JPH0696617B2 - 塩化ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系重合体の製造方法

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JPH0696617B2
JPH0696617B2 JP62098895A JP9889587A JPH0696617B2 JP H0696617 B2 JPH0696617 B2 JP H0696617B2 JP 62098895 A JP62098895 A JP 62098895A JP 9889587 A JP9889587 A JP 9889587A JP H0696617 B2 JPH0696617 B2 JP H0696617B2
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渡辺  純一
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塩化ビニル系重合体の製造方法に関し、詳しく
は、嵩密度が高くかつ気孔率(ポロシティ)が高い粒子
構造を有し、加工特性が優れ、さらに残留単量体量が少
ない塩化ビニル系重合体の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、加工性が改良され、フィッシュアイが少なく、ブ
レンド性の優れた塩化ビニル系重合体の製造方法が多数
提案されている。
例えば、特開昭52-110797号、同52-5886号、同52-11589
0号、同55-112210号、同53-6392号、特公昭61-18562号
には、分散安定剤としてケン化度55モル%以下、平均重
合度600以下のいわゆる油溶性ポリビニルアルコールを
用いてポロシティを高め、加工性を改良し、得られる重
合体の残留単量体量を低減する方法が開示されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、上記の方法によれば確かに塩化ビニル系重合体
のポロシティは高くなるが、嵩密度が低下してしまうと
いう問題がある。
また、塩化ビニルをはじめとするビニル系単量体の懸濁
重合においては重合器内壁面等にスケールが付着するの
を防止するために、種々のスケール防止剤を塗布するこ
とが行なわれているが、前記の油溶性ポリビニルアルコ
ールを分散安定剤として使用した場合にはスケール防止
剤のスケール防止作用が損われ、スケールの付着が起る
という問題があった。
従って、本発明の目的は、嵩密度が高く、ポロシティが
高い塩化ビニル系重合体を、スケールの発生を伴なわず
に製造する方法を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、前記問題点を解決する手段として、重合器内
壁および重合中に単量体が接触する重合器の他の部分
に、スケール防止剤が塗布された重合器内で、塩化ビニ
ルまたは塩化ビニルを含むビニル系単量体混合物を水性
媒体中における懸濁重合により重合する塩化ビニル系重
合体の製造方法であって、分散安定剤として: (A) 平均重合度1500〜2700、ケン化度75〜99モル%
の部分ケン化ポリビニルアルコール、 (B) メトキシ置換度26〜30重量%、ヒドロキシプロ
ポキシ置換度4〜15重量%で、かつその2重量%水溶液
の25℃における粘度が5〜4000cPであるヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、および (C) 平均重合度150〜600、ケン化度20〜55モル%の
部分ケン化ポリビニルアルコールを仕込む工程を有する
方法において、 前記(A)剤/(B)剤の使用比が重量比で4/6〜24/1
であり、 前記(C)剤の使用量が仕込み単量体に対して0.001〜
0.1重量%であり、 前記(C)剤を、前記(A)剤および(B)剤の仕込み
と同時、または(A)剤および(B)剤の一部もしくは
全部の仕込み後に仕込み、かつ仕込み後の懸濁混合物中
に分散された(C)剤の粒径を100μm以下に制御す
る、ことを特徴とする塩化ビニル系重合体の製造方法を
提供するものである。
本発明の塩化ビニル系重合体の製造方法(以下、本発明
の製造方法という)に用いられる重合器は、重合器の内
壁および重合中に単量体が接触する重合器の他の部分、
例えば、バッフル、撹拌翼等に、スケール防止剤が予め
塗布されたものである。
用いられるスケール防止剤は特に限定されず、例えば、
染料、顔料、水溶性高分子、亜硝酢酸塩、含窒素芳香族
化合物、複素化合物、ヨード化合物、ピロガロール誘導
体、フェノール性化合物、芳香族アミン化合物等であ
