この場合、剪断力を与えて再度十分に混
練りすれば完全に元の状態に戻るが、このような再度の
混練りは工業的には不利である。
【0007】なおまた、従来のウエッターは、加硫剤を
添加して加硫したシリコーンゴムの圧縮永久歪、機械的
強度の点でも改良の余地があった。
【0008】本発明は上記事情を改善するためになされ
たもので、クリープハードニングが改良され、保存性に
優れ、しかも圧縮永久歪が小さく、機械的強度に優れた
シリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、下記一般
組成式(1) R1 aSiO(4-a)/2 …(1) (式中、R1は置換又は非置換の1価の炭化水素基を示
すが、R1中の0.001〜0.5モル%はアルケニル
基である。aは1.95〜2.05の正数である。)で
示される平均重合度が100以上のオルガノポリシロキ
サンと比表面積(BET法)が50m2/g以上の補強
性シリカ充填剤とを含むシリコーンゴム組成物におい
て、ウエッターとして1,1,3,3−テトラオルガノ
ジシロキサン−1,3−ジオールを配合することによ
り、クリープハードニングを顕著に改良し得、長期間保
存しても可塑度の上昇が著しく少なくなることを知見し
た。また、この1,1,3,3−テトラオルガノジシロ
キサン−1,3−ジオールは、シラノール含量が高いた
め、コンパウンド調整に要する使用量が少量で済むの
で、表面のべたつき等が無く、加工性が改善されると共
に、更には、シラノール基の活性が高いため、シリカ等
の充填剤の配合が非常に行い易くなるという利点をも与
えるものであることを見い出したものである。
【0010】また、この1,1,3,3−テトラオルガ
ノジシロキサン−1,3−ジオールを配合したシリコー
ンゴム組成物は、圧縮永久歪が小さく、機械的強度の良
好なシリコーンゴムを与えることを知見した。
【0011】即ち、上述したように、従来公知のα,ω
−シロキサンジオールオイルはウエッターとして広く利
用されているが、コンパウンドの可塑度(ムーニー粘
度)を低下させるためグリーンストレングスを著しく弱
くするなどの欠点があり、生素地の形状保持、ロール剥
離性、発泡抑制などの加工性を阻害したり、圧縮永久歪
増大や機械的強度を低下させるなどの欠点も有するが、
従来のα,ω−シロキサンジオールは重合度が5〜10
0のものが一般であり、特にウエッターとしては重合度
10〜20のものが多く用いられていたが、重合度2の
1,1,3,3−テトラオルガノジシロキサン−1,3
−ジオールを用いることにより、従来の問題点を解決し
得ることを見い出し、本発明をなすに至ったものであ
る。
【0012】従って、本発明は、下記一般組成式(1) R1 aSiO(4-a)/2 …(1) (式中、R1は置換又は非置換の1価の炭化水素基を示
すが、R1中の0.001〜0.5モル%はアルケニル
基である。aは1.95〜2.05の正数である。)で
示される平均重合度が100以上のオルガノポリシロキ
サンと比表面積(BET法)が50m2/g以上の補強
性シリカ充填剤とを含むシリコーンゴム組成物におい
て、ウエッターとして1,1,3,3−テトラオルガノ
ジシロキサン−1,3−ジオールを配合してなることを
特徴とするシリコーンゴム組成物を提供する。
【0013】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の第1成分のオルガノポリシロキサンは、下
記一般組成式(1) R1 aSiO(4-a)/2 …(1) (式中、R1は置換又は非置換の1価の炭化水素基を示
すが、R1中の0.001〜0.5モル%はアルケニル
基である。aは1.95〜2.05の正数である。)で
示される平均重合度が100以上のオルガノポリシロキ
サンである。
【0014】ここで、式(1)中、R1は置換又は非置
換の1価の炭化水素基を表わすが、その炭素数は好まし
くは1〜10、より好ましくは1〜6である。この場
合、全R1基中、アルケニル基が0.001〜0.5モ
ル%の割合で含まれていることが必要であり、より好ま
しくは0.01〜0.3モル%である。かかるアルケニ
ル基としては、例えばビニル基、アリル基、ブテニル基
などが挙げられ、好ましくはビニル基である。このアル
ケニル基の割合が少なすぎる場合には、得られる組成物
の硬化性が低下し、また、多すぎる場合には、得られる
硬化物の引張強度、引裂強度、伸びなどの物理的特性が
低下する。
【0015】また、アルケニル基以外のR1基として
は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、
ドデシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等の
アリール基、β−フェニルエチル基等のアラルキル基な
どの炭化水素基、並びにこれらの炭化水素基中の水素原
子の一部又は全部がハロゲン原子、シアノ基等で置換さ
れた3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチ
ル基等の置換炭化水素基などが挙げられる。これらの中
でも一般的にはメチル基が好ましいが、耐寒性、耐放射
線性及び透明性を付与する場合には、フェニル基を全R
1基中2〜20モル%の割合で含むことが好ましい。ま
た、耐油性及び耐ガソリン性を付与する場合には、全R
1基中、シアノエチル基、3,3,3−トリフルオロプ
ロピル基等を5〜70モル%の割合で含むことが好まし
い。
【0016】aは1.95〜2.05の範囲の数である
ことが必要であり、より好ましくは1.98〜2.02
である。aが上記の範囲外である場合には、重合度10
0以上のオルガノポリシロキサンを合成する場合に困難
を生じる。
【0017】本発明に用いられる第1成分のオルガノポ
リシロキサンにおいては、それを構成するほとんどの単
位がジオルガノシロキサン単位であるが、トリオルガノ
シロキサン単位及びSiO2単位をオルガノポリシロキ
サン中1モル%程度まで含んでいてもよい。また、分子
鎖末端は水酸基或いはトリオルガノシロキシ基で封鎖さ
れていてもよい。更に、オルガノポリシロキサンの重合
度は、得られる組成物の硬化物が十分な機械的強度を得
るためには100以上であることが必要であり、好まし
くは100〜10000、より好ましくは2000〜1
0000である。
【0018】第2成分としての比表面積(BET法)が
50m2/g以上の補強性シリカ充填剤としては、例え
ばヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ等が挙げ
られ、これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。また、それらのシリカ充填剤はその表
面を、例えば鎖状オルガノポリシロキサン、環状オルガ
ノポリシロキサン、ヘキサメチルジシラザン等によって
処理されたものでもよい。
【0019】特に、得られたシリコーンゴム組成物の透
明性、補強性においては比表面積が100〜400m2
/gであるヒュームドシリカが望ましい。また、得られ
たシリコーンゴム組成物のコスト、弾性などの物性では
比表面積が50〜800m2/gの補強性、沈降性シリ
カが特に望ましい。
【0020】上記シリカ充填剤の配合量は第1成分のオ
ルガノポリシロキサン100重量部に対して5〜100
重量部の割合が好ましく、より好ましくは10〜50重
量部である。配合量が多すぎる場合又は少なすぎる場合
には、得られるシリコーンゴム組成物の加工性が低下
し、またそのシリコーンゴム組成物を硬化して得られる
硬化物が十分な引張強度、引裂強度などの機械的強度を
有しなくなる。
【0021】本発明は、上記オルガノポリシロキサンと
シリカ充填剤とを含有するシリコーンゴム組成物におい
て、下記式(3)で示される1,1,3,3−テトラオ
ルガノジシロキサン−1,3−ジオールをウエッター
(分散剤)として配合するものであり、これによりクリ
ープハードニングが顕著に改善されたものである。
【0022】
【化1】
【0023】ここで、R2は炭素数1〜10、より好ま
しくは1〜6の置換又は非置換の1価炭化水素基であ
り、R2は互に同一でも異なっていてもよい。この場
合、R2の1価炭化水素基としては、R1と同様のものを
例示することができるが、特にメチル基、ビニル基、
3,3,3−トリフルオロプロピル基であることが、本
発明の効果をより有効に発揮させる点から好ましく、メ
チル基が最も好ましい。
【0024】ここで、上記の如きジシロキサンジオール
は、従来公知の方法で合成することができる。例えばJ
ournal of Organometallic
Chemistry 453(1993)13〜16に
記載されているように、1,3−ジクロロテトラジシロ
キサンとジエチルエーテルと水、炭酸アンモニウム及び
ジメチルアミノピリジンの存在下で加水分解を行うこと
により得ることができ、これを蒸留することにより1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1,3−ジオ
ールが得られる。
【0025】この1,1,3,3−テトラオルガノジシ
