JPH07117174A - 金属箔張り積層板及びその製造方法 - Google Patents

金属箔張り積層板及びその製造方法

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JPH07117174A
JPH07117174A JP5266713A JP26671393A JPH07117174A JP H07117174 A JPH07117174 A JP H07117174A JP 5266713 A JP5266713 A JP 5266713A JP 26671393 A JP26671393 A JP 26671393A JP H07117174 A JPH07117174 A JP H07117174A
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JP
Japan
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insulating layer
resin
metal foil
dielectric constant
curing
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Application number
JP5266713A
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English (en)
Inventor
Koichi Ito
幸一 伊藤
Tomoyuki Fujiki
智之 藤木
Hideto Misawa
英人 三澤
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘電正接の値が小さく、且つ、設計された回
路に応じて細分化した誘電率を有する絶縁層が構成でき
る金属箔張り積層板、及びその製造方法を提供する。 【構成】 金属箔張り積層板は、樹脂が硬化してなる絶
縁層5、及びこの絶縁層5の表面に金属箔1が配設され
た金属箔張り積層板において、上記絶縁層5がPPO樹
脂が硬化した第一の絶縁層2と、PPO樹脂と誘電率の
異なる樹脂が硬化した第二の絶縁層3とで構成される。
その製造方法は、表面に金属箔1が配設された、PPO
樹脂が硬化した絶縁層を有する基板の裏面に、プリプレ
グを介して、PPO樹脂と誘電率の異なる樹脂が硬化し
た絶縁層からなる樹脂板を重ね、加熱加圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント配線板に用い
られる金属箔張り積層板、及びその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】樹脂が硬化してなる絶縁層、及び、この
絶縁層の表面に金属箔が配設された金属箔張り積層板に
エッチング等を施し回路を形成したプリント配線板は、
種々の電気機器に搭載して用いられる。なかでも、携帯
電話等の通信機器用のプリント配線板に用いられる金属
箔張り積層板は、誘電正接の値が小さく、且つ所定の範
囲の誘電率を有する材料が要求されている。金属箔張り
積層板の絶縁層の誘電率の大小が、この金属箔張り積層
板を用いたプリント配線板の回路の面積を左右する。す
なわち、通信機器用のプリント配線板の材料として、誘
電正接の値が小さいPPO樹脂が硬化した絶縁層からな
る金属箔張り積層板を用いると、誘電率も小さいため
に、回路の面積を大きくする必要が生じる。従って、近
年の回路の高密度化に伴い、設計された回路の面積に応
じた誘電率を有する絶縁層で構成された金属箔張り積層
板が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事実
に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、誘
電正接の値が小さく、且つ、設計された回路に応じて細
分化した誘電率を有する絶縁層が構成できる金属箔張り
積層板、及びその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
金属箔張り積層板は、樹脂が硬化してなる絶縁層
(5)、及びこの絶縁層(5)の表面に金属箔(1)が
配設された金属箔張り積層板において、上記絶縁層
(5)がPPO樹脂が硬化した第一の絶縁層(2)と、
PPO樹脂と誘電率の異なる樹脂が硬化した第二の絶縁
層(3)とで構成されることを特徴とする。
【0005】本発明の請求項2に係る金属箔張り積層板
の製造方法は、表面に金属箔(1)が配設された、PP
O樹脂が硬化した絶縁層(21)を有する基板(22)
の裏面に、プリプレグ(4)を介して、PPO樹脂と誘
電率の異なる樹脂が硬化した絶縁層(31)からなる樹
