JPS6315552B2 - - Google Patents

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JPS6315552B2
JPS6315552B2 JP5867780A JP5867780A JPS6315552B2 JP S6315552 B2 JPS6315552 B2 JP S6315552B2 JP 5867780 A JP5867780 A JP 5867780A JP 5867780 A JP5867780 A JP 5867780A JP S6315552 B2 JPS6315552 B2 JP S6315552B2
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JP
Japan
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polymer
particles
immobilized
reaction
antigen
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JP5867780A
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JPS56156213A (en
Inventor
Shuntaro Hosaka
Yasuo Murao
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Publication of JPS56156213A publication Critical patent/JPS56156213A/ja
Publication of JPS6315552B2 publication Critical patent/JPS6315552B2/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はヒトまたは動物の細胞または体液中の
成分と特異的に結合する免疫学的に活性な微粒子
の製造法に関する。 抗原と抗体との反応を利用してそのいずれか一
方を免疫学的に検出または定量する場合に、測定
したい物質に結合する側の物質を適当な大きさの
粒子に固定させておき、その粒子が被測定物質の
存在下で凝集を起こす現象を利用して高感度の測
定を行なう方法は免疫学的臨床検査の重要な手段
となつている。また逆に測定したい物質を粒子に
固定しておき、その被測定物質と特異的に反応す
る抗原または抗体の存在による被測定物質固定粒
子の凝集が、被検液中の被測定物質の存在により
阻止されることにより被測定物質を検出または定
量する方法も免疫学的臨床検査において広く用い
られている。また特定の細胞と選択的に結合する
物質を微粒子表面に固定しておき、その粒子が細
胞に結合するか否かによつて細胞の標識を行なう
方法も免疫学的検査または細胞学的検査の手段と
してしばしば採用される。 凝集反応用の担体として広く使用されている粒
子としてはヒトを含む哺乳動物や鳥類の赤血球、
カオリンや炭素など無機物の粒子、天然ゴムラテ
ツクスやポリスチレンなどの有機高分子化合物の
ラテツクスが知られている。赤血球は多種類の抗
原・抗体を固定することが可能で応用範囲が最も
広い。しかし採取する動物個体によつて差がある
こと、安定性に難があり保存が難かしいこと、ま
たヒト血清により非特異的に凝集する場合がある
ことなどの問題点がある。非生物由来の粒子とし
て最も広く用いられるポリスチレン粒子は合成高
分子化合物であり、品質を一定にすることが可能
でまたそれ自体では安定である。ポリスチレンは
疎水性で種々の蛋白質を吸着する性質があるた
め、通常ポリスチレンへの抗原または抗体の固定
化は物理吸着によつて行なわれる。しかし物理吸
着によつて抗原または抗体を固定化した場合には
固定化した抗原(または抗体)と遊離の抗原(ま
たは抗体)との間に平衡が存在するため、測定の
目的物質である対応する抗体(または抗原)に対
して粒子に固定化した抗原(または抗体)と遊離
の抗原(または抗体)との間に競争反応が起こ
り、その競争反応は凝集に対して抑制的に作用す
る。その結果、多くの例において感度と安定性の
不足が指摘されている。また当然のことながらポ
リスチレンに対して物理的に吸着されにくい物質
は固定することができない。これらの問題点のた
めにポリスチレン粒子の凝集反応は赤血球を担体
とする場合に比較して限られた範囲でしか実用に
供されていない。そこで抗原または抗体を共有結
合によつて粒子に固定することにより上記問題点
の解決を図ることが検討された。例えば
DT2649218においては、スチレン−メタクリル
酸共重合体ラテツクスにヒト繊毛性ゴナドトロピ
ンをカルボジイミドを使用して結合することが記
載されている。また特公昭53−12966にはカルボ
キシル化スチレン−ブタジエン、カルボキシル化
ポリスチレン、アミノ基をもつカルボキシル化ポ
リスチレン、アクリル酸ポリマー、アクリロニト
リルポリマー、メタクリル酸ポリマー、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー、ポ
リ酢酸ビニルアクリレート、ポリビニルピリジン
及び塩化ビニル−アクリレートコポリマーなど
種々のラテツクスポリマーにヒト繊毛性ゴナドト
ロピン、ヒト血清アルブミンまたは変性ガンマグ
ロブリンをアミド結合を介して縮合させた粒径
0.01〜0.9ミクロンの粒子が免疫学的診断試薬と
して使用できると述べられている。さらに臨床病
27、補冊、522頁(1978)にはメタクリル酸、
2−ヒドロキシエチルメタクリレートおよびメチ
ルメタクリレートを共重合して製造したヒドロキ
シル基およびカルボキシル基を含有するメチルメ
タクリレート系ラテツクスにトレポネーマ抗原を
臭化シアノゲンまたはカルボジイミド法で結合さ
せる方法が述べられている。 上記諸法によれば確かに物理吸着による場合に
比較して抗原または抗体をポリマーラテツクスに
強固に結合できるが、これらのポリマーラテツク
スのうち、スチレン−メタクリル酸共重合体、カ
ルボキシル化ポリスチレン、カルボキシル化スチ
レン−ブタジエンコポリマー、アミノ基をもつカ
ルボキシル化ポリスチレン、アクリロニトリルポ
リマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ンコポリマー、ポリ酢酸ビニルアクリレート、ポ
リビニルピリジン、塩化ビニル・アクリレートコ
ポリマーおよびメタクリル酸−2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート−メチルメタクリレートコポ
リマーはポリマーの主成分に疎水性部分が多量に
含まれているために蛋白質を吸着する傾向があ
る。 一般に体液中には多種類の蛋白質が含まれ、と
くに血漿または血清中にはこれらが高濃度で含有
されている。被験液から蛋白質がラテツクスに吸
着されると、それが本来目的とする抗原−抗体反
応に干渉し、凝集反応の選択性や感度の低下をも
たらす恐れがある。また蛋白質の吸着によつて抗
原抗体反応とは無関係な粒子の凝集が起こること
もある。また上記ラテツクスのうちアクリル酸ポ
リマーとメタクリル酸ポリマーは電解質である。
一般に多量の電解質の存在は抗原と抗体との結合
を弱めることが知られており、凝集反応を目的と
するラテツクスに電解質ポリマーを使用すること
は好ましいことではない。さらにアクリル酸ポリ
マーおよびメタクリル酸ポリマーは等電点PHの高
い蛋白質とイオン的に結合する。目的とする免疫
反応の構成因子以外の検体中の蛋白質がラテツク
スに結合することは前述のように好ましいことで
はない。 Clnica Chimica Acta78、79(1977)には抗ヒ
ト免疫グロブリン抗体で被覆したポリアクリルア
ミド粒子がヒトリンパ球B細胞とロゼツトを形成
することが述べられている。ポリアクリルアミド
は免疫活性物質または生理活性物質を固定化する
ための担体として発表されたものの中で細胞に対
する非特異的付着や蛋白質の非特異的吸着が最も
少なく、すぐれた担体材料である。しかし粒度の
揃つた所定粒径範囲の微粒子を製造することは甚
だ困難であり、上記に述べられたポリアクリルア
ミド粒子は粒度分布の甚だ広いものである。また
含水率が非常に高いためと推定されるが屈折率が
水に非常に近く顕微鏡による観察にも難がある。
さらに比重が水に非常に近く沈降速度が非常に小
さい。これらの諸性質のため上記ポリアクリルア
ミド粒子は凝集反応には適していない。 本発明者らは凝集反応用にも細胞標識用にも適
した担体微粒子を開発することを目的に研究した
結果、従来知られた担体微粒子の有する欠点を解
消した効果の顕著な本発明に到達した。 即ち本発明はアクリロニトリルまたはメタクリ
ロニトリルを重合性炭素炭素二重結合を少なくと
も2個有する架橋性単量体の存在下に、これら単
量体混合物は溶解するが生成重合体は沈澱析出す
るような媒体中にて、重合させることによつて平
均直径0.03ないし10μmの微粒子状重合体を沈澱
析出させ、次いで該微粒子状重合体を加水分解処
理して後これに免疫活性物質を反応させることを
特徴とする免疫学的に活性な微粒子の製造法を提
供するものである。 本発明方法ではまず、アクリロニトリル又はメ
タクリロニトリルを主成分とする平均直径0.03な
いし10μmの重合体微粒子が製造されるが、かか
る微粒子状重合体の製造に当つては、アクリロニ
トリルまたはメタクリロニトリルをそれぞれ単独
で重合してもよく、また両者を任意の比率で混合
して重合してもよい。いずれの場合も重合体を架
橋させる目的で分子内に炭素炭素二重結合を少く
