JPH06256459A - 光学材料用重合体及びその製造方法 - Google Patents

光学材料用重合体及びその製造方法

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JPH06256459A
JPH06256459A JP5066091A JP6609193A JPH06256459A JP H06256459 A JPH06256459 A JP H06256459A JP 5066091 A JP5066091 A JP 5066091A JP 6609193 A JP6609193 A JP 6609193A JP H06256459 A JPH06256459 A JP H06256459A
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JP
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polymer
skeleton
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chemical
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JP5066091A
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Reisuke Okada
禮介 岡田
Koji Shibata
孝司 柴田
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Hoya Corp
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Hoya Corp
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 屈折率及びアッベ数が高く、かつ耐熱性、耐
光性及び耐溶剤性に優れた新規な光学材料用重合体の提
供。 【構成】 構造中にRで示される骨格(但し、Rは、化
1、化2又は化3で表され、化1中、m及びnは独立に
1〜3の整数であり、Xは酸素原子又はイオウ原子であ
り,pは、0又は1であり、化2中、qは0〜2の整数
であり、化3中、rは0〜2の整数である)と化4の式
(1)で示される1,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン骨格とを含有し、かつRと式(1)の骨格との間の一
部又は全部の結合がチオウレタン結合である光学材料用
重合体。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 少なくとも一般式HS−R−SHで示されるジチオール
と1,3,5−トリス(イソシアナートメチル)シクロ
ヘキサンとを重付加させることを特徴とする光学材料用
重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン骨格と炭化水素骨格とを主骨格とする
光学材料用重合体に関する。本発明の重合体は、高屈折
率と低分散とを同時に満足する光学的特性に優れたもの
である。そのため、眼鏡レンズ、光学レンズ、プリズ
ム、光ファイバー、情報記録用基板、フィルターなどの
光学用材料及び光学用製品として好ましく用いることが
できる。
【0002】
【従来の技術】プラスチックはガラスに比べると軽量で
割れにくく、染色が容易なため、近年、眼鏡用レンズ等
の光学用途に使用されている。このためのプラスチック
材料としてはポリエチレングリコールビスアリルカーボ
ネート(CR−39)やポリメチルメタクリレート(P
MMA)が一般に用いられている。しかし、これらのプ
ラスチック材料の屈折率は1.50以下と小さい。その
ため、度の強いレンズに用いた場合その肉厚を大きくし
なければならず、軽量というプラスチックの優位性が損
なわれてしまう。そればかりか、肉厚の大きい眼鏡レン
ズは、審美性も悪く好ましくなかった。
【0003】そこで、比重の小さいプラスチックの特徴
を生かしつつ、レンズの厚さを薄くできるように高屈折
率であり、かつ色収差の少ない低分散のプラスチック材
料の提供が強く望まれている。そのような高屈折率、低
分散のプラスチック材料として、ポリチオールを用いた
ポリチオウレタン樹脂が知られている。例えば、特開昭
63−46213号には、テトラクロロメタキシリレン
ジチオール又は1,3,5−トリメルカプトベンゼンと
ジイソシアネート化合物との重付加物が開示されてい
る。また、特開昭64−26622号には、ペンタエレ
スリトールテトラキスプロピオネートとジイソシアネー
