JPH0687132B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0687132B2
JPH0687132B2 JP62284447A JP28444787A JPH0687132B2 JP H0687132 B2 JPH0687132 B2 JP H0687132B2 JP 62284447 A JP62284447 A JP 62284447A JP 28444787 A JP28444787 A JP 28444787A JP H0687132 B2 JPH0687132 B2 JP H0687132B2
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忠 伊藤
澄人 山田
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/76Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers
    • G03C1/825Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers characterised by antireflection means or visible-light filtering means, e.g. antihalation
    • G03C1/83Organic dyestuffs therefor
    • G03C1/832Methine or polymethine dyes

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は染色された親水性コロイド層を有するハロゲン
化銀写真感光材料に関し、写真化学的に不活性であると
ともに写真処理過程において容易に脱色および/または
溶出される染料を含有する親水性コロイド層を有してな
るハロゲン化銀写真感光材料に関するものである。
(従来の技術) ハロゲン化銀写真感光材料において、特定の波長域の光
を吸収させる目的で、写真乳剤層またはその他の層を着
色することがしばしば行なわれる。
写真乳剤層に入射すべき光の分光組成を制御することが
必要なとき、写真感光材料上の写真乳剤層よりも支持体
から遠い側に着色層が設けられる。このような着色層は
フィルター層と呼ばれる。重層カラー感光材料の如く写
真乳剤層が複数ある場合にはフィルター層がそれらの中
間に位置することもある。
写真乳剤層を通過する際あるいは透過後に散乱された光
が、乳剤層と支持体の界面、あるいは乳剤層と反対側の
感光材料の表面で反射されて再び写真乳剤層中に入射す
ることにもとずく画像のボケ、すなわちハレーションを
防止することを目的として、写真乳剤層と支持体の間、
あるいは支持体の写真乳剤層とは反対の面に着色層を設
けることが行なわれる。このような着色層はハレーショ
ン防止層と呼ばれる。重層カラー感光材料の場合には、
各層の中間にハレーション防止層がおかれることもあ
る。
また、X線感光材料においては、クロスオーバー光を減
少させるようなクロスオーバーカットフィルターとし
て、鮮鋭度向上のための着色層を設けることもある。
写真乳剤層中での光の散乱にもとずく画像鮮鋭度の低下
(この現像を一般にイラジエーションと呼ばれている)
を防止するために、写真乳剤層を着色することも行なわ
れる。
これらの着色すべき層は、親水性コロイドから成る場合
が多くしたがってその着色のためには通常、水溶性染料
を層中に含有させる。この染料は下記のような条件を満
足することが必要である。
(1)使用目的に応じた適正な分光吸収を有すること。
(2)写真化学的に不活性であること。つまりハロゲン
化銀写真乳剤層の性能に化学的な意味での悪影響、たと
えば感度の低下、潜像退行、あるいはカブリを与えない
こと。
(3)写真処理加工において脱色されるか、溶解除去さ
れて、処理後の写真感光材料上に有害な着色を残さない
こと。
これらの条件をみたす染料を見出すために当業者により
多くの努力がなされており以下に挙げる染料が知られて
いる。例えば英国特許第506,385号、同1,177,429号、同
1,311,884号、同1,338,799号、同1,385,371号、同1,46
7,214号、同1,433,102号,同1,553,516号、特開昭48-8
5,130号、同49-114,420号、同50-147,712号、同55-161,
233号、同58-143,342号、同59-38,742号、同59-111,641
号、同59-111,640号、米国特許第3,247,127号、同3,46
9,985号、同4,078,933号等に記載されたピラゾロン核や
バルビツール酸核を有するオキソノール染料、米国特許
第2,533,472号、同3,379,533号、米国特許第1,278,621
号記載されたその他のオキソノール染料、英国特許第57
5,691号、同680,631号、同599,623号、同786,907号、同
907,125号、同1,045,609号、米国特許第4,255,326号、
特開昭59-211,043号等に記載されたアゾ染料、特開昭50
-100,116号、同54-118,247号、英国特許第2,014,598
号、同750,031号等に記載されたアゾメチン染料、米国
特許第2,865,752号に記載されたアントラキノン染料、
米国特許第2,538,009号、同2,688,541号、同2,538,008
号、英国特許第584,609号、同1,210,252号、特開昭50-4
0,625号、同51-3,623号、同51-10,927号、同54-118,247
号、特公昭48-3,286号、同59-37,303号等に記載された
アリーリデン染料、特公昭28-3,082号、同44-16,594
号、同59-28,898号等に記載されたスチリル染料、英国
特許第446,583号、同1,335,422号、特開昭59-228,250号
等に記載されたトリアリールメタン染料、英国特許第1,
075,653号、同1,153,341号、同1,284,730号、同1,475,2
28号、同1,542,807号等に記載されたメロシアニン染
料、米国特許第2,843,486号、同3,294,539号等に記載さ
れたシアニン染料などが挙げられる。
これらの中で2個のピラゾロン核を有するオキソノール
染料は亜硫酸塩を含む現像液中で脱色される性質をも
ち、写真乳剤に悪い作用を及ぼすことが少く有用な染料
として感光材料の染料に用いられてきた。
しかし、この系統に属する染料の中には写真乳剤そのも
のには影響が少くても分光増感された乳剤に対しては、
不必要な領域に分光増感したり、または増感色素を脱着
せしめることに起因すると思われる感度の低下をひきお
こす欠点を有している。
また近年行われるようになった現像処理の迅速化によっ
ては処理後に残るものがある。これを解決するために亜
硫酸イオンとの反応性の高い染料を用いることが提案さ
れているが、この場合には写真膜中での安定性が充分で
なく、経時によっては濃度の低下をおこし、所望の写真
的効果を得られないという欠点を有している。
他方、着色層がフィルター層である場合、あるいは支持
体の写真乳剤層と同じ側におかれたハレーション防止層
である場合には、それらの層が選択的に着色され、それ
以外の層に着色が実質的に及ばないようにすることが通
常必要とされる。なぜなら、そうでないと、フィルター
層としてあるいはハレーション防止層としての効果が低
下するだけでなく、他の層に対して有害な分光作用を及
ぼすことになるからである。特定の親水性コロイド層の
選択的着色のためには、いくつかの方法があるが、親水
性コロイド層に染料イオンと反対の荷電をもつ部分を含
む親水性ポリマーを媒染剤として共存させ、これと染料
分子との相互作用(荷電による吸引および疎水性結合と
考えられる)によって、染料を特定層中に局在化する方
法が最も多く用いられる。媒染剤としては、 例えば米国特許第2,548,564号、同3,148,061号、特公昭
59-31696号明細書等に記載されているビニルピリジンポ
リマー及びビニルピリジニウムカチオンポリマー;米国
特許第4,124,386号、特公昭55-29418号、特開昭59-5543
6号明細書等に開示されているビニルイミダゾリウムカ
チオンポリマー;米国特許第3,625,694号等に開示され
ているゼラチン等と架橋可能なポリマー媒染剤;米国特
許3,958,995号、特開昭54-115228号明細書等に開示され
ている水性ゾル型媒染型;米国特許第3,898,088号、同
