JPH0679164A - 複合重合体粒子 - Google Patents

複合重合体粒子

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JPH0679164A
JPH0679164A JP5198229A JP19822993A JPH0679164A JP H0679164 A JPH0679164 A JP H0679164A JP 5198229 A JP5198229 A JP 5198229A JP 19822993 A JP19822993 A JP 19822993A JP H0679164 A JPH0679164 A JP H0679164A
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particle
polymer particles
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JP5198229A
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Hiroshi Une
浩 宇根
Katsuo Mitani
勝男 三谷
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J13/00Colloid chemistry, e.g. the production of colloidal materials or their solutions, not otherwise provided for; Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/02Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/06Making microcapsules or microballoons by phase separation
    • B01J13/14Polymerisation; cross-linking

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 診断用試薬の担体として好適に使用し得る粒
子を提供すること。 【構成】 無機化合物粒子が、個々に独立して重合体層
で被覆されてなり、単粒子性が80%以上であり、且つ
平均粒径が0.5〜10μmであることを特徴とする複
合重合体粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水媒体中で分散安定性の
よい親水性の複合重合体粒子に関する。特に、酵素や免
疫活性物質などの生理活性物質を固定化して、診断用試
薬に好適に使用し得る複合重合体粒子を提供するもので
ある。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする問題点】複合重
合体粒子は無機化合物粒子が重合体層で被覆された構造
であり、電子写真,歯科材料,インキ,イオン交換樹
脂,樹脂成型品,診断用試薬担体,カラムクロマトグラ
フィー用担体,あるいは医薬投与用担体のように、多く
の分野において使用されている。特に最近では、生化学
分野への複合重合体粒子の進出がめざましく、生理活性
物質、特に酵素や免疫性物質を担持させた診断用試薬、
特にマイクロタイター法による診断用試薬としての応用
が試みられている。
【0003】従来の複合重合体粒子については、例えば
高分子論文集第40巻.697−702頁(1983
年)に、ヒドロキシプロピルセルロースを下限臨界共溶
温度で飽和吸着させたシリカ粒子を核に使用すると、ス
チレンによるシリカ粒子のカプセル化が促進することが
述べられている。また、高分子論文集第40巻259−
266頁(1983年)には、硫酸バリウム粉末の存在
下にメタクリル酸メチルの重合を行い、生成ポリマーに
より硫酸バリウム粉末をカプセル化したことが述べられ
ている。
【0004】しかし、これらの方法によると、一粒子の
中に複数個の無機化合物粒子を含んだ複合重合体粒子や
無機化合物粒子を全く含まない重合体のみの粒子が多数
生成することが、本発明者らの実験により確認された。
【0005】ところで、診断用試薬の担体としては、粒
子分布が狭く、また、単粒子性の高い粒子を用いること
が、分散安定性や鋭敏性の上から好ましい。従って、複
合重合体粒子を診断用試薬の担体として用いる場合に
は、元の無機化合物粒子の粒度分布を狭く、単粒子性を
高く調製する。しかしながら、このように狭い粒度分布
や高い単粒子性を有する無機化合物粒子を用いても、前
