JPH07118390A - 光学材料及びその製造方法 - Google Patents
光学材料及びその製造方法Info
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- JPH07118390A JPH07118390A JP5284387A JP28438793A JPH07118390A JP H07118390 A JPH07118390 A JP H07118390A JP 5284387 A JP5284387 A JP 5284387A JP 28438793 A JP28438793 A JP 28438793A JP H07118390 A JPH07118390 A JP H07118390A
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- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
Abstract
くとも従来品と同程度に高く維持できる、光学材料及び
その製造方法の提供。 【構成】 式1(式中、nは2から20までの整数であ
る)で示される繰返し単位の1種又は2種以上を含有す
る重付加体である光学材料。 (A成分)式2(式中、nは2から20までの整数であ
る)で示される反応性オリゴマーの1種又は2種以上
と、(B成分)一分子内に2つ以上のビニル基を有する
化合物、一分子内に2つ以上のイソ(チオ)シアネート
基を有する化合物、及び一分子内に1つ以上のビニル基
と1つ以上のイソ(チオ)シアネート基を有する有する
化合物からなる群から選ばれる1種又は2種以上とを重
付加反応させる前記光学材料の製造方法。
Description
ーを用いた光学用プラスチック材料及びその製造方法に
関する。本発明の光学材料は、高屈折率、かつ低分散で
あり、光学的特性に優れている。そのため、カメラ用レ
ンズ、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズ等の
光学レンズ、プリズム、フィルター、光ファイバー、光
ディスク基板などに好ましく用いられる。
で割れにくく、染色が容易なため、近年各種レンズ等の
光学部品に使用されている。実用化されているプラスチ
ック材料としては、汎用のプラスチック材料であるポリ
(ジエチレングリコールビスアリルカーボネート)(C
R−39)、ポリメチルメタクリレートやポリカーボネ
ートが挙げられる。また、最近では、ペンタエリスリト
ールテトラキス(メルカプトプロピオネート)とジイソ
シアネート化合物から得られたポリウレタン、4−メル
カプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチア
オクタンとジイソシアネート化合物から得られたポリウ
レタン、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチア
ンを用いて得られた重合体などが開発されている。これ
らの重合体は、特開昭63−46213号公報、特開平
2−270859号公報、及び特開平3−236386
号公報にそれぞれ開示されている。
や重合体は、屈折率が高くなるとアッベ数が低く(換言
すると分散が高く)なり、逆もまた同様である(ハンス
U.シムロックら、アンゲハンテヘミー、インターナシ
ョナルエディション、アドバンストマテリアルズ、28
巻、8/9月号、1122頁、1989年)。従って、
一般には、屈折率とアッベ数とを同時に高めた重合体を
合成することは極めて困難であると考えられている。そ
れに対して、屈折率とアッベ数を同時に高めた重合体を
合成するべく研究・開発が行われ、前記特開昭63−4
6213号公報、及び特開平2−270859号公報に
記載の重合体が得られた。しかるに、これらの重合体の
屈折率とアッベ数も、依然として数々の光学設計に応用
できる程度に十分高いものではなかった。
載されている2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジ
チアン(以下、DMMDと略記することがある)は、屈
折率とアッベ数とを同時に、かつ従来のものよりも高め
た材料〔屈折率1.646、アッベ数35.2〕であっ
た。そして、この化合物を用いて得られる重合体は、従
来のポリチオール化合物を用いた重合体より、高い屈折
率及びアッベ数が得られる。しかるに、特に、眼鏡レン
ズの分野では、さらに高屈折率の光学材料の提供が望ま
れており、その際、アッベ数は、従来と同等程度である
ことが求められている。
を有し、かつアッベ数は少なくとも従来品と同程度に高
く維持できる、光学材料及びその製造方法を提供するこ
とにある。
nは2から20までの整数である)で示される繰返し単
位の1種又は2種以上を含有する重付加体であることを
特徴とする光学材料に関する。
2から20までの整数である)で示される反応性オリゴ
マーの1種又は2種以上と、(B)一分子内に2つ以上
のビニル基を有する化合物、一分子内に2つ以上のイソ
