JPH0682892B2 - 可撓性印刷回路用基板の製造方法 - Google Patents

可撓性印刷回路用基板の製造方法

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JPH0682892B2 JP61041889A JP4188986A JPH0682892B2 JP H0682892 B2 JPH0682892 B2 JP H0682892B2 JP 61041889 A JP61041889 A JP 61041889A JP 4188986 A JP4188986 A JP 4188986A JP H0682892 B2 JPH0682892 B2 JP H0682892B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリアミック酸溶液を金属箔上に直接塗布し
加熱硬化してポリイミド化した、耐熱性、耐寒性、電気
特性、機械特性、耐摩耗性、耐薬品性、耐放射線性など
が優れた、可撓性印刷回路用基板の製造方法に係るもの
である。
〔従来技術〕 従来、可撓性印刷回路用基板は、ポリイミドフィルムと
金属箔とを、低温硬化可能な接着剤で貼り合せて製造さ
れていた。高温硬化の接着剤であると、熱圧着時の熱履
歴により、常温に戻した時に、基板のカール、ねじれ、
反りなどが発生し、その後のパターンニング等の作業が
不可能な為である。ところが、低温硬化の接着剤を使用
しても、接着剤はもともと耐熱性に劣るため、基板とし
て耐熱性の良いポリイミドフィルムを使用しても本来の
耐熱性を発揮させる事が出来なかった。そこで、接着剤
を使用しないで可撓性印刷回路用基板を製造する方法が
検討された。例えば米国特許3,179,634号に示されてい
る様なピロメリット酸などのテトラカルボン酸とジアミ
ノジフェニルエーテルなどの芳香族第一級アミンとの重
合により得られたポリアミック酸溶液を銅箔に直接塗布
し、次いで加熱する事により、溶媒の除去及びポリアミ
ック酸の縮合反応によるポリイミドの生起により、ポリ
イミド銅張板を製造する方法である。ところがこの方法
では、上記の縮合反応が脱水縮合反応である為に体積収
縮が発生し、従来からの汎用のポリアミック酸で製造し
た回路基板にはカールや、シワ、チヂレなどが発生し、
上記の方法で可撓性印刷回路用基板を製造する事は実際
上不可能とされていた。
〔発明の目的〕
本発明は、これまでのかかる欠点を克服すべく種々検討
した結果、本発明の特性を有するポリアミック酸を使用
すれば、耐熱性が優れたカールがない可撓性印刷回路用
基板が製造できるとの知見を得、本発明を完成するに至
ったものである。
〔発明の構成〕
即ち、本発明は、ポリアミック酸として、硬化収縮率が
4%以下で、フィルムの伸びが5%以上、25%以下のも
のを用いる事を特徴とする可撓性印刷回路用基板の製造
方法である、本発明で使用するポリアミック酸は、硬化
収縮率が4%以下のものである。従来のポリアミック酸
は硬化収縮率が4%より大きいものが通例であり、この
様なものは、金属箔を外側にして大きくカールし、本発
明には使用できない。硬化収縮はポリアミック酸がポリ
イミドに変換する時の脱水縮合反応による脱水によって
体積収縮することでひきおこされるものと考えられる。
よって硬化収縮を小さくしようとすれば脱水が少ない分
子構造にすれば良いが、イミド環1ケの生成で発生する
水は1分子と決っている為、分子構造的に1ケのテトラ
カルボン酸無水物と1ケのジアミンで形成される1ユニ
ット分子の分子量が出来るだけ大きくなるほど相対的に
脱水率は小さくなるので硬化収縮も小さくなる事とな
る。硬化収縮率が4%以下に出来る1ユニット分子の分
子量は、実験的に450以上である事がわかった。この場
合、テトラカルボン酸無水物とジアミンの一方が大きく
他方が小さくても良いし、両方とも大きくとも良い。し
かし芳香環・複素環のつながりが多すぎる分子量の大き
なテトラカルボン酸無水物やジアミンを使用するとカー
ルはしないがフィルムとしての伸びがなくなり、脆くな
るので実用上適当ではない。伸びは5%以上あれば実用
上問題ないが、しかし伸びが25%より大きくなるとフィ
ルムとして腰のないものとなりシワ、チヂレなどを起し
易くなり適当ではない。
本発明で使用されるポリアミック酸は下記の様なジアミ
ンと、テトラカルボン酸無水物の単独又は共重合によっ
て合成される。
即ち、ジアミンとしてはm−フェニレンジアミン、p−
フェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルプロ
パン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、ベンジジ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジ
アミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニ
ルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、2,6
−ジアミノピリジン、3,3′−ジアミノジフェニルエー
テル、ビス(4−アミノフェニル)ホスフィンオキシ
ド、ビス(4−アミノフェニル)−N−メチルアミン、
1,5−ジアミノナフタリン、3,3′−ジメチル−4,4′−
ジアミノビフェニル、3,3′−ジメトキシベンジジン、
2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、ビス
(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、p
−ビス(2メチル−4−アミノペンチル)ベンゼン、p
−ビス(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼ
ン、2,8−ジアミノジフェニレンオキサイド、2,4−ジア
ミノトルエン、ジアミノジュレン、4,4′−ジ(m−ア
ミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4′−ジ(m
−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,4′−ジ
(p−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,4′
−ジ(m−アミノフェノキシ)ジフェニルメタン、4,
4′−ジ(p−アミノフェノキシ)ジフェニルメタン、
m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、ビ
ス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、エチレンジア
ミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、
ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノ
ナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、3−メチ
ルヘプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチ
レンジアミン、2,11−ジアミノデカン、1,2−ビス(3
−アミノプロポキシ)エタン、2,2−ジメチルプロピレ
ンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、2,
5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルノ
ナメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、
2,12−ジアミノオクタデカン、2,5−ジアミノ−1,3,4−
オキサジアゾール、1,3−ビス(3−アミノプロピルジ
メチル)シロキサン、1,3−ビス(3−アミノフェニ
ル)シロキサン、1,3−ビス(3−アミノプロピルジメ
チルシリル)ベンゼン、3,3′−ジメチルベンジジン、
3,3′−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、4,4″
−ジアミノターフェニル、4,4−ジアミノクオータフ
ェニルなどである。
またテトラカルボン酸無水物としては、ピロメリット酸
無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸無水
物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸無水
物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸無水物、2,
2′,3,3′−ビフェニルテトラカルボン酸無水物、2,2−
ビス(3,4−ジカルボキシジフェニル)プロパン無水
物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無
水物、2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸無水
物、4,4′−ヘキサフルオロイソプロピリデンビス(フ
タル酸無水物)、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸
無水物、ビス(3,4−ジカルボキシジフェニル)エーテ
ル無水物、エチレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレ
ン−1,2,4,5−テトラカルボン酸無水物、ナフタレン−
1,4,5,8−テトラカルボン酸無水物、4,8−ジメチル−1,
2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラ
カルボン酸無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8
−テトラカルボン酸無水物、2,7−ジクロロナフタレン
−1,4,5,8−テトラカルボン酸無水物、2、3,4,7−テト
ラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸無水
物、フェナンスレン−1,2,9,10−テトラカルボン酸無水
物、シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸無水
物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸無水物、
ピラジン2,3,5,6−テトラカルボン酸無水物、2,2−ビス
(2,5−ジカルボキシフェニル)プロパン無水物、1,1−
ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン無水物、1,1
−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン無水物、
ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン無水物、ベ
ンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸無水物、1,2,3,4−
ブタンテトラカルボン酸無水物、チオフェン−2,3,4,5
−テトラカルボン酸無水物などである。
ジアミン類とテトラカルボン酸無水物類との反応は、出
来る限り等モルで行う方が好ましく、重合度も大きくな
る。いずれか一方の原料が5%以上多くなると、重合度
が著しく低下し、皮膜形成性の悪い低分子量物が出来る
様になるので注意を要する。通常、一方の原料を1〜3
%多く用いることが、作業性・加工性を良くする上で、
よく行なわれる。
反応系の溶媒はその官能基がテトラカルボン酸無水物又
はジアミン類と反応しないダイポールモーメントを有す
る有機極性溶媒である。
系に対し不活性であり、かつ生成物に対して溶媒である
こと以外に、この有機極性溶媒は反応成分の少なくとも
一方、好ましくは両者に対して溶媒でなければならな
い。
この種の溶媒として代表的なものは、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチ
ルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、
ヘキサメチルフォスホアミド、N−メチル−2−ピロリ
ドン、ピリジン、ジメチルスルホン、テトラメチレンス
ルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等がありこれ
らの溶媒は単独又は組合せて使用される。
この他にも溶媒として組合せて用いられるものとしてベ
ンゼン、ベンゾニトリル、ジオキサン、ブチロラクト
ン、キシレン、トルエン、シクロヘキサン等の非溶媒
が、原料の分散媒、反応調節剤、あるいは生成物からの
溶媒の揮散調節剤、皮膜平滑剤などとして使用される。
反応は一般に無水の条件下で行うことが好ましい。
これはテトラカルボン酸無水物が水により開環し不活性
化し反応を停止させる恐れがあるためである。
このため仕込原料中の水分も溶媒中の水分も除去する必
要がある。
しかし一方反応の進行を調節し、樹脂重合度をコントロ
ールするためにあえて水を添加することも行なわれる。
また反応は不活性ガス雰囲気中で行なわれることが好ま
しい。
これはジアミン類の酸化を防止するためである。
不活性ガスとしては、一般に乾燥窒素ガスが使用され
る。
また反応の方法は、次の様な種々の方法で行なわれる。
(1)ジアミン類とテトラカルボン酸無水物を予め混合
し、その混合物を少量づつ有機溶媒中に攪拌しながら添
加する。この方法は、ポリイミド樹脂の様な発熱反応に
おいては比較的有利である。
(2)これとは逆に、ジアミン類とテトラカルボン酸無
水物の混合物に、攪拌しながら溶剤を添加する方法もあ
る。
(3)一般によく行なわれる方法はジアミン類だけを溶
剤にとかしておき、これに反応速度をコントロールでき
る割合でテトラカルボン酸無水物を加える方法である。
(4)またジアミン類とテトラカルボン酸無水物を別々
に溶剤にとかしておき、ゆっくりと反応器中で二つの溶
液を加えることもできる。
(5)更には、予めジアミン類過剰のポリアミック酸生
成物とテトラカルボン酸無水物過剰のポリアミック酸生
成物を作っておき、これを反応器中で更に反応させるこ
ともできる。
(6)またジアミン類の内、1部のジアミン化合物とテ
トラカルボン酸無水物をはじめに反応させた後残りのジ
アミン化合物を反応させる方法あるいはこれの逆の方法
もある。
(7)この他、ジアミン類の内の1部のジアミ化合物と
テトラカルボン酸無水物を反応させたものと、残りのジ
アミン化合物とテトラカルボン酸無水物を反応させたも
