JP2997244B1 - ポリイソシアネート化合物及びその製造方法 - Google Patents
ポリイソシアネート化合物及びその製造方法Info
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Abstract
材料の原料として有用な新規なポリイソシアネート化合
物、および、このものを効率よく製造する方法を提供す
る。 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 (nは1〜4の整数を示す。)で表されるポリイソシア
ネート化合物、および1,2,3−トリメルカプトプロ
パンと末端にハロゲン原子またはビニル基を有する脂肪
族カルボン酸低級アルキルエステル、あるいは1,2,
3−トリハロゲノプロパンと末端にメルカプト基を有す
る脂肪族カルボン酸低級アルキルエステルを用い、トリ
カルボン酸エステル体、トリカルボニルヒドラジド体を
経て、目的のポリイソシアネート化合物を製造する方法
である。
Description
ト化合物およびその製造方法に関する。さらに詳しく
は、本発明は、高屈折率、低分散で、光学特性に優れる
光学材料の原料として有用な新規なポリイソシアネート
化合物、および、このものを効率よく製造する方法に関
するものである。
で割れにくく、染色が容易であるため、近年、各種レン
ズ等の光学用途に使用されている。光学用プラスチック
材料としては、ポリエチレングリコールビスアリルカー
ボネート(CR−39)やポリメチルメタクリレート
(PMMA)が一般に用いられている。しかしながら、
これらのプラスチック材料は屈折率が1.5以下である
ため、例えばレンズ材料に用いた場合、度数が強くなる
ほどレンズの肉厚を厚くしなければならず、軽量である
というプラスチックの優位性が損なわれてしまうばかり
か、審美性の点でも好ましくなかった。また特に凹レン
ズにおいては、レンズの周囲の厚さ(コバ厚)が厚くな
り、複屈折や色収差が生じやすいなどの問題があった。
を生かし、レンズの肉厚を薄くできるようにするため、
屈折率の高いプラスチック材料が望まれていた。そのよ
うな性能を有する材料としては、例えば(1)キシリレ
ンジイソシアネート化合物とポリチオール化合物とから
なる重合体(特開昭63−46213号公報)、(2)
脂肪族直鎖状含硫二官能イソシアネート化合物とポリチ
オール化合物とからなる樹脂(特開平2−153302
号公報)、(3)脂肪族分岐状含硫二官能イソシアネー
ト化合物とポリチオール化合物とからなる重合体(特開
平10−45707号公報)などが開示されている。し
かしながら、上記(1)の重合体は、重合相手となるポ
リチオール化合物との組合わせを限定することにより、
屈折率は高くなるものの、アッベ数が低くなり、色収差
が大きくなるという問題が生じる。
は、屈折率が高く、色収差の点での改善もみられるが、
耐溶剤性に劣るという欠点を有している。
ト化合物から得られた未架橋の重合体であるため、耐溶
剤性を向上させるには、別途特殊な架橋剤を必要とし、
重合相手となるポリチオール化合物の種類が制限される
のを免れないという問題がある。
事情のもとで、高屈折率でかつ低分散である上、耐溶剤
性に優れる光学材料を与えることができる新規なポリイ
ソシアネート化合物、およびこのものを効率よく製造す
る方法を提供することを目的とするものである。
的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、高屈折率お
よび低分散に寄与する硫黄原子を主骨格に有し、かつ重
合官能基であるイソシアネートを3つ有するポリイソシ
アネート化合物が新規な化合物であり、その目的に適合
しうること、そして、このものは、特定の方法により、
効率よく得られることを見出し、この知見に基づいて本
発明を完成するに至った。
表されることを特徴とするポリイソシアネート化合物を
提供するものである。
下記の本発明の方法(製造方法1、2および3)によ
り、製造することができる。
