JPH10265760A - フィルム接着剤とその製造方法 - Google Patents

フィルム接着剤とその製造方法

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JPH10265760A
JPH10265760A JP9069371A JP6937197A JPH10265760A JP H10265760 A JPH10265760 A JP H10265760A JP 9069371 A JP9069371 A JP 9069371A JP 6937197 A JP6937197 A JP 6937197A JP H10265760 A JPH10265760 A JP H10265760A
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JP
Japan
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film adhesive
general formula
adhesive according
represented
organic solvent
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JP9069371A
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English (en)
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Keizo Takahama
啓造 高浜
Yoshitaka Okugawa
良隆 奥川
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性樹脂に短時間で接着可能な耐熱性フィ
ルム接着剤を提供する。 【解決手段】下記一般式(1)の繰り返し単位からなる
ポリイミド樹脂を主たる構成成分とするフィルム接着
剤。 【化1】 (式中Arは1種以上の4価の有機基、式中Xはその5
〜100%が少なくとも1つのシクロヘキサン環を有す
る1種以上の2価の有機基、残りが1種以上の他の2価
の基)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリイミド等の耐
熱性樹脂に短時間で熱圧着可能な耐熱性に優れたフィル
ム接着剤とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱性の熱圧着可能なフィルム状
接着剤としてはポリアミド系、ポリアミドイミド系等の
熱可塑性の耐熱性樹脂を用いたものや、エポキシ系、フ
ェノール系、アクリル系等の熱硬化性の耐熱性樹脂を用
いたものが知られている。しかしポリアミド系、ポリア
ミドイミド系樹脂はアミド基の親水性のために吸水率が
大きくなるという欠点を有し信頼性を必要とするエレク
トロニクス用途に用いるには限界があった。また熱硬化
性のものでは比較的低温で熱圧着が可能であるが耐熱性
を得るためには硬化時間を長くもうける必要があり量産
性が劣る、イオン性不純物が多い、加熱硬化時に多量の
揮発分が発生するなどの欠点があった。
【0003】これらの問題点を解決するものとして熱可
塑性ポリイミド樹脂を用いた耐熱性接着剤が開発されて
いる。この接着剤は主に金属、セラミック等の無機素材
には優れた接着性、接着作業性を示すがポリイミド、ポ
リアミドイミド、ポリアミド、エポキシ、フェノール等
の耐熱性樹脂に対する接着性は必ずしも充分とはいえ無
かった。例えば被着材の表面処理が必要であったり、接
着フィルム中の残留溶媒を残しておかないと接着しない
為接着時に溶剤乾燥の時間がかかる、前駆体であるアミ
ド酸あるいは十分にイミド化されていない状態でないと
接着力が弱くこの状態で接着しようとすると発泡やイミ
ド化の為の時間がかかる等接着性と接着作業性の両立と
いう面で必ずしも有利とは言えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の耐熱
性樹脂に短時間で熱圧着可能な耐熱性に優れたフィルム
接着剤を得るべく鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を
持つポリイミド樹脂化合物を用いる事で上記課題を解決
することができることを見出し、本発明に到達したもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定構造のポ
リイミド樹脂を接着剤の主成分とするフィルム接着剤お
よびその製造方法に関する。
【0006】本発明のフィルム接着剤は下記一般式
(1)の繰り返し単位からなるポリイミド樹脂を主たる
成分とする、耐熱性樹脂に1秒以下の時間で熱圧着可能
なフィルム接着剤である。
【0007】
【化1】 (式中Arは1種以上の4価の有機基、式中Xはその5
〜100%が少なくとも1つのシクロヘキサン環を有す
る1種以上の2価の有機基、残りが1種以上の他の2価
の基)
【0008】主成分であるポリイミド樹脂(1)は一般
式(2)で表される1種以上のジアミンaモルと1種以
上の他のジアミンbモルと一般式(3)で表されるアミ
ンcモルをアミン成分、一般式(4)で表される1種以
上のテトラカルボン酸二無水物dモルを酸成分とし0.
05≦a/(a+b+0.5c)≦1.0かつ0≦0.
5c/(a+b+0.5c)≦0.1かつ0.95≦d
/(a+b+0.5c)≦1.05のモル比で両成分を
反応させたポリアミド酸を脱水閉環せしめたポリイミド
樹脂あるいは一般式(2)で表される1種以上のジアミ
ンaモルと1種以上の他のジアミンbモルをアミン成
分、一般式(4)で表される1種以上のテトラカルボン
酸二無水物dモルと一般式(5)で表される酸無水物e
モルを酸成分とし、0.05≦a/(a+b)≦1.0
かつ0≦0.5e/(d+0.5e)≦0.1かつ0.
95≦(d+0.5e)/(a+b)≦1.05のモル
比で両成分を反応させたポリアミド酸を脱水閉環せしめ
たポリイミド樹脂である。
【0009】
【化2】 (式中Xはその5〜100%が少なくとも1つのシクロ
ヘキサン環を有する1種以上の2価の有機基)
【0010】
【化3】 (式中Yは1価の有機基)
【0011】
【化4】 (式中Arは4価の有機基)
【0012】
【化5】
【0013】(式中Zは
【化6】 からなる群から選択された1種類の基)
【0014】
【発明の実施の形態】本発明で使用する式(2)で表さ
れるジアミンは1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,
3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロ
ヘキサン、4,4’−ジアミノジシクヘキシルメタン、
4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−ジシクヘキ
シルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル
−ジシクヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,
3’,5,5’−テトラメチル−ジシクヘキシルメタ
ン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラ
エチル−ジシクヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−
3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチル−ジシクヘキ
シルメタン、4,4’− ジアミノ−3,3’−ジメチ
ルジシクロヘキシル、4,4’− ジアミノ−3,
3’,5,5’−テトラメチルジシクロヘキシル、4,
4’−ジアミノジシクヘキシルエーテル等であり得られ
たポリイミド樹脂の耐熱性樹脂への接着性に寄与する。
この構造のジアミンを用いることで高耐熱性で、ポリイ
ミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、エポキシ、フェ
ノール等の耐熱性樹脂への接着性の優れたフィルム接着
剤を製造することが可能になる。高耐熱である為、熱圧
着時の接着剤の熱分解による接着不良や被着剤の汚染を
抑えられ、より高温での接着が可能である。この事が本
発明の課題である短時間での熱圧着を可能にし接着性と
接着作業性を両立させることができる。その量比がポリ
イミド樹脂(1)に用いる全アミン成分の5モル%以上
になると耐熱性樹脂との接着性が向上する。ただし溶液
中でイミド閉環を完結させる場合には溶液の保存性の点
から全アミン成分の5〜40モル%であることが好まし
い。特に式(1)および式(2)のXが一般式(6)で
ある場合は接着性に優れ好ましい、その中でも4,4’
−ジアミノジシクヘキシルメタンを用いた場合には接着
性、耐熱性両面で優れより好ましい。
【0015】
【化7】 (式中Aは酸素原子、メチレン基もしくは存在しない、
1〜R4は水素原子もしくは炭素数2以下のアルキル
基)
【0016】本発明で用いる他のジアミン成分としては
4,4’−メチレンジ−O−トルイジン、4,4’−メ
チレンジ−2,6−キシリジン、4,4’−メチレンジ
−2,6−ジエチルアニリン、4,4’−ジアミノ−
3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメ
タン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2
−ビス(4−アミノフェノキシ)ヘキサフルオロプロパ
ン、ビス−4−(4−アミノフェノキシ)フェニルスル
フォン、ビス−4−(3−アミノフェノキシ)フェニル
スルフォン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,
4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,
4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリ
ン、3,4−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−
ジアミノジフェニルエーテル、3,4ジアミノジフェニ
ルスルフォン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレ
ンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,5ジアミノ
トルエン、2,4ジアミノトルエン、4,6−ジメチル
−m−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−p−フ
ェニレンジアミン、2,4,6−トリメチル−m−フェ
ニレンジアミン、、4,4’−ジアミノベンズアニリ
ド、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフ
ェニル、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメ
チルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)
ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(4−アミノフ
ェニル)テトラメチルシロキサン、α,ω−ビス(4−
アミノフェニル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビ
ス(3−アミノフェニル)テトラメチルシロキサン、
α,ω−ビス(3−アミノフェニル)ポリジメチルシロ
キサン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラフ
ェニルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピ
ル)ポリジフェニルシロキサン等が挙げられこれらを単
独あるいは2種以上混合して用いられる。
【0017】特に式(7)で表されるジアミンは、4,
4’−メチレンジ−O−トルイジン、4,4’−メチレ
ンジ−2,6−キシリジン、4,4’−メチレンジ−
2,6−ジエチルアニリン、4,4’−ジアミノ−3,
3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン
等であって得られたポリアミド酸およびポリイミド樹脂
の有機溶剤への溶解性および耐熱性に寄与する。またこ
の構造のジアミンを用いることによって250℃以上の
Tgを持つ有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂を容易に合
成することが可能であり特に高温での弾性率が要求され
る用途に適している。その量比は溶解性、耐熱性の面か
ら全アミン成分の5〜95モル%の範囲内で用いること
ができる。またR1〜R4が全て水素原子である4,
4’−ジアミノジフェニルメタンを用いた場合は有機溶
剤への溶解性が悪く好ましくない。特にR1〜R4のう
ち2つ以上が炭素数1か2のアルキル基であるものを用
いた場合には有機溶剤への溶解性の点でより好ましい。
【0018】
【化8】 (式中R1〜R4は水素原子あるいは1価の有機基で、か
つR1〜R4の少なくとも1つが水素原子でない基)
【0019】また式(8)で表されるジアミンは1,3
−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルシロキサン
やα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシ
ロキサン等であり得られたポリアミド酸およびポリイミ
ド樹脂の有機溶剤への溶解性および熱可塑性に寄与す
る。またこの構造のジアミンを用いることによってガラ
ス転移温度を低くすることが可能で特に低温接着が必要
な用途に適している。その量比は溶解性、熱可塑性の点
から全アミン成分の2〜95モル%の範囲内で用いる事
ができるが耐熱性の点から考えると2〜50モル%の範
囲内であることがより好ましい。特に1,3−ビス(3
−アミノプロピル)テトラメチルシロキサンを用いた場
合には耐熱性を落とさずに溶解性、熱可塑性が向上し好
ましい。
【0020】
【化9】 (R5、R6は1価の炭化水素基、R7は2価の炭化水素
基、nは1〜20の整数)
【0021】また式(9)で表されるジアミンは2,2
−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−
アミノフェノキシ)ヘキサフルオロプロパン、ビス−4
−(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、ビス
−4−(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,
4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス
(4−アミノフェノキシ)ビフェニル等であり得られた
ポリアミド酸およびポリイミド樹脂の溶解性、耐熱性に
寄与する。その量比は溶解性、耐熱性の点から全アミン
成分の5〜95モル%以上で用いることができる。特に
2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル)プロパンを用いるとガラス転移温度を高く維持した
まま溶解性を向上させることが可能である。また1,3
−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを用いると接
着性を向上させる事が可能である。
【0022】
【化10】 (Ar3は2価の有機基)
【0023】本発明で用いる酸二無水物は3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラ
カルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無
水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物、無水ピロメリット酸、4,4’
−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)フタル酸二無水
物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、1,4,5,7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、3,4,9,10−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、等が挙げられこれらを単独あるいは2種
以上混合して用いられる。また耐熱性および有機溶剤へ
