JPH06121890A - ミシンの布端制御装置 - Google Patents

ミシンの布端制御装置

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JPH06121890A
JPH06121890A JP29771992A JP29771992A JPH06121890A JP H06121890 A JPH06121890 A JP H06121890A JP 29771992 A JP29771992 A JP 29771992A JP 29771992 A JP29771992 A JP 29771992A JP H06121890 A JPH06121890 A JP H06121890A
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JP
Japan
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cloth
sewing
reference position
edge
work
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Application number
JP29771992A
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English (en)
Inventor
Takaaki Suzuki
孝明 鈴木
Yoshiyuki Otsuka
佳行 大塚
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工布の布端形状が異なる曲率半径からなる
複数種類の曲線や直線を含む形状であっても、常に布端
から所定の縫い代量を確実に保持でき、見栄えの良い倣
い縫いができる。 【構成】 加工布を縫製経路に沿って布端の曲率が一定
の部分毎に分割し、各々の部分を縫製区間とし、各区間
において布端制御するために必要な布端検出のための基
準位置を各々決定し、縫製区間の長さは針数にて設定し
ておく。そして、縫製開始とともに針数をカウントし、
そのカウント値の示す縫製区間のセンサ検出の基準位置
を読み出し、その基準位置からの布端検出位置のずれ
(量と方向)に応じて加工布を布送り方向と直交する方
向に移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミシンの布端制御装置
に関し、特に加工布の布端近傍位置を縫製する際に、加
工布の布端形状に応じて布端の基準位置を順次変更しな
がら布端位置を制御するようにしたものに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、加工布の布端位置を布端検出セン
サで検出しながら、布端から所定距離離れた縫製位置を
倣い縫いするようにしたミシンの布端制御装置が種々提
案され、実用に供されている。例えば、特公昭54─3
2389号公報には、柔軟材(加工布)の移動方向と直
交する方向へのズレを検知する検知部材と、分離板の上
面と下面とに臨んで手先部材を夫々設けるとともに、こ
れら手先部材に柔軟材を押圧する指先部材を夫々設け、
この検知部材からの検知信号に基いて駆動されるモータ
で回転されるクラッチ部材を介して、指先部材を正転又
は逆転させることにより、柔軟材の布端を常に所定の位
置に移動制御するようにした布端制御装置が記載されて
いる。
【0003】更に、特公昭58─48199号公報に
は、縫針よりも布送り上流側に設けられ、加工布の布端
が食い込み側(加工布と反対側)にズレるのを防止する
ストッパ部材と、加工布の布端が逃げ側(加工布側)に
ズレるのを検出する布端検出装置と、加工布を食い込み
側に移動させる送り込み制御装置とを設け、布端検出装
置からの検出信号に基いて、加工布の布端が逃げ側にズ
レたときには、この送り込み制御装置を駆動して、加工
布の布端を常に所定の位置に移動制御するようにした布
端制御装置が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、特公
昭54─32389号公報や特公昭58─48199号
公報に記載の布端制御装置においては、布端のズレを検
出する為の基準となる基準位置は所定の位置に設定され
ているので、加工布の布端形状が略直線であったり、曲
率半径が略一定である場合に限って、布端位置から常に
所定距離離れた縫製位置を倣い縫いすることができる。
【0005】しかしながら、布端倣い縫いする加工布の
布端形状が、直線部分と曲線部分とを混在させて形成さ
れているような場合、或いはその曲線部分において、曲
率半径が異なる複数種類の曲線で形成されているような
場合であっても、基準位置を常に所定の位置に設定して
いるので、この基準位置に最適な直線部分或いは特定の
曲率半径を有する曲線部分を縫製するときには、所望の
縫い代量が得られるが、それ以外の曲率半径を有する曲
線部分を縫製するときには、その曲率半径の大小に応じ
て縫い代量が変化するので、布端倣い縫いの見栄えが悪
くなったり、縫い外れたりする問題がある。
【0006】本発明は前記問題点を解決する為になされ
たものであり、その目的は、加工布の布端形状が、直線
や複数種類の曲線を含む複雑な形状であっても、常に所
定の縫い代量を保持して見栄え良く倣い縫いし得るよう
なミシンの布端制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に係るミシンの布端制御装置は、図1の機
能ブロック図に示すように、縫針よりも布送り上流側に
配設され、加工布の布端位置を検出する布端検出手段
と、布端検出手段の出力に基いて、予め設定された基準
位置からの加工布の布端位置のズレ量を求めるズレ量演
算手段と、ズレ量演算手段で求められたズレ量を解消す
るように加工布布端を布送り方向と直交する方向へ移動
させる加工布移動手段とを備え、更に、加工布の縫製位
置に対応する基準位置のデータを予め記憶させた基準位
置データ記憶手段と、加工布の現在の縫製位置を検出す
る縫製位置検出手段と、縫製位置検出手段の出力と、基
準位置データ記憶手段に記憶されたデータとに基いて、
基準位置を変更設定する基準位置変更設定手段とを備え
たものである。
【0008】
【作用】前記構成を有する請求項1に係るミシンの布端
