JPH07115956A - 酒類の製造方法 - Google Patents

酒類の製造方法

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JPH07115956A
JPH07115956A JP29246193A JP29246193A JPH07115956A JP H07115956 A JPH07115956 A JP H07115956A JP 29246193 A JP29246193 A JP 29246193A JP 29246193 A JP29246193 A JP 29246193A JP H07115956 A JPH07115956 A JP H07115956A
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清 小川
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雅彦 下田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルコール収得歩合を向上させ酒類を安価で
提供すると共に、グリセロール生産性の増大により酒類
の品質の向上を可能にする酒類の製造方法の提供。 【構成】 サッカロマイセス セレビシエTK−2をア
ルコール発酵用培地に接種してアルコール発酵を行うこ
とを特徴とする酒類の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、増殖速度が速く、アル
コール耐性を有し、しかもグリセロール生産性が高い、
サッカロマイセス セレビシエ(Saccharomy
ces cerevisiae)に属する新規醸造用酵
母、即ち、サッカロマイセス セレビシエTK−2(生
工研菌寄第P−13831号)を使用する酒類の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】醸造用酵母は酒類に要求される性質が異
なることから、それぞれ酒類に適した焼酎酵母、清酒酵
母、ビール酵母、ワイン酵母等が用途に合わせて選択使
用されている。焼酎用酵母としては鹿児島酵母、宮崎酵
母が一般的である。これらの酵母を使用した場合の原料
1トン当たりのアルコール収得量は、例えば米焼酎の場
合で450〜460l、甘薯焼酎の場合で200〜21
0l、大麦焼酎の場合で410〜420lである。清酒
酵母については、協会酵母7号、9号あるいは熊本酵母
等が使用され、アルコール収得歩合は本醸造、吟醸造り
等製法によって多少異なるが、350l程度である。ま
た、ワイン酵母については、ぶどう酒用協会酵母1号、
3号等が使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、アルコール収
得歩合は酵母のアルコール耐性に依存するといわれてお
り、従来の酵母よりアルコール耐性の優れた酵母が開発
されれば、アルコール収得歩合の向上が期待できる。と
ころが、現実には、アルコール耐性に優れた酵母の開発
はこれまでにも清酒酵母で試みられているが、そうした
清酒酵母を焼酎製造に転用した場合、クエン酸耐性や温
度特性の点で従来の焼酎酵母より劣り、焼酎製造には不
適である。また、焼酎の品質の多様化が求められている
が、そうした多様化に対応できる香味豊かな焼酎の製造
を可能にする適切な酵母は提供されていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】従来から焼酎製造に用い
られている酵母の一つに、鹿児島酵母(Ko)がある。
ところが鹿児島酵母(Ko)には、大麦焼酎もろみでは
アルコールの生産性が低いという実用上の問題がある。
この問題に鑑みて、本発明者らのうちの二人は、先に他
の者と共同で鹿児島酵母(Ko)のアルコール生産性の
向上を目的として研究を重ね、その結果アルコール生産
性の高い菌株BAW−6を得て、これをすでに工業技術
院生命工学工業技術研究所に寄託してある(旧微工研菌
寄第12871号)。ところで、本発明者らは、各種実
験を介して、もろみ中のグリセロールが多いほど香味豊
かな焼酎が与えられることを究明した。この観点から本
発明者らは、BAW−6株について検討した。その結
果、BAW−6株は、アルコール生産性が鹿児島酵母
(Ko)より優れているが、グリセロール生産性の点で
不十分であるという問題点があることが判った。こうし
たことから本発明者らは、BAW−6株よりもグリセロ
ール生産性の高いアルコール高生産菌を得るべく検索を
行った。その結果、増殖速度が速く、アルコール耐性を
有し、しかも従来の鹿児島酵母(Ko)やBAW−6株