−トリメルカプトプロパンに、一般式(II) X−CH2−(CH2)m−COOR1 …(II) (式中、Xはハロゲン原子、R1は低級アルキル基、m
は0〜3を示す。)で表されるハロゲノ脂肪族カルボン
酸低級アルキルエステルを反応させて、一般式(III)
は前記と同じである。)で表されるトリカルボン酸エス
テル体を得たのち、一般式(IV)
ボニルヒドラジド体に導き、次いでカルボニルヒドラジ
ド基をイソシアネート基に変換することを特徴とする、
一般式(I)
シアネート化合物の製造方法である。
−トリハロゲノプロパンに、一般式(V) HS−CH2−(CH2)m−COOR1 …(V) (式中、R1は低級アルキル基、mは0〜3を示す。)
で表されるメルカプト脂肪族カルボン酸低級アルキルエ
ステルを反応させて、一般式(III)
は前記と同じである。)で表されるトリカルボン酸エス
テル体を得たのち、一般式(IV)
ボニルヒドラジド体に導き、次いでカルボニルヒドラジ
ド基をイソシアネート基に変換することを特徴とする、
一般式(I)
シアネート化合物の製造方法である。
3−トリメルカプトプロパンに、一般式(VI) CH2=CH−(CH2)k−COOR2 …(VI) (式中、R2は低級アルキル基、kは0〜2を示す。)
で表される脂肪族不飽和カルボン酸低級アルキルエステ
ルを反応させて、一般式(VII)
数で、0〜2を示す。)で表されるトリカルボン酸エス
テル体を得たのち、一般式(VIII)
ボニルヒドラジド体に導き、次いでカルボニルヒドラジ
ド基をイソシアネート基に変換することを特徴とする、
一般式(I−a)
シアネート化合物の製造方法である。
般式(I)
表される新規化合物である。一般式(I)から明らかな
ように、この新規化合物は、プロパンの1、2および3
位にそれぞれ硫黄原子が結合している構造を基本骨格と
し、さらに3つのイソシアネート基を有するものであ
る。このように硫黄原子を基本骨格に含むことにより、
ポリイソシアネート化合物自体の屈折率およびアッベ数
が高められるので、このポリイソシアネート化合物を用
いて光学材料を製造した場合に、その光学材料の屈折率
およびアッベ数をも高める。また、このポリイソシアネ
ート化合物は、3つのイソシアネート基を有することか
ら、それ自体架橋剤となるため、このポリイソシアネー
ト化合物を用いて光学材料を製造した場合、副成分とし
て他の架橋剤を加えなくても、その光学材料に高耐溶剤
性だけでなく、高耐熱性や優れた機械的物性を与えるこ
とができる。このポリイソシアネート化合物の中で、特
に一般式(I)におけるnが1または2のものが好適で
ある。
イソシアネート化合物としては、具体的には、下記の構
造のものが挙げられる。
の製造方法としては、所望の構造を有するポリイソシア
ネート化合物が得られる方法であればよく、特に制限は
ないが、以下に示す本発明の方法1、2および3に従え
ば極めて効率よく製造することができる。
ルカプトプロパンに、一般式(II) X−CH2−(CH2)m−COOR1 …(II) (式中、Xはハロゲン原子、R1は低級アルキル基、m
は0〜3を示す。)で表されるハロゲノ脂肪族カルボン
酸低級アルキルエステルを反応させて、一般式(III)
は前記と同じである。)で表されるトリカルボン酸エス
テル体を得る。
剤の存在下、1,2,3−トリメルカプトプロパン1モ
ルに対し、実質上3モルの一般式(II)で表されるハロ
ゲノ脂肪族カルボン酸低級アルキルエステルを反応させ
るのがよい。この場合、必要に応じ、適当な溶媒を使用
することができる。
I)で表されるトリカルボン酸エステル体に、ヒドラジ
ン一水和物などを反応させて、一般式(IV)
ボニルヒドラジド体に導く。この際、必要に応じ、低級
アルコールなどの溶媒を用いることができる。
(IV)で表されるトリカルボニルヒドラジド体を、例え
ば塩酸水溶中で亜硝酸と反応させたのち、熱転移させ
て、カルボニルヒドラジド基をイソシアネート基に変換
することにより、目的の一般式(I)
シアネート化合物が得られる。
ノプロパンに、一般式(V) HS−CH2−(CH2)m−COOR1 …(V) (式中、R1は低級アルキル基、mは0〜3を示す。)