ロキサン−1,3−ジオールを用いることにより、従来
のウエッターでは得られなかった効果的なクリープハー
ドニングの改良を達成し得ることを知見したものであ
る。
【0026】この1,1,3,3−テトラオルガノジシ
ロキサン−1,3−ジオールの配合量は、上記シリカ充
填剤に対し1〜30重量%添加するのが望ましいが、よ
り好ましくは1〜20重量%であり、添加量が1重量%
より少ないとシリカの活性が強いため、クリープハード
ニングが改良されず、30重量%より多いと組成物のべ
たつきや腰落ちの原因となり、コスト高になってしま
う。
【0027】本発明のシリコーンゴム組成物を得る場合
は、上記オルガノポリシロキサン、シリカ充填剤、1,
1,3,3−テトラオルガノジシロキサン−1,3−ジ
オールをニーダーなどの混練装置を用いることにより混
合することにより製造できる。なお、他の適当な混練装
置としては2本ロール、バンバリーミキサー(連続ニー
ダー)、加圧ニーダー等が挙げられる。
【0028】このようにして得られた組成物は各成分の
なじみや分散をよくするため、室温下で1時間〜一昼夜
放置してもよく、又は、場合によっては40〜70℃の
混合下で数分〜数時間分散を行ってもよい。また、必要
に応じて1,1,3,3−テトラオルガノジシロキサン
−1,3−ジオールの分散性を高めるためにアルコー
ル、トルエン、キシレン等の溶剤や相溶性のあるシラ
ン、シロキサンを併用してもよい。
【0029】これらの組成物は必要に応じて熱処理を行
うことにより、組成物中のシリカとオルガノポリシロキ
サンとの親和性を高めることができる。このためには上
記1,1,3,3−テトラオルガノジシロキサン−1,
3−ジオールの融点以上、より好ましくは50〜300
℃、より好ましくは100〜250℃の温度範囲で10
〜120分熱処理するのが望ましい。
【0030】このようにして本発明の目的であるクリー
プハードニングの改良されたシリコーンゴム組成物が得
られる。
【0031】なお、本発明のシリコーンゴム組成物に
は、通常、シリコーンゴムに配合される配合剤を添加し
てもよい。例えば粉砕シリカ、けいそう土、酸化鉄、酸
化亜鉛、酸化チタン、カーボンブラック、酸化バリウ
ム、酸化マグネシウム、水酸化セリウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、アスベスト、ガラス
ウール、微粉マイカ、溶融シリカ粉末等を配合してもよ
い。また、必要に応じて顔料、染料、老化防止剤、酸化
防止剤、帯電防止剤、難燃剤(例えば酸化アンチモン、
塩化パラフィンなど)、熱伝導性向上剤(例えば窒化ホ
ウ素、酸化アルミニウムなど)を配合してもよい。
【0032】本発明のシリコーンゴム組成物は、硬化剤
を用いることによりシリコーンゴムに硬化することがで
きる。この場合、硬化剤としては、この組成物をヒドロ
シリル化反応により硬化させる場合はオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンと白金族金属系触媒が用いられ、
過酸化物架橋させる場合は過酸化物が用いられるなど、
公知のものが使用される。
【0033】更に、詳述すると、ヒドロシリル化反応に
よる硬化の場合、硬化剤としてオルガノハイドロジェン
ポリシロキサン及び白金族金属系触媒が用いられ、60
〜200℃の温度で0.5〜5時間の加熱により硬化さ
せることができる。用いられるオルガノハイドロジェン
ポリシロキサンとしては、下記平均組成式(3) R3 bcSiO(4-b-c)/2 …(3) (式中、R3は置換又は非置換の炭素原子数1〜10の
1価の炭化水素基を表わし、0≦b<3かつ0<c≦3
であり、b+cが1.0〜3.0を満足する数であ
る。)で示され、分子鎖中に2個以上の−SiH基を有
するものが挙げられる。この−SiH基は分子鎖の末端
にあってもよく、また途中にあってもよい。上記の平均
組成式(3)中で、R3としては例えばメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、フェニル
基、トリル基等のアリール基、3,3,3−トリフルオ
ロプロピル基などの水素原子が置換された炭化水素基な
どが挙げられる。
【0034】この硬化剤として用いられるオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサンは、重合度が200以下であ
ることが好ましく、また直鎖状、環状又は分岐状のいず
