JPH0710946B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH0710946B2
JPH0710946B2 JP60254912A JP25491285A JPH0710946B2 JP H0710946 B2 JPH0710946 B2 JP H0710946B2 JP 60254912 A JP60254912 A JP 60254912A JP 25491285 A JP25491285 A JP 25491285A JP H0710946 B2 JPH0710946 B2 JP H0710946B2
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忠男 福本
正聡 岩元
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は永久帯電防止性を有し、かつ耐衝撃性に代表さ
れる機械的特性がすぐれた制電性樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
合成高分子材料は、そのすぐれた特性によつて広範な分
野で使用されている。これらの材料は、材料の持つ機械
的強度に加え、帯電防止性を付与されれば、さらにその
用途を拡大することができる。すなわち、静電気による
障害を防止したい複写機、各種防塵用部品などへの用途
展開が可能となる。
合成高分子材料の制電性を向上させる方法としては、共
役ジエン又は/およびアクリル酸エステルとアルキレン
オキサイド基を有するビニル系単量体を共重合して得ら
れる親水性ゴム状重合体にビニル系単量体又はビニリデ
ン単量体をグラフト重合して得る方法(特開昭55−3623
7号公報などが有り、実用制電制を達成している。
アミドエラストマを混合することによつて制電性樹脂を
得る方法としては特開昭60−23435号公報が有り、カル
ボキシル基を含有する変性ビニル系重合体とアミドエラ
ストマの混合により、半永久的な制電性を有する樹脂が
得られることを開示している。
また、本発明の構成成分の類似のものとしては、特開昭
60−170646号公報のスチレン系樹脂にポリアミドエラス
トマを配合してなる組成物が挙げられ、スチレン系樹脂
の耐摩耗性を改良している。
特開昭60−170646号公報はスチレン系樹脂の耐摩耗性の
改良を目的としており、本発明の、特定のポリアミドエ
ラストマとABS樹脂系重合体の組成物が、永久帯電防止
性を有することに関する記述や示唆は見られない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
親水性ゴム状重合体に単量体をグラフト重合して得られ
た制電性樹脂は特殊な親水性ゴム状重合体を使用してい
るため、その製造方法が煩雑なこと、および得られる樹
脂の機械的特性が劣る欠点があり、十分満足できるもの
ではない。
本発明者らは永久帯電防止性を有し、かつ耐衝撃性に代
表される機械的特性が優れた制電性樹脂を提供すること
を目的として鋭意検討した結果、特定のポリエーテルエ
ステルアミドとゴム質重量体に特定のビニル系単量体を
グラフト重合してなるグラフト共重合体を混合すること
により、上記目的が効率的に達成されることを見出し本
発明に到達した。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち、本発明は (A) (a)炭素原子数6以上のアミノカルボン酸ま
たはラクタム、もしくは炭素原子数6以上のジアミンと
ジカルボン酸の塩、(b)数平均分子量200〜6000のポ
リエチレングリコールおよび(c)炭素原子数4〜20の
ジカルボン酸から構成されるポリエーテルエステルアミ
ドで、ポリエーテルエステル単位が95〜10重量%である
ポリエーテルエステルアミド1〜40重量部と (B) (a)ゴム質重量体30〜80重量部に(b)芳香
族ビニル系単量体40〜90重量%、シアン化ビニル系単量
体60〜10重量%からなる単量体混合物70〜20重量部をグ
ラフト重合してなるグラフト共重合体99〜2重量部およ
び (C) 芳香族ビニル系単量体40〜90重量%、シアン化
ビニル系単量体60〜10重量%およびこれらと共重合可能
な他のビニル系単量体0〜40重量%からなる単量体混合
物を重合してなる共重合体1〜97重量部 からなり、かつゴム質重合体(a)を1〜40重量%含有
する熱可塑性樹脂組成物である。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の組成物は(A)ポリエーテルエステルアミド、
(B)グラフト共重合体および(C)ビニル系単量体の
共重合体よりなる。
本発明における(A)ポリエーテルエステルアミドの構
成成分である(a)炭素原子数6以上のアミノカルボン
酸またはラクタムもしくは炭素原子数6以上のジアミン