で表されるメルカプト脂肪族カルボン酸低級アルキルエ
ステルを反応させて、一般式(III)
は前記と同じである。)で表されるトリカルボン酸エス
テル体を得る。
剤の存在下、1,2,3−トリハロゲノプロパン1モル
に対し、実質上3モルの一般式(V)で表されるメルカ
プト脂肪族カルボン酸低級アルキルエステルを反応させ
るのがよい。この場合、必要に応じ、適当な溶媒を使用
することができる。
I)で表されるトリカルボン酸エステル体を、前記製造
方法1と同様にして、カルボニルヒドラジド体に導いた
のち、カルボニルヒドラジド基をイソシアネート基に変
換することにより、目的の一般式(I)で表されるポリ
イソシアネート化合物が得られる。
ポリイソシアネート化合物を製造する方法である。この
製造方法3においては、まず1,2,3−トリメルカプ
トプロパンに、一般式(VI) CH2=CH−(CH2)k−COOR2 …(VI) (式中、R2は低級アルキル基、kは0〜2を示す。)
で表される脂肪族不飽和カルボン酸低級アルキルエステ
ルを反応させて、一般式(VII)
数で、0〜2を示す。)で表されるトリカルボン酸エス
テル体を得る。
ン系触媒の存在下、1,2,3−トリメルカプトプロパ
ン1モルに対し、実質上3モルの一般式(VI)で表され
る脂肪族不飽和カルボン酸低級アルキルエステルを反応
させるのがよい。この場合、必要に応じ、適当な溶媒を
使用することができる。
I)で表されるトリカルボン酸エステル体に、ヒドラジ
ン一水和物などを反応させて、一般式(VIII)
ボニルヒドラジド体に導く。この際、必要に応じ、低級
アルコールなどの溶媒を用いることができる。
(VIII)で表されるトリカルボニルヒドラジド体を、例
えば塩酸水溶中で亜硝酸と反応させたのち、熱転移させ
て、カルボニルヒドラジド基をイソシアネート基に変換
することにより、目的の一般式(I−a)
シアネート化合物が得られる。なお、R1、R2で示され
る低級アルキル基は、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基などである。また、一般式(I)
で表されるポリイソシアネート化合物は、前述の本発明
の方法以外に、ホスゲン法によっても製造することがで
きる。
る。まず、ハロゲン化水素捕捉剤の存在下、1,2,3
−トリメルカプトプロパン1モルに対し、実質上3モル
のハロゲノアセトニトリルを反応させて、式(IX)
ロパンを得る。次いで、これを水素添加して、式(X)
ロパンに導いたのち、ホスゲンを反応させることによ
り、目的の式(I−b)
チオ)プロパンが得られる。
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。得られたポリイソシアネート化合
物および光学材料(重合体)の物性は、以下に示す方法
に従って評価した。 (1)1H−NMRスペクトル(プロトン核磁気共鳴スペ
クトル) 日本電子製FT−NMR装置EX270型を用いて測定
した。 (2)IRスペクトル(赤外線吸収スペクトル) ニコレー製MAGNA−IR分光光度計560型を用い
て測定した。 (3)屈折率(nD)とアッベ数(νD) カルニュー社製精密屈折率計KPR−200型を用いて
20℃にて測定した。 (4)外観 肉眼により観察した。
メーターにレンズ(光学材料を用いた光学製品)をセッ
トし200時間経過したところでレンズを取り出し、試
験前のレンズと色相を比較し、下記の基準で耐候性を評
価した。 ○:変化なし △:わずかに黄変 ×:黄変 (6)耐溶剤性 アセトンを用いた拭き取りテストを行い、下記の基準で
耐溶剤性を評価した。 ○:変化がない ×:表面にあれや膨潤がみられる (7)光学歪 シュリーレン法による目視観察を行い、下記の基準で光
学歪を評価した。 ○:歪が認められない ×:歪が認められる
パンの製造 1,2,3−トリメルカプトプロパン28.0g(0.
20mol)とアクリル酸メチル51.7g(0.6m
ol)をクロロホルム300mlに溶解し、氷浴下、触
媒としてトリトンB(40重量%メタノール溶液)0.
