JP3092684B2 - ミシンの布端制御装置 - Google Patents

ミシンの布端制御装置

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JP3092684B2 JP30181092A JP30181092A JP3092684B2 JP 3092684 B2 JP3092684 B2 JP 3092684B2 JP 30181092 A JP30181092 A JP 30181092A JP 30181092 A JP30181092 A JP 30181092A JP 3092684 B2 JP3092684 B2 JP 3092684B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミシンの布端制御装置
に関し、特に加工布の布端近傍位置を縫製する際に、加
工布の布端形状に応じて布端の基準位置を順次変更しな
がら布端位置を制御するようにしたものに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、加工布の布端位置を布端検出セン
サで検出しながら、布端から所定距離離れた縫製位置を
倣い縫いするようにしたミシンの布端制御装置が種々提
案され、実用に供されている。例えば、特公昭54─3
2389号公報には、柔軟材(加工布)の移動方向と直
交する方向へのズレを検知する検知部材を設け、分離板
の上面と下面とに臨んで手先部材を夫々設けるととも
に、これら手先部材に柔軟材を押圧する指先部材を夫々
設け、前記検知部材からの検知信号に基いて駆動される
モータで回転されるクラッチ部材を介して、指先部材を
正転又は逆転させることにより、柔軟材の布端を常に所
定の位置に移動制御するようにした布端制御装置が記載
されている。
【0003】更に、特公昭58─48199号公報に
は、縫針よりも布送り上流側に設けられ、加工布の布端
が食い込み側(加工布と反対側)にズレるのを防止する
ストッパ部材と、加工布の布端が逃げ側(加工布側)に
ズレるのを検出する布端検出装置と、加工布を食い込み
側に移動させる送り込み制御装置とを設け、布端検出装
置からの検出信号に基いて、加工布の布端が逃げ側にズ
レたときには、この送り込み制御装置を駆動して、加工
布の布端を常に所定の位置に移動制御するようにした布
端制御装置が記載されている。
【0004】前述したように、特公昭54─32389
号公報や特公昭58─48199号公報に記載の布端制
御装置においては、布端のズレを検出する為の基準とな
る基準位置は、所定の位置に設定されているので、加工
布の布端形状が略直線であったり、曲率半径が略一定で
ある場合に限って、布端位置から常に所定距離離れた縫
製位置を倣い縫いでき、縫い代を略一定に保持すること
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、加工布の布端
を検出する布端検出装置は、縫針による縫製位置よりも
所定距離だけ布送り方向上流側に設けられており、この
上流側の位置で布端の基準位置に対するズレを検出して
いる。操作者は縫製中に、縫い代を略一定に保持し得る
ように、縫製位置に対応する最短距離の布端における接
線方向が略布送り方向と平行になるように加工布を移動
又は回転させる。ところで、布端倣い縫いする加工布の
布端形状が、直線から曲線に変化する場合、その曲線部
分において、曲率半径が異なる複数種類の曲線が組み合
わされて構成されている場合でも、基準位置を常に所定
の位置に設定しており、布端をその基準位置に一致させ
るように加工布が移動制御される。
【0006】その結果、縫製位置に対応する布端位置
は、縫製位置に対して上流側に設けられた布端検出装置
の基準位置からズレた位置となるため、布端が曲線部分
である縫い代は、直線部分の縫い代に比べて、大きくな
ったり小さくなり、布端倣い縫いの見栄えが悪くなると
いう問題がある。更に、布端検出装置による布端検出制
御においては、布端検出部の検出可能範囲の全てに亙っ
て常に検出制御するため、検出制御に時間を要し、縫製
速度を高速化できないという問題がある。
【0007】本発明の目的は、前記問題点を解決する為
になされたものであり、加工布の布端形状が直線以外の
複数種類の曲線を含む複雑な形状であっても、常に所定
の縫い代量を保持して見栄え良く倣い縫いできるように
すること、しかも布端検出精度を高めることができ、
出速度を高め縫製速度を高速化できること、等であ
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に係るミシンの布端検出装置は、図1の機
能ブロック図に示すように、を夫々投射する複数の発
光素子と、その複数の発光素子から投射されて加工布及
び布受け板で反射してきた検出光を夫々受光する複数の
受光素子とを備え、加工布に略直交する方向から加工布
の布端に交差する列状に光を投射し、その検出光から加
工布の布端位置を検出するように構成してなる布端検出
手段であって、縫製位置に対して所定距離だけ布送り方
向上流側に設けられた布端検出手段と、布端検出手段の
出力に基いて、予め設定された布端基準位置からの加工
布の布端位置のズレ量を求め、そのズレ量が解消するよ
うに加工布を布送り方向と直交する方向へ移動させる加
工布移動手段とを備えたミシンの布端制御装置におい
て、加工布の縫製位置に対応する布端基準位置のデータ
、布端の形状が異なる縫製区間別に予め入力設定した
基準位置データ記憶手段と、加工布の現在の縫製位置を
検出する縫製位置検出手段と、縫製位置検出手段の出力
と、基準位置データ記憶手段に記憶されたデータとに基
いて、縫製区間が変わる毎に現在の縫製位置に対応する
布端基準位置を更新設定する基準位置更新設定手段と、
投射光のうち、基準位置更新設定手段により設定された
布端基準位置を含む所定範囲にわたる所定数の投射光を
使用して布端を検出する為に、基準位置更新設定手段に
より設定された布端基準位置に基いて、所定範囲に対応
する複数組の発光素子及び受光素子を選択設定する為の
検出範囲設定手段と、検出範囲設定手段で選択設定され
た複数組の発光素子及び受光素子を、所定の順番で1組
ずつ作動させる検出制御手段とを備えたものである。
【0009】請求項2に係るミシンの布端検出装置で
は、請求項1に記載の布端検出手段が、布端検出手段
が、列設された複数本の光ファイバーと、その複数本の
光ファイバーの基端部に光を夫々投射する複数の発光素
子と、複数本の光ファイバーの基端部に戻ってきた反射
光を夫々受光する複数の受光素子とを備え、加工布に略
直交する方向から、加工布の布端に交差する列状に光を
投射し、その反射光から加工布の布端位置を検出するよ
うに構成してなることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】前記構成を有する請求項1に係るミシンの布端
制御装置においては、加工布の縫製位置に対応する布端
検出の為の布端基準位置のデータは、布端の形状が異な
る縫製区間別に予め基準位置データ記憶手段に入力設定
しておく。縫製処理の進行に伴って、加工布の現在の
製位置が、縫製位置検出手段により検出され、基準位置
更新設定手段、縫製位置検出手段の出力と、基準位置
データ記憶手段に記憶されたデータとに基いて、縫製区
間が変わる毎に現在の縫製位置に対応する布端基準位置
更新設定する。
【0011】検出範囲設定手段は、布端検出手段に設け
られた複数の投射光のうち、基準位置更新設定手段によ
り設定された布端基準位置に基いて、この布端基準位置
を含む所定範囲に対応する所定数の複数組の発光素子及
び受光素子を選択設定する。検出制御手段は、これら選
択された複数組の発光素子及び受光素子を所定の順番で
1組ずつ作動させる。布端検出手段は、縫製位置に対し
て所定距離だけ布送り方向上流側に設けられており、作
動する受光素子からの検出光に基づいて加工布の布端位
置を検出する。
【0012】その結果、加工布移動手段は、縫製区間が
変わる毎に更新設定される布端基準位置と、布端検出手
段で検出された加工布の布端位置とに基いて、布端位置
の布端基準位置に対するズレ量を求め、そのズレ量を解
消するように加工布を布送り方向と直交する方向へ移動
させる。
【0013】このように、布端基準位置のデータとし