以上のグリセロール生産性を示す、サッカロマイセス
セレビシエ(S.cerevisiae)に属する新規
醸造用酵母サッカロマイセス セレビシエTK−2を見
い出すに至った。そしてこれを用いてアルコール発酵す
る場合、アルコール収得歩合が顕著に向上し、得られる
酒類の香味も向上することがわかった。
【0005】本発明はかくして判明した事実に基づいて
完成に至ったものである。本発明は、上述した新規醸造
用酵母を用いてアルコール発酵を行い、アルコール収得
歩合及び得られる酒類の香味を向上させ、酒類等のアル
コール含有飲料を安価で提供することを可能にする方法
を提供することを目的とする。
【0006】
【発明の構成・効果】本発明は上記目的を達成するもの
であって、本発明により提供される酒類の製造方法は、
本発明者らが発見した新規醸造用酵母のサッカロマイセ
ス セレビシエTK−2をアルコール発酵用培地に接種
してアルコール発酵を行うことを特徴するものである。
【0007】本発明によれば、従来の酵母を使用する場
合に比べ、アルコール発酵後のアルコール濃度が高くな
り、アルコール収得量が改善され、且つグリセロールが
比較的高濃度に生成されて、所望の酒類を効率的に且つ
高歩留で製造することができる。
【0008】本発明においていう酒類は、麹、麦芽及び
/または酵素剤を使用して発酵工程を介して得られるも
のを意味し、代表的には例えば、焼酎、清酒、ビール、
ウイスキー等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0009】ところで、アルコール発酵の発酵形式に
は、ビール、ウイスキー、ワイン等を製造する場合の単
発酵と、清酒、焼酎等を製造する場合の並行複発酵とが
ある。また、仕込み形式には焼酎を製造する場合の2段
仕込(1次仕込み、2次仕込み)、清酒を製造する場合
の3段仕込(添仕込み、仲仕込み、留め仕込み)、ビー
ル、ウイスキー、ワイン、泡盛等を製造する場合の1段
仕込み等がある。本発明はこれらのいずれの場合にあっ
ても適用できて、所望の効果が発揮される。
【0010】本発明により上述した酒類を製造するにつ
いて使用するアルコール発酵の原料には、例えば、米、
大麦、らい麦、そば、ひえ、とうもろこし等の穀類をは
じめ、甘薯、なつめやしあるいはぶどう、みかん、りん
ご、スターチ等が挙げられる。これらの原料は、製造す
るアルコール飲料の種類に応じて適宜、選択使用され
る。例えば、清酒を製造する場合には、清酒の製造に通
常使用される原料、代表的には、米が使用される。焼酎
を製造する場合には、焼酎の製造に通常使用される原
料、代表的には、米、大麦、らい麦、そば、ひえ、とう
もろこし等が使用される。なおこの場合、適宜の副原
料、例えば甘薯、なつめやし等を使用することができ
る。ワインを製造する場合には、ワインの製造に通常使
用される、ぶどう、みかん、りんご等が使用される。ウ
イスキーを製造する場合には、ウイスキーの製造に通常
使用される穀類、代表的には、大麦、とうもろこし等が
使用される。ビールを製造する場合には、ビールの製造
に通常使用される穀類、代表的には、大麦が使用され
る。いずれの場合にあっても、穀類を原料に使用する場
合、該穀類は、精白してもそのままでもよい。ところ
で、本発明の酒類の製造方法においては、酵素を含む原
料を使用することができる。そうした原料としては、例
えば清酒、焼酎等の製造において使用される麹、ビー
ル、ウイスキーの製造において使用される麦芽が挙げら
れる。前述の酵素を含む原料はいずれのものも適宜選択
使用できるが、特に白麹菌を用いる場合、それが酸度が
高い麹(例えば、米麹、大麦麹等)であっても、本発明
の目的は達成される。また前述の原料の酵素活性が低い
場合には、糖化酵素を用いることができる。
【0011】以上のように本発明はあらゆる酒類の製造
に有効であるが、特に大麦を使用する酒類、及び高濃度
のアルコールが生成される酒類に特に有効である。さら
に大麦を用いて、かつクエン酸を含む麹を使用した場
合、従来酵母を使用した場合との違いが顕著に現れる。
【0012】本発明において使用するサッカロマイセス
セレビシエTK−2は、下述するTTC染色性(i)
及びD.C.染色性(ii)により認識されるものであ
る。
【0013】即ち、(i)古川、秋山の方法(古川敏
郎、秋山裕一:農化、37,398(1963))に従
ってTTC染色性試験、即ち菌体を適当に希釈し(1プ
レートに約200程度となるよう)、TTC下層培地に
30℃で2日間プレート培養したコロニー上へ、TTC
寒天を、溶解後45℃程度にしてから静かに重層し、固
まった後330℃に2〜3時間放置し、コロニーの染色
性を観察したとき、ピンク色を示し、且つ(ii)溝
口、藤田の方法(溝口晴彦、藤田栄信:醗工、59,1
85(1981))に従ってD.C.染色性試験、すな
わち菌体を適当に希釈し(1プレートに約200程度と
なるよう)、TTC下層培地に30℃で2日間プレート
培養したコロニー上へ、上層用軟寒天を溶解後45℃程
度にしてから静かに重層し、固まった後室温に30分放
置し、コロニーの染色を観察したとき、白色を示すこと
により認識される。
【0014】また、本発明において使用するサッカロマ
イセス セレビシエTK−2は、下述する菌学的性質を
有する。
【0015】(a)YM培地を用い、30℃で2日間培
養したときの菌の形態: 栄養細胞の大きさ:4〜8μm 栄養細胞の形状:卵型 増殖の形態:出芽
【0016】(b)YM寒天培地を用い、30℃で2日
間培養したときのコロニーの形態: 形態:円 隆起:凸円状 周縁:円滑 大きさ(直径):2〜3mm 色調:白色で不透明 表面:円滑で光沢あり
【0017】(c)炭素源資化性:グルコース、ガラク
トース、シュクロース、D−マルトース、トレハロー
ス、ラフィノース、イヌリン、マンノース、エタノー
ル、乳酸、フラクトース及びアラビノースは資化する。
セロビオース、ラクトース、メリビオース、メレヂトー
ス、スターチ、α−メチルグルコシド、D−キシロー
ス、D−リボース、L−ラムノース、グリセロール、メ
ソ−エリスリトール、D−ソルビトール、D−マンニト
ール、サリシン、コハク酸、クエン酸及びイノシトール
は資化しない。
【0018】(d)ビタミン要求性:パントテン酸カル
シウムおよびビオチンについては要求性があるが、ピリ
ドキシン、イノシトール、チアミンについては要求性が
ない。
【0019】(e)耐塩性:18%の塩化ナトリウムを
含む2%YPD寒天培地において生育する。
【0020】本発明において使用するサッカロマイセス
セレビシエTK−2は、本発明者らが見い出した新菌
株である。以下に、本発明者らが、当該新菌株TK−2
を見い出すに至った経緯を説明する。
【0021】本発明者らは、大麦麹汁における増殖速度
が速く、グリセロール生産性が高い、アルコール耐性を
有するアルコール高生産菌を分離すべく鹿児島酵母に、
以下に述べるように変異誘起処理を施し、該変異誘起処
理の結果得られた酵母の中から優れたアルコール耐性を
有し、グリセロール生産性が高く、増殖能、特に低温で
の増殖能が際立ち、菌学的性質が従来の鹿児島酵母から
明白に異なる、従来未知の新規な本発明の菌株を取得し
た。
【0022】本発明の新規菌株を取得するに至った経緯
は以下の通りである。
【0023】1.変異処理及び有用酵母の取得
【0024】〔鹿児島酵母の変異処理〕YPD斜面培地
で、市販の鹿児島酵母(Ko)を、30℃で、2日間静
置培養した。その1白金耳を2ml量のYPD培地に接
種し、これを30℃で12時間、振とう培養した。得ら
れた菌体の100μlを10mlのYPD培地に植菌
し、30℃で12時間、振とう培養を行った。次に振と
う培養後の、すなわち対数増殖期(4〜10×107
ell/ml)にあたる培養液中の細胞を遠心分離によ
り集菌した。この菌体を10mlの滅菌水で洗浄し、遠
心分離により集菌したあと、再び同量の滅菌水で洗浄し
遠心分離により集菌した。この洗浄菌体を0.1Mリン
酸バッファー(pH7.0)10ml中に懸濁し、得ら
れた懸濁液に0.3mlのEMS(エチル メタンスル
フォネート)を添加し、30℃の液温で40分間緩やか
に振とうして変異処理を行った。
【0025】〔BAW−6の取得〕次に上記変異処理を
行った菌体を遠心し集菌した。この集菌した菌体を10
ml量の5%チオ硫酸ナトリウム溶液で1回洗浄し、さ
らに10mlの滅菌水で2回洗浄した。ついで洗浄菌体
を10ml量の滅菌水に懸濁し、懸濁液を得た。得られ
た懸濁液の400μl〔この400μl中には生菌とし
て約2×107個を含む。この菌数は、EMS処理によ
り生存率50%になった菌体を含む懸濁液10ml(生
菌を約5×108個含む)のうち400μl(4%)中
の個数である。〕を8%のアルコールを含むBllg°
8の10ml量の大麦麹汁中に導入し、30℃で7日間
静置培養した。得られた培養液を滅菌水で103倍希釈
し、得られた希釈液の1mlをYPD寒天培地に埋包
し、30℃で4日間静置培養した。その結果43個のコ
ロニーが出現し、このコロニーをそれぞれYPD斜面培
地に鈎菌した。次に得られた鈎菌株のそれぞれを10m
lのYPD培地で30℃、2日間静置培養した。次に1
00μlの培養後懸濁液を9%のアルコールを含むBl
