JPH10231426A - ポリイミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリイミド樹脂組成物

Info

Publication number
JPH10231426A
JPH10231426A JP3380397A JP3380397A JPH10231426A JP H10231426 A JPH10231426 A JP H10231426A JP 3380397 A JP3380397 A JP 3380397A JP 3380397 A JP3380397 A JP 3380397A JP H10231426 A JPH10231426 A JP H10231426A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyimide resin
glass transition
transition temperature
polyimide
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3380397A
Other languages
English (en)
Inventor
Shiyuusaku Okaaki
周作 岡明
Keizo Takahama
啓造 高浜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP3380397A priority Critical patent/JPH10231426A/ja
Publication of JPH10231426A publication Critical patent/JPH10231426A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性に優れ吸湿性の低い、かつ有機溶剤に
可溶な成形加工性の優れたポリイミド樹脂を提供する。 【解決手段】 少なくとも2種類のポリイミド樹脂を混
合して使用するときに、各ポリイミド樹脂のガラス転移
温度差が30℃以上有り、各ポリイミド樹脂が少なくと
も5重量%以上含有することを特徴とし、かつ式(1)
で表されるシリコンジアミンを必須成分とするガラス転
移温度が350℃以下の有機溶剤に可溶なシリコン変性
ポリイミド樹脂。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性に優れ、か
つ有機溶剤に可溶で成形加工性に優れたポリイミド樹脂
組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミド樹脂は耐熱性が高く難燃性で
電気絶縁性に優れていることから、電気、電子材料とし
て広く利用されている。フィルムとしてフレキシブル印
刷配線板や耐熱性接着テープの基材に、樹脂ワニスとし
て半導体の絶縁皮膜、保護皮膜に広く利用されている。
しかし、従来のポリイミド樹脂は吸湿性が高く、耐熱性
に優れている反面不溶不融であったり極めて融点が高
く、加工性の点で決して使いやすい材料とはいえなかっ
た。半導体の実装材料として層間絶縁膜、表面保護膜な
どに使用されているが、これらは有機溶剤に可溶な前駆
体ポリアミド酸を半導体表面に塗布し、加熱処理によっ
て溶剤を除去すると共にイミド化を進めている。この
時、イミド化に300℃以上の高温で1時間以上の加熱
行程を必要とし、素子を高温にさらすため、アセンブリ
行程の収率を低下させる。また、皮膜の吸湿性が高いた
め吸収した水分が高温時に一気に蒸発して膨れやクラッ
クの原因となるなどの問題点があった。
【0003】前記の欠点を改良する方法として、有機溶
剤に可溶で既にイミド化されたポリイミド樹脂組成物か
らフィルム状接着剤を形成し、これを被着体に熱圧着す
る方法が提案されている(特開平5−105850、1
12760、112761号公報を参照)。 一方、こ
れらの従来型のポリイミド樹脂の欠点を補う目的で、多
くの熱可塑性ポリイミド樹脂や溶媒可溶性ポリイミド樹
脂が提案されている。その一つとしてシリコーン変性ポ
リイミド樹脂がある。シリコーン変性ポリイミド樹脂は
低吸湿性と溶媒可溶性に優れておりエレクトロニクス用
として好適ではあるが、シリコーン含量と密接に関連す
る耐熱性と溶媒可溶性、低吸湿性はトレードオフの関係
にある。より優れた信頼性を得るには従来のシリコーン
変性ポリイミド樹脂では充分とは言えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性に優
れ吸湿性の低い、かつ有機溶剤に可溶な成形加工性の優
れたポリイミド樹脂を得るべく鋭意研究を重ねた結果、
特定構造のポリイミド樹脂どうしを混ぜ合わせることに
より、上記課題を解決することができることを見出し、
本発明に到達したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラス転移温
度差が30℃以上である少なくとも2種類のポリイミド
