JPH07126411A - 紙基材フェノール樹脂プリプレグの製造方法及び紙基材フェノール樹脂積層板の製造方法 - Google Patents

紙基材フェノール樹脂プリプレグの製造方法及び紙基材フェノール樹脂積層板の製造方法

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JPH07126411A
JPH07126411A JP27795593A JP27795593A JPH07126411A JP H07126411 A JPH07126411 A JP H07126411A JP 27795593 A JP27795593 A JP 27795593A JP 27795593 A JP27795593 A JP 27795593A JP H07126411 A JPH07126411 A JP H07126411A
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JP
Japan
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resin
phenolic resin
melamine
paper substrate
prepreg
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JP27795593A
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English (en)
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Ken Nanaumi
憲 七海
Kiyoshi Hirozawa
清 広沢
Takeshi Horiuchi
猛 堀内
Takeshi Madarame
健 斑目
Yoshiyuki Narabe
嘉行 奈良部
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1次含浸として、メラミン変性フェノール
樹脂で紙基材を処理する、2回含浸方法により製造され
る、紙基材フェノール樹脂積層板の耐湿性を改善する。 【構成】 紙基材を、pHを6.5〜7.5に調整した
メラミン変性フェノール樹脂溶液で処理した後、フェノ
ール樹脂を含浸してプリプレグとする。次に、このプリ
プレグを所定枚数重ねて加熱加圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は紙基材フェノール樹脂プ
リプレグの製造方法及び紙基材フェノール樹脂積層板の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】紙基材フェノール樹脂積層板は、安価で
あるため、民生用電子機器のプリント配線板用途に広く
用いられている。民生用電子機器といえども、最近は小
型、薄型化しており、高絶縁性が要求される。特に、安
価な両面配線板として、需要が増加している銀スルーホ
ール配線板に用いられる両面銅張り積層板には、銀マイ
グレーションを防止するため、耐湿性(吸水率が小さい
こと、吸湿処理後の絶縁抵抗が高いこと)も要求されて
いる。勿論、安全性、防災の観点からは、従来通り難燃
性を維持することが望まれている。
【0003】紙基材フェノール樹脂積層板は、フェノー
ル樹脂ワニスを紙基材に含浸乾燥して樹脂をBステージ
化して得られたプリプレグを所定数重ねて加熱加圧して
得られる。ワニスの含浸方法については、1回含浸方
法、2回含浸方法があるが、難燃性を付与するするため
に、メラミン樹脂の難燃性が高いことを利用して、第1
次含浸として、メラミン変性フェノール樹脂で紙基材を
処理する、2回含浸方法が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、メラミン変
性フェノール樹脂で紙基材を処理する、2回含浸方法に
は、第1次含浸として、フェノール樹脂単独で処理した
ものに比べて、耐湿性が劣るという欠点があった。この
ため、耐湿性が特に要求される銀スルーホール配線板用
両面銅張り積層板には、フェノール樹脂単独で処理した
紙基材が用いられている。そして、難燃性を付与するた
めに、ハロゲン系の難燃剤やリン系の難燃剤を大量に使
用しなければ難燃性を満足せず、原価を上昇させる原因
になっていた。
【0005】本発明は、第1次含浸として、メラミン変
性フェノール樹脂で紙基材を処理する、2回含浸方法に
より紙基材フェノール樹脂プリプレグを製造し、このプ
リプレグを用いて製造された紙基材フェノール樹脂積層
板の耐湿性を改善することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、メラミン
樹脂とフェノール樹脂の硬化に与えるpHの影響につい
て研究した結果、pHが高い、すなわち、アルカリ性側
ではフェノール樹脂の硬化が速く、pHが低い、すなわ
ち、酸性側ではメラミン樹脂の硬化が速く、pHを中性
にすると硬化速度がひとしくなるということを見出し
た。すなわち、従来の方法では、アルカリ触媒の存在下
にフェノール又はメラミンとアルデヒドとを反応させて
得られたレゾールタイプの樹脂をそのまま用いており、
メラミン樹脂とフェノール樹脂とが相溶していなかった
のである。そして、フェノール樹脂とメラミン樹脂との
硬化速度を等しくすれば、フェノール樹脂とメラミン樹
脂と硬化速度が等しくなり、相互にも反応するので、積
層板の耐湿性が改善されるという事実を見出し本発明に
至った。
【0007】本発明は、紙基材を、pHを6.5〜7.
