JPH0699921B2

JPH0699921B2 - 緑化用植生基体

Info

Publication number: JPH0699921B2
Application number: JP34200091A
Authority: JP
Inventors: 三千兵坂手; 要堀
Original assignee: Nisshoku Corp
Current assignee: Nisshoku Corp
Priority date: 1991-11-30
Filing date: 1991-11-30
Publication date: 1994-12-12
Anticipated expiration: 2009-12-12
Also published as: JPH05148848A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、法面などの緑化工法に
用いられる緑化用植生基体に関する。

【０００２】

【従来の技術】法面の緑化工法の一つに、網状体に、植
生種子や遅効性の肥料、その他炭酸カルシウムや消石灰
などの植生基材を適宜収容した植生基材袋を、緯糸方向
ならびに経糸方向で所定間隔置きに袋係止部材で装着さ
せて、この緑化用植生基体を法面に張設し、その上から
植生種子、肥料、有機質材料を主体にした植生材料を吹
き付けて、それまでのファイバー種子吹き付けと言われ
る種子と繊維質材を中心にした吹き付け工法に比較し
て、長期にわたる植生物の成育繁茂が可能で且つ吹き付
け材料の崩落を防止できるようにした工法が知られてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】かゝる工法に用いられ
る植生基体の網状体は一般に合成樹脂製とされるが、こ
れらは植物性や動物性の素材とは異なり、長年月のうち
に風雨に曝されて風化または腐食して植生基材や土壌と
同質化することがなく、成長しつつある植生物の発育性
や根付性を悪化させる問題があった。

【０００４】かゝる不都合を回避するために、例えばジ
ュート等の植物性の素材や、それほど長期間を経なくと
も完全に腐食するいわゆる腐食性のビスコースレーヨン
（再生セルロース）を素材にして、あるいは、腐食性を
有する生分解性プラスチックを素材にして、網状体や袋
本体を構成する試みも提案されているが、これらの素材
は法面に敷設してから二ヵ月程度を経過すると腐食して
しまうもので、植生基材袋内の種子や法面に吹き付けら
れた植生材料から植生種子が発芽し、十分に成育して繁
茂するには二ヵ月といった期間は余りにも短過ぎ、この
間に必要な引張強度がなくなってしまうことは、降雨や
凍上による植生基材の流亡阻止面で致命的であることか
ら殆ど実施されていないのが現状である。

【０００５】このことから、植生基体を構成する網状体
の素材としては、法面の保護ならびに植物の育成面か
ら、法面に設置された植生基体の引張強度が最短で半
年、余裕を見込んで二年程度は維持され、かつ、植物が
ある程度成育し繁茂した時点以降で最終的には腐食し、
土壌中に同質化する条件を備えるものが理想的であると
言える。本発明は、上記の理想的な条件を備える網状体
によって構成された緑化用植生基体を提供することを目
的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】かゝる目的を達成するた
めに第１発明では、植生基体を構成する網状体を強力レ
ーヨンによって編織した点に特徴がある。第２発明で
は、植生基体を構成する網状体を、防腐処理された腐食
性の素材によって編織した点に特徴がある。第３発明で
は、植生基体を構成する網状体を腐食性の素材によって
編織し且つ当該網状体を防腐処理した点に特徴がある。

【０００７】

【作用】即ち、第１発明で選択した網状体構成用の強力
レーヨン（ポリノジックレーヨンやタイヤコード用ビス
コースレーヨン）は、一般のビスコースレーヨンや生分
解性プラスチック等の素材に比べて引張強度が大で、湿
潤時における強度低下が小さく、かつ、敷設後半年を過
ぎても当初の９０％程度の引張強度を維持し、その後、
時間の経過と共に強度が低下して、やがては腐食して土
と同質化する特性を示し、この特性を示す素材は、正し
く上記した理想的な条件を全うするものであり、因にポ
リノジックレーヨンの引張強度は 3.4ｇ／Ｄ以上あり、
タイヤコード用ビスコースレーヨンの引張強度は 3.0ｇ
／Ｄ以上ある。

【０００８】第２および第３発明では、網状体の構成素
材を腐食性の素材とした上で、これを防腐処理してい
る。而して、腐食性の素材であっても、これを撥水や防
水、防虫（防カビや防バクテリアなど）等の防腐処理を
施すことによって、植生基体の素材強度を敷設後半年乃
至二年程度は必要十分に維持させることができ、やがて
防腐処理の効果が弱まり或いは消滅するに伴って腐食が
始まり、これも土と同質化するもので、上記した強力レ
ーヨンと同等の法面保護上で理想的な条件を備えた植生
基体が構成される。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は緑化用植生基体１の一例を示し、図におい
て、２は縦横の目合いが１インチ程度の網状体で、植生
種子、肥料、保水材、土壌改良材の一種以上を収容した
植生基材袋３を装着させるための袋係止部材４が、当該
網状体２に対してそれの緯糸方向ならびに経糸方向に所
定間隔を隔てて装着されている。５は補強用のロープで
ある。

【００１０】上記の網状体２は、ポリノジックレーヨン
（強力レーヨンの一種であり、その他ビスコースレーヨ
ン等も好適に実施可能である。）を素材にして編織され
ており、かつ、前記袋係止部材４ならびに補強用のロー
プ５も同じく強力レーヨン製であって、前記袋係止部材
４は、括り付けや接着などの手段で網状体２に装着され
ている。

【００１１】前記植生基材袋３は、図２に示すように、
それぞれが可溶性である目合いが３〜５ｍｍのネット６
とシート７とをラミネートして、前記ネット６を外側に
するようにして袋本体８を縫製し、この袋本体８内に、
緑化せんとする法面の状況に即した植生基材（例えば牧
草種子や花植物種子、野草種子、樹木種子などの植生種
子や、遅効性の肥料、炭酸カルシウム、消石灰、保水材
などの一種以上）９が収容されている。

【００１２】具体的には、この実施例では、上記の袋本
体８に植生基材９として、植生種子に加えて、遅効性の
肥料、土壌改良材、保水材などを適宜混合したものを収
容させており、かつ、植生種子の良好な発芽を期する上
で、上記の可溶性ネット６を例えばスフ製とし、可溶性
シート７を例えばパルプやスフあるいはこれらを混紡し
た比較的薄手の不織布を選択しているが、必ずしもこれ
に限られるものではない。

【００１３】前記植生基材袋３に収容される牧草種子と
しては、グリーピングレッドフェスク、ハイランドベン
トグラス等が選択され、花植物種子としては、黄デージ
ー、フランス菊、大錦鶏菊などが選択され、野草種子と
しては、よもぎ、すすき、めどはぎ等が選択され、樹木
種子としては、あかまつ、やしゃぶし、いたちはぎ等が
選択される。

【００１４】次に、法面緑化工法の一手順について説明
すると、図３に示すように、前記植生基材袋３を袋係止
部材４で括りつける等して、前記網状体２に植生基材袋
３を緯糸方向ならびに経糸方向に所定間隔を隔てて装着
し、この植生基体１を、前記植生基材袋３を上側に位置
させるようにして、アンカー10や止め釘11等を用いて法
面12上に張設する。あるいは、アンカー10等で網状体２
を法面12に張設して後に、当該網状体２に植生基材袋３
を袋係止部材４で括りつけることによって、緑化用植生
基体１を構成し、かつ、前記植生基材袋３を止め釘11等
を用いて法面12上に固定させる。

【００１５】このように植生基体１を法面12に張設させ
た後、有機質材料や化学肥料、土壌改良剤、保水剤など
に植生種子を加えて十分に混合した乾式の植生材料、あ
るいは、これを水で撹拌したゲル状の植生材料13を、前
記植生基体１を被うようにして適宜吹付け機により適当
な厚さ（例えば２〜５ｃｍ）になるように吹付けるので
ある。このとき用いる種子としては、植生基材袋３に収
容させた花や野草の種子、樹木の種子が任意に選択され
る。

【００１６】上記の工法によれば、網状体２が強力レー
ヨン製で可撓性に富むことから、当該網状体２を法面12
に沿わせて張設することが容易に達成される。そして、
網状体２と袋係止部材４ならびにロープ５の構成素材と
して、半年乃至二年程度は必要十分に強度が維持され、
その後、時間の経過と共に強度が低下して、やがては腐
食して土と同質化する特性のポリノジックレーヨンを選
択しているので、少なくとも上記の期間中は植生基材９
の流亡が植生基体１によって効果的に阻止される。

【００１７】この間に、法面12に吹き付けられた植生材
料13と植生基材袋３内の植生基材９から適宜肥料が供給
され、かつ、植生材料13と植生基材９に含まれる植生種
子が成育し且つ繁茂することによって法面12の緑化保護
が達成されると共に、以後の腐食による植生基体の土と
の同質化によって植生物の発育性や根付性が良化され
る。また植生基体１が腐食しても、それまでに植物が成
育していることによって法面12の緑化保護が永続的に維
持される。

【００１８】尚、植生基体１が法面12に敷設された当初
は、前記植生基材９は可溶性の袋本体８で覆われている
ので流出が効果的に防止され、かつ、降雨によって当該
可溶性の袋本体８が溶解されて分散状態となることで、
植生種子の発芽が容易に達成されると共に、この発芽し
た幼苗は、肥料および水分の供給を受けて確実に成長す
る。

【００１９】この際、植生基材袋３に収容された牧草の
成長が早いので、先ず法面12が牧草によって筋状に保護
され、次いで法面12に吹き付けられた草花種子や樹木種
子が発芽するが、これらは牧草から離れているので牧草
による圧迫を受けることなく成育し、法面12全体がバラ
ンスよく確実に緑化される。

【００２０】上記の実施例では、植生基材袋３に植生種
子を含む植生基材９を収容させているが、植生基材９と
して植生種子を含まない肥料や土壌改良材、保水材など
の一種以上を収容させる場合は、前記可溶性のシート７
として、例えばパルプやレーヨンあるいはこれらを混紡
した比較的厚手の不織布にすると、肥料がゆっくりと滲
み出すことから肥効が長時間にわたって維持され、ある
いは、土壌改良材や保水材等の流亡が効果的に防止さ
れ、やがてはシート７が腐食するので好適であるが、必
ずしもこれに限られるものではない。また、上記の工法
においては、網状体２に袋係止部材４を予め装着させて
おいて植生基材袋３を括りつけるようにしているが、網
状体２だけを法面12に張設させて植生基材袋３と袋係止
部材４を現場に持ち込み、かつ、現場で植生基材袋３を
袋係止部材４によって網状体２に括りつける手段をとる
もよい。

【００２１】尚、図４に示すように、植生種子入りの袋
14を植生基材袋３と共に網状体２に装着させたり、ある
いは、両袋３，14を適宜分散させて網状体２に装着させ
たりすることで、法面12の緑化保護が一層好適に達成さ
れる。また、植生基材袋３には、植生種子や肥料、保水
材などを収容させているが、これらに更に、下水汚泥等
を処理して粉粒状にした例えばピーエムＣザイ（上毛緑
産工業株式会社所有登録商標名）を増量材として加えた
り、あるいは、上記のピーエムＣザイは肥効性や保水性
を有することから、当該ピーエムＣザイそのものだけを
袋本体８に収容させて植生基材袋３を構成するもよい。
また、上記のピーエムＣザイを植生種子袋14に収容させ
たり、あるいは、植生基材13に混ぜて法面12に吹き付け
させるもよい。

【００２２】ところで、上記の植生基体１に用いる構成
素材として、ポリノジックレーヨンやビスコースレーヨ
ン等の強力レーヨンを選択しているが、その構成素材と
して腐食性のものを選択し、この腐食性素材そのもの或
いはこの腐食性素材で構成された植生基体に撥水による
防腐の処理を施して、これを法面12の緑化保護に用いる
ことが可能である。

【００２３】即ち、腐食はバクテリアと水分の存在によ
るものであって、この内の水分を植生基体１の素材に浸
透させないように撥水処理すれば、腐食の進行を相当期
間遅らせることができる。この撥水処理の対象となる腐
食性の素材としては、動物性や植物性、化学性など種々
のものがあるが、例えば動物性の素材としては皮や毛、
植物性の素材としては綿や麻、パルプといった天然繊維
が代表的である。また、化学性素材としては薬品で易腐
食化したポリオレフィン系の素材や、ビスコースレーヨ
ンなどの再生繊維、その他微生物分解性プラスチックや
光分解性プラスチックがある。