とジカルボン酸の塩としてはω−アミノカプロン酸、ω
−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミ
ノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸および11−アミノ
ウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などのアミノカル
ボン酸あるいはカプロラクタム、エナントラクタム、カ
プリルラクタムおよびラウロラクタムなどのラクタおよ
びヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩、ヘキサメチ
レンジアミン−セバシン酸塩およびヘキサメチレンジア
ミン−イソフタル酸塩などのジアミン−ジカルボン酸の
塩が用いられ特にカプロラクタム、12−アミノドデカン
酸、ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩が好ましく
用いられる。
(a)炭素原子数6以上のアミノカルボン酸またはラク
タムもしくは炭素原子数6以上のジアミンとジカルボン
酸の塩はポリエーテルエステルアミドの構成単位で5〜
90重量%の範囲で用いられ、5重量%未満ではポリエー
テルエステルアミドの機械的性質が劣り、90重量%を越
える場合は得られる樹脂の帯電防止性が劣り好ましくな
い。
(A)ポリエーテルエステルアミドの構成成分である
(b)ポリエチレングリコールの数平均分子量は200〜
6,000特に250〜2,000の範囲で用いられ、数平均分子量
が200未満では得られるがポリエーテルエステルアミド
の機械的性質が劣り、数平均分子量が6,000を越える場
合は、帯電防止性が不足するため好ましくない。
(A)ポリエーテルエステルアミドの構成成分である
(c)炭素原子数4〜20のジカルボン酸としてはテレフ
タル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−
ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフ
エニル−4,4′−ジカルボン酸、ジフエノキシエタンジ
カルボン酸および3−スルホイソフタル酸ナトリウムの
ごとき芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸およびジ
シクロヘキシル−4,4′−ジカルボン酸のごとき脂環族
ジカルボン酸およびコハク酸、シユウ酸、アジピン酸、
セバシン酸およびドデカンジ酸(デカンジカルボン酸)
のごとき脂肪族ジカルボン酸などが挙げられ、特にテレ
フタル酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸、セバシン酸、アジピン酸およびドデカンジ酸が
重合性、色調および物性の点から好ましく用いられる。
(b)ポリエチレングリコールと(c)ジカルボン酸は
反応上は1:1のモル比で反応するが使用するジカルボン
酸の種類により通常仕込比を変えて供給される。
(A)ポリエーテルエステルアミドの重合方法に関して
は特に限定されず、例えば(イ)(a)アミノカルボン
酸またはラクタムと(c)ジカルボン酸を反応させて両
末端がカルボン酸基のポリアミドプレポリマをつくり、
これに(b)ポリエチレングリコールを真空下に反応さ
せる方法(ロ)前記(a)、(b)、(c)の各化合物
を反応槽に仕込み、水の存在下または非存在下に高温で
加圧反応させることにより、カルボン酸末端のポリアミ
ドプレポリマを生成させ、その後常圧または減圧下で重
合を進める方法および(ハ)前記(a)、(b)、
(c)の化合物を同時に反応槽に仕込み溶融混合したの
ち高真空下で一挙に重合を進める方法などの公知の方法
を利用することができる。
本発明において用いる(B)グラフト共重合体の構成成
分である(a)ゴム質重合体としてはガラス転移温度が
0℃以下のものが好適であり、具体的にはポリブタジエ
ン、ポリスチレン−ブタジエン、ポリアクリロニトリル
−ブタジエン等のジエン系ゴム、ポリイソプレン、ポリ
クロロプレン、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系ゴ
ムおよびエチレン−プロピレン−ジエンモノマー三元共
重合体等のゴム質重合体を使用できる。特にブタジエン
又はブタジエン共重合体が好ましい。
(b)芳香族ビニル系単量体としてはスチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン、o−エチルスチレン、
o−p−ジクロロスチレンなどがあげられるが特にスチ
レンが好ましい。
シアン化ビニル系単量体としてはアクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、エタクリロニトリルなどがあげられ
るが特にアクリロニトリルが好ましい。
また(B)グラフト共重合体は(a)ゴム質重合体30〜
80重量部、好ましくは30〜60重量部に芳香族ビニル系単
量体40〜90重量%、好ましくは50〜85重量%、シアン化
ビニル系単量体60〜10重量%、好ましくは50〜15重量%
からなる単量体混合物70〜20重量部、好ましくは70〜40
重量部を公知の重合法、例えばゴム質重合体ラテツクス
の存在下に前記した割合の単量体混合物と重合開始剤を
連続的に供給して乳化グラフト重合する方法などによつ
て得ることができる。
この(B)グラフト共重合体における(a)ゴム質量合
体の割合は30〜80重量部、好ましくは30〜60重量部であ
り、30重量部未満では得られる樹脂の耐衝撃性が劣り、
80重量部を越える場合はゴム質重合体が分散不良となり
成形品の外観を損なうため使用できない。
またビニル系単量体の組成比はシアン化ビニル系単量体
が全単量体に対し10〜60重量%とする必要があり、好ま
しくは15〜50重量%である。シアン化ビニル系単量体の
割合が10重量%未満では、得られる樹脂の耐衝撃性が劣
り好ましくない。また60重量%を越える場合は、グラフ
ト共重合体の熱安定性が著しく低下し、色調の悪い成形
品となるため好ましくない。
本発明において用いる(C)共重合体の構成成分である
芳香族ビニル系単量体としてはスチレン、α−メチルス
チレ、ビニルトルエン、p−メチルスチレン、p−t−
ブチルスチレン、o−エチルスチレン、o−p−クロロ
スチレンなどがあげられるが特にスチレン、α−メチル
スチレンが好ましい。
シアン化ビニル系単量体としてはアクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、エタクリロニトリルなどがあげられ
るが特にアクリロニトリルが好ましい。
またこれらと共重合可能な他のビニル系単量体としては
アクリル酸およびメタクリル酸のメチル、エチル、プロ
ピル、n−ブチル、i−ブチルなどの(メタ)アクリル
酸エステル単量体、マレイミド、N−メチルマレイミ
ド、N−エチルマレイミド、N−フエニルマレイミドな
どのマレイミド系単量体、アクリルアミドなどが挙げら
れる。
但し、α,β不飽和カルボン酸およびα,β不飽和ジカ
ルボン酸は除く。α,β不飽和カルボン酸等を共重合し
た場合、ポリエーテルエステルアミドと反応性があるた
め、帯電防止性が悪くなつたり、所望の物性が再現良く
得られなくなつたりするため好ましくない。
また、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体
の他に、これらと共重合可能な他の単量体、たとえばア
クリル酸およびメタクリル酸のメチル、エチル、プロピ
ル、n−ブチル、i−ブチルエステルなどの(メタ)ア
クリル酸エステル単量体、マレイミド、N−メチルマレ
イミド、N−エチルマレイミド、N−フェニルマレイミ
ドなどのマレイミド系単量体、アクリルアミドなどを少
量グラフト共重合することもできる。
(C)共重合体の構成成分のシアン化ビニル系単量体の
割合は全単量体に対し10〜60重量%とする必要があり、
好ましくは15〜50重量%である。シアン化ビニル系単量
体の割合が10重量%未満では、得られる樹脂の耐衝撃性
が劣り好ましくない。また60重量%を越える場合は共重
合体の熱安定性が著しく低下し、色調の悪い成形品とな
るため好ましくない。
かくして得られた重合体は、(A)ポリエーテルエステ
ルアミド1〜40重量部と(B)グラフト共重合体99〜2
重量部および(C)共重合体1〜97重量部の範囲で、か
つゴム質重合体を1〜40重量%になるように配合する。
(A)ポリエーテルエステルアミドが1重量部未満では
樹脂組成物の帯電防止性が不足し、40重量部を越えると
樹脂組成物が柔軟になり、機械的特性が劣るため好まし
くない。
また、樹脂組成物中の(a)ゴム質重合体の割合が40重
量%を越えると樹脂組成物が柔軟になり、機械的特性が
劣るため好ましくない。
(a)ゴム質重合体の割合が1重量%未満では得られる
樹脂の耐衝撃性が劣り好ましくない。
本発明の樹脂組成物の製造方法に関しては特に制限はな
く、例えば(A)ポリエーテルエステルアミドと(B)
グラフト共重合体および(C)共重合体の混合物をバン
バリーミキサー、ロール、クエストルーダーなどで溶融
混練することによつて製品化される。
本発明の樹脂組成物は本発明の樹脂組成物と相容性ある
他の熱可塑性重合体、例えばポリアミド、ポリブチレン
テレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカ
ーボネートなどを混合して、成形用樹脂としての性能を
改良することができる。また、スルホン酸の金属塩やア
ニオン系、カチオン系の界面活性剤などの帯電防止剤を
添加して帯電防止性を一層向上させることも可能であ
り、さらに必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤など
の各種安定剤や顔料、染料、滑剤および可塑剤などを添
加することもできる。
〔作用〕
本発明において特定のポリエーテルエステルアミドとシ
アン化ビニル系単量体を含むビニル系単量体混合物をグ
ラフト重合したグラフト共重合体とを併用した樹脂は永
久帯電防止性を有し、かつ高い機械的性質を発揮する。
この現象は帯電防止性を有する特定のポリエーテルエス
テルアミドとの親和性がないゴム質重合体にシアン化ビ
ニル系単量体をグラフトさせることにより、ポリエーテ
ルエステルアミドとグラフト共重合体との親和性が増大
する効果と推察される。
〔実施例〕
本発明をさらに具体的に説明するために、以下、実施例
及び比較例を挙げて説明する。なお最終的に得られた樹
脂組成物は射出成形法によつて成形されたのち、下記の
試験法により諸物性を測定した。
アイゾツト衝撃強度 ASTM D256−56A 引張強度 ASTM D638 曲げ弾性率 ASTM D790 体積固有抵抗値:2t×40φ円板を用い、室温23℃、湿度5
0%RH雰囲気下で測定した。測定には東亜電波工業
(株)製の超絶縁抵抗計SM−10型を用いた。
成形品の外観については試験片を目視で判定することに
より行ない、◎〜外観が極めて良好、○〜良好、×…成
形品の表面が損なわれ不良を判定基準とした。
また、実施例中の部数および%は重量部および重量%を
示す。
参考例 (1) (A)ポリエーテルエステルアミドの調製 A−1:カプロラクタム40部、数平均分子量が2000のポリ
エチレングリコール56.9部およびアジピン酸4.4部を
“イルガノツクス"1098(酸化防止剤)0.2部および三酸
化アンチモン触媒0.1部と共にヘリカルリボン撹拌翼を
備えた反応容器に仕込み、窒素置換して240℃で40分間
加熱撹拌して透明な均質溶液とした後、260℃、0.5mmHg
以下の条件で6時間重合し、粘稠で透明なポリマを得
た。ポリマを冷却ベルト上にガツト状に吐出し、ペレタ
イズすることによつて、ペレツト状のポリエーテルエス
テルアミド(A−1)を調製した。
A−2:ナイロン6・6塩(AH塩)60部、数平均分子量60
0のポリエチレングリコール33.8部およびアジピン酸8.7
部を用い、重合時間を4時間にした以外は(A−1)と
全く同じ方法でポリエーテルエステルアミド(A−2)
を調製した。
A−3:ω−アミノデカン酸30部、ドデカンジ酸19.4部お
よび数平均分子量1000のポリエチレングリコール50.6部
を用いて、重合時間を5時間にした以外は(A−1)と
同じ方法でポリエーテルエステルアミド(A−3)を調
製した。
(2) (B)グラフト共重合体の調製 B−1:ポリブタジエンラテツクス(ゴム粒子径0.25μ、
ゲル含率80%)30部(固形分換算)の存在下でスチレン
70%、アクリロニトリル30%からなる単量体混合物70部
を乳化重合した。得られたグラフト共重合体は硫酸で凝
固し、カ性ソーダで中和、洗浄、ロ過、乾燥してパウダ
ー状のグラフト共重合体(B−1)を調製した。
B−2:B−1で使用したポリブタジエンラテツクス50部
(固形分換算)の存在下でスチレン60%、アクリロニト
リル40%からなる単量体混合物50部を乳化重合した後B
−1と同様にしてパウダー状のグラフト共重合体(B−
2)を調製した。
B−3:B−1で使用したポリブタジエンラテツクス40部
(固形分換算)の存在でスチレン95%、アクリロニトリ
ル5%からなる単量体混合物60部を乳化重合した後B−
1と同様にしてパウダー状のグラフト共重合体(B−
3)を調製した。
B−4:B−1で使用したポリブタジエンラテツクス90部
(固形分換算)の存在下で、スチレン70%、アクリロニ
トリル30%とからなる単量体混合物10部を乳化重合した
後B−1と同様にしてパウダー状のグラフト共重合体
(B−4)を調製した。
B−5:アクリロニトリル/ブタジエン=10/90(重量
比)の組成を有する共重合体ゴム(NBR)ラテツクス60
重量部(固形分換算)の存在下でスチレン70%とアクリ
ロニトリル30%からなる単量体混合物40部を乳化重合し
た後、B−1と同様にしてパウダー状のグラフト共重合
体(B−5)を調製した。
B−6:B−1で使用したポリブタジエンラテツクス60部
(固形分換算)の存在下でメタクリル酸メチル40部を乳
化重合した後、B−1と同様にしてパウダー状のグラフ
ト共重合体(B−6)を調製した。
(3) (C)共重合体の調製 C−1:スチレン65部、アクリロニトリル35部を共重合し
て共重合体(C−1)を調製した。
C−2:スチレン70部、アクリロニトリル27部、アクリル
アミド3部を共重合して共重合体(C−2)を調製し
た。
C−3:スチレン65部、N−フエニルマレイミド10部、ア
クリロニトリル25部を共重合して共重合体(C−3)を
調製した。
C−4:ポリスチレン(スタイロン666旭化成(株)製) C−5:ポリメチルメタクリレート(アクリペツトVH三菱
レーヨン(株)製) 実施例1 参考例で調製した(A)ポリエーテルエステルアミドと
(B)グラフト共重合体および(C)共重合体を表1に
示した配合比で混合し、ベント付40mmφ押出機で、樹脂
温度220℃で溶融混練、押出を行なうことによつてペレ
ットを製造した。
次いで放出成形機により、シリンダー温度220℃、金型
温度60℃で試験片を成形し、各物性を測定した。
体積固有抵抗値は射出成形した厚さ2mmの円板を用い、
次の条件で測定した。
(1) 成形直後、洗剤ママレモン(ライオン油脂
(株)製)水溶液で洗浄し、続いて蒸留水で十分洗浄し
てから表面の水分を取除いた後、50%RH、23℃で24時間
調湿して測定した。
(2) 成形後、50%RH、23℃中に200日間放置した
後、洗剤ママレモン水溶液で洗浄し、続いて蒸留水で十
分洗浄してから表面の水分を取除いた後、50%RH、23℃
で24時間調湿して測定した。
測定結果を表1に示した。
比較例1 参考例で調製した(A)ポリエーテルエステルアミドと
(B)グラフト共重合体および(C)共重合体を表1に
示した配合比で混合し、実施例1と同様の方法で各物性
を測定した。また(A)ポリエーテルエステルアミド、
(B)グラフト共重合体および(C)共重合体単独の物
性についても同様に測定した。結果を表1に併せて示し
た。
表1の結果から次のことが明らかである。本発明の樹脂
組成物(No.1〜No.7)はいずれも引張特性、曲げ弾性率
および衝撃強度に代表される機械的性質がすぐれ、かつ
低い体積固有抵抗値を有している。しかも表面洗浄や経
時変化によつても抵抗値はほとんど変化せず、すぐれた
永久帯電防止性を発揮する。また、成形品の外観も極め
て良好である。
すなわち本発明の樹脂組成物はすぐれた機械的性質と永
久帯電防止を兼備し、かつ成形品の外観が極めて良好な
組成物である。
一方、ポリエーテルエステルアミド(A)の配合量が1
重量部未満の場合(No.8)は帯電防止性(抵抗値)が劣
り、ポリエーテルエステルアミド(A)が90重量部を越
える場合(No.9、18)は引張降伏応力と曲げ弾性率が劣
る。
グラフト共重合体(B)の配合量が2重量部以下の場合
(No.10、17)は耐衝撃性が劣り、99重量部以上の場合
(No.11、19)は帯電防止性が劣る。
樹脂組成物中のゴム質重量体(a)の割合が40重量%を
越える場合(No.12、21、22)は引張降伏応力と曲げ弾
性率が劣る。
ゴム質重合体の割合が80重量部を越えるグラフト共重合
体(B)を使用した場合(No.13)はグラフト共重合体
の分散が悪く、成形品の外観が損なわれる。シアン化ビ
ニル系単量体の割合が10重量%未満であるグラフト共重
合体(B)または共重合体(C)をポリエーテルエステ
ルアミドと混合した場合(No.14〜16)は耐衝撃性が劣
つたり、成形品の外観が損なわれたり、望ましい樹脂組
成物を得ることができない。ポリエーテルエステルアミ
ド(A)を含有しない樹脂組成物(No.19、20)は抵抗
値が高く、帯電防止性が劣るので好ましくない。
〔発明の効果〕
本発明の熱可塑性樹脂組成物は永久帯電防止性、耐衝撃
性等の機械的特性がともにすぐれたものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) (a)炭素原子数6以上のアミノ
    カルボン酸またはラクタム、もしくは炭素原子数6以上
    のジアミンとジカルボン酸の塩、(b)数平均分子量20
    0〜6000のポリエチレングリコールおよび(c)炭素原
    子数4〜20のジカルボン酸から構成されるポリエーテル
    エステルアミドで、ポリエーテルエステル単位が95〜10
    重量%であるポリエーテルエステルアミド1〜40重量部
    と (B) (a)ゴム質重量体30〜80重量部に(b)芳香
    族ビニル系単量体40〜90重量%、シアン化ビニル系単量
    体60〜10重量%からなる単量体混合物70〜20重量部をグ
    ラフト重合してなるグラフト共重合体99〜2重量部およ
    び (C) 芳香族ビニル系単量体40〜90重量%、シアン化
    ビニル系単量体60〜10重量%およびこれらと共重合可能
    な他のビニル系単量体0〜40重量%からなる単量体混合
    物を重合してなる共重合体1〜97重量部からなり、かつ
    ゴム質重合体(a)を1〜40重量%含有する熱可塑性樹
    脂組成物。
JP60254912A 1985-11-15 1985-11-15 熱可塑性樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0710946B2 (ja)

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