JPH07115536B2 - 光学情報記録部材 - Google Patents

光学情報記録部材

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JPH07115536B2
JPH07115536B2 JP60169607A JP16960785A JPH07115536B2 JP H07115536 B2 JPH07115536 B2 JP H07115536B2 JP 60169607 A JP60169607 A JP 60169607A JP 16960785 A JP16960785 A JP 16960785A JP H07115536 B2 JPH07115536 B2 JP H07115536B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕本発明は、熱等を利用する光学的情報の
記録再生を行なう光学情報記録部材に関するものであっ
て、その目的とするところは光学的情報の記録および消
去の繰り返し特性がすぐれ、かつ消去率の経時変動も少
く、情報信号を高速度かつ高密度に記録、再生すること
のできる光学情報記録部材を提供することにある。
レーザ光を利用する光ディスクには記録再生が1回のみ
の追記型と、記録した信号を消去して繰返して使用する
ことの可能な書き変え可能型とがあるが本発明は後者の
書き換え可能型に属する。本発明者らは先にTe−TeO2
非晶質状態と結晶質状態との間の相転移による反射率の
変化を信号とする方式を提案した。また、相転移を利用
した書き換え可能な記録膜としてのTe−TeO2に対し、各
種の添加物(Sn、Ge、Bi、In、Pb、Tl、Seなど)を添加
することも行なわれており、これらはC/Nが高く耐湿性
のすぐれた記録膜がえられることを明らかにしている。
ところで酸化物を含む上記記録膜には以下述べるような
欠点がある。書き換え可能な光ディスクにおいてはTe−
TeO2の結晶質状態で消去が行なわれ、非晶質状態で記録
が行なわれる。この結晶質と非晶質との間の相転移はレ
ーザ光による除冷と急冷の条件変化によって行なわれ
る。すなわち、レーザ光による加熱後、除冷によって結
晶質になり、急冷によって非晶質となる。したがって、
記録、消去の繰返しによって記録膜は結晶質状態と非晶
質状態の相転移が繰返される。この場合、記録膜に酸化
物が存在すると、膜の粘性が高いためにカルコゲン化物
の泳動性が少なくなり、膜組成の偏析が生じ易くなる。
さらに、酸化物は熱伝導率が低いのでレーザ光の入射側
と反対側との間で温度分布差を生じ、これがまた膜組成
の偏析の原因になる。以上の理由によって酸化物を含む
記録膜は記録、消去の繰返しによって特性が次第に変化
する欠点がある。本発明はこの欠点を解消する共に、カ
ルコゲン化合物よりなる従来の記録膜のC/N、消去率、
耐湿性および耐熱性などの諸特性を改善することを目的
とするものである。
〔発明の構成〕本発明の光学情報記録部材は、テルル
(Te)、ゲルマニウム(Ge)およびスズ(Sn)を主成分
として含み、これらの元素の割合がTe、Ge、Snをそれぞ
れ100at%の頂点とする3角座標図において座標(at
%)が、A(Te93Ge5Sn2)B(Te93Ge2Sn5)、C(Te68
Ge2Sn30)、D(Te52Ge18Sn30)、E(Te52Ge46Sn2)の
5点で囲まれた範囲内にある組成を有し、これにパラジ
ウム(Pd)コバルト(Co)およびクロム(Cr)より選択
された元素を副成分として含有する記録膜を有すること
を特徴とする。
記録膜にカルコゲン化合物を用いる試みは古く、Te−Ge
をはじめとして、これに、As、S、Si、Se、Sb、Biなど
を添加して特性を改良した例がある。これらカルコゲン
化物よりなる書き換え可能な記録膜は、一般に記録、消
