JPH07106252A - 炭素添加半導体結晶の成長方法 - Google Patents

炭素添加半導体結晶の成長方法

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JPH07106252A
JPH07106252A JP24674093A JP24674093A JPH07106252A JP H07106252 A JPH07106252 A JP H07106252A JP 24674093 A JP24674093 A JP 24674093A JP 24674093 A JP24674093 A JP 24674093A JP H07106252 A JPH07106252 A JP H07106252A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 600℃以上の高温での高炭素濃度添加半導
体の成長において、メチル基ガスの制御とAs分圧の制
御を個別にできる。 【構成】 原料ボンベ8からトリメチルひ素を、原料ボ
ンベ7−4からターシャリブチルアルシンの原料ガスを
反応管1内に送る。次に、原料ボンベ7−1からトリメ
チルガリウムの原料ガスを反応管1内に送り、炭素添加
GaAs薄膜を形成する。成長温度は650℃であり、
ターシャリブチルアルシンの流量を変化させることによ
りAs解離を抑え、表面欠陥密度のない高炭素濃度結晶
が得られる。そして、炭素濃度はトリメチルひ素の流量
を変えることで行われることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気相成長方法における
化合物半導体結晶への炭素不純物添加を行う炭素添加半
導体結晶の成長方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】GaAs系ヘテロ接合トランジスタのベ
ース層に用いるp型GaAsやp型AlGaAsのp型
不純物としては、亜鉛,マグネシウム,ベリリウムが用
いられている。
【0003】亜鉛は、拡散定数が大きいことやメモリ効
果を持つことなどにより急峻な不純物濃度分布を得るこ
とが難しい。マグネシウムは、キャリア濃度の飽和やメ
モリ効果を持つことなどの問題がある。ベリリウムは、
低拡散定数であるが、高濃度添加時の異常拡散や高電流
密度通電時の通電拡散などにより素子特性の劣化を生じ
る。
【0004】一方、炭素不純物はこれらの問題解決に有
効なp型不純物として注目されてきた。
【0005】高速動作が期待できるInP系ヘテロ接合
トランジスタのベース層に用いるp型InGaAsの場
合も、p型不純物として亜鉛,マグネシウム,ベリリウ
ムなどが用いられているため、p型GaAsやAlGa
Asと同様な問題を持っている。InGaAs中の炭素
は当初n型と思われていたが、S.A.Stockmanらの報告
(J.Electronic Materials, Vol.21,No.12,1992,p.111
1)やG.E.Stillmanらの報告(Inst.Phys.Conf.Ser.No12
9, P.687,1993)のようにp型になることは明確であ
る。
【0006】このようなことから、GaAsやAlGa
AsやInGaAsの炭素不純物は拡散定数が小さい、
高濃度添加が可能、活性化率がほぼ100%、メモリ効
果がない、異常拡散や通常拡散が見られない、などの特
徴をもつ新しいp型不純物として注目され、種々の炭素
添加半導体結晶の成長方法が提案され始めた。
【0007】III 族原料として主炭素混入源となるトリ
メチルガリウムを用い、V族原料のトリメチルひ素から
メチル基ガスを供給してトリメチルガリウムの「ガリウ
ム−炭素」結合の分解反応の進行を抑制し、このメチル
基ガスの供給量により炭素添加量を制御するような炭素
添加半導体結晶の成長方法の場合、トリメチルひ素はA
sとメチル基の両方の供給源となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高温成長に
おいては成長表面からAsが解離しやすくなり、結晶性
が劣化しやすい問題がある。トリメチルひ素は熱分解し
にくいため、流量を増加してもAs分圧はそれほど高く
ならない。アルシンは熱分解しやすく、As分圧を高め
るのに有効であるが、アルシンの分解により発生した活
性水素は、主炭素源の「ガリウム−炭素」結合の分解反
応を促進させる作用があり、炭素濃度が減少してしまう
問題があった。
【0009】このようなことから、600℃以上の高温
での高炭素濃度添加半導体の成長において、メチル基ガ
スの制御とAs分圧の制御を個別にできる方法の開発が
強く望まれていた。
【0010】本発明の目的は、600℃以上の高温での
高炭素濃度添加半導体成長において、炭素濃度制御に重
要なメチル基ガスの制御と、結晶表面荒れの防止に有効
なAs分圧の制御を個別に制御できる成長方法を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる炭素添加
半導体結晶の成長方法は、III 族原料として母結晶構成
元素を含み、かつ主炭素混入源となりうるIII 族原料を
用い、V族原料に主炭素混入源であるIII 族原料の「母
結晶元素−炭素」結合の分解反応を抑制するメチル基を
有するガスを用い、このガスの分圧を制御するひ素また
はひ素化合物ガスを用いたものである。
【0012】また、V族原料にメチル基制御用原料とし
てトリメチルひ素を用い、かつAs分圧制御にターシャ
リブチルアルシンを用いるものである。
【0013】さらに、V族原料にメチル基制御用原料と
してトリメチルひ素を用い、ひ素圧制御用原料としてト
リエチルひ素を用いるものである。
【0014】
【作用】本発明においては、メチル基ガスの供給とメチ
ル基ガスの制御により主炭素源となる母結晶構成原料の
「母結晶元素−炭素結合」の分解反応の進行を抑制する
ことによって、高炭素濃度結晶を成長させる成長方法に
おいて、メチル基ガスの制御とAs分圧の制御を個別に
行われる。
【0015】従来の炭素添加結晶成長法では、メチル基
ガスの制御とAs分圧の制御を個別に行うことはできな
かった。そのため、炭素の添加法と結晶表面からのAs
の解離防止法は、ともに成長温度の低温化だけであり、
本発明の炭素添加半導体結晶の成長法とは、メチル基と
As分圧の制御方法が異なる。
【0016】
【実施例】本発明は気相成長法であれば実施可能であ
り、ここでは最も工業的であるメタルオーガニックベー
パーフェイズエピタキシー法(一般にMOVPE法と略
記)により行った場合について詳細に説明する。なお、
モレキュラービームエピタキシー法(一般にMBE法と
略記)や、メタルオーガニクモレキュラービームエピタ
キシー法(一般にMOMBE法と略記)や、ケミカルビ
ームエピタキシー法(一般にCBE法と略記)などの気
相成長法でも、本発明は実施できることは説明を要しな
い。
【0017】図1に本発明を実施するためのMOVPE
法による薄膜成長装置の概略図を示す。図1で、1は反
応管、2は薄膜成長用基板、3は基板載置台、4は基板
加熱用の高周波コイル、5は原料ガス等の供給口、6は
原料ガス等の排気口、7−1はトリメチルガリウム入り
のボンベ、7−2はトリメチルインジウム入りのボン
ベ、7−3はトリメチルアルミニウム入りのボンベ、7
−4はターシャリブチルアルシン入りのボンベ、7−5
はトリエチルひ素ボンベ、8はトリメチルひ素入りのボ
ンベ、9はトリメチルアンチモン入りのボンベ、10は
原料ガスをバブリングして搬送する水素ガスライン、1
1はメタンガスボンベ、12はメタンガスのクラッキン
グ装置、7−1a,7−2a,7−3a,7−4a,7
−5a,8a,9aおよび11aはボンベの開閉用バル
ブ(以下、単にバルブという)を示す。なお、7−1〜
7−5,8,9,11は以下、原料ボンベという。 〔実施例1〕本発明の第1の実施例として炭素添加Ga
As結晶の場合について説明する。原料に主炭素混入源
のトリメチルガリウムと、主メチル基供給源のトリメチ
ルひ素と、ひ素分圧制御用のターシャリブチルアルシン
を用いた。原料ボンベ7−4と原料ボンベ8のバルブ7
−4aと8aを開け、水素ガスをトリメチルひ素原料と
ターシャリブチルアルシン原料中にバブリングさせてト
リメチルひ素とターシャリブチルアルシンの原料ガスを
反応管1内に送る。次に、原料ボンベ7−1のバルブ7
−1aを開け、水素ガスをトリメチルガリウム中にバブ
リングさせてトリメチルガリウムの原料ガスを反応管1
内に送り、炭素添加GaAs薄膜を形成する。成長温度
は650℃で、炭素濃度が6x1019原子/cm3 にな
るようにトリメチルガリウムとトリメチルひ素の流量
を、V/III 比にして70に固定した。ターシャリブチ
ルアルシンの流量は、ターシャリブチルアルシンとトリ
メチルひ素の比にして1から100まで変化させた。
【0018】図2は、本発明の第1の実施例の実験結果
を示すもので、炭素添加GaAs結晶の表面欠陥密度と
ターシャリブチルアルシン流量の関係を示す。図2から
As解離を反映している表面欠陥密度は、ターシャリブ
チルアルシン供給量に比例して減少することがわかる。
供給量比が1の場合は、供給しない場合と同程度の表面
欠陥濃度であるが、供給量比が40以上では、検出限界
以下の50個/cm2以下になっており、良好な表面が
得られた。なお、炭素濃度はターシャリブチルアルシン
を加えても変化しなかった。
【0019】これらの結果から、ターシャリブチルアル
シンの供給は高温における炭素添加GaAs結晶の表面
からのAs解離抑制に効果があることが明らかなった。
【0020】トリメチルガリウムとトリメチルアルミニ
ウムとトリメチルひ素とターシャリブチルアルシンを用
いた炭素添加AlGaAs結晶の場合も、ターシャリブ
チルアルシンの供給効果はGaAsの場合と同様であり
説明を要しない。 〔実施例2〕本発明の第2の実施例として炭素添加Ga
As結晶の場合について説明する。原料に主炭素混入源
のトリメチルガリウムと、主メチル基供給源のトリメチ
ルひ素と、As分圧制御用のトリエチルひ素を用いた。
原料ボンベ7−5と原料ボンベ8のバルブ7−5aと8
aを開け、水素ガスをトリエチルひ素原料とトリメチル
ひ素原料中にバブリングさせてトリエチルひ素とトリメ
チルひ素の原料ガスを反応管1内に送る。次に、原料ボ
ンベ7−1のバルブ7−1aを開け、水素ガスをトリメ
チルガリウム中にバブリングさせてトリメチルガリウム
の原料ガスを反応管1内に送り、炭素添加GaAs薄膜
を形成する。成長温度は650℃で、炭素濃度が6x1
19原子/cm3 になるようにトリメチルガリウムとト
リメチルひ素の流量を、V/III 比にして70に固定し
た。トリエチルひ素の流量は、トリエチルひ素とトリメ
チルひ素の比にして1から100まで変化させた。
【0021】As解離を反映している表面欠陥密度は、
トリメチルひ素の供給量に比例して減少した。供給量比
が1の場合は、供給しない場合と同程度の表面欠陥濃度
であるが、供給量比が40以上では、検出限界以下の5
0個/cm2 以下になっているおり、良好な表面が得ら
れた。なお、炭素濃度はトリエチルひ素を加えても変化
しなかった。
【0022】これらの結果から、トリエチルひ素の供給
は高温における炭素添加GaAs結晶の表面からのAs
解離抑制に効果があることが明らかになった。
【0023】トリメチルガリウムとトリメチルアルミニ
ウムとトリメチルひ素とトリエチルひ素を用いた炭素添
加AlGaAs結晶の場合も、トリエチルひ素の供給効
果はGaAsの場合と同様であり説明を要しない。
【0024】トリメチルガリウムとトリメチルインジウ
ムとトリメチルひ素とトリエチルひ素を用いた炭素添加
InGaAs結晶の場合も、トリエチルひ素の供給効果
はGaAsの場合と同様であり説明を要しない。 〔実施例3〕本発明の第3の実施例の炭素添加GaAs
結晶の場合について説明する。原料に主炭素混入源のト
リメチルガリウムと、主メチル基供給源のトリメチルア
ンチモンと、As分圧制御用のターシャリブチルアルシ
ンを用いた。原料ボンベ7−4と原料ボンベ9のバルブ
7−4aと9aを開け、水素ガスをターシャリブチルア
ルシンとトリメチルアンチモン中にバブリングさせてタ
ーシャリブチルアルシンとトリメチルアンチモンの原料
ガスを反応管1内に送る。次に、原料ボンベ7−1のバ
ルブ7−1aを開け、水素ガスをトリメチルガリウム原
料中にバブリングさせてトリメチルガリウムの原料ガス
を反応管1内に送り、炭素添加GaAs薄膜を形成す
る。成長温度は650℃で、炭素濃度が3x1019原子
/cm3 になるようにトリメチルガリウムとトリメチル
アンチモンの流量を、V/III 比にして65に固定し
た。ターシャリブチルアルシンの流量は、ターシャリブ
チルアルシンとトリメチルアンチモンの比にして1から
100まで変化させた。
【0025】得られた炭素添加GaAs結晶の表面欠陥
密度とターシャリブチルアルシン流量の関係は、実施例
1の場合と同様であり、As解離を反映している表面欠
陥密度は、ターシャリブチルアルシンの供給量に比例し
て減少した。供給量比が1の場合は供給しない場合と同
程度の表面欠陥濃度であるが、供給量比が40以上で
は、検出限界以下の50個/cm2 以下になっており、
良好な表面が得られた。なお、炭素濃度はターシャリブ
チルアルシンを加えても変化しなかった。アンチモン濃
度は検出限界程度(数%)検出されたが、表面欠陥の発
生には影響しない。 これらの結果から、ターシャリブ
チルアルシンの供給は高温における炭素添加GaAs結
晶の表面からのAs解離抑制に効果があることが明らか
にした。
【0026】トリメチルガリウムとトリメチルアルミニ
ウムとトリメチルアンチモンとターシャリブチルアルシ
ンを用いた炭素添加AlGaAs結晶の場合も、ターシ
ャリブチルアルシンの供給効果はGaAsの場合と同様
であり説明を要しない。
【0027】ターシャリブチルアルシンの代わりにトリ
エチルひ素を用いた場合も、As分圧制御効果はターシ
ャリブチルアルシンを用いた場合と同様であり説明を要
しない。 〔実施例4〕本発明の第4の実施例の炭素添加GaAs
結晶の場合について説明する。原料に主炭素混入源のト
リメチルガリウムと、主メチル基供給源のメタンとAs
分圧制御用のターシャリブチルアルシンを用いた。原料
ボンベ7−4と原料ボンベ11のバルブ7−4aと11
aを開け、水素ガスをターシャリブチルアルシン中にバ
ブリングさせてターシャリブチルアルシンの原料ガスを
反応管1内に送る。メタンは480℃以下に設定したク
ラッキング装置12でクラッキングして反応管1に送
る。次に、原料ボンベ7−1のバルブ7−1aを開け、
水素ガスをトリメチルガリウム原料中にバブリングさせ
てトリメチルガリウムの原料ガスを反応管1内に送り、
炭素添加GaAs薄膜を形成する。成長温度は650℃
で、炭素濃度が3x1019原子/cm3 になるようにト
リメチルガリウムとトリメチルひ素の流量を、V/III
比にして60に固定した。メタンの流量は、400cc
mに固定した。最適なクラッキング条件はクラッキング
装置12の種類や熱量やメタンガスの流量によって成長
装置ごとに実験を行い決定しなければならない。ターシ
ャリブチルアルシンの流量は、ターシャリブチルアルシ
ンとメタンの比にして1から100まで変化させた。
【0028】得られた炭素添加GaAs結晶の表面欠陥
密度とターシャリブチルアルシン流量の関係は、実施例
1の場合と同様であり、As解離を反映している表面欠
陥密度は、ターシャリブチルアルシンの供給量に比例し
て減少した。供給量比が1の場合は、供給しない場合と
同程度の表面欠陥濃度であるが、供給量比が40以上で
は、検出限界以下の50個/cm2 以下になっており、
良好な表面が得られた。なお、炭素濃度はターシャリブ
チルアルシンを加えても変化しなかった。
【0029】これらの結果から、ターシャリブチルアル
シンの供給は高温における炭素添加GaAs結晶の表面
からのAs解離抑制に効果があることが明らかになっ
た。
【0030】トリメチルガリウムとトリメチルアルミニ
ウムとメタンとターシャリブチルアルシンを用いた炭素
添加AlGaAs結晶の場合も、ターシャリブチルアル
シンの供給効果はGaAsの場合と同様であり説明を要
しない。
【0031】トリメチルガリウムとトリメチルインジウ
ムとメタンとターシャリブチルアルシンを用いた炭素添
加InGaAs結晶の場合もターシャリブチルアルシン
の供給効果はGaAsの場合と同様であり説明を要しな
い。
【0032】ターシャリブチルアルシンの代わりにトリ
エチルひ素を用いた場合も、As分圧制御効果はターシ
ャリブチルアルシンを用いた場合と同様であり説明を要
しない。 〔実施例5〕本発明の第5の実施例の炭素添加GaAs
結晶の場合について説明する。原料に主炭素混入源のト
リメチルガリウムと主メチル基供給源のトリメチルひ素
とAs分圧制御用のターシャリブチルアルシンを用い
た。原料ボンベ7−4と原料ボンベ8のバルブ7−4a
と8aを開け、水素ガスをトリメチルひ素原料とターシ
ャリブチルアルシン原料中にバブリングさせてトリメチ
ルひ素とターシャリブチルアルシンの原料ガスを反応管
1内に送る。次に、原料ボンベ7−1のバルブ7−1a
を開け、水素ガスをトリメチルガリウム中にバブリング
させてトリメチルガリウムの原料ガスを反応管1内に送
り、炭素添加GaAs薄膜を形成する。次に、トリメチ
ルひ素のバルブ8aを締めてトリメチルひ素の供給を停
止させ炭素を含まないGaAsを成長させる。次に、ト
リメチルひ素の供給を開始し、炭素添加GaAsを成長
させる。成長温度は650℃で、炭素濃度が6x1019
原子/cm3 になるようにトリメチルガリウムとトリメ
チルひ素の流量を、V/III比にして70に固定した。
ターシャリブチルアルシンの流量は、ターシャリブチル
アルシンとトリメチルひ素の比にして100に固定し
た。
【0033】その結果、トリメチルひ素の供給を停止し
た領域はn型のGaAsになり、特に、n型のドーピン
グガスを用いることなくpn接合が形成できた。炭素添
加GaAs表面は本発明の方法により表面欠陥がないた
め、本発明の方法により形成した炭素添加GaAs上に
成長したn型GaAsも、表面欠陥が検出限界以下であ
った。
【0034】これらの結果から、ターシャリブチルアル
シンの供給は高温における炭素添加GaAs結晶の表面
からのAs解離抑制に効果があることが明らかにした。
【0035】本発明による炭素添加AlGaAsや炭素
添加InGaAsの場合も、トリメチルひ素の交互供給
によりpn接合が得られることはGaAsの場合と同様
であり説明を要しない。
【0036】ターシャリブチルアルシンの代わりにトリ
エチルひ素を用いた場合も、As分圧制御効果はターシ
ャリブチルアルシンを用いた場合と同様であり説明を要
しない。
【0037】トリメチルひ素の代わりにメタンを用いた
場合も、主メチル基供給効果はトリメチルひ素の場合と
同様であり説明を要しない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による炭素
添加半導体結晶の成長方法では、III族元素を供給する
原料として、半導体結晶を構成するIII 族原子および炭
素原子を結晶に供給するガスを用い、V族元素を供給す
る原料として、メチル基を有するガスおよびこのガスの
分圧を制御するひ素またはひ素化合物ガスを用いるの
で、炭素濃度を制御したままV族元素を供給する原料と
してのメチル素を有するガスの分圧の制御が可能である
から、方面欠陥のない高炭素濃度結晶が実現できる。こ
れをヘテロ接合トランジスタのベース層に応用した場合
は高品質な抵抗ベース層が容易に制作できるため、デバ
イスの高性能化が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための薄膜製造装置の概略図
である。
【図2】本発明による炭素添加GaAs中のターシャリ
ブチルアルシン流量と表面欠陥密度の関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 反応管 2 薄膜成長用基板 3 基板載置台 4 高周波コイル 5 原料ガス等の供給口 6 原料ガス等の排気口 7−1 トリメチルガリウムボンベ 7−2 トリメチルインジウムボンベ 7−3 トリメチルアルミニウムボンベ 7−4 ターシャリブチルアルシンボンベ 7−5 トリエチルひ素ボンベ 7−1a トリメチルガリウムボンベ開閉用バルブ 7−2a トリメチルインジウムボンベ開閉用バルブ 7−3a トリメチルアルミニウムボンベ開閉用バルブ 7−4a ターシャリブチルアルシンボンベ開閉用バル
ブ 7−5a トリエチルひ素ボンベ開閉用バルブ 8 トリメチルひ素ボンベ 8a トリメチルひ素ボンベ開閉用バルブ 9 トリメチルアンチモンボンベ 9a トリメチルアンチモンボンベ開閉用バルブ 10 水素ガスライン 11 メタンガスボンベ 11a メタンガスボンベ開閉用バルブ 12 クラッキング装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気相成長法による炭素添加III ・V族半
    導体の結晶成長方法において、 III 族元素を供給する原料として、半導体結晶を構成す
    るIII 族原子および炭素原子を結晶に供給するガスを用
    い、 V族元素を供給する原料として、メチル基を有するガス
    およびこのガスの分圧を制御するひ素またはひ素化合物
    ガスを用いることを特徴とする炭素添加半導体結晶の成
    長方法
  2. 【請求項2】 請求項1記載の炭素添加半導体結晶の成
    長方法において、V族原料にメチル基制御用原料として
    トリメチルひ素を用い、ひ素圧制御用原料としてターシ
    ャリブチルアルシンを用いることを特徴とする炭素添加
    半導体結晶の成長方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の炭素添加半導体結晶の成
    長方法において、V族原料にメチル基制御用原料として
    トリメチルひ素を用い、ひ素圧制御用原料としてトリエ
    チルひ素を用いることを特徴とする炭素添加半導体結晶
    の成長方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113136616A (zh) * 2021-03-29 2021-07-20 大庆溢泰半导体材料有限公司 一种生长半绝缘砷化镓单晶的掺碳装置及掺碳方法

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CN113136616B (zh) * 2021-03-29 2022-02-08 大庆溢泰半导体材料有限公司 一种生长半绝缘砷化镓单晶的掺碳装置及掺碳方法

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