れの状態であってもよい。このようなオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンとしては、例えば下記のものを例
示することができる。
【0035】
【化2】 (式中、Meはメチル基であり、i及びjは0以上の整
数、kは1以上の整数である。)
【0036】上記オルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンの使用量は、(a)成分のオルガノポリシロキサン中
のアルケニル基1モルに対し、オルガノハイドロジェン
ポリシロキサン中の≡SiH基が0.5〜3モルの割合
となる量が好ましく、より好ましくは1〜2モルの割合
となる量である。
【0037】また、白金族金属系触媒としては、白金
系、パラジウム系及びロジウム系の触媒が挙げられ、中
でも白金系触媒が好ましい。かかる白金系触媒として
は、例えば微粉末金属白金触媒(例えば米国特許第29
70150号に記載のもの)、塩化白金酸触媒(例えば
米国特許第2823218号に記載のもの)、白金−炭
化水素錯化合物(例えば米国特許第3159601号又
は米国特許第3159662号に記載のもの)、塩化白
金酸−オレフィン錯化合物(例えば米国特許第3516
946号に記載のもの)、白金−ビニルシロキサン錯体
(例えば米国特許第3775452号又は米国特許第3
814780号に記載のもの)等が挙げられる。使用量
は、(a)成分のオルガノポリシロキサンと前記のオル
ガノハイドロジェンポリシロキサンとの合計量に対し
て、通常0.1〜1000ppm(白金換算)であり、
より好ましくは1〜100ppm(白金換算)である。
【0038】このようなヒドロシリル化反応による硬化
の場合、得られるシリコーンゴム組成物の室温での保存
安定性及び適度なポットライフを保持するために、例え
ばメチルビニルシクロテトラシロキサン、アセチレンア
ルコール等の反応制御剤を添加してもよい。
【0039】一方、有機過酸化物による硬化の場合に
は、通常、オルガノポリシロキサン100重量部当り有
機過酸化物を0.01〜3重量部配合する。より好まし
くは0.05〜1重量部である。これにより得られるシ
リコーンゴム組成物は、通常、100〜500℃で10
秒〜5時間の加熱により硬化させることができる。
【0040】硬化剤としての有機過酸化物としては、過
酸化物硬化型シリコーンゴム組成物に、通常使用される
ものであればよく、例えばベンゾイルパーオキサイド、
モノクロルベンゾイルパーオキサイド、ジターシャリー
ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−ジターシャ
リーブチルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパー
オキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、ターシャリーブチルパー
ベンゾエート、ターシャリーブチルパーオキシイソプロ
ピルカーボネート、ジミリスチルパーオキシカーボネー
ト、ジシクロドデシルパーオキシジカーボネート、2,
5−ビス−(ターシャリーブチルパーオキシ)−2,5
−ジメチルヘキサン、2,5−ビス−(ターシャリーブ
チルパーオキシ)−2,5−ジメチルヘキシン等が挙げ
られ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせ
て使用してもよい。
【0041】
【発明の効果】本発明のシリコーンゴム組成物は、クリ
ープハードニングが改良され、保存性が優れ、加工性が
良好なものであり、また圧縮永久歪が小さく、良好な機
械的特性を有するシリコーンゴムを与え、このため例え
ば建築用ガスケット、医療用チューブなどの押出成形の
材料として好適であり、また、ラバーコンタクト、乳
首、ジョイントブーツ、プラグブーツ、アノードキャッ
プ、電線などの材料としても好適である。
【0042】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、実施例中部は重量部を表わす。
【0043】〔実施例1、比較例1〕(CH32SiO
単位が99.825モル%、(CH3)(CH2=CH)
SiO単位が0.15モル%、(CH2=CH)(C
32SiO1/2単位が0.025モル%からなる平均
重合度が3000のメチルビニルポリシロキサン100
部に比表面積が200m2/gのヒュームドシリカ(日
本アエロジル(株)製,商品名エロジル200)47部
及び1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1,