樹脂を各々5重量%以上含有し、かつ式(1)で表され
るシリコンジアミンを必須成分とする、ガラス転移温度
が350℃以下の有機溶剤に可溶なシリコン変性ポリイ
ミド樹脂組成物である。
【0006】
【化1】 (式中、R1、R2:2価の、炭素数1〜4の脂肪族基ま
たは芳香族基 R3、R4、R5、R6:1価の脂肪族基または芳香族基 k:1〜20の整数)
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で使用するポリイミド樹脂
は、少なくとも2種類のポリイミド樹脂を混合して使用
する。ただし、単にポリイミド樹脂どうしを混合するの
ではなく、各ポリイミド樹脂のガラス転移温度差が、少
なくとも30℃以上離れているものどうしを混合する。
ガラス転移温度差が30℃未満だと各ポリイミド樹脂ど
うしを混合したときの特性の変化に乏しい。より最適な
ガラス転移温度差は、40℃〜150℃であり、更に言
えば、50℃〜130℃の間が良好と言える。また、ガ
ラス転移温度差が30℃以上のものを混合するときに、
その配合比は、配合された各ポリイミド樹脂が少なくと
も5重量%配合されていることが望ましい。5重量%以
下だと、そのポリイミド樹脂を混合したときの特性の変
化に乏しい。上記混合比において、ガラス転移温度が低
いポリイミド樹脂を5〜50重量%使用することがより
望ましい。50重量%を越える配合量だと、混合後のポ
リイミド樹脂自体の耐熱性が低下するため好ましくな
い。
【0008】本発明で、ポリイミド樹脂を構成するため
に用いられる酸無水物としては、3,3',4,4'-ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物(BPDA)、3,3',4,4'-ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、
4,4'-オキシジフタル酸二無水物(ODPA)、ピロメ
リット酸二無水物(PMDA)が良好なモノマーとして
挙げられるがこの限りではない。また、以上の酸無水物
から少なくとも1種類以上の酸無水物を併用可能であ
り、混合前のポリイミド樹脂に対して、別々に使用して
も良いし、重複して使用しても構わない。ただし、特異
な機能を出したい場合は、別々なものを使用する方がミ
クロ分散しやすいので特に望ましいと言える。また、ジ
アミン成分としては、式(2)で表されるシリコーンジ
アミンα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチ
ルシロキサン(n=1〜20の整数、特にn=1〜1
0)、
【0009】
【化2】
【0010】2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
(4−アミノフェノキシ)ヘキサフルオロプロパン、ビ
ス−4−(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォ
ン、ビス−4−(3−アミノフェノキシ)フェニルスル
フォン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,
4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’
−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジ
フェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスル
フォン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ビス
(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、o−フェニレン
ジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジ
アミン、2,5ジアミノトルエン、2,4ジアミノトル
エン、4,6−ジメチル−m−フェニレンジアミン、
2,5−ジメチル−p−フェニレンジアミン、2,4,
6−トリメチル−m−フェニレンジアミンなどが良好な
モノマーとして挙げられるがこの限りではない、また、
以上のジアミンから少なくとも1種類以上のジアミンを
併用可能である。酸二無水物同様、ジアミンにおいて
も、混合前のポリイミド樹脂に対して、別々に使用して
も良いし、重複して使用しても構わない。ただし、特異
な機能を出したい場合は、別々なものを使用する方がミ
クロ分散しやすいので特に望ましいと言える。ジアミノ
シロキサン(式(1)で表されるシリコーンジアミン
(k=1〜20の整数、特にk=1〜10))は、ジア
ミン成分総量の5〜50モル%の範囲で用いることが好
ましい。
【0011】
【化1】 (式中、R1、R2:2価の、炭素数1〜4の脂肪族基ま
たは芳香族基 R3、R4、R5、R6:1価の脂肪族基または芳香族基 k:1〜20の整数)