の溶解性の点から3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’
−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、4,
4’−オキシジフタル酸二無水物からなる群の中から選
択された1種または2種以上の酸二無水物を用いること
が好ましい。また特に耐熱性が要求される用途について
は無水ピロメリット酸を用いることが好ましい。
【0024】接着剤として当該ポリイミドを使用する場
合、分子末端をエンドキャップし分子量をコントロール
する事により、被着剤との接着に適した溶融粘度を得る
ことができ、塗れ性を向上させ、接着力を高めることが
できる。エンドキャップ剤である酸無水物あるいはアミ
ンの官能基数が全アミン成分あるいは全酸成分の官能基
数の10%以下であることが好ましい。この範囲より多
いと分子量が著しく低下し、耐熱性、成膜性に問題を生
じる。さらに低温接着性、耐熱性、機械強度の点からエ
ンドキャップ剤の官能基数が全酸性分あるいは全アミン
成分の官能基数の0.5〜5%の範囲にあることがより
好ましい。また得られる樹脂の耐熱性の点からエンドキ
ャップ剤はアミン、酸無水物のどちらか一方のみを用い
る必要がある。
【0025】エンドキャップ剤としては一般式(3)で
表されるアミンおよび一般式(5)で表される酸無水物
が挙げられる。酸無水物としては、無水フタル酸、無水
マレイン酸、無水ナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル
酸、無水トリメリット酸など、アミンとしては、p−メ
チルアニリン、p−メトキシアニリン、p−フェノキシ
アニリン、アリルアミン、メトキシプロピルアミン、エ
トキシプロピルアミン、p−アミノ安息香酸などが用い
られる。
【0026】重合反応における酸性分とアミン成分の当
量比は、得られるポリアミック酸の分子量を決定する重
要な因子である。ポリマの分子量と物性、特に数平均分
子量と機械的性質の間に相関があることはよく知られて
いる。数平均分子量が大きいほど機械的性質が優れてい
る。従って、実用的に優れた強度を得るためにはある程
度高分子量で有ることが必要である。本発明では酸性分
とアミン成分の当量比rが0.95≦r≦1.05のモ
ル比であることが好ましい。また0.97≦r≦1.0
3の範囲であることは機械的強度および耐熱性の両面か
らより好ましい。
【0027】テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの
反応は、非プロトン性極性溶媒中で公知の方法で行われ
る。非プロトン性極性溶媒は、N,N−ジメチルホルム
アミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(D
MAC)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、テ
トラヒドロフラン(THF)、ジグライム、シクロヘキ
サノン、ガンマ−ブチロラクトン(GBL)、1,4−
ジオキサン(1,4−DO)などである。非プロトン性
極性溶媒は、一種類のみ用いてもよいし、二種類以上を
混合して用いてもよい。この時、上記非プロトン性極性
溶媒と相溶性がある非極性溶媒を混合して使用しても良
い。トルエン、キシレン、ソルベントナフサなどの芳香
族炭化水素が良く使用される。混合溶媒における非極性
溶媒の割合は、30重量%以下であることが好ましい。
これは非極性溶媒が30重量%以上では溶媒の溶解力が
低下しポリアミック酸が析出する恐れがあるためであ
る。テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応は、
良く乾燥したジアミン成分を脱水精製した前述反応溶媒
に溶解し、これに閉環率98%、より好ましくは99%
以上の良く乾燥したテトラカルボン酸二無水物を添加し
て反応を進める。
【0028】このようにして得たポリアミック酸溶液
は、続いて有機溶剤中で加熱脱水環化してイミド化しポ
リイミドにする事も可能である。ただしこの場合得られ
たポリイミド溶液の保存性の面から一般式(2)で表さ
れるジアミン成分が全アミン成分の5〜40モル%であ
る必要がある。イミド化反応によって生じた水は閉環反
応を妨害するため、水と相溶しない有機溶剤を系中に加
えて共沸させてディーン・スターク(Dean-Stark)管な
どの装置を使用して系外に排出する。水と相溶しない有
機溶剤としてはジクロルベンゼンが知られているが、エ
レクトロニクス用としては塩素成分が混入する恐れがあ
るので、好ましくは前記芳香族炭化水素を使用する。ま
た、イミド化反応の触媒として無水酢酸、β-ピコリ
ン、ピリジンなどの化合物を使用することは妨げない。
【0029】本発明において、最終的なイミド閉環は程
度が高いほど良く、イミド化率が低いと使用時の熱でイ
ミド化が起こり水が発生して好ましくないため、95%
以上、より好ましくは98%以上のイミド化率が達成さ
れていることが望ましい。
【0030】本発明では得られたポリアミド酸およびポ
リイミド溶液はそのまま用いることができる。またこの
溶液を貧溶媒中に投入してポリアミド酸およびポリイミ
ド樹脂を再沈殿析出させて未反応モノマーを除去精製
し、乾燥させたものを再び有機溶剤に溶解し用いること
も可能である。特に揮発分や不純物、異物などを嫌う用
途においてはそのようにして製造したポリイミド溶液を
濾過して用いることが好ましい。このとき使用する溶剤
は加工作業性を考え、沸点の低い溶剤を用いることが好
ましい。
【0031】樹脂溶液には表面平滑性を出すための平滑
剤、レベリング剤、脱泡剤などの各種添加剤を必要に応
じて添加することができる。また、溶剤の蒸発速度を調
節するために均一に溶解する範囲で芳香族炭化水素系溶
剤を使用することもできる。
【0032】本発明において樹脂溶液をフィルム接着剤
とするには、樹脂溶液を流延あるいは塗布して得られ、
例えば耐熱性フィルム基材を支持体として用い、その片
面または両面に同様にフィルム層を形成させ、支持体と
共にフィルム接着剤としたり、ロールや金属シート、ポ
リエステルシートなどの離型シートの上にフローコータ
ー、ロールコーターなどによりフィルムを形成させ、加
熱乾燥後、剥離して単層のフィルム接着剤とするなどの
方法で得ることができる。特に本発明の課題である短時
間での熱圧着を考えた場合、より高温のプロセスが必要
となる為、接着時の発泡などの問題点を回避するために
溶媒の残留量は接着剤の0.2wt%であることが好ま
しい。本発明において使用する耐熱性フィルム基材は、
ポリイミド樹脂フィルムが熱膨張係数が小さく温度変化
に対する寸法安定性に優れていること、可撓性に富み取
り扱い易いこと、本発明の樹脂との密着力が優れている
点で好ましい。特にガラス転移温度 350℃以上のポリイ
ミド樹脂は、塗布ワニスを乾燥する工程での作業性、安
定性の点で優れている。
【0033】また単層のフィルム接着剤製造に用いるベ
ースフィルムには離型剤および基材の耐熱性が乾燥温度
以上であることが要求される。基材は、ポリエチレンテ
レフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィ
ルム、ポリイミドフィルム、ポリフェニレンサルファイ
ドフィルム、アルミ箔、又はステンレスフィルムが好ま
しい。離型剤は炭化水素系のものでは耐熱が不十分であ
りシリコーン、シリコーン変成エポキシ、フッ素樹脂な
どの耐熱樹脂が好ましい。特に高沸点の溶媒を用いる場
合やガラス転移温度の高いポリイミド樹脂のフィルム化
においては250℃以上の乾燥温度が必要になる場合が
ある。このような場合には基材には耐熱性、コストの面
からアルミ箔を用いることが好ましい。このとき離型剤
は耐熱性、剥離性の面からはポリテトラフルオロエチレ
ン(PTFE)などのフッ素樹脂が好ましく、アルミ箔
と離型剤の密着性の面からはシリコーン変成エポキシが
好ましい。樹脂ワニスの塗布・乾燥は、フローコータ
ー、ロールコーターなどの塗布設備と熱風乾燥炉を組み
合わせた装置などを用いることができる。樹脂ワニスを
支持体に塗工後、熱風乾燥炉に導きワニスの溶剤を揮散
させるに十分な温度と風量で乾燥する。本発明のフィル
ム接着剤の使用方法は特に限定されるものではないが、
所定の形状に切断して加熱したヒートブロックで熱圧着
して接着するなど、接着テープとして使用することがで
きる。
【0034】本発明のフィルム接着剤は、特定構造のほ
ぼ完全にイミド化されたポリイミド樹脂を主たる構成成
分とするフィルム接着剤である。分子中にシクロヘキサ
ン環構造を導入することによりポリイミド、ポリアミド
イミド、ポリアミド、エポキシ、フェノール等の耐熱性
樹脂への優れた接着性を発現する事ができる。また本発
明のフィルム接着剤は熱可塑性であるために1秒以内の
短時間での熱圧着が可能であり化学反応を伴う熱硬化性
接着剤に比べると大幅に接着作業性に優れたものであ
る。
【0035】またフィルム状に加工するによって接着作
業性、接着部の寸法精度を優れたものにすることができ
る。
【0036】
【実施例】以下実施例および比較例により本発明を詳細
に説明するが、これらの実施例に限定されるものではな
い。なお実施例および比較例における略号は以下の通り
である。 PAA:ポリアミド酸 PI:ポリイミド HMPDA:1,3−ジアミノシクロヘキサン HM:4,4’−ジアミノジシクヘキシルメタン HTB:4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルシク
ロヘキシル MDT:4,4’−メチレンジ−O−トルイジン MDX:4,4’−メチレンジ−2,6−キシリジン APDS:1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラ
メチルシロキサン APPS:α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジ
メチルシロキサン(平均分子量837) BAPP:2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル)プロパン APB:1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン 25DPX:2,5−ジメチル−p−フェニレンジアミ
ン PPA:p−フェノキシアニリン PABA:p−アミノ安息香酸 BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物 BTDA:3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物 ODPA:4,4’−オキシジフタル酸二無水物 DSDA:4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物 PMDA:無水ピロメリット酸 PA:無水フタル酸 TMA:無水トリメリット酸 NA:無水ナジック酸 NMP:N−メチル−2−ピロリドン DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド GBL:ガンマ−ブチロラクトン
