JPH068276B2 - 光学活性3―クロロ―2―ヒドロキシフェニルスルフィドの製法 - Google Patents
光学活性3―クロロ―2―ヒドロキシフェニルスルフィドの製法Info
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- JPH068276B2 JPH068276B2 JP62228725A JP22872587A JPH068276B2 JP H068276 B2 JPH068276 B2 JP H068276B2 JP 62228725 A JP62228725 A JP 62228725A JP 22872587 A JP22872587 A JP 22872587A JP H068276 B2 JPH068276 B2 JP H068276B2
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- chloro
- hydroxyphenyl sulfide
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は光学活性3−クロロ−2−ヒドロキシフェニル
スルフィドの製法に関する。更に詳細には、天然物とし
て有用なマツタケアルコールやスルカトールなどの前駆
体である光学活性3−クロロ−2−ヒドロキシフェニル
スルフィドの製法に関する。
スルフィドの製法に関する。更に詳細には、天然物とし
て有用なマツタケアルコールやスルカトールなどの前駆
体である光学活性3−クロロ−2−ヒドロキシフェニル
スルフィドの製法に関する。
(従来技術及び問題点) 近年、医薬や農薬、その他生理活性物質の分野において
光学活性化合物の有用性は益々高まっている。このよう
な光学活性物質として、例えばマツタケアルコールやス
ルカトールは、前者が香料として、後者は昆虫フェロモ
ンとして有用な物質であることが知られており、このも
のは自然界においてはラセミ体では存在していないもの
である。
光学活性化合物の有用性は益々高まっている。このよう
な光学活性物質として、例えばマツタケアルコールやス
ルカトールは、前者が香料として、後者は昆虫フェロモ
ンとして有用な物質であることが知られており、このも
のは自然界においてはラセミ体では存在していないもの
である。
上記光学活性マツタケアルコール又はスルカトールに関
してこれらの光学純度の高いものを得ることは極めて重
要であり、いかにして高純度な原料となる化合物を得る
かが課題となっている。
してこれらの光学純度の高いものを得ることは極めて重
要であり、いかにして高純度な原料となる化合物を得る
かが課題となっている。
(問題を解決するための手段) 本出願人は、先に光学純度の高い光学活性エピクロルヒ
ドリンを製造する方法を提案した(特開昭61−132196号
公報、特開昭62−6697号公報)。
ドリンを製造する方法を提案した(特開昭61−132196号
公報、特開昭62−6697号公報)。
本発明者らは、上記光学活性エピクロルヒドリンを原料
とする新規化合物の合成を試み、その結果、上記マツタ
ケアルコール又はスルカトールの前駆体となる光学活性
3−クロロ−2−ヒドロキシフェニルスルフィドを極め
て高純度に得ることに成功したものである。
とする新規化合物の合成を試み、その結果、上記マツタ
ケアルコール又はスルカトールの前駆体となる光学活性
3−クロロ−2−ヒドロキシフェニルスルフィドを極め
て高純度に得ることに成功したものである。
本発明は、光学活性エピクロルヒドリンとチオフェノー
ルとをアルカリ金属ヒドリド、アルカリ金属アルコラー
ト、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t
−ブチルリチウム及びフェニルリチウムから選ばれた塩
基の存在下有機溶媒溶液中で反応させることを特徴とす
る光学活性3−クロロ−2−ヒドロキシフェニルスルフ
ィドの製法である。
ルとをアルカリ金属ヒドリド、アルカリ金属アルコラー
ト、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t
−ブチルリチウム及びフェニルリチウムから選ばれた塩
基の存在下有機溶媒溶液中で反応させることを特徴とす
る光学活性3−クロロ−2−ヒドロキシフェニルスルフ
ィドの製法である。
以下製造方法について詳細に説明する。
下記反応式に示されるように光学活性エピクロルヒドリ
ン(I)、好ましくは前記特開昭61−132196号公報及び
特開昭62−6697号公報に記載の方法によって得られた光
学純度の高い光学活性エピクロルヒドリンにチオフェノ
ールを作用させることによって本発明の目的物(II)が
得られる。
ン(I)、好ましくは前記特開昭61−132196号公報及び
特開昭62−6697号公報に記載の方法によって得られた光
学純度の高い光学活性エピクロルヒドリンにチオフェノ
ールを作用させることによって本発明の目的物(II)が
得られる。
上記反応は、不活性気流中塩基の存在下有機溶媒溶液中
で行われる。塩基としては、水素化ナトリウム、水素化
リチウムなどのアルカリ金属ヒドリド、ナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシ
ドなどのアルカリ金属アルコラート、n−ブチルリチウ
ム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、フ
ェニルリチウムなどの有機金属化合物が挙げられ、その
使用量は原料エピクロルヒドリンに対して1〜1.2当量
が適当である。有機溶媒としては、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールメチルエーテルなどのエ
ーテル系の溶媒又はこれらの混合溶媒が望ましい。反応
は0〜30℃で行われ、常温(18〜25℃)の場合1時間十
分である。
で行われる。塩基としては、水素化ナトリウム、水素化
リチウムなどのアルカリ金属ヒドリド、ナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシ
ドなどのアルカリ金属アルコラート、n−ブチルリチウ
ム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、フ
ェニルリチウムなどの有機金属化合物が挙げられ、その
使用量は原料エピクロルヒドリンに対して1〜1.2当量
が適当である。有機溶媒としては、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールメチルエーテルなどのエ
ーテル系の溶媒又はこれらの混合溶媒が望ましい。反応
は0〜30℃で行われ、常温(18〜25℃)の場合1時間十
分である。
本発明によって得られる光学活性3−クロロ−2−ヒド
ロキシフェニルスルフィドは、さらにアルキル化の後、
酸化、アルキル化及び脱スルホン化を経てマツタケアル
コールなどの光学純度94%以上の光学活性アリルアルコ