脂板(32)を重ね、加熱加圧することを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明の金属箔張り積層板によると、誘電率、
及び誘電正接の値の小さいPPO樹脂が硬化した第一の
絶縁層(2)と、誘電率がPPO樹脂と誘電率の異なる
他の樹脂が硬化した第二の絶縁層(3)とで絶縁層
(5)を構成するので、設計された回路に応じて、第一
の絶縁層(2)に対する第二の絶縁層(3)の割合を選
定することにより、所望の誘電率を有する絶縁層(5)
が得られる。
【0007】本発明の金属箔張り積層板の製造方法によ
ると、PPO樹脂が硬化した絶縁層(21)の誘電率
と、設計される回路に対応する誘電率の差に応じて、P
PO樹脂と異なる樹脂の硬化した樹脂板(32)をプリ
プレグ(4)を介して重ね、加熱加圧するので、絶縁層
(5)の所望の誘電率に応じて所望の樹脂板(32)を
選択することができる。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。図1は本
発明の一実施例に係る金属箔張り積層板の断面図であ
る。
【0009】本発明の請求項1に係る金属箔張り積層板
は、樹脂が硬化してなる絶縁層(5)、及びこの絶縁層
(5)の表面に配設された金属箔(1)で構成される。
上記金属箔(1)としては、例えば、銅、アルミニウ
ム、ニッケル等の単独、合金、複合箔が挙げられ、通常
銅箔が汎用される。
【0010】上記絶縁層(5)としては、基材に樹脂を
含浸乾燥して得られるプリプレグの樹脂を硬化させた層
である。この絶縁層(5)は、PPO樹脂が硬化した第
一の絶縁層(2)と、PPO樹脂と誘電率の異なる樹脂
が硬化た第二の絶縁層(3)とで構成されている。上記
第一の絶縁層(2)は、PPO樹脂をガラス等の基材に
含浸し加熱により半硬化したプリプレグが完全に加熱に
より硬化して得られる。上記PPO樹脂の硬化した絶縁
層は誘電率が小さい値を示し、例えば樹脂量が45〜5
0重量%のプリプレグを用いると、周波数1MHzで誘
電率が3.5〜3.8となる。上記第二の絶縁層(3)
は、PPO樹脂と誘電率の異なる樹脂をガラス等の基材
に含浸し加熱により半硬化したプリプレグが完全に加熱
により硬化して得られる。上記第二の絶縁層(3)を形
成する樹脂としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等
の単独、変成物、混合物等が挙げられる。なかでもポリ
イミド樹脂は誘電正接がPPO樹脂と同様に小さい値を
示すので好ましい。上記第一の絶縁層(2)及び第二の
絶縁層(3)は各々一層を示すものとは限らず、例えば
第一の絶縁層(2)は金属箔張り積層板の表裏を形成
し、第二の絶縁層(3)は中央層を形成する、また、複
数の第二の絶縁層(3)は異なった樹脂が硬化した層で
もよい。この第一の絶縁層(2)に対する第二の絶縁層
(3)の割合を選定することにより、所望の誘電率を有
する絶縁層(5)が得られる。
【0011】本発明の金属箔張り積層板は、金属箔
(1)にエッチング等を施して回路が形成され、通信機
器用等のプリント配線板として用いられる。
【0012】本発明の請求項2に係る金属箔張り積層板
の製造方法を、図2に基づいて説明する。図2は本発明
の一実施例に係る金属箔張り積層板の製造工程における
層を構成毎に分解した断面図である。
【0013】本発明の金属箔張り積層板の製造方法にお
いては、PPO樹脂が硬化した絶縁層(21)を有する
基板(22)を用いる。このPPO樹脂が硬化した絶縁
層(21)の片側の表面に金属箔(1)が配設され、裏
面にプリプレグ(4)を介してPPO樹脂と誘電率の異
なる樹脂が硬化した絶縁層(31)からなる樹脂板(3
2)が重ねられ、その後、この積層体を加熱加圧する
と、プリプレグ(4)が硬化して基板(32)と樹脂板
(32)が接合し、金属箔張り積層板が形成される。上
記PPO樹脂が硬化した絶縁層(21)の誘電率と、設
計される回路に対応する誘電率の差に応じて、PPO樹
脂と誘電率の異なる樹脂の硬化した絶縁層(31)から
なる樹脂板(32)を選択すると、回路に応じた誘電率
を示す絶縁層(5)が得られる。
【0014】上記プリプレグ(4)が、PPO樹脂が含
浸したプリプレグの場合は、このプリプレグ(4)が硬
化した層と上記PPO樹脂が硬化した絶縁層(21)と
で第一の絶縁層(2)を形成する。また、上記プリプレ
グ(4)が、PPO樹脂と異なる樹脂が含浸したプリプ
レグの場合は、このプリプレグ(4)が硬化した層と上
記PPO樹脂と誘電率が異なる樹脂が硬化した絶縁層
(31)とで第二の絶縁層(2)を形成する。その際、
プリプレグ(4)に含浸した樹脂と、上記PPO樹脂と
誘電率が異なる樹脂が硬化した絶縁層(31)の樹脂と
が、同種でも異種でも限定されない。
