JP2697523B2 - オイルブリード性シリコーンゴム組成物及びその硬化物 - Google Patents

オイルブリード性シリコーンゴム組成物及びその硬化物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロール粘着性低下を抑
えることができるので作業性が向上し、また、成形後に
オイルが表面にブリードするため、特に自動車部品とし
て好適な硬化物を与えることができるオイルブリード性
シリコーンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
シリコーンゴムは、様々な形に加工成形され、耐熱性、
耐候性、耐久性、離型性、電気特性などが優れているた
め、建築材料、電気・電子部品、自動車部品、OA機器
部品など様々な分野で使われている。
【0003】また、近年、自動車部品としての普及は目
覚ましく、オイルシール、コネクター、Oリング、ダイ
ヤフラム、ディストリビューター用グロメットなどに使
用されており、特にコネクター、ディストリビューター
用グロメットの分野において、組立の際の作業性や装着
した後の密閉性、絶縁性などを追及した結果、成形後に
オイルが表面にブリードするオイルブリード性シリコー
ンゴムが有効であることが認められ、かかるオイルブリ
ード性シリコーンゴムが広く使われている。この場合、
ブリードオイルとしてはフェニル基含有量が15〜30
モル%で、粘度が100〜500csのオイルが使用さ
れている。
【0004】しかしながら、このようなブリードオイル
を添加すると、ベースとなるオルガノポリシロキサン
(生ゴム)の種類によってはシリコーンゴム組成物をロ
ールにかけたときに表面がささくれ状となり、はなはだ
しいときにはロールの両側にシリコーンゴムコンパウン
ドが固着してしまい、このため作業性の低下をきたすと
いう問題がある。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
ロール作業性を向上させると共に、物理的特性に優れた
硬化物を与えるオイルブリード性のシリコーンゴム組成
物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、下記一般組
成式(1)で表され、重合度が3,000以上のオルガ
ノポリシロキサンと比表面積が50m2/g以上の微粉
末シリカに下記一般式(2)で表されるフェニルシリコ
ーンオイル、下記一般式(3)で表される低分子量シリ
コーンオイルを配合した場合、ロール作業中にごく少量
の低分子量シリコーンオイルがロール表面に移行し、そ
の結果、ロール作業性が改善されると共に、使用時にお
いてオイルブリード性に優れ、また良好な物性の硬化物
を与えることを知見し、本発明をなすに至った。
【0007】 (式中、Rは非置換又は置換の一価炭化水素基を表
し、このうち0.001〜5モル%がアルケニル基であ
り、aは1.95〜2.05の正数である。)
【0008】
【化3】 (式中、R2はアルキル基又は水酸基、R3は非置換又は
置換の一価炭化水素基を表し、R3の5〜50モル%は
フェニル基である。nは3以上の整数である。)
【0009】
【化4】 (式中、Meはメチル基、Phはフェニル基、R4はメ
チル基、エチル基又はフェニル基を表す。)
【0010】従って、本発明は、(A)上記一般組成式
(1)で表され、重合度が3,000以上のオルガノポ
リシロキサン、(B)比表面積が50m2/g以上の微
粉末シリカ、(C)上記組成式(2)で表されるフェニ
ルシリコーンオイル、(D)上記組成式(3)で表され
る低分子量シリコーンオイルを配合してなるシリコーン
ゴム組成物、及び、上記シリコーンゴム組成物を硬化し
てなるシリコーンゴム硬化物を提供する。
【0011】以下、本発明を更に詳しく説明すると、本
発明のシリコーンゴム組成物は、上述した通り、(A)
重合度が3,000以上のオルガノポリシロキサン、
(B)比表面積が50m2/g以上の微粉末シリカ、
(C)フェニルシリコーンオイル、(D)低分子量シリ
コーンオイル主成分として構成される。
【0012】この場合、(A)成分のオルガノポリシロ
キサンは下記一般組成式(1)で表されるものである。 R1 aSiO(4-a)/2 …(1)
【0013】ここで、R1は非置換又は置換、好ましく
は炭素数1〜20の一価炭化水素基であり、R1のうち
0.001〜5モル%、好ましくは0.01〜0.3モ
ル%がビニル基,アリル基等のアルケニル基であること
が必要である。アルケニル基の含有量が0.001モル
%未満の場合はこのオルガノポリシロキサンの硬化性が
不十分となり、また5モル%を超える場合は該組成物か
