JP2936620B2 - 化合物半導体結晶の気相成長法 - Google Patents
化合物半導体結晶の気相成長法Info
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、有機金属気相成長法により、高濃度の炭素
ドーブ化合物半導体結晶、例えば、GaAs、AlGaAs等のII
I−V族化合物半導体結晶を気相成長させる方法に関す
る。
ドーブ化合物半導体結晶、例えば、GaAs、AlGaAs等のII
I−V族化合物半導体結晶を気相成長させる方法に関す
る。
(従来の技術) 有機金属気相成長法(OMVPE法)は、有機金属化合物
と金属水素化合物を反応炉中で熱分解させることによ
り、基板上に薄膜の単結晶を成長させる方法である。こ
の方法は、超薄膜の多層構造の形成が容易であり、量産
性も高いので、化合物半導体を用いたヘテロ接合デバイ
ス用ウェハの作製に用いられている。特に、ヘテロ接合
デバイスの中でもヘテロ・バイポーラ・トランジスタ
(HBT)は、超高速で動作するので、盛んに開発されて
いる。
と金属水素化合物を反応炉中で熱分解させることによ
り、基板上に薄膜の単結晶を成長させる方法である。こ
の方法は、超薄膜の多層構造の形成が容易であり、量産
性も高いので、化合物半導体を用いたヘテロ接合デバイ
ス用ウェハの作製に用いられている。特に、ヘテロ接合
デバイスの中でもヘテロ・バイポーラ・トランジスタ
(HBT)は、超高速で動作するので、盛んに開発されて
いる。
HBTは、n−GaAsのコレクタ、p+−GaAsのベース、n
−AlGaAsのエミッタから構成されている。HBTの構造
は、第3図に示すように、半絶縁性または導電性GaAs基
板の上にn+−GaAs層及びn−GaAs層のコレクタ層を積層
し、さらにp+−GaAs層のベース層を積層し、さらにその
上にn−AlGaAs層及びn−GaAs層のエミッタ層を積層
し、上記P+−GaAs層とn−AlGaAs層との間にpn接合を形
成したものである。そして、コレクタ電極はn+−GaAsコ
レクタ層の上に、ベース電極はp+−GaAsベース層の上
に、エミッタ電極はn−GaAsエミッタ層の上にそれぞれ
形成する。このようなHBTの特性は、p+−GaAsのベース
層の正孔濃度が高いほど優れた特性が得られ、p+−GaAs
のベース層とn−AlGaAsのエミッタ層との間のpn接合の
界面が急峻なほど優れた特性が得られる。
−AlGaAsのエミッタから構成されている。HBTの構造
は、第3図に示すように、半絶縁性または導電性GaAs基
板の上にn+−GaAs層及びn−GaAs層のコレクタ層を積層
し、さらにp+−GaAs層のベース層を積層し、さらにその
上にn−AlGaAs層及びn−GaAs層のエミッタ層を積層
し、上記P+−GaAs層とn−AlGaAs層との間にpn接合を形
成したものである。そして、コレクタ電極はn+−GaAsコ
レクタ層の上に、ベース電極はp+−GaAsベース層の上
に、エミッタ電極はn−GaAsエミッタ層の上にそれぞれ
形成する。このようなHBTの特性は、p+−GaAsのベース
層の正孔濃度が高いほど優れた特性が得られ、p+−GaAs
のベース層とn−AlGaAsのエミッタ層との間のpn接合の
界面が急峻なほど優れた特性が得られる。
従来、OMVPE法でp型ドーパントとして亜鉛(Zn)が
用いられていたが、亜鉛は拡散係数が大きいため、成長
中にベース領域からエミッタ領域への拡散を避けること
ができず、急峻なph接合を得ることができないという問
題があった。
用いられていたが、亜鉛は拡散係数が大きいため、成長
中にベース領域からエミッタ領域への拡散を避けること
ができず、急峻なph接合を得ることができないという問
題があった。
分子線エピタキシャル法(MBE法)では、1×1020cm
-3程度までドーピングすることが可能で、かつ、拡散係
数の小さなBeが一般的に用いられているが、OMVPE法で
は安全性の観点から、Beを用いることは困難である。そ
のため、亜鉛に比べて拡散係数が5桁程度小さいMgがド
ーパントとして検討されている。しかし、Mg原料のビス
シクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)やビスメ
チルシクロペンタジエニルマグネシウム(M2Cp2Mg)
は、室温状態の配管や反応管の内壁に吸着されるため、
反応管にMg原料の供給を開始しても、内壁への吸着が飽
和するまで、化合物半導体へのドーピンク量が一定にな
らず、また、Mg原料を反応管から排気管に切り換えた後
も、配管や反応管の内壁に吸着したMg原料が徐々に脱離
して基板結晶表面に運ばれるために、Mgが引き続きドー
ピングされる。それ故、Mgのドーピングによりp型化合
物半導体を形成しようとするときに、急峻なドーピング
・プロファイルを得ることができないという問題があっ
た。
-3程度までドーピングすることが可能で、かつ、拡散係
数の小さなBeが一般的に用いられているが、OMVPE法で
は安全性の観点から、Beを用いることは困難である。そ
のため、亜鉛に比べて拡散係数が5桁程度小さいMgがド
ーパントとして検討されている。しかし、Mg原料のビス
シクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)やビスメ
チルシクロペンタジエニルマグネシウム(M2Cp2Mg)
は、室温状態の配管や反応管の内壁に吸着されるため、
反応管にMg原料の供給を開始しても、内壁への吸着が飽
和するまで、化合物半導体へのドーピンク量が一定にな
らず、また、Mg原料を反応管から排気管に切り換えた後
も、配管や反応管の内壁に吸着したMg原料が徐々に脱離
して基板結晶表面に運ばれるために、Mgが引き続きドー
ピングされる。それ故、Mgのドーピングによりp型化合
物半導体を形成しようとするときに、急峻なドーピング
・プロファイルを得ることができないという問題があっ
た。
そのため、最近では炭素ドーピングが検討されてい
る。例えば、J.Appl.Phys.Vol.64,No,8,p.3975〜3979,
K.Saito et al.では、ガスソースMBE法によりIII族原料
にトリメチルガリウム(TMGa)を、V族原料に金属ヒ素
を用いて1020cm-3程度の炭素ドーピングを行っている。
る。例えば、J.Appl.Phys.Vol.64,No,8,p.3975〜3979,
K.Saito et al.では、ガスソースMBE法によりIII族原料
にトリメチルガリウム(TMGa)を、V族原料に金属ヒ素
を用いて1020cm-3程度の炭素ドーピングを行っている。
また、Appl.Phys.Lett.Vol.53,No,14,p.1317〜1319,
T.F.Kuech et al.では、有機金属気相成長法により、II
I族原料にTMGa、V族原料にTMAsを用い、成長圧力76Tor
rで、成長温度600℃で炭素ドープGaAsを成長するとき
に、炭素ドープ量の最高値が2×1019cm-3であったと報
告している。
T.F.Kuech et al.では、有機金属気相成長法により、II
I族原料にTMGa、V族原料にTMAsを用い、成長圧力76Tor
rで、成長温度600℃で炭素ドープGaAsを成長するとき
に、炭素ドープ量の最高値が2×1019cm-3であったと報
告している。
(発明が解決しようとする課題) 従来のOMVPE法において、TMGaとTMAsを原料として炭
素ドープGaAsを成長する場合、TMGaやTMAsの流量を変え
ても炭素のドーピング量は殆ど変化しない。そのため、
成長温度を変えることによりドーピング量を制御してい
る。例えば、上記のAppl.Phys.Lett.Vol.53,No.14,p.13
17〜1319,T.F.Kuech et al.では、成長圧力76Torrで、
成長温度を600℃から700℃に上げることにより、正孔濃
度を1019cm-3から1017cm-3に変化させたことが報告され
ている、この成長温度による制御法は、単層のエピタキ
シャル層を成長させるときには問題がないが、炭素ドー
ピング量の異なる多層を成長させる場合は、層と層との
間で成長を中断し長時間かけて成長温度を変化しなけれ
ばならないという問題があった。
素ドープGaAsを成長する場合、TMGaやTMAsの流量を変え
ても炭素のドーピング量は殆ど変化しない。そのため、
成長温度を変えることによりドーピング量を制御してい
る。例えば、上記のAppl.Phys.Lett.Vol.53,No.14,p.13
17〜1319,T.F.Kuech et al.では、成長圧力76Torrで、
成長温度を600℃から700℃に上げることにより、正孔濃
度を1019cm-3から1017cm-3に変化させたことが報告され
ている、この成長温度による制御法は、単層のエピタキ
シャル層を成長させるときには問題がないが、炭素ドー
ピング量の異なる多層を成長させる場合は、層と層との
間で成長を中断し長時間かけて成長温度を変化しなけれ
ばならないという問題があった。
本発明は、上記の問題を解消し、成長温度を変化させ
ることなく、炭素ドーピング量を短時間で容易に変更す
ることのできる気相成長法を提供しようとするものであ
る。
ることなく、炭素ドーピング量を短時間で容易に変更す
ることのできる気相成長法を提供しようとするものであ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明は、III−V族化合物半導体の有機金属気相成
長法において、V族原料として有機金属化合物を用い、
成長温度を625℃以下に保持し、成長圧力を1〜76Torr
の範囲で変化させることにより炭素のドーピング量を制
御することを特徴とする気相成長法である。
長法において、V族原料として有機金属化合物を用い、
成長温度を625℃以下に保持し、成長圧力を1〜76Torr
の範囲で変化させることにより炭素のドーピング量を制
御することを特徴とする気相成長法である。
(作用) TMGaとTMAsを原料に用いてGaAsにドーピングされる炭
素は、TMGa及びTMAsのメチル基の炭素がガリウム若しく
はヒ素と結合した形で、結晶中に取り込まれると考えら
れている。従来のTMGaとAsH3を原料とする場合には、As
H3が分解してできる水素原子がTMGaのメチル基と結合し
メタンとなるため、炭素がドーピングされにくいと考え
られていたが、実際には、この場合も一定量の炭素が結
晶中に取り込まれている。この反応をもう少し詳しくみ
ると、気相中でTMGaがAsH3から発生する水素原子と反応
して、メチル基が1つずつ外れて行き、モノメチルガリ
ウムの形でGaAs基板上に吸着され、最終的にガリウムと
炭素が結晶中に取り込まれると考えられる。従って、As
H3から発生する水素原子の濃度が高いほど炭素の取り込
みは少くなる。通常、AsH3を増やすと炭素の混入が少な
くなるのはこのためである。また、TMAsを原料とすると
きに、炭素が大量に結晶中に取り込まれるのは、AsH3か
ら発生する水素原子が存在しないためと考えられる。ま
た、炭素のドーピング量は、成長温度が低いほど増加す
るが、低温ではTMGaやTMAsの分解が遅く、モノメチルガ
リウム、モノメチルヒ素の形で基板へ到達する確率が増
加するためと考えられる。
素は、TMGa及びTMAsのメチル基の炭素がガリウム若しく
はヒ素と結合した形で、結晶中に取り込まれると考えら
れている。従来のTMGaとAsH3を原料とする場合には、As
H3が分解してできる水素原子がTMGaのメチル基と結合し
メタンとなるため、炭素がドーピングされにくいと考え
られていたが、実際には、この場合も一定量の炭素が結
晶中に取り込まれている。この反応をもう少し詳しくみ
ると、気相中でTMGaがAsH3から発生する水素原子と反応
して、メチル基が1つずつ外れて行き、モノメチルガリ
ウムの形でGaAs基板上に吸着され、最終的にガリウムと
炭素が結晶中に取り込まれると考えられる。従って、As
H3から発生する水素原子の濃度が高いほど炭素の取り込
みは少くなる。通常、AsH3を増やすと炭素の混入が少な
くなるのはこのためである。また、TMAsを原料とすると
きに、炭素が大量に結晶中に取り込まれるのは、AsH3か
ら発生する水素原子が存在しないためと考えられる。ま
た、炭素のドーピング量は、成長温度が低いほど増加す
るが、低温ではTMGaやTMAsの分解が遅く、モノメチルガ
リウム、モノメチルヒ素の形で基板へ到達する確率が増
加するためと考えられる。
本発明者らは、III族原料にTMGaを、V族原料にTMAs
を用い、1〜76Torrの範囲の圧力で成長圧力を変化させ
て炭素ドープGaAsの結晶成長を行い、炭素ドーピング量
の成長圧力依存性を調べたところ、正孔濃度が7×1019
cm-3から7×1016cm-3まで減少するという大きな変化を
見いだした。本発明は、この成長圧力依存性を利用し
て、炭素ドーピング値を制御する方法を提供しようとす
るものである。なお、成長圧力の制御方法は、特に限定
されるものではないが、例えば、反応管内を減圧に排気
するロータリーポンプと反応管の間にバルブを配置し、
その開口度を変化させる方法、該バルブの開口度を一定
にしたまま、キャリアガスの流量を増減させて圧力を制
御する方法、ロータリーポンプの前にバラストガスを導
入し、その流量により成長圧力を制御する方法などの採
用することができる。
を用い、1〜76Torrの範囲の圧力で成長圧力を変化させ
て炭素ドープGaAsの結晶成長を行い、炭素ドーピング量
の成長圧力依存性を調べたところ、正孔濃度が7×1019
cm-3から7×1016cm-3まで減少するという大きな変化を
見いだした。本発明は、この成長圧力依存性を利用し
て、炭素ドーピング値を制御する方法を提供しようとす
るものである。なお、成長圧力の制御方法は、特に限定
されるものではないが、例えば、反応管内を減圧に排気
するロータリーポンプと反応管の間にバルブを配置し、
その開口度を変化させる方法、該バルブの開口度を一定
にしたまま、キャリアガスの流量を増減させて圧力を制
御する方法、ロータリーポンプの前にバラストガスを導
入し、その流量により成長圧力を制御する方法などの採
用することができる。
(実施例1) 反応管内の圧力を10,20,40,76Torrの4条件でGaAsエ
ピタキシャル層を成長させた。予め、反応管内にTMAsを
流した状態で、半絶縁性GaAs基板を成長温度575℃まで
加熱した後、TMGaを反応管へ導入し、GaAsエピタキシャ
ル層の成長を開始した。この際、TMAsとTMGaのモル比を
6.8とし、TMGaの流量を6.7ml/minとし、エピタキシャル
層の厚さが2μmとなるまで成長させた。その後、TMGa
を排気管に切り換えて、基板温度を室温に戻して成長を
終了した。
ピタキシャル層を成長させた。予め、反応管内にTMAsを
流した状態で、半絶縁性GaAs基板を成長温度575℃まで
加熱した後、TMGaを反応管へ導入し、GaAsエピタキシャ
ル層の成長を開始した。この際、TMAsとTMGaのモル比を
6.8とし、TMGaの流量を6.7ml/minとし、エピタキシャル
層の厚さが2μmとなるまで成長させた。その後、TMGa
を排気管に切り換えて、基板温度を室温に戻して成長を
終了した。
成長したGaAsエピタキシャル層の正孔濃度及び移動度
をホール効果測定法で測定し、その結果を第1図に示
す。正孔濃度は、成長圧力10Torrの場合に7×1019cm-3
から76Torrの場合の7×1016cm-3まで制御することがで
き、移動度は、正孔濃度が7×1019cm-3において72cm2/
V・sec、7×1016cm-3において200cm2/V・secであり、
他のドーパントと同等以上の値であり、得られた炭素ド
ープGaAsの結晶性が良好なことを示している。
をホール効果測定法で測定し、その結果を第1図に示
す。正孔濃度は、成長圧力10Torrの場合に7×1019cm-3
から76Torrの場合の7×1016cm-3まで制御することがで
き、移動度は、正孔濃度が7×1019cm-3において72cm2/
V・sec、7×1016cm-3において200cm2/V・secであり、
他のドーパントと同等以上の値であり、得られた炭素ド
ープGaAsの結晶性が良好なことを示している。
(実施例2) 反応管内の圧力を10Torrに保ち、予め、反応管内にTM
Asを流した状態で、半絶縁性GaAs基板を成長温度575℃
まで加熱した後、TMGaを反応管へ導入し、GaAsエピタキ
シャル層の成長を開始した。この際、TMAsとTMGaのモル
比を6.8とした。そして、エピタキシャル層の厚さが1
μmとなるまで成長させた。その後、一旦TMGaを排気管
に切り換え、成長圧力を40Torrまで上げ、再びTMGaを反
応管に導入して厚さ1μmのエピタキシャル層を成長さ
せた。第1層と第2層の間の成長中断時間は1分であ
る。その後、TMGaを排気管に切り換えて基板温度を室温
に戻して成長を終了した。
Asを流した状態で、半絶縁性GaAs基板を成長温度575℃
まで加熱した後、TMGaを反応管へ導入し、GaAsエピタキ
シャル層の成長を開始した。この際、TMAsとTMGaのモル
比を6.8とした。そして、エピタキシャル層の厚さが1
μmとなるまで成長させた。その後、一旦TMGaを排気管
に切り換え、成長圧力を40Torrまで上げ、再びTMGaを反
応管に導入して厚さ1μmのエピタキシャル層を成長さ
せた。第1層と第2層の間の成長中断時間は1分であ
る。その後、TMGaを排気管に切り換えて基板温度を室温
に戻して成長を終了した。
成長したGaAsエピタキシャル層の正孔濃度をC−V測
定法で測定し、その結果を第2図に示す。図から明らか
なように、成長圧力10Torrの第1層の正孔濃度は7×10
19cm-3であり、成長圧力40Torrの第2層の正孔濃度は1
×1017cm-3であり、ともに深さ方向に均一なプロファイ
ルを示している。このことから、成長圧力を変化させる
ことにより、炭素のドーピング量を容易に制御すること
可能となる。
定法で測定し、その結果を第2図に示す。図から明らか
なように、成長圧力10Torrの第1層の正孔濃度は7×10
19cm-3であり、成長圧力40Torrの第2層の正孔濃度は1
×1017cm-3であり、ともに深さ方向に均一なプロファイ
ルを示している。このことから、成長圧力を変化させる
ことにより、炭素のドーピング量を容易に制御すること
可能となる。
(発明の効果) 本発明は、上記の構成を採用することにより、V族原
料として有機金属化合物を用いた炭素ドーピングにおい
て、成長圧力を変化させることにより、炭素ドーピング
量を容易に制御することができるようになった。これ
は、成長温度によるドーピング量の制御と比較して、バ
ルブの開口度を変化させる等の、極めて簡単な操作で短
時間で制御することができるため、成長中断中に界面に
不用な不純物や欠陥が導入されにくく、良好な界面を得
ることができ、エピタキシャル層の品質向上に大きく寄
与するものである。
料として有機金属化合物を用いた炭素ドーピングにおい
て、成長圧力を変化させることにより、炭素ドーピング
量を容易に制御することができるようになった。これ
は、成長温度によるドーピング量の制御と比較して、バ
ルブの開口度を変化させる等の、極めて簡単な操作で短
時間で制御することができるため、成長中断中に界面に
不用な不純物や欠陥が導入されにくく、良好な界面を得
ることができ、エピタキシャル層の品質向上に大きく寄
与するものである。
第1図は実施例1のGaAsエピタキシャル層についての正
孔濃度及び移動度の成長圧力依存性を示す図、第2図は
実施例2のGaAsエピタキシャル層についての炭素濃度の
深さ方向のプロファイルを示す図、第3図はHBTの模式
図である。
孔濃度及び移動度の成長圧力依存性を示す図、第2図は
実施例2のGaAsエピタキシャル層についての炭素濃度の
深さ方向のプロファイルを示す図、第3図はHBTの模式
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 香門 浩一 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住 友電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 村井 重夫 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住 友電気工業株式会社伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 昭63−143810(JP,A) 特開 昭63−159296(JP,A) 特開 平1−259524(JP,A) 特開 昭63−282194(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/205
Claims (3)
- 【請求項1】III−V族化合物半導体の有機金属気相成
長法において、V族原料として有機金属化合物を用い、
成長温度を625℃以下に保持し、成長圧力を1〜76Torr
の範囲で変化させることにより炭素のドーピング量を制
御することを特徴とする気相成長法。 - 【請求項2】前記III−V族化合物半導体がGaAsであ
り、前記III族原料がトリメチルガリウム又はトリエチ
ルガリウムであり、前記V族有機金属化合物がトリメチ
ルヒ素であることを特徴とする請求項(1)記載の気相
成長法。 - 【請求項3】前記III−V族化合物半導体の1つがAlGaA
sであり、前記III族原料がトリメチルガリウム又はトリ
エチルガリウム、及び、トリメチルアルミニウムであ
り、前記V族有機金属化合物がトリメチルヒ素であるこ
とを特徴とする請求項(1)又は(2)記載の気相成長
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3725590A JP2936620B2 (ja) | 1990-02-20 | 1990-02-20 | 化合物半導体結晶の気相成長法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3725590A JP2936620B2 (ja) | 1990-02-20 | 1990-02-20 | 化合物半導体結晶の気相成長法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03241732A JPH03241732A (ja) | 1991-10-28 |
JP2936620B2 true JP2936620B2 (ja) | 1999-08-23 |
Family
ID=12492541
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3725590A Expired - Lifetime JP2936620B2 (ja) | 1990-02-20 | 1990-02-20 | 化合物半導体結晶の気相成長法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2936620B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105322059A (zh) * | 2014-07-25 | 2016-02-10 | 首尔伟傲世有限公司 | 紫外光发光二极管及其制造方法 |
-
1990
- 1990-02-20 JP JP3725590A patent/JP2936620B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105322059A (zh) * | 2014-07-25 | 2016-02-10 | 首尔伟傲世有限公司 | 紫外光发光二极管及其制造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03241732A (ja) | 1991-10-28 |
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