5に調整したメラミン変性フェノール樹脂溶液で処理し
た後、フェノール樹脂を含浸してプリプレグとすること
を特徴とする紙基材フェノール樹脂プリプレグの製造方
法である。
【0008】得られたプリプレグは、所定枚数重ねて加
熱加圧して、紙基材フェノール樹脂積層板とする。加熱
加圧するときに、銅はくを片面又は両面外側に重ねれ
ば、片面又は両面銅張り積層板となる。
【0009】本発明に用いられるメラミン変性フェノー
ル樹脂は、フェノール類とホルムアルデヒド類を塩基性
触媒下30〜100℃で反応させて得られる一般にレゾ
ールと呼ばれる樹脂と、メラミンとホルムアルデヒド類
を塩基性触媒の存在下30〜120℃で反応して得られ
るメラミン樹脂とを混合したものである。
【0010】メラミン樹脂とフェノール樹脂の混合比
は、原料に用いたメラミンとフェノールの比が、30/
70〜90/10であり、特に、40/60〜80/2
0が難燃性、耐湿性、ワニスのポットライフの点で好ま
しい。メラミンが30%以下では難燃性の低下が著し
い。また、90℃以上では、はんだ耐熱性、ワニスのポ
ットライフの低下がある。
【0011】本発明に用いられるフェノール類として
は、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p
−クレゾール、ノニルフェノール、オクチルフェノー
ル、p−t−ブチルフェノール、ビスフェノール−Aな
どが挙げられる。ホルムアルデヒド類としては、ホルマ
リン(30〜40%ホルムアルデヒド溶液)、パラホル
ム(ホルムアルデヒド含有量80〜92%)などが挙げ
られる。
【0012】メラミン変性フェノール樹脂のpH調整に
用いる酸としては、硫酸、硝酸、塩酸などの鉱酸、ギ
酸、酢酸、酪酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸など
の有機カルボン酸、パラトルエンスルホン酸、フェニル
スルホン酸などのスルホン酸などが挙げられる。pHが
7.5を超えるとフェノール樹脂の硬化反応が速く、逆
に6.5に満たないときは、メラミン樹脂の硬化反応が
速く、いずれにしても本発明の目的を達成できない。
【0013】以上第一次含浸した紙基材に難燃剤添加桐
油変性フェノール樹脂、難燃剤添加桐油芳香族炭化水素
樹脂変性フェノール樹脂など通常一般に用いられている
樹脂を第2次含浸し、乾燥してプリプレグとし、このプ
リプレグを所定枚数重ね、必要に応じてさらにその片側
または両側に接着剤付き銅はくを重ねて、加熱加圧して
積層板を製造する。
【0014】
【作用】紙基材に第一次含浸させるメラミン変性フェノ
ール樹脂のpHを6.5〜7.5に調整することによっ
て、メラミン樹脂とフェノール樹脂の硬化速度を合わせ
ることができ、それによって、親水性の紙基材のパルプ
繊維まわりを均一に樹脂でコートすることになる。積層
板の表面、端面から水分が侵入しにくくなるため積層板
の耐湿性が向上する。
【0015】
【実施例】
実施例1 撹拌機、温度計、冷却管を備えた5リットルの4つ口フ
ラスコに、37%ホルマリン2430g、炭酸グアニジ
ン17gを加えてpH9.5にする。それにメラミン1
260gを加えて反応温度70℃で5時間反応させてメ
ラミン樹脂を得た。
【0016】別の5リットルのフラスコに、フェノール
1504g、37%ホルマリン2984g、トリエチル
アミン44.8gを仕込み、60℃で5時間反応させて
フェノール樹脂を得た。
【0017】得られたメラミン樹脂とフェノール樹脂と
をそれぞれの樹脂の合成に用いたメラミンとフェノール
の重量比がメラミン40/フェノール60となるように
配合し、水−メタノール(1:1)混合溶剤で希釈し
た。
【0018】得られたワニスのpHは9.0であった。
このワニスにシュウ酸を加えてpHを7.5に調整し、
クラフト紙に樹脂分が20%になるように含浸した。さ
らに桐油変性フェノール樹脂を含浸し、固形樹脂分が5
0%になるように付着量を調整第2次含浸をしてプリプ
レグを作製した。
【0019】このプリプレグを8枚重ね、両側に接着剤
付き銅はくを重ねて、150℃、1時間、圧力10MP
aの条件で成形して両面銅張り積層板を得た。pHを調
整したワニスを、40℃の恒温槽に入れて保管して、1