制御装置においては、加工布の縫製位置に対応する布端
検出の為の基準位置のデータは、予め基準位置データ記
憶手段に記憶されており、しかも縫製処理の進行に伴っ
て、加工布の現在の縫製位置は縫製位置検出手段により
検出されるので、基準位置変更設定手段は、縫製位置検
出手段の出力と、基準位置データ記憶手段に記憶された
データとに基いて、現在の縫製位置に対応する基準位置
を変更設定する。その結果、ズレ量演算手段は、布端検
出手段で検出された布端位置と、変更設定された基準位
置とに基いて、加工布の布端位置のズレ量を求めるの
で、加工布移動手段は、そのズレ量を解消するように加
工布布端を布送り方向と直交する方向へ移動させる。
【0009】このように、縫製処理の進行に応じた現在
の縫製位置に対応する基準位置が順次変更設定され、そ
の変更された基準位置と布端位置とに基いて求められた
加工布の布端位置のズレ量を解消するように加工布布端
が布送り方向と直交する方向へ移動されるので、その変
更設定する基準位置のデータ如何で、加工布の布端形状
が、異なる曲率半径からなる複数種類の曲線や直線を含
む複雑な形状であっても、常に所定の縫い代量を確実に
保持でき、見栄え良く倣い縫いできる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。本実施例は、工業用本縫いミシンに本発明を
適用した場合のものである。この本縫いミシンMについ
て説明するが、このミシンMは一般的な工業用本縫いミ
シンと同様なので簡単に説明するものとする。この本縫
いミシンMは、図2に示すように、作業用テーブルTに
装着され、ミシンベッド部1と、そのベッド部1の右端
部から立設された脚柱部2と、その脚柱部2からベッド
部1に対向するように左方へ延びるアーム部3とから構
成されている。ベッド部1には、下送り歯8を上下動さ
せる送り歯上下動機構(図示略)及び前後動させる送り
歯前後動機構(図示略)と、糸輪捕捉器(図示略)など
が設けられている。
【0011】また、アーム部3には、縫針4(図17参
照)を下端に装着可能な針棒(図示略)を上下動させる
針棒駆動機構と、天秤(図示略)を針棒の上下動に調時
して上下動させる天秤駆動機構(図示略)などが設けら
れている。前記針棒の後側のミシン機枠Fには、押え棒
が上下動可能に支持されており、その押え棒の下端には
押え足6(図4参照)が取付けられている。ところで、
この押え棒と、上布UWを布送りさせる上送り歯7(図
4参照)とは後述の押え足駆動用ソレノイド159(図
20参照)に連結されており、これら押え棒と上送り歯
7とは、押え足駆動用ソレノイド159の駆動により上
昇した退避位置に切換えられ、またこのソレノイド15
9の駆動が停止されたときには、下降した作用位置に位
置切換えられる。
【0012】従って、この下送り歯8及び上送り歯7の
送り歯上下動機構と、針棒駆動機構と天秤駆動機構とは
ミシンモータ140で駆動される。また、下送り歯8
は、リニアソレノイド(図示略)の駆動量で変更される
送り制御器の傾きに応じた送り量で送り歯前後動機構を
介して前後駆動される。更に、上送り歯7は、上送り歯
用パルスモータ(図示略)の回転量で変更される送り制
御器の傾きに応じた送り量で送り歯前後動機構を介して
前後駆動される。前記作業用テーブルTの直ぐ下側には
ミシンモータ140が配設され、作業用テーブルTを支
持する作業台9に取付けられている。また、本縫いミシ
ンMには操作パネル10が取付けられ、この操作パネル
10には、縫製作業に必要な複数の操作スイッチが設け
られている。
【0013】ところで、布端制御装置15は、基本的に
は、ベッド部1とアーム部3との間に設けられた布受け
板駆動装置16及び上布移動装置17と、ベッド部1の
下側に設けられた下布移動装置18と、上布UWを補助
的に位置制御する補助上布移動装置19とを備えてお
り、先ず上布UWと下布DWとの間に設けられ、これら
両布UW・DWを支持する布受け板32を駆動する布受
け板駆動装置16について、図2〜図5に基いて説明す
る。前記ベッド部1上には略矩形状のベースプレート2
5が固着され、このベースプレート25の上面の前端部
には、左右方向に延びる帯状のリニアクロスベアリング
26が取付けられ、このリニアクロスベアリング26に
は略矩形状の板材からなる布受け台27が左右方向移動
可能に載置されている。
【0014】そして、この布受け台27の直ぐ前側に左
右方向向きに配設された布受け台切換えシリンダ143
はブラケット28でベースプレート25に固着され、そ
のシリンダ143のピストンロッド143aの先端部
は、布受け台27に固着された駆動レバー29に連結さ
れている。従って、布受け台27は、布受け台切換えシ
リンダ143の左方への進出駆動により図3に実線で示
す左方縫製位置と、右方への退入駆動により2点鎖線で
示す右方退避位置とに位置切換えされる。
【0015】一方、布受け台27上には、正面視略逆L
字状の取付け板30の下端部がビス止めされ、この取付
け板30にはツインロッドタイプの布受け板上下駆動シ
リンダ144が下向きに取付けられ、このシリンダ14
4の一対のピストンロッド144aの下端部には布受け
板取付け板31が固着されており、この布受け板取付け
板31の下側には、図4に示すように、平面視略クラン
ク状の布受け板32の基端部がビス止めされている。こ
の布受け板32の先端部は、図7に示すように、半円形
の針板11を経て滑り板12に及んで左方へ延びてい
る。ここで、前記シリンダ144の下側に取付けられた
ボルト33(図5参照)は、布受け板取付け板31の上
昇位置を規制する為の高さ調節用のものである。従っ
て、布受け板32は、布受け板上下駆動シリンダ144
の下方への進出駆動により図5に実線で示す下方縫製位
置と、上方への退入駆動により2点鎖線で示す上方退避
位置とに位置切換えされる。また、布受け板32は、前
述したように、布受け台27の退避位置への移動と同時
に右方退避位置に移動される。
【0016】次に、上布移動装置17について、図3・
図4・図6に基いて説明する。前記ベースプレート25
の上面で布受け台27の後側には、左右方向に延びる帯
状のリニアクロスベアリング40が取付けられ、このリ
ニアクロスベアリング40には略矩形状の板材からなる
移動台41が左右方向移動可能に載置されている。この