3−ジオール4部をニーダーミキサーに投入し、均一に
混合した。
【0044】このものを室温で一晩放置したところ透明
なコンパウンドが得られた。このコンパウンドをニーダ
ー中、100℃で30分熱処理してベースコンパウンド
1を得た。
【0045】上記配合のうち1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン−1,3−ジオールの代わりに平均重
合度10のα,ω−シロキサンジオール10部を用いた
場合をベースコンパウンド2(比較例1)とした。
【0046】得られたシリコーンゴム組成物の外観及び
可塑度の経時変化をJIS−C−2123により評価し
た。
【0047】また、上記シリコーンゴムコンパウンド1
00部に加硫剤として2,4−ジクロロベンゾイルパー
オキサイド(50%品)1.5部を加え、プレスキュア
ー120℃/10分、ポストキュアー200℃/2時間
の条件で硬化し、シリコーンゴムシートを得、その物性
をJIS−K−6301により評価した。結果を表1に
示す。
【0048】
【表1】
【0049】表1の結果から、実施例の組成物は透明性
もよく、クリープハードニングも少ない改良された組成
物であることが認められた。
【0050】〔実施例2〕実施例1のヒュームドシリカ
の代わりに沈降シリカ(日本シリカ(株)製,商品名ニ
プシルLp)を40部、1,1,3,3−テトラメチル
ジシロキサン−1,3−ジオールの添加量を1部とした
以外は実施例1と同様にコンパウンド3を作製した。
【0051】得られたコンパウンドの加工性は良好であ
り、また物性も表2の通りであった。
【0052】
【表2】
【0053】〔実施例3〕(CH3 (CH2CH2
3)SiO単位が99.805モル%、(CH3)(C
2=CH)SiO単位が0.18モル%、(CH2=C
H)(CH32SiO1/2単位が0.025モル%から
なる平均重合度が3500のトリフルオロプロピルメチ
ルビニルポリシロキサン100部に比表面積が200m
2/gのヒュームドシリカ(日本アエロジル(株)製,
商品名エロジル200)43部及び1,3−ジメチル−
1,3−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−ジシ
ロキサン−1,3−ジオール3部を均一に溶解したもの
をニーダーミキサーに投入し、均一に混合した。
【0054】このものを昇温し、105℃で1時間熱処
理を行い、ベースコンパウンド4を得た。
【0055】このベースコンパウンド100部にジクミ
ルパーオキサイド1部を二本ロールで均一に配合し、1
65℃で10分間加硫し、2mm厚みのシートを成型し
た。この後、200℃で4時間2次キュアーを行った。
これらの結果を表3に示す。表3の結果からこのコンパ
ウンドは透明性に優れ、クリープハードニングも無く、
物性も良好であった。
【0056】
【表3】
【0057】〔実施例4〕実施例3に用いたベースコン
パウンド4を用いて付加加硫を行った。ベースコンパウ
ンド100部にオルガノハイドロジェンポリシロキサン
1.0部(SiH基/ビニル基のモル比を1.3とす
る)、白金系触媒1000ppmを添加し、制御剤とし
て1−エチニルシクロヘキサン−1−オール0.02部
を2本ロールで添加し、均一に混合した。これを165
℃で10分間加硫し、2mm厚みのシートを成型した。
この後、200℃で4時間2次キュアーを行った。これ
らの結果を表4に示す。表4の結果からこのコンパウン
ドは透明性に優れ、物性も良好であった。
【0058】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 政晴 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般組成式(1) R1 aSiO(4-a)/2 …(1) (式中、R1は置換又は非置換の1価の炭化水素基を示
    すが、R1中の0.001〜0.5モル%はアルケニル
    基である。aは1.95〜2.05の正数である。)で
    示される平均重合度が100以上のオルガノポリシロキ
    サンと比表面積(BET法)が50m2/g以上の補強
    性シリカ充填剤とを含むシリコーンゴム組成物におい
    て、ウエッターとして1,1,3,3−テトラオルガノ
    ジシロキサン−1,3−ジオールを配合してなることを
    特徴とするシリコーンゴム組成物。
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