去の繰り返しに対する安定性が悪い特徴がある。その理
由はTe、Geとその他の添加成分が数度の繰り返しによっ
て記録膜の相分離を生じ、初期と繰り返し後では記録膜
の構成成分が異なるからである。消去可能な記録膜で相
転移を利用する場合、通常、未記録、消去状態を結晶質
とし、記録状態を非晶質とする方法がとられる。この場
合、記録はレーザ光で、記録膜を溶融させ急冷によって
非晶質にするのであるが、現在の半導体レーザはパワー
に限界があるので融点の低い記録膜が、記録感度が高い
ことになる。そのために上述のカルコゲン化物よりなる
記録膜は記録感度を向上させるために、できるだけ融点
の低い組成すなわち、Teの多い膜成膜となっている。Te
が他の添加成分よりも多いことは繰り返し特性において
それだけ相分離が起こり易いことを意味する。したがっ
て融点を下げるために添加した過剰のTeをいかに固定し
て動きにくい組成にするかが、繰り返し特性や、ONR、
消去率の経時変動に大きな影響を及ぼすことになる。
本発明の特徴は上述の従来の組成Te−Ge−SnにPd、Co、
Crを添加して過剰のTeを固定することにある。過剰のTe
を固定する方法としてGe、Snの濃度を増加させ、量論的
なGeTe、SnTeとすることも可能ではあるが、Geの場合は
添加量が多くなると非晶質から結晶質への転移温度が高
くなり、記録、消去に大きなレーザパワーが必要とな
り、実用的でない。またSnの場合は量論に近いSnTe近傍
組成では、蒸着後は結晶質であり安定な非晶質状態がえ
られない。したがって本発明のように、Pd、Co、Crを添
加してTeを固定することが有益である。
次に本発明の作用を説明する。本発明においてTeは他の
元素と結合した状態で記録前後によって光学的濃度変化
を量する母材である。Geは、Teとの濃度化によって非晶
質、結晶質間の転移速度を支配する。すなわち、Geの濃
度が低い領域では(TeとGeのみの場合は、Geが50at
%)、非晶質として安定に存在するが濃度が高くなると
結晶質が安定となるため、一旦結晶質となったものを非
晶質化させることが困難となる。本発明のGe濃度は50at
%以下であるから、Geは膜の非晶質性を増大させること
に寄与する。Snの作用はGeと同様であるがSnがTeとで非
晶質性を増大させる領域は狭く、本発明の範囲ではむし
ろ結晶化を促進する。すなわち、GeとSnはTeに対する作
用は似ているが、Teとの濃度比によって、非晶質性が増
大したり、結晶質性が増大したりする。GeとSnの濃度が
高くなると記録膜は結晶質として安定するため、非晶質
から結晶質への転移は容易になるが、その逆は困難とな
る。したがって、このような材料は追記型材料(W/O材
料)に適している。しかし、このようなW/O材料でもレ
ーザパワーが強く、記録膜を充分に溶融させることが可
能であれば、消去可能なディスクとして使用することが
可能である。現在、我々が実用上入手できる半導体レー
ザは波長が830nmでパワーは30mw程度であり、Te、Ge、S
nの量論に近い組成(TeGe、TeSn)を溶融させることは
困難である。(融点が800℃程度)Te−Ge−Snの記録、
消去可能な領域は、Teが非常に多い領域(80at%以上)
にあるが、この領域の組成は転移温度が低く、熱的に不
安定であること、Teが過剰なため、繰り返しによって、
TeとTeGeあるいはTeSnに記録膜が相分離を起こしやすい
ことなど欠点を有している。本発明のPd、Co、Crはこの
過剰のTeをPdTe、CoTe、CrTeとして安定化させる作用を
有する。しかも熱的に不安定な過剰のTeを、PdTe、CoT
e、CrTeとして結合させているため、熱的に安定で、か
つ、記録、消去の繰り返しによって相分離を生ずること
なく、長期に亘って安定な記録膜を形成する。Pd、Co、
Crの添加量は、Ge、Snと結合した残りの過剰Teを固定す