ら得られる硬化物の物理的特性が悪くなる。
【0014】また、アルケニル基以外のR1としては、
例えばメチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペ
ンチル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル基,ドデシ
ル基等のアルキル基、フェニル基,トリル基等のアリー
ル基、β−フェニルエチル基等のアラルキル基、及びこ
れらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部
を弗素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換した3,
3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基など
が挙げられる。このうちメチル基が一般的であるが、シ
リコーンゴム硬化物に耐寒性、耐放射線性、透明性が要
求される場合には、R1のうち3〜20モル%がフェニ
ル基であるものが好適に使用される。更に、耐油性、耐
ガソリン性が要求される場合には、1〜70モル%がシ
アノエチル基や3,3,3−トリフルオロプロピル基で
あるものが好適に使用される。
【0015】このオルガノポリシロキサンは、十分な機
械的強度のシリコーンゴムを与えるために、重合度3,
000以上であり、特に4,000〜10,000であ
ることが好ましい。
【0016】また、上記式(1)においてaは1.95
〜2.05の正数であり、通常、実質的には2に近い数
である。aが1.95未満の場合、重合度が3,000
以上のオルガノポリシロキサンを合成することが容易で
はなく、またaが2.05を超える場合、重合度が3,
000以上のオルガノポリシロキサンを再現性よく安定
して合成することが容易ではない。
【0017】(A)成分のオルガノポリシロキサンは、
実質的にはジオルガノポリシロキサン単位から構成され
るが、トリオルガノシロキシ単位、モノオルガノシロキ
シ単位、及びSiO2単位を少量含んでいてもよい。ま
た、分子鎖末端は水酸基、トリオルガノシロキシ単位で
封鎖されていてもよい。
【0018】なお、(A)成分はその1種を単独で又は
2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0019】(B)成分の微粉末シリカはシリコーンゴ
ムに適度の硬さと引張り強さ等の機械的強度を付与する
ためのものであり、比表面積が50m2/g以上、特に
100〜400m2/gのシリカが好適に使用される。
このような微粉末シリカとして、具体的にはヒュームド
シリカ、焼成シリカ、沈降シリカ等が挙げられ、これら
を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ
る。また、これらのシリカは、鎖状オルガノポリシロキ
サン、環状オルガノポリシロキサン、ヘキサメチルジシ
ラザン、ジクロルジメチルシラン等で表面処理したもの
を用いることもできる。
【0020】かかる微粉末シリカの配合量は、(A)成
分のオルガノポリシロキサン100部(重量部、以下同
じ)に対して5〜100部、特に10〜50部とするこ
とが好ましい。配合量が100部を超えても5部未満で
もシリコーンゴムの加工性が悪くなったり、十分な機械
的強度が得られない場合がある。
【0021】なお、本発明組成物には、(A)成分のオ
ルガノポリシロキサンと(B)成分の微粉末シリカとを
コンパウンディングするときのウエッター成分としてシ
リカ分散剤を配合することが好ましい。このようなシリ
カ分散剤として具体的にはα,ω−ジメチルポリシロキ
サンジオール、ヘキサメチルジシラザン、メトキシシラ
ン、ジフェニルシランジオールなどを例示することがで
きる。
【0022】このウエッター成分の配合量は(A)成分
100部に対して0.1〜20部、特に1〜10部とす
ることが好ましい。ウエッター成分の配合量が0.1部
未満では(B)成分を均一に配合できない場合があり、
20部を超えるとシリコーンゴムコンパウンドの硬化後
の物理的特性が悪くなってしまう場合がある。
【0023】(C)成分のフェニルシリコーンオイル
は、下記式(2)で表され、通常オイルブリードシリコ
ーンゴムに添加されるものであって、オイルブリード性
シリコーンゴムには必須のものである。
【0024】
【化5】
【0025】ここで、式(2)において、R2はアルキ
ル基又は水酸基で、アルキル基としては炭素数1〜3の
ものが好ましい。また、R3は非置換又は置換の一価炭
化水素基で、このものとしては炭素数が1〜10のもの
が好ましいが、R3のうち5〜50モル%はフェニル基
である。なお、フェニル基以外のR同様もの挙げられ
る。nは3以上の整数であるが、特に5〜100の整数
であることが好ましい。
【0026】このようなオイルの例としては、下記式で
示すものが挙げられる。
【0027】
【化6】
【0028】これらのフェニルシリコーンオイルは2種
以上の構造の化合物を同時に使用しても差支えない。こ
のフェニルシリコーンオイルの配合量は(A)成分のオ
ルガノポリシロキサン100部に対して0.5〜15
部、特に3〜10部とすることが好ましい。配合量が
0.5部未満の場合、ブリードの効果が十分に表れず、
また、15部を超えると物性に低下、成形時のウエルド
ラインの発生を引き起こすおそれがある。
【0029】なお、シリコーンゴム組成物を製造する
際、この(C)成分のオイルは他成分と同時に混合して
も後添加してもよい。また、上記フェニルシリコーンオ
イルは液体であるので、そのまま添加してもよいが、添
加性が悪いときは石英粉(粉砕シリカ)、けいそう土
の担体を少量混合して添加することができる。
【0030】(D)成分の低分子量シリコーンオイルは
本発明の特徴成分をなすものであり、下記式一般式
(3)で表されるものである。
【0031】
【化7】
【0032】式中、Meはメチル基、Phはフェニル
基、R4はメチル基、エチル基又はフェニル基を表わ
す。このような低分子量シリコーンオイルとして具体的
には下記式で表されるものが例示される。
【0033】
【化8】
【0034】この(D)成分の添加量は(A)成分10
0部に対して0.3〜10部、特に1〜4部とすること
が好ましい。配合量が0.3部未満ではロール加工性の
効果が十分に発揮されず、10部を超えるとシリコーン
ゴム硬化物の物性が損なわれる場合があり、更にコスト
の上昇を招く。また、また、(C)成分のフェニルシリ
コーンオイルとの混合比は重量比で(C)成分:(D)
成分=1:0.25〜2とすることが好ましい。
【0035】なお、本発明のシリコーンゴム組成物を製
造する際に、(D)成分の添加時期に特に制限はない
が、低分子量による揮発性を考慮すると後添加とするこ
とが好ましい。
【0036】本発明の組成物には、本発明の目的を損な
わない量で、シリコーンゴム組成物に適宜配合される種
々の配合剤、例えば粉砕シリカ、けいそう土、酸化鉄、
酸化亜鉛、酸化チタン、カーボンブラック、酸化バリウ
ム、酸化マグネシウム、水酸化セリウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、アスベスト、ガラス
ウール、微粉マイカ、溶融シリカ粉末などを添加配合し
てもよい。更に、必要に応じて顔料、染料、老化防止
剤、酸化防止剤、帯電防止剤、酸化アンチモン,塩化パ
ラフィン白金化合物等の難燃剤、窒化ホウ素,酸化アル
ミニウム等の熱伝導向上剤、アゾビスイソブチルニトリ
ル,アゾジカルボンアミド,p−トルエンスルフォンヒ
ドラジド等の発泡剤などを配合しても差支えない。
【0037】本発明のシリコーンゴム組成物を製造する
方法としては公知の方法を採用することができる。
【0038】また、本発明のシリコーンゴム組成物を硬
化させる方法としては、有機過酸化物を触媒として加硫
させる方法、従来から公知のヒドロシリル化反応を利用
する方法のいずれかの方法で硬化させることができる。
【0039】有機過酸化物を触媒としてシリコーンゴム
組成物を加硫させる場合、有機過酸化物としては、過酸
化物硬化型シリコーンゴムを硬化させるために通常使用
されるものであれば特に制限なく用いることができる。
具体的には、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(2,4
−ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド、2,5−ジメチル−ジ−t−ブチル
パーオキシヘキサン、t−ブチルパーベンゾエート、t
−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジクミ
ルパーオキサイド等が挙げられる。これらは1種を単独
で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。この
有機過酸化物の配合量は、通常、(A)成分のオルガノ
ポリシロキサン100部に対して0.01〜3部、特に
0.05〜1部とすることが好ましい。
【0040】この有機過酸化物を用いた組成物の硬化条
件は特に制限されないが、通常100〜400℃の温度
で1分〜5時間程度加熱することによって硬化させるこ
とができる。
【0041】また、ヒドロシリル化反応を利用して硬化
させる場合には、硬化剤としてオルガノハイドロジェン
ポリシロキサンと白金族金属系触媒とを組み合わせたも
のを用いて行われる。このオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンとしては、1分子中に2個以上のSiH基を
有するオルガノポリシロキサンであればよく、直鎖状、
環状、分枝状のいずれであってもよい。また、このよう
なSiH基は、ポリシロキサン鎖の末端にあってもよい
し、途中にあってもよい。かかるオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンは(A)成分のオルガノポリシロキサ
ンのアルケニル基1モル当たりSiH基が0.5〜3モ
ル、特に1〜2モルとなる量割合で使用することが好ま
しい。
【0042】また、同時に使用される白金族金属系触媒
は、(A)成分のオルガノポリシロキサン中のアルケニ
ル基とオルガノハイドロジェンポリシロキサン中のSi
H基とのヒドロシリル化反応の触媒として作用するもの
である。このような触媒としては、公知のものを使用す
ることができ、例えば米国特許第2,970,150号
に記載されている微粉末金属白金触媒、米国特許第2,
823,218号に記載されている塩化白金酸触媒、米
国特許第3,159,601号及び同第3,159,6
62号に記載されている白金−炭化水素錯化合物、米国
特許第3,516,946号に記載されている塩化白金
酸−オレフィン錯化合物、米国特許第3,775,45
2号、同第3,814,780号に記載されている白金
−ビニルシロキサン錯体などを使用することができる。
【0043】この白金族金属触媒の配合量は(A)成分
のオルガノポリシロキサンと上記オルガノハイドロドェ
ンポリシロキサンの合計量に対して白金金属として0.
1〜1,000ppm、特に1〜100ppmとするこ
とが好ましい。また、硬化の際、室温における保存安定
性が良好でかつ適度なポットライフを保持するために、
メチルビニルシクロテトラシロキサン、アセチレンアル
コール類などの反応制御剤を添加することもできる。
【0044】なお、ヒドロシリル化反応による硬化は、
60〜400℃の温度で1分〜5時間程度加熱すること
により行うことができる。
【0045】このようにして得られるシリコーンゴム硬
化物は、オイルブリード性に優れ、特に自動車用部品材
料として好適である。
【0046】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0047】[実施例1]ジメチルシロキシ単位99.
975モル%、ジメチルビニルシロキシ単位0.025
モル%からなる平均重合度が8,000のオルガノポリ
シロキサン60部、ジメチルシロキシ単位99.5モル
%、メチルビニルシロキシ単位0.475モル%、ジメ
チルビニルシロキシ単位0.025モル%からなる平均
重合度が8,000のオルガノポリシロキサン40部、
ジメチルジメトキシシラン4.0部、比表面積が190
2/gの湿式シリカ(Nipsi LP,日本シリカ
(株)製)35部を添加し、ニーダーで混練りし、17
0℃で2時間加熱処理してベースコンパウンドIを作製
した。
【0048】このベースコンパウンドIに下記構造式で
示すブリードオイルI8部、クリスタライトVXS
((株)龍森製)2部を両者を予め混合してからロール
で添加し、ブリードオイルIが均一に混合されるまで十
分に混練した。
【0049】
【化9】
【0050】次いで、下記構造式で示すオイルAをロー
ルで後添加し、このときのロール加工性を十分に観察し
た後、2,5−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)
ヘキサンの50%ペーストを1.0重量部加え、165
℃で10分間プレスキュアーし、200℃で4時間ポス
トキュアーを行うことによってテストピースを作製し
た。
【0051】
【化10】
【0052】この試験片をJIS−K6301に準拠し
て常態の物性を測定した。結果を表1に示す。なお、ロ
ール粘着性は下記の判定基準で評価した。 ○:シリコーンゴムがロールに粘着せず、素練りが容易
である。 △:シリコーンゴムがロールに多少粘着するが、素練り
がさほど困難ではない。 ×:シリコーンゴムがロールに粘着し、素練りが困難で
ある。
【0053】[実施例2]実施例1で後添加したオイル
Aの代わりに以下の構造式で示すを持つオイルBをロー
ルで後添加した以外は実施例1と同様にして試験片を作
製し、実施例1と同様の測定を行った。結果を表1に併
記する。
【0054】
【化11】
【0055】[比較例1]実施例1で作製したシリコー
ンゴムコンパウンドに、オイルAを後添加しない以外は
実施例1と同様にして試験片を作製し、実施例1同様の
測定を行った。結果を表1に併記する。
【0056】
【表1】
【0057】表1に示す結果から、オイルA,Bを配合
した実施例1,2のシリコーンゴム組成物は比較例1の
組成物と比較して物性を損なっておらず、また、非常に
良好なロール加工性を示していることがわかる。
【0058】[実施例3] ジメチルシロキシ単位99.975モル%、トリメチル
シロキシ単位0.025モル%からなる平均重合度が
4,000のオルガノポリシロキサン15部、ジメチル
シロキシ単位99.975モル%、ジメチルビニルシロ
キシ単位0.025モル%からなる平均重合度が4,0
00のオルガノポリシロキサン35部、ジメチルシロキ
シ単位99.825モル%、メチルビニルシロキシ単位
0.15モル%、ジメチルビニルシロキシ単位0.02
5モル%からなる平均重合度が8,000のオルガノポ
リシロキサン50部、比表面積が300m/gの乾式
シリカ(A−300、日本アエロジル(株)製)の表面
をヘキサメチルジシラザンで処理したシリカ23部、比
表面積が190m/gの湿式シリカ(NipsilL
P,日本シリカ(株)製)11部、比表面積が200m
/gの乾式シリカ(A−200、日本アエロジル
(株)製)5部、重合度が16のα,ω−ジメチルポリ
シロキサンジオール2.0部、ジフェニルジシランジオ
ール1.0部、ビニルトリメトキシシラン0.2部、粘
度が400csで、フェニル基25モル%含有のシリコ
ーンオイル(ブリードオイルII)4部を均一になるま
でを添加し、均一になるまで混合した。その後、ニーダ
ーで混練りし、170℃で2時間加熱処理してベースコ
ンパウンドIIを作製した。
【0059】このベースコンパウンドIIに、予めブリ
ードオイルIIを5.7部と実施例2で用いたのと同様
のオイルBと珪藻土(セライト)2部を十分に混合した
ものを混練し、この混練物を実施例1と同様の方法で評
価した。結果を表2に示す。
【0060】[実施例4]実施例3においてブリードオ
イルIIを4.3部、オイルBを2.8部とした以外は
実施例3と同様にして混練物を製造し、同様の測定を行
った。結果を表2に併記する。
【0061】[実施例5]実施例3においてブリードオ
イルIIを2.8部、オイルBを4.3部とした以外は
実施例3と同様にして混練物を製造し、同様の測定を行
った。結果を表2に併記する。
【0062】[比較例2]ブリードオイルIIを7.1
部とし、オイルBを用いない以外は実施例3と同様にし
て混練物を製造し、同様の測定を行った。結果を表2に
併記する。
【0063】
【表2】
【0064】表2の結果から、実施例3,4,5とオイ
ルBを増量するに従って、加工性が向上していくことが
わかる。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、ブリードオイル添加に
よる加工性の低下、特にロール粘着性の低下を抑えつ
つ、なおかつ物性が損なわれていないオイルブリード性
シリコーンゴムを得ることができ、作業性向上が求めら
れる自動車用パッキングなどの用途や、耐水性、絶縁性
が求められる自動車用グロメットなどの用途に広範囲か
つ容易に用いることができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般組成式(1)で表され、
    重合度が3,000以上のオルガノポリシロキサン、 (式中、Rは非置換又は置換の一価炭化水素基を表
    し、このうち0.001〜5モル%がアルケニル基であ
    り、aは1.95〜2.05の正数である。) (B)比表面積が50m/g以上の微粉末シリカ (C)下記一般組成式(2)で表されるフェニルシリコ
    ーンオイル、 【化1】 (式中、Rはアルキル基又は水酸基、Rは非置換又
    は置換の一価炭化水素基を表し、Rの5〜50モル%
    はフェニル基である。nは3以上の整数である。) (D)下記一般式(3)で表される低分子量シリコーン
    オイル 【化2】 (式中、Meはメチル基、Phはフェニル基、Rはメ
    チル基、エチル基又はフェニル基を表す。)を配合して
    なるオイルブリード性シリコーンゴム組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成物を硬化してなるシ
    リコーンゴム硬化物。
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