とも2基有する架橋性単量体を添加する。この目
的で使用する架橋剤として好適な化合物は例えば
ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、N,
N′−メチレンビスアクリルアミド、エチレング
リコールジメタクリレート、トリアリルイソシア
ヌレート、ジビニルスルホンなどが好ましく用い
られる。架橋性単量体の添加量は通常全単量体中
の0.1〜30モル%である。0.1モル%以下では後で
重合体を加水分解したときに重合体が水に溶解す
るのを抑えるために不十分である。また30モル%
以上にすると重合中の粒子の分散状態が悪くなり
凝集傾向が顕著となる。 重合反応は単量体は容易に溶解するが、重合に
より生成する重合体は溶解せずに微粒子状に析出
するような媒体中で行なわれる。このような媒体
としては、例えば酢酸エチル、酢酸n−プロピ
ル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル各異性体およ
びプロピオン酸の上記相当エステルなどのエステ
ル類、メチルエチルケトン、メチルn−プロピル
ケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチ
ルケトン各異性体などのケトン類、ベンゼン、ト
ルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシ
レンおよび水などである。 かかる方法で得られる重合体微粒子の粒径は均
一性にすぐれており、その平均直径は0.03μmな
いし10μmの範囲内にある。平均直径は単量体の
組成および重合媒体の選択によつて調節すること
が可能である。 重合開始剤としては通常のラジカル重合開始
剤、例えば2,2′−アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチ
ル−4−メトキシバレロニトリル)、などのアゾ
化合物、過酸化ベンゾイル、ジラウロイルパーオ
キサイド、ジ−tertブチルパーオキサイドなどの
過酸化物を用いることができる。重合温度も通常
のラジカル重合の温度範囲でよく、20℃ないし80
℃がとくに好ましい。重合開始剤の重合混合液中
の濃度は、通常0.001ないし0.03モル/程度で
ある。単量体の重合混合液中の濃度は通常5ない
し50重量%の範囲が好ましい。単量体濃度が50重
量%を超えると生成する重合体粒子が凝集する傾
向がある。また単量体濃度が5重量%未満でも本
発明は実施可能であるが、得られる重合体微粒子
が少くなるので生産性が低くなる。なお重合は窒
素またはアルゴンなどの不活性ガスで置換して静
置で行なうのがのぞましい。 次に上記のようにして製造したアクリロニトリ
ルまたはメタクリロニトリルを主成分とする微粒
子状重合体を加水分解処理してシアン基をカルバ
モイル基ないしカルボキシル基に転化する。加水
分解に使用する試薬および反応条件によつて主反
応がカルバモイル基の生成である場合とカルボキ
シル基の生成である場合とに分かれる。例えば酢
酸中で三フツ化ホウ素によつて加水分解を行なう
場合、また過酸化水素共存下に苛性アルカリによ
つて加水分解を行なう場合、t−ブタノール中で
水酸化カリウムにより加水分解する場合、および
濃塩酸によつて比較的低温で加水分解を行なう場
合などは主反応はカルバモイル基の生成である。
一方苛性アルカリ水溶液により高温で加水分解す
るとカルボキシル基生成が主反応となる。すでに
述べた如く電離性官能基を多く含有する重合体は
本発明の目的とする免疫活性物質または生理活性
物質の固定化用担体としてはのぞましくない。し
たがつてシアン基の加水分解による主反応がカル
バモイル基生成反応となるように反応試薬および
反応条件を選ぶことが極めて望ましい。副次的に
カルボキシル基が生成することも好ましい態様に
含まれる。担体粒子上の少量のカルボキシル基は
免疫活性物質または生理活性物質を固定化した微
粒子が生体物質と特異的に反応することを妨げな
いという消極的理由に加えて、カルボキシル基を
免疫活性物質または生理活性物質を担体に化学的
に結合させるための官能基として積極的利用する
ことができる。加水分解反応の選択率としてカル
バモイル基生成の比率が80%以上であることがの
ぞましい。また加水分解は必ずしも粒子の中心部
まで行なう必要はなく、粒子表面を加水分解する
だけでもよい。 次いで加水分解された微粒子状重合体に免疫活
性物質が反応され化学結合により付着される。加
水分解により微粒子に導入されたカルバモイル基
を利用して免疫活性蛋白質等を微粒子に結合させ
る方法として最も好ましいのはグルタルアルデヒ
ドによる活性化である。すなわち微粒子をグルタ
ルアルデヒドと接触せしめた後水洗し、次いで免
疫活性蛋白質水溶液と接触させれば免疫活性蛋白
質は容易に微粒子上に固定化される。また微粒子
