JP2766611B2 - 反応性オリゴマー - Google Patents

反応性オリゴマー

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JP2766611B2 JP5284386A JP28438693A JP2766611B2 JP 2766611 B2 JP2766611 B2 JP 2766611B2 JP 5284386 A JP5284386 A JP 5284386A JP 28438693 A JP28438693 A JP 28438693A JP 2766611 B2 JP2766611 B2 JP 2766611B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば光学用プラスチ
ック材料の原料として有用な、反応性オリゴマー及びこ
の反応性オリゴマーを2種以上含有する反応性組成物に
関する。本発明の反応性オリゴマーを用いて得られる重
合体(光学材料)は、高屈折率、かつ低分散であり、光
学的特性に優れている。そのため、カメラ用レンズ、眼
鏡レンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズ等の光学レン
ズ、プリズム、フィルター、光ファイバー、光ディスク
基板などに好ましく用いられる。
【0002】
【従来の技術】プラスチックはガラスに比べると、軽量
で割れにくく、染色が容易なため、近年各種レンズ等の
光学部品に使用されている。実用化されているプラスチ
ック材料としては、汎用のプラスチック材料であるポリ
(ジエチレングリコールビスアリルカーボネート)(C
R−39)、ポリメチルメタクリレートやポリカーボネ
ートが挙げられる。また、最近では、ペンタエリスリト
ールテトラキス(メルカプトプロピオネート)とジイソ
シアネート化合物から得られたポリウレタン、4−メル
カプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチア
オクタンとジイソシアネート化合物から得られたポリウ
レタン、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチア
ンを用いて得られた重合体などが開発されている。これ
らの重合体は、特開昭63−46213号公報、特開平
2−270859号公報、及び特開平3−236386
号公報にそれぞれ開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、透明なガラス
や重合体は、屈折率が高くなるとアッベ数が低く(換言
すると分散が高く)なり、逆もまた同様である(ハンス
U.シムロックら、アンゲハンテヘミー、インターナシ
ョナルエディション、アドバンストマテリアルズ、28
巻、8/9月号、1122頁、1989年)。従って、
一般には、屈折率とアッベ数とを同時に高めた重合体を
合成することは極めて困難であると考えられている。そ
れに対して、屈折率とアッベ数を同時に高めた重合体を
合成するべく研究・開発が行われ、前記特開昭63−4
6213号公報、及び特開平2−270859号公報に
記載の重合体が得られた。しかるに、これらの重合体の
屈折率とアッベ数も、依然として数々の光学設計に応用
できる程度に十分高いものではなかった。
【0004】また、特開平3−236386号公報に記
載されているポリチオール化合物である2,5−ジメル
カプトメチル−1,4−ジチアン(以下、DMMDと略
記することがある)は、屈折率とアッベ数とを同時に、
かつ従来のものよりも高めた材料であった。屈折率は
1.646であり、アッベ数は35.2である。確か
に、この化合物は、従来のポリチオール化合物よりは屈
折率及びアッベ数が高くなっている。しかるに、特に、
眼鏡レンズの分野では、さらに高屈折率の材料の提供が
望まれており、その際、アッベ数は、従来と同等程度で
あることが求められている。
【0005】そこで、本発明の目的は、より高い屈折率
を有し、かつアッベ数は少なくとも従来品と同程度に高
く維持できる、光学材料等に有用な重合体の原料化合物
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、式1(式中、
nは2から20までの整数である)で示されることを特
徴とする反応性オリゴマーに関する。
【0007】
【化3】
【0008】さらに本発明は、式1(式中、nは2から
20までの整数である)で示される反応性オリゴマーを
2種以上含有することを特徴とする反応性組成物に関す
る。
【0009】
【化4】
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
反応性オリゴマーにおいて、重合度nは20以下であ
る。これは、重合度が増すと、オリゴマーが白濁する傾
向があるからである。重合度nが20以下の反応性オリ
ゴマーは、無色透明である。また、本発明の反応性組成
物は、上記反応性オリゴマーを2種以上混合する混合物
である。
【0011】本発明の反応性オリゴマーは、本来、以下
に説明するように、前記2,5−ジメルカプトメチル−
1,4−ジチアン(DMMD)を酸化することにより得
られる酸化生成物である。ところが、通常、DMMDを
酸化して得られる酸化生成物中には、重合度nの異なる
種類の反応性オリゴマーが含まれる。そこで、本発明の
反応性オリゴマーは、上記酸化生成物から各酸化生成物
を分離することにより得られる。酸化生成物からの各酸
化生成物の分離には、常法、例えば、クロマトグラフィ
ーや分子蒸留等の方法を用いことができる。一方、本発
明の反応性組成物は、重合度nの異なる種類の反応性オ
リゴマーが含まれるものであり、前記酸化生成物自身で
あることができる。または、本発明の反応性組成物は、
前記酸化生成物に、単一又は複数の反応性オリゴマーを
適宜混合したものであることもできる。尚、本発明の反
応性組成物は、DMMDを含有することもできる。
【0012】本発明の反応性オリゴマーの製造は、以下
のスキームに示すように、DMMDを酸化することによ
り行うことができる。DMMDを酸化するとDMMDの
メルカプト基のみが酸化されて、分子間にジスルフィド
結合が生成し、順次縮合してオリゴマー化する。但し、
この酸化は、ジスルフィド結合は生成するが、DMMD
中の1,4−ジチアン環の硫黄が酸化されてスルフォン
やスルフォキサイドが生成しない条件で行われる(下式
参照)。
【0013】
【化5】
【0014】上記酸化に用いられる酸化剤としては、例
えば、空気(酸素)、過酸化水素、ハロゲン、次亜ハロ
ゲン酸、メチルスルフォキサイド、酸化マンガン(I
V)塩化鉄(III)、ヘキサシアノ鉄(III)酸カ
リウム、一酸化窒素、塩化スルフリル、ピリジン−N−
オキサイド、N−ニトロソ−N−メチルトルエン−p−
スルフォンアミド、フラビン、ブチルアミンを触媒とし
た硫黄などが挙げられる。空気(酸素)を酸化剤とした
場合は、反応溶液をアルカリ性にしたり、Cu(I
I)、Fe(III)、コバルト錯体を触媒に用いると
酸化反応速度が増す傾向があり好ましい。これらの酸化
剤を用いることにより、ジスルフィド結合のみが生成す
る酸化反応を行うことができる。
【0015】DMMDを酸化すると、反応が進行するに
つれて重合度が増し、酸化生成物は単一の重合度を有す
るオリゴマーではなく、重合度の異なるオリゴマーの混
合物となる。酸化反応がある程度進行すると重合度の大
きくなった重合体が析出して、得られた酸化生成物は白
濁するようになる。この白濁した酸化生成物をイソシア
ネートと重付加反応させると、得られたポリウレタンも
また白濁してしまう。白濁したポリウレタンは光学材料
として適さない。そこで、本発明では、光学材料として
適した無色透明な反応性オリゴマーであるという観点か
ら、重合度nの値が20を越えてはならない。反応性オ
リゴマーの重合度nを20以下に制御するための酸化反
応条件は、用いた酸化剤に応じて、反応温度と時間を適
宜調整すればよい。例えば、Fe(III)触媒下、空
気(酸素)で酸化する場合は、反応温度を室温とし、反
応時間を20時間以内とすることで、重合度nが20以
下の反応性オリゴマーが得られる。また、メチルスルフ
ォキサイドで酸化する場合には、反応温度を80℃と
し、反応時間を8時間以内とすることで無色透明な重合
度nが20以下の反応性オリゴマーが得られる。
【0016】本発明の反応性オリゴマーは、重合度nが
大きい程、屈折率は高くなり、アッベ数は低くくなる。
従って、反応性オリゴマーを用いて得られる光学材料に
要求される屈折率及びアッベ数に応じて、適宜、重合度
nの異なる反応性オリゴマーを用いることができる。ま
た、同様に本発明の反応性組成物においても、この反応
性組成物を用いて得られる光学材料に要求される屈折率
及びアッベ数に応じて、適宜、組成物中の反応性オリゴ
マーの種類(重合度)及び含有率を選択することができ
る。また、前記のように、所望の屈折率及びアッベ数を
有する反応性オリゴマーを得るためには、酸化剤、酸化
反応温度及び時間を適宜調整すればよい。
【0017】前記本発明の反応性オリゴマー及び反応性
組成物は、重合体(光学材料)のモノマーとして有用で
ある。本発明の反応性オリゴマーの重合度nは、反応性
オリゴマーの使用目的によって、nが20以下であれば
よく、例えば光学材料の原料として用いる場合はnが2
〜10、好ましくは2〜5の範囲であることが適当であ
る。以下に、本発明の反応性オリゴマー及び反応性組成
物を用いて得られる重合体について説明する。本発明の
反応性オリゴマーが両末端に有するメルカプト基は、イ
ソ(チオ)シアネート基やビニル基と付加反応が可能で
ある。従って、本発明の反応性オリゴマーを含むA成分
と、一分子内に2つ以上のビニル基を有する化合物、一
分子内に2つ以上のイソ(チオ)イソシアネート基を有
する化合物及び一分子内に一つ以上のビニル基と一つ以
上のイソ(チオ)シアネート基を有する化合物のうち、
少なくても1種を含むB成分とを重付加反応させること
により、種々の重付加体を得ることができる。
【0018】尚、A成分は、重付加体の物性を適宜改良
するために、本発明の反応性オリゴマー以外に、1分子
内にメルカプト基および/またはヒドロキシ基を有し、
かつ1分子内のメルカプト基とヒドロキシ基の総数が2
以上の化合物を含んでいてもよい。これらの化合物とし
て具体的に、トリメチロールプロパン、1,2−エタン
ジチオール、1,3−プロパンジチオール、テトラキス
(メルカプトメチル)メタン、ペンタエリスリトールテ
トラキス(メルカプトプロピオネート)、ペンタエリス
リトールテトラキス(メルカプトアセテート)、2−メ
ルカプトエタノール、2,3−ジメルカプトプロパノー
ル、1,2−ジヒドロキシ−3−メルカプトプロパン、
4−メルカプトフェノール、1,n−ベンゼンジチオー
ル(n=2,3,4)、1,3,5−ベンゼントリチオ
ール、1,n−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン(n
=2,3,4)、1,3,5−トリス(メルカプトメチ
ル)ベンゼン、トルエン−3,4−ジチオール、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルフィドなどが挙げられ
る。
【0019】一方、B成分に使用されるビニル基含有化
合物は、具体的にジビニルベンゼン、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、1分子内に少なくても2つ以
上の(メタ)アクリロキシ基を含むウレタン変性(メ
タ)アクリレート、エポキシ変性(メタ)アクリレー
ト、ポリエステル変性(メタ)アクリレートなどが挙げ
られる。尚、上記(メタ)アクリレートとはアクリレー
トとメタクリレートの両者を意味し、(メタ)アクリロ
キシ基は、アクリロキシ基とメタクリロキシ基の両者を
意味する。
【0020】B成分に使用されるイソチオシアネート基
含有化合物は、具体的にキシリレンジイソ(チオ)シア
ネート、3,3’−ジクロロジフェニル−4,4’−ジ
イソ(チオ)シアネート、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソ(チオ)シアネート、イソフォロンジイソ(チ
オ)シアネート、2,2’,5,5’−テトラクロロジ
フェニル4,4’−ジイソ(チオ)シアネート、トリレ
ンジイソ(チオ)シアネートなどが挙げられる。
【0021】B成分に使用されるビニル基およびイソ
(チオ)シアネート基含有化合物としては、具体的に2
−(メタ)アクリロキシエチルイソ(チオ)シアネー
ト、(メタ)アクリロイルイソ(チオ)シアネートなど
が挙げられる。
【0022】A成分とB成分は、(ビニル基+イソ(チ
オ)シアネート基)/(メルカプト基+ヒドロキシ基)
の値が0.5〜3.0の範囲内となるように均一に混合
して、重合原料混合物とすることが適当である。但し、
B成分中にビニル基が含まれている場合には、A成分の
重合官能基は全てメルカプト基であることが好ましい。
また、この重付加反応には触媒を用いることもできる。
従って、上記重合原料混合物に、さらに上記触媒を適宜
加えることができる。上記触媒としては、メルカプト基
とビニル基の反応では、例えば、有機過酸化物、アゾ化
合物、塩基性化合物を挙げることができる。また、メル
カプト基やヒドロキシ基とイソチオシアネート基の反応
では、有機スズ化合物、アミン化合物が触媒の例として
挙げられる。さらに、得られる重合体の耐光性を改良す
るために、上記重合原料混合物に紫外線吸収剤、酸化防
止剤、着色防止剤などを適宜加えてもよい。
【0023】上記で得られた、A成分、B成分、添加剤
および触媒を含む重合原料混合物を適当な形状の容器に
注入し、加熱することにより重合体が得られる。容器か
ら重合体を容易に取り出せるように、容器を離型処理し