り、これらの具体的な化合物は、例えば、特公昭46-160
84号、同45-30343号、同46-4753号、同45-37988号、同4
6-20821号、同45-30835号、同48-29795号、同51-21672
号、同51-37306号、同51-37308号、同51-24953号、同53
-6023号、同53-6024号、同53-6025号、同53-6026号、同
53-21908号、同53-28347号、同53-28348号、同53-46235
号、同59-1413号、同58-13564号、同56-5442号、同56-5
443号、同56-5444号、同59-34721号、同58-11884号、同
60-6361号、同59-31522号、同60-48522号、同60-48523
号、同51-1471号、同51-1472号、同57-59243号、同55-5
523号、同56-22445号、同56-22447号、同57-31730号、
同57-47922号、同60-59246号、同61-25730号、同52-240
70号、同55-4327号、同58-12893号、同58-14444号、同5
8-14445号、同58-14446号、同58-14447号、同60-42245
号、同61-21247号、同61-842号、同61-843号、同49-299
2号、同53-36509号、同57-34286号同60-40444号、同60-
59247号;特開昭57-195702号、同57-198710号、同58-11
504号、同58-180509号、同58-180510号、同59-78210
号、同60-20909号、同54-50089号、同54-101889号、同5
5-21436号、同55-73709号、同55-98207号、同55-112209
号、同58-8709号、同58-61104号、同58-168607号、同58
-180511号、同58-204006号、同60-71614号、同55-54305
号、同55-54317号、同57-192413号、同57-192414号、同
59-129207号、同61-7309号、同53-108187号、同59-1842
02号、同59-202201号、同59-210902号、同60-47002号、
同60-71601号、同60-72902号、同60-96603号、同60-233
103号、同61-31406号、同61-34006号、同61-51001号、
同61-51002号、同55-155001号、同55-155002号、同56-1
12903号、同58-69203号、同58-101103号、同58-103503
号、同58-210902号、同59-11303号、同59-170102号等の
公報に記載されているものが挙げられる。
本発明においては、スケール防止剤として、水溶性のア
ニオン染料、水溶性のカチオン染料、およびフィチン酸
を組み合わせたものが好ましく用いられ、これにさらに
炭素原子数4〜6の1価アルコールを組み合わせたもの
が特に好ましく用いられる。
水溶性のアニオン染料には、水溶性アゾ染料、水溶性ア
ントラキノン染料、水溶性トリアリルメタン染料、水溶
性キサンテン染料、水溶性アジン染料、水溶性キノリン
染料、水溶性ニトロ染料、水溶性フタロシアニン染料な
どが包含される。
上記水溶性アゾ染料としては、C.L.アシッドオレンジ
7、C.I.アシッドレッド37、C.I.アシッドレッド264、
C.I.アシッドブルー113、C.I.アシッドブラック1、C.
I.アシッドイエロー42、C.I.アシッドブルー158、C.I.
アシッドグリーン12、C.I.アシッドオレンジ97、C.I.ア
シッドブラック124、C.I.ダイレクトイエロー50、C.I.
ダイレクトレッド37、C.I.ダイレクトレッド2、C.I.ダ
イレクトバイオレット12、C.I.ダイレクトブルー1、C.
I.ダイレクトブラウン1、C.I.ダイレクトブラック77、
C.I.ダイレクトグリーン1、C.I.ダイレクトオレンジ2
6、C.I.ダイレクトレッド79、C.I.ダイレクトレッド3
1、C.I.ダイレクトブラック32、C.I.ダイレクトイエロ
ー12、C.I.ダイレクトオレンジ41、C.I.ダイレクトレッ
ド113、C.I.ダイレクトイエロー28、C.I.ダイレクトグ
リーン26、C.I.ダイレクトレッド81、C.I.ダイレクトバ
イオレッド51、C.I.ダイレクトブルー71、C.I.ダイレク
トブラウン37、C.I.ダイレクトブラック19などが例示さ
れる。
さらに、水溶性アントラキノン染料としてはC.I.アシッ
ドブルー40、C.I.アシッドレッド80、C.I.アシッドグリ
ーン41などが、水溶性トリアリルメタン染料としてはC.