移動台41の直ぐ後側に左右方向向きに配設された移動
台切換えシリンダ145の基端部は、ベースプレート2
5に支持ブラケット42を介して揺動可能に枢支され、
このシリンダ145のピストンロッド145aの先端部
は、移動台41に固着された駆動レバー43に連結され
ている。従って、移動台41は、移動台切換えシリンダ
145の左方への進出駆動により図3に実線で示す左方
縫製位置と、右方への退入駆動により2点鎖線で示す右
方退避位置とに位置切換えられる。
【0017】この移動台41上には、図4・図6に示す
ように、側面視L字状のブロック部材44が固着され、
ステッピングモータからなり上布UWを布送り方向Qと
直交する方向(左右方向)に移動させる為の上布移動用
モータ141がブロック部材44の垂直壁部44aに後
側から取付けられ、この上布移動用モータ141の駆動
軸141aにはタイミングプーリ45が固着されてい
る。前記垂直壁部44aには円筒状のブッシュ46が固
着され、このブッシュ46には鍔部を有する円筒状の第
1枢支部材47が内嵌され、この鍔部の前端面をタイミ
ングプーリ45の後端面に当接させて、第1枢支部材4
7が抜け止めされている。
【0018】そして、この第1枢支部材47の鍔部の直
ぐ後側に配設された帯状で板材からなる第1揺動アーム
49は、鍔部にビス止めされるとともに、スペーサ48
を介してブッシュ46に当接している。そして、この第
1揺動アーム49の一部分が上方に突出した取付け部4
9aには、移動台41に取付けた支持部材50に回動可
能に枢支されたアーム回動用シリンダ146のピストン
ロッド146aの先端部が回動可能に連結されている。
更に、前記タイミングプーリ45の前側に配設され、且
つ鍔部を有する第2枢支部材51は、駆動軸141aに
外嵌されるとともに、移動台41に固着された枢支部材
53に回動可能に枢支されている。そして、この第2枢
支部材51の鍔部の直ぐ前側に配設された帯状で板材か
らなり、しかも前記第1揺動アーム49と対向状の第2
揺動アーム54が鍔部にビス止めされるとともに、スペ
ーサ52を介して枢支部材53に当接している。
【0019】これら第1揺動アーム49と第2揺動アー
ム54とは、一対の連結部材55により一体的に連結さ
れ、第1・第2揺動アーム49・54の先端部にビス5
6で夫々固着された一対の枢支部材57により、タイミ
ングプーリ58が回転可能に枢支され、これら両タイミ
ングプーリ45・58間にはタイミングベルト59が張
架されている。また、第1・第2揺動アーム49・54
は、ブロック部材44に固着した一対のボルト60を連
結部材55の上側と下側とに当接させてその回動範囲が
規制されている。また、両揺動アーム49・54間の内
部には、図6に示すように、タイミングベルト59に張
力を付与する為の一対のテンション用プーリ61が枢着
されている。
【0020】従って、上布移動用モータ141の正転駆
動又は逆転駆動により、両タイミングプーリ45・58
を介してタイミングベルト59が正転又は逆転され、タ
イミングベルト59の下側に配設された上布UWが左方
又は右方に移動される。更に、両揺動アーム49・54
は、アーム回動用シリンダ146の左方への進出駆動に
より図5に実線で示す縫製回動位置と、右方への退入駆
動により2点鎖線で示す退避回動位置とに位置切換えら
れる。ここで、両揺動アーム49・54が退避回動位置
且つ左方縫製位置に切換えられ、しかも布受け板32が
上方退避位置且つ左方縫製位置に位置切換えられたとき
に、針板11の上側に下布DWが載置可能になってい
る。
【0021】次に、針板11上面に配設され、上布UW
の布送りと下布DWの布送りとを夫々独立させて正確に
実行する為の分離板66を駆動する分離板駆動機構65
について、図4・図8〜図10に基いて説明する。この
分離板66は板状で平面視クランク状のものであり、針
板11と布受け板32との間に位置するとともに、その
先端部は、下送り歯8と上送り歯7との間に後方屈曲状
に延び、その基端部は一段高く形成され、取付け部材6
7の左端部にビス止めされている。一方、図4・図10
に示すように、前記布受け板取付け板31にL字取付け
部材68が固着され、このL字取付け部材68に分離板
前後駆動シリンダ147が取付けられ、このシリンダ1
47のピストンロッド147aの先端に固着されたL字
取付け具69は取付け部材67にビス止めされている。
即ち、分離板66は取付け部材67とL字取付け具69
とを介してピストンロッド147aに連結されている。
【0022】従って、分離板66は、分離板前後駆動シ
リンダ147の後方への進出駆動により図8に実線で示
す後方縫製位置と、前方への退入駆動により2点鎖線で
示す前方退避位置とに位置切換えられる。しかも、この
分離板66は、分離板前後駆動シリンダ147及びL字
取付け部材68を介して布受け板取付け板31に取付け
られているので、布受け板32の上昇した退避位置への
移動と同時に上方の退避位置に移動される。
【0023】次に、下布DWを左右方向に移動させる下
布移動装置18について、図2・図11〜図13に基い
て説明する。前記ベッド部1内において、左右方向に延
びる下軸13(図2参照)が配設され、この下軸13の
左端部には回転釜75が連結され、この回転釜75内に
ボビンケース76が収納されている。また、作業用テー
ブルTの下側には、この回転釜75を覆うようにオイル
パン77が配設されている。このオイルパン77の下側
には、下方に延びる板状の支持枠78が取付けられ、こ
の支持枠78には、下布移動機構80を上下に駆動する
シリンダであって、マグネット方式によるロッドレスタ
イプの下布駆動用シリンダ148が上端部を右方に傾け
た状態で取付けられている。従って、下布移動機構80
は、下布駆動用シリンダ148の上方への進出駆動によ
り、図11に実線で示す上方縫製位置と、下方への退入
駆動により2点鎖線で示す下方退避位置とに位置切換え
られる。
【0024】次に、この下布駆動用シリンダ148の可
動部148aに連結された下布移動機構80について説
明する。この可動部148aには、下布DWを左右方向
に移動する為の下布移動用モータ142が固着されると
ともに、正面視略台形状の支持プレート81の下端部が
ビス止めされている。更に、この支持プレート81の上
端部分にはスペーサ82を介して支持レバー83の下端
部が連結され、この支持レバー83の上端部にはスペー
サ84を介して一対の枢支部材85・86がビス止めさ
れ、更に、これら一対の枢支部材85・86の上端部に
は、部分的にテーパを施した下布送りローラ87がピン
88で回転可能に枢支されている。
【0025】そして、この下布送りローラ87と下布移
動用モータ142の駆動軸142aに固着したプーリ8
9との間にタイミングベルト90が張架されている。従
って、下布移動用モータ142の正転駆動又は逆転駆動
により、プーリ89及びタイミングベルト90を介して
下布送りローラ87が正転又は逆転され、タイミングベ
ルト90の上側に配設された下布DWが左方又は右方に
移動される。ここで、図13に示すように、下布移動機
構80が上方縫製位置に位置切換えられたときには、下
布送りローラ87は、すべり板12に形成した矩形状の
切欠き11aを介して布受け板32の直ぐ下側に露出す
るまで上昇するので、オイルパン77に形成されたボビ
ン取出し口77aはこの下布移動機構80で覆われてい
る。しかし、下布移動機構80が下方退避位置に位置切
換えられたときには、下布送りローラ87はオイルパン
77の下側まで下降することになり、この状態のとき
に、操作者はこのボビン取出し口77aを介してボビン
ケース76の取出しが可能になる。
【0026】次に、上布UWの布端位置を検出する為の
上布端検出機構95について、図8〜図10・図17・
図18に基いて説明する。前記針板11に対応する布受
け板32の上側には、平面視略矩形状のセンサ取付けブ
ロック96が配設され、布受け板32にビス止めされて
いる。そして、このセンサ取付けブロック96の左端部
分においては、図17・図18に示すように、上布UW
をセットする為にその約下半部が切取られたセンサ収容
部96aが形成され、この収容部96a内に、プリズム
からなる上布端検出センサ97がその下部をセンサ収容
部96aの下側に臨むように収容されている。即ち、上
布端検出センサ97は、縫針4よりも布送り方向Qの上
流側に設けられている。
【0027】この上布端検出センサ97は、図18に示
すように、頂角を90°とする直角プリズムである第1
プリズム98と第2プリズム99との組合せで構成さ
れ、第1プリズム98の1つの端面と第2プリズム99
の1つの端面とが張り合わされ、第2プリズム99が布
端と直交状に配設されている。そして、第1プリズム9
8の右端面(光線入力面)には、ファイバー径を約0.5m
m とする10本の光ファイバーA1〜A10からなる上布
ファイバー群FAの先端面が一列状に夫々接続されてい
る。更に、光ファイバーA1〜A10の基端部には、ハー
フミラーHM1 〜HM10を介して、発光ダイオードなど
からなる10個の発光素子OSU1〜OSU10 が対応づけて設
けられるとともに、フォトトランジスタなどからなる1
0個の受光素子ISU1〜ISU10 が設けられている。
【0028】従って、発光素子OSU1〜OSU10 の各々から
投射されたレーザ光などの検出光の各々は、ハーフミラ
ーHM1 〜HM10を通過してこれら光ファイバーA1〜
A10を経て第1プリズム98に入射されて第2プリズム
99側に直角に全反射され、更に第2プリズム99で下
側に直角に全反射され、第2プリズム99から下側に位
置する上布UW又は布受け板32に略直交する方向から
投射される。そして、上布UW又は布受け板32で反射
した反射光は、第2プリズム99と第1プリズム98と
で夫々全反射されて投射の際と同一の光ファイバーA1
〜A10を経てハーフミラーHM1 〜HM10で反射され、
この反射光が受光素子ISU1〜ISU10 で夫々受光される。
即ち、両プリズム98・99を介して10本の光ファイ
バーA1〜A10の先端側から、上布UWの布端に交差す
るドット列状に検出光を投射し、その反射光から上布U
Wの布端位置を検出可能になっている。ここで、受光素
子ISU1〜ISU10で受光される受光量は、上布UWで反射
したときの受光量より布受け板32で反射したときの受
光量の方が大きくなっている。
【0029】次に、下布DWの布端位置を検出する為の
下布端検出機構100について、図4・図7・図14・
図15・図17・図19に基いて説明する。前記上布移
動用モータ141の下側に対応するベースプレート25
上には、図4に示すように、センサ支持板101が固着
され、このセンサ支持板101の左端部の下側には、連
結板102が取付けられている。また、針板11には、
平面視略コ字状の切欠き11bが形成されており、前記
連結板102の前端部分には平面視及び側面視略クラン
ク状のセンサ取付けブロック103が固着され、このセ
ンサ取付けブロック103の段落ち部分は切欠き11b
内に位置している。
【0030】そして、センサ取付けブロック103の前
端部分の左右方向に長いセンサ収容部103a内に、プ
リズムからなる下布端検出センサ104がその上部をセ
ンサ収容部103aの上側に臨むように収容されてい
る。即ち、下布端検出センサ104は、前記上布端検出
センサ97と略対向し且つ縫針4よりも布送り方向Qの
上流側に設けられている。この下布端検出センサ104
は、図19に示すように、頂角を90°とする直角プリ
ズムである第1プリズム105と第2プリズム106と
の組合せで構成され、第1プリズム105の1つの端面
と第2プリズム106の1つの端面とが張り合わされ、
第2プリズム106が布端と直交状に配列されている。
そして、この第1プリズム105の右端面(光線入力
面)には、ファイバー径を約0.5mm とする10本の光フ
ァイバーB1〜B10からなる下布ファイバー群FBの先
端面が一列状に夫々接続されている。更に、光ファイバ
ーB1〜B10の基端部には、ハーフミラーHM11〜HM
20を介して、発光ダイオードなどからなる10個の発光
素子OSD1〜OSD10 が対応づけて設けられるとともに、フ
ォトトランジスタなどからなる10個の受光素子ISD1〜
ISD10 が設けられている。
【0031】従って、発光素子OSD1〜OSD10 の各々から
投射されたレーザ光などの検出光の各々は、ハーフミラ
ーHM11〜HM20を通過してこの光ファイバーB1〜B
10を経て第1プリズム105に入射されて第2プリズム
106側に直角に全反射され、更に第2プリズム106
で上側に直角に全反射され、第2プリズム106から上
側に位置する下布DW又は布受け板32に略直交する方
向から投射される。そして、下布DW又は布受け板32
で反射した反射光は、第2プリズム106と第1プリズ
ム105とで夫々全反射されて投射の際と同一の光ファ
イバーB1〜B10を経てハーフミラーHM11〜HM20で
反射され、この反射光が受光素子ISD1〜ISD10 で夫々受
光される。即ち、両プリズム105・106を介して1
0本の光ファイバーB1〜B10の先端側から、下布DW
の布端に交差するドット列状に検出光を投射し、その反
射光から下布DWの布端位置を検出可能になっている。
ここで、受光素子ISD1〜ISD10 で受光される受光量は、
下布DWで反射したときの受光量より布受け板32で反
射したときの受光量の方が大きくなっている。
【0032】ところで、図7・図14・図15に示すよ
うに、針板11に形成された針孔11cの直ぐ右側に
は、上布UWと下布DWとの布端位置を夫々規制する為
の規制輪110が配設され、この規制輪110は、前記
連結板102に基端部が固着され左方へ延びる保持部材
111の先端部に回転自在に枢着されている。次に、補
助上布移動装置19について、図2・図16に基いて説
明する。前記作業用テーブルTの左端部には、枢支部材
115が立設され、この枢支部材115に回動板116
がボルト117で回動可能に枢支され、更にこの回動板
116の上端部には、ツインロッドタイプの補助上布支
持シリンダ149が右下がりの状態で取付けられてい
る。
【0033】この補助上布支持シリンダ149のピスト
ンロッド149aの先端部には、シリンダ取付け部材1
18が取付けられ、このシリンダ取付け部材118には
補助上布押圧シリンダ150が右方向きに取付けられ、
更にこの補助上布押圧シリンダ150のピストンロッド
150aの先端部には、正面視L字状の補助布受け部材
119が取付けられている。従って、図16に示すよう
に、補助布受け部材119は、補助上布支持シリンダ1
49の右方への進出駆動により図16に実線で示す右方
縫製位置と、補助上布支持シリンダ149の左方への退
入駆動により図16に2点鎖線で示す(図2に実線で示
す)左方退避位置とに位置切換えられる。また、補助布
受け部材119が右方縫製位置に位置切換えられ、しか
も両揺動アーム49・54が退避回動位置に位置切換え
られているときに、補助上布押圧シリンダ150が進出
駆動されたときには、タイミングベルト59とこの補助
布受け部材119の右端部とで上下方向向きに配設され
た上布UWを補助的に支持可能になっている。ここで、
枢支部材115にビス止めされたボルト支持部材120
に螺合されたボルト121は、前記補助上布支持シリン
ダ149の傾きを調節する為のものである。
【0034】次に、本縫いミシンMと布端制御装置15
との制御系は、図20のブロック図に示すように構成さ
れている。制御装置Cの入出力インターフェース185
には、操作パネル10に設けられたプログラムスイッチ
130、プログラム修正スイッチ131、縫製準備スイ
ッチ132、縫製開始スイッチ133、作動スイッチ1
34、解除スイッチ135、テンキー136、セットス
イッチ137、アーム部3内に設けられたミシン主軸の
回転位相を検出して針棒の移動位置に対応する針位置信
号を出力する為の針位置信号発生器138が夫々接続さ
れている。
【0035】更に、入出力インターフェース185に
は、ミシンモータ140の為の駆動回路170、上布移
動用モータ141の為の駆動回路171、下布移動用モ
ータ142の為の駆動回路172、布受け台切換えシリ
ンダ143を駆動する電磁切換え弁151の為の駆動回
路173、布受け板上下駆動シリンダ144を駆動する
電磁切換え弁152の為の駆動回路174、移動台切換
えシリンダ145を駆動する電磁切換え弁153の為の
駆動回路175、アーム回動用シリンダ146を駆動す
る電磁切換え弁154の為の駆動回路176、分離板前
後駆動シリンダ147を駆動する電磁切換え弁155の
為の駆動回路177、下布駆動用シリンダ148を駆動
する電磁切換え弁156の為の駆動回路178、補助上
布支持シリンダ149を駆動する電磁切換え弁157の
為の駆動回路179、補助上布押圧シリンダ150を駆
動する電磁切換え弁158の為の駆動回路180、押え
足駆動用ソレノイド159の為の駆動回路181、上布
UWの布端検出用の発光素子OSU1〜OSU10 及び受光素子
ISU1〜ISU10 、下布DWの布端検出用の発光素子OSD1〜
OSD10 及び受光素子ISD1〜ISD10 が夫々接続されてい
る。
【0036】制御装置Cは、周知のCPU187と、こ
のCPU187にデータバスなどのバス186を介して
接続された入出力インターフェース185、ROM18
8及びRAM189とから構成されている。ROM18
8には、各種スイッチ130〜137の操作に応じてモ
ータ140〜142や電磁切換え弁151〜158を夫
々駆動する駆動制御プログラム、後述の本発明特有の布
端揃え縫い制御の制御プログラムなどが格納されてい
る。RAM189には、CPU187で演算した演算結
果を一時的に格納するバッファやカウンタやポインタな
どの各種メモリが設けられている。
【0037】次に、本縫いミシンM及び布端制御装置1
5の制御装置Cで行なわれる布端揃え縫い制御のルーチ
ンについて、図21〜図28のフローチャートに基いて
説明する。尚、図中符号Si(i=10、11、12・
・・・)は各ステップである。本縫いミシンMに電源が
投入されると、この制御が開始され、先ず、RAM18
9の各メモリをクリアするとともに、各電磁切換え弁1
51〜158を駆動して、各シリンダ143〜150が
所定の順序で夫々退避位置に切換え駆動される。また、
押え足駆動用ソレノイド159が駆動されるので、押え
棒と上送り歯7とが上昇した退避位置に移動されるな
ど、一連の初期設定処理が実行される(S10)。即
ち、この初期設定処理の実行の結果、針板11上に下布
DW及び上布UWが載置可能な状態になっている。
【0038】次に、操作パネル10のプログラムスイッ
チ130が操作されたときには(S11・S12:Ye
s)、縫製する上布UWや下布DWに関する縫製用パラ
メータ設定処理制御(図22参照)が実行される(S1
3)。この制御が開始されると、先ずテンキー136を
操作して、所望のプログラム番号が入力設定され(S2
5)、更に上布UWに関して、縫製開始位置から縫製終
了位置までの縫製区間数Dが入力設定される(S2
6)。ここで、縫製区間とは、上布UWの布端形状にお
いて、曲率半径が同一である縫製範囲を縫製区間とす
る。例えば、図29に示すように、上布UWの縫製開始
位置から縫製終了位置までの布端形状において、曲率半
径が同一である縫製範囲を順次縫製区間1、縫製区間
2、縫製区間3、・・・・と設定し、この縫製区間数D
がテンキー136操作により入力される。
【0039】次に、RAM189に設けた縫製区間カウ
ンタのカウンタ値Dnとして初期値「1」がセットされ
(S27)、この縫製区間Dnについて、縫製する針数
Pnと、そのときの布端位置に対応する上布ファイバー
群FAの基準光ファイバー番号Asとが入力され、セッ
トキー137の操作でこれら針数Pnと基準光ファイバ
ー番号Asとが縫製区間Dnに対応づけてRAM189
のワークメモリに記憶される(S28)。次に、縫製区
間カウント値Dnが1つインクリメントされ(S2
9)、このカウンタ値Dnが縫製区間数D以下のときに
は(S30:No)、S28〜S30が繰り返される。
【0040】そして、このカウンタ値Dnが縫製区間数
Dよりも大きくなったときには(S30:Yes)、下
布DWに関して前記上布UWと同様に、設定された下布
DWの縫製区間数Eの各々について、縫製する針数Pn
と、そのときの布端位置に対応する下布ファイバー群F
Bの基準光ファイバー番号Bsとが夫々入力され、セッ
トキー137を操作する毎に、これら針数Pnと基準光
ファイバー番号Bsとが縫製区間Enに対応づけてRA
M189のワークメモリに記憶される(S31〜S3
5)。そして、全ての縫製区間Eについて針数Pnと基
準光ファイバー番号Bsとが設定されると(S35:Y
es)、この制御を終了して、図21に示す布端揃え縫
い制御のS11にリターンする。従って、RAM189
のテーブルメモリには、例えば、図30に示すように、
上布UWに関して、各縫製区間Dnについて、基準布端
位置に対応する基準光ファイバー番号Asと針数Pnと
を対応づけた上布パラメータテーブルPTUが記憶され
る。また、下布DWに関しても同様に下布パラメータテ
ーブルが記憶される。
【0041】次に、プログラム修正スイッチが操作され
たときには(S11:Yes、S12:No、S14:
Yes)、修正するプログラムの番号がテンキー136
を操作して入力され(S15)、そのプログラム番号の
内容について、針数Pや布端位置に対応する基準光ファ
イバー番号As・Bsを逐次訂正する修正処理が実行さ
れ(S16)、前記S11に戻る。
【0042】次に、縫製準備スイッチ132が操作され
たときには(S11:Yes、S12・S14:No、
S17:Yes)、縫製準備処理制御(図23参照)が
実行される(S18)。この制御が開始され、先ず作動
スイッチ134が操作されたときに(S40・S41:
Yes)、RAM189に設けられたフラグメモリのフ
ラグデータに基いて、第1作動フラグ1MFがセットさ
れていない場合、つまり各シリンダ143〜150が退
避位置に夫々駆動されている場合には(S42:N
o)、先ず布受け台切換えシリンダ143が進出駆動さ
れ(S43)、更に、移動台切換えシリンダ145が進
出駆動され(S44)、第1作動フラグ1MFがセット
され(S45)、前記S40に戻る。従って、両揺動ア
ーム49・54が退避回動位置に保持された状態で左方
縫製位置に切換えられ、しかも布受け板32が上方退避
位置に保持した状態で左方縫製位置に位置切換えられ
る。このとき、図9に示すように、下布DWの布端位置
を規制輪110に左方から当接させるとともに、縫製開
始位置を針落ち位置に合致させて、下布DWが針板11
の上側で且つ布受け板32の下側にセットされる。
【0043】次に、作動スイッチ134が再度操作され
たときに(S40・S41:Yes)、第1作動フラグ
1MFがセットされているが(S42:Yes)、第2
作動フラグ2MFがリセットされている場合には(S4
6:No)、先ず布受け板上下駆動シリンダ144が進
出駆動され(S47)、次に、分離板前後駆動シリンダ
147が進出駆動される(S48)。更に、下布駆動用
シリンダ148が進出駆動され(S49)、第2作動フ
ラグ2MFがセットされ(S50)、前記S40に戻
る。従って、布受け板32が左方縫製位置に保持した状
態で下方縫製位置に切換えられ、分離板66が後方縫製
位置に切換えられ、更に下布移動機構80が上方縫製位
置に切換えられて、タイミングベルト90の上端部及び
下布送りローラ87で下布DWが布受け板32に押圧保
持される。
【0044】そして、このとき、図9に示すように、上
布UWの布端を規制輪110に左方から当接させなが
ら、その布端を下布DWの布端に合致させ且つその縫製
開始位置を針落ち位置に合致させて布受け板32の上側
にセットされる。その後、作動スイッチ134が再度操
作されたときに(S40・S41:Yes)、第1作動
フラグ1MFと第2作動フラグ2MFとがセットされて
いるが(S42・S46:Yes)、第3作動フラグ3
MFがセットされていない場合には(S55:No)、
アーム回動用シリンダ146が進出駆動され(S5
6)、第3作動フラグ3MFがセットされ(S57)、
前記S40に戻る。従って、両揺動アーム49・54が
縫製回動位置に切換えられ、タイミングベルト59の下
端部で上布UWが布受け板32に押圧保持される。
【0045】更に、作動スイッチ134が再度操作され
たときに(S40・S41:Yes)、第1・第2・第
3作動フラグ1MF、2MF、3MFが夫々セットされ
ている場合には(S42・S46・S55:Yes)、
押え足駆動用ソレノイド150の駆動が停止され(S5
8)、押え足6と上送り歯7とが押え位置に位置切換え
られ、この制御を終了して、図21に示す布端揃え縫い
制御のS11にリターンする。しかし、押え足駆動用ソ
レノイド150の駆動が停止される前に、解除スイッチ
135が操作されたときに(S40:Yes、S41:
No、S51:Yes)、第2作動フラグ2MF又は第
3作動フラグ3MFがセットされている場合には(S5
2:Yes)、シリンダ143・145以外の進出駆動
されているシリンダ144・146〜148の全てが所
定の順序で順次退入駆動され(S53)、両作動フラグ
2MF、3MFが夫々リセットされ(S54)、前記S
40に戻る。その結果、下布DWから再セットが可能に
なる。
【0046】次に、縫製開始スイッチ133が操作され
たときには(S11:Yes、S12・S14・S1
7:No、S19:Yes)、縫製処理制御(図24参
照)が実行される(S20)。この制御が開始される
と、先ず針数Pをカウントするカウント値pがリセット
され(S60)、ミシンモータ140が駆動される(S
61)。従って、上送り歯7と下送り歯8とが予め設定
された布送り量となるように布送り動作が夫々実行され
るので、上布UWと下布DWの布端揃え縫いが開始され
る。次に、針位置信号発生器138からの針位置信号に
基いて、縫針4が上布UWを刺挿する所謂針布一致タイ
ミングのときには(S62:Yes)、針数カウント値
pが1つインクリメントされ(S63)、この針数カウ
ント値pと前記上布・下布パラメータテーブルPTに基
いて、縫製処理が終了でないときには(S64:N
o)、先ず上布UWについてその布端位置検出処理制御
(図25参照)が実行される(S65)。
【0047】この制御が開始されると、先ず光ファイバ
ーカウンタのカウント値fとして初期値「1」がセット
され(S77)、この光ファイバーカウント値fで指示
する上布用発光素子OSUnが点灯される(S78)。その
結果、前述したように、発光素子OSUnから投射された検
出光は、この発光素子OSUnに対応する光ファイバーAn
を経て、第1プリズム98及び第2プリズム99を通過
して上布UW又は布受け板32で反射され、この反射光
は同様の光ファイバーAnを経て、ハーフミラーHMn
で反射され、発光素子OSUnに対応する受光素子ISUnで受
光される。そして、光ファイバーカウント値fで指示す
る上布用受光素子ISUnで受光された受光量に基づく受光
値r(デジタル値)が求められる(S79)。
【0048】次に、この受光値rが所定のしきい値Kよ
りも大きいときには(S80:Yes)、この光ファイ
バーAnに対応して上布UWが存在しないことになり、
光ファイバーカウント値fをパラメータとするファイバ
ーフラグFF〔f〕がセットされる(S81)。一方、
この受光値rがしきい値K以下のときには(S80:N
o)、この光ファイバーAnに対応して上布UWが存在
することになり、ファイバーフラグFF〔f〕がリセッ
トされる(S82)。
【0049】次に、光ファイバーカウント値fで指示す
る上布用発光素子OSUnが消灯され(S83)、カウント
値fが1つインクリメントされ(S84)、このカウン
ト値fが上布ファイバー群FAの光ファイバー数A以下
のときには(S85:No)、S78〜S85が繰り返
される。そして、全ての光ファイバーAnについて、上
布UWの布端に交差するドット列状の検出光を順次投射
し、それらの受光値rが求められたときには(S85:
Yes)、光ファイバー数Aに対応するA個のファイバ
ーフラグFF〔f〕のフラグデータに基いて、上布UW
の布端位置に対応する光ファイバー番号Am、即ち、そ
れらのフラグデータが「1」から「0」に変化するとき
の光ファイバー番号Amが決定され(S86)、この制
御を終了して、図24に示す縫製処理制御のS66にリ
ターンし、上布ズレ量演算処理制御(図26参照)が実
行される。
【0050】この制御が開始されると、針数カウント値
pと上布パラメータテーブルPTUとに基いて、現在の
縫製位置つまり現在の縫製区間番号Dnが求められ(S
105)、上布パラメータテーブルPTUからこの縫製
区間番号Dnに対応する基準光ファイバー番号Asが読
出される(S106)。そして、この基準光ファイバー
番号Asと、布端光ファイバー番号Amと、光ファイバ
ーの直径とに基いて、基準光ファイバー番号Asに対す
る布端位置のズレ量が演算されるとともに、そのズレ方
向が求められ(S107)、この制御を終了して縫製処
理制御のS67にリターンし、このズレ量とズレ方向と
に基いて上布移動用モータ141が駆動される。その結
果、上布UWの布端形状の曲率半径が変化しても、縫製
区間Dnが変更される毎に、その縫製区間Dnの基準光
ファイバー番号Asに対する布端位置のズレ量が求めら
れるので、上布UWに関して、常に所定の縫い代を確実
に保持できる。
【0051】次に、下布DWについてその布端位置検出
処理制御(図27参照)が実行される(S68)。この
制御は、前記上布布端位置検出処理制御と同様なので、
簡単に説明すると、光ファイバーカウント値fが1つず
つインクリメントされる毎に、この光ファイバーカウン
ト値fで指示する下布用発光素子OSDnが点灯され、発光
素子OSDnから投射された検出光が、この発光素子OSDnに
対応する光ファイバーBn、第1プリズム105及び第
2プリズム106を経て下布DW又は布受け板32で反
射され、この反射光は同様の光ファイバーBnを経てハ
ーフミラーHMnで反射され、発光素子OSDnに対応する
受光素子ISDnで受光される。そして、この受光素子ISDn
で受光された受光量に基づく受光値rの大小により、光
ファイバーカウント値fをパラメータとするファイバー
フラグFF〔f〕がセット又はリセットされる(S90
〜S98)。
【0052】そして、全ての光ファイバーBnについ
て、下布DWの布端に交差するドット列状の検出光を順
次投射し、それらの受光値rが求められたときには(S
98:Yes)、光ファイバー数Bに対応するB個のフ
ァイバーフラグFF〔f〕のフラグデータに基いて、下
布DWの布端位置に対応する光ファイバー番号Bmが決
定され(S99)、この制御を終了して、縫製処理制御
のS69にリターンし、下布ズレ量演算処理制御(図2
8参照)が実行される。
【0053】この制御が開始されると、前述の上布ズレ
量演算処理制御と同様に、現在の縫製区間番号Enに対
応する基準光ファイバー番号Bsが読出され(S11
0、S111)、基準光ファイバー番号Bsに対する布
端位置のズレ量が演算されるとともに、そのズレ方向が
求められ(S112)、この制御を終了して図24に示
す縫製処理制御のS70にリターンし、このズレ量とズ
レ方向とに基いて下布移動用モータ142が駆動され、
S62に戻る。その結果、下布DWの布端形状の曲率半
径が変化しても、縫製区間Enが変更される毎に、その
縫製区間Enの基準光ファイバー番号Bsに対する布端
位置のズレ量が求められるので、下布DWに関して、常
に所定の縫い代を確実に保持できる。
【0054】そして、縫製が終了したときには(S6
4:Yes)、針上位置となるタイミングのときに、ミ
シンモータ140の駆動が停止され(S71)、押え足
駆動用ソレノイド159が駆動され(S72)、全ての
シリンダ143〜148が所定の順序で順次退入駆動さ
れ(S73)、この制御を終了して、図21に示す布端
揃え縫い制御のS11にリターンする。その結果、布受
け板32や分離板66や両揺動アーム49・54などが
退避位置に夫々切換えられるので、縫製処理されて一体
化された加工布を取り出すことが可能になる。
【0055】以上説明したように、縫製処理の進行に応
じた現在の縫製区間に対応する基準光ファイバー番号A
s・Bsが変更して設定され、その変更された基準光フ
ァイバー番号As・Bsと布端光ファイバー番号Amと
に基いて求められた上布UWと下布DWの布端位置のズ
レ量を解消するように、上布UWの布端が布送り方向Q
と直交する方向へ移動されるとともに、下布DWの布端
も布送り方向Qと直交する方向へ移動されるので、予め
設定する基準光ファイバー番号As・Bs如何で、上布
UWや下布DWの布端形状が、異なる曲率半径からなる
複数種類の曲線や直線を含む複雑な形状であっても、常
に所定の縫い代量を確実に保持でき、見栄の良い倣い縫
をすることができる。
【0056】尚、前記上布パラメータテーブルPTUや
上布パラメータテーブルには、縫製開始からの各針数毎
に、その針落ち位置における基準光ファイバー番号As
・Bsを対応づけて記憶させるようにしてもよい。この
場合には、縫い代量をより正確に保持することができ
る。また、上布移動装置17として、上送り歯7を布送
り方向Qと直交する方向へ移動可能に構成したものでも
良く、更に、下布移動装置18として、下送り歯8を布
送り方向Qと直交する方向へ移動可能に構成したもので
も良い。そして、上布ファイバー群FAや下布ファイバ
ー群FBに設けられる光ファイバーの本数は10本に限
られるものではなく、ファイバー径を変更して任意の本
数で構成してもよい。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係るミシ
ンの布端制御装置によれば、基準位置データ記憶手段
と、縫製位置検出手段と、基準位置変更設定手段とを設
け、縫製処理の進行に応じた現在の縫製位置に対応する
基準位置が変更設定され、その変更された基準位置と布
端位置とに基いて求められた加工布の布端位置のズレ量
を解消するように加工布布端が布送り方向と直交する方
向へ移動されるので、その変更設定する基準位置のデー
タ如何で、加工布の布端形状が、異なる曲率半径からな
る複数種類の曲線や直線を含む複雑な形状であっても、
常に所定の縫い代量を確実に保持でき、見栄えの良い倣
い縫いをすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】布端制御装置を備えた本縫いミシンの正面図で
ある。
【図3】布端制御装置の平面図である。
【図4】要部を拡大した図3相当図である。
【図5】要部部分縦断正面図である。
【図6】上布移動装置を示す要部部分縦断正面図であ
る。
【図7】下布端検出センサを示す要部部分拡大平面図で
ある。
【図8】上布端検出センサを示す要部部分拡大平面図で
ある。
【図9】上布と下布とを縫製位置にセットした要部部分
拡大平面図である。
【図10】図8のL─L線縦断側面図である。
【図11】下布移動装置を示す部分拡大正面図である。
【図12】下布移動装置の拡大側面図である。
【図13】下布移動装置とオイルパンとの部分拡大斜視
図である。
【図14】図7G─G線縦断正面図である。
【図15】図7J─J線縦断正面図である。
【図16】補助上布移動装置の拡大正面図である。
【図17】布端制御装置の機構図である。
【図18】上布端検出機構の構成図である。
【図19】下布端検出機構の構成図である。
【図20】本縫いミシン及び布端制御装置の制御系のブ
ロック図である。
【図21】布端揃え縫い制御のルーチンの概略フローチ
ャートである。
【図22】縫製用パラメータ設定処理制御のルーチンの
概略フローチャートである。
【図23】縫製準備処理制御のルーチンの概略フローチ
ャートである。
【図24】縫製処理制御のルーチンの概略フローチャー
トである。
【図25】上布布端位置検出処理制御の概略フローチャ
ートである。
【図26】上布ズレ量演算処理制御の概略フローチャー
トである。
【図27】下布布端位置検出処理制御の概略フローチャ
ートである。
【図28】下布ズレ量演算処理制御の概略フローチャー
トである。
【図29】上布の縫製区間を説明する上布の部分平面図
である。
【図30】上布パラメータテーブル内のデータ構成を説
明する図表である。
【符号の説明】
M 工業用本縫いミシン 15 布端制御装置 17 上布移動装置 18 下布移動装置 25 ベースプレート 41 移動台 45 タイミングプーリ 49 第1揺動アーム 54 第2揺動アーム 58 タイミングプーリ 59 タイミングベルト 80 下布移動機構 87 下布送りローラ 90 タイミングベルト 95 上布端検出機構 97 上布端検出センサ 100 下布端検出機構 104 下布端検出センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縫針よりも布送り上流側に配設され、加
    工布の布端位置を検出する布端検出手段と、前記布端検
    出手段の出力に基いて、予め設定された基準位置からの
    加工布の布端位置のズレ量を求めるズレ量演算手段と、
    前記ズレ量演算手段で求められたズレ量を解消するよう
    に加工布布端を布送り方向と直交する方向へ移動させる
    加工布移動手段とを備えたミシンの布端制御装置におい
    て、 前記加工布の縫製位置に対応する前記基準位置のデータ
    を予め記憶させた基準位置データ記憶手段と、 前記加工布の現在の縫製位置を検出する縫製位置検出手
    段と、 前記縫製位置検出手段の出力と、前記基準位置データ記
    憶手段に記憶されたデータとに基いて、前記基準位置を
    変更設定する基準位置変更設定手段と、 を備えたことを特徴とするミシンの布端制御装置。
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