【００２４】上記の微生物分解性プラスチックとして
は、例えば商品名トーン（米国ＡＭＫＯ社製）や商品名
プルラン（林原株式会社製）、商品名ソア・フィル（三
菱レーヨン株式会社製）等がある。光分解型プラスチッ
クとしては、例えば商品名ポリグレイド（米国アンベイ
ス社製）や商品名プラスチゴン（米国アイデアマスター
ズ社製）等がある。

【００２５】これらを撥水処理して植生基体１を得るの
であるが、この内の再生繊維であるビスコースレーヨン
を撥水処理する手順を図５に基づいて説明する。この図
において、15は公知のビスコースレーヨン製造装置、16
は乾燥機、17は撥水剤18を収容した撥水処理槽、19は絞
り用ローラ対、20は乾燥機、21はキュアリング装置、22
は巻取り装置である。尚、上記の撥水剤18としては、例
えば商品名アサヒガードＡＧ−３１０やＡＧ−４３３
（何れも旭硝子株式会社製）の５〜７％溶液が用いられ
る。

【００２６】このように構成された装置において、ビス
コースレーヨン製造装置15から繰り出されたビスコース
レーヨン23は、乾燥機16を通過して適宜の温度で予備乾
燥され、かつ、撥水処理槽17内の撥水剤18に潜らされ
る。次いで、このビスコースレーヨン23は絞り用ローラ
対19によって適宜絞られ、乾燥機20を経て乾燥処理さ
れ、かつ、キュアリング装置21を通って例えば 150℃で
３分間、または、 170℃で１分間のキュアリング処理さ
れた後、巻取り装置22によって巻き取られる。尚、前記
ビスコースレーヨン23を撥水剤18に潜らせずに、撥水剤
をシャワリングやスプレーなどの手段でビスコースレー
ヨン23に塗布させるもよい。

【００２７】このようにして撥水処理されたビスコース
レーヨン23は、撥水の処理前とは異なり、湿潤時におけ
る強度低下が小さく、上述した強力レーヨンとほゞ同等
の特性を持つようになる。そして、このように撥水処理
されたビスコースレーヨン23を用いて所謂撥水処理され
た植生基体１を編織するのであるが、腐食性素材を用い
て植生基体１を編織してから、この植生基体１を撥水剤
に浸漬させたり、あるいは、撥水剤をシャワリングやス
プレーさせる手段で撥水処理させるもよい。

【００２８】前記撥水処理された植生基体の腐食度合い
と引張強度を調べるために、次のような実験を行った。
即ち、撥水処理しない２０００デニールのビスコースレ
ーヨンによって二枚の植生基体を編織すると共に、一方
の植生基体のみを上記したアサヒガードＡＧ−３１０の
スプレーによって撥水処理し、これらを１９８９年９月
に、１割２分勾配の南向き法面に敷設して、敷設後にお
ける腐食の度合いと引張強度について調べたところ、表
１のような結果が得られた。

【００２９】

【表１】

【００３０】表１から明らかなように、撥水処理を施し
た植生基体１は、半年を経過しても引張強度は当初の９
６％程度を維持しており、還元すれば腐食の度合い（即
ち引張強度の低下度合い）は４％程度であって、腐食が
殆ど進行していないことが判明した。

【００３１】そして、時間の経過と共に腐食がやゝ進行
するものの、一年を経過しても引張強度は当初の９０％
程度を維持（腐食の度合いは１０％程度）し、二年経過
の時点で急激に引張強度が低下するものの、引張強度の
低下度合いは未だ４０％程度であって、未だ十分な引張
強度を有しており、このような特性を有する植生基体１
は、上記した強力レーヨン製の植生基体１と同等の機能
を持つものであると言っても過言でなく、即ち、腐食性
の素材を撥水処理した植生基体１であっても、法面12の
緑化保護が永続的に維持されることが容易に理解され
る。