3,958,995号、特開昭49-121523号、同55-33172号明細書
に開示されているアンモニウム構造を有する媒染剤;米
国特許4,168,976号明細書等に開示の染料と共有結合を
行うことのできる反応性媒染剤;英国特許685,475号に
記載されている如きジアルキルアミノアルキルエステル
残基を有するエチレン不飽和化合物から導かれたポリマ
ー;英国特許850,281号、米国特許2,882,156号、特公昭
49-15820号に記載されているようなポリビニルアルキル
ケトンとアミノグアニジンの反応によって得られる生成
物;米国特許3,445,231号に記載されているような2−
メチル−1−ビニルイミダゾールから導かれたポリマー
などが知られる。このようなポリマーによる媒染の方法
を用いた場合、染料を加えた層と他の親水コロイド層と
が湿潤状態で接触すると、染料の一部が前者から後者へ
拡散することがしばしば生ずる。このような染料の拡散
は、媒染剤の化学構造に依存することは勿論であるが、
用いられた染料の化学構造にも依存するものである。
また、上記のような高分子媒染剤が用いられた場合、写
真処理、特に処理時間の短縮された写真処理の後に、感
光材料上の着色の残留が特に生じ易い。これは、媒染剤
の染料に対する結合力は現像液のようなアルカリ性の液
中ではかなり弱くなるけれども、なお若干の結合力が残
っているため染料あるいは可逆性脱色生成物が媒染剤を
含む層中に残留するからであると考えられる。このよう
な困難は、媒染剤及び染料の化学構造に依存するところ
が大きい。
これらの困難を克服するために、特開昭51-32,325号や
同52-34,716号に記載されている如き、塩基性ポリマー
と特定の染料を組み合わせる方法が知られている。しか
しこれらの方法では、近年行なわれるようになった写真
処理の迅速化によって、写真処理の後に感光材料中に着
色を残留せず且つ特定の層のみを選択的に染色すること
は困難である。
(発明の目的) 従って、本発明の目的は第一に、写真処理により不可逆
的に脱色され、かつ写真乳剤の写真特性に悪影響をもた
ない水溶性染料によって親水性コロイド層が着色された
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することである。
本発明の目的は第二に、媒染剤を含む親水性コロイド層
のみが染料によって充分選択的に染色され、しかも写真
処理により脱色性のすぐれた親水性コロイド層を有する
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することである。
本発明の目的は第三に、染色された親水性コロイド層が
経時しても、ハロゲン化銀乳剤層の写真特性に有害な影
響を与えない染色された親水性コロイド層を有するハロ
ゲン化銀写真感光材料を提供することである。
(目的を達成するための手段) 本発明のこれらの目的は、少くとも1つの親水性コロイ
ド層中に下記一般式(I)で表わされる媒染剤と下記一
般式(II)で表わされる染料とを含むことを特徴とする
ハロゲン化銀写真感光材料によって達成された。
一般式(I) 式中Aは共重合可能なエチレン性不飽和基を少なくとも
2つ有し、その少なくとも1つを側鎖に含むような共重
合可能なモノマーを共重合したモノマー単位を表わす。
Bは共重合可能なエチレン性不飽和モノマーを共重合し
たモノマー単位を表わす。R1は水素原子、低級アルキル
基、又はアラルキル基を表わす。R2、R3、R4は水素原
子、アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表わ
し、これらは互いに同じであっても、異なってもよく、
また置換されていてもよい。但し、R2、R3及びR4のう
ち、少なくとも1つは水素原子である。
Qは単結合アルキレン基、フェニレン基、アラルキレン
基、 で表わされる基を表わす。ここでLはアルキレン基、ア
リーレン基又はアラルキレン基を表わし、Rはアルキル
基を表わす。
又、Q、R2、R3、R4の任意の2つ以上の基が相互に結合
して、窒素原子とともに単環あるいは複環構造を形成し
てもよい。
は陰イオンを表わす。
x、y、及びzはモル百分率を表わし、xは5ないし60
まで、yは0ないし60、zは30ないし100までの値を表
わす。
一般式(II) 式中、R5は少くとも1個のカルボン酸基又はスルホン酸
基を有するアリール基、アラルキル基、アルキル基又は
複素環基を表わし、R6は−CONR7R8又は−NR8COR9(ここ
にR7およびR8は各々水素原子、アルキル基又はアリール
基を表わし、R9はアルキル基はアリール基を表わし、R7
とR8又はR8とR9は連結して5又は6員環を形成していて
も良い。)を表わし、L1、L2及びL3は各々メチン基を表
わし、nは0、1、又は2を表わす。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
一般式(I)で表わされる本発明の好ましい重合体媒染
剤において、Aにおけるモノマーの例は、ジビニルベン
ゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレ
ングリコールジメクリレート、トリエチレングリコール
ジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレー
ト、ジエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコール
ジメタクリレート、テトラメチレングリコールジメタク
リレート等であり、このうちジビニルベンゼン、エチレ
ングリコールジメタクリレートが特に好ましい。
Bにおけるエチレン性不飽和モノマーの例は、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、スチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエン、脂肪族酸のモノ
エチレン性不飽和エステル(例えば酢酸ビニル、酢酸ア
リル)、エチレン性不飽和のモノカルボン酸もしくはジ
カルボン酸のアミド(例えばアクリルアミド、メタクリ
ルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−tertブチル
アクリルアミド、N,N′−ジベンジルマレイン酸ジアミ
ドなど)、エチレン性不飽和のモノカルボン酸もしくは
ジカルボン酸のエステル(例えばメチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレー
ト、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタ
クリレート、ベンジルメタクリレート、n−ブチルアク
リレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート)、モノエチレン性不飽和化合物(例
えばアクリロニトリル)、またはジエン類(例えばブタ
ジエン、イソプレン)等であり、このうちスチレン、n
−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレー
トなどが特に好ましい。Bは上記のモノマー単位を二種
以上含んでいてもよい。
R1は水素原子あるいは炭素数1〜6個の低級アルキル基
(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブ
チル基、n−アミル基、n−ヘキシル基)が好ましく、
このうち水素原子あるいはメチル基が特に好ましい。
R2、R3、R4は水素原子又は1〜20個の炭素原子を有する
アルキル基、もしくは6〜20個の炭素原子を有するアリ
ール基もしくは7〜20個の炭素原子を有するアラルキル
基が好ましく、それぞれ同じであっても異なっていても
よい。このアルキル基、アリール基およびアラルキル基
には、置換アルキル基、置換アリール基、および置換ア
ラルキル基が含有される。
アルキル基としては無置換アルキル基、(例えばメチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−アミル
基、イソアミル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル
基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキ
シル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル
基、など)が好ましく、アルキル基の炭素原子は好まし
