JPH07126545A - 低アミン含有率のジスアゾ顔料の製造方法およびそれにより得られるジスアゾ顔料 - Google Patents
低アミン含有率のジスアゾ顔料の製造方法およびそれにより得られるジスアゾ顔料Info
- Publication number
- JPH07126545A JPH07126545A JP27137493A JP27137493A JPH07126545A JP H07126545 A JPH07126545 A JP H07126545A JP 27137493 A JP27137493 A JP 27137493A JP 27137493 A JP27137493 A JP 27137493A JP H07126545 A JPH07126545 A JP H07126545A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- disazo pigment
- pigment
- coupler
- parts
- amine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 残留カップラーおよびその分解物、特に、芳
香族アミン類を低減させることができるジスアゾ顔料の
製造方法を提供する。 【構成】 ベンジジン類のテトラゾ溶液と、該ベンジジ
ン類に対して化学量論的に過剰のアセトアセトアニリド
類を含むカップラー液とをカップリングさせて得られた
ジスアゾ顔料スラリーに、酸化剤の添加により酸化的に
過剰のアセトアニリド類を分解することを特徴とするジ
スアゾ顔料の製造方法
香族アミン類を低減させることができるジスアゾ顔料の
製造方法を提供する。 【構成】 ベンジジン類のテトラゾ溶液と、該ベンジジ
ン類に対して化学量論的に過剰のアセトアセトアニリド
類を含むカップラー液とをカップリングさせて得られた
ジスアゾ顔料スラリーに、酸化剤の添加により酸化的に
過剰のアセトアニリド類を分解することを特徴とするジ
スアゾ顔料の製造方法
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衛生性に優れたジスア
ゾ顔料の製造方法に関する。
ゾ顔料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジスアゾ顔料は、ベンジジン類のテトラ
ゾ溶液とアセトアセトアニリド類を含むカップラー液と
をカップリングさせることにより得られる。テトラゾ成
分は、化学的に不安定で容易に分解や縮合をし、その結
果、ジスアゾ顔料の色材としての品位を著しく劣化させ
る。テトラゾ成分の遊離を防止する目的で、通常、化学
量論的に若干過剰のカップラーを用いてカップリングさ
せている。しかし、この結果として、過剰量分のカップ
ラーが顔料に残留することになる。残留カップラーは、
顔料スラリーの加熱処理や濾過した顔料ケーキの乾燥中
に、一部分解して芳香族アミン類に変化する。顔料が色
材として使用される際、残留するカップラーや芳香族ア
ミン類は、衛生上好ましくないと考えられている。残留
カップラーを低減するために顔料スラリーにアルカリを
添加してアセトアセトアニリド類をカップラー液に溶解
させ、顔料の濾過時に過剰のカップラーを濾液とともに
除去することが行われている。しかし、過剰のアセトア
セトアニリド類は顔料粒子中に吸蔵する傾向があり、こ
のような残留カップラーまでをも除去することは困難で
あった。このため、芳香族アミン類を含まないジスアゾ
顔料への要求が世界的に非常に大きいにもかかわらず、
現在の製品はこの要求に十分答えていると言いがたい。
例えば、上市されているC.I.ピグメントイエロー
83中の2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリン含有
率は、300ppmから1000ppmの範囲が多く、
中には5000ppm以上のものもあるのが実情であ
る。又、上述したように、テトラゾ成分とカップラー成
分とを化学量論量に近くして反応させれば、残留芳香族
アミンの少ないジスアゾ顔料が得られるが、テトラゾ成
分に由来する分解物が顔料の色相を汚し、顔料品位を著
しく低下させるという問題点があった。
ゾ溶液とアセトアセトアニリド類を含むカップラー液と
をカップリングさせることにより得られる。テトラゾ成
分は、化学的に不安定で容易に分解や縮合をし、その結
果、ジスアゾ顔料の色材としての品位を著しく劣化させ
る。テトラゾ成分の遊離を防止する目的で、通常、化学
量論的に若干過剰のカップラーを用いてカップリングさ
せている。しかし、この結果として、過剰量分のカップ
ラーが顔料に残留することになる。残留カップラーは、
顔料スラリーの加熱処理や濾過した顔料ケーキの乾燥中
に、一部分解して芳香族アミン類に変化する。顔料が色
材として使用される際、残留するカップラーや芳香族ア
ミン類は、衛生上好ましくないと考えられている。残留
カップラーを低減するために顔料スラリーにアルカリを
添加してアセトアセトアニリド類をカップラー液に溶解
させ、顔料の濾過時に過剰のカップラーを濾液とともに
除去することが行われている。しかし、過剰のアセトア
セトアニリド類は顔料粒子中に吸蔵する傾向があり、こ
のような残留カップラーまでをも除去することは困難で
あった。このため、芳香族アミン類を含まないジスアゾ
顔料への要求が世界的に非常に大きいにもかかわらず、
現在の製品はこの要求に十分答えていると言いがたい。
例えば、上市されているC.I.ピグメントイエロー
83中の2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリン含有
率は、300ppmから1000ppmの範囲が多く、
中には5000ppm以上のものもあるのが実情であ
る。又、上述したように、テトラゾ成分とカップラー成
分とを化学量論量に近くして反応させれば、残留芳香族
アミンの少ないジスアゾ顔料が得られるが、テトラゾ成
分に由来する分解物が顔料の色相を汚し、顔料品位を著
しく低下させるという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、残留カップ
ラーおよびその分解物、特に、芳香族アミン類を低減さ
せたジスアゾ顔料の製造方法を提供することを目的とし
ている。
ラーおよびその分解物、特に、芳香族アミン類を低減さ
せたジスアゾ顔料の製造方法を提供することを目的とし
ている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベンジジン類
のテトラゾ溶液と、該ベンジジン類に対して化学量論的
に過剰のアセトアセトアニリド類を含むカップラー液と
をカップリングさせて得られたジスアゾ顔料スラリー
に、酸化剤の添加により過剰のアセトアニリド類を酸化
的に分解することを特徴とする低アミン含有率のジスア
ゾ顔料の製造方法に関する。さらに、本発明は、上記製
造方法で得られる芳香族アミン類の含有率が100pp
m以下であるジスアゾ顔料に関する。
のテトラゾ溶液と、該ベンジジン類に対して化学量論的
に過剰のアセトアセトアニリド類を含むカップラー液と
をカップリングさせて得られたジスアゾ顔料スラリー
に、酸化剤の添加により過剰のアセトアニリド類を酸化
的に分解することを特徴とする低アミン含有率のジスア
ゾ顔料の製造方法に関する。さらに、本発明は、上記製
造方法で得られる芳香族アミン類の含有率が100pp
m以下であるジスアゾ顔料に関する。
【0005】本発明によれば、初めに、3,3’−ジク
ロロベンジジン、2,2’,5,5’−テトラクロロベ
ンジジン等のテトラゾ成分とアセトアセトアニリド類か
ら選ばれるカップラー成分とをカップリングさせて、ジ
スアゾ顔料のスラリーを得る。アセトアセトアニリド類
の具体例としては、例えば、アセトアセトアニリド、ア
セトアセト−o−トルイジド、アセトアセト−m−キシ
リジド、アセトアセト−o−アニシジド、アセトアセト
−2,5−ジメトキシアニリド、アセトアセト−p−ア
ニシジド、アセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−ク
ロロアニリド、アセトアセト−o−クロロアニリド等が
ある。カップリング方法は公知の方法でよい。カップラ
ー成分はテトラゾ成分に対して、化学量論的に15モル
%までの範囲で過剰量使用することが好ましい。
ロロベンジジン、2,2’,5,5’−テトラクロロベ
ンジジン等のテトラゾ成分とアセトアセトアニリド類か
ら選ばれるカップラー成分とをカップリングさせて、ジ
スアゾ顔料のスラリーを得る。アセトアセトアニリド類
の具体例としては、例えば、アセトアセトアニリド、ア
セトアセト−o−トルイジド、アセトアセト−m−キシ
リジド、アセトアセト−o−アニシジド、アセトアセト
−2,5−ジメトキシアニリド、アセトアセト−p−ア
ニシジド、アセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−ク
ロロアニリド、アセトアセト−o−クロロアニリド等が
ある。カップリング方法は公知の方法でよい。カップラ
ー成分はテトラゾ成分に対して、化学量論的に15モル
%までの範囲で過剰量使用することが好ましい。
【0006】カップリングさせて得られた顔料スラリー
に、酸化剤を添加して加熱する。酸化剤の添加量は、顔
料の0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%で
ある。加熱温度は特に限定されないが、25〜100
℃、好ましくは30〜90℃である。酸化剤の具体例と
しては、例えば、キノン類、過酸化水素、次亜ハロゲン
酸またはその塩、過ハロゲン酸またはその塩、アミン−
N−オキシド等がある。キノン類としては、p−ベンゾ
キノン、p−クロラニル等、次亜ハロゲン酸またはその
塩としては、次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜
ヨウ素酸ナトリウム、次亜臭素酸カリウム等、過ハロゲ
ン酸またはその塩としては、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸カ
リウム等、アミン−N−オキシドとしては、ピリジン−
N−オキシド、トリメチルアミン−N−オキシド、ラウ
リルジメチルアミン−N−オキシド等がある。
に、酸化剤を添加して加熱する。酸化剤の添加量は、顔
料の0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%で
ある。加熱温度は特に限定されないが、25〜100
℃、好ましくは30〜90℃である。酸化剤の具体例と
しては、例えば、キノン類、過酸化水素、次亜ハロゲン
酸またはその塩、過ハロゲン酸またはその塩、アミン−
N−オキシド等がある。キノン類としては、p−ベンゾ
キノン、p−クロラニル等、次亜ハロゲン酸またはその
塩としては、次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜
ヨウ素酸ナトリウム、次亜臭素酸カリウム等、過ハロゲ
ン酸またはその塩としては、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸カ
リウム等、アミン−N−オキシドとしては、ピリジン−
N−オキシド、トリメチルアミン−N−オキシド、ラウ
リルジメチルアミン−N−オキシド等がある。
【0007】酸化剤による処理を終えた顔料スラリー
は、通常の顔料の製造方法に従って、濾過、水洗、乾燥
して製品とする。以下、実施例により本発明を説明す
る。実施例中、部、%は重量部、重量%を表す。酸化剤
を添加する上記の工程において、顔料スラリーをアルカ
リ領域に調整した後、同様の処理を行ってもよい。この
際のアルカリ領域は、pH7からpH13までの範囲で
ある。以下、実施例により本発明を説明する。実施例
中、部、%は重量部、重量%を表す。
は、通常の顔料の製造方法に従って、濾過、水洗、乾燥
して製品とする。以下、実施例により本発明を説明す
る。実施例中、部、%は重量部、重量%を表す。酸化剤
を添加する上記の工程において、顔料スラリーをアルカ
リ領域に調整した後、同様の処理を行ってもよい。この
際のアルカリ領域は、pH7からpH13までの範囲で
ある。以下、実施例により本発明を説明する。実施例
中、部、%は重量部、重量%を表す。
【0008】実施例1 氷水600部に35%塩酸30部と3,3’−ジクロロ
ベンジジン25.3部を加え、続いて、亜硝酸ナトリウ
ム13.8gを加えてテトラゾ化しテトラゾ溶液を得
た。一方、水300部に水酸化ナトリウム17部とアセ
トアセト−m−キシリジド42.2部を30℃で仕込み
カップラーのアルカリ溶液とした。水600部に80%
酢酸22部を加えた後、先のカップラーのアルカリ溶液
を滴下し、カップラーを酸析して下漬液を調製し、この
下漬液にテトラゾ溶液を液面下から注入しカップリング
させた。得られた顔料スラリーにp−クロラニル2部を
添加後、50℃に加熱した。60分放置後、このスラリ
ーを濾過、水洗および乾燥した。
ベンジジン25.3部を加え、続いて、亜硝酸ナトリウ
ム13.8gを加えてテトラゾ化しテトラゾ溶液を得
た。一方、水300部に水酸化ナトリウム17部とアセ
トアセト−m−キシリジド42.2部を30℃で仕込み
カップラーのアルカリ溶液とした。水600部に80%
酢酸22部を加えた後、先のカップラーのアルカリ溶液
を滴下し、カップラーを酸析して下漬液を調製し、この
下漬液にテトラゾ溶液を液面下から注入しカップリング
させた。得られた顔料スラリーにp−クロラニル2部を
添加後、50℃に加熱した。60分放置後、このスラリ
ーを濾過、水洗および乾燥した。
【0009】実施例2 実施例1においてカップリング後の顔料スラリーに苛性
ソーダを加えてpH8とした。次亜塩素酸ナトリウム4
部を添加後、70℃に加熱した。60分放置後、このス
ラリーを濾過、水洗および乾燥した。 比較例1 実施例1においてカップリング後の顔料スラリーを60
℃に加熱した。60分放置後、このスラリーを濾過、水
洗および乾燥した。各例で得られた顔料のテトラヒドロ
フラン抽出液中に含まれるアセトアセト−m−キシリジ
ドおよびm−キシリジンを高速液体クロマトグラフによ
り分離、定量し、それらの含有率を求めた。なお、測定
条件は、オクタデシルシラン系の充填剤を用い、メタノ
ールと水の1:1混合液を溶離液とし、検出波長は23
5nmである。結果を以下の実施例および比較例ととも
に表1に示した。
ソーダを加えてpH8とした。次亜塩素酸ナトリウム4
部を添加後、70℃に加熱した。60分放置後、このス
ラリーを濾過、水洗および乾燥した。 比較例1 実施例1においてカップリング後の顔料スラリーを60
℃に加熱した。60分放置後、このスラリーを濾過、水
洗および乾燥した。各例で得られた顔料のテトラヒドロ
フラン抽出液中に含まれるアセトアセト−m−キシリジ
ドおよびm−キシリジンを高速液体クロマトグラフによ
り分離、定量し、それらの含有率を求めた。なお、測定
条件は、オクタデシルシラン系の充填剤を用い、メタノ
ールと水の1:1混合液を溶離液とし、検出波長は23
5nmである。結果を以下の実施例および比較例ととも
に表1に示した。
【0010】実施例3 3,3’−ジクロロベンジジン25.3部を実施例1と
同様にしてテトラゾ化してテトラゾ溶液を得た。一方、
実施例1のアセトアセト−m−キシリジド42.2部の
代わりにアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロ
ロアニリド57.0部を使用して下漬液を調製し、この
下漬液にテトラゾ溶液を液面下から注入しカップリング
させた。得られた顔料スラリーに苛性ソーダを加えてp
H10とした。過ヨウ素酸カリウム1.5部を添加後、
70℃に加熱した。60分放置後、このスラリーを濾
過、水洗および乾燥した。 実施例4 実施例3においてカップリング後の顔料スラリーに苛性
ソーダを加えてpH8とした。次亜臭素酸カリウム2部
および過酸化水素3部を添加後、90℃に加熱した。3
0分放置後、このスラリーを濾過、水洗および乾燥し
た。 比較例2 実施例3においてカップリング後の顔料スラリーを90
℃に加熱した。30分放置後、このスラリーを濾過、水
洗および乾燥した。実施例3,4および比較例2で得ら
れた顔料中に含まれるアセトアセト−2,5−ジメトキ
シ−4−クロロアニリドおよび2,5−ジメトキシ−4
−クロロアニリンの含有率を実施例1と同様にして高速
液体クロマトグラフィーにより測定し、表1に示した。
同様にしてテトラゾ化してテトラゾ溶液を得た。一方、
実施例1のアセトアセト−m−キシリジド42.2部の
代わりにアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロ
ロアニリド57.0部を使用して下漬液を調製し、この
下漬液にテトラゾ溶液を液面下から注入しカップリング
させた。得られた顔料スラリーに苛性ソーダを加えてp
H10とした。過ヨウ素酸カリウム1.5部を添加後、
70℃に加熱した。60分放置後、このスラリーを濾
過、水洗および乾燥した。 実施例4 実施例3においてカップリング後の顔料スラリーに苛性
ソーダを加えてpH8とした。次亜臭素酸カリウム2部
および過酸化水素3部を添加後、90℃に加熱した。3
0分放置後、このスラリーを濾過、水洗および乾燥し
た。 比較例2 実施例3においてカップリング後の顔料スラリーを90
℃に加熱した。30分放置後、このスラリーを濾過、水
洗および乾燥した。実施例3,4および比較例2で得ら
れた顔料中に含まれるアセトアセト−2,5−ジメトキ
シ−4−クロロアニリドおよび2,5−ジメトキシ−4
−クロロアニリンの含有率を実施例1と同様にして高速
液体クロマトグラフィーにより測定し、表1に示した。
【0011】実施例5 3,3’−ジクロロベンジジン25.3部を実施例1と
同様にしてテトラゾ化してテトラゾ溶液を得た。一方、
実施例1のアセトアセト−m−キシリジド42.2部の
代わりにアセトアセト−o−トルイジド39.3部を使
用して下漬液を調製し、この下漬液にテトラゾ溶液を液
面下より注入しカップリングさせた。得られた顔料スラ
リーにラウリルジメチルアミン−N−オキシド3部およ
びp−ベンゾキノン3部を添加後、30℃に加熱した。
90分放置後、このスラリーを濾過、水洗および乾燥し
た。 比較例3 実施例5においてカップリング後の顔料スラリーを30
℃に加熱した。90分放置後、このスラリーを濾過、水
洗および乾燥した。実施例5,2および比較例1で得ら
れた顔料中に含まれるアセトアセト−o−トルイジドお
よびo−トルイジンの含有率を実施例1と同様にして高
速液体クロマトグラフィーにより測定し、表1に示し
た。
同様にしてテトラゾ化してテトラゾ溶液を得た。一方、
実施例1のアセトアセト−m−キシリジド42.2部の
代わりにアセトアセト−o−トルイジド39.3部を使
用して下漬液を調製し、この下漬液にテトラゾ溶液を液
面下より注入しカップリングさせた。得られた顔料スラ
リーにラウリルジメチルアミン−N−オキシド3部およ
びp−ベンゾキノン3部を添加後、30℃に加熱した。
90分放置後、このスラリーを濾過、水洗および乾燥し
た。 比較例3 実施例5においてカップリング後の顔料スラリーを30
℃に加熱した。90分放置後、このスラリーを濾過、水
洗および乾燥した。実施例5,2および比較例1で得ら
れた顔料中に含まれるアセトアセト−o−トルイジドお
よびo−トルイジンの含有率を実施例1と同様にして高
速液体クロマトグラフィーにより測定し、表1に示し
た。
【0012】
【表1】
【0013】
【発明の効果】本発明では、顔料スラリーに酸化剤を添
加して残留カップラーを処理によって、残留カップラー
および芳香族アミン類の含有率を大幅に低減させること
ができた。さらに、テトラゾ成分に対してカップラー成
分を過剰に反応させているので、顔料品位も従来のもの
と同等のものが得ることができ、色材としての品位およ
び衛生上の両者の問題を同時に解決することができた。
加して残留カップラーを処理によって、残留カップラー
および芳香族アミン類の含有率を大幅に低減させること
ができた。さらに、テトラゾ成分に対してカップラー成
分を過剰に反応させているので、顔料品位も従来のもの
と同等のものが得ることができ、色材としての品位およ
び衛生上の両者の問題を同時に解決することができた。
Claims (3)
- 【請求項1】 ベンジジン類のテトラゾ溶液と、該ベン
ジジン類に対して化学量論的に過剰のアセトアセトアニ
リド類を含むカップラー液とをカップリングさせて得ら
れたジスアゾ顔料スラリーに、酸化剤の添加により過剰
のアセトアニリド類を酸化的に分解することを特徴とす
る低アミン含有率のジスアゾ顔料の製造方法。 - 【請求項2】 酸化剤がキノン類、過酸化水素、次亜ハ
ロゲン酸またはその塩、過ハロゲン酸またはその塩、ア
ミン−N−オキシドから選ばれる少なくとも1種である
請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2の製造方法で得ら
れる芳香族アミン類の含有率が100ppm以下である
ジスアゾ顔料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5271374A JP3042281B2 (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | 低アミン含有率のジスアゾ顔料の製造方法およびそれにより得られるジスアゾ顔料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5271374A JP3042281B2 (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | 低アミン含有率のジスアゾ顔料の製造方法およびそれにより得られるジスアゾ顔料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07126545A true JPH07126545A (ja) | 1995-05-16 |
JP3042281B2 JP3042281B2 (ja) | 2000-05-15 |
Family
ID=17499186
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5271374A Expired - Fee Related JP3042281B2 (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | 低アミン含有率のジスアゾ顔料の製造方法およびそれにより得られるジスアゾ顔料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3042281B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997031067A1 (fr) * | 1996-02-26 | 1997-08-28 | Toyo Ink Manufacturing Co., Ltd. | Procede de preparation de pigments disazoiques et pigments disazoiques produits par ce procede |
CN103773077A (zh) * | 2013-12-25 | 2014-05-07 | 杭州荣彩实业有限公司 | 一种溶剂处理遮盖型p.y.83hr-70rw的制备方法 |
WO2015093144A1 (ja) * | 2013-12-19 | 2015-06-25 | Dic株式会社 | 低アミン含有量のキナクリドン顔料、およびその製造方法 |
JP2017075299A (ja) * | 2015-10-13 | 2017-04-20 | 花王株式会社 | 顔料組成物の製造方法 |
JP2017075300A (ja) * | 2015-10-13 | 2017-04-20 | 花王株式会社 | 顔料組成物の製造方法 |
WO2017065063A1 (ja) * | 2015-10-13 | 2017-04-20 | 花王株式会社 | 顔料組成物の製造方法 |
-
1993
- 1993-10-29 JP JP5271374A patent/JP3042281B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997031067A1 (fr) * | 1996-02-26 | 1997-08-28 | Toyo Ink Manufacturing Co., Ltd. | Procede de preparation de pigments disazoiques et pigments disazoiques produits par ce procede |
US9902857B2 (en) | 2013-12-19 | 2018-02-27 | Dic Corporation | Quinacridone pigment of low amine content and method for producing same |
WO2015093144A1 (ja) * | 2013-12-19 | 2015-06-25 | Dic株式会社 | 低アミン含有量のキナクリドン顔料、およびその製造方法 |
CN105189659A (zh) * | 2013-12-19 | 2015-12-23 | Dic株式会社 | 低胺含量的喹吖啶酮颜料以及其制造方法 |
CN105189659B (zh) * | 2013-12-19 | 2018-05-18 | Dic株式会社 | 低胺含量的喹吖啶酮颜料以及其制造方法 |
CN103773077A (zh) * | 2013-12-25 | 2014-05-07 | 杭州荣彩实业有限公司 | 一种溶剂处理遮盖型p.y.83hr-70rw的制备方法 |
JP2017075299A (ja) * | 2015-10-13 | 2017-04-20 | 花王株式会社 | 顔料組成物の製造方法 |
WO2017065063A1 (ja) * | 2015-10-13 | 2017-04-20 | 花王株式会社 | 顔料組成物の製造方法 |
JP2017075300A (ja) * | 2015-10-13 | 2017-04-20 | 花王株式会社 | 顔料組成物の製造方法 |
CN108137939A (zh) * | 2015-10-13 | 2018-06-08 | 花王株式会社 | 颜料组合物的制造方法 |
CN108137938A (zh) * | 2015-10-13 | 2018-06-08 | 花王株式会社 | 颜料组合物的制造方法 |
US20190062559A1 (en) * | 2015-10-13 | 2019-02-28 | Kao Corporation | Pigment composition production method |
US10538668B2 (en) | 2015-10-13 | 2020-01-21 | Kao Corporation | Pigment composition production method |
CN108137938B (zh) * | 2015-10-13 | 2020-03-20 | 花王株式会社 | 颜料组合物的制造方法 |
CN108137939B (zh) * | 2015-10-13 | 2020-06-05 | 花王株式会社 | 颜料组合物的制造方法 |
US10800922B2 (en) | 2015-10-13 | 2020-10-13 | Kao Corporation | Pigment composition production method |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3042281B2 (ja) | 2000-05-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH07126545A (ja) | 低アミン含有率のジスアゾ顔料の製造方法およびそれにより得られるジスアゾ顔料 | |
US4118182A (en) | Solutions of azo dyes derived from 4-4-diamino-2,2-stilbenedisulfonic acid | |
JPS5884873A (ja) | シ−.アイ.ピグメント イエロ− 74の安定化不透明体、その製造方法および該安定化顔料を含有する水性顔料ペ−スト | |
JPS5910392B2 (ja) | 顔料組成物およびその製法 | |
JP3042328B2 (ja) | 低アミン含有率のジスアゾ顔料の製造方法およびそれにより得られるジスアゾ顔料 | |
JP3232931B2 (ja) | 低アミン含有率のジスアゾ顔料の製造方法およびそれにより得られるジスアゾ顔料 | |
US5489672A (en) | Process for the production of dis-azo pigment whose amine content is small, and pigment produced by said process | |
US3621008A (en) | Direct disazo and tetraazo urea dyes and method of preparation | |
US5958128A (en) | Method of manufacturing a disazo pigment and disazo pigment manufactured thereby | |
JPS58147458A (ja) | アゾ顔料の製造方法 | |
US4082742A (en) | Process for preparing an aqueous disazo dye concentrate | |
JPH0662876B2 (ja) | モノアゾレーキ顔料の製造方法 | |
JPH11310730A (ja) | 顔料及びその製造方法 | |
JPS5813660A (ja) | アゾ顔料の製造方法 | |
JP4016624B2 (ja) | ジスアゾ顔料、その製造方法及び印刷インキ組成物 | |
JP4029038B2 (ja) | 緑がかった黄色の透明ピラゾロンアゾ顔料 | |
US3719658A (en) | Benzidine yellow type pigment | |
JPH08157739A (ja) | 黄色顔料の製造方法 | |
US1026257A (en) | Manufacture of a new pyrazolone-azo dye. | |
JP2943996B2 (ja) | ジスアゾ顔料の製造方法 | |
JPH0526832B2 (ja) | ||
JPS62197460A (ja) | ジスアゾ黄色顔料の製造法 | |
JPH0420952B2 (ja) | ||
JPS61203176A (ja) | アゾレ−キ顔料組成物 | |
US2226142A (en) | Process for improved colored titanium pigments |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |