JPH07100279A - プリセット装置を備えた自動縫製装置 - Google Patents

プリセット装置を備えた自動縫製装置

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JPH07100279A
JPH07100279A JP27496293A JP27496293A JPH07100279A JP H07100279 A JPH07100279 A JP H07100279A JP 27496293 A JP27496293 A JP 27496293A JP 27496293 A JP27496293 A JP 27496293A JP H07100279 A JPH07100279 A JP H07100279A
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JP
Japan
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cloth
sewing
transfer
work table
clamp
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JP27496293A
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English (en)
Inventor
Kouta Suzuki
綱太 鈴木
Hidekazu Ishitani
英一 石谷
Yasuhiko Watanabe
安彦 渡辺
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 縫製開始時に針落ち位置が第1縫製位置に
対応するように布地を移送制御でき、しかも、布地の布
準備位置でのセット作業が容易で、生産性を大幅に向上
できるプリセット装置を備えた自動縫製装置を提供する
ことである。 【構成】 前記移動手段によって補助テーブルが布準
備位置から布受渡し位置に移動されることにより、布地
が作業テーブルに移され、その布地が移送手段のクラン
プ手段で保持される。そして、縫製開始直前に、布地の
移送方向前端を検出手段が検出するまで布地を移送手段
で移送し、その布地の前端が検出手段によって検出され
た直後の縫製開始時に、初期移動制御手段は、針落ち位
置が第1縫製位置に一致するまで移送手段によって布地
を移送するように移送制御手段に指令する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリセット装置を備え、
身頃布地の前立に複数のボタン付け又はボタン穴かがり
縫いを連続して行なう自動縫製装置に関し、特に移送さ
れる布地の縫製時の移送方向前端を検出して、この検出
を基にして布地の縫製を行うようにしたプリセット装置
を備えた自動縫製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば特開昭61─10028
5号公報に記載されているように、身頃布地の前立に複
数のボタン付けやボタン穴かがり縫いを連続して行なう
自動縫製装置は既に知られている。ところで、最近、実
開昭63─121073号公報などに記載されているよ
うに、自動縫製装置で身頃布地にボタン付けやボタン穴
かがり縫いを実行中に、次に縫製する布地を位置決めし
た状態で予め準備しておき、位置決めされた布地を自動
縫製装置に自動供給するようにしたプリセット装置が提
案されている。従来、この種のプリセット装置では、身
頃布地の前立の前端(襟を取付ける側の布端)を位置決
めする位置決め部材をビスなどで着脱可能にテーブルに
取付け、布地の前端から第1縫製位置までの寸法(以
下、これをA寸法という)が変更されると、その都度A
寸法に応じて位置決め部材の取付け位置を調節するよう
にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のプリセット装置では、人手によって布地の位置決めを
行わなくてはならないので、この作業が煩わしいといっ
た問題がある。また、身頃布地のA寸法が変更されたと
きには、その都度A寸法に応じて位置決め部材の取付け
位置を調節するので、A寸法の変更に伴うこの調節作業
が非常に煩わしいこと、この位置決め部材を誤った位置
に取付ける場合があること、などの問題がある。本発明
の目的は、プリセット装置で予め準備する布地の移送方
向の位置決めをしなくても、縫製開始直前に、布地の縫
製時の移送方向前端を検出することによって、縫製開始
時に針落ち位置が第1縫製位置に対応するように布地を
移送制御でき、自動的に布地の位置決めを行うことがで
きて省力化を図ることができ、位置決め部材等の必要が
なく、しかも、布地の布準備位置でのセット作業が容易
で、生産性を大幅に向上させることができるプリセット
装置を備えた自動縫製装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係るプリセット
装置を備えた自動縫製装置は、作業テーブルと、その作
業テーブル上に配設された布地にボタン付け又はボタン
穴かがり縫いを行なうミシンと、前記布地のボタン又は
ボタン穴の列方向複数箇所を保持するクランプ手段を有
し、布地を前記列方向に平行な方向へ移送する移送手段
と、少なくとも布地の縫製時の移送方向前端を基準とす
る各縫製位置までの位置情報を記憶した記憶手段と、こ
の記憶手段に記憶した縫製位置の位置情報に基いてミシ
ンの針が各縫製位置に順次対応するように移送手段を順
次駆動制御する移送制御手段と、作業テーブル上の布受
渡し位置と作業テーブル外へ退いた布準備位置とに前記
列方向と直交する方向へ移動可能な補助テーブルと補助
テーブルを前記両位置に亙って移動させる移動手段とを
有するプリセット装置とを備え、プリセット装置で布地
を作業テーブル上へ移して布地の複数の縫製位置を順次
縫製するようにしたプリセット装置を備えた自動縫製装
置において、前記ミシンの針落ち位置に対して前記縫製
時の移送方向前端側の所定位置に設けられ、縫製開始直
前に、前記移送手段によって移送される布地の前記縫製
時の移送方向前端を検出する布端検出手段と、前記検出
手段による布地の前端検出直後の縫製開始時に、前記記
憶手段に記憶された布地の前端から第1縫製開始位置ま
での位置情報と予め設定されている布地の前端から針落
ち位置までの距離情報とに基いて針落ち位置が第1縫製
位置に一致するまで移送手段を移動するように移送制御
手段に指令する初期移動制御手段とを備えたものであ
る。
【0005】
【作用】本発明に係るプリセット装置を備えた自動縫製
装置においては、補助テーブルが作業テーブル外へ退い
た布準備位置から、移動手段により作業テーブル上の布
受渡し位置へ列方向と直交する方向へ移動して、布地が
作業テーブルに移された後補助テーブルは再度布準備位
置へ移動され、布地は移送手段のクランプ手段でその列
方向複数箇所が保持される。縫製開始直前に、布地の縫
製時の移送方向前端を検出手段が検出するまで移送手段
によって布地を移送し、この検出手段によって布地の前
記前端が検出された直後の縫製開始時に、初期移動制御
手段は、先ず記憶手段に記憶された布地の前端から第1
縫製位置までの位置情報と予め設定された布地の前端か
らミシンの針落ち位置までの距離情報とに基いて、針落
ち位置が第1縫製位置に一致するまで移送手段によって
布地を移送するように移送制御手段に指令する。従っ
て、移送制御手段はこの移動距離だけ移送手段を駆動す
るので、布地の第1縫製位置が針落ち位置に対応する。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面に基い
て説明する。本実施例はプリセット装置を備え、身頃布
地の前立に複数のボタン穴かがり縫いを連続して行なう
自動縫製装置に本発明を適用した場合のものである。図
1に示すように、ボタン穴かがり縫いの自動縫製装置1
は基本的には縫製装置2とこの縫製装置2の前側に配設
されたプリセット装置3とを備えており、先ずプリセッ
ト装置3について、図1〜図4に基いて説明する。フレ
ーム4の前半部の左右両端部の上端には前後方向に延び
る支持枠5が夫々取付けられ、各支持枠5には2段階に
伸縮自在なスライド機構のスライドレール6がベアリン
グを介して夫々前後方向スライド可能に支持され、更に
各スライド機構の可動部には前後方向に延びる支持板7
が夫々固着されている。補助テーブル8はこれら左右1
対の支持板7に架設され、1対のスライド機構を介して
図2に破線で示す作業テーブル30外へ退いた布準備位
置8(P1)と2点鎖線で示す作業テーブル30上の布
受渡し位置8(P2)とに亙って列方向E(図1参照)
に直交する方向に移動可能である。
【0007】一方、フレーム4の前半部の下端部には左
右方向に延びる回動軸9がその左右両端部においてベア
リングを備えた枢支部材10によりフレーム4に回動可
能に枢支され、この回動軸9の左右両端部近傍には切換
えレバー11の下端部が夫々固着されている。各切換え
レバー11の上端部分には長穴12が夫々形成されてお
り、この長穴12に前記各支持板7の前端部に取付けた
ベアリング13が夫々対応して嵌まっている。左側の切
換えレバー11の略中央には、フレーム4に回動可能に
連結したエアシリンダ14のピストンロッド15が回動
可能に連結されている。従って、エアシリンダ14の進
退駆動によりピストンロッド15、切換えレバー11及
び支持板7を介して補助テーブル8が布準備位置8(P
1)と布受渡し位置8(P2)とに亙って切換え駆動さ
れる。尚、切換えレバー11がフレーム4に取付けたス
トッパ16に当接して補助テーブル8の布受渡し位置8
(P2)が決定される。また、補助テーブル8の布準備
位置8(P1)への移動を検出する第1センサ81(図
7参照)がフレーム4に設けられている。
【0008】前記両支持板7に亙ってクランプ軸17が
架設され、このクランプ軸17には所定間隔毎に3つの
クランプホルダー18が固着されている。各クランプホ
ルダー18にはシリンダ取付け板19が夫々取付けら
れ、各シリンダ取付け板19にはエアシリンダ20が上
下方向向きに夫々取付けられ、各エアシリンダ20のピ
ストンロッド21には2乃至3つのクランプ部22aを
有する身頃クランプ22が取付けられている。尚、各ク
ランプ部22aの後端は補助テーブル8の後端に位置し
ている。従って、エアシリンダ20の進退駆動により、
身頃クランプ22はそのクランプ部22aで身頃布地W
の前立を補助テーブル8に押圧するクランプ位置と解放
する解放位置とに亙って上下動可能である。補助テーブ
ル8上に布地Wの前立を位置決めするために左右方向に
延びる身頃ゲージ25が補助テーブル8の前側に配設さ
れている。この身頃ゲージ25は、フレーム4に上下方
向向きに固着したエアシリンダ26のピストンロッドに
連結部材27を介して連結されており、エアシリンダ2
6の進退駆動により、布地Wの前立の位置決めが可能な
上昇位置(図2に2点鎖線で図示)と補助テーブル8の
布受渡し位置8(P2)への移動を許可する下降位置
(図2に実線で図示)とに亙って駆動される。
【0009】次に、縫製装置2について、図1・図5に
基いて説明する。フレーム4の後半部の上端には左右方
向に長い作業テーブル30が配設され、この作業テーブ
ル30の後側にはボタン穴かがり縫いが可能なミシン3
1が設けられている。このミシン31には下端に縫針3
2が取付けられた針棒33が上下動可能に支持され、こ
の縫針32の針落ち位置は作業テーブル30の後端近傍
部に位置している。ミシン31の針落ち位置に対して縫
製時の移送方向前端側の所定位置には、前立の縫製時の
移送方向前端を検出するための布端検出センサー75
が、下方に向けて固着されている。この布端検出センサ
ー75は、発光ダイオードなどの発光素子75aと、フ
ォトトランジスタなどの受光素子75bとから構成され
た反射型のセンサである。即ち、この布端検出センサ7
5は、発光素子75aから発射された発射光を、ミシン
31の下方のベッド部23に設けられた反射板76を介
して受光素子75bで受光し、この受光量に応じた検出
信号KSを制御装置CUに出力するように構成されてい
る。
【0010】作業テーブル30の後端には後方移動機構
(図示略)を介して左右方向に所定距離長いクランプ支
持板34が取付けられ、このクランプ支持板34にはツ
インロッドタイプの3つのエアシリンダ35が夫々固着
され、各エアシリンダ35のピストンロッド36には受
渡しクランプ37が夫々取付けられている。従って、布
地Wを載置した補助テーブル8が受渡し位置8(P2)
に移動したときに各エアシリンダ35が進退駆動される
と、受渡しクランプ37が補助テーブル8の切欠部8a
を介して布地Wの前立を作業テーブル30に押圧するク
ランプ位置と解放する解放位置とに亙って夫々駆動され
る。このクランプ支持板34は縫製時には、後述の後端
クランプ機構48の移送方向Fへの移動を許容するため
に後方移動機構により作業テーブル30から後方へ退
く。
【0011】一方、図5に示すように、針棒33の直ぐ
右側には、補助テーブル8から作業テーブル30上に移
された布地Wの前立の前端部をクランプする前端クラン
プ機構38が設けられており、この前端クランプ機構3
8について説明すると、作業テーブル30の下方でフレ
ーム4に固着された左右方向に延びるガイド板39に前
方から当接し上下方向に延びるクランプ支持板40はガ
イド板39に後方から当接する摺動部材42によりガイ
ド板39に左右方向移動可能に支持されている。このク
ランプ支持板40の上側部分は作業テーブル30の直ぐ
上側で前方に折り曲げられて布保持部41が形成され、
エアシリンダ43はシリンダ取付台44を介して布保持
部41に取付けられている。このエアシリンダ43のピ
ストンロッド45には前端クランプ46がシリンダ取付
台44に回動可能に枢着されている。従って、エアシリ
ンダ43の進退駆動により、前端クランプ46は布保持
部41上の布地Wの前立の前端部を保持するクランプ位
置と解放する解放位置とに亙って回動される。
【0012】更に、作業テーブル30の左端部近傍に
は、作業テーブル30上に移された布地Wの前立の後端
部をクランプする後端クランプ機構48が設けられてお
り、この後端クランプ機構48について説明すると、前
記ガイド板39に前方から当接し上下方向に延びるクラ
ンプ支持板49はガイド板39に後方から当接する摺動
部材51によりガイド板39に左右方向移動可能に支持
されている。このクランプ支持板49の上側部分は作業
テーブル30の直ぐ上側で前方に折り曲げられて布保持
部50が形成され、この布保持部50に下端が固着され
た取付板52にはソレノイド53が取付けられられてい
る。後端クランプ54は、このソレノイド53の駆動軸
に連結されるとともに取付板52に固着したピン55で
回動可能に枢支され、更に引っ張りバネ56により常に
上方(図5にて反時計方向)に回動する方向に付勢され
ている。従って、後端クランプ54はソレノイド53の
励磁により布保持部50上の布地Wの前立の後端部を保
持するクランプ位置(図5に実線で図示)とソレノイド
53の非励磁により布地Wを解放する解放位置(図5に
2点鎖線で図示)とに亙って回動される。
【0013】次に、前端クランプ機構38及び後端クラ
ンプ機構48を夫々移送方向Fへ移送するとともにその
移送後移送方向と反対方向へ移送する移送機構57につ
いて、図5に基いて説明する。前記ガイド板39の直ぐ
下方にはガイド板39と平行にラック58が配設され、
このラック58はフレーム4に取付けられ左右方向に延
びるラック支持板(図示略)に左右方向移動可能に支持
され、前記クランプ支持板40はこのラック58の右端
部に固着されている。一方、後端クランプ機構48のク
ランプ支持板49は後端クランプ位置調節機構59を介
してラック58に連結されている。この後端クランプ位
置調節機構59について説明すると、クランプ支持板4
9に固着したギヤケース60にはステッピングモータ6
1が取付けられ、このモータ61の駆動軸にはウォーム
ギヤ62が固着され、このウォームギヤ62に噛み合う
ウォームホイール63を取付けた軸64にはラック58
に噛み合うピニオン65が取付けられている。即ち、後
端クランプ機構48はモータ61の駆動によりラック5
8に対して左右方向位置調節可能になっている。前記作
業テーブル30とフレーム4とで回転可能に夫々枢支さ
れた軸66にはラック58に噛み合うピニオン67及び
ウォームホイール68が固着され、このウォームホイー
ル68に噛み合うウォームギヤ69はフレーム4に取付
けた移送モータ70の駆動軸に固着されている。
【0014】従って、移送モータ70の駆動によりウォ
ームギヤ69、ウォームホイール68及びピニオン67
を介してラック58が左右方向に移動するのに伴って前
端クランプ機構38がラック58に同期して左右方向に
移動し、後端クランプ機構48も後端クランプ位置調節
機構59を介してラック58に同期して左右方向に移動
する。ここで、両クランプ機構38・48は夫々移送機
構57に含まれる。また、前端クランプ機構38の原点
位置を検出する第2センサ82(図7参照)及び前端ク
ランプ機構38から所定距離隔てた後端クランプ機構4
8の原点位置を検出する第3センサ83(図7参照)が
フレーム4に設けられている。作業テーブル30には、
布地Wの前立に複数のボタン穴かがり縫いを行なうのに
必要な前端から第1縫製位置Wp までの寸法(以下、A
寸法という)やボタン穴の数やボタン穴間隔などの縫製
データを入力する操作パネル71が設けられている。
尚、符号72はボタン穴かがり縫いが終了した布地Wを
搬出するための搬出装置である。
【0015】次に、自動縫製装置1の制御系の全体構成
について、図7のブロック図に基いて説明する。補助テ
ーブル8に布地Wのセットが完了したときに操作するス
イッチ80、操作パネル71、各センサ81〜83、及
び布端検出センサ75は制御装置CUの入出力インター
フェイス100に接続され、各エアシリンダ14・20
・26・35・43を夫々駆動する電磁切換弁84〜8
8、ソレノイド53、ミシン31及びモータ70・61
は夫々駆動回路89〜97を介して入出力インターフェ
イス100に接続されている。制御装置CUはCPU1
02とCPU102にデータバスなどのバス101を介
して接続された入出力インターフェイス100、ROM
103及びRAM110とから構成されている。
【0016】ROM103には、ボタン穴かがり縫いの
ためのボタン穴かがり縫製データ、ミシン制御プログラ
ム、縫製開始時の初期移送制御を含み前端及び後端クラ
ンプ機構38・48を移送方向Fへ移送する後述の移送
制御プログラムなどが予め格納されている。また、布地
Wが所定の縫製位置に移動したとき、つまり、前立の前
端が所定の基準位置に移動したときの布端検出センサ7
5からの検出信号である基準布端信号SSが格納されて
いる。この移送制御プログラムには、布地Wの前立の前
端位置(布端検出センサ75が布地の縫製時の移送方向
前端即ち布端を検出した位置)から縫針32の針落ち位
置までの所定距離Cに相当する定数C、この定数Cと操
作パネル71から入力されたA寸法データとに基いて針
落ち位置から第1縫製位置Wp までの移動距離Xを、X
=A−Cの演算式により求める演算サブルーチンが格納
されている。
【0017】RAM110には、操作パネル71から入
力された、A寸法データを記憶するA寸法データメモリ
111とボタン穴数を記憶する回数メモリ112とボタ
ン穴の間隔Dを記憶する間隔データメモリ113と縫製
する布地Wの枚数を記憶する枚数メモリ114、ボタン
穴の縫製回数を計数する回数カウンタ(その内容をJと
する)115、縫製した布地Wの枚数を計数する枚数カ
ウンタ(その内容をIとする)116、スイッチ80が
操作されたときにセットする準備完了フラグRFを記憶す
る準備完了フラグメモリ117、CPU102で演算処
理した結果を一時的に格納する各種のメモリが設けられ
ている。
【0018】次に、自動縫製装置1の制御装置CUで行
なわれる縫製開始時の初期移送制御を含む移送制御のル
ーチンについて、図8、図9、図10のフローチャート
に基いて説明する。自動縫製装置1に電源が投入される
とこの制御が開始され、先ず第2センサ82及び第3セ
ンサ83からのセンサ信号に基いて各モータ70・61
を夫々駆動して前端クランプ機構38及び後端クランプ
機構48を原点位置に夫々移動させるとともに、各電磁
切換弁84〜88を駆動して補助テーブル8が布準備位
置8(P1)に移動され、身頃クランプ22と受渡しク
ランプ37と前端クランプ46とが夫々解放位置に駆動
され且つ身頃ゲージ25が上昇位置に駆動される(S
1)。次に、操作パネル71からA寸法、ボタン穴数、
ボタン間隔及び縫製枚数が入力されるとこれらのデータ
が所定のメモリ111〜114に格納され(S2)、各
メモリ111〜114から回数データN及び間隔データ
Dの縫製データが読出され(S3)、これらのデータに
基いて最終のボタン穴位置を演算してモータ61を駆動
させて後端クランプ54を適当な位置に移動させる(S
4)。次に、加工布受渡し処理(図9参照)が実行され
る(S5)。
【0019】この受渡し処理が開始されると、図3に示
すように、布地Wの前立の前端を位置決め部材23に当
接するとともに前立を身頃ゲージ25に当接させて、布
地Wが補助テーブル8上に準備されてスイッチ80が操
作され、準備完了フラグRFがセットされると(S2
1)、電磁切換弁85を駆動して身頃クランプ22がク
ランプ位置に駆動され(S22)、回数カウンタ115
にボタン穴の数Nが格納され(S23)、電磁切換弁8
6を駆動して身頃ゲージ25が下降位置に駆動され(S
24)、電磁切換弁84を駆動して補助テーブル8が布
受渡し位置8(P2)へ移動される(S25)。更に、
電磁切換弁85・87・88が駆動され且つソレノイド
53に通電されて受渡しクランプ37と前端クランプ4
6と後端クランプ54がクランプ位置へ、身頃クランプ
22が解放位置へ夫々駆動され(S26)、補助テーブ
ル8が布準備位置8(P1)に復帰移動されて布地Wは
図11に示すように作業テーブル30に移される(S2
7)。この加工布受渡し処理を終了して、図8に示す移
送制御のS6にリターンする。
【0020】次に、準備完了フラグRFがリセットされ
(S6)、受渡しクランプ37が解放位置へ駆動される
とともに第1センサ81のセンサ信号に基いて身頃ゲー
ジ25が上昇位置に駆動される(S7)。このとき、補
助テーブル8に次の布地Wのセットが可能になる。次
に、加工布初期位置調節処理(図10参照)が実行され
る。この調節処理が開始されると、先ず布端検出センサ
75による現時点での検出信号KSが読み込まれる(S
31)。ここで、この検出信号KSの信号レベルが基準
布端信号SSの信号レベルと比較判定される(S3
2)。このとき、検出信号KSの信号レベルが基準布端
信号SSの信号レベルに対して大きい場合には、布地W
の前立の縫製時の移送方向前端が、布端検出センサ75
の下方位置まで達していず、縫製時の移送方向手前側
(図11における布端検出センサ75の位置より左側)
に位置していると判定され、移送機構57によって布地
Wを縫製時の移送方向に微動移送させる(S33)。
【0021】また、検出信号KSの信号レベルが基準布
端信号SSの信号レベルに対して小さい場合には、布地
Wの前立の縫製時の移送方向前端が、布端検出センサ7
5の位置よりも、縫製時の移送方向に通り越した位置
(図11における布端検出センサ75の位置より右側位
置)にあると判定され、移送機構57によって布地Wを
縫製時の移送方向とは反対方向(逆方向)に微動移送さ
せる(S34)。そして、布端検出センサ75による前
記現時点での検出信号KSの読み込み時、移送機構57
による布地Wの縫製時の移送方向への微動移送あるいは
反対方向への微動移送した時に、検出信号KSの信号レ
ベルが基準布端信号SSの信号レベルと等しいと判定さ
れると、図8のS9へリターンする。
【0022】次に、A寸法データメモリ111のA寸法
データとROM103に記憶した定数Cとに基いて距離
Xが演算され(S9)、この距離Xに相当してモータ7
0が駆動されるので、移送機構57により両クランプ機
構38・48が同期して縫製時の移送方向Fに移動され
るのに伴って布地Wも移動される(S10)。即ち、図
11に示すように、このときには縫針32の針落ち位置
が布地Wの第1縫製位置Wp に合致している。そして、
ミシン31によりこの第1縫製位置Wp にボタン穴が縫
製され(S11)、カウント値Jが1つデクリメントさ
れ(S12)、カウント値Jが「0」でなければ(S1
3)、間隔データメモリ113の間隔データDに基いて
モータ70が駆動されて布地Wがボタン穴間隔分移送さ
れ(S14)、S11以降が繰り返される。
【0023】そして、所定数のボタン穴かがり縫いが行
なわれると、S13でYesと判定され、カウント値I
が1つデクリメントされ(S15)、前端クランプ46
及び後端クランプ54が解放位置へ夫々駆動され、ボタ
ン穴かがり縫いが終了した布地Wは搬出装置72の作動
で作業テーブル30外に搬出され(S16〜S17)、
前端クランプ46が原点位置へ復帰移動され(S1
8)、カウント値Iが「0」でなければS21以降が繰
り返され、また「0」になるとS2以降が繰り返され
る。以上説明したように、縫製開始直前に布端検出セン
サ75によって布地の縫製時の移送方向前端を検出して
から、その直後の縫製開始時に針落ち位置から布地Wの
第1縫製位置Wp までの移動距離Xを求め、この移動距
離Xだけ布地Wが移送方向Fへ移送されるので、プリセ
ット装置3に準備する布地Wのセット位置の左右方向
(縫製時の移送方向及び反対方向と同様の方向)は常に
所定位置でなくてもよく、左右方向の位置決めを行う為
の位置決め部材23等を設ける必要がないので、布地W
の布準備位置へのセット作業が容易になり、生産性を大
幅に向上させることができる。
【0024】尚、ROM103に格納するボタン穴かが
り縫製データとして、ボタン穴の大きさやボタン穴かが
りの種類に応じて複数のボタン穴かがり縫製データで構
成し、操作パネル71から所望のボタン穴かがり縫いを
選択するようにしてもよい。尚、A寸法やボタン穴の数
やボタン穴間隔などの縫製データを予めROM103に
格納するようにしてもよい。尚、本発明はボタンを貯蔵
するホッパを有するボタン供給装置を備え、身頃布地の
前立に複数のボタン付けを連続して行なう自動縫製装置
に適用し得ることは勿論である。この場合、ROM10
3にはボタン供給装置を制御する制御プログラム及びボ
タン付け縫製制御プログラムなどが格納される。更に
尚、上記実施例においては、布端検出センサ75とし
て、発光ダイオードなどの発光素子75aと、フォトト
ランジスタなどの受光素子75bとから構成された反射
型のセンサについて説明したが、これに限らず、布端検
出センサ75として、例えばフォトインタラプタ等の透
光型の検出センサ等を用いてもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明に係るプリセット装置を備えた自
動縫製装置によれば、以上説明したように、縫製開始直
前に、移送手段によって移送される布地の縫製時の移送
方向前端を布端検出手段で検出し、初期移動制御手段に
よって縫製開始時に針落ち位置から第1縫製位置までの
移動距離を求め、この移動距離だけ布地が移送されるの
で、布地の位置決めを布端検出手段によって自動的に行
うことができて省力化を図ることができ、布地の縫製時
の移送方向前端から第1縫製開始位置までの寸法が変更
される毎に位置を変更する為の位置決め部材等の必要が
なくなり、しかも、プリセット装置に準備する布地のセ
ット位置の左右方向は所定位置でなくてもよく、布地の
布準備位置でのセット作業が容易になり、生産性を大幅
に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の自動縫製装置の斜視図である。
【図2】プリセット装置の側面図である。
【図3】プリセット装置の平面図である。
【図4】プリセット装置の部分正面図である。
【図5】縫製装置の要部正面図である。
【図6】布地検出センサーによる布地の前立の前端検出
時の要部の概略側面図である。
【図7】自動縫製装置の制御系のブロック図である。
【図8】初期移送制御を含む移送制御のルーチンの概略
フローチャートである。
【図9】加工受渡し処理制御のルーチンの概略フローチ
ャートである。
【図10】加工布位置調節処理制御のルーチンの概略フ
ローチャートである。
【図11】縫製開始時の初期移送制御を説明する説明図
である。
【符号の説明】
1 自動縫製装置 3 プリセット装置 8 補助テーブル 11 切換えレバー 14 エアシリンダ 30 作業テーブル 31 ミシン 38 前端クランプ機構 46 前端クランプ 48 後端クランプ機構 54 後端クランプ 57 移送機構 58 ラック 67 ピニオン 68 ウォームホイール 69 ウォームギヤ 70 移送モータ 75 布端検出センサ 75a 発光素子 75b 受光素子 76 反射板 102 CPU 103 ROM 110 RAM 111 A寸法データメモリ 113 間隔データメモリ CU 制御装置 W 身頃布地

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業テーブルと、その作業テーブル上に
    配設された布地にボタン付け又はボタン穴かがり縫いを
    行なうミシンと、前記布地のボタン又はボタン穴の列方
    向複数箇所を保持するクランプ手段を有し、布地を前記
    列方向に平行な方向へ移送する移送手段と、少なくとも
    布地の縫製時の移送方向前端を基準とする各縫製位置ま
    での位置情報を記憶した記憶手段と、この記憶手段に記
    憶した縫製位置の位置情報に基いてミシンの針が各縫製
    位置に順次対応するように移送手段を順次駆動制御する
    移送制御手段と、作業テーブル上の布受渡し位置と作業
    テーブル外へ退いた布準備位置とに前記列方向と直交す
    る方向へ移動可能な補助テーブルと補助テーブルを前記
    両位置に亙って移動させる移動手段とを有するプリセッ
    ト装置とを備え、プリセット装置で布地を作業テーブル
    上へ移して布地の複数の縫製位置を順次縫製するように
    したプリセット装置を備えた自動縫製装置において、 前記ミシンの針落ち位置に対して前記縫製時の移送方向
    前端側の所定位置に設けられ、縫製開始直前に、前記移
    送手段によって移送される布地の前記縫製時の移送方向
    前端を検出する布端検出手段と、 前記検出手段による布地の前端検出直後の縫製開始時
    に、前記記憶手段に記憶された布地の前端から第1縫製
    開始位置までの位置情報と予め設定されている布地の前
    端から針落ち位置までの距離情報とに基いて針落ち位置
    が第1縫製位置に一致するまで移送手段を移動するよう
    に移送制御手段に指令する初期移動制御手段とを備えた
    ことを特徴とするプリセット装置を備えた自動縫製装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003024666A (ja) * 2001-07-13 2003-01-28 Juki Corp ミシンの布ガイド装置及びミシン
JP2005131247A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Juki Corp ミシン
KR20200120240A (ko) * 2019-04-12 2020-10-21 주식회사 아성 소잉머신 자동 봉제기
CN112663232A (zh) * 2020-12-17 2021-04-16 徐州力达缝纫设备制造有限公司 一种自动上料缝纫设备及其工作方法

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