くは1〜6個である。更に好ましくは炭素原子数が1〜
4個であり、特に好ましくはメチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基である。
置換アルキル基としては、例えばアルコキシアルキル基
(例えばメトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキ
シブチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル基、
エトキシブチル基、ブトキシエチル基、ブトキシプロピ
ル基、ブトキシブチル基、ビニロキシエチル基)、シア
ノアルキル基(例えば、2−シアノエチル基、3−シア
ノプロピル基、4−シアノブチル基)、ハロゲン化アル
キル基(例えば2−フルオロエチル基、2−クロロエチ
ル基、3−フルオロプロピル基)、アルコキシカルボニ
ルアルキル基)例えばエトキシカルボニルメチル基な
ど)、アルケニルアルキル基(例えばエチルカルボニル
メチル基、メチルカルボニルエチル基など)、アリル
基、2−ブテニル基、プロパギル基などがある。
アリール基としては、無置換アリール基、(例えばフェ
ニル基、ナフチル基など)、置換アリール基、例えばア
ルキルアリール基(例えば、2−メチルフェニル基、3
−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチ
ルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−tert
ブチルフェニル基など)、アルコキシアリール基(例え
ば、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル
基、4−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基
など)、アリロキシアリール基(例えば4−フェノキシ
フェニル基など)、シアノアリール基(例えば、4−シ
アノフェニル基など)、ハロゲン化アリール基(例え
ば、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4
−クロロフェニル基、2,4−ジブロモフェニル基など)
などが好ましい。アリール基の炭素原子は好ましくは6
〜14個であり、更に好ましくは6〜10個である。特に好
ましくはフェニル基である。
アラルキル基としては、無置換アラルキル基、(例えば
ベンジル基、フェネチル基、ジフェニルメチル基、ナフ
チルメチル基など)が好ましく、置換アラルキル基、例
えば、アルキルアラルキル基、(例えば4−メチルベン
ジル基、2,5−ジメチルベンジル基、4−イソプロピル
ベンジル基など)、アルコキシアラルキル基、(例えば
4−メトキシベンジル基、4−エトキシベンジル基、4
−(4−メトキシフェニル)ベンジル基など)、シアノ
アラルキル基(例えば4−シアノベンジル基、4−(4
−シアノフェニル)ベンジル基など)、パーフロロアル
コキシアラルキル基(例えば4−ペンタフルオロプロポ
キシベンジル基、4−ウンデカフルオロヘキシロキシベ
ンジル基など)、ハロゲン化アラルキル基、例えば、4
−クロロベンジル基、4−ブロモベンジル基、3−クロ
ロベンジル基、4−(4−クロロフェニル)ベンジル
基、4−(4−ブロモフェニル)ベンジル基など)が好
ましい。アラルキル基の炭素数は好ましくは7〜15個で
あり、更に好ましくは7〜11個である。
このうち特に好ましいのはベンジル基、フェニルエチル
基である。
Qは好ましくは、炭素数1〜12の2価のアルキレン基
(例えばメチレン基又は−(CH2)6−で示される基)、フ
ェニレン基又は炭素数7〜12のアラルキレン基(例えば で示される基)が好ましく、又、下記の式で示される基
も好ましい。
ここでLは炭素数1〜6のアルキレン基又はアリーレン
基又は炭素数7〜12のアラルキレン基が好ましく、Rは
炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。上記のアルキレ
ン基、アラルキレン基、アリーレン基及びRで示される
アルキル基はそれぞれ置換されていてもあるいは無置換
であってもよい。
又、Q、R2、R3、R4の任意の2個以上の基が相互に結合
して、窒素原子とともに、環状構造を形成しても良く、
形成される環状構造として、ピロリジン環、ピペリジン
環、モルホリン環、ピリジン環、イミダゾール環、キヌ
クリジン環等を挙げることができ、好ましくはピロリジ
ン環、モルホリン環、ピペリジン環、イミダゾール環、
ピリジン環である。
は陰イオンを表わし、例えばハロゲンイオン(例え
ば塩素イオン、臭素イオン)、アルキルあるいはアリー
ルスルホン酸イオン(例えばメタンスルホン酸、エタン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホ
ン酸)、酢酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオンなどがあ
る。塩素イオン、酢酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン
が特に好ましい。
xは5ないし60モル%までであり、好ましいは5ないし
40モル%であり、更に好ましくは、15ないし30モル%で
ある。yは0ないし60モル%までであり、好ましくは0
ないし40モル%であり、更に好ましくは0ないし30モル
%である。zは30ないし100モル%であり好ましくは、4
0ないし95モル%であり、更に好ましくは50ないし85モ
ル%である。
(一般的合成方法) 本発明の一般式(I)で表わされる重合体媒染剤は、一
般に上記のエチレン性不飽和基を少くとも2個含有する
共重合可能なモノマー、エチレン性不飽和モノマー、お
よび一般式 (但し、R1、R2、R3、Qは上記に示されたものに同じ)
で表わされる不飽和モノマー(例えばN,N−ジメチルア
ミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチ
ルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリ
レート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N
−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド、
N−(N,N−ジヘキシルアミノメチル)アクリルアミ
ド、3−(4−ピリジル)プロピルアクリレート、N,N
−ジエチルアミノメチルスチレン、2−ビニルピリジ
ン、または4−ビニルピリジンなど、特に好ましくはN,
N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、またはN,N−
ジエチルアミノメチルスチレン)とで、重合した後、R4
−Xの構造を有する化合物(式中、R4、Xは上記に示さ
れたものに同じ)(例えば、塩酸、硝酸、硫酸、p−ト
ルエンスルホン酸、酢酸、ヨウ化メチル、塩化エチル、
臭化イソプロピル、塩化ベンジルなど)によつてアンモ
ニウム塩とする事によつて得る事が出来る。
また本発明の一般式(I)で表わされる重合体媒染剤
は、上記のエチレン性不飽和基を少くとも2個含有する
共重合可能なモノマー、エチレン性不飽和モノマー、 および一般式 (但し、R1、R2、R3、R4、X、Qは上記に示されたもの
に同じ)で表わされる不飽和モノマー(例えばN,N−ジ
メチルアミノエチルメタクリレート塩酸塩、N,N−ジエ
チルアミノエチルメタクリレート硫酸塩、N,N−ジメチ
ルアミノエチルアクリレート塩酸塩、N,N−ジエチルア
ミノエチルアクリレート酢酸塩、N−(N,N,N−トリメ
チルアミノクロロピル)アクリルアミド塩化物、N−
(N,N,N−トリヘキシルアミノメチル)アクリルアミド
塩化物、3−(4−N−メチルピリジル)プロピルアク
リレート、p−トルエンスルホネート、N,N−ジエチル
アミノメチルスチレン硫酸塩、2−ビニルピリジン塩酸
塩、または4−ピニルピリジン塩酸塩など、特に好まし
くは、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート酢酸
塩、または、N,N−ジエチルアミノメチルスチレン硫酸
塩)とで重合する事によって得る事が出来る。
また本発明の一般式(I)で表わされる重合体媒染剤
は、上記のエチレン性不飽和基を少くとも2個含有する
共重合可能なモノマー、エチレン性不飽和モノマー、 および一般式 (但しR1、Q、Xは上記に示されたものに同じ)で表わ