4日間経過後も濁りは発生しなかった。
【0020】実施例2 実施例1と同様にして得られたメラミン樹脂とフェノー
ル樹脂とをそれぞれの樹脂の合成に用いたメラミンとフ
ェノールの重量比がメラミン80/フェノール20とな
るように配合し、水−メタノール(1:1)混合溶剤で
希釈した。
【0021】得られたワニスのpHは9.5であった。
このワニスに硝酸を加えpHを7.2に調整し、以下実
施例1と同様にして両面銅張り積層板を得た。
【0022】pHを調整したワニスを、40℃の恒温槽
に入れて保管して、14日間経過後も濁りは発生しなか
った。
【0023】比較例1 実施例1と同様にして得られたフェノール樹脂のみを、
水−メタノール(1:1)混合溶剤で希釈した。
【0024】得られたワニスのpHは8.5であった。
このワニスをそのまま用い、以下実施例1と同様にして
両面銅張り積層板を得た。ワニスを40℃の恒温槽に入
れて保管して、14日間経過後も濁りは発生しなかっ
た。
【0025】比較例2 実施例1と同様にして得られたメラミン樹脂のみを、水
−メタノール(1:1)混合溶剤で希釈した。
【0026】得られたワニスのpHは9.5であった。
このワニスをそのまま用い、以下実施例1と同様にして
両面銅張り積層板を得た。ワニスを40℃の恒温槽に入
れて保管したところ、10日間経過後に濁りを発生し
た。
【0027】比較例3 実施例1と同様にして得られたメラミン樹脂とフェノー
ル樹脂とをそれぞれの樹脂の合成に用いたメラミンとフ
ェノールの重量比がメラミン50/フェノール50とな
るように配合し、水−メタノール(1:1)混合溶剤で
希釈した。
【0028】得られたワニスのpHは9.1であった。
このワニスにパラトルエンスルホン酸を加えてpHを
3.5に調整し、以下実施例1と同様にして両面銅張り
積層板を得た。
【0029】pHを調整したワニスを、40℃の恒温槽
に入れて保管したところ、12日間経過後に濁りを発生
した。
【0030】以上の各実施例及び比較例によって得られ
た積層板について、はんだ耐熱性、絶縁抵抗、吸水率及
び難燃性を調べた。その結果を表1に示す。
【0031】なお、はんだ耐熱性、絶縁抵抗及び吸水率
は、JIS−C6481に準拠し、難燃性は、UL−9
4に準拠して測定した。
【0032】
【表1】
【0033】表1から、pHを調整したメラミン変性フ
ェノール樹脂で第一次含浸した銅張り積層板は、耐湿
性、はんだ耐熱性、難燃性を満足し、しかもワニスのポ
ットライフも良好であることがわかる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、一次含浸ワニスのpH
をほぼ中性に調整することにより、一次含浸樹脂の硬化
速度を同じにすることができ、耐湿性の優れた積層板を
得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 311:12 B29L 9:00 C08L 61:06 (72)発明者 斑目 健 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館研究所内 (72)発明者 奈良部 嘉行 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙基材を、pHを6.5〜7.5に調整
    したメラミン変性フェノール樹脂溶液で処理した後、フ
    ェノール樹脂を含浸してプリプレグとすることを特徴と
    する紙基材フェノール樹脂プリプレグの製造方法。
  2. 【請求項2】 紙基材を、pHを6.5〜7.5に調整
    したメラミン変性フェノール樹脂溶液で処理した後、フ
    ェノール樹脂を含浸して得られたプリプレグを所定枚数
    重ねて加熱加圧することを特徴とする紙基材フェノール
    樹脂積層板の製造方法。
JP27795593A 1993-11-08 1993-11-08 紙基材フェノール樹脂プリプレグの製造方法及び紙基材フェノール樹脂積層板の製造方法 Pending JPH07126411A (ja)

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