6gを添加後、3時間還流撹拌した。放冷後、反応溶液
を希水酸化ナトリウム水溶液、水の順で洗浄し、硫酸マ
グネシウムにより乾燥してからクロロホルムを十分除去
することにより、無色透明な1,2,3−トリス(メチ
ルオキシカルボニルエチルチオ)プロパン71.5g
(0.18mol)を得た。
に溶解し、ヒドラジン一水和物81.0g(1.62m
ol)とメタノール90mlの混合溶液に室温で滴下
し、滴下終了後70℃で4時間撹拌した。放冷後、析出
した白色結晶を濾取し、メタノール−水より再結晶する
ことにより、1,2,3−トリス(ヒドラジノカルボニ
ルエチルチオ)プロパン69.4g(0.17mol)
を得た。
水溶液280gに溶解し、トルエン160mlとの懸濁
液に、亜硝酸ナトリウム36.1g(0.52mol)
を添加し、終了後、1時間撹拌を続けた。懸濁液から有
機相を取り出し、水洗、乾燥(硫酸マグネシウム)した
後、加熱することにより転移反応を完結させた。反応溶
液から溶媒であるトルエンを十分除去することにより、
無色透明な反応生成物46.0g(0.13mol)を
得た。この反応生成物は、1H−NMRスペクトル及び
IRスペクトルにより、目的のポリイソシアネート化合
物であることが分かった。この新規ポリイソシアネート
化合物の1H−NMRスペクトルを図1に、IRスペク
トルを図2に示す。
トエチルチオ)プロパン(表1中でSP−1と表示)
0.08mol、2,5−ビス(メルカプトメチル)−
1,4−ジチアン二量体(表1中でDBMDと表示)
0.12mol及びジブチルスズジラウレート(表1中
でDBTDLと表示)1.2×10-4molの混合物を
均一に撹拌し、レンズ成形用ガラス型に注入し、50℃
で10時間、その後60℃で5時間、さらに120℃で
3時間加熱重合させプラスチックレンズを得た。得られ
たプラスチックレンズの諸物性を表1に示す。表1か
ら、実施例1のポリイソシアネート化合物を用いて得ら
れた重合体は無色透明であり、屈折率(nD)は1.6
9と非常に高く、アッベ数(νD)も36と高い(低分
散)ものであり、耐候性及び耐溶剤性に優れ、光学歪の
無いものであった。
ート化合物SP−1[1,2,3−トリス(イソシアナ
ートエチルチオ)プロパン]、または1,2,3−トリ
ス(イソシアナートメチルチオ)プロパン(表1中にS
Pー2と表示)を含むモノマー組成物を使用した以外は
応用例1と同様の操作を行い、プラスチックレンズを得
た。これらのプラスチックレンズの諸物性を表1に示
す。表1から、得られたプラスチックレンズは無色透明
であり、屈折率(nD)は1.65〜1.70と非常に
高く、アッベ数(νD)も34〜39と高い(低分散)
ものであり、耐候性及び耐溶剤性に優れ、光学歪の無い
ものであった。
ート(表1中でPETMPと表示)0.06mol、m
−キシリレンジイソシアネート(表1中でXDIと表
示)0.12mol及びジブチルスズジラウレート(表
1中でDBTDLと表示)1.2×10-4molの混合
物を均一に撹拌し、レンズ成形用ガラス型に注入し、5
0℃で10時間、その後60℃で5時間、さらに120
℃で3時間加熱重合させプラスチックレンズを得た。得
られたプラスチックレンズの諸物性を表1に示す。表1
から、応用比較例1のプラスチックレンズは無色透明で
光学歪も観察されず、耐溶剤性にも優れていたが、屈折
率が1.59と低かった。
例1と同様の操作を行い、プラスチックレンズを得た。
これらのプラスチックレンズの諸物性を表1に示した。
表1から、応用比較例2のプラスチックレンズは屈折率
が1.68と高く、耐溶剤性にも優れているが、黄色に
着色しており、アッベ数が25と低い上に、耐候性に劣
り、光学歪が観察された。また、応用比較例3のプラス
チックレンズは、無色透明で、屈折率が1.68と高
く、光学歪も観察されなかったが、アッベ数が29と低
い上に、耐溶剤性にも劣っていた。
チオ)プロパン、 SP−2:1,2,3−トリス(イソシアナートメチル
チオ)プロパン、 IPDI:イソホロンジイソシアネート、 IMTM:ビス(イソシアナートメチルチオ)メタン、 DBMD:2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4
−ジチアン二量体、 BMMD:2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4
−ジチアン、 BMMC:2,5−ビス(メルカプトメチル)シクロヘ