るのに必要な量であって、Teの濃度の高い領域ではPd、
Co、Crの濃度も高い。
〔第1図の説明〕第1図は本発明の記録膜の主成分Te−
ge−Snの濃度を3角座標図で表わしている。同図におい
て本発明の組成の範囲を規定するA、B、C、D、Eの
各点の座標は、A(Te93Ge5Sn2)、B(Te93Ge2Sn5)、
C(Te68Ge2Sn30)、D(Te52Ge18Sn30)、E(Te52Ge
46Sn2)であって、本発明の記録膜の組成はこのABCDEに
よって囲まれた範囲内にある主成分のTe−Ge−Sn系に対
しPd、Co、Crのうちから選択された元素Meを副成分とし
て1〜40at%添加することによって形成される。したが
って本発明の記録膜の構成は次の一般式で表わすことが
できる。
(TexGeySnzmMen ただし、x+y+z=100、m+n=100 線ABよりTeが多い場合は必然的にGe濃度が少なくなり、
非晶質化が困難となる。また、GeSnが低いため、非晶質
から結晶質への転移温度も低い。線BCより、Geが低い場
合も、線ABよりTeが多い場合と同様に転移温度が低い。
また、結晶質から非晶質への変態に対する傾向は、Teが
多い場合よりも良好である。しかし、実用的な観点から
は、充分な結晶から非晶質への相転移が得られない。線
CDよりSn濃度が多い場合、Snの添加は結晶質化を促進す
るので、非晶質化が困難となる。また、非晶質から結晶
質への転移温度も低く、熱的な安定性に乏しい。線DEよ
りTeが少ない場合、この領域は、TeとGe、Snが化学的量
論に近い結晶として安定なGeTe、SnTeを形成するので、
非晶質化が困難となる。また、この領域は過剰なTeがほ
とんどないので添加するPd、Co、Cr濃度も少ない。すな
わち、Pd、Co、Crの添加効果も少ない。したがって、こ
の領域は膜の融点も高く、非晶質化が困難となる。Snが
線EAより少ない領域では、非晶質として安定であるた
め、結晶化が困難である。ただし、この傾向はEA線上の
TeとGeの比によって支配され、Teが多い程結晶がより容
易で、Te濃度が70at%付近が、最も結晶化が困難とな
り、Teが50at%付近で、再び、結晶化が容易となる。そ
の理由は、TeとGeが、非晶質として、より安定な化合物
GeTe2を形成するためで、Te濃度が70%付近では全体的
に結晶化が困難である。
以上述べた理由により、本発明の主成分を構成するTe−
Ge−Sn系は第1図においてA、B、C、D、Eの5点で
囲まれた範囲内に限定される。すなわち、この領域内の
Te−Ge−SnにPd、Co、Crから選択された元素Meを副成分
として1〜40at%添加すると実用上、結晶質と非晶質と
の可逆性を利用して情報の記録、消去が可能となる。
〔第2図の説明〕第2図は第1図と同様に本発明の記録
膜の主成分Te−Ge−Snの濃度を3角座標図で表わしてい
る。F、G、H、Iの4点で囲まれた部分は特許請求の
範囲(4)の領域であって、10〜35at%の副成分Me(P
d、Co、Cr)が添加される。また、H、J、K、L、M
の5点で囲まれた部分は特許請求の範囲(5)の領域で
あって1〜10at%の副成分Me(Pd、Co、Cr)が添加され
る。なお、FないしMの各点は第4図に示すように、
A、B、C、D、Eで囲まれた特許請求の範囲(1)の
領域内にあって各点の座標は次のとおりである。
F(Te92Ge5Sn3)、G(te92Ge3Sn5) H(Te68Ge3Sn29)、I(Te74Ge23Sn3) J(Te70Ge10Sn20)、K(Te68Gl29Sn3) L(Te52Ge45Sn3)、M(Te52Ge19Sn29) FGHIの4点で囲まれた領域の非晶質から結晶質への転移
温度は90〜160℃以内で、HIKLMの5点で囲まれた領域で
転移温度(150〜220℃程度)よりも低い。Pd、Co、Crの
添加はTe−Ge−Snだけの場合よりも結晶転移温度を10〜