I.アシッドブルー1、C.I.アシッドバイオレット17、C.
I.アシッドグリーン16などが、水溶性キサンテン染料と
してはC.I.アシッドレッド87、C.I.アシッドレッド52な
どが、水溶性アジン染料としてはC.I.アシッドブルー5
9、C.I.アシッドブラック2などが、水溶性キノリン染
料としてはC.I.アシッドイエロー3、C.I.アシッドイエ
ロー7などが、水溶性ニトロ染料としてはC.I.アシッド
オレンジ3、C.I.アシッドイエロー1などが、水溶性フ
タロシアニン染料としてはC.I.ダイレクトブルー86など
がそれぞれ例示される。
水溶性カチオン染料にはC.I.ベイシックレッド2、C.I.
ベイシックブルー16、C.I.ベイシックブラック2などの
水溶性アジン染料;C.I.ベイシックオレンジ14、C.I.ベ
イシックオレンジ15などの水溶性アクリジン染料;C.I.
ベイシックブルー1、C.I.ベイシックバイオレット3、
C.I.ベイシックブルー26、C.I.ベイシックバイオレット
14、C.I.ベイシックブルー5、C.I.ベイシックブルー7
などの水溶性トリフェニルメタン染料;C.I.ベイシック
ブルー9、C.I.ベイシックイエロー1、C.I.ベイシック
ブルー24、C.I.ベイシックブルー25、C.I.ベイシックグ
リーン5などの水溶性チアジン染料;C.I.ベイシックレ
ッド12、C.I.ベイシックイエロー11などの水溶性メチン
染料;C.I.ベイシックイエロー2などの水溶性ジフェニ
ルメタン染料;C.I.ベイシックバイオレット10、C.I.ベ
イシックレッド1などの水溶性キサンテン染料;C.I.ベ
イシックオレンジ2、C.I.ベイシックブラウン1などの
水溶性アゾ染料;C.I.ベイシックオレンジ2、C.I.ベイ
シックブラウン1などの水溶性アゾ染料;C.I.ベイシッ
クブルー12、C.I.ベイシックブルー6などの水溶性オキ
サジン染料などが例示される。
フイチン酸化合物には、フイチン酸(イノシットヘキサ
リン酸)およびその誘導体、たとえば、特公昭52-39957
号公報に記載されているようなフイチン酸の各種金属
塩、各種アミン塩、およびアンモニウム塩などが包含さ
れるが、それらの塩類については特に水溶性のものが好
適とされ、水に難溶性のものを使用してもすぐれたスケ
ール防止効果を得ることはできない。
炭素原子数4〜6個の一価アルコールにはn−ブチルア
ルコール、iso−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコ
ール、t−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、
t−アミルアルコール、iso−アミルアルコール、sec−
アミルアルコール、sec−ヘキシルアルコールなどが例
示され、これらはその1種もしくは2種以上を最終的に
調製される水溶液中における濃度でおおむね1〜20重量
%となるように添加する。
一方、このようにして調製される水溶液は、これがpH7.
0以下特には4.0以下の酸性水溶液であると、特にすぐれ
たスケール防止効果が得られるが、この酸性にするため
の手段としては、前記フイチン酸もしくはその塩酸のう
ちでも特に低次の塩類たとえばフイチン酸の6個のリン
酸残基における12個のヒドロキシ基のうち1〜4個程度
のみが塩となったものを十分な量で使用するか、あるい
は適当な酸を添加するなどの方法によればよく、この酸
としては硫酸、塩酸、りん酸、硝酸、炭酸、過塩素酸、
モリブデン酸、タングステン酸、ぎ酸、酢酸、シュウ
酸、乳酸、マレイン酸、グリコール酸、チオグリコール
酸などが例示される。
他の好ましいものとしては、特公昭45-30343号公報に記
載されているアゾ基、ニトロ基、ニトロソ基、アゾメチ
ン基、もしくはアジン環を有する化合物群ならびにアミ
ン化合物から選択される窒素原子含有有機化合物、例え
ば、アゾメタン、アゾベンゼン、ニトロベンゼン、ニト
ロソベンゼン、モノアミノモノニトロアゾベンゼン、ピ
ラジン、ピリジン、チアジン、オキサジン、アニリン、
ベンザルアニリン、EDTA、α−ナフチルアミン、エタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、メチレンブルー、ニ
グロシンブラック、オイルブラック、スピリットブラッ
ク、ニカワ;チオカルボニル基、チオエーテル基、チオ
アルコール基を有する化合物群から選択されるイオウ原
子含有有機化合物、例えば、チオグリコール酸、チオ尿
酸、チオカルバニル酸、チオカルバミン酸、チオ安息香
酸、式: R−S−R′ (R、R′は同種または異種のアルキル基)で示される
各種チオエーテルならびに各種メルカプタン;キノン化
合物、ケトン化合物、アルデヒド化合物、例えば、パラ
ベンゾキノン各種アンザリン系染料、セチルアルコー
ル、ステアリン酸、オクチルアルコールアセトン、ホル
ムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンゾアルデヒドな
どがあげられる。
本発明の製造方法においては、分散安定剤として前記
(A)剤、(B)剤および(C)剤が重合器に仕込まれ
る。
(A)剤の部分ケン化ポリビニルアルコールは、平均重
合度が1500未満、あるいはケン化度が75モル%未満であ
ると、得られる塩化ビニル系重合体の嵩密度が低下し、
後述の(C)剤の部分ケン化ポリビニルアルコールと併
用した場合に重合器の内壁等にスケールの付着が著し
く、平均重合度が2700を越え、あるいはケン化度が99モ
ル%を超えると、ポロシティが低下し、残留単量体量が
多くなるので、平均重合度が1500〜2700であることが必
要である。
(B)剤のヒドロキシプロピルメチルセルロースは、メ
トキシ置換度が26重量%未満あるいはヒドロキシプロポ
キシ置換度が4重量%未満であると、ポロシティが低下
し、メトキシ置換度が30重量%を超えあるいはヒドロキ
シプロポキシ置換度が15重量%を超えると、得られるビ
ニル系重合体の粒度分布がブロードとなるので、メトキ
シ置換度が26〜30重量%で、かつヒドロキシプロポキシ
置換度が4〜15重量%であることが必要である。
(A)剤および(B)剤の仕込み量は、目的とする塩化
ビニル系重合体の粒径によって広範囲に調整可能である
が、(A)剤/(B)剤の使用比は重量比で、4/6〜24/
1であることが必要で、好ましくは6/4〜24/1てある。こ
の使用比が4/6未満であると、得られる塩化ビニル系重
合体の嵩密度が低下し、24/1を超えると、ポロシティが
低下する。
(C)剤の部分ケン化ポリビニルアルコールは、平均重
合度が150〜600であることが必要で、好ましくは200〜5
00である。この平均重合度が150未満であると、得られ
る重合体の粒度分布がブロードとなり、600を超える
と、ポロシティが低下する。(C)剤のケン化度は、20
〜55モル%であることが必要で、好ましくは30〜50モル
%である。このケン化度が20モル%未満であると、嵩密
度が低下し、55モル%を超えるとポロシティが低下す
る。(C)剤の仕込み量は、単量体仕込み量に対して0.