される不飽和モノマー(例えばβ−クロロエチルメタク
リレート、β−p−トルエンスルホニルエチルメタクリ
レート、クロロメチルスチレン)とで重合した後、 の構造を有するアミン(但し、R2、R3、R4は上記に示さ
れたものに同じ)(例えば、ジメチルアミン、ジエチル
アミン、ジイソプロピルアミン、モルホリン、ピペリジ
ン、ピリジン、トリメチルアミン、N−メチルモルホリ
ン、トリヘキシルアミン、トリエチルアミン、等)によ
ってアンモニウム塩とする事によって得る事も出来る。
上記の重合反応は、一般に知られている溶液重合、乳化
重合、懸濁重合、沈殿重合、分散重合のいずれの方法を
とってもよい。好ましくは溶液重合及び乳化重合であ
る。
上記の溶液重合反応は、ラジカル重合開始剤(例えば過
硫酸カリウムと亜硫酸水素ナトリウムとの併用、和光純
薬からV−50、V−65の名で市販されているもの)の存
在下で、一般に30℃ないし約120℃、好ましくは40℃な
いし約100℃の温度で行なわれる。
上記の乳化重合は、一般にアニオン界面活性剤(例えば
ソジウムドデシルサルフェート、トリトン770(ローム
&ハウス社から市販))、カチオン界面活性剤(例えば
オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド)、ノニ
オン界面活性剤(例えば、エマレツクスNP−20(日本エ
マルジョンから市販)、ゼラチン、ポリビニルアルコー
ル等の中から選ばれた少くとも一つの乳化剤と、ラジカ
ル重合開始剤(例えば過硫酸カリウムと亜硫酸水素ナト
リウムとの併用、和光純薬からV−50の名で市販されて
いるもの)の存在下で、一般に30℃ないし約100℃、好
ましくは40℃ないし約80℃の温度で行なわれる。
上記のアンモニウム塩とする反応は一般に−10℃ないし
約40℃の温度で行なわれるが、特に0℃〜30℃が好まし
い。
本発明の重合体媒染剤は、全製造工程が一個の容器内で
行なうことが出来、きわめて容易に製造される。
本発明の重合媒染剤の例及び合成例を下記に示すが、本
発明はこれに限られるものではない。
合成例1 ポリ(ジビニルベンゼン−コ−スチレン−コ−N,N、ジ
エチル−N−メタクリロイルオキシエチルアンモニウム
クロリド)重合体分散物(媒染剤I−33)の合成。
反応容器に108gの蒸留水を入れ、窒素ガスで脱気し、窒
素気流下60℃に加熱し、次いでオクタデシルトリメチル
アンモニウムクロリド(23%)7.9g、ポリビニルアルコ
ール(ケン化度95%)0.04g、スチレン0.78g、ジビニル
ベンゼン2.94g、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレ
ート20.63gを加えて、攪拌を行なった。窒素ガスにより
脱気された蒸留水10.8gに過硫酸カリウム0.44gと亜硫酸
水素ナトリウム0.14gを溶解したものを加え、攪拌を5
時間ほど続けた。その後、室温まで冷却し、蒸留水100g
に濃塩酸10.6gをとかしたものを加え、濾過して、固型
分濃度14.0wt%、窒素含量4.59×10-4eqv/gの重合体分
散物を得た。
合成例2 ポリ(ジビニルベンゼン−コ−ジエチルアミノメチルス
チレン硫酸塩)重合体分散物(媒染剤I−16)の合成 反応容器に1100gの蒸留水を入れ、窒素ガスで脱気し、
ソジウムドデシルサルフェート16.6g、水酸化ナトリウ
ム1.9g、亜硫酸ナトリウム1.4g、ジビニルベンゼン33.6
g、ジエチルアミノメチルスチレン195.7gを加え攪拌を
行なった。
60℃に加熱した後、過硫酸カリウム0.9gを、蒸留水60g
に溶解した溶液を1時間毎に計4回加え、さらに、2時
間攪拌を続けた。その後室温まで冷却し、蒸留水313gに
濃硫酸48.9gをとかしたものを加え、濾過して、固型分
濃度15.4wt%、窒素含量5.29×10-4eqv/gの重合体分散
物を得た。
合成例3 ポリ(エチレングリコールジメタクリレーコ−t−ブチ
ルメタクリレート−コ−トリエチルアミノメチルスチレ
ン塩化物)重合体分散物(媒染剤I−49)の合成 反応容器に、ニッサントラックスH−45(日本油脂)と
して市販されている乳化剤2.8g、蒸留水75g、エチレン
グリコールジメタクリレート5.95g、ブチルメタクリレ
ート4.98g、クロロメチルスチレン5.34gを加え攪拌を行
なった。60℃に加熱した後、V−50(和光純薬)として
市販されている重合開始剤0.2gを加え3時間攪拌を続け
た。その後40℃にまで冷却し、蒸留水108g、イソプロピ
ルアルコール62gを加え、トリエチルアミン3.49gを15分
で滴下後、2時間40℃で攪拌を続け、濾過して固型分濃
度8.46wt%の重合体分散物を得た。
合成例4 ポリ(N′−エチル−N−ビニルイミダゾリウムプロミ
ド)溶液(媒染剤I−14)の合成 反応容器に100gのジメチルアセトアミドを入れ、窒素ガ
スで脱気し、窒素気流下でN−ビニルイミダゾール23.5
gを加えて、攪拌を行なった。80℃に加熱した後、V−6
01(和光純薬)として市販されている重合開始剤0.6gを
加え、4時間攪拌を続けた後、再びV−601 0.6gを加
え、更に2時間攪拌を続けた。その後約40℃まで冷却
し、エチルアルコール100gを加え、エチルブロミド32.7
gを30分で滴下後、2時間40℃で攪拌を続けた。この溶
液をアセトン3l中に注ぎ、沈殿物を濾過して回収アセト
ン1を用いて洗浄後、減圧下室温にて乾燥して固形重
合体物50.2gを得た。
上記合成例以外の化合物も、これらの方法または、その
類似法により合成することができる。
次に一般式(II)で表わされる染料について説明する。
R5におけるアリール基、アラルキル基、アルキル基又は
複素環基が有するカルボン酸基又はスルホン酸基は、ア
リール基、アラルキル基、アルキル基又は複素環基に直
接結合するだけでなく2価の連結基{例えばアルキレン
アミノ基(例えば2−スルホエチルアミノ、3−スルホ
プロピルアミノ、2−カルボキシエチルアミノ)、アル
キレンオキシ基(例えば2−カルボキシエトキシ、4−
スルホブトキシ)、アルキレンアシルアミノ基(例えば
β−カルボキシプロピオニルアミノ)、フェニレン基
(例えばo−フルホフェニル)等}を介して結合してい
ても良い。
R5におけるアリール基、アラルキル基、アルキル基又は
複素環基は、カルボン酸、スルホン酸以外の置換基{例
えばフッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、水酸基、シ
アノ基、ニトロ基、炭素数1〜4のアルキル基(例えば
メチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル)、アリー
ル基(例えばフェニル、ナフチル)、炭素数1〜6のア
ルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、n−ブトキ
シ、2−メトキシエトキシ、2−ヒドロキシエトキ
シ)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ)アミノ基
(例えばジメチルアミノ、ジエチルアミノ}を有してい
ても良い。
R5におけるアリール基は少くとも1個のカルボン酸基又
はスルホン酸基を有するフェニル基{例えば4−スルホ
フェニル、4−カルボキシフェニル、2−メチル−4−
スルホフェニル、3−スルホフェニル、2,4−ジスルホ
フェニル、3,5−ジスルホフェニル、2−クロロ−4−
スルホフェニル、2−メトキシ−4−スルホフェニル、
4−クロル−3−スルホフェニル、2−メトキシ−5−
スルホフェニル、2−ヒドロキシ、4−スルホフェニ
ル、2,5−ジクロル−4−スルホフェニル、4−フェノ
キシ−3−スルホフェニル、4−(3−スルホプロピル
オキシ)フェニル、4−(N−メチル−N−スルホエチ
ルアミノ)フェニル、3−カルボキシ−2−ヒトロキシ
−5−スルホフェニル、2,6−ジエチル−4−スルホフ
ェニル}又はナフチル基(例えば3,6−ジスルホ−α−
ナフチル、8−ヒドロキシ−3,6−ジスルホ−α−ナフ
チル、5−ヒドロキシ−7−スルホ−β−ナフチル、6,
8−ジスルホ−β−ナフチル)が好ましい。
R5におけるアラルキル基は少くとも1個のカルボン酸基
又はスルホン酸基を有する炭素数7〜15のアラルキル基
{例えば、4−スルホベンジル、2−スルホベンジル、
2,4−ジスルホベンジル、2−(4−スルホブチルオキ
シ)ベンジル、4−メチル−2−スルホベンジル、4−
スルホフェネチル、4−カルボキシベンジル、2,4−ジ
−(3−スルホプロピルオキシ)ベンジル、2−ヒドロ
キシ−4−(2−スルホエトキシ)ベンジル}が好まし
い。
R5におけるアルキル基は、少くとも1個のカルボン酸基
又はスルホン酸基を有する炭素数1〜6のアルキル基
(例えば、スルホメチル、カルボキシメチル、2−スル
ホエチル、2−カルボキシエチル、3−スルホプロピ
ル、3−スルホ−2−メチルプロピル、3−スルホ−2,
2−ジメチルプロピル、4−スルホブチル、4−カルボ
キシブチル、5−スルホペンチル、6−スルホヘキシ
ル、5−カルボキシペンチル、6−カルボキシヘキシ
ル)が好ましい。
R5における複素環基は少くとも1個のカルボン酸基又は
スルホン酸基を有し、かつ少くとも1個の窒素原子を有
する5又は6員の含窒素複素環基(例えば5−スルホピ
リジン−2−イル、5−カルボキシピリジン−2−イ
ル、6−スルホキノリン−2−イル、6−スルホキノリ
ン−4−イル、5−スルホベンゾチアゾール−2−イ
ル、5−カルボキシベンゾチアゾール−2−イル、6−
スルホベンゾオキサゾール−2−イル、6−カルボキシ
ベンゾオキサゾール−2−イル、6−スルホメチルピリ
ジン−2−イル、5−スルホピリミジン−2−イル)が
好ましい。
R7、R8又はR9におけるアルキル基は置換基{例えばフッ
素、塩素等のハロゲン原子、水酸基、カルボン酸基、ス
ルホン酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基(例えばメト
キシ、エトキシ、n−ブトキシ)、シアノ基、フェニル
基、アミノ基(例えばジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノ)}を有していても良く、炭素数1〜8のアルキル基
(例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、イソブチ
ル、n−ペンチル、sec−ペンチル、イソアミル、n−
ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘ
キシル、2−エチルブチル、トリフルオロメチル、2−
クロロエチル、2−ヒドロキシエチル、4−ヒドロキシ
ブチル、5−ヒドロキシペンチル、6−ヒドロキシヘキ
シル、7−ヒドロキシペンチル、2−スルホエチル、2
−カルボキシエチル、4−スルホブチル、2−シアノエ
チル、4−ジメチルアミノブチル、ベンジルフェネチ
ル)又は炭素数5〜7の脂環式アルキル基(例えばシク
ロペンチル、シクロヘキシル)が好ましい。
R7、R8又はR9におけるアリール基は置換基{例えばフッ
素、塩素等のハロゲン原子、水酸基、カルボン酸基、ス
ルホン酸基、炭素数1〜4のアルキル基(例えばメチ
ル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチ
ル)、炭素数1〜6のアルコキシ基(例えばメトキシ、
エトキシ、n−ブトキシ)、シアノ基、ニトロ基、アル
コキシカルボニル基(例えばカルベトキシ、メトキシカ
ルボキル)、アミノ基(例えばジメチルアミル、ジエチ
ルアミノ)}を有していても良く、フェニル基{例えば
無置換のフェニル基、3−スルホフェニル、4−スルホ
フェニル、4−カルボキシフェニル、4−ヒドロキシフ
ェニル、2−ヒドロキシフェニル、2−スルホフェニ
ル、4−シアノフェニル、3,4−ジクロルフェニル、4
−メトキシフェニル、4−(3−スルホプロポキシ)フ
ェニル、4−ニトロフェニル、4−カルベトキシフェニ
ル、4−メチルフェニル、2−メチルフェニル、4−フ
ルオロフェニル}又はナフチル基が好ましい。
R7、R8が連結して形成される5又は6員環はピロリジン
環、ピペリジン環、モルホリン環を挙げることができ
る。
R8、R9が連結して形成される5又は6員環は2−ピロリ
ドン環、2−ピペリドン環を挙げることができる。
L1、L2、L3におけるメチン基は置換基(例えばメチル、
エチル、スルホエチル、塩素原子、シアノ等)を有して
いても良い。
上記一般式(II)においてカルボン酸基又はスルホン酸
基は遊離の酸でも塩{例えばNa塩、K塩、(C2H5)3NH
塩、ピリジニウム塩、アンモニウム塩等}を形成してい
ても良い。
上記一般式(II)において好ましいものは、R5が少くと
も1個のスルホン酸基を有するフェニル基、少くとも1
個のスルホン酸基を有する炭素数1〜4のアルキル基、
又は少くとも1個のスルホン酸基を有するベンジル基も
しくはフェネチル基を表わすものであり、更に好ましく
はR5が少くとも1個のスルホン酸基を有するフェニル
基、少くとも1個のスルホン酸基を有する炭素数1〜4
のアルキル基、又は少くとも1個のスルホン酸基を有す
るベンジル基を表わし、R8が水素原子を表わし、R7及び
R8が疎水性置換基定数πの値が1.00≦π≦4.00の範囲に
ある置換もしくは無置換のアルキル基(例えばエチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチ
ル、n−ペンチル、1−エチルプロピル、1−メチルブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル、n−ヘプチ
ル、フェノキシメチル、イソブチル、sec−ブチル、t
−ペンチル、n−ヘキシル、6−ヒドロキシヘキシル、
ペンタフルオロエチル、ジイソプロピルアミノメチル、
3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、7−ヒド
ロキシヘプチル、6−カルボキヘキシル、8−ヒドロキ
シオクチル、2−エチルブチル、5−シアノペンチル
等)、又は置換もしくは無置換のアラルキル基(例えば
ベンジル、フェネチル、4−メトキシベンジル等)を表
わすものであり、特に好ましいものはR5が少くとも1個
のスルホン酸基を有するフェニル基、少くとも1個のス
ルホン酸基を有する炭素数1〜4のアルキル基又は少く
とも1個のスルホン酸基を有するベンジル基を表わし、
R8が水素原子を表わし、R7及びR9が疎水性置換基定数π
の値が1.60≦π≦3.90の範囲にある置換もしくは無置換
のアルキル基(例えばn−ブチル、sec−ブチル、イソ
ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、t−ペンチル、1
−エチルプロピル、1−メチルブチル、3−メチルブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル、n−ヘキシル、
7−ヒドロキシヘプチル、6−カルボキシヘキシル、8
−ヒドロキシオクチル、2−エチルブチル、5−シアノ
ペンチル等)を表わすものである。
上記疎水性置換基定数πの値は、C.Hansch,A.Leo「Subs
tituent Constants for Correlation Analysis in Chem
istry and Biology」John Wiley& Sons, Inc(1979)6
5頁〜167頁に記載されており、同刊行物に記載されてい
ない置換基のπの値は、同刊行物又は、C.Hanschら「Jo
urnal of Medicinal Chemistry」第20巻、304頁〜306頁
(1977年)に記載の方法で計算により求めることができ
る。例えば、置換基Xの疎水性置換基定数πは、置換
基Xを有するベンゼン誘導体(X−C6H5)の分配係数lo
gPX-C6H5よりベンゼンの分配係数logPC6H6(ここではlo
gPC6H6=2.13を用いる。)を差し引いて求めることがで
きる。なおlogPX-C6H5は前記刊行物(「Substituent Co
nstants for Correlation Analysis in Chemistry and
Biology」)18頁〜37頁に記載の方法で求めることがで
きる。
以下に一般式(II)で表わされる染料の具体例を示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(II)で表わされる染料は特開昭50-91,627号、
特開昭50-147,712号、特開昭58-143,342号等に記載され
た公知の方法で合成することができる。
一般式(II)に示される染料をフィルター染料又はアン
チハレーション染料として使用するときは、効果のある
任意の量を使用できるが、光学濃度が0.05ないし、3.0
の範囲になるように使用するのが好ましい。添加時期は
塗布される前のいかなる工程でもよい。
本発明による染料は、中間層、保護層、アンチハレーシ
ョン層、フィルター層、バック層などに種々の知られた
方法で分散することができる。