30℃高める作用を有する。それ故Pd、Co、Crの添加は熱
的安定性を示す転移温度を上昇させる効果と、記録膜の
融点をそれほど上昇させないで非晶質化を容易にする利
点を有する。
HJKLMの5点で囲まれた領域は過剰のTeが少いのでPd、C
o、Crの添加効果は、PGHIの場合に比べて小さい。しか
し添加物なしのTe−Ge−Sn系よりも非晶質化は容易であ
る。HJKLMの領域は転移温度が高く熱的に安定であるこ
と、GeTe、SnTeの量論に近い組成なので結晶化は容易で
非晶質化は困難であるが、半導体レーザを高出力にすれ
ば非晶質化は容易になる。点IJKで囲まれた部分は安定
な非晶質状態のGeTe2が存在する領域で結晶化は困難で
ある。以上述べた理由によって、本発明の主成分Te−Ge
−Sn系および副成分のPd、Co、Crの最適の組成が限定さ
れる。
〔第3図の説明〕第3図は本発明の記録膜を用いた光デ
ィスクの断面を示している。1、5はポリカーボネイ
ト、アクリル樹脂、ガラス、ポリエステル等、透明な材
料よりなる基板、2、4は種々の酸化物、硫化物、炭化
物等よりなる保護層、3は本発明の記録膜である。保護
層2、4は記録膜3の記録、消去の繰返しによる基板
1、5の熱劣化を防止すると共に、記録膜3の防湿の作
用をする。記録膜3は蒸着、スパッタリング等によって
形成される。記録膜3の膜厚は、保護層2、4の光学特
性とマッチング(記録部と未記録部との反射率の差を大
きくとることができる)する値とする。
〔実施例1〕4源蒸着の電子ビーム蒸着機により、Te、
Ge、Sn、Pdをそれぞれのソースから蒸着した。基板はψ
8mmのガラス板で、真空度1×10-3Torr、回転速度150rp
mの下で蒸着し、膜厚を1000Åとした。各ソースからの
蒸着速度は記録膜中のTe、Ge、Sn、Pdの原子数の割合を
調整するために変化させた。第1表の組成はこの蒸着速
度から換算した値である。なお、代表的な組成をX線マ
イクロアナライザ(XMA)で測定したところ、仕込値と
ほゞ同様の定量結果がえられた。上記の製法で作成した
試験片A〜Mおよび1〜16につき転移温度並びに黒化特
性および白化特性を評価した。結果は第1表に示すとお
りである。第4図は試験片A〜Mおよび1〜16の3角座
標図における位置を示している。
(転移温度)転移温度は蒸着直後の非晶質状態の膜が熱
によって結晶状態になる開始温度である。その測定には
膜の透過率を測定する装置を用い、ヒータにより試験片
の温度を昇温速度1℃/secで上昇させたとき、透過率が
減少を開始する温度を転移温度とした。転移温度が高い
ことは記録膜が熱的に安定であることを意味する。
〔黒化特性および白化特性〕黒化特性は非晶質から結晶
質へ転移する転移速度を示し、白化特性は結晶質から非
晶質へ転移する転移速度を示すものである。測定は試験
片上の記録膜に、レンズによりレーザ光を集光させ、試
験片を上下、左右に移動して行なった。レーザ光のスポ
ットは45×0.4μm、パルス巾は400ns、パワー密度は1
0.6mw/μm2波長は900nmとした。黒化特性は、試験片を
比較的、緩かに移動させた場合の変態(非晶質→結晶
質)の速度を観察し、速度が充分早く、かつ未記録部分
と記録部分のコントラスト比が充分大きいものを◎とし
た。×は緩やかに移動させても、黒化しないもの、ある
いはコントラスト比が小さいものを示す。○、△は◎と
×の中間に位置する。この定性的な表現において、実用
可能な黒化特性は○以上である。白化特性は、黒化した
試験片を速やかに、移動させて急冷状態を作り、白化
(結晶質→非晶質)させる。白化状態が◎のものは、移
動速度が比較的緩やかでも、白化し、しかも非晶質部分
と結晶質部分のコントラスト比が大きいものを示し、×
は全く白化しないものを示している。○と△は◎と×の
中間に位置する。
