JPH0683726U - ネクタイ用クリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 誰もが容易に美しいネクタイの結び目を結ぶ
ことのできるネクタイ用クリップを提供する。 【構成】 ネクタイの完成した結び目の表面形状に合わ
せて形成したデルタ形の板７の三辺に、夫々内側に向け
てフック状に湾曲した抱き込み用側板部８ａ、８ｂ、８
ｃを設けると共に各側板部間のスリット部９ａ、９ｂ、
９ｃをネクタイの結び目５に合流する各ネクタイ布地の
断面形態に合わせて設定するとして、結び目５としての
横帯４捲き部の下地の捲き付け部３を保持し、確実に美
しい結び目を完成し得るとしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は、ネクタイ用クリップに関する。

【従来の技術】

大剣及び小剣を有し、中間部を襟掛部としてワイシャツの襟下首廻り部に掛け 通して正面で逆三角形状の結び目で結着するようにした一般的なネクタイについ て、簡易に結束がなしえて（一捲きで済む）、結び目を完成できる治具としては 、実公平３−４７５８３号公報及び実公平４−１４０６５号公報のネクタイホル ダーについての提案がある。 このものは、一捲き目のネクタイの結び目をネクタイホルダーが被覆して止め ると共に当該ネクタイホルダーが完成したネクタイの結び目として露呈されるも のである。

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたものにあっては、ネクタイと全く別体，別材質のものが、 完成した結び目として視認されることになるが、ネクタイ本来の美しさは、ネク タイ生地が完成した結び目として美形に整えられた点にあり、好ましいものとは いえない。 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、ネクタイ本来の美しい結び目を誰もが簡易になし得 ると共にネクタイの結び目部の布地疲れを解消することのできるネクタイ用クリ ップを提供しようとするものである。

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案におけるネクタイ用クリップは、ネクタイ の完成した結び目の表面形状に合わせて形成したデルタ形の板の三辺に、夫々内 側に向けてフック状に湾曲した抱き込み用側板部を設けると共に各側板部間のス リット部をネクタイの結び目に合流する各ネクタイ布地の断面形態に合わせて設 定するとしたものである。

【作用】

美しいネクタイの結び目は、結び目として露呈する横帯捲きの部分の立体的な 形態にあり、この部は下地の捲き付け部の仕上りの出来に左右される。つまり、 下地の捲き付け部がしっかりと保持された状態下にて横帯捲きがされないと不体 裁な仕上りとなってしまう。 本案クリップはこの下地の捲き付け部を捲き付け後直ちに抱束して、下地の保 持を行なうと共に理想形に整形してしまうため、確実に美しい結び目をもたらす 。 しかして、容易に美しい結び目を誰もが容易になし得ることとなると共に下地 の捲き付けを緩みをおそれて強く緊結し過ぎて布地を疲れさせる事態が解消され る。

【実施例】

実施例について図を参照して説明する。 図４〜図７において、美しいネクタイの結び目の結束手順の一例を示す。 すなわち、ネクタイ１を首に捲き回し、大剣１ａを小剣１ｂに一捲きさせて下 方に出す。（図４） 次いで大剣１ａを上記の首への捲き回し出側２に対して前方から捲き下げる。 これによって下地の捲き付け部３が形成される。（図５） 当該捲き付け部３に対して大剣１ａを横帯４捲きしたうえ、裏側上端から当該 横帯４背部に差し通し下す。（図６） 緊結により結び目５が完成する。（図７） 本案のネクタイ用クリップ６は図１に示す如く、結び目５の表面形状に合わせ て成形の硬質薄厚のデルタ形の板７の三辺に、同じく結び目５の側面形状に合わ せて内側に向けて湾曲成形されたフック状の抱き込み用側板部８ａ、８ｂ、８ｃ を設け、当該側板部８ａ、８ｂ、８ｃ間に形成のスリット９ａ、９ｂ、９ｃは、 ここを通る結び目５への各合流部１０、１１、１２（図７参照）の断面に合わせ て設計するとしてなる。 叙上の如く構成されてなるクリップ６の使用要領を図２〜図３にて説明する。 図５に示される下地の捲き付け部３に対してクリップ６を被冠させる。（図２） クリップ６は、抱き込み用側板部８ａ、８ｂ、８ｃを作用させて捲き付け部３ をしっかりと抱束する。実際には、弾撥性を利用しつつ押しひろげながら、先ず スリット９ｃを合流部１２にはめ、次いで、スリット９ａ、９ｂを合流部１０、 １１に対してはめ、抱き込み用側板部８ａが最後に引き下ろし気味に係止する手 順を経るものとなろう。 この態様から図６の大剣１ａの横帯４捲き、横帯４背部への差し通しを行なう 。（図３） これによって形成される結び目は下地がクリップ６であるために、確実に美形 に仕上る。 尚、該スリット９ｃの丈を該合流部１２の断面に対して故意に少なめに設定す ると、合流部１２に対して作用する横帯４の緊結力が相対的に強まり、合流部１ ２に縦皺が自動的に形成されるので、これを好む者にとっては好適となる。

【考案の効果】

本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。 （１）容易に確実に美形の結び目が保証される。 （２）下地の捲き付け部３形成時の布地傷みが解消する。 （３）小剣１ｂ摺動によるゆるめでも、クリップ６の抱束作用は維持されている ので、結び目を保全したまま脱しても、くずれは生じることが無く、何度 でも再装着を繰り返すことが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本案クリップの全体俯瞰図、（ｂ）は
（ａ）中矢視Ａ−Ａ図、（ｃ）は（ａ）中矢視Ｂ−Ｂ図
である。

【図２】本案クリップの装着時の説明図である。

【図３】本案クリップを装着しての結び目形成説明図で
ある。

【図４】ネクタイ結び手順説明図である。

【図５】ネクタイ結び手順説明図である。

【図６】ネクタイ結び手順説明図である。

【図７】ネクタイ結び手順説明図である。

【符号の説明】

１ ネクタイ １ａ 大剣 １ｂ 小剣 ２ 捲き回し出側 ３ 下地の捲き付け部 ４ 横帯 ５ 結び目 ６ ネクタイ用クリップ ７ 板 ８ａ、８ｂ、８ｃ 抱き込み用側板部 ９ａ、９ｂ、９ｃ スリット １０ 合流部 １１ 合流部 １２ 合流部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ネクタイの完成した結び目の表面形状に
   合わせて形成したデルタ形の板の三辺に、夫々内側に向
   けてフック状に湾曲した抱き込み用側板部を設けると共
   に各側板部間のスリット部をネクタイの結び目に合流す
   る各ネクタイ布地の断面形態に合わせて設定するとした
   ことを特徴とするネクタイ用クリップ。
2. 【請求項２】 下端スリットの丈をやや少なめに設定す
   るとして、ネクタイ表面に縦皺を形成し得るようにした
   請求項１記載のネクタイ用クリップ。