て、直線や曲線等の布端の形状が異なる縫製区間別に、
その縫製区間を縫製するに際して、操作者が縫製位置に
対応する最短距離の布端における接線方向を略布送り方
向と略一致するように加工布を移動又は回転させる場合
の、布端検出手段に対する縫製位置における縫い代誤差
を解消する為の補正を加味して、予め基準位置データ記
憶手段に設定しておき、 縫製区間が変わる毎に、この縫
製区間に対応する布端基準位置が更新されて、何れの縫
製区間においても縫い代誤差が解消されるため、加工布
の布端形状が直線以外の複数種類の曲線を含む複雑な形
状であっても、常に所定の縫い代量を保持して見栄え良
く倣い縫いすることができる。
【0014】しかも、縫製区間が変わって布端基準位置
が更新されても、この更新された布端基準位置を含む所
定数の複数組の発光素子及び受光素子だけが常に作動さ
れるため、検出可能な全ての発光素子及び受光素子を作
動して布端を検出する従来の検出制御に比べて、その検
出制御時間を短縮でき、縫製速度を向上することができ
る。更に、所定数の複数組の発光素子及び受光素子を、
所定の順番で1組ずつ作動させるため、発光素子から投
射されて加工布及び布受け板で反射してきた反射光だけ
を発光素子に対応する受光素子で受光でき、布端検出精
度を高めることができる。
【0015】また、請求項2に係るミシンの布端制御装
置においては、布端検出手段は、反射光を利用して布端
を検出しているので、透過型の光検出手段で検出する場
合のように、加工布の透光性に影響を受けず、精度よく
検出できる。しかも、光ファイバーを利用している為、
狭い空間部においても光を導くことができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。本実施例は、上布及び下布を合わせて縫製す
る場合等に最適の工業用本縫いミシンに本発明に係る布
端検出装置を適用した場合のものである。図2は本実施
例の工業用本縫いミシンの正面図である。この本縫いミ
シンMは、一般的な工業用本縫いミシンと同様なので簡
単に説明するものとする。本実施例の本縫いミシンM
は、図2に示すように、作業用テーブルTに装着された
ミシンベッド部1と、そのベッド部1の右端部から立設
された脚柱部2と、その脚柱部2からベッド部1に対向
するように左方へ延びるアーム部3とから構成されてい
る。
【0017】ベッド部1には、下布DWを布送りさせる
為の下送り歯8を上下動させる送り歯上下動機構(図示
略)及び前後動させる送り歯前後動機構(図示略)と、
糸輪捕捉器(図示略)などが設けられている。また、ア
ーム部3には、縫針4(図17参照)を下端に装着可能
な針棒(図示略)を上下動させる針棒駆動機構と、天秤
(図示略)を針棒の上下動に調時して上下動させる天秤
駆動機構(図示略)などが設けられている。
【0018】前記針棒の後側のミシン機枠Fには、押え
棒が上下動可能に支持されており、その押え棒の下端に
は、縫製時に布を押さえる為の押え足6(図4参照)が
取付けられている。ところで、この押え棒と、上布UW
を布送りさせる上送り歯7(図4参照)とは後述の押え
足駆動用ソレノイド159(図20参照)に連結されて
おり、これら押え棒と上送り歯7とは、押え足駆動用ソ
レノイド159の駆動により上昇した退避位置に切換え
られ、またこのソレノイド159の駆動が停止されたと
きには、下降した作用位置に位置切換えられる。
【0019】従って、この下送り歯8及び上送り歯7の
上下動機構と、針棒駆動機構と天秤駆動機構とはミシン
モータ140で駆動される。また、下送り歯8は、リニ
アソレノイド(図示略)の駆動量で変更される送り制御
器の傾きに応じた送り量で送り歯前後動機構を介して前
後駆動される。更に、上送り歯7は、上送り歯用パルス
モータ(図示略)の回転量で変更される送り制御器の傾
きに応じた送り量で送り歯前後動機構を介して前後駆動
される。前記作業用テーブルTの直ぐ下側にはミシンモ
ータ140が配設され、作業用テーブルTを支持する作
業台9に取付けられている。また、本縫いミシンMには
操作パネル10が取付けられ、この操作パネル10に
は、縫製作業に必要な複数の操作スイッチが設けられて
いる。
【0020】また、上下の布を合わせて縫製する場合等
に、所望の縫い代を得る為の布端制御装置15が設けら
れている。この布端制御装置15は、基本的には、ベッ
ド部1とアーム部3との間に設けられた布受け板駆動装
置16及び上布移動装置17と、ベッド部1の下側に設
けられた下布移動装置18と、上布UWを補助的に位置
制御する補助上布移動装置19とを備えている。
【0021】そこで、先ず、布受け板駆動装置16につ
いて、図2〜図5に基いて説明する。ここで、図3は布
端制御装置の平面図、図4はその要部拡大図、図5は布
受け板部の縦断正面図である。この布受け板駆動装置1
6は、図3の如く、上布UWと下布DWとを夫々独立し
て布送りする為の布受け板32を駆動するもので、前記
ベッド部1上に略矩形状のベースプレート25が固着さ
れ、このベースプレート25の上面の前端部に、左右方
向に延びる帯状のリニアクロスベアリング26が取付け
られ、このリニアクロスベアリング26に略矩形状の板
材からなる布受け台27が左右方向移動可能に載置され
ている。
【0022】この布受け台27を左右方向に移動させる
為の布受け台切換えシリンダ143は、布受け台27の
直ぐ前側に左右方向向きに配設され、その本体側がブラ
ケット28でベースプレート25に固着され、そのピス
トンロッド143aの先端部が、布受け台27に固着さ
れた駆動レバー29に連結されている。従って、布受け
台27は、布受け台切換えシリンダ143の左方への進
出駆動により図3に実線で示す左方縫製位置と、右方へ
の退入駆動により2点鎖線で示す右方退避位置とに位置
切換えされる。
【0023】一方、布受け台27上には、図5の如く、
正面視略逆L字状の取付け板30の下端部がビス止めさ
れ、この取付け板30にはツインロッドタイプの布受け
板上下駆動シリンダ144が下向きに取付けられ、この
シリンダ144の一対のピストンロッド144aの下端
部には布受け板取付け板31が固着されており、この布
受け板取付け板31の下側に、図4の如く、平面視略ク
ランク状の布受け板32の基端部がビス止めされてい
る。この布受け板32の先端部は、図7の如く、半円形
の針板11を経て滑り板12に及んで左方へ延びてい
る。ここで、図5に示す布受け板上下駆動シリンダ14
4の下側に取付けられたボルト33は、布受け板取付け
板31の上昇位置を規制する為の高さ調節用のものであ
る。従って、布受け板32は、布受け板上下駆動シリン
ダ144の下方への進出駆動により図5に実線で示す下
方縫製位置と、上方への退入駆動により2点鎖線で示す
上方退避位置とに位置切換えされる。また、布受け板3
2は、前述したように、布受け台27の退避位置への移
動と同時に右方退避位置に移動される。
【0024】次に、上布移動装置17について、図3・
図4・図6に基いて説明する。ここで、図6は上布移動
装置の要部縦断正面図である。この上布移動装置17
は、図3,4の如く、前記ベースプレート25の上面で
布受け台27の後側に、左右方向に延びる帯状のリニア
クロスベアリング40が取付けられ、このリニアクロス
ベアリング40に略矩形状の板材からなる移動台41が
左右方向移動可能に載置されている。この移動台41を
左右方向に移動させる移動台切換えシリンダ145は、
移動台41の直ぐ後側に左右方向向きに配設され、図6
の如く、その基端部が、ベースプレート25に支持ブラ
ケット42を介して揺動可能に枢支され、そのピストン
ロッド145aの先端部が、移動台41に固着された駆
動レバー43に連結されている。従って、移動台41
は、移動台切換えシリンダ145の左方への進出駆動に
より図3に実線で示す左方縫製位置と、右方への退入駆
動により2点鎖線で示す右方退避位置とに位置切換えら
れる。
【0025】この移動台41上には、図4・図6に示す
ように、側面視L字状のブロック部材44が固着され、
ステッピングモータからなり上布UWを布送り方向Qと
直交する方向(左右方向)に移動させる為の上布移動用
モータ141がブロック部材44の垂直壁部44aに後
側から取付けられ、この上布移動用モータ141の駆動
軸141aにはタイミングプーリ45が固着されてい
る。前記垂直壁部44aには円筒状のブッシュ46が固
着され、このブッシュ46には鍔部を有する円筒状の第
1枢支部材47が内嵌され、この鍔部の前端面をタイミ
ングプーリ45の後端面に当接させて、第1枢支部材4
7が抜け止めされている。
【0026】そして、この第1枢支部材47の鍔部の直
ぐ後側に配設された帯状で板材からなる第1揺動アーム
49は、鍔部にビス止めされるとともに、スペーサ48
を介してブッシュ46に当接している。そして、この第
1揺動アーム49の一部分が上方に突出した取付け部4
9aには、移動台41に取付けた支持部材50に回動可
能に枢支されたアーム回動用シリンダ146のピストン
ロッド146aの先端部が回動可能に連結されている。
更に、前記タイミングプーリ45の前側に配設され、且
つ鍔部を有する第2枢支部材51は、駆動軸141aに
外嵌されるとともに、移動台41に固着された枢支部材
53に回動可能に枢支されている。そして、この第2枢
支部材51の鍔部の直ぐ前側に配設された帯状で板材か
らなり、しかも前記第1揺動アーム49と対向状の第2
揺動アーム54が鍔部にビス止めされるとともに、スペ
ーサ52を介して枢支部材53に当接している。
【0027】これら第1揺動アーム49と第2揺動アー
ム54とは、一対の連結部材55により一体的に連結さ
れ、第1・第2揺動アーム49・54の先端部にビス5
6で夫々固着された一対の枢支部材57により、タイミ
ングプーリ58が回転可能に枢支され、これら両タイミ
ングプーリ45・58間にはタイミングベルト59が張
架されている。また、第1・第2揺動アーム49・54
は、ブロック部材44に固着した一対のボルト60を連
結部材55の上側と下側とに当接させてその回動範囲が
規制されている。また、両揺動アーム49・54間の内
部には、図6に示すように、タイミングベルト59に張
力を付与する為の一対のテンション用プーリ61が枢着
されている。
【0028】従って、上布移動用モータ141の正転駆
動又は逆転駆動により、両タイミングプーリ45・58
を介してタイミングベルト59が正転又は逆転され、タ
イミングベルト59の下側に配設された上布UWが左方
又は右方に移動される。更に、両揺動アーム49・54
は、アーム回動用シリンダ146の左方への進出駆動に
より図6に実線で示す縫製回動位置と、右方への退入駆
動により2点鎖線で示す退避回動位置とに位置切換えら
れる。ここで、両揺動アーム49・54が退避回動位置
且つ左方縫製位置に切換えられ、しかも布受け板32が
上方退避位置且つ左方縫製位置に位置切換えられたとき
には、針板11の上側に下布DWが載置可能になってい
る。
【0029】図8は分離板部の要部拡大平面図、図9は
上布と下布とを縫製位置にセットした要部拡大平面図、
図10は図8のL─L線縦断側面図である。これらの図
に基いて、針板11の上面に配設され、上布UWの布送
りと下布DWの布送りとを夫々独立させて正確に実行す
る為の分離板66と、これを駆動する分離板駆動機構6
5とを説明する。この分離板66は、図8の如く、板状
で平面視クランク状のものであり、針板11と布受け板
32との間に位置するとともに、その先端部は、下送り
歯8と上送り歯7との間に後方屈曲状に延び、その基端
部は一段高く形成され、取付け部材67の左端部にビス
止めされている。一方、図4・図10に示すように、前
記布受け板取付け板31にL字取付け部材68が固着さ
れ、このL字取付け部材68に分離板前後駆動シリンダ
147が取付けられ、このシリンダ147のピストンロ
ッド147aの先端に固着されたL字取付け具69は取
付け部材67にビス止めされている。即ち、分離板66
は、取付け部材67とL字取付け具69とを介してピス
トンロッド147aに連結されている。
【0030】従って、分離板66は、分離板前後駆動シ
リンダ147の後方への進出駆動により図8に実線で示
す後方縫製位置と、前方への退入駆動により2点鎖線で
示す前方退避位置とに位置切換えられる。しかも、この
分離板66は、分離板前後駆動シリンダ147及びL字
取付け部材68を介して布受け板取付け板31に取付け
られているので、布受け板32の上昇した退避位置への
移動と同時に上方の退避位置に移動される。
【0031】次に、下布DWを左右方向に移動させる下
布移動装置18について、図2・図11〜図13に基い
て説明する。ここで、図11は下布移動装置の正面図、
図12はその側面図、図13は下布移動機構とオイルパ
ンとの部分拡大斜視図である。下布移動装置18は、図
11の如く、前記ベッド部1内において、左右方向に延
びる下軸13が配設され、この下軸13の左端部には回
転釜75が連結され、この回転釜75内にボビンケース
76が収納されている。また、作業用テーブルTの下側
には、この回転釜75を覆うようにオイルパン77が配
設されている。このオイルパン77の下側には、下方に
延びる板状の支持枠78が取付けられ、この支持枠78
には、下布移動機構80を上下に駆動するシリンダであ
って、マグネット方式によるロッドレスタイプの下布駆
動用シリンダ148が上端部を右方に傾けた状態で取付
けられている。従って、下布移動機構80は、下布駆動
用シリンダ148の上方への進出駆動により図11に実
線で示す上方縫製位置と、下方への退入駆動により2点
鎖線で示す下方退避位置とに位置切換えられる。
【0032】次に、この下布駆動用シリンダ148の可
動部148aに連結された下布移動機構80について説
明する。この可動部148aには、下布DWを左右方向
に移動する為の下布移動用モータ142が固着されると
ともに、正面視略台形状の支持プレート81の下端部が
ビス止めされている。更に、この支持プレート81の上
端部分にはスペーサ82を介して支持レバー83の下端
部が連結され、この支持レバー83の上端部にはスペー
サ84を介して一対の枢支部材85・86がビス止めさ
れ、更に、これら一対の枢支部材85・86の上端部に
は、部分的にテーパを施した下布送りローラ87がピン
88で回転可能に枢支されている。
【0033】そして、この下布送りローラ87と下布移
動用モータ142の駆動軸142aに固着したプーリ8
9との間にタイミングベルト90が張架されている。従
って、下布移動用モータ142の正転駆動又は逆転駆動
により、プーリ89及びタイミングベルト90を介して
下布送りローラ87が正転又は逆転され、タイミングベ
ルト90の上側に配設された下布DWが左方又は右方に
移動される。ここで、図13に示すように、下布移動機
構80が上方縫製位置に位置切換えられたときには、下
布送りローラ87は、すべり板12に形成した矩形状の
切欠き11aを介して布受け板32の直ぐ下側に露出す
るまで上昇するので、オイルパン77に形成されたボビ
ン取出し口77aはこの下布移動機構80で覆われてい
る。しかし、下布移動機構80が下方退避位置に位置切
換えられたときには、下布送りローラ87はオイルパン
77の下側まで下降することになり、この状態のとき
に、操作者はこのボビン取出し口77aを介してボビン
ケース76の取出しが可能になる。
【0034】次に、上布UWの布端位置を検出する為の
上布端検出機構95について、図8〜図10・図17・
図18に基いて説明する。ここで、図17は布端制御装
置の機構図、図18は上布端検出機構の構成図である。
上布端検出機構95は、図17の如く、前記針板11に
対応する布受け板32の上側に、平面視略矩形状のセン
サ取付けブロック96がビス止めされている。そして、
このセンサ取付けブロック96の左端部分に、図17・
図18に示すように、上布UWをセットする為にその約
下半部が切取られたセンサ収容部96aが形成され、こ
の収容部96a内に、プリズムからなる上布端検出セン
サ97がその下部をセンサ収容部96aの下側に臨むよ
うに収容されている。即ち、上布端検出センサ97は、
縫針4よりも布送り方向Qの上流側に設けられている。
【0035】この上布端検出センサ97は、図18に示
すように、頂角を90°とする直角プリズムである第1
プリズム98と第2プリズム99との組合せで構成さ
れ、第1プリズム98の1つの端面と第2プリズム99
の1つの端面とが張り合わされ、第2プリズム99が布
端と直交状に配設されている。そして、第1プリズム9
8の右端面(光線入力面)には、ファイバー径を約0.