特に媒染剤を含む親水性コロイド層を塗布するに際し、
その塗布液に添加するのが有利ではあるが、その他の親
水性コロイド層すなわち写真乳剤層あるいはその他の非
感光層のいずれかの塗布液に添加してもよい。後者の場
合染料は媒染剤を含む層になるべく近い層、望ましくは
隣り合う層に導入するのが望ましい。媒染剤を含まない
層に染料を導入しても、染料は媒染剤の存在する層に拡
散し、さらにそこに濃縮されて、完成された感光材料中
では媒染剤を含む層が選択的に染色される。染料は二つ
以上の層に導入してもよい。
媒染剤を含有する親水性コロイド層は、単一でも、二つ
以上であってもよく、その(又はそれらの)層の写真乳
剤層より上方(支持体から遠い方)、複数の写真乳剤層
がある場合にそれらの間、あるいは写真乳剤層と支持体
の間のいずれに位置してもよい。媒染剤の存在によって
選択的に染色された層の機能は、それが設けられた位置
に従って、フィルター層、ハレーション防止層、または
その他の目的をもつ層のいずれかであってもよい。
また、上記で得た親水性コロイド分散中に、例えば特公
昭51-39835号記載の親油性ポリマーのヒドロゾルを添加
してもよい。
親水性コロイドとしては、ゼラチンが代表的なものであ
るが、その他写真用に使用しうるものとして従来知られ
ているものはいずれも使用できる。
本発明に使用されるハロゲン化銀乳剤は、臭化銀、沃臭
化銀、沃塩臭化銀、塩臭化銀および塩化銀が好ましい。
本発明に使用されるハロゲン化銀粒子は、立方体、八面
体のような規則的(regular)な結晶形を有するもの、
また球状、板状などのような変則的(irregular)な結
晶形をもつもの、あるいはこれらの結晶形の複合形をも
つものである。また種々の結晶形の粒子の混合から成る
ものも使用できるが、規則的な結晶形を使用するのが好
ましい。
本発明に使用されるハロゲン化銀粒子は内部と表層とが
異なる相をもっていても、均一な相から成っていてもよ
い。また潜像が主として表面に形成されるような粒子
(例えばネガ型乳剤)でもよく、粒子内部に主として形
成されるような粒子(例えば、内部潜像型乳剤、予めか
ぶらせた直接反転型乳剤)であってもよい。好ましく
は、潜像が主として表面に形成されるような粒子であ
る。
本発明に使用されるハロゲン化銀乳剤は、厚みが0.5ミ
クロン以下、好ましくは0.3ミクロン以下で径が好まし
くは0.6ミクロン以上であり、平均アスペクト比が5以
上の粒子が全投影面積の50%以上を占めるような平板粒
子乳剤か、統計学上の変動係数(投影面積を円近似した
場合の標準偏差Sを直径で徐した値S/が20%以下で
ある単分散乳剤が好ましい。また平板粒子乳剤および単
分散乳剤を2種以上混合してもよい。
本発明に用いられる写真乳剤は、ピー・グラフキデス
(P.Glafkides)著、シミー・エ・フィジーク・フォト
グラフィーク(Chimie er Physique Photographeque)
(ポールモンテル社刊、1967年)、ジー・エフ・ダフィ
ン(G.F.Duffin)著、フォトグラフィック・エマルジョ
ン・ケミストリー(Phtographic Emulsion Chemistry)
(フォーカルプレス刊、1966年)、ブイ・エル・ゼリク
マン(V.L.Zelikman)ら著、メーキング・アンド・コー
ティング・フォトグラフィック・エマルジョン(Making
and Coating Photographic Emulsion)(フォーカルプ
レス刊、1964年)などに記載された方法を用いて調製す
ることができる。
またハロゲン化銀粒子の形成時には粒子の成長をコント
ロールするためにハロゲン化銀溶剤として例えばアンモ
ニア、ロダンカリ、ロダンアンモン、チオエーテル化合
物(例えば米国特許第3,271,157号、同第3,574,628号、
同第3,704,130号、同第4,297,439号、同第4,276,374号
など)、チオン化合物(例えば特開昭53-144319号、同5
3-82408号、同55-77737号など)、アミン化合物(例え
ば特開昭54-100717号など)などを用いることができ
る。
ハロゲン化銀粒子形成または物理熟成の過程において、
カドミウム塩、亜鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩また
はその錯塩、ロジウム塩またはその錯塩、鉄塩または鉄
錯塩などを共存させてもよい。
ハロゲン化銀乳剤は、通常は化学増感される。化学増感
のためには、例えばH.フリーゼル(H.Frieser)編、デ
ィー・グルンドラーゲン・デル・フォトグラフィシェン
・プロツエセ・ミット・ジルベルハロゲンデン(Die Gr
undlagen der Photographischen Prozesse mit Silberh
alogeniden)(アカデミッシェ フェルラグスゲゼルシ
ャクト 1968)675〜734頁に記載の方法を用いることが
できる。
すなわち、活性ゼラチンや銀と反応し得る硫黄を含む化
合物(例えば、チオ硫酸塩、チオ尿素類、メルカプト化
合物類、ローダニン類)を用いて硫黄増感法;還元性物
質(例えば、第一すず塩、アミン類、ヒドラジン誘導
体、ホルムアミジンスルフィン類、シラン化合物)を用
いる還元増感法;貴金属化合物(例えば、金錯塩のほ
か、Pt、Ir、Pdなどの周期律表VIII族の金属の錯塩)を
用いる貴金属増感法などを単独または組合せて用いるこ
とができる。
本発明に使用されるハロゲン化銀写真乳剤には、感光材
料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防
止し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の
化合物を含有させることができる。すなわち、アゾール
類たとえばベンゾチアゾリウム塩、ニトロインダゾール
類、トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ベンズイ
ミダゾール類(特にニトロ−またはハロゲン置換体);
ヘテロ環メルカプト化合物類たとえばメルカプトチアゾ
ール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプトベ
ンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール類、メ
ルカプトテトラゾール類(特に1−フェニル−5−メル
カプトテトラゾール)、メルカプトピリミジン類;カル
ボキシル基やスルホン基などの水溶性基を有する上記の
ヘテロ環メルカプト化合物類;チオケト化合物たとえば
オキゾリンチオン;アザインデン類たとえばテトラアザ
インデン類(特に4−ヒドロキシ置換(1,3,3a,7)テト
ラアザインデン類);ベンゼンチオスルホン酸類;ベン
ゼンスルフィン酸;などのようなカブリ防止剤または安
定剤として知られた多くの化合物を加えることができ
る。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤はシアン・カプラー、マ
ゼンタ・カプラー・イエロー・カプラーなどのカラー・
カプラー及びカプラーを分散する化合物を含むことがで
きる。
すなわち、発色現像処理において芳香族1級アミン現像
薬(例えば、フェニレンジアミン誘導体や、アミノフェ
ノール誘導体など)との酸化カップリングによって発色
しうる化合物を含んでもよい。例えば、マゼンタカプラ
ーとして、5−ピラゾロンカプラー、ピラゾロベンツイ
ミダゾールカプラー、シアノアセチルクマロンカプラ
ー、ピラゾロトリアゾールカプラー、閉鎖アシルアセト
ニトリルカプラー等があり、イエローカプラーとして、
アシルアセトアミドカプラー(例えばベンゾイルアセト
アニリド類、ピバロイルアセトアニリド類)、等があ
り、シアンカプラーとして、ナフトールカプラーおよび
フェノールカプラー等がある。これらのカプラーは分子
中にバラスト基とよばれる疎水基を有する非拡散のもの
が望ましい。カプラーは銀イオンに対し4当量性あるい
は2当量性のどちらでもよい。また色補正の効果をもつ
カラードカプラー、あるいは現像にともなって現像抑制
剤を放出するカプラー(いわゆるDIRカプラー)であっ
てもよい。
またDIRカプラー以外にも、カップリング反応の生成物
が無色であって現像抑制剤を放出する無呈色DIRカップ
リング化合物を含んでもよい。
本発明の写真乳剤には感度上昇、コントラスト上昇また
は現像促進の目的で、例えばポリアルキレンオキシドま
たはそのエーテル、エステル、アミンなどの誘導体、チ
オエーテル化合物、チオモルフォリン類、四級アンモニ
ウム塩化合物、ウレタン誘導体、尿素誘導体、イミダゾ
ール誘導体、3−ピラゾリドン類等を含んでもよい。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤にはフィルター染料とし
て、あるいはイラジエーション防止その他種々の目的
で、本発明に開示される染料以外の公知の水溶性染料
(例えばオキソノール染料;ヘミオキソノール染料及び
メロシアニン染料)と併用して用いてもよい。また分光
増感剤として本発明に示される染料以外の公知のシアニ
ン色素、メロシアニン色素、ヘミシアニン色素と併用し
て用いてもよい。
本発明の写真乳剤には塗布助剤、帯電防止、スベリ性改
良、乳化分散、接着防止および写真特性改良(例えば現
像促進、硬調化、増感)など種々の目的で種々の界面活
性剤を含んでもよい。
また、本発明の感光材料には退色防止剤、硬膜剤、色カ
ブリ防止剤、紫外線吸収剤、ゼラチン等の保護コロイ
ド、種々の添加剤に関して、具体的には、リサーチ・デ
ィスクロージャーVol.176(1978、XII)RD−17643など
に記載されている。
なお、硬膜剤に関しては、ビス(ビニルスルホニルメチ
ル)エーテル、(1−モルホリノカルボニル−3−ピリ
ジニオ)メタンスルホナートなどのN−カルバモイルピ
リジニウム塩類および1−(1−クロロ−1−ピリジノ
メチレン)ピロリジニウム2−ナフタレンスルホナート
などのハロアミジニウム塩類などの硬膜剤が好ましい。
完成(finished)乳剤は、適切な支持体、例えばバライ
タ紙、レジンコート紙、合成紙、トリアセテートフィル
ム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、その他のプ
ラスチックベースまたはガラス板の上に塗布される。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料としては、カラーポ
ジフィルム、カラーペーパー、カラーネガフィルム、カ
ラー反転(カプラーを含む場合もあり、含まぬ場合もあ
る)、製版用写真感光材料(例えばリスフィルム、リス
デュープフィルムなど)、陰極線管ディスプレイ用感光
材料(例えば乳剤X線記録用感光材料、スクリーンを用
いる直接及び間接撮影用材料)、銀塩拡散転写プロセス
(Silver Salt diffusion transfer process)用感光材
料、カラー拡散転写プロセス用感光材料、ダイ・トラン
スファー、プロセス(imbibition transfer process)
用感光材料、銀色素漂白法に用いる感光材料、プリント
アウト像を記録する感光材料、熱現像型焼出し(Direct
Print image)感光材料、熱現像用感光材料、物理現像
用感光材料などを挙げることができる。
写真像を得るための露光は通常の方法を用いて行えばよ
い。すなわち、自然光(日光)、タングステン電灯、蛍
光灯、水銀灯、キセノンアーク灯、炭素アーク灯、キセ
ノンフラッシュ灯、陰極線管フライングスポットなど公
知の多種の光源のいずれでも用いることができる。露光
時間は通常1/1000秒から30秒の露光時間であるが、1/10
00秒より短い露光、たとえばキセノン閃光灯や陰極線管
を用いた1/104〜1/106秒の露光を用いることもできる
し、30秒より長い露光を用いることもできる。必要に応
じて色フィルターで露光に用いられる光の分光組成を調
節することができる。露光にレーザー光を用いることも
できる。また電子線、X線、γ線、α線などによって励
起させた螢光体から放出する光によって露光されてもよ
い。
本発明を用いて作られる感光材料の写真処理には、例え
ばリサーチ・ディスクロージャー(Research Disclosur
e)176号、第28〜30頁(RD−17643)に記載されている
ような、公知の方法及び公知の処理液のいずれをも適用
することができる。この写真処理は、目的に応じて、銀
画像を形成する写真処理(黒白写真処理)あるいは色素
像を形成する写真処理(カラー写真処理)のいずれであ
ってもよい。処理温度は普通18から50℃の間に選ばれる
が、18℃より低い温度または50℃を越える温度としても
よい。
カラー写真処理方法については特に制限はなく、あらゆ
る方法が適用できる。例えばその代表的なものとして
は、露光後、発色現像、漂白定着処理を行ない、必要に
応じさらに水洗、安定化処理を行なう方式、露光後、発
色現像、漂白と定着を分離した処理を行ない、必要に応
じさらに水洗、安定化処理を行なう方式、露光後、黒白
現像主薬を含有する現像液で現像し、一様露光を与えた
後、発色現像、漂白定着処理を行ない、必要に応じさら
に水洗、安定化処理を行なう方式あるいは露光後、黒白
現像主薬を含有する現像液で現像し、さらにカブラシ剤
(例えば水素化ホウ素ナトリウム)を含有する発色現像
液で現像してから漂白定着処理を行ない、必要に応じさ
らに水洗、安定化処理を行なう方式がある。
次に、本発明について具体的に説明する。
実施例1 10%ゼラチン水溶液95mlに、表1に記載した本発明によ
る染料及び比較染料をそれぞれ2.3×10-4モル含む水溶
液25ml、表1に示した媒染剤0.6g、界面活性剤及び硬膜
剤を加え、更に蒸留水を加えて全量を150mlにした。こ
の染料溶液をセルローストリアセテートフィルム上に塗
布、乾燥して試料を作製した。
これらの試料を25℃のpH7.0のpH緩衝液中に10分間浸漬
し乾燥した。
浸漬前後の各試料の可視スペクトルを測定し、吸収極大
波長における光学濃度から染料の固定率を求めた。結果
を表1に示す。
(D1は蒸留水浸漬前の濃度であり、D2は浸漬後の濃度を
表わす。) 比較染料A、B、C、Dは、次の構造のものである。
また、これらの試料を下記組成の現像液を用い、35℃で
25秒間浸漬し、次いで20秒間水洗して乾燥した。現像液
に浸漬前後の各試料の可視スペクトルを測定し、吸収極
大波長における光学濃度から脱色率を求めた。結果を表
1に示す。
(D1は現像液浸漬前の濃度であり、D3は浸漬後の濃度を
表わす。) 現像液の組成 1−フェニル−3−ピラゾリドン 1.5g ヒドロキノン 30g 5−ニトロインダゾール 0.25g 臭化カリウム 3.0g 無水亜硫酸ナトリウム 50g 水酸化カリウム 30g ほう酸 10g グルタルアルデヒド 5g 水を加えて全量を1とする。
(pHは10.20に調整した。) 表−1から明らかなように、比較例1〜4に比べ本発明
の5〜15は固定率、脱色率においてすぐれていることが
わかる。また、その中でも特に9〜15は卓越した性能を
有している。
実施例2 ブルー着色した厚さ175μmのポリエチレンテレフタレ
ートベースの両面に下記および表2に示す染料の塗布量
の下塗量を設けたベースを準備した。
ゼラチン 84mg/m2 媒染剤I−16 60mg/m2 このベースに下記に示す乳剤A及びその塗布液を下記の
表面保護層と共に片面あたりの塗布銀量1.95g/m2となる
ように両面塗布した。
(乳剤Aの調製) 水1中に臭化カリ5g、沃化カリ0.05g、ゼラチン30g、
チオエーテルHO(CH2)2S(CH2)2S(CH2)2OHの5%水溶液2.
5ccを添加し75℃に保った溶液中へ、攪拌しながら硫酸
銀8.33gの水溶液と、臭化カリ5.94g、沃化カリ0.726gを
含む水溶液とをダブルジェット法により45秒間で添加し
た。続いて臭化カリ2.5gを添加したのち、硝酸銀8.33g
を含む水溶液を7分30秒かけて、添加終了時の流量が添
加開始時の2倍となるように添加した。引き続いて硝酸
銀153.34gの水溶液と臭化カリの水溶液を、電位をpAg8.
1に保ちながらコントロールダブルジェット法で25分間
で添加した。この時の流量は添加終了時の流量が、添加
開始時の流量の8倍となるように加速した。添加終了後
2Nのチオシアン酸カリウム溶液15ccを添加し、さらに1
%の沃化カリ水溶液50ccを30秒かけて添加した。このあ
と温度を35℃に下げ、沈降法により可溶性塩類を除去し
たのち、40℃昇温してゼラチン68gとフェノール2g、ト
リメチロールプロパン7.5gを添加し、可性ソーダと臭化
カリによりpH6.40、pAg8.10に調整した。
温度を56℃に昇温したのち、下記構造の増感色素を744m
g/Ag−1モル添加した。10分後にチオ硫酸ナトリウム5
水和物8.2mgチオシアン酸カリ163mg、塩化金酸5.4mgを
各々の乳剤に添加し、5分後に急冷して固化させて乳剤
Aとした。得られた乳剤は全粒子の投影面積の総和の93
%がアスペクト比3以上の粒子からなり、アスペクト比
2以上すべての粒子についての平均の投影面積直径は0.