【0012】ジアミン成分の総量の5モル%より少ない
と有機溶剤への溶解性が低下し、50モル%を越えると
ガラス転移温度が著しく低下し耐熱性に問題が生じる。
この場合のジアミノシロキサンは、ポリイミド樹脂に各
々用いても良いし、どれか一つだけに用いても良い。溶
解性を向上させるという点では、使用するポリイミド全
部に用いることがより好ましい。当該ポリイミド樹脂の
分子末端ををエンドキャップし分子量をコントロールす
ることにより、適当な溶融粘度を得ることができる。エ
ンドキャップ剤である酸二無水物、あるいは芳香族また
は脂肪族アミンの量比については、1モル%から10モ
ル%の範囲であることが望ましいが、上記範囲を越えな
ければ特に問題はない。エンドキャップ剤としては、下
記一般式(3)で表される酸無水物及び下記一般式
(4)、(5)で表される芳香族アミン、脂肪族アミン
が挙げられるが、この限りではない。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】 (式(4)(5)中、Y、Wは、水素原子、あるいは、
メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、カルボキシル、
水酸基、エステル化合物、もしくは、フェノキシ基の中
から選ばれた少なくとも1種類の基。式(5)中Zは、
アルキル基)
【0016】テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの
反応は、非プロトン性極性溶媒中で公知の方法で行われ
る。非プロトン性極性溶媒は、N,N−ジメチルホルム
アミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(D
MAC)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、テ
トラヒドロフラン(THF)、ジグライム、シクロヘキ
サノン、1,4−ジオキサン(1,4−DO)などであ
る。非プロトン性極性溶媒は、一種類のみ用いてもよい
し、二種類以上を混合して用いてもよい。この時、上記
非プロトン性極性溶媒と相溶性がある非極性溶媒を混合
して使用しても良い。トルエン、キシレン、ソルベント
ナフサなどの芳香族炭化水素が良く使用される。混合溶
媒における非極性溶媒の割合は、30重量%以下である
ことが好ましい。これは非極性溶媒が30重量%以上で
は溶媒の溶解力が低下しポリアミック酸が析出する恐れ
があるためである。テトラカルボン酸二無水物とジアミ
ンとの反応は、良く乾燥したジアミン成分を脱水精製し
た前述反応溶媒に溶解し、これに閉環率98%、より好
ましくは99%以上の良く乾燥したテトラカルボン酸二
無水物を添加して反応を進める。
【0017】このようにして得たポリアミック酸溶液
を、続いて有機溶剤中で加熱脱水環化してイミド化しポ
リイミドにする。イミド化反応によって生じた水は閉環
反応を妨害するため、水と相溶しない有機溶剤を系中に
加えて共沸させてディーン・スターク(Dean-Stark)管
などの装置を使用して系外に排出する。水と相溶しない
有機溶剤としてはジクロルベンゼンが知られているが、
エレクトロニクス用としては塩素成分が混入する恐れが
あるので、好ましくは前記芳香族炭化水素を使用する。
また、イミド化反応の触媒として無水酢酸、β-ピコリ
ン、3級アミン類(ピリジン等)などの化合物を使用す
ることは妨げない。
【0018】本発明のポリイミド樹脂の使用方法や用途
は特に限定されるものではないが、樹脂ワニスをそのま
まコーティングやディッピングに用いる他にワニスを流
延成形後乾燥しフィルムにする事も可能である。また固
体で押出成形用の樹脂として使用することも可能である
し、シリカやポリイミドフィラーなどのフィラー類を入
れて、ペースト材としても使用できる。固体にする方法
としては貧溶媒への再沈殿等がある。樹脂ワニスで用い
る場合でも特に不純物や異物等を嫌うエレクトロニクス
用途等に使用する場合は一度再沈殿し固体にした樹脂を
再度有機溶剤に溶解し濾過をして用いることが好まし
い。
【0019】本発明の各ポリイミド樹脂どうしの混合方
法については、1)ポリイミド樹脂Aを合成後、系内に
ポリイミド樹脂Bのモノマーを仕込み、前駆体であるポ
リアミック酸を経由後、イミド化反応を行うことにより
目的の物質を得ることができる。また、同様にポリイミ
ド樹脂Bを合成後、系内にポリイミド樹脂Aのモノマー
を仕込んでイミド化を行う方法も可能であるが、その場
合ポリイミド樹脂Bの未反応基にポリイミド樹脂Aのモ
ノマーが反応することを考慮しておかなければならな
い。別の方法としては、2)ポリイミド樹脂A、B、
C、・・をそれぞれ別々に合成した後、混合槽に必要量
入れて混合を行う(ワニス状態でも、固形状態でもどち
らでも可能)。混合時間は、ワニスの粘度に依存する
が、0.5時間から10時間の範囲でほぼ目的の物質を
得ることができる。混合方法は、上記2方法によらず、
