JPH04218772A - 診断用試薬 - Google Patents

診断用試薬

Info

Publication number
JPH04218772A
JPH04218772A JP3090979A JP9097991A JPH04218772A JP H04218772 A JPH04218772 A JP H04218772A JP 3090979 A JP3090979 A JP 3090979A JP 9097991 A JP9097991 A JP 9097991A JP H04218772 A JPH04218772 A JP H04218772A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer particles
concentration
reagent
human igg
antibody
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3090979A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuo Mitani
三谷 勝男
Yoshito Eda
枝 義人
Shinichi Kimura
信一 木村
Takashi Maehara
喬 前原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP3090979A priority Critical patent/JPH04218772A/ja
Publication of JPH04218772A publication Critical patent/JPH04218772A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • External Artificial Organs (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗原−抗体反応を利用す
る新しい診断用試薬を提供するものである。
【0002】
【従来技術】抗原・抗体反応を利用する免疫学的検査に
おいて、凝集反応は沈降反応、補体結合反応と共に、あ
るいはこれらに比して著しく簡便かつ鋭敏な反応として
利用されている。そして、凝集反応は、遊離細胞や細菌
膜表面に局在する抗原を検出する反応と共に、抗原精製
技術の進歩により特異性の高い抗血清が得られることに
よって、特異性の高い抗体を血球粒子、ベントナイト粒
子、カオリン粒子、ラテックス粒子などの粒子担体に固
定させておき、対応する抗原を凝集反応によって検査す
るなど、臨床検査における応用範囲が著しく拡大してい
る。
【0003】免疫学的凝集反応用としての担体は種々の
ものが公知で、該担体を使用した種々の診断用試薬が知
られている。これらを大別すると免疫活性物質を物理的
に吸着した診断用試薬と免疫活性物質を共有結合で結合
させた診断用試薬になる。これらの試薬にはそれぞれ一
長一短があり現在なお完全に満足出来る診断用試薬は存
在しない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかも近年、抗原の精
製技術の進歩、特異性の高い抗体の開発、更には定量分
析の発展と共に免疫学的凝集反応は鋭敏性と迅速性が増
加し、非特異的凝集反応が起こらない、しかもより保存
安定性に優れた等の性状を有する診断用試薬の開発が要
望されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は免疫学的凝
集反応の鋭敏性に優れると共に、非特異的凝集反応が低
くかつ保存安定性の優れた診断用試薬について鋭意研究
を重ねて来た結果、エポキシ基を表面に有する重合体粒
子の該エポキシ基を介してヒドロキシル基を有する有機
化合物が結合されており且つ該重合体表面に免疫活性物
質が固定化されてなる試薬が前記要望を満す優れた効果
をもたらすことを見い出した。
【0006】即ち本発明はエポキシ基を表面に有する重
合体粒子の該エポキシ基を介してヒドロキシル基を有機
化合物が結合されており且つ該重合体粒子表面に免疫活
性物質が固定化されてなる診断用試薬である。
【0007】本発明で用いられるエポキシ基を表面に有
する重合体粒子は、グリシジル(メタ)アクリレートを
単独で重合することによって、或いは、グリシジル(メ
タ)アクリレートと共重合可能なビニル系単量体とを共
重合させることによって得ることができる。グリシジル
(メタ)アクリレートと共重合させるビニル系単量体の
代表的なものを挙げれば、スチレン、ビニルトルエン、
クロルメチルスチレン、クロルスチレン、塩化ビニル、
臭化ビニル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、(
メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル等の疏水性ビニル
系単量体、また、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸、アクリルアミド、N−(2−
ヒドロキシプロピル)メタアクリルアミド、2−ヒドロ
キシエチルメタアクリレート、グリセロールモノメタク
リレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート
等の水溶性ビニル系単量体などが例示される。これらの
ビニル系単量体は2種以上を混合して用いることもでき
る。さらにまた、必要に応じて、ジビニルベンゼン、エ
チレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート、ビスフェノールAジグリシジル
エーテル等の架橋性単量体も好適に使用できる。
【0008】本発明で用いる重合体粒子のグリシジル(
メタ)アクリレートの組成は0.05乃至100モル%
が好適に採用される。免疫活性物質を物理的に吸着させ
た診断用試薬に該重合体粒子を用いる場合、グリシジル
(メタ)アクリレートの組成は0.05〜20モル%、
さらに0.1〜15モル%であることが好ましい。 また、免疫活性物質を共有結合で結合させた診断用試薬
に用いる場合には、10〜100モル%、さらに30〜
99モル%であることが好ましい。このような組成とす
ることによって、表面のエポキシ基の濃度が前者で0.
001〜0.4モル%、後者で0.2〜2モル%である
重合体粒子を得るとこができる。
【0009】本発明で用いられるエポキシ基を表面に有
する重合体粒子を得るための製造方法は特に限定されず
、公知の製造方法が好適に採用される。例えば、アニオ
ン性界面活性剤、非イオン系界面活性剤の存在下に水媒
体中で水溶性ラジカル開始剤を用いて乳化重合する方法
、界面活性剤を使わずに水媒体中で水溶性ラジカル開始
剤を用いて不均一重合する方法、部分鹸化ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン等の保護コロイドの存
在下に懸濁重合する方法、ビニル系単量体は溶解するが
重合体は溶解しない有機溶媒中で沈澱重合する方法等が
採用される。
【0010】本発明で使用する重合体粒子の平均粒子径
は特に限定されないが、一般には0.05乃至10ミク
ロンの範囲内にあるのが好ましい。該粒子径が0.05
ミクロン以下では微弱な免疫学的凝集反応と計測するこ
とが困難になる場合がある。また粒子径が10ミクロン
以上になると鋭敏性が低下するだけでなく、分散安定性
、保存安定性が悪くなる場合がある。さらにまた、該重
合体粒子の粒子径の標準偏差は小さいことが望ましい。
【0011】本発明において重合体粒子にエポキシ基を
介してヒドロキシル基を有する有機化合物を結合させる
方法は特に制限されず公知の方法が採用出来る。一般に
は、エポキシ基と反応する官能基とヒドロキシル基とを
有する有機化合物を反応させることによって結合させれ
ばよい。また該有機化合物は、上記の官能基を有する公
知の有機化合物が何ら制限なく採用される。エポキシ基
と反応する官能基としては、カルボキシル基、アミノ基
、メルカプト基、アミド基等が挙げられる。就中、エポ
キシ基と容易に付加反応するアミノ基又はメルカプト基
が好ましい。また、エポキシ基と反応する官能基とヒド
ロキシル基との間の炭素原子数は2〜30好ましくは、
3〜10であることが得られる重合体粒子の分散安定性
が向上するために好ましい。さらに、またヒドロキシル
基を複数個有する有機化合物は、上記と同様に得られる
重合体粒子の分散安定性が向上するために好ましい。ま
た、これらの有機化合物の中で、水溶性の有機化合物が
重合体粒子の安定化作用に特に有効であり、好ましく採
用される。
【0012】本発明に於いて好適に使用される前記有機
化合物の代表的なものを例示すると次のとおりである。 例えば、グロン酸等のヒドロキシカルボン酸類;セリン
、トレオニン等のヒドロキシアミノ酸類;N−(2−ヒ
ドロキシエチル)ラクタミド、ラクタミド、D−パンセ
ノール等のヒドロキシアミド類;2−メルカプトエタノ
ール、2−メルカプトプロパノール、3−メルカプトプ
ロパノール、4−メルカプトブタノール、3−メルカプ
ト−1,2−プロパンジオール、メルカプトペンタエリ
スリトール、パントテニル・ミステイン等のヒドロキシ
メルカプタン類;エタノールアミン、プロパノールアミ
ン、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1
,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1
,3−プロパンジオール、3−アミノ−1,2−プロパ
ンジオール、ジグリコールアミン、トリス(ヒドロキシ
エチル)アハノメタン、ジイソプロパノールアミン、グ
ルコサミン、ガラクトサミン、DL−イソセリン、N−
トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパ
ンスルホン酸、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル
グリシン等のヒドロキシアミン類等の有機化合物をあげ
ることができる。更に好ましくは、エポキシ基と容易に
付加反応するヒドロキシメルカプタン類又はヒドロキシ
アミン類の有機化合物が重合体粒子との反応で苛酷反応
条件を必要としないので好適に採用される。
【0013】本発明において、エポキシ基を表面に有す
る重合体粒子(以下単に重合体粒子という)と分子中に
エポキシ基と反応する官能基とヒドロキシル基とを有す
る有機化合物(以下単に有機化合物という)の反応は、
重合体粒子表面の特定量のエポキシ基は反応させるに必
要な量の有機化合物及び重合体粒子を水媒体中、エポキ
シ基に不活性な緩衝液中、あるいは、エポキシ基と反応
性の極めて乏しくかつ重合体粒子を溶解させない有機溶
媒中で混合すればよい。有機溶媒としてはメタノール、
エタノール、イソプロパノール、アセトン、酢酸メチル
、酢酸エチルあるいはこれらの混合溶媒等の水と親和性
の大きい有機溶媒が好ましい。反応温度は重合体粒子の
分子構造やエポキシ基濃度、有機化合物のエポキシ基と
反応する官能基の種類、及び反応媒体によって異なるが
、一般的には、4℃乃至100℃、好ましくは4℃乃至
60℃が好適に採用される。反応媒体に有機溶媒を用い
る場合には重合体粒子を溶解させない処理温度を選ぶこ
とが重要である。
【0014】前記の反応における重合体粒子の濃度は、
反応中に重合体粒子が非特異的に凝集しないように選択
すればよく、一般的には0.01乃至20%の範囲にあ
ることが好ましく、更に0.05乃至10%の範囲にあ
ることがより好ましい。また、有機化合物の濃度は、重
合体粒子の表面のエポキシ基濃度、反応すべきエポキシ
基濃度、及び反応条件によって異なるが、一般的には重
合体粒子の表面のエポキシ基濃度に対して、モル比で0
.5〜200の範囲で選択される。免疫活性物質を物理
的に吸着させた診断用試薬に上記重合体粒子を用いる場
合は、有機化合物の濃度は重合体粒子の表面のエポキシ
基濃度に対してモル比で1〜200の範囲とすることが
好ましい。また、免疫活性物質を共有結合によって結合
させた診断用試薬に用いる場合は、モル比で0.5〜2
5の範囲とすることが好ましい。
【0015】前記の反応における反応時間は、重合体粒
子のエポキシ基濃度、有機化合物の濃度及びエポキシ基
との反応性、反応温度によって異なるので特に限定的で
ないが、一般に10分乃至100時間が好ましく、更に
は30分乃至50時間がより好ましく採用される。
【0016】前記の反応における重合体粒子と有機化合
物の混合方法は、特に限定的でない。一般的には、重合
体粒子の懸濁媒体中へ有機化合物の水又は有機溶媒の希
釈溶液を一括に添加する方法もしくは滴々添加する方法
、あるいは有機化合物の反応媒体中へ重合体粒子の水又
は有機溶媒の希釈懸濁液を一括に添加する方法もしくは
滴々添加する方法が好ましくは採用される。
【0017】前記方法により得られた重合体粒子は親水
性重合体粒子(重合体粒子にエポキシ基を介してヒドロ
キシル基を有する有機化合物が結合されている重合体粒
子を以下単に親水性重合体粒子とも呼ぶ)である。体内
での各種細胞、組織による貧食作用の観察用粒子、及び
酵素、蛋白質あるいは免疫活性物質の固定化用粒子等に
応用でき、特に免疫活性物質を吸着法もしくは共有結合
法で固定化した診断用試薬は免疫学的凝集反応性が大き
いだけでなく、分散安定性と保存安定性に優れる特徴が
ある。上記の方法で得られた親水性重合体粒子は免疫活
性物質を吸着法もしくは共有結合法によって固定化する
ことにより診断用試薬となる。
【0018】該免疫活性物質としては、特に限定的でな
く公知のものが使用出来る。代表的なものを例示すれば
、例えば、変性ガンマグロブリン、抗核因子、ヒトアル
ブミン、抗ヒトアルブミン抗体、イムノグロブリンG(
IgG)抗ヒトIgG抗体、イムノグロブリンA(Ig
G)、抗ヒトIgA抗体、イムノグロブリンM(IgM
)、抗ヒトIgM抗体、ストレブトリジンO、ストレブ
トキナーゼ、ヒアルロンダーゼ、抗ストレプトリジンO
抗体、C−反応性蛋白、抗C−反応性蛋白抗体、アルフ
ァーフェトプロティン(AFP)、抗AFP抗体、癌胎
児性抗原(CEA)、抗CEA抗体、ヒト繊毛性ゴナド
トロピン(HCG)、抗HCG抗体、抗エストロゲン抗
体、抗インシュリン抗体、B型肝炎表面抗原(HBs)
、抗HBs抗体、梅毒トレポネマ抗原、風疹抗原、イン
フルエンザ抗原、補体成分C1 q、抗C1 q抗体、
抗C3 q抗体、等の公知の免疫活性物質をあげること
ができる。
【0019】本発明で固定化される該免疫活性物質の量
は、各検査項目に適している割合で親水性重合体粒子に
固定化させればよく、一概に限定されない。一般には、
該免疫活性物質の量が多い程、診断用試薬の鋭敏性が上
がるため、鋭敏性を要求する場合には、前記の親水性重
合体粒子に飽和する迄、免疫活性物質を吸着させること
が好ましい。
【0020】前記方法により得られた親水性重合体粒子
は免疫活性物質の固定化能力と親水性のバランスが極め
て良く調節されているので、抗原又は抗体と親水性重合
体粒子を緩衝液又は生理食塩水などの水媒体中で混合し
、抗原又は抗体が化学的に変化しないように、そしてそ
れらの免疫学的性質を保持させるように、非常に温和な
条件下に抗原又は抗体を親水性重合体粒子表面に固定化
させることができるだけでなく、該媒体中で極めて安定
性が高い特徴がある。親水性重合体粒子表面に固定化さ
れた免疫活性物質の量は、重合体粒子の蛋白結合部位を
飽和又はブロックされるように選ぶことが好ましいが、
残存する蛋白結合部位を免疫学的に不活性な適当な物質
でブロック又は不活性化させることができる。
【0021】
【発明の効果】本発明の診断用試薬は、分散安定性と保
存安定性が著しく優れている。特に、電解質を多量に含
む緩衝液中で十分安定であるため、免疫活性物質の固定
は電解質を含む緩衝液中で行なえる。従って、上記の診
断用試薬は被検体液と混合時に非特異的凝集を防止でき
るという特徴をも有している。しかも免疫学的凝集反応
の鋭敏性も良好である特徴を有する。
【0022】本発明により得られた診断用試薬がこのよ
うな優れた性質を有する理由は明らかでないが、本発明
者等は次のように推測している。エポキシ基を有する重
合体粒子とヒドロキシル基を有する有機化合物とを反応
させることにより、ヒドロキシル基を親水性重合体粒子
の表面から遠ざけることが可能になるので免疫学的活性
物質を固定化した親水性重合体粒子のコロイド学的安定
性が高まると推定される。また、抗体を共有結合法で重
合体粒子に固定化した場合、抗体のFab部分の先端に
存在する抗原認識部位は重合体粒子表面と反対の方向を
向くことが望ましい。本発明の試薬では、親水性重合体
粒子表面から離れた位置にあるヒドロキシル基あるいは
またヒドロキシル基を有する有機化合物が立体障害とな
るために、共有結合で固定化した抗体のFabの抗原認
識部位が親水性重合体粒子の表面に向くことが阻害され
易くなる。そのため、抗体を共有結合で固定化した免疫
学的診断用試薬の性能が長期間保持されると推定される
。さらに、有機化合物として複数個のヒドロキシル基を
有するものを用いた場合には、上記の有機化合物と親水
性重合体粒子の持つエポキシ基とが反応してヒドロキシ
ル基が生成するだけでなく、有機化合物の持つヒドロキ
シル基によって親水性が付与され、親水性重合体粒子の
分散安定性と保存安定性が増加すると推定される。ヒド
ロキシル基濃度が増加すると重合体粒子の分散安定性と
保存安定性が増加すると考えられる。重合体粒子のヒド
ロキシル基濃度を増加させるために重合体粒子の重合の
段階でヒドロキシル基を有するモノマーを多量に使用す
ることが考えられるが、この方法は、免疫活性物質を共
有結合活性点が減少したり、また免疫活性物質を吸着固
定化するに有効な疏水性表面が減少するために、免疫学
的凝集反応の鋭敏性が低下する欠点が生じる。しかしな
がら、本発明の試薬はこれらの免疫活性物質の共有結合
活性点濃度もしくは吸着固定化する疏水性表面積を減少
させることなく、親水性のヒドロキシル基濃度を増加さ
せることが可能になるので、免疫学的診断用試薬の鋭敏
性を損うことなく、分散安定性と保存安定性が高まると
考えられる。
【0023】
【実施例】以下に本発明をさらに具体的に説明するため
に、実施例及び比較例を掲げるが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。 実施例1〜9及び比較例1〜2 (1)重合体粒子の調製 攪拌機付きガラス製フラスコを窒素置換した後に、蒸留
水2700cc加えて70℃に保った後に、窒素雰囲気
下、撹拌下に過硫酸カリウムを5.0ミリモル/l濃度
によるように添加した。次いでジ−2−エチルヘキシル
スルホコハク酸1.5gを乳化剤として添加した後、7
0℃に加温したグリシジルメタクリレート30ミリモル
とスチレン100ミリモルの混合物を添加して1時間重
合を行なった。その後スチレン2.6モルを定量ポンプ
で滴々添加してから70℃で29時間撹拌下に重合した
。重合後、室温まで冷却してから、得られた重合体粒子
を濾紙(No.2)で濾別して大きな凝集体を除いた。 次いで透析を行なった後に、遠心分離、蒸留水への再分
散の操作を繰返した後に、イオン交換樹脂で脱イオン操
作を行ない、更に遠心分離と洗浄を行なって重合体粒子
を精製した。得られた重合体粒子の粒子径は0.237
μmであった。
【0024】(2)親水性重合体粒子の調製得られた重
合体粒子を2%濃度で蒸留水に分散した懸濁液100m
lと、有機化合物の水溶液もしくはメタノール溶液を表
1に示す添加割合で混合し、表1に示す温度で所定時間
反応した。反応後、親水性重合体粒子を濾紙(No.2
)で濾別した後に、遠心分離、蒸留水への再分散の操作
を3回繰返した後に、イオン交換樹脂で脱イオン操作を
行ない、更に遠心分離と洗浄を行なって親水性重合体粒
子を得た。かくして得られた親水性重合体粒子を微量窒
素分析計及び微量硫黄分析計を利用して反応した有機化
合物の反応量を分析した。その結果を表1に示す。
【0025】(3)ヒトIgGを固定化した試薬の調製
(2)で得られた本発明の親水性重合体粒子を固型分濃
度1%でグリシン緩衝液に分散した。本発明に於いてグ
リシン緩衝液とはグリシン0.05モル及び食塩0.0
5モルを水1リットルに溶解し、次いで2規定水酸化ナ
トリウム水溶液でpHを8.2に調製し、さらにアジ化
ナトリウムを1g添加したものである。実施例に於いて
ヒトIgGは、ヒト血清を飽和硫安で塩析し、さらに透
析を行ない精製したものを用いた。ヒトIgGをグリシ
ン緩衝液により希釈し1mg/mlに調整する。次いで
倍数希釈法によりヒトIgGをグリシン緩衝液により希
釈してヒトIgG希釈液を調製する。1%濃度の親水性
重合体粒子分散液1容にヒトIgG希釈液1容を加え撹
拌し、室温下2時間放置する。次いでウシ血清アルブミ
ンを1%の濃度になるように添加し、4℃に保ち1夜放
置してヒトIgGを固定化した試薬を得た。次いで遠心
分離、グリシン緩衝液への再分散の操作を繰り返すこと
によりヒトIgGを固定化した試薬を洗浄した。さらに
遠心分離した後、ヒトIgGを固定化した試薬をウシ血
清アルブミンを0.1%の濃度で添加したグリシン緩衝
液に再分散し固型分濃度を0.5%に調整し、4℃に保
ち保存した。
【0026】(4)抗原・抗体反応 ヒトIgGをウサギに免疫して得た抗ヒトIgGウサギ
全血清を60℃,30分非動化処理を行なった。この血
清を以下抗ヒトIgGウサギ血清と呼ぶ。抗ヒトIgG
ウサギ血清をグリシン緩衝液で20倍に希釈したものを
原液とし、倍数希釈法により抗ヒトIgGウサギ血清を
グリシン緩衝液で希釈して抗ヒトIgGウサギ血清希釈
液を調製する。抗原・抗体反応を行なうためにガラス製
10穴のホールグラスを用意し、グリシン緩衝液で希釈
した抗ヒトIgGウサギ血清を各ホールに0.04ml
加える。次いでヒトIgGを固定化した試薬のグリシン
緩衝液分散液を各ホールに0.04ml加える。この後
直ちに平沢製作所製テーハー式撹拌機によりホールグラ
スを1分間に120回転の速度で水平回転し撹拌を行な
う。抗原・抗体反応により試薬の凝集が認められるまで
に要する時間、すなわち凝集像出現時間及び所定時間撹
拌後の試薬の凝集の有無から、ヒトIgGを固定化した
試薬の特性である鋭敏性を評価した。ホールグラスを用
いた実施例1の試薬の凝集試験の結果を図1に示す。図
1は10分間の撹拌後の凝集状態を示す。凝集が全く認
められない場合(−)、凝集の有無が判定しがたい場合
(±)、明らかに凝集が認められる場合、凝集の強い順
に +++、++、+と判定した。図中Cは抗原もしく
は抗体を全く含まないことを示す。凝集試験の結果、明
らかに凝集の認められたホールに於ける抗ヒトIgGウ
サギ血清希釈剤の最高希釈倍数をもって、重合体粒子の
鋭敏性を評価した。
【0027】親水性重合体粒子の特性として、さらに親
水性重合体粒子の分散安定性を評価した。すなわち、親
水性重合体粒子にヒトIgG希釈液を加え室温で2時間
放置した後の親水性重合体粒子の分散状態をもって親水
性重合体粒子のヒトIgG固定化時の分散安定性を評価
した。又ヒトIgG固定化後3ケ月経過した後の試薬の
分散状態をもってヒトIgGを固定化した試薬の保存中
の分散安定性を評価した。
【0028】さらにまた、親水性重合体粒子の特性とし
て、電解質を含んだ緩衝液中での親水性重合体粒子の分
散安定性を評価した。即ち、親水性重合体粒子をイオン
交換水に1%濃度になるように調製した後、NaCl濃
度が0.10モル/l及び0.15モル/lのグリシン
緩衝液1mlに40μl添加して充分に混合してから室
温で3日間静置して分散安定性を調べた。その結果を表
1に示す。
【0029】なお、比較例1として、(1)で得られた
精製重合体粒子を濃硫酸でpH2.0に調節した酸性水
媒体に1%濃度で分散させ、室温で1週間処理し、重合
体粒子のエポキシ基を加水分解してジヒドロキシル基に
変換した。次いで濾紙(No.2)で濾別した後透析を
行なった。その後遠心分離、蒸留水への再分散の操作を
繰り返した後に、イオン交換樹脂で脱イオン操作を行な
い、更に遠心分離と洗浄を行なって重合体粒子を精製し
た。得られた重合体粒子を実施例1と同様の操作で性能
を調べた。その結果を表1に示す。また、ポリスチレン
ラテックスとしてダウ社0.497μmのラテックスを
実施例1と同様の操作で性能を調べた結果を、比較例2
として表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】実施例10と比較例3 攪拌機付きガラス製フラスコを窒素置換した後に、蒸留
水2700cc加えて70℃に保った後に、窒素雰囲気
下、撹拌下に過硫酸カリウム5ミリモル/l濃度になる
ように添加した。次いで70℃に加温したグリシジルメ
タアクリレート210ミリモル及びスチレン100ミリ
モルの混合物を添加して70℃で1時間撹拌下に重合し
た。その後スチレン2.5モルを定量ポンプで滴々添加
してから、70℃で29時間撹拌下に重合した。その後
の操作は実施例1と同様の操作を行なった。得られた重
合体粒子の粒子径は0.345μmであった。この重合
体粒子を蒸留水100mlに1%濃度になるように調製
し、グルコサミン0.8mmoleを加えた。その後p
Hを8.0に調製し、室温で48時間反応した。反応後
は実施例1と同様の操作を行なって親水性重合体粒子を
得た。得られた親水性重合体粒子を実施例1と同様の操
作でヒトIgGを吸着して固定化し、抗ヒトIgGウサ
ギ血清との抗原・抗体反応を行なった。その結果、鋭敏
性は1日後×1280、3ケ月後×2560、また分散
安定性は1日後2本、3ケ月後3本の非特異的凝集反応
が認められた。さらに実施例1と同様のNaCl濃度が
0.10モル/l及び0.15モル/lのグリシン緩衝
液中での分散安定性は、いずれも1の評価であった。
【0032】尚比較例3として、上記で得られた重合体
粒子を水蒸気蒸留を3時間行なって重合体粒子上のエポ
キシ基を加水分解してジヒドロキシルに変換した。次い
で重合体粒子を濾紙(No.2)で濾別した後に、遠心
分離、蒸留水への再分散操作を3回繰返した後に、イオ
ン交換樹脂で脱イオン操作を行ない、更に遠心分離と洗
浄を行なってジヒドロキシル基を含有する重合体粒子を
得た。かくして得られた粒子を実施例1と同様の操作で
ヒトIgGを吸着して固定化し、抗ヒトIgGウサギ血
清との抗原・抗体反応を行なった。その結果、鋭敏性は
1日後×1280、3ケ月後×1280、また分散安定
性は1日後3本、3ケ月後4本の非特異的凝集反応が認
められた。さらに実施例1と同様のNaCl濃度が0.
10モル/l及び0.15モル/lのグリシン緩衝液中
での分散安定性は各1及び2の評価であった。
【0033】実施例11 攪拌機付きガラス製フラスコを窒素置換した後に、蒸留
水2700ccを加えて75℃に保った後に、窒素雰囲
気下、撹拌下に過硫酸カリウム5ミリモル/l、チオ硫
酸ナトリウム5ミリモル/l、硫酸銅0.25ミリモル
/lを添加した。次いで75℃に加温したグリシジルア
クリレート15ミリモル及びメチルメタクリレート25
0ミリモルの混合物を添加して75℃で30分間撹拌下
に重合した。その後、メチルメタクリレート2,6モル
を定量ポンプで滴々添加して、更に75℃で2時間撹拌
下に重合した。その後の操作は実施例1と同様の操作を
行なった。得られた重合体粒子の粒子径は0.208μ
mであった。この重合体粒子を蒸留水100mlに1%
濃度になるように調製1、トリス(ヒドロキシメチル)
アミノメタン100μmoleを加えた。その後、pH
9.0に調製し、室温で48時間反応した。反応後は実
施例1と同様の操作を行なって親水性重合体粒子を得た
。得られた親水性重合体粒子を実施例1と同様の操作で
ヒトIgGを吸着して固定化し、抗ヒトIgGウサギ血
清との抗原・抗体反応を行なった。その結果、鋭敏性は
1日後×1280、3ケ月後×1280、また分散安定
性は1日後1本、3ケ月後3本の非特異的凝集反応が認
められた。さらに実施例1と同様のNaCl濃度が0.
10モル/l及び0.15モル/lのグリシン緩衝液中
での分散安定性は、いずれも1の評価であった。
【0034】実施例12と比較例4 熱変性ヒトIgGの固定化 pH8.2に調製したグリシン緩衝液に実施例3で用い
た親水性重合体粒子を0.5%になるように分散させた
。次いで60℃で10分間加熱処理したヒトIgGをグ
リシン緩衝液により希釈し1mg/mlに調整した。 0.5%濃度の親水性重合体粒子分散液1容に熱変性し
たヒトIgG希釈液1容を加え、撹拌し、室温下2時間
放置した。その後ウシ血清アルブミンを1%の濃度にな
るように添加し、4℃に保ち1夜放置して熱変性ヒトI
gGを固定化した試薬を得た。次いで遠心分離、グリシ
ン緩衝液への再分散の操作を繰返して洗浄した後、熱変
性ヒトIgGを固定化した試薬をウシ血清アルブミンを
0.1%の濃度で添加したグリシン緩衝液に再分散し、
固型分濃度を0.5%に調整した。
【0035】リウマチ因子の測定 検体として非動化慢性関節リウマチ患者プール血清をグ
リシン緩衝液で20倍に希釈したものを原液として、実
施例1と同様にしてガラス製10穴のホールグラスにグ
リシン緩衝液で希釈した慢性関節リウマチ患者血清を各
ホールに0.04mlを加え、次いで熱変性ヒトIgG
を固定化した親水性重合体粒子をグリシン緩衝液で希釈
した分散液を各ホールに0.04ml加えて実施例1と
同様の操作で鋭敏性及び分散安定性を調べた。その結果
、鋭敏性は1日後×1280、3ケ月後×1280、で
あり、分散安定性は1日後及び3ケ月後に共に非特異凝
集反応は認められなかった。尚、比較例4として比較例
1で用いた重合体粒子を用いて上記と同様の操作でテス
トすると、鋭敏性は1日後×1280、3ケ月後は非特
異凝集のため評価できなかった。
【0036】実施例13 アルファ−フェトプロティンの抗体の固定化pH8.2
に調製したグリシン緩衝液に実施例1で用意した親水性
重合体粒子を1.0%になるように分散させた。次いで
家兎の産生したアルファ−フェトプロティン(以下α−
FPと略す)の抗体をアフィニティ−クロマトグラフィ
ーにより精製して得た精製α−FP抗体を、グリシン緩
衝液で500μg/mlの濃度に希釈した。 親水性重合体粒子分散液1容と精製α−FP抗体の希釈
液1容とを加え、撹拌し、室温下2時間放置した。その
後ウシ血清アルブミンを1%の濃度になるように添加し
、4℃に保ち1夜放置してα−FP抗体を固定化した試
薬を得た。次いで遠心分離、グリシン緩衝液への再分散
の操作を繰り返して洗浄した後、α−FP抗体を固定化
した試薬をウシ血清アルブミンを0.1%の濃度で添加
したグリシン緩衝液に再分散し、固型分濃度を0.5%
に調整した。
【0037】アルファ−フェトプロティンの測定検体と
してヒト血清中のα−FPの濃度が1000μg/ml
であるものを原液とし、グリシン緩衝液で10倍ごとの
希釈系列を調製した。実施例1と同様にして、ガラス製
10穴のホールグラスにグリシン緩衝液で希釈したα−
FPを各ホールに0.04ml加え、次いでα−FP抗
体を固定化した試薬の分散液を各ホールに0.04ml
加えて、実施例1と同様の操作で鋭敏性、分散安定性を
調べた。その結果、鋭敏性は1日後10μg/ml、3
ケ月後10μg/mlであった。分散安定性は1日後及
び3ケ月後共に非特異凝集反応は全く認められなかった
【0038】実施例14と比較例5 攪拌機付きガラス製フラスコを窒素置換した後に、蒸留
水2700ccを加えて70℃に保った後に、窒素雰囲
気下、撹拌下に過硫酸カリウム4ミリモル/lチオ硫酸
ナトリウム2ミリモル/l、及び硫酸銅、0.2ミリモ
ル/lを添加した。次いで70℃に加温したグリシジル
メタクリレート1.5モル及びスチレン0.5モルの混
合物を添加して70℃で6時間重合した。その後の操作
は実施例1と同様の操作を行なった。得られた重合体粒
子の粒子径は0.304μmであった。
【0039】得られた重合体粒子を蒸留水100mlに
1%濃度になるように調製し、ジエタノールアミン10
μmoleを加えてからpH9.5に調製後、室温で4
時間反応した。反応後は実施例1と同様の操作を行なっ
て親水性重合体粒子を得た。かくして得られた親水性重
合体粒子をpH7.5に調製し、水蒸気蒸留を行なって
、残存するエポキシ基をジヒドロキシル基に変換した。 次いで蒸留水100mlに0.8%濃度になるように再
分散してからH2 SO4 でpH=3.0に調製した
。その後NaIO4 9mmoleを加えて40℃で1
8時間反応して、ジヒドロキシル基をアルデヒド基に変
換した。得られたアルデヒド基含有親水性重合体粒子を
濾紙(No.2)で濾別した後に、遠心分離、蒸留水へ
の再分散の操作を6回繰返した。その後イオン交換樹脂
で脱イオン操作を行ない、更に遠心分離と洗浄を行なっ
て精製した。かくして得られたアルデヒド基含有親水性
重合体粒子を緩衝液をグリシン緩衝液から0.10モル
のホウ酸−ホウ砂とNaCl  0.05モルを蒸留水
1リットルに溶解したpH=8.2に調製したホウ酸緩
衝液に変えたことと、ウシ血清アルブミンを全工程で添
加しなかったこと以外は全て実施例1と同様の操作でヒ
トIgGを固定化し、抗ヒトIgGウサギ血清との抗原
・抗体反応を行なった。その結果、鋭敏製は1日後×2
560、3ケ月後×2560、また分散安定性は1日後
2本、3ケ月後4本の非特異的凝集反応が認められた。
【0040】尚、比較例5として、本発明のジエタノー
ルアミンと重合体粒子のエポキシ基の反応を行なわずに
上記と同様の操作を行なった。その結果、ヒトIgGを
固定化していないものまで非特異的凝集反応がみられた
ために正確な鋭敏性が判定できなかった。また、分散安
定性は1日後7本、3ケ月後10本の非特異的凝集反応
が認められた。
【0041】実施例15と比較例6 攪拌機付きガラス製フラスコを窒素置換した後に、蒸留
水2700ccを加えて70℃に保った後に、窒素雰囲
気下、撹拌下に過硫酸カリウム5.0ミリモル/l、チ
オ硫酸ナトリウム5ミリモル/l、及び硫酸銅0.25
ミリモル/lを添加した。次いで70℃に加温したグリ
シジルメタクリレート2.0モル及びエチレングリコー
ルジメタクリレート30ミリモルの混合物を添加して7
0℃で2時間重合した。その後の操作は実施例1と同様
の操作を行なった。得られた重合体粒子の粒子径は0.
261μmであった。
【0042】得られた重合体粒子を蒸留水100mlに
2%濃度になるように調製し、N−トリス(ヒドロキシ
メチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸8μm
oleを加えてからpH9.0に調製した後、37℃で
6時間反応した。反応後は実施例1と同様の操作を行な
って親水性重合体粒子を得た。かくして得られた親水性
重合体粒子をpH7.5に調製し、水蒸気蒸留を行なっ
て残存するエポキシ基をジヒドロキシル基に変換した。 次いで蒸留水100mlに1.6%濃度になるように調
製し、予めCH3 COOH20ミリモルとNaIO4
 20ミリモルを溶解した水溶液100mlを加えて4
0℃で20時間反応して、ジヒドロキシル基をアルデヒ
ド基に変換した。得られたアルデヒド基含有親水性重合
体粒子を濾紙(No.2)で濾別した後に、遠心分離、
蒸留水への再分散の操作を6回繰返した。その後、イオ
ン交換樹脂で脱イオン操作を行ない、更に遠心分離と洗
浄を行なって精製した。かくして得られたアルデヒド基
含有親水性重合体粒子を緩衝液をグリシン緩衝液から0
.10モルのホウ酸−ホウ砂とNaCl  0.05モ
ルを蒸留水1リットルに溶解したpH=8.2に調製し
たホウ酸緩衝液に変えたことと、ウシ血清アルブミンを
全工程で添加しなかった以外は全て実施例1と同様の操
作でヒトIgGを固定化し、抗ヒトIgGウサギ血清と
の抗原・抗体反応を行なった。その結果、鋭敏性は1日
後×2560、3ケ月後×2560、また分散安定性1
日後1本、3ケ月後3本の非特異的凝集反応が認められ
た。
【0043】尚、比較例6として、本発明のN−トリス
(ヒドロキシエチル)メチル−3−アミノプロパンスル
ホン酸と重合体粒子のエポキシ基の反応を行なわずに上
記実施例と同様の操作を行なった。その結果、ヒトIg
Gを固定化していないものまで非特異的凝集反応がみら
れたために正確な鋭敏性が判定できなかった。また、分
散安定性は1日後3本、3ケ月後に7本の非特異的凝集
反応が認められた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた親水性重合体粒子を用いた
診断容試薬の凝集状態を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  エポキシ基を表面に有する重合体粒子
    の該エポキシ基を介してヒドロキシル基を有する有機化
    合物が結合されており且つ該重合体粒子表面に免疫活性
    物質が固定化されてなる診断用試薬。
JP3090979A 1991-03-30 1991-03-30 診断用試薬 Pending JPH04218772A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3090979A JPH04218772A (ja) 1991-03-30 1991-03-30 診断用試薬

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3090979A JPH04218772A (ja) 1991-03-30 1991-03-30 診断用試薬

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60028388A Division JPS61189300A (ja) 1985-02-18 1985-02-18 親水性重合体粒子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04218772A true JPH04218772A (ja) 1992-08-10

Family

ID=14013638

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3090979A Pending JPH04218772A (ja) 1991-03-30 1991-03-30 診断用試薬

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04218772A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0787988A2 (en) * 1996-02-05 1997-08-06 Hiroshi Prof. Handa Drug-immobilized particles and a process of purifying proteins
WO2019208672A1 (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 キヤノン株式会社 粒子、粒子の製造方法、アフィニティー粒子、及び、これを含む試薬及びキット、並びに標的物質の検出方法
WO2021039982A1 (ja) * 2019-08-30 2021-03-04 キヤノン株式会社 粒子、標的物質に対するリガンドを有するアフィニティー粒子、及び、これを含む体外診断用試薬およびキット、並びに標的物質の検出方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58149910A (ja) * 1982-12-28 1983-09-06 Toray Ind Inc 診断用微粒子
JPS58165859A (ja) * 1982-03-29 1983-09-30 旭化成株式会社 体液浄化用吸着材およびその製造法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58165859A (ja) * 1982-03-29 1983-09-30 旭化成株式会社 体液浄化用吸着材およびその製造法
JPS58149910A (ja) * 1982-12-28 1983-09-06 Toray Ind Inc 診断用微粒子

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0787988A2 (en) * 1996-02-05 1997-08-06 Hiroshi Prof. Handa Drug-immobilized particles and a process of purifying proteins
EP0787988A3 (en) * 1996-02-05 2000-10-04 Hiroshi Prof. Handa Drug-immobilized particles and a process of purifying proteins
WO2019208672A1 (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 キヤノン株式会社 粒子、粒子の製造方法、アフィニティー粒子、及び、これを含む試薬及びキット、並びに標的物質の検出方法
CN112041355A (zh) * 2018-04-27 2020-12-04 佳能株式会社 颗粒、颗粒的制造方法、亲和颗粒、包括其的试剂和试剂盒、和检测目标物质的方法
JPWO2019208672A1 (ja) * 2018-04-27 2021-05-27 キヤノン株式会社 粒子、粒子の製造方法、アフィニティー粒子、及び、これを含む試薬及びキット、並びに標的物質の検出方法
CN112041355B (zh) * 2018-04-27 2023-08-22 佳能株式会社 颗粒、颗粒的制造方法、亲和颗粒、包括其的试剂和试剂盒、和检测目标物质的方法
WO2021039982A1 (ja) * 2019-08-30 2021-03-04 キヤノン株式会社 粒子、標的物質に対するリガンドを有するアフィニティー粒子、及び、これを含む体外診断用試薬およびキット、並びに標的物質の検出方法
CN114531879A (zh) * 2019-08-30 2022-05-24 佳能株式会社 颗粒、具有针对目标物质的配体的亲和颗粒、包含其的体外诊断用试剂和试剂盒和目标物质的检测方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1177751A (en) Immunoparticles and process for preparing same
JPS6315551B2 (ja)
JPH0361143B2 (ja)
IE914180A1 (en) Ligand gold bonding
IE912082A1 (en) Use of 1-(1-pyrrolidinylcarbonyl) pyridinium salts to attach¹compounds to carboxylated particles and a kit containing¹same
JP2000206115A (ja) 抗体断片を用いた免疫凝集反応試薬
US5397695A (en) Attachment of compounds to polymeric particles using carbamoylonium compounds and a kit containing same
JPH11337551A (ja) 非特異反応抑制剤、免疫測定試薬及び免疫測定方法
JPH04218772A (ja) 診断用試薬
JPH0215566B2 (ja)
JPH0613568B2 (ja) 反応性重合体粒子の製造方法
JP2545707B2 (ja) 免疫学的診断試薬
JPH0826092B2 (ja) 重合体粒子
JPS6343412B2 (ja)
JPH0750110B2 (ja) 免疫測定法
JPH0613567B2 (ja) 反応性重合体粒子及びその製造方法
WO1984003358A1 (en) Insoluble surfaces treated to inhibit non-specific protein binding
JPS61255907A (ja) 反応性重合体粒子及びその製造方法
Singer The use of polystyrene latexes in medicine
JPS60235061A (ja) 診断用試薬
EP0569086A2 (en) Method and kit for attaching compounds to carboxylated substrates using uronium salt
JPH0471922B2 (ja)
JPS6315553B2 (ja)
JP2001050963A (ja) 免疫学的凝集反応試薬
JPH0326788B2 (ja)