記した方法によって重合を行った場合には、重合後に得
られた複合重合体粒子の粒度分布や単粒子性は悪化して
しまう。
【0006】このような複合重合体粒子に蛋白質,酵
素,抗原,抗体,バクテリア,ウイルス,細胞等の生理
活性物質を吸着させて診断用試薬に応用した場合、分散
安定性が低いために取扱いが困難であり、また、粒度分
布が広く凝集粒子が多いために表面積が小さく吸着効率
が低いという欠点がある。
【0007】
【問題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
診断用試薬の担体として好適に使用し得る高い単粒子性
を有する複合重合体粒子の開発を続けてきた結果、本発
明を完成するに至ったものである。
【0008】すなわち、本発明は、無機化合物粒子が、
個々に独立して重合体層で被覆されてなり、単粒子性が
80%以上であり、且つ平均粒径が0.5〜10μmで
あることを特徴とする複合重合体粒子である。
【0009】本発明の複合重合体粒子は、無機化合物粒
子が夫々独立して重合体層で被覆されている。すなわ
ち、1個の複合重合体粒子は基本的に1個の無機化合物
粒子を含有していることが重要である。2個以上の無機
化合物粒子を含有すると、複合重合体粒子の粒径及び粒
度分布が大きくなるだけでなく、凝集粒子が生じ易くな
るので、診断用試薬の担体として用いる場合には、固定
化効率が低下し好ましくない。
【0010】本発明で使用される無機化合物粒子は、公
知のものが何ら制限なく採用することができる。例え
ば、シリカ,アルミナ,チタニア,ジルコニア,酸化第
二鉄,四三酸化鉄,酸化コバルト,酸化ニッケル等の周
期律表第III 族,第IV族または第VIII族の金属または半
金属の酸化物;水酸化アルミニウム,水酸化第二鉄,水
酸化クロム等の水酸化物;臭化銀,塩化銀等のハロゲン
化物;硫化カドミウム等の硫化物;炭酸カルシウム,炭
酸マグネシウム等の炭酸塩;硫酸バリウム,硫酸ストロ
ンチウム等の硫酸塩等を何ら制限なく採用することがで
きる。
【0011】本発明において、特に好適に用いられる無
機化合物粒子としては、シリカ,アルミナ,チタニア夫
々を主な構成成分とする無機酸化物か、あるいはシリカ
と結合可能な周期律表第I族,第II族,第III 族及び第
IV族からなる群より選ばれた少なくとも1群の金属酸化
物及びシリカを主な構成成分とする無機酸化物を挙げる
ことができる。
【0012】上記の各金属酸化物とシリカを主な構成成
分とする無機酸化物はシリカのシリコン原子と第I族,
第II族,第III 族または第IV族の金属酸化物、例えば酸
化リチウム,酸化ナトリウム,酸化カリウム,酸化マグ
ネシウム,酸化カルシウム,酸化ストロンチウム,酸化
バリウム,酸化アルミニウム,酸化チタニウム,酸化ジ
ルコニウム,酸化ハフニウム,酸化錫,酸化鉛等が酸素
を仲介に結合してたものである。そして上記第I族,第
II族,第III 族及び第IV族の金属酸化物(以下単に一般
的M1 2 O,M2 O,M3 2 3 ,M4 2 (ただし、
1 は第I族の金属,M2 は第II族の金属,M3 は第II
I 族の金属,M4 は第IV族の金属)で表示する場合もあ
る)の構成比率は得られる無機酸化物の形状に大きな影
響を与える。勿論、M1 2 O,M2 O,M3 2 3 ,及
びM4 2 の種類,製造方法,製造条件等によってその
構成比率が形状に与える影響は変ってくるが、一般に上
記した粒子径の範囲でかつ球形状の無機酸化物を得よう
とする場合は、M1 2 O,M2 O,M3 2 3 ,及びM
4 2 の合計の構成比率を1〜20モル%の範囲とする
ことが好ましく、特に5〜15モル%の範囲のM
1 2 O,M2 O,M3 2 3 及びM4 2 の合計の構成
比率を選択するときは粒子径が揃った真球に近いものと
なる。
【0013】本発明で使用される無機化合物粒子は、生
理食塩水または緩衝液に対して難溶性を示すものである
ことが好ましい。
【0014】本発明に使用される無機化合物粒子及び複
合重合体粒子の平均粒径は、0.5〜10μmである。
本発明で得られる平均粒径が0.5〜10μmの複合重
合体粒子は、診断用試薬に好適に応用しうる。
【0015】本発明の複合重合体粒子に生理活性物質を
担持させる場合は、生理活性物質の高い固定化効率を得
るために無機化合物粒子の粒度分布は狭いほどよい。粒
度分布を粒子径の分散値(平均粒径の標準偏差を平均粒
径で除して100をかけた値、%表示)で示せば、一般
に30%以下、さらに20%以下である無機化合物粒子
が好ましい。同様に、本発明の複合重合体粒子の粒径の
分散値は30%以下、さらに20%以下であることが好
ましい。
【0016】さらに、無機化合物粒子の形状は、使用さ
れる無機化合物の結晶構造,製法によって異なり、多面
体,柱体,両錐体,球体等が存在し、これらすべて使用
可能であるが、好ましくは球体、特に好ましくは真球体
がよい。
【0017】本発明の複合重合体粒子の単粒子性は80
%以上、好ましくは90%以上である。単粒子性とは非
凝集粒子、すなわち、全粒子中に占める単一粒子の個数
の割合である。無機化合物の粒子は、合成時あるいは保
存中に2個あるいはそれ以上凝集し、凝集粒子をつく
る。この凝集粒子が増加すると単粒子性が悪化する。単
粒子性は粒子径もしくは粒子体積と粒子個数を同時に測
定する装置を利用して測定される。例えばコールターカ
ウンター社製モデルZD−1等により測定される。
【0018】前記した無機化合物粒子を被覆する重合体
層は、下記式(1)
【0019】
【化1】
【0020】(ただし、R1 は水素原子,アルキル基ま
たはカルボキシル基若しくはその塩型基であり、R2
水素原子,アルキル基またはハロゲン原子であり、R3
はカルボキシル基,スルホン酸基,スルホアリール基,
スルホアルキル基若しくはこれらの塩型基,カルバモイ
ル基,N−ヒドロキシアルキルカルバモイル基,ヒドロ
キシアルコキシカルボニル基,ヒドロキシアルキル基ま
たはポリエチレングリコールエステル基である。)で示
される親水性単量体単位を含んでいることが好ましい。
【0021】前記一般式(1)中、R1 及びR2 で示さ
れるアルキル基は、その炭素数に特に制限されないが、
無機化合物粒子の被覆を良好に行うためには、炭素数が
1〜4であることが好ましい。また、前記一般式(1)
中、R3 で示されるスルホアルキル基,N−ヒドロキシ
アルキルカルバモイル基,ヒドロキシアルコキシカルボ
ニル基,ヒドロキシアルキル基の各基の中に含まれるア
ルキル基またはアルキレン基はその炭素数に特に制限さ
れないが、上記と同様の理由によって炭素数は1〜4で
あることが好ましい。本発明で好適なスルホアルキル基
としては、スルホメチル基,スルホエチル基等が挙げら
れ、N−ヒドロキシアルキルカルバモイル基としては、
N−ヒドロキシメチルカルバモイル基,N−ヒドロキシ
エチルカルバモイル基等が挙げられ、ヒドロキシアルコ
キシカルボニル基としては、ヒドロキシメトキシカルボ
ニル基,ヒドロキシエトキシカルボニル基,ジヒドロキ
シプロポキシカルボニル基等が挙げられ、ヒドロキシア
ルキル基としては、ヒドロキシメチル基,ヒドロキシエ
チル基等が挙げられる。
【0022】さらに、前記一般式(1)中、R3 で示さ
れるスルホアリール基としては、スルホフェニル基,ス
ルホナフチル基,スルホアントラシル基等が挙げられ
る。また、ポリエチレングリコールエステル基は、
【0023】
【化2】
【0024】(ただし、nは5〜50)で示される基で
ある。
【0025】さらに、前記一般式(1)中、R1 及びR
3 で示されるカルボキシル基,スルホン酸基及びスルホ
アリール基の塩型基としては、これらの各基とナトリウ
ムやカリウム等のアルカリ金属とで構成された塩型基が
好適である。
【0026】さらにまた、本発明の複合重合体粒子に免
疫活性物質を担持させた免疫診断用試薬として用いる場
合には、複合重合体粒子の表面への免疫活性物質の吸着
が行いやすいように、複合重合体粒子の表面を疎水性と
しておくことが好ましい。このためには、複合重合体粒
子の重合体層が、下記式(2)
【0027】
【化3】
【0028】(ただし、R4 は水素原子またはアルキル
基であり、R5 はハロゲン原子,置換若しくは非置換の
フェニル基,アルコキシカルボニル基である。)で示さ
れる疎水性単量体単位を含んでいることが好ましい。
【0029】前記一般式(2)中、R4 で示されるアル
キル基は、その炭素数に特に制限されないが、単量体の
入手の容易さから、通常は1〜4であることが好まし
い。また、フェニル基の置換基としては、単量体単位の
疎水性を保持するものであれば特に制限されないが、一
般にはハロゲン原子,ハロアルキル基,アルキル基等を
挙げることができる。
【0030】上記の疎水性単量体単位を含む場合には、
前記した親水性単量体単位との比率は、特に制限される
ものではないが、複合重合体粒子の表面を疎水性に保持
するためには、
【0031】
【数1】
【0032】さらに0.5〜10の範囲であることが好
ましい。
【0033】本発明の複合重合体粒子の重合体層は、極
めて薄いこと、一般には5〜500オングストロームさ
らに10〜100オングストロームの範囲であることが
好ましい。このような薄い重合体層とすることにより、
無機化合物粒子の粒径とほとんど変わらない粒径の複合
重合体粒子とすることができる。
【0034】また、本発明の複合重合体粒子の重合体層
は、無機化合物粒子を完全に被うことが好ましい。無機
化合物粒子の表面が一部露出していてもよいが、本発明
の複合重合体粒子を水中で使用した場合に無機化合物の
溶出が低い方がよい。例えば、本発明の複合重合体粒子
を蒸留水中に一定濃度分散させ、24時間放置後の蒸留
水中に溶出した無機化合物の濃度が1000ppm以
下、特に100ppm以下であることが好ましい。
【0035】前記した複合重合体粒子の製造方法として
は、特に制限されるものではないが、次の方法が好適に
採用される。すなわち、平均粒径が0.5〜10μmで
ある無機化合物粒子を分散させた水媒体中で、水溶性ラ
ジカル開始剤の存在下に水100重量部に対する溶解度
が10重量部以上の親水性単量体の重合を行う方法であ
る。
【0036】本発明で用いられる親水性単量体としては
水100重量部に対する溶解度が10重量部以上であれ
ば特に制限されず、公知の単量体が用いられる。特に、
水100重量部に対する溶解度が15重量部以上である
親水性単量体を用いることが好ましい。
【0037】本発明において、特に好適に用いられる親
水性単量体は、下記一般式(3)で示される単量体であ
る。
【0038】
【化4】
【0039】(ただし、R1 は水素原子,アルキル基ま
たはカルボキシル基若しくはその塩型基であり、R2
水素原子,アルキル基またはハロゲン原子であり、R3
はカルボキシル基,スルホン酸基,スルホアリール基,
スルホアルキル基若しくはこれらの塩型基,カルバモイ
ル基,N−ヒドロキシアルキルカルバモイル基,ヒドロ
キシアルコキシカルボニル基,ヒドロキシアルキル基ま
たはポリエチレングリコールエステル基である。)具体
的には、次のような親水性単量体を例示することができ
る。
【0040】アクリル酸,1−クロルアクリル酸,2−
メチルアクリル酸,メタクリル酸,マレイン酸,スチレ
ンスルホン酸,2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸,アクリルアミド,N−(2−ヒドロキシ
プロピル)メタクリルアミド,2−ヒドロキシエチルメ
タアクリレート,グリセロールモノメタクリレート,ア
リルアルコール,ポリエチレングリコールモノメタクリ
レート等である。
【0041】本発明において、無機化合物粒子の水媒体
中における濃度は特に限定的でなく、一般に0.1〜5
0重量%、好ましくは0.5〜20重量%が好適に採用
される。
【0042】本発明に用いる水溶性ラジカル開始剤は特
に限定的でなく、公知のものが使用される。例えば、過
硫酸ナトリウム,過硫酸カリウム,過硫酸アンモニウム
等の過硫酸塩,または過硫酸塩とチオ硫酸ナトリウム,
チオ硫酸カリウム,チオ硫酸水素ナトリウム等のチオ硫
酸化合物及び銅イオン,鉄イオン等の分解促進剤を組み
合わせたレドックス系触媒が好適に使用される。水溶性
ラジカル開始剤の濃度は重合温度,単量体濃度に依存す
るために限定的でないが、0.05乃至50ミリモル/
lの範囲が好適に採用される。
【0043】また水溶性ラジカル開始剤は、親水性単量
体重合時に全量添加することが望ましい。
【0044】乳化剤もしくは安定剤の存在は、無機化合
物粒子の分散安定性を低下させ、凝集粒子をつくりやす
く、さらに乳化重合が無機化合物粒子表面外の水媒体中
でおこり、被覆度が低下する場合があるため、本発明に
おいては乳化剤や安定化剤を使用しない方が好ましい。
【0045】本発明において、重合温度は40℃〜80
℃、より好ましくは50℃〜70℃がよい。
【0046】本発明において、親水性単量体濃度は、少
なくとも無機化合物粒子の表面を重合体層が一層以上被
うことが可能であるような濃度であることが好ましい。
その濃度は、無機化合物粒子の濃度に依存するため一概
に限定できないが、一般的には無機化合物粒子に対して
0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%が
好適に採用される。
【0047】本発明において、重合時間は0.5〜10
0時間、好ましくは1〜50時間が好適に採用される。
【0048】さらに、本発明の複合重合体粒子に免疫活
性物質を担持させて免疫診断用試薬として用いる場合
は、上記の親水性単量体の重合に引き続いて、水100
重量部に対する溶解度が1重量部以下の疎水性単量体の
重合を行うことが好ましい。疎水性単量体としては、水
100重量部に対する溶解度が1重量部以下であれば公
知の単量体が特に制限されず用い得る。本発明におい
て、好適に用いられる疎水性単量体は、下記式(4)で
示されるものである。
【0049】
【化5】
【0050】(ただし、R4 は水素原子またはアルキル
基であり、R4 はハロゲン原子,置換若しくは非置換の
フェニル基またはアルコキシカルボニル基である。)こ
のような疎水性単量体としては、例えばスチレン,ビニ
ルトルエン,クロロメチルスチレン,クロルスチレン,
塩化ビニル,臭化ビニル,メチルメタアクリレート,エ
チルメタアクリレート,プロピルメタアクリレート,エ
チルビニルエーテル,プロピルビニルエーテル等が好適
に用いられ、特に、スチレン,ビニルトルエン,塩化ビ
ニル,メチルメタアクリレートが好ましく採用される。
【0051】上記した疎水性単量体の重合は、親水性単
量体の重合が50%以上進行した後に行うことが好まし
い。また、疎水性単量体の濃度は特に制限されないが、
一般には無機化合物粒子に対して0.01〜10重量
%、好ましくは0.05〜5重量%の範囲から採用され
る。
【0052】疎水性単量体の重合は、前記した親水性単
量体の重合と同様に行うことができる。
【0053】本発明で複合重合体粒子に固定化できる生
理活性物質は、特に限定的でなく、公知のものが使用で
きる。例えば、酵素として西洋ワサビパーオキシダー
ゼ,グルコース酸化酵素,スーパーオキサイドデイスム
ダーゼ,チトクロームa,b,b1 ,c,p450等;
ホルモンとして下垂ホルモン(Pituitary h
orrnones),インシュリン,クルカゴン,サイ
ロイドホルモン等;ハプテンとしてオヒアムカロイド
(モルフイネ),アンチピリン,バルビツール酸;免疫
活性物質として変性ガンマグロブリン,抗核因子,ヒト
アルブミン,抗ヒトアルブミン抗体,イムノグロブリン
G(IgG),抗ヒトIgG抗体,イムノグロブリンA
(IgA),抗ヒトIgA抗体,イムノグロブリンM
(IgM),抗ヒトIgM抗体,抗ヒトIgE抗体等が
あげられる。
【0054】本発明における複合重合体粒子の生理活性
物質の固定化は、単に粒子分散緩衝液中に生理活性物質
を添加し吸着により固定化する方法や、種々のカップリ
ング剤を用い表面親水性官能基と共有結合により固定化
する方法が採用される。
【0055】
【発明の効果】本発明の複合重合体粒子は、無機化合物
粒子が夫々独立して重合体層で被覆されておりしかも、
凝集粒子が少なく単粒子性の高いものである。このた
め、無機化合物粒子の粒径,粒度分布及び単粒子性等の
物理的特性が、そのまま複合重合体粒子に継承される。
従って無機化合物粒子の粒径,粒度分布及び単粒子性を
調製することにより、所望の粒径,粒度分布及び単粒子
性を有する複合重合体粒子を得ることができる。さら
に、特定の粒径を有し、粒度分布が狭く、かつ単粒子性
が高い複合重合体粒子は、生理活性物質の固定化能が高
く、かつ保存性が良好である。従って、本発明の複合重
合体粒子は、生理活性物質の担体、特に診断用試薬の担
体、カラムクロマトグラフィー用担体、あるいは医薬投
与用担体として広範囲な応用が可能である。
【0056】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明
をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に
限定されるものではない。
【0057】なお、以下の実施例における無機化合物粒
子及び複合重合体粒子の性状は、以下の方法により測定
した。
【0058】(1)平均粒径 平均粒径は100個以上の粒子を透過型電子顕微鏡で観
察して求めた。また、粒度分布は平均粒径の標準偏差を
平均粒径で除して100をかけた値である分数値(%)
で表示した。
【0059】(2)単粒子性 コールターカウンター社製モデルZD−1を用いて測定
した。
【0060】なお、単粒子性を示すグラフ(図1及び図
2)中、縦軸は、メインピークを999として表示した
粒子の相対的な存在割合を示す。
【0061】(3)重合体層の厚み 光電子分光測定によって求めた。具体的には、実施例
1,2,6,7,9,10,14,15,19,20,
22,23については283〜291eVの炭素の吸収
と155eVのケイ素の吸収の比、実施例5,18につ
いては炭素と124eVのアルミニウムの吸収の比、実
施例3,16については炭素と570eVのチタンの吸
収の比、実施例4については炭素と431eVのジルコ
ニウムの吸収の比よりオングストローム単位で求めた。
【0062】(4)溶出量 各々の複合重合体粒子を蒸留水中に10重量%となるよ
うに分散し、この分散液1mlを取り、24時間放置
後、上澄液中の溶出した無機化合物に基づくイオンを原
子吸光法より定量した。
【0063】(5)重合体層の組成 光電子分光測定による283eV〜291eVの炭素の
吸収に基づいて求めた。実施例14,23についてはフ
ェニル基に由来する吸収とエステル基に由来する吸収の
比、実施例15についてはスルホン酸基に由来する吸収
とエステル基の吸収の比、実施例16,20については
アミド基とフェニル基の吸収の比、実施例17について
はカルボン酸基と塩素の吸収比、実施例18はカルボン
酸基とフェニル基の吸収の比、実施例19についてはス
ルホン酸基とエーテル基の吸収の比、実施例21につい
てはアルキル基とフェニル基の吸収の比、実施例23に
ついてはスルホン酸基とフェニル基の吸収の比からそれ
ぞれ求めた。
【0064】実施例1 (1)シリカ粒子の合成 撹拌機付きガラス製フラスコ中にメタノール2800c
c,アンモニア水(25重量%)616cc,水酸化ナ
トリウム水溶液(5モル/l)21ccを加え10℃に
保った後に、テトラエチルシリケートのメタノール溶液
(22%)1428ccを撹拌しながら25.5cc/
hrの滴下速度で添加して反応した。その後シリカ粒子
を大量のメタノール中でデカンテーションを繰り返して
精製した。得られたシリカ粒子の平均粒径,分散値及び
単粒子性は第1表に示したとおりである。
【0065】得られたシリカ粒子の単粒子性を示すグラ
フ、すなわち、1個の粒子の体積(横軸)と粒子数の割
合(縦軸)との関係を示すグラフを図1(a)に、ま
た、電子顕微鏡写真を図3に示した。
【0066】得られたシリカ粒子を沈降させ、上澄をの
ぞき、蒸留水を加え、分散させ、さらに沈降させる操作
を2回繰り返し、粒子を洗浄した後、分散濃度10wt
%になるように蒸留水を添加し、シリカ分散液を得た。
【0067】(2)親水性単量体の重合 撹拌機付きガラス製フラスコを窒素置換した後に、
(1)で得られたシリカ分散液100mlを加えて40
℃に保ち、窒素雰囲気下、撹拌下に67ミリモルのグリ
セロールメタクリレートと過硫酸カリウムを2.9ミリ
モル/lとなるように添加した。次いで40℃に保温し
撹拌下第1表に示す条件で重合を行った。重合後、遠心
分離で上澄を捨て、沈澱した複合重合体粒子を蒸留水に
再分散させた。この操作を6回繰り返し、沈澱を洗浄
し、精製した複合重合体粒子を得た。得られた粒子の性
状を第1表に示した。また、単粒子性を示すグラフを図
1(b)に、電子顕微鏡写真を図4に示した。
【0068】実施例2〜10 実施例1と同様にして、第1表に示した種々の無機化合
物粒子を分散させた水媒体中で第1表に示した水溶性ラ
ジカル開始剤と親水性単量体を用いて重合を行い、その
後、得られた複合重合体粒子を洗浄、精製した。
【0069】得られた複合重合体粒子の性状を第1表に
示した。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】実施例11 実施例2,6,7,8,9,10で得られた複合重合体
粒子を1/15Mリン酸緩衝液(pH7.2)で1重量
%濃度となるように分散した。また、市販の西洋ワサビ
パーオキシダーゼ(和光純薬製)(以下、単にHRPと
もいう)を1/15Mリン酸緩衝液に10mg/mlと
なるように溶解した。次いで、複合重合体粒子の分散液
5mlと、HRP溶液5mlを混合し、室温で2時間、
5分毎に撹拌しながら固定化した。固定化後、遠心分離
して上澄を除き、沈澱を上記リン酸緩衝液5mlに再分
散させ、再度遠心分離し、リン酸緩衝液2mlに再分散
し、HRPを固定化した複合重合体粒子からなる診断用
試薬を得た。得られた診断用試薬の粒径の分散値及び単
粒子性を第2表に示した。
【0073】各診断用試薬の分散液0.5mlを取って
遠心分離し、沈澱を乾燥させた後、微量窒素分析機を用
いて担体表面上の窒素量を求め、それをHRPの量に換
算して固定化量を求め、第2表に併記した。
【0074】次いで、診断用試薬の分散液1mlにグラ
イアコール液及びH2 2 液を加え、436nmの吸光
度より活性を求め、上記のHRPの固定化量から比活性
を求めた。次いで、固定化前のHRPの比活性を同様に
求め、固定化前のHRP比活性を100%とした時の固
定化後の比活性を第2表に示した。
【0075】実施例12 実施例3,4で得られた複合重合体粒子を0.1Mホウ
酸緩衝液(pH8.0)に1%濃度となるように分散し
た。この分散液10mlに1−シクロヘキシル−3−
(2−モルホリノエチル)−カルボジイミド20mgを
加え、さらに2mg/mlに溶解した熱変性ヒトIgG
を加え、4℃で振とうしながら18時間固定化した。固
定化後遠心分離し、上澄を除き、沈澱を上記ホウ酸緩衝
液に再分散した。この操作を3回繰り返し、最後に0.
01%牛血清アルブミン(以下、単にBSAともいう)
及び0.1%界面活性剤を含む1/15Mリン酸緩衝液
に再分散し、熱変性IgGを固定化した複合重合体粒子
からなる診断用試薬を得た。診断用試薬の単粒子性,分
散値及び熱変性ヒトIgGの固定化量を第2表に示し
た。次いで、マイクロタイタープレート上にリウマチ患
者のプール血清を20倍希釈から倍数希釈し、熱変性I
gGを固定化した診断用試薬の分散液を添加し、撹拌後
その凝集像を判定した。それぞれの診断用試薬の鋭敏性
及び判定時間を第2表に示した。
【0076】実施例13 実施例1で得られた複合重合体粒子5gを50mlの蒸
留水に分散させた。次いで200mgの過ヨウ素酸ナト
リウムを含む酢酸溶液を加え、室温で24時間反応後、
上澄のpHが中性になるまで遠心分離により洗浄し、表
面にホルミル基を導入した粒子を得た。この表面にホル
ミル基を導入した粒子5gを50mlのリン酸緩衝液
(pH7.2)に分散し、100mg/ml濃度のヒト
絨毛ゴナドトロピン(以下単にHCGともいう)10m
lを加え、4℃で振とうしながら18時間固定化した。
固定化後の粒子を遠心分離で洗浄し、ヒト絨毛ゴナドト
ロピンを固定化した診断用試薬を得た。この診断用試薬
の粒径の分散値,単粒子性及びヒト絨毛ゴナドトロピン
の固定化量を第2表に示した。
【0077】この診断用試薬をカラムにつめ、ウサギに
HCGを免疫して得られた抗HCG血清の50%飽和硫
安画分を1/15Mリン酸緩衝液で溶解し、流したとこ
ろ、極めて高純度の抗HCG抗体が得られた。
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
【0080】実施例14 実施例1の(1)で得られたシリカ分散液100mlを
撹拌機付きガラス製フラスコを窒素置換した後に添加し
て40℃に保ち、窒素雰囲気下に撹拌しながら67ミリ
モルのグリセロールメタクリレートと過硫酸カリウムを
2.9ミリモル/lとなるように添加した。次いで、4
0℃に保温し、撹拌しながら第3表に示す条件で第1段
目重合を行った。その後、70℃に昇温を行い、70℃
に加温したスチレン90ミリモルを滴々添加した後、所
定時間撹拌下に第2段目重合を行った。重合後、遠心分
離で上澄を捨て、沈澱した複合重合体粒子を蒸留水に再
分散した。この操作を6回繰り返し沈澱を洗浄し、精製
した複合重合体粒子を得た。得られた粒子の性状を第3
表に示す。また、単粒子性を示すグラフを図2(a)に
示した。さらに、得られた複合重合体粒子の光電子分光
測定結果を図6(A)及び(B)に示した。図6(B)
は、図6(A)の炭素のピークの部分を拡大したもので
ある。
【0081】実施例15〜23 実施例14と同様にして第3表に示した種々の無機化合
物粒子,親水性単量体及び疎水性単量体を用いて第1段
目重合及び第2段目重合を行った。得られた複合重合体
粒子の性状を第3表に示した。
【0082】
【表5】
【0083】
【表6】
【0084】実施例24〜33 (1)熱変性ヒトIgGを固定化した複合重合体粒子の
調製 ヒトコーンFII画分(シグマ社製)を1/150Mリン
酸緩衝液(pH7.4)に10mg/mlになるよう溶
解し、56℃で2時間加熱することにより熱変性ヒトI
gGを得た。得られた熱変性ヒトIgGをリン酸緩衝液
で40倍に希釈したものを原液とし、倍数希釈法により
希釈した。この熱変性ヒトIgGの希釈液1mlと、実
施例14〜23で得られたそれぞれの複合重合体粒子を
リン酸緩衝液で1重量%に希釈した分散液1mlとを撹
拌しながら室温で1時間混合した。次いで、遠心分離し
て固型分を0.1%Tween80及び0.5%牛血清
アルブミン(BSA)を含むリン酸緩衝液2mlに再分
散した。かくして得られた熱変性ヒトIgGを固定化し
た複合重合体粒子の単粒子性と粒径の分散値を第4表に
示す。
【0085】(2)抗原・抗体反応 リウマチ患者血清のプール血清をリン酸緩衝液で20倍
に希釈したものを原液とし、倍数希釈法によりリウマチ
患者血清をリン酸緩衝液で希釈して、リウマチ患者血清
希釈液を調製する。抗原・抗体反応を行うためにマイク
ロタイタープレートを用意し、リウマチ患者血清希釈液
を各ホールに25μl加える。次いで熱変性ヒトIgG
固定化した複合重合体粒子の分散液を各ホールに25μ
l加えた後、5分間撹拌し静置した。次いで抗原・抗体
反応による凝集状態を観察し、熱変性ヒトIgGを固定
化した複合重合体粒子の性能を評価した。反応開始後の
凝集状態を図7に示す。粒子がスポット状に集まり外周
縁が均等でなめらかな円形を示す場合(−)、粒子が小
さなリングを形成し、外周縁が均等でなめらかなもの
(±)、粒子リングが明らかに大きく、リング内に凝集
粒子が膜状に広がっているもの(+)、凝集が均一に起
こり、凝集粒子が底全体に膜状に広がっているもの(+
+)と判定した。図中Cは抗原もしくは抗体を全く含ま
ないことを示す。図7の明らかに(+)像が認められた
ホールにおけるリウマチ患者血清希釈液の最高希釈倍数
をもって、鋭敏性を評価した。迅速性は明らかな陰性
(−)像が現われ、変化しなくなる時間を尺度とした。
また非特異凝集反応は、C部分に(±),(+),(+
+)のいずれかの凝集状態が認められたホールの個数を
示した。それぞれの熱変性ヒトIgGを固定化した診断
用試薬の鋭敏性,迅速性,及び96個中の非特異凝集の
個数を第4表に示した。
【0086】
【表7】
【0087】実施例34〜43 (1)アルフアーフエトプロテイン抗体(AFP抗体と
略す)を固定化した複合重合体粒子の調製 ヤギの産生したアルフアーフエトプロテイン(以下、A
FPともいう)の抗体をアフイニテイクロマトにより精
製して得た精製AFP抗体を1mg/ml濃度に含有す
るリン酸緩衝液を調製した後、倍数希釈法により希釈し
てAFP抗体希釈液を調製した。このAFP抗体希釈液
1mlと、実施例14〜23で得られたそれぞれの複合
重合体粒子をリン酸緩衝液で1重量%に希釈した分散液
1mlとを撹拌しながら室温で1時間混合した。次いで
遠心分離し、固型分を0.25%Tween80及び
0.25%BSAを含むリン酸緩衝液2mlに再分散し
た。かくして得られたAFP抗体を固定化した複合重合
体粒子の単粒子性と粒径の分散値を第5表に示す。次い
で、かくして得られたAFP抗体を固定化した複合重合
体粒子と患者血清のプール血清との抗原抗体反応を実施
例24の(2)と同様の方法で調べた。それぞれのAF
P抗体を固定化した複合重合体粒子の鋭敏性,迅速性及
び96個中の非特異凝集の個数を第5表に示した。
【0088】
【表8】
【0089】比較例1 撹拌機付きガラス製フラスコを窒素置換した後に、実施
例1(1)で得られたシリカ分散液100mlを加えて
50℃に保ち、窒素雰囲気下、撹拌しながらメチルメタ
クリレートを67ミリモルと過硫酸カリウムを2.9ミ
リモル/lとなるように添加して4時間重合した。得ら
れた粒子を実施例1(2)と同様に精製した。得られた
粒子の粒子径は1.32μm,粒子径の分散値は53.
9%,単粒子性は50.1%であった。また、単粒子性
を示すグラフを図2(b)に、また電子顕微鏡写真を図
5に示した。このように、単量体として水100重量部
に対する溶解度が10重量部未満のメチルメタクリレー
トを用いた場合には、元の無機化合物粒子の単粒子性が
良好であっても重合によって凝集粒子が増加するために
単粒子性の良好な複合重合体粒子は得られない。
【0090】この複合重合体粒子に、実施例24及び3
4と同様に熱変性ヒトIgG及びアルフアーフエトプロ
テイン抗体を固定化した。得られた診断用試薬の鋭敏
性,迅速性及び96個中の非特異凝集の数を第4表及び
第5表に併記した。
【0091】比較例2 実施例1(1)で得られたシリカ粒子にヒドロキシプロ
ピルセルロース(以下、HPCともいう)を10重量%
濃度になるように添加し撹拌しながら45℃に保温し、
4時間吸着した。吸着後遠心分離を6回繰り返し、未吸
着のHPCを除去し、10重量%濃度になるように蒸留
水に分散した。この分散液100mlを撹拌機付きガラ
ス製フラスコに取り、70℃に加温し、窒素置換後、ス
チレン96ミリモルと過硫酸カリウム2.9ミリモル/
lを加え16時間重合した。重合後、実施例1(2)と
同様に精製し、複合重合体粒子を得た。得られた複合重
合体粒子の分散値は56%,粒子径は2.65μm,単
粒子性は42.3%であった。
【0092】この複合重合体粒子に実施例24と同様に
熱変性ヒトIgGを固定化し、抗原抗体反応による凝集
像を判定したところ96穴すべてが非特異凝集となっ
た。また、実施例34と同様にAFP抗体を固定化した
ところ、96穴すべてが非特異凝集であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 無機化合物粒子及び複合重合体粒子の単粒子
性を示す。
【図2】 複合重合体粒子の単粒子性を示す。
【図3】 実施例1で得られた無機化合物粒子の電子顕
微鏡写真である。
【図4】 実施例1で得られた複合重合体粒子の電子顕
微鏡写真である。
【図5】 比較例1で得られた複合重合体粒子の電子顕
微鏡写真である。
【図6】 (A)及び(B)は実施例14で得られた複
合重合体粒子の光電子分光装置による測定結果を示す。
【図7】 実施例24で得られた診断用試薬の凝集像を
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C12Q 1/00 C 6807−4B G01N 33/545 Z 9015−2J 33/551 9015−2J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機化合物粒子が、個々に独立して重合
    体層で被覆されてなり、単粒子性が80%以上であり、
    且つ平均粒径が0.5〜10μmであることを特徴とす
    る複合重合体粒子。
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