目的別にあった混合方法を使用するのがよい。多種類の
ポリイミド樹脂を混合する場合、2)の方が良好といえ
るが、使用用途により1)の場合でもその他の方法でも
問題はない。
【0020】本発明のポリイミド樹脂は、有機溶剤に可
溶な特定構造のほぼ完全にイミド化されたポリイミド樹
脂であり、耐熱性に優れているにも拘わらず、化学反応
を伴う熱硬化性樹脂に比べると短時間に成形加工が可能
である。以下実施例により本発明を詳細に説明するが、
これらの実施例に限定されるものではない。
【0021】
【実施例】
(実施例1) (ポリイミド樹脂PI−1の合成)乾燥窒素ガス導入
管、冷却器、温度計、撹拌機を備えた四口フラスコに脱
水精製したNMP736gを入れ、窒素ガスを流しなが
ら10分間激しくかき混ぜる。次に2,2−ビス(4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン102.
63g(0.250モル)と1,3−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ベンゼン24.36g(0.0833モ
ル)とα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチ
ルシロキサン1.744g(平均分子量837、0.0
021モル)と1,3−ビス(アミノプロピル)テトラ
メチルシロキサン20.19g(0.0813モル)と
を投入し、系を60℃に加熱し均一になるまでかき混ぜ
る。均一に溶解後、系を氷水浴で5℃に冷却し、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
84.10g(0.286モル)と3,3’,4,4’
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物39.47
g(0.1225モル)を粉末状のまま10分間かけて
添加し、その後5時間撹拌を続けポリアミド酸溶液を得
た。この間フラスコは5℃に保った。
【0022】その後、窒素ガス導入管と冷却器を外し、
キシレンを満たしたディーン・スターク管をフラスコに
装着し、系にキシレンを添加した。氷水浴から油浴に替
えて系を加熱し発生する水を系外に除いた。4時間加熱
したところ、系からの水の発生は認められなくなった。
冷却後この反応溶液を大量のメタノール中に投入しポリ
イミド樹脂を析出させた。固形分を濾過後、80℃で1
2時間減圧乾燥して固形樹脂を得た。KBr錠剤法で赤
外吸収スペクトルを測定したところ、環状イミド結合に
由来する5.60μmの吸収を認めたが、アミド結合に
由来する6.06μmの吸収を認めることができず、こ
の樹脂はほぼ100%イミド化していることが確認でき
た。
【0023】(ポリイミド樹脂PI−2の合成)ポリイ
ミド樹脂PI−1と同様な操作により、ポリイミド樹脂
PI−2の樹脂粉末を得た。
【0024】(ポリイミド樹脂PI−1とPI−2との
混合)フラスコにNMP300gを入れ、上記のように
して得られたポリイミド樹脂PI−1を90gとポリイ
ミド樹脂PI−2を10g投入して、1時間攪拌混合し
完全溶解したポリイミド樹脂ワニスを調整した。このワ
ニスをリバースロールコーターで二軸延伸ポリエステル
フィルム(商品名ダイアホイル、厚さ50μm、三菱レ
ーヨン(株)社製)に塗布し、乾燥後二軸延伸ポリエス
テルフィルムから剥離し、30μmの厚みの支持体なし
の均一なフィルムを得た。乾燥温度は最高250℃で乾
燥時間15分であった。剥離は容易で特に支障はなかっ
た。このフィルムのガラス転移温度(以下Tgとする)
を測定すると、190℃であった。このフィルムをステ
ンレス板に熱圧着して試験片を作製し(接着温度=Tg
+125℃とすると、この場合、190+125=31
5℃とした。315℃2秒間熱圧着し、圧を開放後31
5℃で30秒間アニールした。接着面にかかる圧力はゲ
ージ圧力と接着面積から計算の結果4kgf/cm2
あった。)、この試験片の180度ピール強度は1.3
kgf/cmであった。また同様にして(接着温度=T
g+150℃=190+150=340℃)接着温度3
40℃で作製した試験片の180度ピール強度は1.8
kgf/cmで優れた接着力を示した。フィルム強度も
折り曲げても割れないほど強い強度を示した。また、ヤ
ング率の値は、粘弾性測定装置によって測定された値で
ある。
【0025】(実施例2、3、4)実施例1と同様にし
て表2に示す配合にてポリイミド樹脂およびそのフィル
ムを作成し、実施例1と同様の評価を行った結果を表2
に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】なお表1でBPDAは3,3’,4,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を、BTDAは
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物を、ODPAは4,4’−オキシジフタル酸二
無水物を、PMDAは無水ピロメリット酸を、PAは無
水フタル酸を,BAPPは2,2−ビス(4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル)プロパンを、25DPXは
2,5−ジメチル−p−フェニレンジアミンを、APB
は1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを、
MDXは4,4’−メチレンジ−2,6−キシリジン
を、APDSは1,3−ビス(アミノプロピル)テトラ
メチルシロキサンを、APPSはα,ω−ビス(3−ア
ミノプロピル)ポリジメチルシロキサンを、それぞれ略
記したものである。
【0029】(比較例1〜6)実施例1と同様にして表
1および表2に示す配合にてポリイミド樹脂およびその
フィルムの作成を試みた。得られた評価結果を表1およ
び表2に示す。
【0030】以上の実施例から本発明により有機溶剤に
可溶で低温加工性(樹脂のTgに対してプラスされる温
度が低い)および機械強度に優れ高温での耐熱性(同一
Tgぐらいのときでも熱時弾性率が高い)の両立したポ
リイミド樹脂が得られることが示される。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性と低温加工性を
両立させたポリイミド樹脂を提供することが可能であ
る。また既にイミド化されているため、加工時にイミド
化のための高温過程が不要で水分の発生もない。このた
め高信頼性と耐熱性を要求するエレクトロニクス用材料
として工業的に極めて利用価値が高い。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス転移温度差が30℃以上である少
    なくとも2種類のポリイミド樹脂を各々5重量%以上含
    有し、かつ式(1)で表されるシリコンジアミンを必須
    成分とする、ガラス転移温度が350℃以下の有機溶剤
    に可溶なシリコン変性ポリイミド樹脂組成物。 【化1】 (式中、R1、R2:2価の、炭素数1〜4の脂肪族基ま
    たは芳香族基 R3、R4、R5、R6:1価の脂肪族基または芳香族基 k:1〜20の整数)
  2. 【請求項2】 少なくとも1種類のポリイミドの主たる
    酸成分が4,4’オキシジフタル酸二無水物、3,
    3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
    物、及び3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカ
    ルボン酸二無水物から選ばれた酸成分である請求項1記
    載のポリイミド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 式(1)で表されるシリコンジアミンを
    5〜50モル%含有する請求項1記載のポリイミド樹脂
    組成物。
JP3380397A 1997-02-18 1997-02-18 ポリイミド樹脂組成物 Pending JPH10231426A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3380397A JPH10231426A (ja) 1997-02-18 1997-02-18 ポリイミド樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3380397A JPH10231426A (ja) 1997-02-18 1997-02-18 ポリイミド樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10231426A true JPH10231426A (ja) 1998-09-02

Family

ID=12396645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3380397A Pending JPH10231426A (ja) 1997-02-18 1997-02-18 ポリイミド樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10231426A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004207704A (ja) * 2002-12-09 2004-07-22 Fujikura Ltd 保護インク混和物
JP2012255107A (ja) * 2011-06-09 2012-12-27 Mitsui Chemicals Inc 熱可塑性ポリイミド組成物、それを含む接着剤、積層体、及びデバイス
WO2016021646A1 (ja) * 2014-08-08 2016-02-11 東レ株式会社 仮貼り用接着剤、接着剤層、ウエハ加工体およびこれを用いた半導体装置の製造方法、リワーク溶剤、ポリイミド共重合体、ポリイミド混合樹脂、ならびに樹脂組成物
WO2018159384A1 (ja) * 2017-03-03 2018-09-07 東レ株式会社 樹脂組成物、樹脂シート、硬化パターンおよび半導体電子部品または半導体装置
WO2024038737A1 (ja) * 2022-08-15 2024-02-22 Jfeケミカル株式会社 ポリイミド、ポリイミド溶液、コーティング材料および成形材料

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004207704A (ja) * 2002-12-09 2004-07-22 Fujikura Ltd 保護インク混和物
JP2012255107A (ja) * 2011-06-09 2012-12-27 Mitsui Chemicals Inc 熱可塑性ポリイミド組成物、それを含む接着剤、積層体、及びデバイス
WO2016021646A1 (ja) * 2014-08-08 2016-02-11 東レ株式会社 仮貼り用接着剤、接着剤層、ウエハ加工体およびこれを用いた半導体装置の製造方法、リワーク溶剤、ポリイミド共重合体、ポリイミド混合樹脂、ならびに樹脂組成物
JPWO2016021646A1 (ja) * 2014-08-08 2017-05-25 東レ株式会社 仮貼り用接着剤、接着剤層、ウエハ加工体およびこれを用いた半導体装置の製造方法、リワーク溶剤、ポリイミド共重合体、ポリイミド混合樹脂、ならびに樹脂組成物
US10177022B2 (en) 2014-08-08 2019-01-08 Toray Industries, Inc. Adhesive for temporary bonding, adhesive layer, wafer work piece and method for manufacturing semiconductor device using same, rework solvent, polyimide copolymer, polyimide mixed resin, and resin composition
US10941320B2 (en) 2014-08-08 2021-03-09 Toray Industries, Inc. Adhesive for temporary bonding, adhesive layer, wafer work piece and method for manufacturing semiconductor device using same, rework solvent, polyimide copolymer, polyimide mixed resin, and resin compostion
WO2018159384A1 (ja) * 2017-03-03 2018-09-07 東レ株式会社 樹脂組成物、樹脂シート、硬化パターンおよび半導体電子部品または半導体装置
WO2024038737A1 (ja) * 2022-08-15 2024-02-22 Jfeケミカル株式会社 ポリイミド、ポリイミド溶液、コーティング材料および成形材料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09272739A (ja) ポリイミド樹脂
JP3014578B2 (ja) 高温時の物性が改良された樹脂組成物
JP3233892B2 (ja) 樹脂組成物
JP2983827B2 (ja) 高温時の物性が改良された樹脂組成物
JPH10231426A (ja) ポリイミド樹脂組成物
JP3578545B2 (ja) 可溶性ポリイミド樹脂
JP3093062B2 (ja) フィルム接着剤およびその製造方法
JP3093061B2 (ja) 可溶性ポリイミド樹脂
JP3646947B2 (ja) ポリイミド樹脂
JP3137309B2 (ja) 耐熱性樹脂組成物
JP2983828B2 (ja) 高温時の物性が改良された樹脂組成物
JP3093063B2 (ja) 可溶性ポリイミド樹脂
JP2719271B2 (ja) 可溶性ポリイミド樹脂
JP2996859B2 (ja) 耐熱性樹脂組成物
JP2996857B2 (ja) 低温加工性の優れた耐熱性樹脂組成物
JPH10231425A (ja) ポリイミド樹脂組成物
JP2740075B2 (ja) 可溶性ポリイミド樹脂
JP3137308B2 (ja) 耐熱性樹脂組成物
JPH06172523A (ja) 可溶性ポリイミド樹脂
JP2996858B2 (ja) 低温加工性の優れた耐熱性樹脂組成物
JP3666988B2 (ja) 耐熱性樹脂組成物
JP2996872B2 (ja) 低温加工性の優れた耐熱性樹脂組成物
JP2951206B2 (ja) 高温時の物性が改良された樹脂組成物
JP3685545B2 (ja) 可溶性ポリイミド樹脂
JPH09272852A (ja) 耐熱性の改良されたフィルム接着剤とその製造方法