JPH0826199B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH0826199B2
JPH0826199B2 JP21835187A JP21835187A JPH0826199B2 JP H0826199 B2 JPH0826199 B2 JP H0826199B2 JP 21835187 A JP21835187 A JP 21835187A JP 21835187 A JP21835187 A JP 21835187A JP H0826199 B2 JPH0826199 B2 JP H0826199B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
weight
copolymer
acid
thermoplastic resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP21835187A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6460647A (en
Inventor
一夫 山本
彰彦 岸本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP21835187A priority Critical patent/JPH0826199B2/ja
Publication of JPS6460647A publication Critical patent/JPS6460647A/ja
Publication of JPH0826199B2 publication Critical patent/JPH0826199B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は帯電防止性を有し、かつ耐衝撃性、耐熱性に
優れ、さらに層状剥離防止性に優れた熱可塑性樹脂組成
物に関する。
<従来の技術> 合成高分子材料は、その優れた特性によって広範な分
野で使用されている。これらの材料は、材料の持つ機械
的強度に加え、帯電防止性を付与されれば、さらにその
用途を拡大することができる。すなわち、静電気による
障害を防止したい複写機、テレビなどの電子・電気機械
部品、各種防塵用部品などへの用途展開が可能となる。
合成高分子材料の制電性を向上させる方法としては、
共役ジエンまたは/およびアクリル酸エステルとアルキ
レンオキサイド基を有するビニル系単量体を共重合して
得られる親水性ゴム状重合体にビニル系単量体またはビ
ニリデン単量体をグラフト重合して得る方法(特開昭55
−36237号公報)などが有り、実用制電性を達成してい
る。
また、特開昭60−23435号公報は、ポリアミドエラス
トマ5〜80重量部とカルボキシル基を含有する変性ビニ
ル系重合体95〜20重量部の混合により、半永久的な制電
性を有する樹脂が得られることを開示している。
一方、特公昭62−25700号公報において (イ)メタクリル酸メチル単位20〜89.5重量% (ロ)一般式 (式中のR1およびR2はメチル基または水素原子である)
で表わされる六員環酸無水物単位5〜74.5重量% (ハ)芳香族ビニル化合物単位5〜69.5重量%、および (ニ)アクリル酸またはメタクリル酸もしくはその両方
の単位0.5〜20重量% からなる共重合体を用いることにより耐熱性が向上する
と示されている。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながら、上記の特開昭55−36237号公報記載の
親水性ゴム状重合体をグラフト重合して得られた制電性
樹脂は、特殊な親水性ゴム状重合体を使用しているた
め、その製造方法が煩雑なこと、および得られる樹脂の
機械的特性が劣る欠点があり、十分満足できるものでは
ない。特開昭60−23435号公報による制電性樹脂は、カ
ルボキシル基を含有する変性ビニル系重合体(以降、変
性ビニル系重合体と称する)とポリエーテルエステルア
ミドとの間に反応性があり、かつ変性ビニル系重合体の
配合量が多いため、成形加工性が著しく悪く、物性も再
現良く得られない等の問題がある。
また特公昭62−25700号公報による共重合体は、メタ
クリル酸メチル単位、芳香族ビニル単位を該共重合体中
に多量に含むために、耐熱性の向上が十分ではなく、ま
た耐衝撃性も低下する。
本発明の目的は、帯電防止性を有し、かつ耐衝撃性、
耐熱性に優れ、さらに層状剥離防止性に優れた熱可塑性
樹脂組成物を提供するにある。
<問題点を解決する手段> 本発明は、 (A)ポリアミドエラストマー (B)スチレン系熱可塑性樹脂、および (C) (イ)メタクリル酸メチル単位5重量部以下(対共重合
体100重量部) (ロ)一般式 (式中のR1およびR2はメチル基または水素原子である)