上述した表現によれば、黒化特性および白化特性がとも
にすぐれている場合は、◎、◎となるが、実際問題とし
ては同じ移動速度で、どちらも◎となることはあり得
ず、望ましい材料としては、◎、○あるいは◎、△のよ
うに、黒化特性が多少すぐれているものが好ましい。第
1表に示すように、第1図のABCDEの5点で囲まれた本
発明の領域内にある組成A〜Mおよび1〜16には黒化特
性および白化特性に×はなく、光学的に情報の書き込み
および消去が可能である。
〔実施例2〕この実施例は第2図のFGHIで囲まれた領域
からはTe80Ge10Sn10(第4図の点4)を、HJKLMで囲ま
れた領域からはTe60Ge25Sn15(第4図の点12)をそれぞ
れ選択し、実施例1と同様な製法および評価法により、
Te−Ge−Sn系にPdを添加した場合、Pdの濃度の特性に及
ぼす影響を試験した。結果は第2表に示すように、FGHI
の領域ではPdの濃度は10at%から35at%の間が良好な特
性を示しており、HJKLMの領域ではPdの濃度は1〜15at
%が使用可能であることを示している。NO、24(Pd1at
%以下)は本発明の範囲外で、白化せず、書き換え可能
な記録膜にならない。No.30は黒化特性は×〜△で黒化
は一応可能であるが実用的には使用が困難である。
〔光ディスクによる特性試験No.1〕第3図の基板1に厚
さ1.2m直径200mmのポリカードネート樹脂板を使用し、
保護層2としてZnSの耐熱層を900Åの厚さに蒸着し、そ
の上に厚さ1000Åの記録膜3を実施例1の方法で蒸着
し、さらにその上に厚さ1800ÅのZnSの保護層4を蒸着
して基板5を密接配置した、なお、記録膜3には第2表
のNo.21およびNo.26を使用して2種類の光ディスクを作
成した。この2種類の光ディスクにつき、記録パワーお
よび消去パワーは8mwおよび15mw、記録ビームはψ1μ
m(半値巾)、消去レーザビーム長は約15μm(半値
巾)として、白化状態および黒化状態での記録、消去試
験を行なった。なお、記録周波数はZMHZ、ディスク周速
は5m/sである。結果は次のとおりである。
(1)No.21ディスクのC/Nは53dB、消去率は−50dBであ
り、No.26ディスクのC/Nは48dB、消去率は−46dBであっ
た。(2)10万回の記録、消去を繰返した後のC/Nの低
下は、No.21ディスクは−3dB、No.26ディスクは−1dB、
消去率の低下はそれぞれ1dBおよび0.5dBであった。
(3)80℃、60%RHの下に1ケ月放置した後のNo.21デ
ィスクのC/Nの低下は−0.5dB、消去率の低下は1dBであ
った。
〔光ディスクによる特性試験No.2)No.21光ディスクに
つき、耐熱保護層としてGeO2およびSiCを用い、その特
設を試験した。保護層(2)の膜厚は800Å、保護層
(4)の膜厚は1900Åである。その他は特性試験No.1の
場合と同じである。結果は、(1)C/NはGeO2の場合は5
3dB、SiCの場合は50dBであった。また、消去率はそれぞ
れ−48dBおよび−46dBであった。()寿命試験(1ケ月
放置した後の特性低下)は、GeO2の場合のC/Nの低下は
−3dB、SiCの場合は−0.5dBであった。
〔光ディスクによる特性試験No.3〕記録膜を実施例1の
No.5とする光ディスクを特性試験1と同じ基板および方
法によって作成した。なお、耐熱保護層2は860Å、記
録層3は300Å、保護層4は1950Åである。この光ディ
スクのC/Nは52dB、消去率は−50dBであり、10万回の記
録、消去を繰返した後のC/Nの低下は−2dBであった。
〔光ディスクによる特性試験No.4〕実施例2の記録膜N
o.21(Te80Ge10Sn1070Pd30のPd50の代りに、Co30、Cr
30、Pd20Co10およびPd20Cr10を置換した記録膜により特
性試験No.1の光ディスクを作成し、特性を評価した。結
果は下記のとおりである。
(dB) Co Cr PdCo PdCr C/N 50 48 53 52 消去率 −46 −45 −50 −48 〔発明の効果〕以上述べたように本発明の光学情報記録
部材は、Te−Ge−Sn系にPd、CoおよびCrのうちから選択
された元素を添加して記録消去の繰返し特性を改善する
に当って、数多くの実験によって各成分の有効な配合範
囲を定め、現行の半導体レーザパワーで十分に黒化(消
去)および白化(記録)することを可能にすると共に、
温度および湿度に安定で従来のこの種の記録膜のもつ欠
点を解消するすぐれた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図:本発明の光学情報記録部材の記録膜の主成分の
組成を示す3角座標図 第2図:特許請求の範囲(4)および(5)の記録膜の
主成分の組成を示す3角座標図 第3図:本発明の光学情報記録部材の断面図 第4図:本発明の実施例1の試験片A〜Mおよび1〜16
の3角座標図における位置を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 鋭二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−219646(JP,A) 特開 昭60−107744(JP,A)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テルル(Te)、ゲルマニウム(Ge)および
    スズ(Sn)を主成分として含み、これらの元素の割合が
    Te、Ge、Snをそれぞれ100at%の頂点とする3角座標図
    において座標(at%)が、A(Te93Ge5Sn2)、B(Te93
    Ge2Sn5)、C(Te68Ge2Sn30)、D(Te52Ge18Sn30)、
    E(Te52Ge46Sn2)の5点で囲まれた範囲内にある組成
    を主成分として有し、これにパラジウム(Pd)、コバル
    ト(Co)およびクロム(Cr)より選択された元素を副成
    分として含有する記録膜を有することを特徴とする光学
    情報記録部材。
  2. 【請求項2】前記Pd、CoおよびCrより選択された副成分
    (Me)の添加量は、下式において、 (TexGeyS mMen ただしx+y+z=100、m+n=100 nの値が1〜40at%であることを特徴とする特許請求の
    範囲(1)の光学情報記録部材。
  3. 【請求項3】前記副成分(Me)はPdであって、前記nの
    値は1〜30at%であることを特徴とする特許請求の範囲
    (2)の光学情報記録部材。
  4. 【請求項4】前記主成分を構成するTe、Ge、Snの座標が
    前記3角座標面のF(Te92Ge5Sn3)、G(Te92Ge3S
    n5)、H(Te68Ge3Sn29)、I(Te74Ge23Sn3)の4点で
    囲まれた範囲内にあって、前記副成分として添加される
    Meの添加量は、前記nの値が10〜35at%であることを特
    徴とする特許請求の範囲(1)または(2)の光学情報
    記録部材。
  5. 【請求項5】前記主成分を構成するTe、Ge、Snの座標が
    前記3角座標図のH(Te68Ge3Sn29)、J(Te70Ge10Sn
    20)、K(Te68Ge23Sn3)、L(Te52Ge45Sn3)、M(Te
    52Ge13Sn29)の5点で囲まれた範囲内にあって、前記副
    成分として添加されるMeの添加量は、前記nの値が1〜
    10at%であることを特徴とする特許請求の範囲(1)ま
    たは(2)の光学情報記録部材。
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