のとを、使用前に混合する方法もある。
反応温度は、0〜100℃が好ましい。0℃以下だと反応
の速度がおそく、100℃以上であると生成したポリアミ
ック酸が徐々に閉環反応を開始するためである。
通常、反応は20℃前後で行なわれる。ポリアミック酸の
重合度は計画的にコントロールできる。例えば、粘度が
高くなりすぎたり、分子量が大きくなりすぎた場合、80
〜90℃で熟成し調整する事も行なわれる。
また、重合度をコントロールするために、フタル酸無水
物やアニリンで末端封鎖したり、水を添加して酸無水物
基の一方を開環し不活性化することもできる。
本発明の方法により製造されたポリアミック酸生成物
は、使用するにあたって各種のシランカップリング剤、
ボランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、
アルミニウム系カップリング剤その他キレート系の接着
性・密着性向上剤や各種溶剤、フローエージェントを加
えてもよく、又これらに加えて通常の酸硬化剤、アミン
硬化剤、ポリアミド硬化剤及びイミダゾール、3級アミ
ン等の硬化促進剤の少量を加えてもよく、又ゴムやポリ
サルファイド、ポリエステル、低分子エポキシ等の可撓
性賦与剤及び粘度調整剤、あるいはポリアミドイミド、
ポリエーテルイミド、ポリエステルイミドなどをブレン
ドしても良くタルク、クレー、マイカ、長石粉末、石英
粉末、酸化マグネシウム等の充填剤、カーボンブラッ
ク、フタロシアニンブルー等の着色剤、テトラブロモフ
ェニルメタン、トリブチルフォスフェート等の難燃剤、
三酸化アンチモン、メタ硼酸バリウム等の難燃助剤の少
量を加えてもよい。
本発明で使用される金属箔は、一般には銅箔が用いられ
るが、アルミ箔、ニッケル箔なども用いる事ができる。
金属箔は10〜100μmの厚さのものが使用され、表面は
粗面化処理を施されているものが好ましい。
ポリアミック酸溶液を金属箔に塗布する方法は、ロール
コーター、ナイフコーター、ドクターブレード、フロー
コーターなどの公知の塗布手段で50〜1000μmの均一な
厚さに流延塗布する方法がとられる。次に加熱によりポ
リアミック酸の溶媒を除去するが、ポリイミド皮膜が形
成される以前に始めから強い加熱を行うと、粗面となっ
たりひきつったりするので、加熱は低温から徐々に高く
する様にした方が好ましい。最終的な加熱温度は200〜4
00℃の範囲が好ましく、加熱雰囲気も空気中でさしつか
えない場合もあるが減圧下ないし不活性ガスを流しなが
ら非酸化性状態下に行う方が好ましい場合が多い。な
お、ポリイミド皮膜に残存する硬化時あるいは加熱時の
残存応力を緩和し可撓性印刷回路用基板を平坦化する為
にポリイミド皮膜のガラス転移点以上、熱分解温度以下
に於てアニールしかつ、徐冷する事も行なわれる。この
様にして形成されたポリイミド皮膜層は一般的に10〜20
0μmである。
〔発明の効果〕
以上に述べたような方法で製造された可撓性印刷回路用
基板は、接着剤層がない為に耐熱性に優れ、一方硬化収
縮が小さいポリアミック酸を直接金属箔に塗布しイミド
化した可撓性印刷回路用基板はカールがない為、実用性
が非常に高いものである。
以下実施例により本発明を説明する。
実施例1 温度計、攪拌装置、還流コンデンサー及び乾燥窒素ガス
吹込口を備えた4っ口のセパラブルフラスコに精製した
無水の2,8−ジアミノジフェニレンオキサイド(分子量1
98※1)79.2g(40モル%)と、3,3′−ジアミノジフェ
ニルスルホン(分子量248※2)148.8g(60モル%)をと
り、これに無水のN−メチル−2−ピロリドン90重量%
とトルエン10重量%の混合溶剤を、全仕込原料中の固形
分割合が20重量%になるだけの量を加えて溶解した。乾
燥窒素ガスは、反応の準備段階より、生成物取出しまで
の全工程にわたり流しておいた。
次いて精製した無水の3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸無水物(分子量322※3)322gを攪拌しな
がら少量ずつ添加するが、発熱反応であるため、外部水
槽に約15℃の冷水を循環させてこれを冷却した。添加
後、内部温度を20℃に設定し、10時間攪拌し、反応を終
了した。
最終硬化時のポリイミドの1ユニット分子量は計算上51
4となる。
得られた生成物は、黄色透明の極めて粘稠なポリアミッ
ク酸溶液であり、N−メチル−2−ピロリドン0.5重量
%溶液の固有粘度は、0.69(30℃)であった。
次に、このポリアミック酸溶液を、アルミ箔の上に滴下
し、フォイラーで400rpmで10秒間、続いて2000rpmで20
秒間回転させ、均一に塗布した。これを減圧下で、80℃
で30分間、続いて150℃で30分間乾燥後、アルミ箔から
はぎとり、その寸法(基準寸法となる)を測定する。
次に、250℃で30分間、続いて350℃で30分間加熱し硬化
させ、その寸法を測定する。この時の寸法を基準寸法で
除した値を硬化収縮率とするが、本実施例1のものは1.
04%と非常に小さかった。
また一方、このポリアミック酸溶液を銅箔上に滴下し塗
布後、銅箔をはがさないまま80℃、150℃、250℃、350
℃でそれぞれ30分間加熱し乾燥・硬化し、次に回路パタ
ーンを印刷後銅箔上の不要部分をエッチング除去して形
成した回路基板は、カールやシワ・ねじれが全くないも
のであった。
また、更に銅箔を全面エッチング除去したフィルムは伸
びが18%あり、可撓性印刷回路用基板として優れたもの
であった。
比較例1 実施例1と同様な装置及び方法で、3,3′−ジアミノジ
フェニルスルホン248gと3,3′,4,4′−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸無水物322gを反応させた。
最終硬化時のポリイミドの1ユニット分子量は計算上54
3となる。
得られた生成物は、黄色透明の極めて粘稠なポリアミッ
ク酸溶液であり、固有粘度は0.61であった。硬化収縮率
は1.01%と小さく、回路基板もカールのないものであっ
たが、フィルムの伸びが4.8%しかなく、可撓性印刷回
路用基板としては適当ではなかった。
実施例2 実施例1と同様な装置及び方法で、4,4′−ジアミノジ
フェニルエーテル(分子量200)200gと、3,3′,4,4′−
ビフェニルテトラカルボン酸無水物(分子量294)294g
を反応させた。
最終硬化時のポリイミドの1ユニット分子量は計算上45
8となる。得られた生成物は黄褐色透明の極めて粘稠な
ポリアミック酸溶液であり、固有粘度は1.41であった。
硬化収縮率は3.12%と小さく、回路基板もカールがな
く、フィルムの伸びも12%あり、可撓性印刷回路用基板
として優れたものであった。
比較例2 実施例2において、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカ
ルボン酸無水物(分子量218)218gにかえた他は同様に
実施した。
最終硬化時のポリイミドの1ユニット分子量は計算上38
2となる。得られた生成物は黄褐色透明の極めて粘稠な
ポリアミック酸溶液であり、固有粘度は0.90であった。
硬化収縮率は6.50%と大きく、回路基板は大きくカール
し、しかもフィルムの伸びが30%もある為、シワ、チヂ
レも多く、可撓性印刷回路用基板としては適当ではなか
った。
比較例3 実施例2において、4,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ルをp−フェニレンジアミン(分子量108)108gにかえ
た他は同様に実施した。
最終硬化時のポリイミドの1ユニット分子量は計算上36
6となる。得られた生成物は黄色透明の極めて粘稠なポ
リアミック酸であり、固有粘度は1.13であった。硬化収
縮率は6.57%と大きく回路基板は大きくカールし、フィ
ルムの伸びは11%あったが、可撓性印刷回路用基板とし
ては適当ではなかった。
実施例3 比較例1の3,3′−ジアミノジフェニルスルホンと、3,
3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物と
からなるポリアミック酸50重量%と比較例3のp−フェ
ニレンジアミンと3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカル
ボン酸無水物とからなるポリアミック酸50重量%とを混
合した。
最終硬化時のポリイミドの1ユニット分子量は計算上45
0となる。
硬化収縮率は3.78%と小さく、回路基板はカールやシ
ワ、ねじれがなく、フィルムの伸びも9%あり、可撓性
印刷回路用基板として優れたものであった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子構造的に1ケのテトラカルボン酸無水
    物と1ケのジアミンとで形成される1ユニット分子の分
    子量を450以上とし、硬化収縮率が4%以下で、イミド
    化後のフィルムの伸びが5%以上25%以下のポリアミッ
    ク酸を金属箔に直接塗布し、乾燥後イミド化して可撓性
    印刷回路用基板を製造する方法。
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