キサン、 TMP:1,2,3−トリメルカプトプロパン、 DBTDL:ジ−n−ブチルチンジラウレート、 DBTDC:ジ−n−ブチルチンジクロライド、DMTDC:ジメチルチンジクロライド XDI:m−キシリレンジイソシアネート、 TDI:トリレンジイソシアネート、 TPDI:2,4−ジチアペンタン−1,3−ジイソシ
アネート PETMP:ペンタエリスリトールテトラキス(3−メ
ルカプトプロピオネート)、 XDT:m−キシリレンジチオール、 PETMA:ペンタエリスリトールテトラキス(2−メ
ルカプトアセテート)
物は、硫黄原子を含む脂肪族鎖を基本骨格としているた
め、屈折率及びアッベ数が高く、3つのイソシアネート
基を有し、一分子内に2つ以上のヒドロキシル基を有す
る化合物、一分子内に2つ以上のメルカプト基を有する
化合物及び一分子内に1つ以上のヒドロキシル基と1つ
以上のメルカプト基を有する化合物のうちの少なくとも
1種と容易に重合反応し、三次元架橋された光学材料を
与える。また、このポリイソシアネート化合物を用いて
得られた光学材料は、硫黄原子を主鎖に含み、さらに架
橋されているので、屈折率、アッベ数が高く、耐候性、
耐溶剤性、透明性に優れ、光学歪が見られないことか
ら、眼鏡レンズ、カメラレンズ等のレンズ、プリズム、
光ファイバー、光ディスク、磁気ディスク等に用いられ
る記録媒体用基板、フィルターなどの光学製品に好まし
く用いられる。さらに、高屈折率の特徴を生かしたグラ
ス、花ビン等の装飾品にも用いられる。
シアナートエチルチオ)プロパンの1H−NMRスペク
トル図である。
シアナートエチルチオ)プロパンのIRスペクトル図で
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、3個のnは同一の整数で、1〜4を示す。)で
表されることを特徴とするポリイソシアネート化合物。 - 【請求項2】 一般式(I)において、nが1または2
である請求項1に記載のポリイソシアネート化合物。 - 【請求項3】 1,2,3−トリメルカプトプロパン
に、一般式(II) X−CH2−(CH2)m−COOR1 …(II) (式中、Xはハロゲン原子、R1は低級アルキル基、m
は0〜3を示す。)で表されるハロゲノ脂肪族カルボン
酸低級アルキルエステルを反応させて、一般式(III) 【化2】 (式中、3個のnは同一の整数で、1〜4を示し、R1
は前記と同じである。)で表されるトリカルボン酸エス
テル体を得たのち、一般式(IV) 【化3】 (式中、nは前記と同じである。)で表されるトリカル
ボニルヒドラジド体に導き、次いでカルボニルヒドラジ
ド基をイソシアネート基に変換することを特徴とする、
一般式(I) 【化4】 (式中、nは前記と同じである。)で表されるポリイソ
シアネート化合物の製造方法。 - 【請求項4】 1,2,3−トリハロゲノプロパンに、
一般式(V) HS−CH2−(CH2)m−COOR1 …(V) (式中、R1は低級アルキル基、mは0〜3を示す。)
で表されるメルカプト脂肪族カルボン酸低級アルキルエ
ステルを反応させて、一般式(III) 【化5】 (式中、3個のnは同一の整数で、1〜4を示し、R1
は前記と同じである。)で表されるトリカルボン酸エス
テル体を得たのち、一般式(IV) 【化6】 (式中、nは前記と同じである。)で表されるトリカル
ボニルヒドラジド体に導き、次いでカルボニルヒドラジ
ド基をイソシアネート基に変換することを特徴とする、
一般式(I) 【化7】 (式中、nは前記と同じである。)で表されるポリイソ
シアネート化合物の製造方法。 - 【請求項5】 1,2,3−トリメルカプトプロパン
に、一般式(VI) CH2=CH−(CH2)k−COOR2 …(VI) (式中、R2は低級アルキル基、kは0〜2を示す。)
で表される脂肪族不飽和カルボン酸低級アルキルエステ
ルを反応させて、一般式(VII) 【化8】 (式中、R2は前記と同じであり、3個のkは同一整数
で、0〜2を示す。)で表されるトリカルボン酸エステ
ル体を得たのち、一般式(VIII) 【化9】 (式中、kは前記と同じである。)で表されるトリカル
ボニルヒドラジド体に導き、次いでカルボニルヒドラジ
ド基をイソシアネート基に変換することを特徴とする、
一般式(I−a) 【化10】 (式中、kは前記と同じである。)で表されるポリイソ
シアネート化合物の製造方法。
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