【００３２】上記の撥水処理はビスコースレーヨン23を
対象にしたものであるが、上述した微生物分解性プラス
チックや光分解性プラスチックなど各種の腐食性素材を
撥水処理の対象にしたり、これらの腐食性素材によって
編織した植生基体１を撥水処理の対象にすることができ
る。

【００３３】尚、撥水の処理対象がセルロース系以外の
他の化学繊維である場合は、例えば上記した商品名アサ
ヒガードＡＧ−７１０やＡＧ−７３０などの３〜５％溶
液が好適であるが、処理対象によっては、その他シリコ
ン系やフッ素系、ワックス系の撥水剤なども好適に実施
可能である。

【００３４】上述の説明から理解されるように、腐食性
の素材よりなる植生基体１に撥水処理を施すことによっ
て、法面12への敷設後所定の期間内は所望の強度を維持
させることができると共に、期間経過後において徐々に
腐食させることができるのであるが、このような特性を
有せしめるための撥水処理に、接着剤を用いることも可
能である。この処理に用いる接着剤としては、例えばア
クリル樹脂系の商品名ポリゾールＡ−４０３−２やＡＴ
−１３０、その他ＡＰ−６７１０（何れも昭和高分子株
式会社製）などを選択でき、これらを２〜３倍に希釈し
て、これを腐食性素材そのものや腐食性素材で編織され
た植生基体１に塗布させたり、あるいは、希釈された接
着剤に腐食性素材そのものや腐食性素材で編織された植
生基体１を浸漬させたりすればよい。

【００３５】上述したように、腐食はバクテリアと水分
の存在によるものであって、この内のバクテリアを死滅
あるいは寄せ付けさせないようにすることによっても、
腐食を一定期間遅らせることができる。従って、腐食性
素材そのもの或いは腐食性素材で編織された植生基体１
に、商品名ベンレート（デュポン社製）や商品名トップ
ジンＭ（日本槽達株式会社製）、その他商品名キシラモ
ンＥＸ（武田薬品工業株式会社製）などの防カビ剤、防
バクテリア剤、防腐剤などを塗布させたり、腐食性素材
そのもの或いは腐食性素材で編織された植生基体１をこ
れらの薬品に浸漬させてもよい。

【００３６】

【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、緑
化用植生基体の構成素材として強力レーヨンを選択し、
あるいは、腐食性の素材を植生基体の構成素材としてこ
れを防腐処理するようにしたことで、所定の期間内は所
望の強度を維持し且つその期間経過後は徐々に腐食され
る植生基体が得られるようになり、而して、上記の期間
中は植生基材の流亡が植生基体によって効果的に阻止さ
れると共に、この間に植生種子が成育し且つ繁茂するこ
とによって法面の緑化保護が永続的に達成され、以後の
腐食による植生基体の土との同質化によって植生物の発
育性や根付性が良化されるに至ったのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】植生基体の一例を示す斜視図である。

【図２】植生基材袋の要部を示す斜視図である。

【図３】法面緑化工法の一例を示す断面図である。

【図４】別実施例の法面緑化工法を示す断面図である。

【図５】腐食性素材を撥水処理する工程図である。

【符号の説明】

２…網状体、３…植生基材袋、４…袋係止部材。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】網状体に、植生種子、肥料、保水材、土
壌改良材の一種以上を収容した植生基材袋を、緯糸方向
ならびに経糸方向で所定間隔置きに袋係止部材で装着さ
せた緑化用植生基体において、前記網状体を強力レーヨ
ンによって編織して成ることを特徴とする緑化用植生基
体。
【請求項２】網状体に、植生種子、肥料、保水材、土
壌改良材の一種以上を収容した植生基材袋を、緯糸方向
ならびに経糸方向で所定間隔置きに袋係止部材で装着さ
せた緑化用植生基体において、前記網状体を防腐処理さ
れた腐食性の素材によって編織して成ることを特徴とす
る緑化用植生基体。
【請求項３】網状体に、植生種子、肥料、保水材、土
壌改良材の一種以上を収容した植生基材袋を、緯糸方向
ならびに経糸方向で所定間隔置きに袋係止部材で装着さ
せた緑化用植生基体において、前記網状体を腐食性の素
材によって編織し且つ当該網状体を防腐処理して成るこ
とを特徴とする緑化用植生基体。