ール類に変換することができる。また本発明の3−クロ
ロ−2−ヒドロキシフェニルスルフィドは、アルキル化
の後、還元することによりスルカトールなどの光学純度
94%以上の光学活性2級アルコール類に変換することが
できる。
ロキシフェニルスルフィドは、さらにアルキル化の後、
酸化、アルキル化及び脱スルホン化を経てマツタケアル
コールなどの光学純度94%以上の光学活性アリルアルコ
ール類に変換することができる。また本発明の3−クロ
ロ−2−ヒドロキシフェニルスルフィドは、アルキル化
の後、還元することによりスルカトールなどの光学純度
94%以上の光学活性2級アルコール類に変換することが
できる。
以下実施例により本発明を説明する。
実施例 チオフェノール6.11ml(59.5mmol)をテトラヒドロフラン
50mlに溶かした溶液を反応容器に仕込み、アルゴン気流
下0℃でn−ブチルリチウム38.2ml(59.5mmol)を滴下し
同温度で15分間攪拌した後、特開昭61−132196号公報及
び特開昭62−6697号公報記載の方法によって得られた光
学純度99%の(R)−エピクロルヒドリン5.0g(4.23ml,
54.1mmol)を滴下した。室温で、1時間攪拌後、飽和塩
化アンモニウム水を加えた後10重量%水酸化ナトリウム
水溶液、10重量%塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で順次洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥さ
せた。減圧下で溶媒を留去して無色油状の目的物3−ク
ロロ−2−ヒドロキシフェニルスルフィドを得た。
50mlに溶かした溶液を反応容器に仕込み、アルゴン気流
下0℃でn−ブチルリチウム38.2ml(59.5mmol)を滴下し
同温度で15分間攪拌した後、特開昭61−132196号公報及
び特開昭62−6697号公報記載の方法によって得られた光
学純度99%の(R)−エピクロルヒドリン5.0g(4.23ml,
54.1mmol)を滴下した。室温で、1時間攪拌後、飽和塩
化アンモニウム水を加えた後10重量%水酸化ナトリウム
水溶液、10重量%塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で順次洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥さ
せた。減圧下で溶媒を留去して無色油状の目的物3−ク
ロロ−2−ヒドロキシフェニルスルフィドを得た。
得られた目的物の性状は以下のとおりであった。
[α]▲27 D▼=+8.74°(c=1.555,CHCl3) bp=135℃(0.6mmHg,Kugelrohr) IR νmax cm-1(neat) 3700-3200(OH) NMR(CDCl3) δ:2.69(1H,d,J=4.2Hz,disappeared with D2O OH) 3.12(2H,dd,J=5.86,3.90Hz CH2 S) 3.67(2H,d,J=5.9Hz CH2Cl) 3.79〜4.03(1H,m,CH(OH)) 7.19〜7.48(5H,m,aromatic H) (発明の効果) 本発明によって得られた光学活性化合物は、有用な光学
活性物質として知られるマツタケアルコールやスルカト
ールの前駆体として重要であり、光学純度が高いのでこ
れら化合物を作る原料として非常に優れている。
活性物質として知られるマツタケアルコールやスルカト
ールの前駆体として重要であり、光学純度が高いのでこ
れら化合物を作る原料として非常に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂口 和彦 大阪府豊中市南桜塚2丁目7―1―211 (56)参考文献 特開 昭61−5053(JP,A) 特開 昭59−130857(JP,A) 特開 昭53−46908(JP,A) 特公 昭56−25212(JP,B2) CHEMICAL ABSTRACTS vol.71,1969,page 398, 60925f
Claims (1)
- 【請求項1】光学活性エピクロルヒドリンとチオフェノ
ールとをアルカリ金属ヒドリド、アルカリ金属アルコラ
ート、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、
t−ブチルリチウム及びフェニルリチウムから選ばれた
塩基の存在下有機溶媒溶液中で反応させることを特徴と
する光学活性3−クロロ−2−ヒドロキシフェニルスル
フィドの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62228725A JPH068276B2 (ja) | 1987-09-11 | 1987-09-11 | 光学活性3―クロロ―2―ヒドロキシフェニルスルフィドの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62228725A JPH068276B2 (ja) | 1987-09-11 | 1987-09-11 | 光学活性3―クロロ―2―ヒドロキシフェニルスルフィドの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6471853A JPS6471853A (en) | 1989-03-16 |
JPH068276B2 true JPH068276B2 (ja) | 1994-02-02 |
Family
ID=16880836
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62228725A Expired - Fee Related JPH068276B2 (ja) | 1987-09-11 | 1987-09-11 | 光学活性3―クロロ―2―ヒドロキシフェニルスルフィドの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH068276B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104286828A (zh) * | 2014-09-24 | 2015-01-21 | 杜超峰 | 一种松茸维生素组合物及松茸醇、松茸多糖的制备方法 |
-
1987
- 1987-09-11 JP JP62228725A patent/JPH068276B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
CHEMICALABSTRACTSvol.71,1969,page398,60925f |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6471853A (en) | 1989-03-16 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |