JP3846623B2 - 桜の花から分離した酵母及びその取得方法並びに該酵母を用いた清酒その他の飲食品の製造方法 - Google Patents

桜の花から分離した酵母及びその取得方法並びに該酵母を用いた清酒その他の飲食品の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、桜の花から分離され、甘くフルーティーな香りを持つ清酒醸造用酵母及びその取得方法並びに清酒その他の飲食品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種アルコール飲料は、各々要求される性質が異なることからその製造に用いられる醸造用酵母は、その製造するアルコール飲料に適したもの、例えば清酒には清酒酵母、ビールにはビール酵母等が選択され使用されている。
近年、清酒の消費は長期低落傾向にあり、最も消費された1970年代の60% 程度にまで減少しているが、これは清酒の仕込み配合等が旧態依然であり、消費者の嗜好の変化に十分に対応しきれていないことや、清酒の殆どのものが、既存の醸造協会系酵母を使用して製造され、その個性が無くなっていること、さらには飲酒時のアルコール度数が他の酒類に比べて高いことなどがその要因として考えられる。
また、酵母を使用して得られる飲食品、特には発酵飲食品、例えば、ワイン、ビール、清酒などのアルコール含有飲料、味噌、醤油、酢などの発酵調味料、パンなどは、その使用される酵母の産生する香気成分、例えば、エステル類やアルコール類により、それらが有する香りの特性が決定され、それにより発酵生産物の品質に大きな影響を与えていると考えられている。したがって、それら香気成分を産生する性状により、得られた製品の香気特性が大きく異なることとなり、得られた製品品質に大きく影響することとなり、酵母を利用する産業にとって如何なる酵母を得てそれを利用するかは重要な課題となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、現代的な嗜好に適合した新たな清酒用酵母の開発が求められている。また、そうした酵母は優れた香りや味の飲食品の製造に有用と考えられる。例えば、日本酒の香りには、日本酒らしい香り「基調香」と、「上立香」及び「含み香」とがある。「上立香」は盃に鼻を近づけるとふわっと香る果実のような、そして花のような香を言い、吟醸香が代表的なものである。「含み香」は、口の中に入れたとき口中に広がる落ちついた香で、揮発性の弱い成分で構成されている。日本酒の香りの成分は300 種類近くが報告されており、主な香り成分は上記したように高級アルコール類、エステル類などの系統に分けられているが、それら含まれる成分の微妙な調和の上により優れると評価される清酒が生まれている。
最近では、食生活の変化などに伴い、フルーティーな香りを持った飲食品、特にはワイン、ビール、清酒などのアルコール含有飲料、味噌、醤油、酢、漬物などの発酵調味料、パン、菓子などが好まれている。特に、清酒などにおいて、さわやかな果物様の高貴で好ましい香りをもつアルコール含有飲料、さらには食品材料などが好まれる傾向にあるので、こうした嗜好に適した酵母の開発が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意研究の結果、日本を代表する桜の花から清酒製造用の酵母としても利用でき且つ新規な特性を持つ酵母、すなわち、酵母サッカロミセス セレビッシエ( Saccharomyces cerevisiae )やまぐち・桜酵母(特許生物寄託センター受託番号FERM P−18560)株を分離することに成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
〔1〕桜の花の花びらより採取された酵母を、乳酸酸性条件下の酵母培養培地を使用して、この培地上でアルコール濃度を段階的に高めていって生育していく株を分離し、この分離株を米糖化液を培地に使用して培養し、生育旺盛で且つ高濃度のアルコールを生産する酵母サッカロミセス セレビッシエ( Saccharomyces cerevisiae )やまぐち・桜酵母(特許生物寄託センター受託番号FERM P−18560)株を選択することを特徴とする桜の花から分離した前記酵母の取得方法;
〔2〕桜の花の花びらより採取された酵母を、乳酸酸性条件下の酵母培養培地を使用して、この培地上でアルコール濃度を段階的に高めていって生育していく株を分離し、この分離株を米糖化液を培地に使用して培養し、生育旺盛で且つ高濃度のアルコールを生産する株を選択することによって、桜の花の花びらから分離された酵母から選択され、そして酢酸の生成が少なく且つ甘くフルーティーな香りを持つ清酒を醸造することができることを特徴とする、酵母サッカロミセス セレビッシエ( Saccharomyces cerevisiae )やまぐち・桜酵母(特許生物寄託センター受託番号FERM P−18560)株;
【0005】
〔3〕上記項〔2〕記載された酵母を用いて醸造することを特徴とする清酒の製造方法;
〔4〕請求項2に記載された酵母を用いことを特徴とするフルーティーな芳香を持つ飲食品の製造方法を提供する。
【0006】
本発明のその他の目的、特徴、優秀性及びその有する観点は、以下の記載より当業者にとっては明白であろう。しかしながら、以下の記載及び具体的な実施例等の記載を含めた本件明細書の記載は本発明の好ましい態様を示すものであり、説明のためにのみ示されているものであることを理解されたい。本明細書に開示した本発明の意図及び範囲内で、種々の変化及び/又は改変(あるいは修飾)をなすことは、以下の記載及び本明細書のその他の部分からの知識により、当業者には容易に明らかであろう。本明細書で引用されている全ての文献は、説明の目的で引用されているもので、それらは本明細書の一部としてその内容はここに含めて解釈されるべきものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
自然界の花にはそれぞれ酵母が付着していることが知られている。そこで、日本を代表する花「桜」を対象として、桜の花から清酒醸造に適した酵母を分離することを行った。先ず、それぞれの桜の木から1本あたり5〜6輪の花を採取する。桜の花に付着する酵母は、次に培養プレート上で培養を繰り返す。培地には、乳酸を添加して酸性条件とし、より高いアルコール濃度を与えるものを選別する。徐々により高いアルコール濃度を与えるものを分離することができた。例えば、山口県宇部市阿知須町の桜の木(ソメイヨシノ)の花びらから分離され、「やまぐち・桜酵母」と命名された酵母では、花から採取されてから一年目の培養では、アルコール濃度は1〜2%と低かったが、二年目では、アルコール濃度は5%から徐々にその濃度が上がり、10%の濃度で生育するようになった。桜の花から該酵母を分離するにあたっては、乳酸酸性下の培地を使用して、アルコール濃度を段階的に高めていることなどをする必要があった。
【0008】
かくして、桜の花の花びらより採取された酵母を、乳酸酸性条件下の酵母培養培地を使用して、この培地上でアルコール濃度を段階的に高めていって生育していく株を分離し、この分離株を米糖化液を培地に使用して培養し、生育旺盛で且つ高濃度のアルコールを生産する株を選択することにより、清酒醸造に適し且つ桜の花より分離された酵母が得られる。得られた分離株を清酒醸造用酵母として清酒を製造することにより、有機酸の生成が少なく且つ甘くフルーティーな香りを持つ清酒が得られる。ここに得られる酵母のうち、最も優れた性状を有すると評価され、「やまぐち・桜酵母」と命名された酵母は、
(1) 既存の清酒酵母に対して無害(キラー因子を持たない);
(2) 発酵の至適温度は、15〜20℃であり、既存の清酒酵母よりも高い;
(3) アルコールの生成速度は、既存の清酒酵母とほぼ同じ程度である;
(4) 有機酸の生成が少ない;
(5) 官能評価で発酵により甘くフルーティーな香りを生産する;
といった特性を示す菌株であり、優れた味わいを持つ清酒を製造可能な菌株である。該酵母株は、米糖化液を使用しての発酵において、生育旺盛で且つ高濃度のアルコールを生産する。
【0009】
本発明により提供される、桜の花から分離した新規微生物は、下述するサッカロミセス セレビッシエ(Saccharomyces cerevisiae)に属する菌株である。
即ち、(i) 古川、秋山の方法(古川敏郎、秋山裕一:農化, 37, 398(1963))に従ってTTC 染色性試験、即ち菌体を適当に希釈し(1プレートに約200 程度となるよう)、TTC 下層培地に30℃で2日間プレート培養したコロニー上へ、TTC 寒天を溶解後45℃程度にしてから静かに重層し、固まった後30℃に2〜3時間放置し、コロニーの染色性を観察したとき、ピンク色を示し、且つ
(ii)溝口、藤田の方法(溝口晴彦、藤田栄信:醗工, 59, 185(1981))に従ってD.C.染色性試験、すなわち菌体を適当に希釈し(1プレートに約200 程度となるよう)、TTC 下層培地に30℃で2日間プレート培養したコロニー上へ、上層用軟寒天を溶解後45℃程度にしてから静かに重層し、固まった後室温に30分放置し、コロニーの染色を観察したとき、白色を示すことにより識別され、さらに遺伝子解析により「やまぐち・桜酵母」の同定を行い、28 rRNA 遺伝子 (rDNA) D1/D2 領域塩基配列を決定し、両者相互の比較 DNAデータベース (GenBankTM) での相同性検索を行った結果、当該さくら酵母の帰属分類群が、サッカロミセス セレビッシエであった。これらの解析から、サッカロミセス セレビッシエに属する新菌株である。
【0010】
該「やまぐち・桜酵母」と命名された酵母は、醸造用酵母(サッカロミセス セレビッシエ)であって下記の菌学的性質を有する菌株、すなわち
(a) YM培地を用い、30℃で2日間培養したときの菌の形態:
(1) 栄養細胞の大きさ:4〜8μm
(2) 栄養細胞の形状:卵型
(3) 増殖の形態:出芽
(b) YM寒天培地を用い、30℃で2日間培養したときのコロニーの形態:
(1) 形態:円
(2) 隆起:凸円状
(3) 周縁:円滑
(4) 大きさ(直径):2〜3mm
(5) 色調:白色で不透明
(6) 表面:円滑で光沢あり
(c) 炭素源資化性:
グルコース、ガラクトース、シュクロース、D-マルトース、トレハロース、ラフィノース、イヌリン、マンノース、エタノール、乳酸、フラクトース及びアラビノースは資化する,セロビオース、ラクトース、メリビオース、メレヂトース、スターチ、α−メチルグルコシド、D-キシロース、D-リボース、L-ラムノース、グリセロール、メソ−エリスリトール、D-ソルビトール、D-マンニトール、サリシン、コハク酸、クエン酸及びイノシトールは資化しない,
(d) ビタミン要求性:パントテン酸カルシウム及びビオチンについては要求性があるが、ピリドキシン、イノシトール、チアミンについては要求性がない,
(e) 耐塩性:18%の塩化ナトリウムを含む2%YPD 寒天培地において成育可能である。
【0011】
本発明の酵母の培地としては、炭素源、窒素源、無機イオン、さらに必要に応じ有機微量栄養素を含有する通常の培地が使用できる。炭素源としては、資化可能な炭素化合物またはこれを含有するものであればよく、例えば、グルコース、ガラクトース、フラクトース、マンノース、シュクロース、デンプン加水分解物、果汁、セルロース分解物などの炭水化物が良好に用いられる。窒素源としては、資化可能な窒素化合物またはこれを含有するものであればよく、例えば、硫安、カザミノ酸、ペプトンなどが使用される。また、リン酸、鉄、カリウム、マグネシウム、亜鉛、マンガン、銅、カルシウムなどの無機塩類を適宜使用することができる。さらに必要に応じ菌の生育に必要なアミノ酸、ビオチン、リボフラビン、ピリドキシン、ニコチン酸、パントテン酸、葉酸、チアミンなどのビタミン類などを培地に添加して用いることができる。例えば、麦芽汁培地、麦芽汁寒天培地、YM寒天培地(酵母エキス、麦芽エキス、ペプトン、グルコース、寒天、蒸留水、pH 5〜6)、PGY 培地(酵母エキス、ペプトン、グルコース、蒸留水、pH 5〜6)、V-8 ジュース培地(V-8 ジュース、圧搾パン酵母、KOH 、寒天、蒸留水)、ゴロドワ(Gorodkowa) 寒天培地(グルコース、ペプトン、NaCl、寒天、蒸留水)などが挙げられる。
【0012】
特に好適な培地は、酵母エキス、ポリペプトン、グルコースなどよりなる培地が挙げられる。また、培地中に、乳酸を添加して、本酵母を優先的に保持しておくことも好ましい。この場合乳酸は、培地中に、例えば1 μg/ml〜250 mg/ml 、好ましくは200 μg/ml〜50 mg/ml添加しておくことができる。培養は、温度10〜40℃、好ましくは15〜37℃で、pH3.0 〜7.0 、好ましくは3.5 〜6.0 で行われる。酵母の培養は、震盪培養、通気培養、攪拌培養、静置培養などの好気的、嫌気的培養など適宜好ましい方法を選択して行うことができる。
【0013】
本発明の酵母を用いてフルーティーな芳香を持つ清酒などのアルコール含有飲料を製造する場合、酵母は予め前培養しておくことが好ましい。例えば、寒天斜面培地などに保持されている酵母は、適当な液体栄養培地で静置培養され、それを酵母源とされることができる。清酒製造などでは、例えばもろみの約7%にあたる米と麹を用い酒母の製造がなされる。発酵の原料としては、糖質を含有するもの、セルロース質あるいはデンプン質のもの、例えば、サトウキビやこれから採った糖蜜、サツマイモ、ジャガイモ、トウモロコシ、キャサバ、テンサイなど、果物あるいは野菜の汁、例えば、麦芽汁、ブドウ、リンゴ、マルメロ、グレープフルーツ、オレンジ、ミカンなどの柑橘類、カリン、ナシ、西洋ナシ、ビワ、アンズ、ウメ、カキ、サクランボ、スモモ、ナツメ、モモ、ネクタリン、イチジク、キイチゴ、グミ、ザクロ、キウイフルーツ、マンゴー、バナナ、パインアップル、パパイヤ、グアバ、ヤシなどの果汁、穀物、例えば、米、小麦などから調整されたもろみなど、小麦粉を主として含むもの、例えば、パン生地、菓子パン生地、饅頭生地などが挙げられる。穀物、例えば、米、小麦など、ジャガイモ、サツマイモなどのイモ類などに含まれるセルロース質あるいはデンプン質のものを利用する場合、それらセルロース質あるいはデンプン質のものを予め発酵可能な糖類に変換しておくことが好ましい。清酒用のもろみは特に好ましく用いられる。
【0014】
アルコール含有飲料を製造する場合などでは目的とする飲料の種類に応じ、酒税法及び酒税法施行令や規則などの法令に定められた原料を用いることが好ましい。例えば、清酒では、米、麦、ヒエ、アワ、トウモロコシ、コウリャン、キビ、及びこれらから得られる糖質を用いることができる。糖質は酵母によりそのまま発酵しうるが、デンプン質、セルロース質などのものはまず液化酵素、糖化酵素などにより発酵可能な糖質に転化された後、本酵母の作用を受け発酵せしめられる。このような酵素源としては当該分野で公知のもののうちから選択して用いることができ、例えば、麦芽、麹などに含まれるもの、乳酸菌、糸状菌、例えば、アスペルギルス オリゼー(Aspergillus oryzae)などの麹生産菌などが生産するもの、α−アミラーゼ、グルコアミラーゼ、ジアスターゼ、セルラーゼ、プロテアーゼ、ラクターゼなどの酵素などを挙げることができる。醸造は、所望製品により異なるが、例えば、清酒では温度5 〜20℃、好ましくは10〜20℃で行われる。
【0015】
例えば、清酒では、まずもろみの約7%にあたる蒸米と麹を用い酵母の培養物たる酒母の製造がなされる。次に炭素源とする原料、水及び無機塩類を温度管理のできるタンクに仕込み、酒母を添加して発酵を開始する。一般に清酒、焼酎などの製造では、発酵の始めに炭素源の一部を仕込み、発酵に伴い残りの炭素源を追加していく段仕込みが行われる。もろみの製造は、清酒では、おおよそ約15℃を中心に約10℃〜約18℃で管理されるが、より低温で処理し香りを重視した方法を採ることもできる。もろみの発酵は、約15日〜45日程度で終了されるのが一般的である。焼酎製造では、清酒よりやや高い温度で処理され、かつもろみの期間も短縮できる。もろみは発酵が順調に進むように攪拌することもできるし、その温度も各段階に応じて変化調整することができる。
【0016】
清酒では、こうして得られたもろみは圧搾濾過などにより酒粕と分離されて原酒となる。本発明の酵母を用いて得られるフルーティーな芳香を持つアルコール含有飲料としては、ビール、ワイン、サイダー、清酒、老酒、紹興酒など、また発酵製品をさらに蒸留して得られるウイスキー、ブランデー、焼酎、ジン、テキーラ、ウォッカ、その他の酒類などが挙げられる。特に好ましいものとしては清酒が挙げられる。果実から得られる果汁、例えば、ブドウ果汁、ミカン果汁を利用すれば、ワインが得られる。パンの製造には、酵母が用いられ、得られる製品の風味は使用する酵母の産生する香気成分に大きな影響を受けている。パン生地は、小麦粉を主な原料とし、食塩、油脂、水に、酵母を加えて形成される。必要に応じ、砂糖、脱脂粉乳、製パン用改良剤(フード)、卵、その他調味剤などが配合されてよい。
【0017】
代表的な製パン法としては、直捏法と中種法が挙げられる。パン生地の配合例としては、例えば、2kgの全小麦粉使用の場合の70%中種製パン法では、小麦粉70重量%、酵母2.2 重量%、フード0.1 重量%及び水43重量%を中種とし、約24℃で捏ね、次に小麦粉30重量%、砂糖5重量%、食塩2重量%、油脂5重量%、脱脂粉乳3重量%及び水28重量%の本捏とするなどが挙げられる。この他、中華饅頭、酒饅頭などの和菓子、中華料理材料の製造に利用できる。また調味料、発酵飲料などの製品の風味はその使用する酵母の産生する香気成分に大きな影響を受けている。焼肉のタレは、例えば、薄口醤油20重量%、砂糖10重量%、味噌5重量%、白ゴマ0.5 重量%、水63.5重量%、そして酵母1重量%を含むといった組成を有する。また、漬物、食酢、例えば、米酢、リンゴ酢、ワインビネガーなど、ミリン製造などにも応用できる。本発明の酵母を利用する際、酵母は固定化して用いることもできる。酵母の固定化は、通常当該分野で一般的に用いられている方法によることができるが、例えば、アルギン酸カルシウムゲル法(「バイオリアクターの応用技術、−固定化生体触媒の製法と利用−」、19頁、シーエムシー発行、1986年)などが挙げられる。
【0018】
【実施例】
以下に実施例を掲げ、本発明を具体的に説明するが、この実施例は単に本発明の説明のため、その具体的な態様の参考のために提供されているものである。これらの例示は本発明の特定の具体的な態様を説明するためのものであるが、本願で開示する発明の範囲を限定したり、あるいは制限することを表すものではない。本発明では、本明細書の思想に基づく様々な実施形態が可能であることは理解されるべきである。
全ての実施例は、他に詳細に記載するもの以外は、標準的な技術を用いて実施したもの、又は実施することのできるものであり、これは当業者にとり周知で慣用的なものである。
【0019】
実施例1:
山口県内の桜の木(延べ50本)の花びらを対象に、グルコースと麹を使用してそれを培地とし、発酵を行った。アルコール生成量の多いものを選択した。
桜の花びらは一本の木当たり5〜6輪を摘んで使用した。花びらは滅菌水で洗ってそこに付着している菌を採取する。採取された菌は、次にYPD 培地(酵母エキス1%、ポリペプトン2%、グルコース2%)5ml で30℃にて24時間培養した。菌体を遠心分離で集菌した後、滅菌水で2回洗浄した。次いで、適宜希釈し、乳酸(5 mg/ml) を含む YPM寒天平板培地(酵母エキス1%、ポリペプトン2%、アルコール1%、寒天2%)に塗布した。これを20℃で2日間培養し、生育の早い株を分離した。この分離株は、次に、米糖化液(しょ糖度8%)に植菌し、30℃で2日間培養後、10 ml の該培養液をアルコール及び乳酸添加米糖化液(しょ糖度11.5%)400 mlに加えた。これを20℃で7日間培養し、菌体を遠心分離後、培養液のアルコール濃度及びエキス分を測定し、アルコール生産性が優れた株の選択を行った。
【0020】
こうして得られた酵母株について発酵試験を行い、発酵力及び産生香気成分の官能評価をした。先ずYEPD培地に、桜の花から得られた酵母株を接種し、30℃で24時間振とう培養した。こうして得られた前培養酵母液3 mlを麹エキス・α−麹培地(ファルコンチューブ入り麹エキス(Be 6.0) 20 ml及びα−麹8 g)に接種し、30℃で10日間培養した。重量減少から発酵力の強いものを15株選抜した。発酵生成物を専門家パネラーによる官能試験にかけた。官能試験の結果すべてフルーティーで好ましい香気を持つとの評価を得たものを選抜した。
ここに得られる酵母のうち、最も優れた性状を有すると評価されたものを「やまぐち・桜酵母」と呼称する。この株は、米糖化液に生育旺盛で高濃度にアルコール (17%)を生産する。
「やまぐち・桜酵母」株と各種協会酵母との培養液の分析値を表1に示す。
【0021】
【表1】
Figure 0003846623
【0022】
この結果から明らかなように、桜の花から分離された酵母「やまぐち・桜酵母」は他の酵母に比べて特に酢酸の生成が極端に少なく、このことは酸度が低いことにも連動しており、清酒としてふくらみがあり、甘く感じる要因である。清酒用酵母としてユニークなものであることが判る。
【0023】
実施例2:
実施例1で分離選択されて得られた「やまぐち・桜酵母」株及び市販清酒酵母株について総米 200 gを用いての小仕込試験を行い、発酵力及び産生する香気成分などを専門家パネラーによって官能評価をした。この試験に用いた仕込配合を表2に示す。
【0024】
【表2】
Figure 0003846623
【0025】
酒母には、ボーメ6の麹エキスに各酵母を植菌し、30℃で2日間培養した培養液30 ml とした。この分、汲水をつめる。この仕込配合のもと、10℃一定として20日間醸造した。重量の減少、アルコール、総酸度、アミノ酸度と専門家パネラーによる官能評価の結果を表3に示す。
【0026】
【表3】
Figure 0003846623
【0027】
清酒製造にあたっては、高温経過の発酵をとり、仕込み水の使用量を増やすとよいなどの特性が認められ、ほのかな香りの中に甘さと酸味が調和しているものが得られるとの評価が得られた。
【0028】
実施例3:
実施例1で分離選択されて得られた「やまぐち・桜酵母」株につき仕込醸造試験を行った。総米 100 kg を用いた。この仕込試験に用いた仕込配合を表4に示す。
【0029】
【表4】
Figure 0003846623
【0030】
酒母歩合7%、麹歩合20%、汲水歩合135 %で、乳酸は汲水100 リットル当たり300 ml添加する。醸造工程の概略を図1に示す。米は山口県産の新米で精白は50%としたものを用いた。洗米は吟醸用洗米機を用いて行った。洗米の手順は、先ずステンレスのザルに米5キログラムを計量して入れ、水を張った半切れ中に浸漬し、手で軽く攪拌する。90秒後水から上げて、洗米機にかけ、20秒運転する。停止後続いて200 リットル/分の水で掛け水し、再び20秒洗米機にかけ運転する。停止後続いてさらに200 リットル/分の水で60秒掛け水した後、目的の吸水率になるまで浸漬する。蒸しの工程は、ホリケン社製の吟醸こしきG-100 型を用いて40分間蒸しを行った。製麹は、麹室で箱麹法により行った。はぜ回り3〜4割程度のつきはぜタイプのものとした。酒母は、それぞれのタンクで温度制御のできる酒母タンクで普通速醸、12日目使用とした。
【0031】
仕込みは300 リットル容の温度制御醪タンクで、初添え15℃、仲添え8℃、留添え6℃を目標に仕込みを行った。後半は切れが鈍り、最終的に40日〜43日の長期醪になった。上槽は、320 リットル容の油圧の自動絞り機を用い、念入りに洗浄した酒袋を用い、1本の醪を数回に分けて搾った。得られた清酒原酒について香気成分などの分析を行った。ガスクロマトグラフィーは島津製GC-14A、カラムはDB-WAX 0.32 mm×30 Mを用い、カラム温度85℃、注入温度250 ℃、検出器はFID 、検出温度250 ℃、キャリアガスHeで、30 ml/min.、スプリット比10:1の条件で行った。試料の調製は、10 ml 容ガラスバイアルに、試料の清酒を0.8 mlずつサンプリングし、内部標準液を0.1 ml加えた後、セプタムを穴あきアルミキャップで密栓し、50℃で30分間加温後、予め70℃に保温しておいた5 ml容シリンジで1 ml注入した。
【0032】
【表5】
Figure 0003846623
【0033】
表5に示す官能検査は5点法(1:優、3:可、5:不可)で行い、パネラー11名の平均値で示した。
この結果、「やまぐち・桜酵母」株で醸造した清酒は、清酒の香気成分の中で特に重要な成分とされている酢酸イソアミルやカプロン酸エチルの含有量が多く、官能的にもフルーティーな香りが強く認められる新しいタイプの清酒となった。また、清酒中の有機酸の主成分であるコハク酸含量が抑えられ、官能的にさわやかな風味の清酒となった。
【0034】
Figure 0003846623
【0035】
いずれも官能試験でフルーティーで香りが優れ、すっきりしたタイプの酒に仕上がっていると評価された。甘口でワインに似た飲み心地の清酒と評価される。また、比較的さっぱりしたもの、適度な酸味があり、深みがあると評価されるものが得られていた。酵母「やまぐち・桜酵母」株は、平成13年10月11日から茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(旧住所表記:茨城県つくば市東1丁目1番3号) (郵便番号 305-8566)の独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, International Patent Organism Depositary: IPOD)(旧名称:経済産業省産業技術総合研究所生命工学工業技術研究所(NIBH))に寄託されて保管されている(受託番号 FERM P-18560)。
【0036】
実施例4:
実施例1で分離され、「やまぐち・桜酵母」と命名された菌株の菌学的性質(形態的性質及び生理学的性質)について観察した。
4-(1).形態学的性質
YM培地を用い、当該酵母菌体を30℃の温度で2日間静置培養し、得られたものについて光学顕微鏡で観察した。観察結果から明らかなように、いずれの栄養細胞もその大きさは4〜8μm で卵型であった。そしてまたYM寒天培地上ではいずれの菌株もつやのある白色のコロニーを形成した。
【0037】
a. TTC染色性
古川、秋山の方法(古川敏郎、秋山裕一:農化, 37, 398 (1963)) に従って試験した。
即ち、菌体を適当に希釈し(1プレートに200 程度となるよう)、下層培地に30℃で2日間プレート培養したコロニー上へ、TTC 寒天を溶解後45℃程度にしてから静かに重層し、固まった後30℃に2〜3時間放置し、コロニーの染色状況を観察した。協会7号、協会 901号は赤く染色したが、当該酵母はピンクであった。
b. D.C.染色性
溝口、藤田の方法(溝口晴彦、藤田栄信:醗工, 59, 185 (1981)) に従って試験した。
即ち、菌体を適当に希釈し(1プレートに約200 程度となるよう)、TTC 下層培地に30℃で2日間プレート培養したコロニー上へ、上層用軟寒天を溶解後45℃程度にしてから静かに重層し、固まった後室温に30分放置しコロニーの染色状況を観察した。当該酵母は白色であった。
【0038】
以上の菌学的性質の観察から、本菌、即ち、「やまぐち・桜酵母」は、従来の酵母から客観的に区別されるものであることが判明し、本発明者らは、これを新菌と認定した。さらにこれらの性質は、20代にわたる継代培養を行っても維持されて、本菌、即ち、「やまぐち・桜酵母」の独特の性質である。
4-(2).アルコール耐性
本菌株のアルコール耐性を調べた。
即ち、10 ml のYPD 培地で30℃、2日間静置培養した各酵母洗浄菌体を、エタノール濃度が 8, 11, 14%で、グルコース濃度が1%である、0.1 M 酢酸緩衝液(pH4.3) のそれぞれ6 ml中に懸濁して、30℃で3日間自己消化を行い、生存率を測定した。その結果を表6に示した。
【0039】
【表6】
Figure 0003846623
【0040】
本発明は、前述の説明及び実施例に特に記載した以外も、実行できることは明らかである。上述の教示に鑑みて、本発明の多くの改変及び変形が可能であり、従ってそれらも本件添付の請求の範囲の範囲内のものである。
【0041】
【発明の効果】
本発明では、桜の木の桜の花から分離選択された酵母から、バランスよい香気と適度なバランスの口当たりの清酒を生成する酵母を分離育種する方法が提供される。この方法で得られた酵母を用いて従来にないユニークな特性を持ち、吟醸香の豊かな清酒を含めた酒類及び飲食品を製造することができる。
本発明の新規な桜の花の酵母を用いれば、高貴で好ましい香りであり、非常に上品な芳香の製品、特には清酒などのアルコール含有飲料を与えることのでき、フルーティーな香りを持った飲食品、特にはワイン、ビール、清酒などのアルコール含有飲料、味噌、醤油、酢、漬物などの発酵調味料、パン、菓子など、特に、清酒などにおいて、高貴で好ましい香りをもつ飲食品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】仕込醸造工程の概説図

Claims (4)

  1. 桜の花の花びらより採取された酵母を、乳酸酸性条件下の酵母培養培地を使用して、この培地上でアルコール濃度を段階的に高めていって生育していく株を分離し、この分離株を米糖化液を培地に使用して培養し、生育旺盛で且つ高濃度のアルコールを生産する酵母サッカロミセス セレビッシエ( Saccharomyces cerevisiae )やまぐち・桜酵母(特許生物寄託センター受託番号FERM P−18560)株を選択することを特徴とする桜の花から分離した前記酵母の取得方法。
  2. 桜の花の花びらより採取された酵母を、乳酸酸性条件下の酵母培養培地を使用して、この培地上でアルコール濃度を段階的に高めていって生育していく株を分離し、この分離株を米糖化液を培地に使用して培養し、生育旺盛で且つ高濃度のアルコールを生産する株を選択することによって、桜の花の花びらから分離された酵母から選択され、そして酢酸の生成が少なく且つ甘くフルーティーな香りを持つ清酒を醸造することができることを特徴とする、酵母サッカロミセス セレビッシエ( Saccharomyces cerevisiae )やまぐち・桜酵母(特許生物寄託センター受託番号FERM P−18560)株。
  3. 請求項2に記載された酵母を用いて醸造することを特徴とする清酒の製造方法。
  4. 請求項2に記載された酵母を用いことを特徴とするフルーティーな芳香を持つ飲食品の製造方法。
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