83μm、標準偏差18.5%、厚みの平均は0.161μmでア
スペクト比は5.16であった。
(乳剤塗布液の調製) 乳剤Aにハロゲン化銀1モルあたり、下記の薬品を添加
して塗布液とした。
・4−ヒドロキシ−6−メチル −1,3,3a,7−テト ラザインデン 1.94g ・ポリマーラテックス (ポリ(エチルアクリレー ト/メタクリル酸)=97 /3) 25.0g ・硬膜剤 1,2−ビス(スルホニル アセトアミド)エタン 2.3g ・2,6−ビス(ヒドロキシア ミノ)4−ジエチルアミ ノ−1,3,5−トリアジ ン 80mg ・ポリアクリル酸ナトリウム (平均分子量4.1万) 4.0g ・ポリスチレンスルホン酸カリ ウム(平均分子量60万) 1.0g (表面保護層の内容) 表面保護層の内容 塗布量 ・ゼラチン 0.8g/m2 ・デキストラン (平均分子量 4万) 0.8 ・ポリアクリル酸ソーダ (平均分子量 40万) 0.02 ・p−t−オクチルフェノキシ ジグリセリルブチルスルホ ン化物のナトリウム塩 0.02 ・ポリ(重合度10)オキシエ チレンセチルエーテル 0.035 ・ポリ(重合度10)オキシエ チレン−ポリ(重合度3) オキシグリセリルp−オク チルフェノキシエーテル 0.01 ・C8F17SO3K 0.003 ・ポリメチルメタクリレート (平均粒径3.5μm) 0.025 ・ポリ(メチルメタクリレート /メタクリレート) (モル比7:3、平均粒径 2.5μm) 0.020 このようにして写真材料1〜8を得た。
上記のようにして得た写真材料の露光には、スクリーン
として富士写真フイルム株式会社GRENEX シリーズのG
−4スクリーン(Gd2O2S:Tb)を使用した。常法にした
がい、G−4スクリーン2枚の間に写真材料1〜8を密
着するようにはさみ込み、水ファントーム10cmを通して
X線露光をおこなった。処理後、鮮鋭度は30μm×500
μmのアパーチュアで測定し、空間周波数が2.0サイク
ル/mmのMTF値を用いて評価した。MTFは、両面のまま、
光学濃度が1.0の部分にて評価した。
なお、MTFについては、The Theory of Photographic Pr
ocessの592〜618頁に記載されている。
また、処理はFPM−4000自動現像機(富士写真フイルム
株式会社製)、現像液RD−III(同社製)、定着液Fuji
F(同社製)を用いた。
残色の評価 前記の自動現像機と処理液により、未露光状態のフィル
ムを処理し、残色のレベルを官能評価した。評価のめや
すとしては、 A……ほとんど残色のあるのがわからない状態 C……残色があることは気づくが、実用上あまり気にな
らない状態 E……はっきり残色が残っており、残色が実技上気にな
ってしまう状態 とし、E、Dは中間的な状態とした。
以上の評価の結果を試料内容と共に表2に示した。
表−2から明らかなように、比較例の場合には下塗層か
ら乳剤層への染料の拡散に基くフィルター効果によって
相対感度が著しく低下するか、もしくは低下しない場合
には残色が大きくなっているのに対し、本発明の染料を
用いた写真材料6〜8は減感が少なくしかも残色も改善
されている。
また、このような本発明の染料を用いた下塗層を設ける
ことにより鮮鋭度(MTF)も向上していることがわか
る。
実施例3 下塗層ベース、表面保護層は実施例2と同様にして、乳
剤塗布液の硬膜剤の添加量を20mmol/100g−gelと変更し
た実施例2の乳剤塗布液を調製した。
このようにして写真材料9〜14を得た。露光、残色評価
は実施例2と同様に行った。
但し、処理は下記の写真性能評価と同一のものに変更し
た。
写真性能の評価 実施例2と同様な露光を与え、下記の現像液(II)、と
定着液にて、自動現像機処理をした。
〈現像液濃縮液〉 水酸化カリウム 56.6g 亜硫酸ナトリウム 200g ジエチレントリアミン五酢酸 6.7g 炭酸カリ 16.7g ホウ酸 10g ヒドロキノン 83.3g ジエチレングリコール 40g 4−ヒドロキシメチル−4− メチル1−フェニル−3− ピラゾリドン 11.0g 5−メチルベンゾトリアゾー ル 2g 水で1とする(pH10.60に調製する)。
〈定着液濃縮液〉 チオ硫酸アンモニウム 560g 亜硫酸ナトリウム 60g エチレンジアミン四酢酸・二 ナトリウム・二水塩 0.10g 水酸化ナトリウム 24g 水で1とする(酢酸でpH5.10に調整す る)。
自動現像機 秒処理 現像タンク 6.5l 35℃×12.5秒 定着タンク 6.5l 35℃×10秒 水洗タンク 6.5l 20℃×7.5秒 乾 燥 50℃ Dry to Dry処理時間 48秒 現像処理をスタートするときには各タンクに以下の如き
処理液を満たした。
現像タンク:上記現像液濃縮液333ml、水6 67ml及び臭化カリウム2gと酢 酸1.8gとを含むスターター10 mlを加えてpHを10.15とした。
定着タンク:上記定着液濃縮液250ml及び水 750ml 結果を表3にまとめた。
表−3から明らかなように、このような迅速処理系にお
いても本発明は相対感度、残色の点ですぐれていること
がわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−161853(JP,A) 特開 昭58−143342(JP,A) 特開 昭61−7838(JP,A) 特開 昭59−111641(JP,A) 特公 昭57−46776(JP,B2) 特公 昭49−16051(JP,B2) 特公 昭55−10187(JP,B2) 特公 昭60−48025(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少くとも1つの親水性コロイド層中に下記
    一般式(I)で表わされる媒染剤と下記一般式(II)で
    表わされる染料とを含むことを特徴とするハロゲン化銀
    写真感光材料。 一般式(I) 式中Aは共重合可能なエチレン性不飽和基を少なくとも
    2つ有し、その少なくとも1つを側鎖に含むような共重
    合可能なモノマーを共重合したモノマー単位を表わす。
    Bは共重合可能なエチレン性不飽和モノマーを共重合し
    たモノマー単位を表わす。R1は水素原子または低級アル
    キル基又は、アラルキル基、を表わす。R2、R3、R4は水
    素原子、アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表
    わし、これらは互いに同じであっても、異なってもよ
    く、また置換されていてもよい。但し、R2、R3及びR4
    うち少なくとも1つは水素原子である。 Qは単結合アルキレン基、フェニレン基、アラ で表わされる基を表わす。ここでLはアルキレン基、ア
    リーレン基又はアラルキレン基を表わし、Rはアルキル
    基を表わす。 又、Q、R2、R3、R4の任意の2つ以上の基が相互に結合
    して、窒素原子とともに単環あるいは複環構造を形成し
    てもよい。 X は陰イオンを表わす。 x、y、及びzはモル百分率を表わし、xは5ないし60
    まで、yは0ないし60、zは30ないし100までの値を表
    わす。 一般式(II) 式中、R5は少くとも1個のカルボン酸基又はスルホン酸
    基を有するアリール基、アラルキル基、アルキル基又は
    複素環基を表わし、R6は−CONR7R8又は−NR8COR9(ここ
    にR7及びR8は各々水素原子、アルキル基又は、アリール
    基を表わし、R9はアルキル基はアリール基を表わし、R7
    とR8又はR8とR9は連結して5又は6員環を形成していて
    も良い。)を表わし、L1、L2及びL3は各々メチン基を表
    わし、nは0、1、又は2を表わす。
  2. 【請求項2】前記一般式(II)で表わされる染料におい
    て、R5が少くとも1個のスルホン酸基を有するアリール
    基、アルキル基又はアラルキル基を表わし、R8が水素原
    子を表わし、R7及びR9が疎水性置換基定数πの値が1.00
    〜4.00の範囲にあるアルキル基又はアラルキル基を表わ
    すことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料。
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