【0037】(ポリアミド酸樹脂PAA−1の合成)乾
燥窒素ガス導入管、冷却器、温度計、撹拌機を備えた四
口フラスコに脱水精製したDMAc400gを入れ、窒
素ガスを流しながら10分間激しくかき混ぜる。次にア
ミン成分であるHM41.266g(0.200モル)
を投入し、系を60℃に加熱し均一になるまでかき混ぜ
る。均一に溶解後、系を氷水浴で5℃に冷却し、酸成分
であるBPDA60.021g(0.204モル)を粉
末状のまま10分間かけて添加した。その後フラスコを
5℃に保ち5時間撹拌を続けポリアミド酸溶液を得た。
【0038】(ポリアミド酸樹脂PAA−2〜15の合
成)第1表のアミン成分と酸成分の配合で前記のPAA
−1の合成と同様の方法でPAA−2〜15の合成を行
った。固形分の濃度は20wt%になるよう調整した。
【0039】
【表1】
【0040】(ポリアミド酸樹脂PAA−101〜10
7の合成)第2表のアミン成分と酸成分の配合で前記の
PAA−1の合成と同様の方法でPAA−101〜10
7の合成を行った。固形分の濃度は20wt%になるよ
う調整した。
【0041】
【表2】
【0042】(ポリイミド樹脂PI−1の合成)乾燥窒
素ガス導入管、冷却器、温度計、撹拌機を備えた四口フ
ラスコに脱水精製したDMAc326gを入れ、窒素ガ
スを流しながら10分間激しくかき混ぜる。次にアミン
成分であるHMPDA6.84g(0.060モル)と
MDX35.612g(0.14モル)を投入し、系を
60℃に加熱し均一になるまでかき混ぜる。均一に溶解
後、系を氷水浴で5℃に冷却し、酸成分であるODPA
59.563g(0.192モル)を粉末状のまま10
分間かけて添加し、その後5時間撹拌を続けポリアミド
酸溶液を得た。この間フラスコは5℃に保った。
【0043】その後、窒素ガス導入管と冷却器を外し、
トルエンを満たしたディーン・スターク管をフラスコに
装着し、系にトルエン82gを添加した。氷水浴から油
浴に替えて系を加熱し発生する水を系外に除いた。4時
間加熱したところ、系からの水の発生は認められなくな
った。冷却後この反応溶液を大量のメタノール中に投入
しポリイミド樹脂を析出させた。固形分を濾過後、80
℃で12時間減圧乾燥して固形樹脂を得た。KBr錠剤
法で赤外吸収スペクトルを測定したところ、環状イミド
結合に由来する5.60μmの吸収を認めたが、アミド
結合に由来する6.06μmの吸収を認めることができ
ず、この樹脂はほぼ100%イミド化していることが確
認できた。
【0044】このようにして得たポリイミド樹脂をDM
Acに溶解し、固形分20wt%のポリイミド樹脂ワニ
スを調整した。
【0045】(ポリイミド樹脂PI−2〜11の合成)
第3表のアミン成分と酸成分の配合で前記のPI−1の
合成と同様の方法でPI−2〜11の合成を行った。P
Iの濃度は全て20wt%になるよう第3表の溶媒にて
調整した。
【0046】
【表3】
【0047】(ポリイミド樹脂PI−101〜110の
合成)第4表のアミン成分と酸成分の配合で前記のPI
−1の合成と同様の方法でPI−101〜110の合成
を試みた。PIの濃度は全て20wt%になるよう第4
表の溶媒にて調整した。
【0048】
【表4】
【0049】(実施例1)PAA−1の溶液をリバース
ロールコーターでPTFE処理アルミ箔(商品名フッ素
処理アルミ50F1C、厚さ50μm、サンアルミニウ
ム工業(株)社製)に塗布し、250℃で30分乾燥後
二軸延伸ポリエステルフィルムから剥離し、30μmの
厚みの支持体なしの均一透明な単層フィルム接着剤を得
た。剥離は容易で特に支障はなかった。
【0050】このフィルムの残留溶媒量をパージアンド
トラップGC−MSにて測定したところ溶媒であるDM
Acの残留量は0.05%であった。またこのフィルム
のFT−IRスペクトルを測定し、環状イミド結合に由
来する5.60μmの吸光度とイミド化前のアミド結合
に由来する6.06μmの吸光度からイミド化率を求め
たところ100%イミド化していることが確認できた。
【0051】またこのフィルムを各種耐熱性樹脂に熱圧
着しその接着力として180度ピール強度を測定した結
果を第5表に示した。被着剤としてはポリイミドフィル
ム(商品名カプトンK、東レ・デュポン(株)社製)お
よびポリイミド半導体保護膜(商品名スミレジンエクセ
ルCRC、住友ベークライト(株)社製)および熱硬化
性の樹脂としてフェノール樹脂(商品名スミライトレジ
ンPR、住友デュレズ(株)社製)の硬化樹脂板とエポ
キシ樹脂(商品名エピコート、油化シェルエポキシ
(株)社製)の硬化樹脂板を用いた。接着温度は320
℃、接着時間は0.5秒、圧力は1MPaの条件で接着
したが第5表に示したように全ての被着剤に対して1.
0kgf/cm以上の強い接着力を示した。また接着後
のテープ外観に特に変化は見られなかった。
【0052】
【表5】
【0053】(実施例2)PAA−1の溶液をリバース
ロールコーターでポリイミドフィルム(商品名ユーピレ
ックスSGA、厚さ50μm、宇部興産(株)社製)に
塗布し、250℃で30分乾燥して接着剤層の厚みが3
0μmのフィルム接着剤を得た。このフィルムを実施例
1と同様の方法で評価した結果を第5表に示す。
【0054】(実施例3〜36)第1表および第3表の
配合で合成した各溶液について実施例1あるいは実施例
2と同様の方法でフィルムを得て同様の評価を行った。