001〜0.1重量%であることが必要で、好ましくは0.005
〜0.05重量%である。この仕込み量が0.001重量%未満
であると、ポロシティを向上する効果がなく、0.1重量
%を超えると嵩比重が低下する。
本発明の方法では、(C)剤を(A)剤および(B)剤
の仕込みと同時、または(A)剤および(B)剤の一部
もしくは全部の仕込み後に仕込む必要がある。これ以外
の仕込み順序で仕込むと、重合器内にスケールが発生す
る。(C)剤を(A)剤および(B)剤と同時に仕込む
には、例えば、仕込む前に予備混合槽を用いて(A)
剤、(B)剤および(C)剤を溶媒中に溶解または分散
させた後に撹拌混合して仕込むか、別々に溶解もしくは
分散したものを配管中で混合してから仕込んでもよい。
(C)剤を(A)剤および(B)剤の一部もしくは全部
の仕込み後に仕込む際には、適宜撹拌しながら仕込むの
がよく、また、(A)剤、(B)剤、(C)剤は溶液も
しくは分散された状態にしておくのがよい。この場合、
溶媒としては有機溶媒、水を用いるが、(A)剤、
(B)剤は水溶性なので水でよく、(C)剤は有機溶
媒、例えば、メタノール、アセトン、メチルエチルケト
ン等に溶解するか、水に分散して水性懸濁液とする。
また、本発明の方法では、(C)剤の仕込み後の懸濁混
合物中における粒径を100μm以下にする必要があり、
好ましくは30μm以下である。粒径が100μmより大き
いと、重合器内にスケールが発生し易い。粒径を100μ
m以下にするには、(C)剤を水性懸濁液として仕込む
場合には、水性懸濁液を調製する際の水またはその水性
懸濁液の温度を50〜90℃に調節すればよい。メタノー
ル、アセトン等の溶剤に溶かして仕込む場合は、仕込み
後の重合器内の懸濁混合物の撹拌速度、撹拌時間、温度
等を変えることにより仕込み後系内に生成する(C)剤
の粒径を調節することができる。単量体の仕込み前であ
れば、重合器内の温度は20〜70℃の範囲で変えることが
できる。
本発明の方法で重合される塩化ビニル系単量体として
は、塩化ビニル単独のほか塩化ビニルを主体とする単量
体混合物(通常塩化ビニル50重量%以上)が包含され、
この塩化ビニルと共重合されるコモノマーとしては酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステ
ルもしくはメタクリル酸エステル、エチレン、プロピレ
ン等のオレフィン、無水マレイン酸アクリロニトリル、
スチレン、塩化ビニリデンその他塩化ビニルと共重合可
能な単量体が例示される。
本発明の方法におけるその他の重合条件は通常の塩化ビ
ニル系重合体の製造と同様でよく、重合開始剤として
は、例えば、ジイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネー
ト、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネート等のパ
ーカーボネート化合物;t−ブチルパーオキシネオデカネ
ート、α−クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチ
ルパーオキシネオデカネート等のパーエステル化合物;
アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド、2,4,
4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシア
セテート等の過酸化物;アゾビス−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル、アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチル
バレロニトリル)等のアゾ化合物;さらには過硫酸カリ
ウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等があり、これ
らは一種単独でまた2種以上組み合せて使用することが
できる。また、必要に応じて重合度調節剤、pH調整剤な
どを添加することもでき、目的に応じて少量の界面活性
剤を加えることもできる。
〔実施例〕
次に、本発明の実施例をより詳しく説明する。
実施例1 内容量100のオートクレーブの内壁、羽根およびバッ
フルにモノアミノモノニトロアゾベンゼンのトルエン溶
液を均一に塗布し、乾燥した。
次に、このオートクレーブに純水60kgを仕込み、(A)
剤の重合度2550、ケン化度80モル%の部分ケン化ポリビ
ニルアルコール12gと(B)剤のメトキシ置換度29重量
%、ヒドロキシプロポキシ基置換度10重量%、20℃にお
ける2重量%水溶液の粘度が50cPのヒドロキシプロピル
メチルセルロース3.0gを純水1に溶解し、これに
(C)剤の平均粒子径500μm、重合度235、ケン化度48
モル%の部分ケン化ポリビニルアルコール3gをメタノー
ル50mlに溶解したものを加えて均一に混合してから仕込
んだ。水性懸濁液が均一になったのを確かめてから
(C)剤の粒径を測定した。その後、真空ポンプでオー
トクレーブ内圧が−700mmHgとなるまで脱気した。脱気
後、塩化ビニル単量体30kgを仕込み、さらに重合開始剤
としてジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネー
ト12.6gを仕込んでから昇温を開始し、57℃において重
合を行った。内圧が6.0km2/cm2Gに降下した時点で反応
を停止し、ついで未反応単量体を回収し、脱水、乾燥を
行って重合体を得た。
得られた重合体について、嵩密度、粒度分布、ジオクチ
ルフタレート(DOP)吸収量、および残留単量体量を測
定した。結果を第1表に示す。なお粒度分布は、60、10
0、200メッシュの篩を用意し、60メッシュのものから順
に通過した粒子(篩下)の全体に占める割合(重量%)
を調べた。
実施例2 実施例1において、(A)剤、(B)剤の仕込み量を表
1に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして、
重合を行ない、諸特性を測定した。結果を表1に示す。
実施例3,4 オートクレーブの内壁、羽根およびバッフルに、(C.I.
ダイレクトブルー1)1g、(C.I.ベイシックブルー12)
0.2gをイオン交換水1000mlに溶解し、さらにフィチン酸
1.7gを加えた水溶液を塗布し、50℃で10分間乾燥した後
水洗した。その後、実施例1と同様にして、重合を行な
い、諸特性を測定した。結果を表1に示す。
比較例1 実施例1において、仕込み順序を、まず(C)剤を仕込
み、次に(A)剤および(B)剤を仕込む順序に変えた
以外は、実施例1と同様にして、重合を行ない、諸特性
を測定した。結果を表1に示す。
比較例2 実施例1において、仕込み順序を、まず(A)剤および
(B)剤を仕込み、次に撹拌しながら(C)剤を仕込む
順序に変え、(C)剤として平均粒径500μmのものを
メタノールに溶解せずそのまま用いた以外は、実施例1
と同様にして、重合反応を行ない、諸特性を測定した。
結果を表1に示す。
比較例3 実施例1において、(A)剤を重合度750、ケン化度72.
3モル%の部分ケン化ポリビニルアルコールに変えた以
外は、実施例1と同様にして、重合反応を行ない、諸特
性を測定した。結果を表1に示す。
比較例4 実施例1において、(A)剤、(B)剤、(C)剤の仕
込み量を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様
にして、重合反応を行ない、諸特性を測定した。結果を
表1に示す。
比較例5,6 実施例1において、(C)剤の仕込み量を表1に示すよ
うに変えた以外は、実施例1と同様にして、重合を行な
い、諸特性を測定した。結果を表1に示す。
〔発明の効果〕 本発明の製造方法によれば、嵩密度が高く、ポロシティ
が高い粒子構造を有し、加工性に優れ、残留単量体量の
少ない、かつ粉体のドライフロー性に優れた塩化ビニル
系重合体が、重合器へのスケールの付着を伴わずに得ら
れる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合器内壁および重合中に単量体が接触す
    る重合器の他の部分に、スケール防止剤が塗布された重
    合器内で、塩化ビニルまたは塩化ビニルを含むビニル系
    単量体混合物を水性媒体中における懸濁重合により重合
    する塩化ビニル系重合体の製造方法であって、分散安定
    剤として: (A) 平均重合度1500〜2700、ケン化度75〜99モル%
    の部分ケン化ポリビニルアルコール、 (B) メトキシ置換度26〜30重量%、ヒドロキシプロ
    ポキシ置換度4〜15重量%で、かつその2重量%水溶液
    の25℃における粘度が5〜4000cPであるヒドロキシプロ
    ピルメチルセルロース、および (C) 平均重合度150〜600、ケン化度20〜55モル%の
    部分ケン化ポリビニルアルコールを仕込む工程を有する
    方法において、 前記(A)剤/(B)剤の使用比が重量比で4/6〜24/1
    であり、 前記(C)剤の使用量が仕込み単量体に対して0.001〜
    0.1重量%であり、 前記(C)剤を、前記(A)剤および(B)剤の仕込み
    と同時、または(A)剤および(B)剤の一部もしくは
    全部の仕込み後に仕込み、かつ仕込み後懸濁混合物中に
    分散された(C)剤の粒径を100μm以下に制御する、
    ことを特徴とする塩化ビニル系重合体の製造方法。
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