(チオ)シアネート基を有する化合物、及び一分子内に
1つ以上のビニル基と1つ以上のイソ(チオ)シアネー
ト基を有する化合物からなる群から選ばれる1種又は2
種以上とを重付加反応させることを特徴とする、前記光
学材料の製造方法に関する。
光学材料は、前記式1で示される繰返し単位の1種又は
2種以上を含有する重付加体である。好ましくは、本発
明の光学材料は前記式1で示される繰返し単位の2種以
上を含有する重付加体である。また、アッベ数は従来品
と同程度に高く維持でき、かつより高い屈折率を有する
という観点から、式中のnは好ましくは2〜10の範囲
であり、より好ましくは2〜5の範囲であることが適当
である。さらに、本発明の重付加体は式1で示される繰
返し単位の1種又は2種以上を20〜50モル%含有す
ることが適当である。
反応性オリゴマーを原料とし得られる。この反応性オリ
ゴマーにおいて、重合度nは20以下である。これは、
重合度が増すと、オリゴマーが白濁し、その結果、本発
明の光学材料も白濁する傾向があるからである。重合度
nが20以下の反応性オリゴマーは、無色透明である。
また、本発明の光学材料は上記反応性オリゴマーを2種
以上含有する反応性組成物を用いても得られる。
本来、以下に説明するように、前記2,5−ジメルカプ
トメチル−1,4−ジチアン(DMMD)を酸化するこ
とにより得られる酸化生成物である。ところが、通常、
DMMDを酸化して得られる酸化生成物中には、重合度
nの異なる種類の反応性オリゴマーが含まれる。そこ
で、本発明の光学材料は、通常、上記の複数の反応性オ
リゴマーを含有する酸化生成物を用いて調製することが
適当である。但し、必要により、上記酸化生成物から各
反応性オリゴマーを分離して使用することもできる。こ
の分離には、常法、例えばクロマトグラフィーや分子蒸
留等の方法を用いることができる。尚、上記酸化生成物
は、未反応のDMMDを含有することもあり、その結
果、本発明の光学材料は、上記式1においてnが1であ
る繰返し単位を含有することもある。
製造は、以下のスキームに示すように、DMMDを酸化
することにより行うことができる。DMMDを酸化する
とDMMDのメルカプト基のみが酸化されて、分子間に
ジスルフィド結合が生成し、順次縮合してオリゴマー化
する。但し、この酸化は、ジスルフィド結合は生成する
が、DMMD中の1,4−ジチアン環の硫黄が酸化され
てスルフォンやスルフォキサイドが生成しない条件で行
われる(下式参照)。
えば、空気(酸素)、過酸化水素、ハロゲン、次亜ハロ
ゲン酸、メチルスルフォキサイド、酸化マンガン(I
V)塩化鉄(III)、ヘキサシアノ鉄(III)酸カ
リウム、一酸化窒素、塩化スルフリル、ピリジン−N−
オキサイド、N−ニトロソ−N−メチルトルエン−p−
スルフォンアミド、フラビン、ブチルアミンを触媒とし
た硫黄などが挙げられる。空気(酸素)を酸化剤とした
場合は、反応溶液をアルカリ性にしたり、Cu(I
I)、Fe(III)、コバルト錯体を触媒に用いると
酸化反応速度が増す傾向があり好ましい。これらの酸化
剤を用いることにより、ジスルフィド結合のみが生成す
る酸化反応を行うことができる。
つれて重合度が増し、酸化生成物は単一の重合度を有す
るオリゴマーではなく、重合度の異なるオリゴマーの混
合物となる。酸化反応がある程度進行すると重合度の大
きくなった重合体が析出して、得られた酸化生成物は白
濁するようになる。この白濁した酸化生成物をイソシア
ネートと重付加反応させると、得られる重付加体もまた
白濁してしまう。白濁した重付加体は光学材料として適
さない。そこで、本発明では、重合度nが20以下の無
色透明な反応性オリゴマーを用いる。反応性オリゴマー
の重合度nを20以下に制御するための酸化反応条件
は、用いた酸化剤に応じて、反応温度と時間を適宜調整
すればよい。例えば、Fe(III)触媒下、空気(酸
素)で酸化する場合は、反応温度を室温とし、反応時間
を20時間以内とすることで、重合度nが20以下の反
応性オリゴマーが得られる。また、メチルスルフォキサ
イドで酸化する場合には、反応温度を80℃とし、反応
時間を8時間以内とすることで無色透明な重合度nが2
0以下の反応性オリゴマーが得られる。
きい程、屈折率は高くなり、アッベ数は低くくなる。従
って、本発明の光学材料に要求される屈折率及びアッベ
数に応じて、適宜、重合度nの異なる反応性オリゴマー
を用いることができる。また、同様に反応性オリゴマー
の混合物を用いる場合においても、本発明の光学材料に
要求される屈折率及びアッベ数に応じて、適宜、混合物
中の反応性オリゴマーの種類(重合度)及び含有率を選
択することができる。また、前記のように、所望の屈折
率及びアッベ数を有する反応性オリゴマーを得るために
は、酸化剤、酸化反応温度及び時間を適宜調整すればよ
い。
の反応性オリゴマーが両末端に有するメルカプト基と付
加反応をする、イソ(チオ)シアネート基やビニル基を
有するモノマーとの重付加により得られる。即ち、前記
の反応性オリゴマーを含むA成分と、一分子内に2つ以
上のビニル基を有する化合物、一分子内に2つ以上のイ