ト化合物との重付加物が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光学材料用
重合体には、上記のように高屈折率及び低分散であるこ
と以外に、実用的な観点から、耐熱性が適度に高いこ
と、耐光性に優れること、及び耐溶剤性に優れることが
要求される。耐熱性は、ハードコートや反射防止膜の耐
クラック性等の点では高い程好ましく、二次転移点は1
00℃以上であることが好ましい。又、多くの樹脂は、
耐光性が不十分であり、そのため、長時間露光すると黄
変する。長時間光に当たることが多い光学材料用重合体
では、耐光性が高いことが必要である。さらに、光学材
料用重合体は、染色の際に有機溶剤に浸漬されるため、
さらには、日常生活においても種々の有機溶剤に触れる
ことがあるため、耐溶剤性に優れることも要求される。
【0005】それに対して、前記の特開昭63−462
13号に記載のチオール化合物は、屈折率は高いものア
ッベ数が低く、そのため、これを原料として得られる重
合体は、アッベ数が低い。さらに、この重合体は、耐光
性も不十分であった。また、特開昭64−26622号
に記載のチオール化合物は、アッベ数は高いもの屈折率
が低く、そのため、これを原料として得られる重合体は
屈折率が低い。さらに、この重合体は、耐熱性にも乏し
いという欠点もあった。さらに、一般に一種類のジイソ
シアネート化合物と一種類のジチオール化合物の2成分
を用いた重合体では、直鎖状の高分子となるため、耐溶
剤性にに劣るという問題もある。
【0006】そこで、本発明の目的は、光学材料用であ
るので、透明であり、屈折率及びアッベ数のような光学
的特性に優れ、かつ、耐熱性、耐光性及び耐溶剤性にも
優れた実用的にバランスのとれた新規な光学材料用重合
体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、構造中にRで
示される骨格(但し、Rは化5、化6又は化7で表さ
れ、化5中、m及びnは独立に1〜3の整数であり、X
は酸素原子又はイオウ原子であり、pは0又は1であ
り、zは1又は2であり、化6中、qは0〜2の整数で
あり、化7中rは0〜2の整数である)と化8で示され
る式(1)の1,3,5−トリメチルシクロヘキサン骨
格とを含有し、かつ骨格Rと式(1)の骨格との間の一
部又は全部の結合がチオウレタン結合であることを特徴
とする光学材料用重合体に関する。
【0008】
【化5】
【0009】
【化6】
【0010】
【化7】
【0011】
【化8】
【0012】さらに、本発明は、少なくとも一般式HS
−R−SHで示されるジチオール(但し、Rは前記の化
5、化6又は化7で表され、化5中、m及びnは独立に
1〜3の整数であり、Xは酸素原子又はイオウ原子であ
り、pは0又は1であり、化6中、qは0〜2の整数で
あり、化7中rは0〜2の整数である)と1,3,5−
トリス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン
【0013】
【化9】
【0014】とを重付加させることを特徴とする重合体
の製造方法に関する。以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明の重合体は、構造中に、前記化5、
化6又は化7で表される骨格Rと式(1)の1,3,5
−トリメチルシクロヘキサン骨格とを含有し、これら2
つの骨格のみから構成されるか、さらにこれら以外の、
1種又は2種以上の骨格(以下、副成分骨格ということ
がある)を含有することもできる。骨格Rと式(1)の
骨格とのモル比R/(1)は、ほぼ3/2であることが
好ましく、3.2/2〜2.8/2の範囲内であること
が、重合体中に官能基を残さないという観点から適当で
ある。
【0016】骨格Rと骨格(1)との間の結合は、一部
又は全部がチオウレタン結合である。本発明の重合体
は、基本的には下記一般式(2)で示される構造を有す
る重付加体である。
【0017】
【化10】
【0018】本発明の重合体にチオウレタン結合がある
ことは、赤外線吸収スペクトル中の約3300cm-1
1000〜1100cm-1、1650〜1680cm-1
及び1200〜1280cm-1にチオウレタン結合に基
づく吸収があることで確認できる。さらに、重合体にウ
レタン結合がある場合には、上記赤外線吸収スペクトル
のシフトにより確認できる。
【0019】また、重合体の構造中に骨格Rと式(1)
の1,3,5−トリメチルシクロヘキサン骨格とが存在
することは、固体NMRによる分析により確認すること
ができる。
【0020】副成分骨格は、2官能性又は3官能性のイ
ソシアネート基、メルカプト基又は水酸基を有する化合
物を原料として形成することができる。そのような化合
物の例は、別に記載する。副成分骨格は重合体の熱的性
質、機械的性質、又は光学的性質をさらに改質する目的
で添加される。イソシアネート基を有する化合物を原料
とする副成分は全イソシアネート成分の50モル%未満
の含有量とすることができる。メルカプト基又は水酸基
を有する化合物を原料とする副成分は全(チ)オール成
分の50モル%未満の含有量とすることができる。副成
分骨格と骨格R又は式(1)の骨格との間の結合は、副
成分骨格の官能基の種類により、チオウレタン結合又は
ウレタン結合になる。
【0021】本発明の重合体は、基本的には、メルカプ
ト基とイソシアネート基の反応により生じるポリチオウ
レタンであり、従来にない良好な光学的性質を持つとと
もに、熱的性質及び機械的性質も良好である。重合体の
骨格が、1,3,5−トリメチルシクロヘキサン骨格及
び骨格Rのみからなり、骨格R:1,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン骨格のモル比が3:2である重合体
は、屈折率(nD )が1.56以上であり、アッベ数
(νD )は32以上である。さらに二次転移点は100
℃以上であり、耐熱性にも優れている。ここで重合体の
二次転移点は、熱機械分析装置TMAの方法により測定
される。
【0022】尚、本発明の重合体が、このような優れた
光学的特性、機械的特性、熱的特性を持つ理由の1つ
は、1,3,5−トリメチルシクロヘキサン骨格が芳香
環を持たないために比較的高屈折率、低分散を持つこと
であると考えられる。即ち、1,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン骨格は、共役二重結合を有さないために高
いアッベ数を維持できること、さらに剛直なシクロヘキ
サン環を有するために、機械的特性等が優れているもの
と考えられる。
【0023】さらに、一般に、2官能性のジ(チ)オー
ルと2官能性のジイソシアネートを重付加させると直線
状の重合物が得られるので架橋させたいときには第3成
分として多官能性の(チ)オールや、多官能のイソシア
ネートを架橋剤として加えて重合することが行われてい
る。しかしながら、成分数が多くなると得られる重合物
に脈理が発生しやすくなり必ずしも好ましくない。それ
に対して、本発明では、原料化合物の1,3,5−トリ
ス(イソシアナートメチル)シクロヘキサンが3官能で
あるために、2成分系で架橋構造をもつ重付加物が得ら
れることも、理由の1つであると考えられる。即ち、後
述のように、本発明においては、2官能性のジチオール
と3官能性のトリイソシアネートを主成分として重付加
させるので、そのままでも架橋した重合体が得られるの
が特徴である。
【0024】本発明の重合体の製造方法について説明す
る。第1の成分である一般式HS−R−SHで示される
ジチオールと第2の成分である1,3,5−トリス(イ
ソシアナートメチル)シクロヘキサンとを、(イソシア
ネート基)/(メルカプト基)のモル比が0.5〜1.
5、好ましくは0.9〜1.1、より好ましくは0.9
5〜1.05、最も好ましくは官能基等量である約1で
混合する。さらに、例えばジメチル錫ジクロライド、ジ
ブチル錫ジラウレイト、ジブチル錫ジクロライド、アゾ
ビスジメチルバレロニトリル等の触媒を、原料化合物の
合計に対して、例えば0.001〜0.05モル%、好
ましくは0.005〜0.02モル%加える。触媒を添
加した混合物は、攪拌等することにより十分に混合す
る。得られた混合物は、温度を例えば常温から徐々に約
120℃まで上げて重付加反応を完了させる。重付加反
応のための昇温(例えば40℃から約120℃)の時間
としては、約12〜48時間とすることが適当である。
但し、昇温の最高温度及び昇温の時間は、ジチオール、
触媒及び副成分化合物の種類や量により、適宜調整する
ことができる。
【0025】本発明で用いられる一般式HS−R−SH
で示されるジチオールとしては、化5で示される化合物
として、例えば、エタンジチオール、1,3−プロパン
ジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−ブ
タンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,6−
ヘキサンジチオール、ビス(2−メルカプトエチル)エ
ーテル、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、
1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン等を挙
げることができる。化5で示されるジメルカプトフェニ
ル化合物として、例えば1,3−ジメルカプトベンゼ
ン、1,4−ジメルカプトベンゼン、1,3−ジメルカ
プトメチルベンゼン、1,4−ジメルカプトメチルベン
ゼン、1,3−ジメルカプトエチルベンゼン、1,4−
ジメルカプトエチルベンゼン等を挙げることができる。
さらに、化6で示されるジメルカプトナフチル化合物と
して、例えば1,4−ジメルカプトナフタレン、1,4
−ジメルカプトメチルナフタレン等を挙げることができ
る。これらのジチオール化合物は、いずれも公知化合物
であり、市販品を容易に入手することができる。
【0026】もう一方の原料化合物である、1,3,5
−トリス(イソシアナートメチル)シクロヘキサンは特
公昭62−15066号に記載された、公知の3官能性
のイソシアネートである。1,3,5−トリス(イソシ
アナートメチル)シクロヘキサンは、メシチレンから
1,3,5−トリシアノベンゼン又は1,3,5−トリ
アミノメチルベンゼンを経由して、それらをホスゲン化
することにより合成することができる。
【0027】前述のように、本発明の重合体は、副成分
骨格を含有することにより、重合体を種々の性質を改質
することが可能である。たとえば、光学的性質の一つで
ある屈折率を若干犠牲にしても耐衝撃性を向上させたい
場合、アッベ数が少々小さくなっても屈折率を増大させ
たい場合、染色性を増すために2次転移点を低下させた
い場合など、また、各々逆の場合も有り得る。
【0028】しかし、本発明の重合体の優れた特性は維
持する必要があり、一般式HS−R−SHで示されるジ
チオールの使用量は、全チオール及びアルコール成分
(以下(チ)オール成分と略記することがある)の50
モル%を超える量とし、かつ1,3,5−トリス(イソ
シアナートメチル)シクロヘキサンの使用量は全イソシ
アネート成分の50モル%以上とする。
【0029】副成分骨格の改質効果には、重複するもの
もあるので一概には分類しにくいが、大まかには、改質
目的により、以下の化合物を副成分用として用いること
ができる。
【0030】熱的性質および機械的性質を改質する
(チ)オール成分としては以下の化合物を例示できる。
エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ペンタ
エリスリトール、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、1,2,3−プロパントリチオール、プロパントリ
ス(2−メルカプトアセテート)、テトラキス(メルカ
プトメチル)メタン、ペンタエリスリトールテトラキス
(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトール
テトラキス(2−メルカプトプロピオネート)、テトラ
キス(2−メルカプトエチルチオメチル)プロパン、2
−メルカプトエタノール、2,3−ジメルカプトプロパ
ノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、
ジ(2−ヒドロキシエチル)スルフィド、ビス(2−ヒ
ドロキシエチル)ジスルフィドなどが挙げられる。これ
らモノマーの添加量は全(チ)オール成分の0〜20モ
ル%とするが好ましい。
【0031】光学的性質を改質する(チ)オール成分と
しては以下の化合物を例示できる。2,5−ジメルカプ
トメチル−1,4−ジチアン、トリス(ヒドロキシメチ
ル)イソシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレート、トリス(メルカプトメチル)イ
ソシアヌレート、1,4−ジメルカプトシクロヘキサ
ン、ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノール
A、ビスフェノールF、4−メルカプトフェノール、
1,3,5−ベンゼントリチオール、1,3,5−トリ
メルカプトメチルベンゼン、シクロヘキサンジオール、
4,4' −ジヒドロキシフェニルスルフィド、2,5−
ジヒドロキシ−1,4−ジチアン、2,5−ジヒドロキ
シメチル−1,4−ジチアン、1,2−ビス{(2−メ
ルカプトエチル)チオ}−3−メルカプトプロパン、
1,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エタン、テトラ
キス(メルカプトエチルチオメチル)メタンなどが挙げ
られる。これらモノマーの添加量は全(チ)オール成分
の50モル%未満とすることが好ましい。
【0032】一方、熱的性質および機械的性質を改質す
るイソシアネート化合物としては、以下の化合物を例示