たり、予め重合原料混合物中に離型剤を混合してもよ
い。重合温度は、−20〜150℃の範囲とし、重合時
間は0.5〜72時間の範囲とすることが適当である。
このようにして得られた重合体は、例えば、プラスチッ
クレンズなどに特に好ましく用いられる。
【0024】
【実施例】以下本発明を実施例によりさらに説明する。
尚、実施例における各種物性の測定は、下記の方法によ
り行った。 〔可視光線透過率(T%)の測定〕日立社製スペクトロ
メーターUV−330を用いて、厚さ1mmの両面が研
磨された試料の透過率を450〜900mmの範囲で測
定した。 〔屈折率(nD )とアッベ数(νD )の測定〕アタゴ社
製アッベ屈折率計3Tを用いて20℃にて測定した。サ
ンプルとプリズムの密着液はジヨードメタンを使用し
た。 〔耐熱性〕リガク社製TMA装置で0.5mmφのピン
で10gfの荷重をかけながら、10℃/minの昇温
を行い、得られたチャートから熱変形開始温度を読み取
ることで評価した。
【0025】実施例1 (反応性オリゴマーの合成1(メチルスルフォキサイド
で酸化する場合)31.17g(0.147mol)の
DMMDに45.86g(0.587mol)のメチル
スルフォキサイドを加え、80℃にて2時間撹拌した。
反応混合物を冷却後、メチルスルフォキサイドと同量の
水を加え、クロロホルムで抽出した。抽出液を水洗し、
硫酸マグネシウムで乾燥させ、クロロホルムを減圧下で
除き、本発明の反応性オリゴマーの混合物を得た(収率
約90%)。 nD /νD =1.680/34.3;1 H−NMR(C
DC13 )δ1.59−1.65(m,100H),δ
2.80−3.20(m,10.2H);IR(液膜
法)2901,2543,1406,1311,125
9,1228,1210,1181,907,694c
-1;ラマン500,540,630,720,79
0,1400,2550,2900cm-1 GPC分析で得られたチャートの面積の割合から、得ら
れた反応性オリゴマーの混合物は、6.54%のDMM
D、29.9%の2量体、26.4%の3量体、17.
7%の4量体、及び5以上の重合度を有するオリゴマー
混合物を19.5%含んでいた。
【0026】実施例2 (反応性オリゴマーの合成2(Fe(III)触媒下、
空気で酸化する場合)97.54g(0.46mol)
のDMMDに460mlのメタノールを加え、そこへ、
124.11g(0.46mol)の塩化第二鉄・6水
和物のメタノール(320ml)溶液をすばやく加え、
室温にて撹拌した。4時間撹拌後、沈澱物をデカンテー
ションにより取り出し、クロロホルムに溶解させ、その
溶液を水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。クロロ
ホルムを減圧下で除き、本発明の反応性オリゴマーの混
合物を得た(収率約90%)。 nD /νD =1.665/35.0 GPC分析で得られたチャートの面積の割合から、得ら
れた反応性オリゴマー混合物は、3.64%のDMM
D、58.5%の2量体、26.5%の3量体、8.5
2%の4量体、及び5以上の重合度を有するオリゴマー
混合物を2.84%含んでいた。
【0027】比較例1 特開平3−236386号公報記載のDMMDの屈折率
は、1.646で、アッベ数は、35.2であった。
【0028】応用例1(重合体の合成) 実施例1で得られた反応性オリゴマーの混合物(NMR
から求めた平均分子量374.35)3.74g(10
-2mol)、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シ
クロヘキサン1.94g(10-2mol)およびジブチ
ルチンジクロライド3.0mg(10-5mol)を均一
に混合した。次いで、この混合物を真空脱気した後、ガ
ラス製の容器に注入し、50℃で10時間、60℃で5
時間、120℃時間加熱することにより重合体を得た。
得られた重合体は、硬質であり、可視光線透過率(45
0−900nm)が87−92%、屈折率(nD )が
1.645、アッベ数(νD )が37.0、耐熱性が1
14℃であった。1 H−NMR(DMSO−d6 中)δ0.4−1.8
(m,1.00H),δ2.75−3.40(m,2.
33H); IR(KBr)3307,2914,1653,150
0,1404,1191cm-1; 重量平均分子量(ポリスチレン換算)15400
【0029】応用例2〜10 表1に示した原料を用いて応用例1と同様の操作を行
い、重合体を得た。これらの重合体の諸物性を表1に示
す。表1から、応用例2〜10の重合体は、可視光線透
過率の高さから無色透明であり、屈折率(nD )が1.
630〜1.677、アッベ数(νD )が34.2〜4
1.0、耐熱性が109〜129℃であった。
【0030】応用比較例1 ペンタエリスリトールテトラキス(メルカプトプロピオ
ネート)4.88g(10-2mol)、m−キシリレン
ジイソシアネート3.76g(2×10-2)およびジブ
チルチンジクロライド6.1mg(2×10-5)の混合
物を均一に撹拌した。得られた混合物を真空脱気した
後、ガラス容器に注入し、50℃で10時間、60℃で
5時間、120℃で3時間加熱して重合体を得た。得ら
れた重合体の諸物性を表1に示す。表1から、本応用比
較例で得られた重合体は、無色透明であったが、屈折率
(nD )が1.59、耐熱性が86℃であり、これらの
性質は上記応用例で得られたどの重合体よりも劣ってい
た。
【0031】応用比較例2、3 表1に示した原料組成物を用いて応用比較例1と同様の
操作を行い、重合体を得た。これらの重合体の諸物性を
表1に示す。表1から、応用比較例2の重合体は、屈折
率(nD )が1.670と比較的高いが、黄色であり、
アッベ数(νD)が28、耐熱性が94℃であり、後者
3つの性質は前記応用例で得られたどの重合体よりも劣
っていた。また、応用比較例3で得られた重合体は無色
透明であり、アッベ数(νD )が52、耐熱性は101
℃と比較的高いが、屈折率(nD)が1.530と前記
応用例で得られたどの重合体よりも低かった。
【0032】
【表1】
【0033】〔表1の略号表〕 RO−1:実施例1で得られた反応性オリゴマー混合物 RO−2:実施例2で得られた反応性オリゴマー混合物 HXDI:1,3−ビス(イソシアナートメチル)シク
ロヘキサン XDI:m−キシリレンジイソシアネート DIH:1,6−ジイソシアナートヘキサン 4−MP:4−メルカプトフェノール PETMA:ペンタエリスリトールテトラキス(メルカ
プトアセテート) IPDI:イソフォロンジイソシアネート TDI:トルエンジイソシアネート EDT:エタンジチオール EDMA:エチレグリコールジメタクリレート MEI:2−メタクリロキシエルイソシアネート DBTDC:ジブチルチンジクロライド DBTDL:ジブチルチンジラウレート ADVN:アゾビスジメチルバレロニトリル
【0034】図1に、前記応用例で得られた重合体の屈
折率とアッベ数との関係を黒丸(●)で示す。比較のた
め、特開昭63−46213号公報記載のレンズ用重合
体の屈折率とアッベ数の関係を四角(□)で示し、特開
平2−270859号公報記載のレンズ用重合体の屈折
率とアッベ数の関係を白丸(○)で示し、特開平3−2
36386号公報記載のレンズ用重合体の屈折率とアッ
ベ数の関係を三角(△)で示す。図1から明らかなよう
に、本発明の反応性オリゴマーを用いた重合体(光学材
料)は、従来の重合体に比べ高屈折率、低分散(高アッ
ベ数)を示すことが分かる。
【0035】
【発明の効果】本発明の反応性オリゴマーは、屈折率が
従来のチオール化合物に比べて高く、かつアッベ数は同
等である。従って、本発明の反応性オリゴマーを原料と
して用いられる重合体(光学材料)は、屈折率及びアッ
ベ数が高く、耐熱性に優れている。そのため、カメラ用
レンズ、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズ等
の光学レンズ、プリズム、フィルター、光ファイバー、
光ディスク基盤等の光学製品に好ましく用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種重合体の屈折率とアッベ数の関係を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02B 1/04 G02B 1/04 6/00 391 6/00 391 G02C 7/02 G02C 7/02 7/04 7/04 G11B 7/24 526 G11B 7/24 526N (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 339/08 C08G 18/38 C08G 18/52 C08G 75/04 A61L 27/00 G02B 1/04 G02B 6/00 G02C 7/02 G02C 7/04 G11B 7/24 CA(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG) WPIDS(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式1(式中、nは2から20までの整数
    である)で示されることを特徴とする反応性オリゴマ
    ー。 【化1】
  2. 【請求項2】 式1(式中、nは2から20までの整数
    である)で示される反応性オリゴマーを2種以上含有す
    ることを特徴とする反応性組成物。 【化2】
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