得られた評価結果を第5表に示す。
【0055】
【表6】
【0056】
【表7】
【0057】
【表8】
【0058】(比較例1〜20)第2表および第4表の
配合で合成した溶液について実施例1あるいは実施例2
と同様の方法でフィルムを得て同様の評価を行った。得
られた評価結果を第6表に示す。これらの配合において
は合成およびフィルム化に特に問題はないがポリイミド
の基本骨格が本研究のものと異なるあるいはその配合比
が前記の外にあるために接着性が劣る結果となった。
【0059】
【表9】
【0060】
【表10】
【0061】
【表11】
【0062】(比較例21〜23)第4表のPI−10
8〜110の配合でPI−1と同様の方法で合成を試み
たが加熱イミド化の際にゲル化したためフィルム化およ
び評価を行うことが出来なかった。
【0063】(比較例24〜26)PAA−1、8およ
びPI−1の各溶液について150℃、30分の乾燥条
件でフィルム化を行い評価した結果を第6表に示す。こ
の条件ではイミド化率が低いあるいはフィルム中の残留
溶媒量が多い為に加熱圧着時に発泡が起こり外観、接着
性共に劣る結果となった。
【0064】
【発明の効果】本発明によればポリイミド、ポリアミド
イミド、ポリアミド、エポキシ、フェノール等の耐熱性
樹脂に1秒以下の短時間で接着可能な、ポリイミド樹脂
を主たる構成成分とするフィルム接着剤を提供すること
が可能である。また耐熱性に優れ、高温で接着する場合
においても分解などで発生するガスによる接着不良、外
観不良を最小限に抑えることが可能である。またタック
のないフィルムとして使用することができるので連続作
業性やクリーンな環境を必要とする場合に非常に有効で
ある。このため高信頼性と耐熱性を要求するエレクトロ
ニクス用材料として工業的に極めて利用価値が高い。

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)の繰り返し単位からな
    るポリイミド樹脂を主たる成分とする、耐熱性樹脂に1
    秒以下の時間で熱圧着可能なフィルム接着剤。 【化1】 (式中Arは1種以上の4価の有機基、式中Xはその5
    〜100%が少なくとも1つのシクロヘキサン環を有す
    る1種以上の2価の有機基、残りが1種以上の他の2価
    の基)
  2. 【請求項2】 前記耐熱性樹脂がポリイミド樹脂である
    請求項1記載のフィルム接着剤。
  3. 【請求項3】 フィルム接着剤中の残存溶媒量が0.2
    wt%以下である請求項1又は2記載のフィルム接着
    剤。
  4. 【請求項4】 一般式(2)で表される1種以上のジア
    ミンaモルと1種以上の他のジアミンbモルと一般式
    (3)で表されるアミンcモルをアミン成分、一般式
    (4)で表される1種以上のテトラカルボン酸二無水物
    dモルを酸成分とし0.05≦a/(a+b+0.5
    c)≦1.0かつ0≦0.5c/(a+b+0.5c)
    ≦0.1かつ0.95≦d/(a+b+0.5c)≦
    1.05のモル比で両成分を反応させたポリアミド酸を
    脱水閉環せしめたポリイミド樹脂を主たる成分とする請
    求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルム接着剤。 【化2】 (式中Xはその5〜100%が少なくとも1つのシクロ
    ヘキサン環を有する1種以上の2価の有機基) 【化3】 (式中Yは1価の有機基) 【化4】 (式中Arは4価の有機基)
  5. 【請求項5】 一般式(2)で表される1種以上のジア
    ミンaモルと1種以上の他のジアミンbモルをアミン成
    分、一般式(4)で表される1種以上のテトラカルボン
    酸二無水物dモルと一般式(5)で表される酸無水物e
    モルを酸成分とし、0.05≦a/(a+b)≦1.0
    かつ0≦0.5e/(d+0.5e)≦0.1かつ0.
    95≦(d+0.5e)/(a+b)≦1.05のモル
    比で両成分を反応させたポリアミド酸を脱水閉環せしめ
    たポリイミド樹脂を主たる成分とする請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載のフィルム接着剤。 【化5】 (式中Zは 【化6】 からなる群から選択された1種類の基)
  6. 【請求項6】 一般式(2)で表される1種以上のジア
    ミンaモルと1種以上の他のジアミンbモルと一般式
    (3)で表されるアミンcモルをアミン成分、一般式
    (4)で表される1種以上のテトラカルボン酸二無水物
    dモルを酸成分とし0.05≦a/(a+b+0.5
    c)≦0.4かつ0≦0.5c/(a+b+0.5c)
    ≦0.1かつ0.95≦d/(a+b+0.5c)≦
    1.05のモル比で両成分を反応させたポリアミド酸を
    有機溶媒中で加熱脱水してイミド閉環せしめた有機溶剤
    に可溶なポリイミド樹脂を主たる成分とする請求項1〜
    4のいずれか1項に記載のフィルム接着剤。
  7. 【請求項7】 一般式(2)で表される1種以上のジア
    ミンaモルと1種以上の他のジアミンbモルをアミン成
    分、一般式(4)で表される1種以上のテトラカルボン
    酸二無水物dモルと一般式(5)で表される酸無水物e
    モルを酸成分とし、0.05≦a/(a+b)≦0.4
    かつ0≦0.5e/(d+0.5e)≦0.1かつ0.