lg°9の10ml量の大麦麹汁中に導入し、30℃で
7日間静置培養した。得られた培養液を滅菌水で103
倍希釈し、得られた希釈液の1mlをYPD寒天培地に
埋包し、30℃で4日間静置培養した。その結果28個
のコロニーが出現し、これらのコロニーを前述と同様の
手法で静置培養した。100μl量の得られた培養後懸
濁液をさらに10%のアルコールを含むBllg°10
の10ml量の大麦麹汁中に導入し、30℃で7日間静
置培養した。得られた培養液を滅菌水で103倍希釈
し、得られた希釈液の1mlをYPD寒天培地に埋包
し、30℃で4日間静置培養した。その結果、10個の
コロニーが出現し、大麦麹汁において増殖が速く、しか
もアルコール耐性を有する酵母を10株取得した。さら
にこれらの菌株を用いて発酵力試験を行った。その結
果、増殖速度とエタノールの生産性が極めて高く、かつ
発酵終了後の菌数が極めて多く、アルコール耐性に優れ
た酵母を3菌株取得した。さらにこの3菌株の温度適性
を検討し、低温においても増殖能が最も優れた菌株を分
離し、これをBAW−6(微工研菌寄第12871号)
とした。
【0026】〔BAW−6の変異処理〕次に上記BAW
−6株に対して、前述した鹿児島酵母(Ko)に対する
変異処理と同様の手法で変異処理を行った。すなわち、
YPD斜面培地で、BAW−6を、30℃、2日間静置
培養した。この1白金耳を2ml量のYPD培地に接種
し、30℃で12時間、振とう培養した。100μlの
得られた菌体を10ml量のYPD培地に植菌し、30
℃で12時間、振とう培養を行った。次に振とう培養後
の、すなわち対数増殖期(4〜10×107cell/
ml)にあたる培養液中の細胞を遠心分離により集菌し
た。この菌体を10mlの滅菌水で洗浄し、遠心分離に
より集菌したあと、再び同量の滅菌水で洗浄し、遠心分
離により集菌した。この洗浄菌体を0.1Mリン酸バッ
ファー(pH7.0)10ml中に懸濁し、得られた懸
濁液に0.3mlのEMS(エチル メタンスルフォネ
ート)を添加し、30℃の液温で40分間緩やかに振と
うして変異処理を行った。
【0027】〔変異株(R−3株)の取得〕次に該変異
処理した菌体を遠心し集菌した。この菌体を10ml量
の5%チオ硫酸ナトリウム溶液で1回洗浄し、さらに1
0mlの滅菌水で2回洗浄した。ついで洗浄菌体を10
ml量の滅菌水に懸濁し、懸濁液を得た。得られた懸濁
液の400μl〔この400μl中には生菌として約2
×107個を含む。この菌数は、EMS処理により生存
率50%になった菌体を含む懸濁液10ml(生菌を約
5×108個含む)のうち、400μl(4%)中の個
数である。〕を12%塩化ナトリウムを含むYPD寒天
平板培地と14%塩化ナトリウムを含むYPD寒天平板
培地のそれぞれに塗抹し、30℃で7日間静置培養し
た。その結果、塩化ナトリウム14%の平板培地ではコ
ロニーが出現しなかったが、塩化ナトリウム12%の平
板培地では20個のコロニーが出現した。次にこれらの
コロニーのそれぞれについてグリセロール生産性試験
(グリセロール:エタノールの比)を行った。該グリセ
ロール生産性試験は、以下の方法で行った。すなわち前
述した20個のコロニーのそれぞれを2%YPD培地に
植菌し、30℃で2日間培養後、2ml量の該培養液を
5%YPD培地100ml中に加えた。この5%YPD
培地をさらに30℃で4日間培養後、培養液中のグリセ
ロール濃度とアルコール濃度を、それぞれHPLCとG
Cを用いて測定した。その結果を表1に示した。その結
果、試験に付した20株のうち、唯一R−3株が、グリ
セロール濃度が1043mg/lと際だって高く、親株
のBAW−6に対しても1.12倍のグリセロール生産
能を示すことが判った(表2参照)。
【0028】〔R−3株の変異処理〕しかしながら、表
2に示すように、R−3株のグリセロール生産性は、従
来の鹿児島酵母と比較すると低かった。そこで、かくし
て得たR−3株の耐塩性をさらに高めるために、以下の
方法で、R−3株を変異処理した。すなわち、YPD斜
面培地で、該R−3株を、30℃、2日間静置培養し、
その1白金耳を2mlYPD培地に接種し、30℃で1
2時間、振とう培養した。得られた菌体の100μl量
を、10ml量のYPD培地に植菌し、30℃で12時
間、振とう培養を行った。次に振とう培養後の、すなわ
ち対数増殖期(4〜10×107cell/ml)にあ
たる培養液中の細胞を遠心分離により集菌した。この菌
体を10mlの滅菌水で洗浄し、遠心分離により集菌し
たあと、再び同量の滅菌水で洗浄し、遠心分離により集
菌した。この洗浄菌体を0.1Mリン酸バッファー(p
H7.0)10ml中に懸濁し、得られた懸濁液に0.
3mlのEMS(エチルメタンスルフォネート)を添加
し、30℃の液温で40分間緩やかに振とうして変異処
理を行った。
【0029】〔耐塩性酵母TK−2株の取得〕かくして
該変異処理を行った菌体を遠心し集菌した。この集菌し
た菌体を10mlの5%チオ硫酸ナトリウム溶液で1回
洗浄し、さらに10mlの滅菌水で2回洗浄した。つい
で洗浄菌体を10ml量の滅菌水に懸濁し、懸濁液を得
た。得られた懸濁液400μlを14%の塩化ナトリウ
ムを含む2%YPD寒天平面培地に塗抹し、30℃で7
日間静置培養を行った。その結果、表3に示すようにS
−1乃至S−40のコロニー40個が出現した。さらに
これらの40個のコロニーのそれぞれを、16%の塩化
ナトリウムを含む2%YPD寒天平面培地に塗抹し、3
0℃で7日間静置培養を行った。その結果S−1乃至S
−40のコロニー40個のうちS−2’,7’,9’,
12’,13’,16’,18’,19’,23’,2
8’,29’,33’,35’,40’の計15個のコ
ロニーが出現した。さらにこれらの15個のコロニーの
それぞれを17%の塩化ナトリウムを含む2%YPD寒
天平面培地に塗抹し、30℃で7日間静置培養を行っ
た。その結果S−7”,12”,18”,19”,2
8”,33”,35”の計7個のコロニーが出現した。
さらに、これらの7個のコロニーのそれぞれを18%の
塩化ナトリウムを含む2%YPD寒天平面培地に塗抹し
30℃で7日間静置培養した。ところがこの濃度では目
視できるコロニーの出現はなかった。そこで、該培地表
面の各コロニーを接種した箇所をさらに鈎菌し、2%Y
PD寒天平面培地に塗抹し、30℃で3日間培養した。
その結果S−12”,18”,33”についてのみのコ
ロニーが出現した。この結果から、7個のコロニー中に
4個、即ち、S−7”,19”,28”,35”は18
%の塩化ナトリウムを含む2%YPD寒天平面培地では
耐塩性がないために死滅し、残りのS−12”,1
8”,33”は、18%の塩化ナトリウムを含む同培地
で耐塩性があることから生育したことが判った。それで
これらの3個のコロニー(即ち、S−12”,18”,
33”の3株)を18%耐塩性酵母と認定した。これら
のコロニー3株をそれぞれTK−1株、TK−2株およ
びTK−3株と呼称することとした。これらのTK−1
株、TK−2株およびTK−3株について上述したのと
同様の方法で、5%YPD培地におけるグリセロール生
産性試験(グリセロール:エタノールの比)を行った。
その結果は表4に示すとおりであった。表4に示した結
果から、該3株中でTK−2株のグリセロール濃度は1
194mg/lと際だって高いことが理解された。ま
た、該TK−2株のグリセロール生産性は、親株のBA
W−6のそれに対して1.23倍高いものであり、R−
3株のそれに対して1.14倍と高いものであることが
判った。かくして判明した事実、TK−3は、グリセロ
ール生産能が高く、増殖能も極めて優れたものであるこ
とが判った。
【0030】2.菌学的性質 上記1において分離した菌株TK−2が、親菌株のBA
W−6及び鹿児島酵母(Ko)はもとより、焼酎用酵母
として公知の宮崎酵母(MK)及び協会焼酎酵母(SH
−4)のいずれからも区別されるものであるか否かを見
極めるため、菌学的性質(形態的性質及び生理学的性
質)について観察した。
【0031】2−(1).形態学的性質 YM培地を用い、Ko,MK,SH−4,BAW−6及
びTK−2の5種の酵母のそれぞれの菌体を30℃の温
度で2日間静置培養し、得られたものについて光学顕微
鏡で観察した。観察結果を表5にまとめて示した。表5
から明らかなように、いずれの栄養細胞もその大きさは
4〜8μmで卵型であった。そしてまたYM寒天培地上
ではいずれの菌株もつやのある白色のコロニーを形成し
た。
【0032】2−(2).生理学的性質
【0033】a.炭素源資化性 固体培地を使用するレプリカ法によって試験した。すな
わちバクト社製炭素源資化テスト用培地1lについて、
それぞれ1種類づつ炭素化合物(グルコース、ガラクト
ースなど)10gを溶解した寒天平板にそれぞれの酵母
菌体を接種(スタンプ)し、資化性を観察した。表6に
炭素源資化性の結果を示した。表6に示した結果からつ
ぎのことが判明した。即ち、Koは、エタノールの資化
性がない点、およびグリセロール、コハク酸の資化性が
ある点で、TK−2と異なる;MKは、グリセロール、
コハク酸の資化性がある点で、TK−2と異なる;SH
−4は、グリセロール、コハク酸、クエン酸の資化性が
ある点で、TK−2と異なる;そしてBAW−6は、グ
リセロールとクエン酸の資化性がある点でTK−2と異
なる。
【0034】b.ビタミン要求性 中田らの方法(中田久保、穂坂賢、坂井劭:醗工、6
8,509(1985))を参考にして試験した。すな
わちバクト社製ビタミン要求性テスト用液体培地1lに
ついてパントテン酸カルシウム2mg、ピリドキシン4
00μg、ビオチン200μg、イノシトール10m
g、チアミン400μgのビタミンをそれぞれ除去した
オミット法で、Ko,MK,SH−4,BAW−6及び
TK−2の5種の酵母の洗浄菌体の希釈懸濁液を8×1
8cell/mlとなるように接種し、30℃で7日
間静置培養し、ビタミン要求性を観察した。表7にビタ
ミン要求性の観察の結果を示した。MKは、チアミンの
要求性がある点で、TK−2と異なっていた。その他の
ビタミン要求性は、5種の酵母とも同じであった。
【0035】c.TTC染色性 古川、秋山の方法(古川敏郎、秋山裕一:農化、37,
398(1963))に従って試験した。すなわち、K
o,MK,SH−4,BAW−6及びTK−2の5種の
酵母のそれぞれの菌体を適当に希釈し(1プレートに2
00程度となるよう)、下層培地に30℃で2日間プレ
ート培養したコロニー上へ、TTC寒天を溶解後45℃
程度にしてから静かに重層し、固まった後30℃に2〜
3時間放置し、コロニーの染色状況を観察した。表5に
TTC染色性の観察結果を示した。表5に示した結果か
ら明らかなように、Ko,SH−4及びBAW−6はい
ずれもピンクで、TK−2と同じであった。MKは赤
で、TK−2と異なっていた。
【0036】d.D.C.染色性 溝口、藤田の方法(溝口晴彦、藤田栄信:醗工、59,
185(1981))に従って試験した。すなわち、K
o,MK,SH−4,BAW−6およびTK−2の5種
の酵母のそれぞれの菌体を適当に希釈し(1プレートに
約200程度となるよう)、TTC下層培地に30℃で
2日間プレート培養したコロニー上へ、上層用軟寒天を
溶解後45℃程度にしてから静かに重層し、固まった後
室温に30分放置しコロニーの染色状況を観察した。表
5にD.C.染色性の観察結果を示した。表5に示した
結果から明らかなように、Ko及びSH−4は茶色で、
TK−2と異なっていた。MKとBAW−6は白色でT
K−2と同じであった。
【0037】以上の菌学的性質の観察から、本菌即ち、
TK−2は(a)炭素源資化性のうちKoとは、エタノ
ールを資化し、グリセロール、コハク酸を資化しない点
について、MKとはグリセロール、コハク酸を資化しな
い点について異なっている。またSH−4とはグリセロ
ール、コハク酸およびクエン酸を資化しない点につい
て、BAW−6とはグリセロールとクエン酸を資化しな
い点で異なっている。(b)ビタミン要求性のうち、M
Kとはチアミンの要求性がない点で異なっている。
(c)TTC染色性及びD.C.染色性のうち、Koお
よびSH−4とはD.C.染色性で異なり、MKとはT
TC染色性で異なる。さらにこれらの性質は、20代に
わたる継代培養を行っても維持されて、本菌即ち、TK
−2の独特の性質である。よって、本菌即ち、TK−2
は、従来の酵母から客観的に区別されるものであること
が判明し、本発明者らは、これを新菌と認定し、この菌
株をTK−2と命名した。本菌株は、平成5年9月1日
に工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託し、生工研
菌寄第P−13831号なる受託番号を得た。
【0038】3.アルコール耐性の比較 Ko,MK,SH−4,BAW−6およびTK−2の5
種の酵母のそれぞれについて、次のようにしてアルコー
ル耐性を調べた。即ち、10mlのYPD培地で30
℃、2日間静置培養した各酵母洗浄菌体を、エタノール
濃度が8,11,14%で、グルコース濃度が1%であ
る、0.1M酢酸緩衝液(pH4.3)のそれぞれ6m
l中に懸濁して、30℃で3日間自己消化を行い、生存
率を測定した。その結果を表8に示した。エタノール濃
度8%でのTK−2の生存率は、Koに比べて約74
倍、エタノール濃度11%では、SH−4に比べて約2
5倍であることが判った。
【0039】4.アルコール生産性の比較 Ko,MK,SH−4,BAW−6およびTK−2の5
種の酵母のそれぞれについて、次のようにしてアルコー
ル生産性を調べた。即ち、10ml量のYPD培地で3
0℃、2日間静置培養した各酵母菌体を滅菌水10ml
に懸濁した。次に1ml量づつのこの酵母懸濁液をBl
lg°8の大麦麹汁100mlに接種し、30℃、2日
間静置培養した。培養後、この大麦麹汁にグルコース1
0gを添加し、さらに2日間静置培養後グルコース10
gを添加し、さらに2日間静置培養後グルコース10g
を添加した。そしてさらに2日間静置培養後、その培養
液のアルコール濃度を測定した。その結果を表9に示し
た。その結果、TK−2のアルコール濃度は13.0%
となり、Ko,MK,SH−4および親株BAW−6の
いずれよりも明らかにアルコール生産性が高いことが判
った。
【0040】5.グリセロール生産性 Ko,MK,SH−4,BAW−6及びTK−2の5種
の酵母のそれぞれについて、次のようにしてグリセロー
ル生産性を調べた。即ち、10ml量のYPD培地で3
0℃、2日間静置培養した各酵母菌体を滅菌水10ml
に懸濁した。次に1ml量づつのこの酵母懸濁液をBl
lg °8の大麦麹汁100mlに接種し、30℃、2日
間静置培養した。培養後、この大麦麹汁にグルコース1
0gを添加し、さらに2日間静置培養後グルコース10
gを添加し、さらに2日間静置培養後グルコース10g
を添加した。そしてさらに2日間静置培養後、その培養
液のグリセロール濃度を測定した。その結果を表10に
示した。表10に示した結果から、TK−2のグリセロ
ール濃度は、3859mg/lとなり従来の焼酎酵母の
いずれよりも明らかにグリセロール生産性が高いことが
わかった。また上記とは別の方法でグリセロール生産性
を調べた。すなわち、2%グルコースを含むYPD培地
10mlで前培養した各酵母を10%のグルコースを含
む100mlYPD培地で30℃、4日間静置培養しエ
タノール及びグリセロールの濃度を測定し、グリセロー
ルの生産特性を比較した。その結果を表11に示した。
表11に示した結果から、TK−2は、親株BAW−6
の約1.4倍の高いグリセロールの生産性を持つことが
判った。このように異なるいずれの方法においてもTK
−2が高いグリセロール生産性を示すことが判った。
【0041】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明する。本
発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではな
い。
【0042】実施例1 サッカロマイセス セレビシエTK−2を用い、大麦製
焼酎の製造を行った。仕込みの割合は表12に示す通り
とした。原料としては、大麦(70%精白)を用いた。
1次仕込みは以下に述べた方法で製造した大麦麹(大麦
として300g)、水360ml及び酵母(TK−2)
を用い、5日間発酵させた。また、2次仕込みは1次仕
込みで製造したもろみに水1140ml、蒸麦(大麦と
して700g)を加えて、12〜20日間発酵させた。
【0043】麹の製造は大麦を40%(W/W)吸水さ
せ、40分間蒸した後、40℃まで放冷し、大麦kg当
り1g量の種麹(白麹菌)を接種し、38℃、RH95
%で24時間、32℃、RH92%で20時間で行っ
た。蒸麦は大麦を40%(W/W)吸水させ、40分間
蒸した後、40℃まで放冷後、1次仕込みに加えた。酵
母(TK−2)は、2%YPD培地10mlで前培養
し、その全量10ml(酵母数が2×109個)を1次
仕込みに添加した。発酵温度は1次仕込み、2次仕込み
とも25℃とした。かくして大麦焼酎を製造した。その
際の発酵経過を、仕込み容器を含めた重量を毎日測定し
て炭酸ガスの減少量を求めることにより調べた。また、
発酵終了後のアルコール濃度を国税庁所定分析法注解に
従い浮ひょう法で調べた。更に、原料トン当りのアルコ
ール収得量をもろみ容量とアルコール濃度を乗じて算出
した純アルコールを原料使用量で除して求めた。
【0044】本実施例において調べた発酵経過を図1に
グラフ化して示した。また本実施例における発酵終了後
のグリセロール濃度及び原料トン当りのアルコール収得
量を表13に示した。
【0045】実施例2 サッカロマイセス セレビシエTK−2を用い、米製焼
酎の製造を行った。仕込みの割合は表14に示す通りと
した。原料としては、精米(70%精白)を用いた。1
次仕込みは以下に述べた方法で製造した米麹(原料米と
して300g)水360ml及び酵母(TK−2)を用
い、5日間発酵させた。また、2次仕込みは1次仕込み
で製造したもろみに水1140ml、蒸米(原料として
700g)を加えて12〜17日間発酵させた。
【0046】麹の製造は米を35%(W/W)吸水さ
せ、40分間蒸した後、40℃まで放冷し、米kg当り
1g量の白麹菌を接種し、38℃、RH95%で24時
間、32℃、RH92%で20時間で行った。蒸米は米
を35%(W/W)吸水させ、40分間蒸した後、40
℃まで放冷後、1次仕込みに加えた。酵母(TK−2)
は2%YPD培地10mlで前培養し、その全量10m
l(酵母数が2×109個)を1次仕込みに添加した。
発酵温度は1次仕込み、2次仕込みとも25℃とした。
その際の発酵経過を仕込み容器を含めた重量を毎日測定
して炭酸ガスの減少量を求めることにより調べた。ま
た、発酵終了後のアルコール濃度を国税庁所定分析法注
解に従い浮ひょう法で調べた。更に、原料1トン当りの
アルコール収得量をもろみ容量とアルコール濃度を乗じ
て算出した純アルコールを原料使用量で除して求めた。
【0047】本実施例において調べた発酵経過を図2に
まとめてグラフ化して示した。また本実施例における発
酵終了後のグリセロール濃度及び原料1トン当りのアル
コール収得量を表13にまとめて示した。
【0048】実施例1及び2の結果から明らかなよう
に、上述した新規な醸造用酵母、即ち、サッカロマイセ
ス セレビシエTK−2を使用する本発明によれば、従
来の焼酎製造法による場合よりも、原料1トン当りのア
ルコール収得量が向上し低コストで良好なアルコール飲
料を製造することができることが理解される。
【0049】
【実施例3及び比較例3】
【0050】実施例3 実施例1において製造した発酵終了後の大麦焼酎もろみ
を単式蒸留し、官能検査試験を行った。官能検査試料に
は、単式蒸留後の原酒をアルコール度数25%に調整し
たものを用いた。また評価については、12名のパネラ
ーによる、香り、味、総合についての5点評価法(1:
優、3:可、5:不可)で行った。
【0051】比較例3 醸造用酵母としてBAW−6を用いた以外は、実施例1
と同様にして製造した発酵終了後の大麦焼酎もろみを単
式蒸留し、実施例3におけると同様の方法で官能検査試
験を行った。
【0052】
【評価】実施例3及び比較例3のそれぞれにおいて調べ
た官能検査試験の結果を表15にまとめて示した。官能
検査の結果、香り、味、総合のすべてにおいて、TK−
2を用いたもののほうが、よいと評価された。また、パ
ネラーの評価からTK−2を用いた場合、BAW−6を
用いるよりも、さらに香味豊かな焼酎が得られることが
判った。このように香味が豊かになる理由は、TK−2
を用いることにより増加する、もろみ中のグリセロール
濃度と関係があるものと思われる。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】
【表6】
【0059】
【表7】
【0060】
【表8】
【0061】
【表9】
【0062】
【表10】
【0063】
【表11】
【0064】
【表12】
【0065】
【表13】
【0066】
【表14】
【0067】
【表15】
【0068】
【発明の効果の概要】新規な醸造用酵母、即ち、サッカ
ロマイセス セレビシエTK−2を使用することによ
り、従来の焼酎製造におけるよりも原料1トン当りのア
ルコール収得量を向上させ、低コストでアルコール飲料
を製造することができ、従来よりグリセロール生産性が
向上することから香味豊かな焼酎を製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】25℃の発酵温度での、大麦焼酎の製造におけ
る発酵状態を示す発酵曲線である。
【図2】25℃の発酵温度での、米焼酎の製造における
発酵状態を示す発酵曲線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高下 秀春 大分県宇佐市大字山本2231−1 三和酒類 株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サッカロマイセス セレビシエTK−2
    (生工研菌寄第P−13831号)をアルコール発酵用
    培地に接種してアルコール発酵を行うことを特徴とする
    酒類の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2009528022A (ja) * 2006-03-01 2009-08-06 サントリーホールディングス株式会社 グリセロール3リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子及びその用途
ES2356011A1 (es) * 2009-08-31 2011-04-04 Consejo Superior De Investigaciones Cientificas (Csic) Microorganismo fermentador productor de altas concentraciones de glicerol y sus aplicaciones en la producción de bebidas alcohólicas/vino.

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JP2009528022A (ja) * 2006-03-01 2009-08-06 サントリーホールディングス株式会社 グリセロール3リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子及びその用途
ES2356011A1 (es) * 2009-08-31 2011-04-04 Consejo Superior De Investigaciones Cientificas (Csic) Microorganismo fermentador productor de altas concentraciones de glicerol y sus aplicaciones en la producción de bebidas alcohólicas/vino.

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