【0015】
【実施例】
実施例1 以下、本発明の実施例として、携帯電話に用いるプリン
ト配線板として、板厚が0.8mm、周波数1MHzの
誘電率が4.00±0.05の範囲、誘電正接が0.0
055以下の銅箔張り積層板を得る方法を説明する。
【0016】PPO樹脂が硬化した絶縁層(21)を有
する基板(22)として、PPO樹脂を厚さ0.1mm
のガラス布の基材に含浸し、半硬化させて樹脂量47重
量%のプリプレグAを4枚重ね、この片側に金属箔
(1)として銅箔を重ねた積層体を加熱加圧して、作製
した。この基板(22)の絶縁層(21)は、周波数1
MHzで、誘電率が3.80、誘電正接が0.0026
となった。PPO樹脂と誘電率の異なる樹脂が硬化した
絶縁層(31)からなる樹脂板(32)として、ポリイ
ミド樹脂を厚さ0.1mmのガラス布の基材に含浸し、
半硬化させて樹脂量42重量%のプリプレグBを3枚重
ね加熱加圧して、作製した。この樹脂板(32)の絶縁
層(31)は、周波数1MHzで、誘電率が4.30、
誘電正接が0.0070となった。
【0017】上記基板(22)と樹脂板(32)とをプ
リプレグBを1枚介して重ね加熱加圧して、厚さ0.8
0mmの金属箔張り積層板を得た。基板(22)の絶縁
層(21)が第一の絶縁層(2)を、プリプレグBの樹
脂が硬化した層と樹脂板(32)の絶縁層(31)が第
二の絶縁層(3)を構成した。
【0018】得られた金属箔張り積層板の誘電率、及び
誘電正接をJIS−C−6481に基づいて測定した。
周波数1MHzで、誘電率が4.03、誘電正接が0.
0038であった。
【0019】実施例2 PPO樹脂が硬化した絶縁層(21)を有する基板(2
2)として、実施例1と同様のプリプレグAを5枚重
ね、この片側に金属箔(1)として銅箔を重ねた積層体
を加熱加圧して、作製した。この基板(22)の絶縁層
(21)は、周波数1MHzで、誘電率が3.80、誘
電正接が0.0026となった。PPO樹脂と誘電率の
異なる樹脂が硬化した絶縁層(31)からなる樹脂板
(32)として、エポキシ樹脂を厚さ0.1mmのガラ
ス布の基材に含浸し、半硬化させて樹脂量43重量%の
プリプレグCを2枚重ね加熱加圧して、作製した。この
樹脂板(32)の絶縁層(31)は、周波数1MHz
で、誘電率が4.80、誘電正接が0.0170となっ
た。
【0020】上記基板(22)と樹脂板(32)とをプ
リプレグAを1枚介して重ね加熱加圧して、厚さ0.8
0mmの金属箔張り積層板を得た。基板(22)の絶縁
層(21)とプリプレグAが硬化した層が第一の絶縁層
(2)を、樹脂板(32)の絶縁層(31)が第二の絶
縁層(3)を構成した。
【0021】得られた金属箔張り積層板の誘電率、及び
誘電正接をJIS−C−6481に基づいて測定した。
周波数1MHzで、誘電率が4.02、誘電正接が0.
0050であった。
【0022】
【発明の効果】本発明の金属箔張り積層板の製造方法に
よると、設計された回路に応じた金属箔張り積層板を得
ることができる。この金属箔張り積層板は、誘電正接の
値が小さく、且つ、所望の誘電率を有する絶縁層を備え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る金属箔張り積層板の断
面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る金属箔張り積層板の製
造工程における層を構成毎に分解した断面図である。
【符号の説明】
1 金属箔 2 第一の絶縁層 3 第二の絶縁層 4 プリプレグ 5 絶縁層 21 絶縁層 22 基板 31 絶縁層 32 樹脂板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂が硬化してなる絶縁層(5)、及び
    この絶縁層(5)の表面に金属箔(1)が配設された金
    属箔張り積層板において、上記絶縁層(5)がPPO樹
    脂が硬化した第一の絶縁層(2)と、PPO樹脂と誘電
    率の異なる樹脂が硬化した第二の絶縁層(3)とで構成
    されたことを特徴とする金属箔張り積層板。
  2. 【請求項2】 表面に金属箔(1)が配設された、PP
    O樹脂が硬化した絶縁層(21)を有する基板(22)
    の裏面に、プリプレグ(4)を介して、PPO樹脂と誘
    電率の異なる樹脂が硬化した絶縁層(31)からなる樹
    脂板(32)を重ね、加熱加圧することを特徴とする金
    属箔張り積層板の製造方法。
JP5266713A 1993-10-26 1993-10-26 金属箔張り積層板及びその製造方法 Pending JPH07117174A (ja)

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