    95≦(d+0.5e)/(a+b)≦1.05のモル
    比で両成分を反応させたポリアミド酸を有機溶媒中で加
    熱脱水してイミド閉環せしめた有機溶剤に可溶なポリイ
    ミド樹脂を主たる成分とする請求項1、2、3、又は5
    記載のフィルム接着剤。
  8. 【請求項8】 一般式(1)および一般式(2)のXが
    下記一般式(6)である請求項1〜7のいずれか1項に
    記載のフィルム接着剤。 【化7】 (式中Aは酸素原子、メチレン基もしくは存在しない、
    1〜R4は水素原子もしくは炭素数2以下のアルキル
    基)
  9. 【請求項9】 一般式(2)が4,4’−ジアミノジシ
    クロヘキシルメタンである請求項1〜8のいずれか1項
    に記載のフィルム接着剤。
  10. 【請求項10】 全アミン成分の5〜95モル%が一般
    式(7)で表される1種以上のジアミンである請求項1
    〜9のいずれか1項に記載のフィルム接着剤。 【化8】 (式中R1〜R4は水素原子あるいは1価の有機基で、か
    つR1〜R4の少なくとも1つが水素原子でない基)
  11. 【請求項11】 一般式(7)のR1〜R4のうち少なく
    とも2つが炭素数2以下のアルキル基である請求項1〜
    10のいずれか1項に記載のフィルム接着剤。
  12. 【請求項12】 全アミン成分の2〜95モル%が一般
    式(8)で表される1種以上のジアミンである請求項1
    〜11のいずれか1項に記載のフィルム接着剤。 【化9】 (R5、R6は1価の炭化水素基、R7は2価の炭化水素
    基、nは1〜20の整数)
  13. 【請求項13】 一般式(8)で表されるジアミンが
    1,3−ビス(アミノプロピル)テトラメチルシロキサ
    ンである請求項1〜12のいずれか1項に記載のフィル
    ム接着剤。
  14. 【請求項14】 全アミン成分の5〜95モル%が一般
    式(9)で表される1種以上のジアミンである請求項1
    〜13のいずれか1項に記載のフィルム接着剤。 【化10】 (Ar3は2価の有機基)
  15. 【請求項15】 一般式(9)で表されるジアミンが
    2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
    ル)プロパンおよび/または1,3−ビス(3−アミノ
    フェノキシ)ベンゼンである請求項1〜14のいずれか
    1項に記載のフィルム接着剤。
  16. 【請求項16】 一般式(6)で表されるテトラカルボ
    ン酸二無水物のArが 【化11】 の中から選択された1種以上の基である請求項1〜15
    のいずれか1項に記載のフィルム接着剤。
  17. 【請求項17】 ポリアミド酸有機溶媒溶液を支持体の
    片面または両面に流延成形、加熱乾燥する請求項1〜1
    6のいずれか1項に記載のフィルム接着剤の製造方法。
  18. 【請求項18】 ポリアミド酸有機溶媒溶液を支持体の
    片面または両面に流延成形、加熱乾燥してフィルム中の
    残存溶媒量を0.2wt%以下、イミド化率を95%以
    上にせしめる請求項1〜16のいずれか1項に記載のフ
    ィルム接着剤の製造方法。
  19. 【請求項19】 ポリアミド酸有機溶媒溶液を支持体の
    片面に流延成形、加熱乾燥した後支持体から剥離する請
    求項1〜16のいずれか1項に記載のフィルム接着剤の
    製造方法。
  20. 【請求項20】 ポリアミド酸有機溶媒溶液を支持体の
    片面に流延成形、加熱乾燥してフィルム中の残存溶媒量
    を0.2wt%以下、イミド化率を95%以上にせしめ
    た後支持体から剥離する請求項1〜16のいずれか1項
    に記載のフィルム接着剤の製造方法。
  21. 【請求項21】 ポリアミド酸を有機溶媒中で加熱脱水
    してイミド閉環を完結させたポリイミド樹脂の有機溶剤
    溶液を支持体の片面あるいは両面に流延成形、加熱乾燥
    する請求項1〜16のいずれか1項に記載のフィルム接
    着剤の製造方法。
  22. 【請求項22】 ポリアミド酸を有機溶媒中で加熱脱水
    してイミド閉環を完結させたポリイミド樹脂の有機溶剤
    溶液を支持体の片面あるいは両面に流延成形、加熱乾燥
    して残存溶媒量を0.2wt%以下にせしめた請求項1
    〜16のいずれか1項に記載のフィルム接着剤の製造方
    法。
  23. 【請求項23】 ポリアミド酸を有機溶媒中で加熱脱水
    してイミド閉環を完結させたポリイミド樹脂の有機溶剤
    溶液を支持体の片面に流延成形、加熱乾燥した後支持体
    から剥離する請求項1〜16のいずれか1項に記載のフ
    ィルム接着剤の製造方法。
  24. 【請求項24】 ポリアミド酸を有機溶媒中で加熱脱水
    してイミド閉環を完結させたポリイミド樹脂の有機溶剤
    溶液を支持体の片面に流延成形、加熱乾燥して残存溶媒
    量を0.2wt%以下にせしめた後支持体から剥離する
    請求項1〜16のいずれか1項に記載のフィルム接着剤
    の製造方法。
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