できる。1,2−ジイソシアナートエタン、1,3−ジ
イソシアナートプロパン、1,4−ジイソシアナートブ
タン、1,2−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘ
キサン、1,3−ジイソシアナートシクロヘキサン、
1,4−ジイソシアナートシクロヘキサン、1,3−ビ
ス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,4−
ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、ビス
(4−イソシアナートシクロヘキシル)メタンなどが挙
げられる。これらモノマーの添加量は全イソシアネート
成分の0〜20モル%とすることが好ましい。
【0033】また、光学的性質を改質するイソシアネー
ト化合物としては、以下の化合物を例示できる。1,2
−ジイソシアナートベンゼン、1,3−ジイソシアナー
トベンゼン、1,4−ジイソシアナートベンゼン、4,
' −ジイソシアナートビフェニル、1,2−ジイソシ
アナートメチルベンゼン、1,3−ジイソシアナートメ
チルベンゼン、1,4−ジイソシアナートメチルベンゼ
ン、4,4' −ジイソシアナートフェニルメタン、4,
' −ジイソシアナートメチルフェニルメタン、トリレ
ンジイソシアネート、2,5−ジイソシアナート−1,
4−ジチアン、2,5−ジイソシアナートメチル−1,
4−ジチアン、ビス(4−イソシアナートシクロヘキシ
ル)メタン、イソホロンジイソシアネート、2,4,6
−トリイソシアナート1,3,5−トリアジン、2,5
−ビス(イソシアナートメチル)ビシクロ{2,2,
1}ヘプタン、2,6−ビス(イソシアナートメチル)
ビシクロ{2,2,1}ヘプタンなどが挙げられる。こ
れらモノマーの添加量は全イソシアネート成分の50モ
ル%未満とすることが好ましい。
【0034】本発明において、出発原料モノマー混合物
中の各化合物のモル比は、(イソシアネート基)/(メ
ルカプト基+ヒドロキシ基)のモル比率が、0.90〜
1.10、さらに好ましくは0.95〜1.05の範囲
になるように調整することが未反応官能基を重合体中に
残さないという観点から適当である。
【0035】さらに、必要により、耐光性改良のため、
紫外線吸収材、酸化防止剤、着色防止剤、蛍光染料など
の添加剤を適宜加えることもできる。また、重付加反応
性向上のために有機スズ化合物、アミン化合物などの触
媒を適宜使用するのが効果的である場合がある。さら
に、内部離型剤を添加することもできる。
【0036】本発明は、前記重合体を用いた光学用製品
を包含する。光学用製品としては、眼鏡レンズ、光学レ
ンズ(カメラレンズ)、プリズム、光ファイバー、情報
記録用基板、フィルター等を例示することができる。
【0037】上記光学用製品のうち、例えば眼鏡レンズ
は、一般式HS−R−SHで示されるジチオールと1,
3,5−トリス(イソシアナートメチル)シクロヘキサ
ンを主成分とし、さらに必要により副成分モノマーを含
んだ混合液体を、ガスケットを間に挟んだ2枚のガラス
型の間でキャスト成形させるか、または上記混合液体を
塊状重合させて得た樹脂塊から切削研磨することによ
り、製造することができる。尚、キャスト成形する場合
には、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、酸
性リン酸エステル、高級脂肪酸など離型剤を内部添加剤
として、例えば50〜10000ppm加えることが重
合後の離型に有効であることから好ましい。
【0038】
【発明の効果】本発明の重合体は透明性に富み、特に屈
折率は1.56以上であり、アッベ数は32以上であ
る。さらに、二次転移点は100℃以上であり、耐熱性
に優れ、耐光性及び耐溶剤性に優れている。そのため、
レンズ用として好ましく用いられる他、プリズム、ファ
イバー、光デイスク用基板、フィルターなど光学用材料
としても好ましく用いられる。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (物性の評価)実施例及び比較例において得られた重合
体の物性評価は以下の様にして行なった。尚、各重合体
の透明性は肉眼で観察した。
【0040】屈折率(nD )とアッベ数(νD ) アタゴ社製アッベ屈折率計3Tを用いて20℃にて測定
した。
【0041】耐光性 サンシャインカーボンアークランプを装備したウエザー
メーターにレンズをセットし200時間経過したところ
でレンズを取り出し、試験前のレンズと色相を比較し
た。評価基準は変化なし(○)、わずかに黄変(△)、
黄変(×)とした。
【0042】耐熱性(二次転移点の測定) リガク社製TMA装置により2mmφのピンを用いて1
0gfの荷重でTMA測定を行ない、得られたチャート
のピーク温度により評価した。
【0043】耐溶剤性 得られたレンズ状の樹脂をアセトン、メチルアルコー
ル、トルエン、n−ヘキサン、メチルエチルケトンに2
00時間浸漬し、いずれかの溶剤に膨潤又は溶解したも
のは(×)とし、全く侵されないものは(○)と表示し
た。
【0044】実施例1 1,3,5−トリス(イソシアナートメチル)シクロヘ
キサン(表1でTIMCHと表示)0.1mol、1,
4−ジメルカプトメチルベンゼン(表1でDMMBと表
示)0.15mol、およびジメチル錫ジクロライド1
×10-4molの混合物を均一になるように攪拌し、脱
泡後、2枚のレンズ成形用ガラス型に注入した。この型
を40から120℃まで25時間で昇温して重合させ、
レンズ形状の完全に無色透明な重合体を得た。得られた
重合体の物性値を表1に示す。表1から分るように、重
合体は屈折率(nD )及びアッベ数(νD )の光学的特
性と二次転移点(Tg)(耐熱性)、耐光性及び耐溶剤
性に優れた、バランスの良い光学用重合体であった。
【0045】実施例2〜7 表1に示したように成分を変えて、実施例1と同様にし
て、レンズ形状の完全に無色透明な重合体を得た。重合
体の諸物性を表1に掲げた。いずれの例においても得ら
れた重合体も屈折率及びアッベ数は大きく、さらに耐熱
性(二次転移点)、耐光性及び耐溶剤性に優れ、バラン
スの良い光学用重合体であった。
【0046】比較例1〜3 表1に示したように成分を変えて、実施例1と同様にし
てレンズ形状の完全に無色透明な重合体を得た。重合体
の諸物性を表1に掲げた。これらの例においては得られ
た重合体は屈折率、アッベ数、耐熱性、耐光性又は耐溶
剤性のいずれかの点が劣ったものであり、バランスの点
で、実施例の重合体より劣るものであった。
【0047】略号 TIMCH:1,3,5−トリス(イソシアナートメチ
ル)シクロヘキサン DMMB :1,4−ジメルカプトメチルベンゼン EDT :エタンジチオール PDT :プロパンジチオール BDT :ブタンジチオール BME :ビス(2−メルカプトエチル)エーテル BMS :ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド DMDO :1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオ
クタン XDI :m−キシリレンジイソシアネート H6 −XDI: 1,3−ビス(イソシアナートメチ
ル)シクロヘキサン PETMP:ペンタエリスリトールテトラキスメルカプ
トプロピオネート
【0048】
【表1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造中にRで示される骨格(但し、Rは
    化1、化2又は化3で表され、化1中、m及びnは独立
    に1〜3の整数であり、Xは酸素原子又はイオウ原子で
    あり、pは0又は1であり、zは1又は2であり、化2
    中、qは0〜2の整数であり、化3中rは0〜2の整数
    である)と化4で示される式(1)の1,3,5−トリ
    メチルシクロヘキサン骨格とを含有し、かつ骨格Rと式
    (1)の骨格との間の一部又は全部の結合がチオウレタ
    ン結合であることを特徴とする光学材料用重合体。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】
  2. 【請求項2】 R及び式(1)で示される骨格以外の1
    種又は2種以上の骨格をさらに含有し、該骨格とR又は
    式(1)の骨格との間の結合がチオウレタン結合又はウ
    レタン結合である請求項1記載の重合体。
  3. 【請求項3】 少なくとも一般式HS−R−SHで示さ
    れるジチオール(但し、Rは請求項1の定義と同じであ
    る)と1,3,5−トリス(イソシアナートメチル)シ
    クロヘキサンとを重付加させることを特徴とする請求項
    1記載の光学材料用重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 2官能性又は3官能性のアルコール類、
    チオール類及びイソシアネート類の少なくとも一種をさ
    らに重付加させる請求項3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載の重合体を用いる
    ことを特徴とする光学用製品。
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