5mmとする10本の光ファイバーA1〜A10からなる上
布ファイバー群FAの先端面が一列状に夫々接続されて
いる。更に、光ファイバーA1〜A10の基端部には、ハ
ーフミラーHM1 〜HM10を介して、発光ダイオードな
どからなる10個の発光素子OSU1〜OSU10 が対応づけて
設けられるとともに、フォトトランジスタなどからなる
10個の受光素子ISU1〜ISU10 が設けられている。
【0036】従って、発光素子OSU1〜OSU10 の各々から
投射されたレーザ光などの光の各々は、ハーフミラーH
M1 〜HM10を通過してこれら光ファイバーA1〜A10
を経て第1プリズム98に入射されて第2プリズム99
側に直角に全反射され、更に第2プリズム99で下側に
直角に全反射され、第2プリズム99から下側に位置す
る上布UW又は布受け板32に略直交する方向から投射
される。そして、上布UW又は布受け板32で反射した
本発明の検出光である反射光は、第2プリズム99と第
1プリズム98とで夫々全反射されて投射の際と同一の
光ファイバーA1〜A10を経てハーフミラーHM1 〜H
M10で反射され、この反射光が受光素子ISU1〜ISU10 で
夫々受光される。即ち、両プリズム98・99を介して
10本の光ファイバーA1〜A10の先端側から、上布U
Wの布端に交差するドット列状に光を投射し、その反射
光から上布UWの布端位置を検出可能になっている。こ
こで、受光素子ISU1〜ISU10 で受光される受光量は、上
布UWで反射したときの受光量より布受け板32で反射
したときの受光量の方が大きくなっている。
【0037】次に、下布DWの布端位置を検出する為の
下布端検出機構100について、図4・図7・図14・
図15・図17・図19に基いて説明する。ここで、図
14は図7G─G線縦断正面図、図15は図7J─J線
縦断正面図、図19は下布端検出機構の構成図である。
前記下布端検出機構100は、上布移動用モータ141
の下側に対応するベースプレート25上に、図4の如
く、センサ支持板101が固着され、このセンサ支持板
101の左端部の下側には、連結板102が取付けられ
ている。また、針板11に、平面視略コ字状の切欠き1
1bが形成されており、前記連結板102の前端部分に
平面視及び側面視略クランク状のセンサ取付けブロック
103が固着され、このセンサ取付けブロック103の
段落ち部分は切欠き11b内に位置している。
【0038】そして、センサ取付けブロック103の前
端部分の左右方向に長いセンサ収容部103a内に、プ
リズムからなる下布端検出センサ104がその上部をセ
ンサ収容部103aの上側に臨むように収容されてい
る。即ち、下布端検出センサ104は、前記上布端検出
センサ97と略対向し且つ縫針4よりも布送り方向Qの
上流側に設けられている。この下布端検出センサ104
は、図19に示すように、頂角を90°とする直角プリ
ズムである第1プリズム105と第2プリズム106と
の組合せで構成され、第1プリズム105の1つの端面
と第2プリズム106の1つの端面とが張り合わされ、
第2プリズム106が布端と直交状に配列されている。
そして、この第1プリズム105の右端面(光線入力
面)には、ファイバー径を約0.5mmとする10本の光
ファイバーB1〜B10からなる下布ファイバー群FBの
先端面が一列状に夫々接続されている。更に、光ファイ
バーB1〜B10の基端部には、ハーフミラーHM11〜H
M20を介して、発光ダイオードなどからなる10個の発
光素子OSD1〜OSD10 が対応づけて設けられるとともに、
フォトトランジスタなどからなる10個の受光素子ISD1
〜ISD10 が設けられている。
【0039】従って、発光素子OSD1〜OSD10 の各々から
投射されたレーザ光などの光の各々は、ハーフミラーH
M11〜HM20を通過してこの光ファイバーB1〜B10を
経て第1プリズム105に入射されて第2プリズム10
6側に直角に全反射され、更に第2プリズム106で上
側に直角に全反射され、第2プリズム106から上側に
位置する下布DW又は布受け板32に略直交する方向か
ら投射される。そして、下布DW又は布受け板32で反
射した本発明の検出光としての反射光は、第2プリズム
106と第1プリズム105とで夫々全反射されて投射
の際と同一の光ファイバーB1〜B10を経てハーフミラ
ーHM11〜HM20で反射され、この反射光が受光素子IS
D1〜ISD10 で夫々受光される。即ち、両プリズム105
・106を介して10本の光ファイバーB1〜B10の先
端側から、下布DWの布端に交差するドット列状に光を
投射し、その反射光から下布DWの布端位置を検出可能
になっている。ここで、受光素子ISD1〜ISD10で受光さ
れる受光量は、下布DWで反射したときの受光量より布
受け板32で反射したときの受光量の方が大きくなって
いる。
【0040】ところで、図7・図14・図15に示すよ
うに、針板11に形成された針孔11cの直ぐ右側に
は、上布UWと下布DWとの布端位置を夫々規制する為
の規制輪110が配設され、この規制輪110は、前記
連結板102に基端部が固着され左方へ延びる保持部材
111の先端部に回転自在に枢着されている。
【0041】次に、補助上布移動装置19について、図
2・図16に基いて説明する。ここで、図16は補助上
布移動機構の拡大正面図である。補助上布移動装置19
は、図2の如く、前記作業用テーブルTの左端部に、枢
支部材115が立設され、この枢支部材115に回動板
116がボルト117で回動可能に枢支され、更にこの
回動板116の上端部には、ツインロッドタイプの補助
上布支持シリンダ149が右下がりの状態で取付けられ
ている。
【0042】この補助上布支持シリンダ149のピスト
ンロッド149aの先端部には、シリンダ取付け部材1
18が取付けられ、このシリンダ取付け部材118には
補助上布押圧シリンダ150が右方向きに取付けられ、
更にこの補助上布押圧シリンダ150のピストンロッド
150aの先端部には、正面視L字状の補助布受け部材
119が取付けられている。従って、図16に示すよう
に、補助布受け部材119は、補助上布支持シリンダ1
49の右方への進出駆動により図16に実線で示す右方
縫製位置と、補助上布支持シリンダ149の左方への退
入駆動により図16に2点鎖線で示す左方退避位置とに
位置切換えられる。また、補助布受け部材119が右方
縫製位置に位置切換えられ、しかも両揺動アーム49・
54が退避回動位置に位置切換えられているときに、補
助上布押圧シリンダ150が進出駆動されたときには、
タイミングベルト59とこの補助布受け部材119の右
端部とで上下方向向きに配設された上布UWを補助的に
支持可能になっている。ここで、枢支部材115にビス
止めされたボルト支持部材120に螺合されたボルト1
21は、前記補助上布支持シリンダ149の傾きを調節
する為のものである。
【0043】次に、本縫いミシンMと布端制御装置15
との制御系は、図20のブロック図に示すように構成さ
れている。制御装置Cの入出力インターフェース185
には、操作パネル10に設けられたプログラムスイッチ
130、プログラム修正スイッチ131、縫製準備スイ
ッチ132、縫製開始スイッチ133、作動スイッチ1
34、解除スイッチ135、テンキー136、セットス
イッチ137、アーム部3内に設けられたミシン主軸の
回転位相を検出して針棒の移動位置に対応する針位置信
号を出力する為の針位置信号発生器138が夫々接続さ
れている。
【0044】更に、入出力インターフェース185に
は、ミシンモータ140の為の駆動回路170、上布移
動用モータ141の為の駆動回路171、下布移動用モ
ータ142の為の駆動回路172、布受け台切換えシリ
ンダ143を駆動する電磁切換え弁151の為の駆動回
路173、布受け板上下駆動シリンダ144を駆動する
電磁切換え弁152の為の駆動回路174、移動台切換
えシリンダ145を駆動する電磁切換え弁153の為の
駆動回路175、アーム回動用シリンダ146を駆動す
る電磁切換え弁154の為の駆動回路176、分離板前
後駆動シリンダ147を駆動する電磁切換え弁155の
為の駆動回路177、下布駆動用シリンダ148を駆動
する電磁切換え弁156の為の駆動回路178、補助上
布支持シリンダ149を駆動する電磁切換え弁157の
為の駆動回路179、補助上布押圧シリンダ150を駆
動する電磁切換え弁158の為の駆動回路180、押え
足駆動用ソレノイド159の為の駆動回路181、上布
UWの布端検出用の発光素子OSU1〜OSU10 及び受光素子
ISU1〜ISU10 、下布DWの布端検出用の発光素子OSD1〜
OSD10 及び受光素子ISD1〜ISD10 が夫々接続されてい
る。
【0045】制御装置Cは、周知のCPU187と、こ
のCPU187にデータバスなどのバス186を介して
接続された入出力インターフェース185、ROM18
8及びRAM189とから構成されている。ROM18
8には、各種スイッチ130〜137の操作に応じてモ
ータ140〜142や電磁切換え弁151〜158を夫
々駆動する駆動制御プログラム、後述の本発明特有の布
端揃え縫い制御の制御プログラムなどが格納されてい
る。特に、ROM188には、現在の縫製位置検出デー
タと、予め記憶された基準位置データとに基いて、布端
基準位置を更新設定する基準位置更新設定プログラム
と、ドット状の投射光のうちの、前記布端基準位置を含
む所定範囲にわたる所定数の投射光を使用して布端を検
出する為に、更新設定された布端基準位置に基いて、前
記所定範囲に対応する複数組の発光素子及び受光素子を
選択設定する為の検出範囲設定プログラムと、選択設定
された複数組の発光素子及び受光素子を、所定の順番で
1組ずつ作動させる検出制御プログラムとが格納されて
いる。RAM189には、CPU187で演算した演算
結果を一時的に格納するバッファやカウンタやポインタ
などの各種メモリが設けられている。
【0046】次に、本縫いミシンM及び布端制御装置1
5の制御装置Cで行なわれる布端揃え縫い制御のルーチ
ンについて、図21〜図25のフローチャートに基いて
説明する。尚、図中符号Si(i=10、11、12・
・・・)は各ステップである。図21の如く、本縫いミ
シンMに電源が投入されると、この制御が開始され、先
ず、RAM189の各メモリをクリアするとともに、各
電磁切換え弁151〜158を駆動して、各シリンダ1
43〜150が所定の順序で夫々退避位置に切換え駆動
される。また、押え足駆動用ソレノイド159が駆動さ
れるので、押え棒と上送り歯7とが上昇した退避位置に
移動されるなど、一連の初期設定処理が実行される(S
10)。即ち、この初期設定処理の実行の結果、針板1
1上に下布DW及び上布UWが載置可能な状態になって
いる。
【0047】次に、操作パネル10のプログラムスイッ
チ130が操作されたときには(S11・S12:Ye
s)、縫製する上布UWや下布DWに関する縫製用パラ
メータ設定処理制御(図22参照)が実行される(S1
3)。この制御が開始されると、先ずテンキー136を
操作して、所望のプログラム終了位置までの縫製区間数
Dが入力設定される(S26)。ここで、縫製区間と
は、上布UWの布端形状において、曲率半径が同一であ
る縫製範囲を同一縫製区間とする。例えば、図27に示
すように、上布UWの縫製開始位置から縫製終了位置ま
での布端形状において、曲率半径が同一である縫製範囲
を順次縫製区間1、縫製区間2、縫製区間3、・・・・
と設定し、この縫製区間数Dがテンキー136の操作に
より入力される。
【0048】次に、RAM189に設けた縫製区間カウ
ンタのカウンタ値Dnとして初期値「1」がセットされ
(S27)、この縫製区間Dnについて、縫製する針数
Pnと、そのときの基準布端位置に対応する上布ファイ
バー群FAの光ファイバー番号(以下、基準光ファイバ
ー番号という)Asとが入力され、セットキー137の
操作でこれら針数Pnと基準光ファイバー番号Asとが
縫製区間Dnに対応づけてRAM189のテーブルメモ
リに記憶される(S28)。次に、縫製区間カウント値
Dnが1つインクリメントされ(S29)、このカウン
タ値Dnが縫製区間数D以下のときには(S30:N
o)、S28〜S30が繰り返される。
【0049】そして、このカウンタ値Dnが縫製区間数
Dよりも大きくなったときには(S30:Yes)、下
布DWに関して前記上布UWと同様に、設定された下布
DWの縫製区間数Eの各々について、縫製する針数Pn
と、そのときの基準布端位置に対応する下布ファイバー
群FBの光ファイバー番号(以下、基準光ファイバー番
号という)Bsとが夫々入力され、セットキー137を
操作する毎に、これら針数Pと基準光ファイバー番号B
sとが縫製区間Enに対応づけてRAM189のテーブ
ルメモリに記憶される(S31〜S35)。そして、全
ての縫製区間Eついて針数Pnと基準光ファイバー番号
Bsとが設定されると(S35:Yes)、この設定を
終了して、図21に示す布端揃え縫い制御のS11にリ
ターンする。従って、RAM189のテーブルメモリに
は、例えば、図28に示すように、上布UWに関して、
直線や曲線等の布端の形状が異なる縫製区間Dn別に、
その縫製区間を縫製するに際して、操作者が縫製位置に
対応する最短距離の布端における接線方向を略布送り方
向と略一致するように加工布を移動又は回転させる場合
の、上布検出センサ97に対する縫製位置における縫い
代誤差を解消する為の補正を加味した基準光ファイバー
番号Asと針針Pnとを対応づけた上布パラメータテー
ブルPTUが記憶される。また、下布DWに関しても同
様に下布パラメータテーブルが記憶される。
【0050】次に、プログラム修正スイッチが操作され
たときには(S11:Yes、S12:No、S14:
Yes)、修正するプログラムの番号がテンキー136
を操作して入力され(S15)、そのプログラム番号の
内容について、針数Pや布端位置に対応する基準光ファ
イバー番号As・Bsを遂次訂正する修正処理が実行さ
れ(S16)、前記S11に戻る。次に、縫製準備スイ
ッチ132が操作されたときには(S11:Yes、S
12・S14:No、S17:Yes)、縫製準備処理
制御(図23参照)が実行される(S18)。
【0051】図23は縫製準備処理制御のルーチンの概
略フローチャートである。この図に基いて縫製準備処理
制御について説明する。この制御が開始されると、先ず
作動スイッチ134が操作されたときに(S40・S4
1:Yes)、RAM189に設けられたフラグメモリ
のフラグデータに基いて、第1作動フラグ1MFがセッ
トされていない場合、つまり各シリンダ143〜150
が退避位置に夫々駆動されている場合には(S42:N
o)、先ず布受け台切換えシリンダ143が進出駆動さ
れ(S43)、更に移動台切換えシリンダ145が進出
駆動され(S44)、第1作動フラグ1MFがセットさ
れ(S45)、前記S40に戻る。従って、両揺動アー
ム49・54が退避回動位置に保持された状態で左方縫
製位置に切換えられ、しかも布受け板32が上方退避位
置に保持した状態で左方縫製位置に切換えられる。この
とき、図9に示すように、下布DWの布端位置を規制輪
110に左方から当接させるとともに、縫製開始位置を
針落ち位置に合致させて、下布DWが針板11の上側で
且つ布受け板32の下側にセットされる。
【0052】次に、作動スイッチ134が再度操作され
たときに(S40・S41:Yes)、第1作動フラグ
1MFがセットされているが(S42:Yes)、第2
作動フラグ2MFがリセットされている場合には(S4
6:No)、先ず布受け板上下駆動シリンダ144が進
出駆動され(S47)、次に分離板前後駆動シリンダ1
47が進出駆動され(S48)、更に下布駆動用シリン
ダ148が進出駆動され(S49)、第2作動フラグ2
MFがセットされ(S50)、前記S40に戻る。 従
って、布受け板32が左方縫製位置に保持した状態で下
方縫製位置に切換えられ、分離板66が後方縫製位置に
切換えられ、更に下布移動機構80が上方縫製位置に切
換えられて、タイミングベルト90の上端部及び下布送
りローラ87で下布DWが布受け板32に押圧保持され
る。
【0053】そして、このとき、図9に示すように、上
布UWの布端を規制輪110に左方から当接させなが
ら、その布端を下布DWの布端に合致させ、且つその縫
製開始位置を針落ち位置に合致させて布受け板32の上
側にセットされる。その後、作動スイッチ134が再度
操作されたときに(S40・S41:Yes)、第1作
動フラグ1MFと第2作動フラグ2MFとがセットされ
ているが(S42・S46:Yes)、第3作動フラグ
3MFがセットされていない場合には(S55:N
o)、アーム回動用シリンダ146が進出駆動され(S
56)、第3作動フラグ3MFがセットされ(S5
7)、前記S40に戻る。従って、両揺動アーム49・
54が縫製回動位置に切換えられ、タイミングベルト5
9の下端部で上布UWが布受け板32に押圧保持され
る。
【0054】更に、作動スイッチ134が再度操作され
たときに(S40・S41:Yes)、第1・第2・第
3作動フラグ1MF、2MF、3MFが夫々セットされ
ている場合には(S42・S46・S55:Yes)、
押え足駆動用ソレノイド150の駆動が停止され(S5
8)、押え足6と上送り歯7とが押え位置に切換えら
れ、この制御を終了して、図21に示す布端揃え縫い制
御のS11にリターンする。しかし、押え足駆動用ソレ
ノイド150の駆動が停止される前に、解除スイッチ1
35が操作されたときに(S40:Yes、S41:N
o、S51:Yes)、第2作動フラグ2MF又は第3
作動フラグ3MFがセットされている場合には(S5
2:Yes)、シリンダ143・145以外の進出駆動
されているシリンダ144・146〜148の全てが所
定の順序で順次退入駆動され(S53)、両作動フラグ
2MF、3MFが夫々リセットされ(S54)、前記S
40に戻る。その結果、下布DWから再セットが可能に
なる。
【0055】次に、縫製開始スイッチ133が操作され
たときには(S11:Yes、S12・S14・S1
7:No、S19:Yes)、縫製処理制御が実行され
る(S20)。図24は縫製処理制御のルーチンの概略
フローチャートである。この図に基いて縫製処理制御に
ついて説明する。この制御が開始されると、先ず針数P
をカウントするカウンタ値pがリセットされ(S6
0)、ミシンモータ140が駆動される(S61)。従
って、上送り歯7と下送り歯8とが予め設定された布送
り量となるように布送り動作が夫々実行されるので、上
布UWと下布DWの布端揃え縫いが開始される。次に、
針位置信号発生器138からの針位置信号に基いて、縫
針4が上布UWを刺挿する所謂針布一致タイミングのと
きには(S62:Yes)、針数カウント値pが1つイ
ンクリメントされ(S63)、この針数カウント値pと
前記上布・下布パラメータテーブルPTに基いて、縫製
処理が終了でないときには(S64:No)、先ず上布
UWについてその布端位置検出処理制御(図25参照)
が実行される(S65)。
【0056】図25は上布布端位置検出処理制御の概略
フローチャートである。このフローに基いて上布布端位
置検出処理制御について説明する。この制御が開始され
ると、針数カウント値pに基いてその縫製区間Dnの基
準光ファイバー番号Asが読み出され(S74)、所定
範囲に対応する複数組の受発光素子を選択する為に、そ
の基準光ファイバー番号AsからROM188に記憶し
ている所定範囲に対応するファイバー数の1/2に相当
する数Nを減算して、得られた光ファイバーAnのカウ
ント値を最小カウント値fsとする(S75)。また、
基準光ファイバー番号Asに数Nを加算して、得られた
光ファイバーAnのカウント値を最大カウント値fL と
する(S76)。例えば、所定範囲の光ファイバー数が
「4」のときで、基準光ファイバー番号Asが「5」の
ときには、光ファイバーAnの最小カウント値fsが
「3」であり、最大カウント値fL が「7」である。
【0057】そして、先ず、光ファイバーカウンタのカ
ウント値fとして最小値「fs」がセットされ(S7
7)、この光ファイバーカウント値fで指示する上布用
発光素子OSUnが点灯される(S78)。その結果、前述
したように、発光素子OSUnから投射された投射光は、こ
の発光素子OSUnに対応する光ファイバーAnを経て、第
1プリズム98及び第2プリズム99を通過して上布U
W又は布受け板32で反射され、この反射光は同様の光
ファイバーAnを経て、ハーフミラーHMnで反射さ
れ、発光素子OSUnに対応する受光素子ISUnで受光され
る。そして、光ファイバーカウント値fで指示する上布
用受光素子ISUnで受光された受光量に基づく受光値r
(デジタル値)が求められる(S79)。
【0058】次に、この受光値rが所定のしきい値Kよ
りも大きいときには(S80:Yes)、この光ファイ
バーAnに対応して上布UWが存在しないことになり、
光ファイバーカウント値fをパラメータとするファイバ
ーフラグFF〔f〕がセットされる(S81)。一方、
この受光値rがしきい値K以下のときには(S80:N
o)、この光ファイバーAnに対応して上布UWが存在
することになり、ファイバーフラグFF〔f〕がリセッ
トされる(S82)。
【0059】次に、光ファイバーカウント値fで指示す
る上布用発光素子OSUnが消灯され(S83)、カウント
値fが1つインクリメントされ(S84)、このカウン
ト値fが最大カウント値fL 以下のときには(S85:
No)、S78〜S85が繰り返される。そして、所定
範囲(カウント値fがfs〜fL )の光ファイバーAn
について、上布UWの布端に交差するドット列状の光を
順次投射し、それらの受光値rが求められたときには
(S85:Yes)、光ファイバー数Nに対応するN個
のファイバーフラグFF〔f〕のフラグデータに基い
て、上布UWの布端位置に対応する光ファイバー番号A
m、即ち、それらのフラグデータが「1」から「0」に
変化するときの光ファイバー番号Amが決定され(S8
6)、この制御を終了して、図24に示す縫製処理制御
のS66にリターンし、上布のズレ量とズレ方向が演算
される。
【0060】すなわち、現在の縫製位置つまり現在の縫
製区間番号Dnに対応する基準光ファイバー番号Asが
読出される。そして、この基準光ファイバー番号As
と、布端光ファイバー番号Amとに基いて、基準光ファ
イバー番号Asに対する布端位置のズレ量が演算される
とともに、そのズレ方向が求められ(S66)、このズ
レ量とズレ方向とに基いて上布移動用モータ141が駆
動される(S67)。その結果、上布UWの布端形状
異なる場合であっても、縫製区間が変わる毎に、この縫
製区間に対応する布端基準位置に更新されて、何れの縫
製区間においても縫い代誤差が解消されるため、加工布
の布端形状が直線以外の複数種類の曲線を含む複雑な形
状であっても、常に所定の縫い代量を保持して見栄え良
く倣い縫いすることができる。
【0061】次に、下布DWについてその布端位置検出
処理制御(図26参照)が実行される(S68)。この
制御は、前記上布布端位置検出処理制御と同様なので、
簡単に説明すると、針数カウント値pに基いてその縫製
区間Dnの基準光ファイバー番号Bsが読み出され(S
87)、この基準光ファイバー番号BsからROM18
8に記憶している所定範囲に対応するファイバー数の1
/2に相当する数Nを減算して、得られた光ファイバー
Bnのカウント値を最小カウント値fsとし(S8
8)、また、基準光ファイバー番号Bsに数Nを加算し
て、得られた光ファイバーBnのカウント値を最大カウ
ント値fL とする(S89)。
【0062】そして、先ず光ファイバーカウンタのカウ
ント値fとして最小値「fs」がセットされ(S9
0)、この光ファイバーカウント値fで指示する下布用
発光素子OSDnが点灯される(S91)。そして、光ファ
イバーカウント値fが1つずつインクリメントされる毎
に、この光ファイバーカウント値fで指示する下布用発
光素子OSDnが点灯され、発光素子OSDnから投射された投
射光が、この発光素子OSDnに対応する光ファイバーB
n、第1プリズム105及び第2プリズム106を経て
下布DW又は布受け板32で反射され、この反射光は同
様の光ファイバーBnを経てハーフミラーHMnで反射
され、発光素子OSDnに対応する受光素子ISDnで受光され
る。そして、この受光素子ISDnで受光された受光量に基
づく受光値rの大小により、光ファイバーカウント値f
をパラメータとするファイバーフラグFF〔f〕がセッ
ト又はリセットされる(S91〜S98)。
【0063】そして、所定範囲(カウント値fがfS 〜
fL ) の光ファイバーBnについて、下布DWの布端に
交差するドット列状の光を順次投射し、それらの受光値
rが求められたときには(S98:Yes)、所定範囲
の光ファイバー数に対応するN個のファイバーフラグF
F〔f〕のフラグデータに基いて、下布DWの布端位置
に対応する光ファイバー番号Bmが決定され(S9
9)、この制御を終了して、図24に示す縫製処理制御
のS69にリターンし、下布のズレ量とズレ方向が演算
される。
【0064】このズレ量とズレ方向の演算は、前述の上
布ズレ量演算処理と同様に、現在の縫製区間番号Enに
対応する基準光ファイバー番号Bsが読み出され、基準
光ファイバー番号Bsに対する布端位置のズレ量が演算
されるとともに、そのズレ方向が求められ、このズレ量
とズレ方向とに基いて下布移動用モータ142が駆動さ
れ(S70)、前記S62に戻る。その結果、下布DW
の布端形状が異なる場合であっても、上布UWと同様
に、縫製区間が変わる毎に、この縫製区間に対応する布
端基準位置に更新されて、何 れの縫製区間においても縫
い代誤差が解消されるため、加工布の布端形状が直線以
外の複数種類の曲線を含む複雑な形状であっても、常に
所定の縫い代量を保持して見栄え良く倣い縫いすること
ができる。
【0065】そして、縫製が終了したときには(S6
4:Yes)、針上位置となるタイミングのときに、ミ
シンモータ140の駆動が停止され(S71)、押え足
駆動用ソレノイド159が駆動され(S72)、全ての
シリンダ143〜148が所定の順序で順次退入駆動さ
れ(S73)、この制御を終了して、図21に示す布端
揃え縫い制御のS11にリターンする。その結果、布受
け板32や分離板66や両揺動アーム49・54などが
退避位置に夫々切換えられるので、縫製処理されて一体
化された加工布を取り出すことが可能になる。
【0066】このように、布端基準位置のデータとし
て、直線や曲線等の布端の形状が異なる縫製区間Dn
に、その縫製区間Dnを縫製するに際して、操作者が縫
製位置に対応する最短距離の布端における接線方向を略
布送り方向と略一致するように加工布を移動又は回転さ
せる場合の、上布検出センサ97や下布検出センサ10
4に対する縫製位置における縫い代誤差を解消する為の
補正を加味して、予めパラメータテーブルに設定してお
き、縫製区間が変わる毎に、この縫製区間に対応する布
端基準位置が更新されて、何れの縫製区間Dnにおいて
も縫い代誤差が解消されるため、加工布UW,DWの布
端形状が直線以外の複数種類の曲線を含む複雑な形状で
あっても、常に所定の縫い代量を保持して見栄え良く倣
い縫いすることができる。
【0067】更に、縫製区間Dnが変わって布端基準位
置が更新されても、この更新された布端基準位置を含む
所定数の複数組の発光素子OS及び受光素子ISだけが
常に作動されるため、検出可能な全ての発光素子OS及
び受光素子ISを作動して布端を検出する従来の検出制
御に比べて、その検出制御時間を短縮でき、縫製速度を
向上することができる。更に、所定数の複数組の発光素
子OS及び受光素子I Sを、所定の順番で1組ずつ作動
させるため、発光素子OSから投射されて加工布UW,
DW及び布受け板32で反射してきた反射光だけを発光
素子OSに対応する受光素子ISで受光でき、布端検出
精度を高めることができる。
【0068】しかも、布端の検出は、反射光を利用して
行っているので、透過型の光検出手段で検出する場合の
ように、加工布の透光性に影響を受けず、精度よく検出
できる。しかも、光ファイバーを利用している為、狭い
空間部においても光を導くことができる。
【0069】ここで、本発明の主な構成要素の動作と上
記実施例の制御装置で行われる布端揃え縫い制御との関
係を説明すると、基準位置データ記憶手段は、主として
RAM189がその機能を果たし、図22の縫製用パラ
メータ設定処理におけるS28およびS33の動作を行
う。また、加工布の現在位置を検出する縫製位置検出手
段は、針数カウント値に基いて検出しており、図24の
縫製処理のS63・64に相当する動作を行う。基準位
更新設定手段は、現在の縫製位置に対応する縫製区間
番号に基いて図28のパラメータテーブルから基準光フ
ァイバー番号を読み出しており、図25のS74及び図
26のS87に相当する動作を行う。検出範囲設定手段
は、更新された布端基準位置を含む所定範囲の受発光素
子を選択するもので、図25のS75〜S76及び図2
6のS88〜S89に相当する動作を行う。検出制御手
段は、選択された受発光素子を作動させるもので、図2
5のS77〜S85及び図26のS90〜S98に相当
する動作を行う。加工布移動手段は、上布及び下布を移
動させるもので、図25のS86、図24のS66〜S
67、図26のS99、図24のS69〜S70に相当
する動作を行う。
【0070】尚、前記上布パラメータテーブルPTUや
下布パラメータテーブルには、縫製開始からの各針数毎
に、その針落ち位置における基準光ファイバー番号As
・Bsを対応づけて記憶させるようにしてもよい。この
場合には、縫い代量をより正確に保持することができ
る。また、上布移動装置17として、上送り歯7を布送
り方向Qと直交する方向へ移動可能に構成したものでも
良く、また下布移動装置18として、下送り歯8を布送
り方向Qと直交する方向へ移動可能に構成したものでも
良い。更に、上布ファイバー群FAや下布ファイバー群
FBに設けられる光ファイバーの本数は10本に限られ
るものではなく、ファイバー径を変更して任意の数の光
ファイバーを列状に設けてもよい。また、布端検出手段
の1構成要素としてのプリズムは、光ファイバーの先端
が布端検出位置に配置できれば、これを省略することが
できる。しかも、検出部の空間が広い場合等には、この
光ファイバーを省略し、直接、検出部に受発光素子を配
列してもよい。また、透光性の加工布を使用しない場合
は、上記実施例の如き光反射型の布端検出装置に代わ
り、透過型のものを使用してもよい。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に係るミ
シンの布端制御装置によれば、基準位置データ記憶手段
と、縫製位置検出手段と、基準位置更新設定手段と、
出範囲設定手段と、検出制御手段とを設け、布端基準位
置のデータとして、直線や曲線等の布端の形状が異なる
縫製区間別に、その縫製区間を縫製するに際して、操作
者が縫製位置に対応する最短距離の布端における接線方
向を略布送り方向と略一致するように加工布を移動又は
回転させる場合の、布端検出手段に対する縫製位置にお
ける縫い代誤差を解消する為の補正を加味して、予め基
準位置データ記憶手段に設定しておき、縫製区間が変わ
る毎に、この縫製区間に対応する布端基準位置が更新さ
れて、何れの縫製区間においても縫い代誤差が解消され
るため、加工布の布端形状が直線以外の複数種類の曲線
を含む複雑な形状であっても、常に所定の縫い代量を保
持して見栄え良く倣い縫いすることができる。
【0072】しかも、縫製区間が変わって布端基準位置
が更新されても、この更新された布端基準位置を含む所
定数の複数組の発光素子及び受光素子だけが常に作動さ
れるため、検出可能な全ての発光素子及び受光素子を作
動して布端を検出する従来の検出制御に比べて、その検
出制御時間を短縮でき、縫製速度を向上することができ
る。更に、所定数の複数組の発光素子及び受光素子を、
所定の順番で1組ずつ 作動させるため、発光素子から投
射されて加工布及び布受け板で反射してきた反射光だけ
を発光素子に対応する受光素子で受光でき、布端検出精
度を高めることができる。
【0073】また、請求項2に係るミシンの布端制御装
置によれば、布端検出手段は、反射光を利用して布端を
検出しているので、光透過型の布端検出手段で検出する
場合のように、加工布の透光性に影響を受けず、精度よ
く検出できる。しかも、光ファイバーを利用している
為、狭い空間部においても光を導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】布端制御装置を備えた本縫いミシンの正面図で
ある。
【図3】布端制御装置の平面図である。
【図4】要部を拡大した図3相当図である。
【図5】要部部分縦断正面図である。
【図6】上布移動装置を示す要部部分縦断正面図であ
る。
【図7】下布端検出センサを示す要部部分拡大平面図で
ある。
【図8】上布端検出センサを示す要部部分拡大平面図で
ある。
【図9】上布と下布とを縫製位置にセットした要部部分
拡大平面図である。
【図10】図8のL─L線縦断側面図である。
【図11】下布移動機構を示す部分拡大正面図である。
【図12】下布移動機構の拡大側面図である。
【図13】下布移動機構とオイルパンとの部分拡大斜視
図である。
【図14】図7G─G線縦断正面図である。
【図15】図7J─J線縦断正面図である。
【図16】補助上布移動機構の拡大正面図である。
【図17】布端制御装置の機構図である。
【図18】上布端検出機構の構成図である。
【図19】下布端検出機構の構成図である。
【図20】本縫いミシン及び布端制御装置の制御系のブ
ロック図である。
【図21】布端揃え縫い制御の概略フローチャートであ
る。
【図22】縫製用パラメータ設定処理制御のルーチンの
概略フローチャートである。
【図23】縫製準備処理制御のルーチンの概略フローチ
ャートである。
【図24】縫製処理制御のルーチンの概略フローチャー
トである。
【図25】上布布端位置検出処理制御の概略フローチャ
ートである。
【図26】下布布端位置検出処理制御の概略フローチャ
ートである。
【図27】上布の縫製区間を説明する上布の平面図であ
る。
【図28】上布パラメータテーブル内のデータ構成を説
明する図表である。
【符号の説明】
M 工業用本縫いミシン 15 布端制御装置 17 上布移動装置 18 下布移動装置 25 ベースプレート 41 移動台 45 タイミングプーリ 49 第1揺動アーム 54 第2揺動アーム 58 タイミングプーリ 59 タイミングベルト 80 下布移動機構 87 下布送りローラ 90 タイミングベルト 95 上布端検出機構 97 上布端検出センサ 100 下布端検出機構 104 下布端検出センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−215789(JP,A) 特開 平2−68092(JP,A) 特開 昭59−604(JP,A) 特公 昭60−42744(JP,B2) 特公 平3−44548(JP,B2) 特公 昭56−10566(JP,B2) 特公 昭60−28517(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D05B 35/10 G01B 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 を夫々投射する複数の発光素子と、そ
    の複数の発光素子から投射されて加工布及び布受け板で
    反射してきた検出光を夫々受光する複数の受光素子とを
    備え、加工布に略直交する方向から加工布の布端に交差
    する列状に光を投射し、その検出光から加工布の布端位
    置を検出するように構成してなる布端検出手段であっ
    て、縫製位置に対して所定距離だけ布送り方向上流側に
    設けられた布端検出手段と、 前記布端検出手段の出力に基いて、予め設定された布端
    基準位置からの加工布の布端位置のズレ量を求め、その
    ズレ量が解消するように加工布を布送り方向と直交する
    方向へ移動させる加工布移動手段とを備えたミシンの布
    端制御装置において、 前記加工布の縫製位置に対応する前記布端基準位置のデ
    ータを、布端の形状が異なる縫製区間別に予め入力設定
    した基準位置データ記憶手段と、 前記加工布の現在の縫製位置を検出する縫製位置検出手
    段と、 前記縫製位置検出手段の出力と、前記基準位置データ記
    憶手段に記憶されたデータとに基いて、前記縫製区間が
    変わる毎に現在の縫製位置に対応する布端基準位置を
    設定する基準位置更新設定手段と、 前記投射光のうち、前記基準位置更新設定手段により設
    定された布端基準位置を含む所定範囲にわたる所定数の
    投射光を使用して布端を検出する為に、前記基準位置
    新設定手段により設定された布端基準位置に基いて、前
    記所定範囲に対応する複数組の発光素子及び受光素子を
    選択設定する為の検出範囲設定手段と、 前記検出範囲設定手段で選択設定された複数組の発光素
    子及び受光素子を、所定の順番で1組ずつ作動させる検
    出制御手段と、 を備えたことを特徴とするミシンの布端制御装置。
  2. 【請求項2】 前記布端検出手段は、列設された複数本
    の光ファイバーと、その複数本の光ファイバーの基端部
    に光を夫々投射する複数の発光素子と、前記複数本の光
    ファイバーの基端部に戻ってきた反射光を夫々受光する
    複数の受光素子とを備え、加工布に略直交する方向か
    ら、加工布の布端に交差する列状に光を投射し、その反
    射光から加工布の布端位置を検出するように構成してな
    ることを特徴とする請求項1に記載のミシンの布端制御
    装置。
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