ソ(チオ)イソシアネート基を有する化合物及び一分子
内に一つ以上のビニル基と一つ以上のイソ(チオ)シア
ネート基を有する化合物のうち、少なくても1種を含む
B成分とを重付加反応させることにより、本発明の重付
加体を得ることができる。
するために、前記の反応性オリゴマー以外に、1分子内
にメルカプト基および/またはヒドロキシ基を有し、か
つ1分子内のメルカプト基とヒドロキシ基の総数が2以
上の化合物(C成分)を含んでいてもよい。これらの化
合物として具体的に、トリメチロールプロパン、1,2
−エタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、テ
トラキス(メルカプトメチル)メタン、ペンタエリスリ
トールテトラキス(メルカプトプロピオネート)、ペン
タエリスリトールテトラキス(メルカプトアセテー
ト)、2−メルカプトエタノール、2,3−ジメルカプ
トプロパノール、1,2−ジヒドロキシ−3−メルカプ
トプロパン、4−メルカプトフェノール、1,n−ベン
ゼンジチオール(n=2,3,4)、1,3,5−ベン
ゼントリチオール、1,n−ビス(メルカプトメチル)
ベンゼン(n=2,3,4)、1,3,5−トリス(メ
ルカプトメチル)ベンゼン、トルエン−3,4−ジチオ
ール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィドなど
が挙げられる。
合物は、具体的にジビニルベンゼン、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、1分子内に少なくても2つ以
上の(メタ)アクリロキシ基を含むウレタン変性(メ
タ)アクリレート、エポキシ変性(メタ)アクリレー
ト、ポリエステル変性(メタ)アクリレートなどが挙げ
られる。尚、上記(メタ)アクリレートとはアクリレー
トとメタクリレートの両者を意味し、(メタ)アクリロ
キシ基は、アクリロキシ基とメタクリロキシ基の両者を
意味する。
含有化合物は、具体的にキシリレンジイソ(チオ)シア
ネート、3,3’−ジクロロジフェニル−4,4’−ジ
イソ(チオ)シアネート、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソ(チオ)シアネート、イソフォロンジイソ(チ
オ)シアネート、2,2’,5,5’−テトラクロロジ
フェニル4,4’−ジイソ(チオ)シアネート、トリレ
ンジイソ(チオ)シアネートなどが挙げられる。
(チオ)シアネート基含有化合物としては、具体的に2
−(メタ)アクリロキシエチルイソ(チオ)シアネー
ト、(メタ)アクリロイルイソ(チオ)シアネートなど
が挙げられる。
成分は、(ビニル基+イソ(チオ)シアネート基)/
(メルカプト基+ヒドロキシ基)の値が0.5〜3.0
の範囲内となるように均一に混合して、重合原料混合物
とすることが適当である。但し、B成分中にビニル基が
含まれている場合には、A成分又はA成分とC成分の重
合官能基は全てメルカプト基であることが好ましい。ま
た、この重付加反応には触媒を用いることもできる。従
って、上記重合原料混合物に、さらに上記触媒を適宜加
えることができる。上記触媒としては、メルカプト基と
ビニル基の反応では、例えば、有機過酸化物、アゾ化合
物、塩基性化合物を挙げることができる。また、メルカ
プト基やヒドロキシ基とイソチオシアネート基の反応で
は、有機スズ化合物、アミン化合物が触媒の例として挙
げられる。さらに、得られる重付加体の耐光性を改良す
るために、上記重合原料混合物に紫外線吸収剤、酸化防
止剤、着色防止剤などを適宜加えてもよい。
および触媒、さらに必要によりC成分を含む重合原料混
合物を適当な形状の容器に注入し、加熱することにより
重付加体が得られる。容器から重合体を容易に取り出せ
るように、容器を離型処理したり、予め重合原料混合物
中に離型剤を混合してもよい。重合温度は、−20〜1
50℃の範囲とし、重合時間は0.5〜72時間の範囲
とすることが適当である。このようにして得られた重付
加体は、例えば、プラスチックレンズ、カメラ用レン
ズ、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズ等の光
学レンズ、プリズム、フィルター、光ファイバー、光デ
ィスク基板などの光学製品として特に好ましく用いられ
る。
尚、実施例における各種物性の測定は、下記の方法によ
り行った。 〔可視光線透過率(T%)の測定〕日立社製スペクトロ
メーターUV−330を用いて、厚さ1mmの両面が研
磨された試料の透過率を450〜900mmの範囲で測
定した。 〔屈折率(nD )とアッベ数(νD )の測定〕アタゴ社
製アッベ屈折率計3Tを用いて20℃にて測定した。サ
ンプルとプリズムの密着液はジヨードメタンを使用し
た。 〔耐熱性〕リガク社製TMA装置で0.5mmφのピン
で10gfの荷重をかけながら、10℃/minの昇温
を行い、得られたチャートから熱変形開始温度を読み取
ることで評価した。
で酸化する場合) 31.17g(0.147mol)のDMMDに45.
86g(0.587mol)のメチルスルフォキサイド
を加え、80℃にて2時間撹拌した。反応混合物を冷却
後、メチルスルフォキサイドと同量の水を加え、クロロ
ホルムで抽出した。抽出液を水洗し、硫酸マグネシウム
で乾燥させ、クロロホルムを減圧下で除き、反応性オリ
ゴマーの混合物を得た(収率約90%)。 nD /νD =1.680/34.3;1 H−NMR(CDC13 )δ1.59−1.65
(m,100H),δ2.80−3.20(m,10.
2H); IR(液膜法)2901,2543,1406,131
1,1259,1228,1210,1181,90
7,694cm-1; ラマン500,540,630,720,790,14
00,2550,2900cm-1 GPC分析で得られたチャートの面積の割合から、得ら
れた反応性オリゴマーの混合物は、6.54%のDMM
D、29.9%の2量体、26.4%の3量体、17.
7%の4量体、及び5以上の重合度を有するオリゴマー
混合物を19.5%含んでいた。
空気で酸化する場合) 97.54g(0.46mol)のDMMDに460m
lのメタノールを加え、そこへ、124.11g(0.
46mol)の塩化第二鉄・6水和物のメタノール(3
20ml)溶液をすばやく加え、室温にて撹拌した。4
時間撹拌後、沈澱物をデカンテーションにより取り出
し、クロロホルムに溶解させ、その溶液を水洗し、硫酸
マグネシウムで乾燥させた。クロロホルムを減圧下で除
き、反応性オリゴマーの混合物を得た(収率約90
%)。 nD /νD =1.665/35.0 GPC分析で得られたチャートの面積の割合から、得ら
れた反応性オリゴマー混合物は、3.64%のDMM
D、58.5%の2量体、26.5%の3量体、8.5
2%の4量体、及び5以上の重合度を有するオリゴマー
混合物を2.84%含んでいた。
は、1.646で、アッベ数は、35.2であった。
から求めた平均分子量374.35)3.74g(10
-2mol)、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シ
クロヘキサン1.94g(10-2mol)およびジブチ
ルチンジクロライド3.0mg(10-5mol)を均一
に混合した。次いで、この混合物を真空脱気した後、ガ
ラス製の容器に注入し、50℃で10時間、60℃で5
時間、120℃時間加熱することにより重合体を得た。
得られた重合体は、硬質であり、可視光線透過率(45
0−900nm)が87−92%、屈折率(nD )が
1.645、アッベ数(νD )が37.0、耐熱性が1
14℃であった。1 H−NMR(DMSO−d6 中)δ0.4−1.8
(m,1.00H),δ2.75−3.40(m,2.
33H); IR(KBr)3307,2914,1653,150
0,1404,1191cm-1; 重量平均分子量(ポリスチレン換算)15400
い、重付加体を得た。これらの重付加体の諸物性を表1
に示す。表1から、実施例2〜10の重付加体は、可視
光線透過率の高さから無色透明であり、屈折率(nD )
が1.630〜1.677、アッベ数(νD )が34.
2〜41.0、耐熱性が109〜129℃であった。
ネート)4.88g(10-2mol)、m−キシリレン
ジイソシアネート3.76g(2×10-2)およびジブ
チルチンジクロライド6.1mg(2×10-5)の混合
物を均一に撹拌した。得られた混合物を真空脱気した
後、ガラス容器に注入し、50℃で10時間、60℃で
5時間、120℃で3時間加熱して重合体を得た。得ら
れた重合体の諸物性を表1に示す。表1から、本応用比
較例で得られた重合体は、無色透明であったが、屈折率
(nD )が1.59、耐熱性が86℃であり、これらの
性質は上記応用例で得られたどの重合体よりも劣ってい
た。
を行い、重合体を得た。これらの重合体の諸物性を表1
に示す。表1から、比較例2の重合体は、屈折率
(nD )が1.670と比較的高いが、黄色であり、ア
ッベ数(νD )が28、耐熱性が94℃であり、後者3
つの性質は前記実施例で得られたどの重合体よりも劣っ
ていた。また、比較例3で得られた重合体は無色透明で
あり、アッベ数(νD )が52、耐熱性は101℃と比
較的高いが、屈折率(nD )が1.530と前記実施例
で得られたどの重合体よりも低かった。
ロヘキサン XDI:m−キシリレンジイソシアネート DIH:1,6−ジイソシアナートヘキサン 4−MP:4−メルカプトフェノール PETMA:ペンタエリスリトールテトラキス(メルカ
プトアセテート) IPDI:イソフォロンジイソシアネート TDI:トルエンジイソシアネート EDT:エタンジチオール EDMA:エチレグリコールジメタクリレート MEI:2−メタクリロキシエルイソシアネート DBTDC:ジブチルチンジクロライド DBTDL:ジブチルチンジラウレート ADVN:アゾビスジメチルバレロニトリル
折率とアッベ数との関係を黒丸(●)で示す。比較のた
め、特開昭63−46213号公報記載のレンズ用重合
体の屈折率とアッベ数の関係を四角(□)で示し、特開
平2−270859号公報記載のレンズ用重合体の屈折
率とアッベ数の関係を白丸(○)で示し、特開平3−2
36386号公報記載のレンズ用重合体の屈折率とアッ
ベ数の関係を三角(△)で示す。図1から明らかなよう
に、本発明の光学材料は、従来の重合体に比べ高屈折
率、低分散(高アッベ数)を示すことが分かる。
数が高く、耐熱性に優れている。そのため、カメラ用レ
ンズ、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズ等の
光学レンズ、プリズム、フィルター、光ファイバー、光
ディスク基盤等の光学製品に好ましく用いられる。
Claims (6)
- 【請求項1】 式1(式中、nは2から20までの整数
である)で示される繰返し単位の1種又は2種以上を含
有する重付加体であることを特徴とする光学材料。 【化1】 - 【請求項2】 重付加体が式1で示される繰返し単位の
1種又は2種以上を20〜50モル%含有する請求項1
記載の光学材料。 - 【請求項3】 (A成分)式2(式中、nは2から20
までの整数である)で示される反応性オリゴマーの1種
又は2種以上と、(B成分)一分子内に2つ以上のビニ
ル基を有する化合物、一分子内に2つ以上のイソ(チ
オ)シアネート基を有する化合物、及び一分子内に1つ
以上のビニル基と1つ以上のイソ(チオ)シアネート基
を有する化合物からなる群から選ばれる1種又は2種以
上とを重付加反応させることを特徴とする、請求項1記
載の光学材料の製造方法。 【化2】 - 【請求項4】 (A成分)式2(式中、nは2から20
までの整数である)で示される反応性オリゴマーの1種
又は2種以上と、(C成分)一分子内にメルカプト基、
ヒドロキシ基又はその両者を有し、かつ一分子内のメル
カプト基及びヒドロキシ基の総数が2以上である化合物
と、(B成分)一分子内に2つ以上のビニル基を有する
化合物、一分子内に2つ以上のイソ(チオ)シアネート
基を有する化合物、及び一分子内に1つ以上のビニル基
と1つ以上のイソ(チオ)シアネート基を有する化合物
からなる群から選ばれる1種又は2種以上とを重付加反
応させることを特徴とする、請求項1記載の光学材料の
製造方法。 【化3】 - 【請求項5】 (A成分)の化合物及び(C成分)の化
合物に含まれるメルカプト基及びヒドロキシ基の総数に
対する(B成分)の化合物に含まれるビニル基及びイソ
(チオ)シアネート基の総数の比率〔ビニル基+イソ
(チオ)シアネート基〕/〔メルカプト基+ヒドロキシ
基〕が0.5〜3.0の範囲になるように重付加反応の
原料を調整する請求項4記載の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1若しくは2記載の光学材料、又
は請求項3〜5のいずれか1項に記載の製造方法により
製造した光学材料を用いた光学製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5284387A JP2813535B2 (ja) | 1993-10-19 | 1993-10-19 | 光学材料及びその製造方法 |
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JP5284387A JP2813535B2 (ja) | 1993-10-19 | 1993-10-19 | 光学材料及びその製造方法 |
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JPH07118390A true JPH07118390A (ja) | 1995-05-09 |
JP2813535B2 JP2813535B2 (ja) | 1998-10-22 |
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ID=17677931
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JP (1) | JP2813535B2 (ja) |
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