で表される六員環酸無水物単位5〜75重量部(対共重合
体100重量部) (ハ)アクリル酸またはメタクリル酸もしくはその両方
の単位0.1〜30重量部(対共重合体100重量部) からなる共重合体 からなり、その配合比が(A)1〜40重量部、(B)98
〜10重量部、(C)1〜50重量部であり、かつ(A)+
(B)+(C)が100重量部になるように配合した熱可
塑性樹脂組成物である。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明における(A)ポリアミドエラストマーとして
は、例えば(a)ポリアミド形成成分および(b)ポリ
(アルキレンオキシド)グリコールとの反応から得られ
るブロックまたはグラフト共重合体などが挙げられる。
(a)ポリアミド形成成分としては、具体的にはω−
アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノ
カプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリ
ン酸および11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカ
ン酸などのアミノカルボン酸あるいはカプロラクタム、
エナントラクタム、カプリルラクタムおよびラウロラク
タムなどのラクタムおよびヘキサメチレンジアミン−ア
ジピン酸塩、ヘキサメチレンジアミン−セバシン酸塩お
よびヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸塩などのジ
アミン−ジカルボン酸の塩が挙げられ、特にカプロラク
タム、12−アミノドデカン酸、ヘキサメチレンジアミン
−アジピン酸塩が好ましく用いられる。
本発明で好ましく用いられる(b)ポリ(アルキレン
オキシド)グリコールの例としては、ポリ(エチレンオ
キシド)グリコール、ポリ(1,2−プロピレンオキシ
ド)グリコール、ポリ(1,3−プロピレンオキシド)グ
リコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコー
ル、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチ
レンオキシドとプロピレンオキシドのブロックまたはラ
ンダム共重合体、およびエチレンオキシドとテトラヒド
ロフランのブロックまたはランダム共重合体などが用い
られる。これらの中でも、帯電防止法が優れる点で、特
にポリ(エチレンオキシド)グリコールが好ましく用い
られる。この場合、ポリ(アルキレンオキシド)グリコ
ールの数平均分子量は200〜6,000、特に250〜4,000の範
囲が好ましい。またポリ(アルキレンオキシド)グリコ
ールの両末端をアミノ化またはカルボキシル化したもの
も用いられる。
本発明のポリアミドエラストマーの反応の例として
は、(a)ポリアミド形成成分と(b)ポリ(アルキレ
ンオキシド)グリコールは(b)ポリ(アルキレンオキ
シド)グリコールの末端基に応じてエステル反応または
アミド反応が考えられる。また、反応に応じてジカルボ
ン酸やジアミンなどの第3成分を用いることもできる。
この場合、ジカルボン酸成分としては炭素原子数4〜
20のものが好ましく用いられ、具体的にはテレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカ
ルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニ
ル−4,4′−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカル
ボン酸および3−スルホイソフタル酸ナトリウムのごと
き芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボ
ン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸およびジシク
ロヘキシル−4,4′−ジカルボン酸のごとき脂環族ジカ
ルボン酸、およびコハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セ
バシン酸およびドデカンジ酸(デカンジカルボン酸)の
ごとき脂肪族ジカルボン酸などが挙げられ、特にテレフ
タル酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボ
ン酸、セバシン酸、アジピン酸およびドデカンジ酸が重
合性、色調および物性の点から好ましく用いられる。
ジアミン成分としては、例えば芳香族、脂環族、脂肪
族ジアミンが挙げられる。その中で脂肪族ジアミンのヘ
キサメチレンジアミンが経済的な理由から好ましく用い
られる。
(A)ポリアミドエラストマーの製法に関しては特に
限定されず、例えば特開昭56−65026号公報、特開昭60
−177022号公報などに開示されている方法を利用するこ
とができる。
本発明における(B)スチレン系熱可塑性樹脂として
は、ポリスチレン、ゴム変性ポリスチレン、スチレン−
アクリロニトリル共重合体、スチレン−ゴム質重合体−
アクリロニトリル共重合体(ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹
脂)などが挙げられる。これらは2種以上用いることも
できる。
さらに、これらのスチレンおよび/またはアクリロニ
トリルの一部をα−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−t−ブチルスチレン、(メタ)アクリル酸また
はこれらのメチル、エチル、プロピル、n−ブチルなど
のエステル化合物、不飽和ジカルボン酸、不飽和ジカル
ボン酸無水物、マレイミド、N−メチルマレイミド、N
−フェニルマレイミドなどのマレイミド系単量体、アク
リルアミド等のスチレンと共重合可能なビニル系単量体
に置換されているものも含まれる。ここで、スチレン系
熱可塑性樹脂としては、特にABS樹脂、AES樹脂、AAS樹
脂、MBS樹脂などが好ましく用いられる。
本発明における(C)成分としては、 (イ)メタクリル酸メチル単位 (ロ)前記一般式(I)で表わされる六員環酸無水物単
位 (ハ)アクリル酸またはメタクリル酸もしくはその両方
の単位 からなる共重合体であって、該樹脂組成物の耐熱性、耐
衝撃性および層状剥離防止性に大きな影響を与える。
本発明において、この共重合体100重量部における
(イ)のメタクリル酸メチル単位は、該共重合体中で5
重量部以下、好ましくは1〜4重量部である。この量が
5重量部を越えると、耐衝撃性が低下するので好ましく
ない。
(ロ)単位の前記一般式(I)で示される六員環酸無
水物は、耐熱性を向上させる役割を果たすものである。
この(ロ)単位の含有量は該共重合体100重量部に対し
て5〜75重量部、好ましくは10〜60重量部である。この
量が5重量部未満では耐熱性の向上が十分でなく、また
75重量部を越えると該樹脂組成物の溶融粘度が著しく上
昇して成形加工性が低下する。
さらに(ハ)単位のアクリル酸またはメタクリル酸、
もしくはその両方の単位は層状剥離防止性の役割を果た
すものである。該共重合体100重量部中のこの(ハ)単
位の含有量は0.1〜30重量部、好ましくは0.1〜10重量部
である。この量が0.1重量部未満では層状剥離防止性の
役割が十分でなくなり、また30重量部を越えると該樹脂
の成形加工性が著しく悪くなる。本発明の組成物におい
て、(A)ポリアミドエラストマーは1〜40重量部、
(B)スチレン系熱可塑性樹脂98〜10重量部、および
(C)共重合体1〜50重量部であり、(A)+(B)+
(C)が100重量部になるように配合される。
ポリアミドエラストマー(A)の配合量が1重量部未
満の場合は帯電防止性(抵抗値)が劣り、ポリアミドエ
ラストマー(A)が40重量部を越える場合は引張降伏応
力と曲げ弾性率が劣るので好ましくない。
共重合体(C)の組成比が本発明の特定比をはずれた
場合、また共重合体(C)の量が50重量部を越える場合
は、成形加工性が著しく悪くなり望ましい樹脂を得るこ
とができない。また、共重合体(C)が1重量部未満の
場合は、耐熱性および層状剥離防止性に劣る。ポリアミ
ドエラストマー(A)の含有量が1重量部未満の樹脂組
成物は抵抗値が高く、帯電防止性が劣るので好ましくな
い。
本発明の樹脂組成物は、本発明の樹脂組成物と相溶性
のある他の熱可塑性重合体、例えば塩化ビニル樹脂、ポ
リオレフィン樹脂、ポリアミド、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、スチレン−ブタジエンブロック共重合などのエラス
トマー類などを混合して、成形用樹脂としての性能を改
良することができる。また、スルホン酸の金属塩やアニ
オン系、カチオン系の界面活性剤などの帯電防止剤を添
加して帯電防止性を一層向上させることも可能であり、
さらに必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤などの各
種安定剤や顔料、染料、滑剤および可塑剤、難燃剤など
を添加することもできる。
本発明の樹脂組成物の製造方法に関しては特に制限は
なく、例えば(A)、(B)、(C)の各成分の混合物
をバンバリーミキサー、ロール、エクストルーダーなど
で溶融混練することによって得られる。
<実 施 例> 本発明をさらに具体的に説明するために、以下、実施
例および比較例を挙げて説明する。なお最終的に得られ
た樹脂組成物は射出成形法によって成形された後、下記
の試験法により諸物性を測定した。
アイゾット衝撃強度:ASTM D256−56A 引張強度:ASTM D638 曲げ弾性率:ASTM D790 熱変形温度:ASTM D648(18.56kg/cm2荷重) 体積固有抵抗値:2t×40φ円板を用い、室温23℃、湿度5
0%RH雰囲気下で測定した。測定には東亜電波工業
(株)製の超絶縁抵抗計SM−10型を用いた。
難燃性:LU94規格に従い垂直型燃焼テストを1/16″×1/
2″×5″の燃焼試験片で行なった。
成形品の層状剥離防止性は成形品を折り曲げ、および
引張試験した試験片の破断面の観察により行ない、○:
極めて良好、○:良好、×:成形品が層状剥離を起こ
す、を判定基準とした。
MFR:ノズル2φ×8、温度220℃、荷重10kgの条件で測
定した。
また該共重合体の定量は次の方法で行なった。該共重
合体をアセトンに溶解する。一定濃度のアセトン溶液に
ついて、カセイアルカリ滴定によりアクリル酸またはメ
タクリル酸もしくはその両方の単位量を測定した。メタ
クリル酸メチル単位量と六員環酸無水物単位量は赤外分
光光度計より測定した。六員環酸無水物単位の1800cm-1
および1760cm-1の吸収は、他のカルボン酸単位やカルボ
ン酸エステル単位のものから区別される。
実施例中の部数および%は、それぞれ重量部および重
量%を示す。
参 考 例 (1) (A)ポリアミドエラストマーの調製 A−1:カプロラクタム50部、数平均分子量が1000のポリ
エチレングリコール45部およびアジピン酸7.0部を、
“イルガノックス"1098(酸化防止剤)0.2部および三酸
化アンチモン触媒0.1部と共にヘリカルリボン撹拌翼を
備えた反応容器に仕込み、窒素置換して240℃で60分間
加熱撹拌して透明な均質溶液とした後、260℃、0.5mmHg
以下の条件4時間重合し、粘稠で透明なポリマを得た。
ポリマを冷却ベルト上にガット状に吐出し、ペレタイ
ズすることによって、ペレット状のポリアミドエラスト
マー(A−1)を調製した。
A−2:ナイロン6・6塩(AH塩)60部、数平均分子量60
0のポリエチレングリコール33.8部およびアジピン酸8.7
部を用い、重合時間を4時間にした以外は(A−1)と
全く同じ方法でポリアミドエラストマー(A−2′)を
調製した。
A−3:ω−アミノデカン酸30部、ドデカン酸14.2部およ
び数平均分子量1000のポリエチレングリコール58.6部を
用いて、重合時間を3時間にした以外は(A−1)と同
じ方法でポリアミドエラストマー(A−3)を調製し
た。
(2) (B)スチレン系熱可塑性樹脂の調製 (b1)グラフト共重合体 B−1:ポリブタジエンラテックス(ゴム粒子径0.25μ、
ゲル含率80%)60部(固形分換算)の存在下で、スチレ
ン70%、アクリロニトリル30%からなる単量体混合物40
部を乳化重合した。
得られたグラフト共重合体は硫酸で凝固し、苛性ソー
ダで中和、洗浄、過、乾燥してパウダー状のグラフト
共重合体(B−1)を調製した。
B−2:B−1で使用したポリブタジエンラテックス40部
(固形分換算)の存在下で、メタクリル酸メチル72%、
スチレン24%、アクリロニトリル4%からなる単量体混
合物60部を乳化重合した後、B−1と同様にしてパウダ
ー状のグラフト共重合体(B−2)を調製した。
B−3:ジエンNF35A(旭化成(株)製)10部をスチレン9
0部に溶解した後、塊状重合してグラフト重合体(B−
3)を調製した。
(b2)共重合体 b−1:スチレン72部、アクリロニトリル28部を共重合し
て、共重合体(b−1)を調製した。
b−2:メタクリル酸メチル72部、スチレン24部、アクリ
ニトリル4部を共重合して、共重合体(b−2)を調製
した。
b−3:スチレン50部、N−フェニルマレイミド30部、ア
クリロニトリル20部を共重合して、共重合体(b−3)
を調製した。
b−4:スチレン70部、アクリロニトリル25部、メタクリ
ル酸5部を懸濁重合して、ビーズ状の変性ビニル系重合
体(b−4)を調製した。
b−5:メタクリル酸メチル70部、スチレン24部、アクリ
ロニトリル4部、アクリル酸2部を懸濁重合して、ビー
ズ状の変性ビニル系重合体(b−5)を調製した。
b−6:スチレン95部、メタクリル酸5部を懸濁重合し
て、ビーズ状の変性ビニル系重合体(b−6)を調製し
た。
(3) (C)共重合体の調製 c−1:メタクリル酸メチル5部、メタクリル酸70部、ト
ルエン25部の合計100部に対し、ターシャリードデシル
メルカプタン0.1部、1,1′ジ−ターシャリーブチルパー
オキシシクロヘキサン0.01部を加えた混合液を調製す
る。この混合液を115℃の完全混合型重合器へ連続して
供給して重合を行なった。固形分重量38%の重合反応液
を連続して高温真空室へ供給して、未反応物と溶剤の除
去および六員環酸無水物の生成を行なった。得られた共
重合体の組成を分析したところ、該共重合体100部に対
し、メタクリル酸メチル単位4部、六員環酸無水物単位
71部、メタクリル酸単位15部であった。
実施例1〜7 参考例で調製した(A)ポリアミドエラストマー、
(B)スチレン系熱可塑性樹脂:(b1)グラフト共重合
体、(b2)共重合体および(C)該共重合体を表1に示
した配合比で混合し、ベント付き40mmφ押出機で樹脂温
度220℃で溶融混練、押出しを行なうことによってペレ
ットを製造した。
次いで射出成形機により、シリンダー温度220℃、金
型温度60℃で試験片を成形し、各物性を測定した。体積
固有抵抗値は射出成形した厚さ2mmの円板を用い、次の
条件で測定した。
(1) 成形直後、洗剤“ママレモン”(ライオン油脂
(株)製)水溶液で洗浄し、続いて蒸留水で十分洗浄し
てから表面の水分を取除いた後、50%RH、23℃で4時間
調湿して測定した。
(2) 成形後、50%RH、23℃中に200日間放置した
後、洗剤“ママレモン”水溶液で洗浄し、続いて蒸留水
で十分洗浄してから表面の水分を取除いた後、50%RH、
23℃で24時間調湿して測定した。
測定結果を表2に示した。
比較例1〜8 c−2:メタクリル酸メチル10部、メタクリル酸65部、ト
ルエン25部の合計100重量部に対し、ノルマルオクチル
メルカプタン0.1重量部、1,1′ジ−ターシャリーブチル
パーオキシシクロヘキサン0.01部を加えた溶液を調製し
た。その他はc−1と全く同様にして重合を行なって共
重合体を得た。得られた共重合体の組成は、該共重合体
100部に対し、メタクリル酸メチル単位10部、六員環酸
無水物単位85部、メタクリル酸単位5部であった。
参考例で調製した(A)ポリアミドエラストマー、
(B)スチレン系熱可塑性樹脂:(b−1)グラフト共
重合体、(b−2)共重合体および(C)(c−1)ま
たは先に調製した(c−2)を表1に示した配合比で混
合し、実施例と同様の方法で各物性を測定した。
測定結果を表2に示した。
表2の結果から次のことが明らかである。本発明の樹
脂組成物(実施例1〜7)はいずれも衝撃強度、引張特
性、曲げ弾性率に代表される機械的性質および層状剥離
防止性が均衡して優れ、かつ低い体積固有抵抗値を有し
ている。しかも表面洗剤や経時変化によっても抵抗値は
ほとんど変化せず、優れた永久帯電防止性を発揮する。
すなわち、本発明の樹脂組成物は優れた機械的性質、層
状剥離防止性および永久帯電防止性を兼備する。
ポリアミドエラストマー(A)の配合量が1重量部未
満の場合(比較例1)は帯電防止性(抵抗値)が劣り、
ポリアミドエラストマー(A)が40重量部を越える場合
(比較例2)は引張降伏応力と曲げ弾性率が劣る。
共重合体(C)の組成比が本発明の特定比をはずれた
場合(比較例3)、また共重合体(C)の量が50重量部
を越える場合(比較例4)は、成形加工性が著しく悪く
なり望ましい樹脂を得ることができない。また、共重合
体(C)を含有しない場合(比較例5)は、耐熱性およ
び層状剥離防止性に劣る。ポリアミドエラストマー
(A)を含まない樹脂組成物(比較例5)は抵抗値が高
く、帯電防止性が劣るので好ましくない。
<発明の効果> 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、特定量のポリアミド
エラストマーとスチレン系熱可塑性樹脂および(イ)メ
タクリル酸メチル単位、(ロ)一般式(I)で表わされ
る六員環酸無水物単位、(ハ)アクリル酸またはメタク
リル酸もしくはその両方の単位からなる共重合体を混合
したものであるため、優れた永久帯電防止性、耐衝撃
性、耐熱性、層状剥離防止性を有している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリアミドエラストマー、 (B)スチレン系熱可塑性樹脂、および (C) (イ)メタクリル酸メチル単位5重量部以下(対共重合
    体100重量部)、 (ロ)一般式 (式中R1およびR2はメチル基または水素原子である)で
    表される六員環酸無水物単位5〜75重量部(対共重合体
    100重量部)、 (ハ)アクリル酸またはメタクリル酸もしくはその両方
    の単位0.1〜30重量部(対共重合体100重量部)、 からなる共重合体、 からなり、その配合比が(A)1〜40重量部、(B)98
    〜10重量部、(C)1〜50重量部であり、かつ(A)+
    (B)+(C)が100重量部になるように配合した熱可
    塑性樹脂組成物。
JP21835187A 1987-08-31 1987-08-31 熱可塑性樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0826199B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21835187A JPH0826199B2 (ja) 1987-08-31 1987-08-31 熱可塑性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21835187A JPH0826199B2 (ja) 1987-08-31 1987-08-31 熱可塑性樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6460647A JPS6460647A (en) 1989-03-07
JPH0826199B2 true JPH0826199B2 (ja) 1996-03-13

Family

ID=16718515

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21835187A Expired - Lifetime JPH0826199B2 (ja) 1987-08-31 1987-08-31 熱可塑性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0826199B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2744651B2 (ja) * 1989-07-10 1998-04-28 旭化成工業株式会社 電気冷蔵庫用筐体
CA2061011A1 (en) * 1991-02-21 1992-08-22 Noel G. Harvey Compatible polymeric blends
WO1993021273A1 (en) * 1992-04-09 1993-10-28 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Acrylic resin composition

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6460647A (en) 1989-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0472855B2 (ja)
JPH0745612B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2906542B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH072884B2 (ja) 帯電防止性を有する成形品
JPH0257094B2 (ja)
JPS63312342A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0428025B2 (ja)
JPH0826199B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2745572B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0524175B2 (ja)
JP2682056B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH01163251A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2745625B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2669170B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0751666B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2517635B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPS6353226B2 (ja)
JP2996765B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2669179B2 (ja) 金属耐蝕性熱可塑性樹脂組成物
JP2605771B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0680138B2 (ja) 制電性樹脂組成物
JPH0710946B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH02252719A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH06220274A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH04239045A (ja) 帯電防止性樹脂組成物