のカルボキシル基と蛋白質のアミノ基とをカルボ
ジイミドにより縮合させることにより蛋白質を粒
子上に固定化することもできる。またε−アミノ
カプロン酸などをスペーサーとしてカルボジイミ
ドにより粒子のカルボキシル基と縮合させてか
ら、蛋白質をカルボジイミドによりスペーサーに
結合させることもできる。さらにヘキサメチレン
ジアミンをスペーサーとしてカルボジイミドによ
り微粒子のカルボキシル基と縮合させれば、微粒
子にアミノ基を導入することができる。アミノ基
含有微粒子に対してはグルタルアルデヒドを結合
剤として蛋白質を容易に固定化することができ
る。このように本発明の方法によるカルバモイル
基および(または)カルボキシル基含有親水性微
粒子に対して種々の方法により免疫活性蛋白質な
いし生理活性物質を化学的に固定化することがで
きる。このようにして免疫活性物質ないし生理活
性物質を担体微粒子に化学的に固定すれば通常そ
の結合は強固であり、固定化された免疫活性物質
ないし生理活性物質が担体粒子から遊離すること
はない。ただグルタルアルデヒド活性化により固
定化を行なつた場合には結合の安定性が幾分不足
する場合があるが、そのような場合は、さらにそ
の結合を強化するために水素化ホウ素ナトリウム
で処理することが有効である。しかしこのような
二次処理が必要な場合は稀である。 免疫活性物質の担体微粒子への固定化は上記の
例に限定されるものではなく、またどの固定化法
を採用すべきかについては、固定化される免疫活
性物質の個々の場合に応じて免疫活性保持の度合
の高い方法を経験的に選ぶことができる。 本発明でいう免疫活性物質とはヒトないし動物
の体液中の測定の目的となる成分または該成分と
特異的に結合する物質又はヒトないし動物の細胞
と特異的に結合する物質を意味する。若干例をあ
げれば梅毒トレポネーマ抗原、B型肝炎表面抗原
(HBs抗原)、B型肝炎表面抗原に対する抗体
(抗HBs抗体)、風疹ウイルス抗原、トキソプラ
ズマ抗原、ストレプトリジンO、抗ストレプトリ
ジンO抗体、マイコプラズマ抗原、ヒト絨毛性ゴ
ナドトロピン(HCG)、抗HCG抗体、熱凝集ヒ
ト免疫グロブリンG、核蛋白、デオキシ核酸、抗
C反応性蛋白抗体、エストロゲン、抗エストロゲ
ン抗体、補体成分(C1q、C1r、C1s、C2、C3、
C4、C5、C6、C7、C8、C9)および、それらに
対する各抗体、などがある。 また微粒子を染料または顔料により適当に着色
するか螢光を付与しておけば凝集反応および細胞
標識のいずれの目的に対しても好都合である。微
粒子の形状は多くの場合球形であるが、球形であ
ることは不可欠ではなく不規則な形であつても差
し支えない。不規則な形状の微粒子の直径は最大
値と最小径の和の1/2とする。実施例で記載する
平均直径は式(1)によつて定義されるを表わす。 =Ni=1 di/N ………(1) ただしdiはi番目の粒子の直径、Nは粒子の総
数である。凝集反応が判定しやすいのは経験的に
平均直径が0.1μm以上10μm以下の場合である。
また細胞標識の目的には平均直径が0.03μm以上
5μm以下の範囲が好ましい。 次に若干の実施例をあげて本発明を説明する。 実施例 1 メタクリロニトリル28.5部(重量部、以下同
様)とジビニルベンゼン2.9部とを混合した(モ
ル比は95:5)。この単量体混合物をプロピオン
酸エチル100部に溶解し、重合開始剤として2,
2′−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシ
バレロニトリル)0.3部を添加してアルゴン雰囲
気下に40℃に24時間静置した。白濁した重合液を
遠心して重合体微粒子を分離し、酢酸エチルで洗
浄後減圧乾燥した。重合体微粒子の収量は3.0部
であつた。また大部分の重合体微粒子の直径は2
〜3μmの範囲にあつた。次に乾燥重合体1部を
三フツ化ホウ素二酢酸塩20部と水3.3部との混合
物に加え、110℃で2時間撹拌下に反応させた後
水を加え6N水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性
にした。加水分解された重合体微粒子を遠沈後水
洗した。加水分解反応後の重合体微粒子を乾燥
し、赤外線吸収スペクトルを測定したところ、ポ
リメタクリルアミドに近い吸収スペクトルを示し
た。 乾燥状態の加水分解重合体微粒子1部を蒸留水
20部に分散後、25%グルタルアルデヒド水溶液3
部を加えて、30℃で2時間撹拌した。次いでグル
タルアルデヒドにより活性化された重合体粒子を
遠沈、さらに水洗した後、リン酸塩緩衝生理食塩
水(リン酸塩0.01mol/、塩化ナトリウム
0.14mol/、PH7.0)に重合体含量が2.5%にな
るように分散させた。別に梅毒病原体
Treponema Pallidum(以下TPと略記)菌体を
リン酸塩緩衝生理食塩水中に109/mlの割合で分
散させ、氷水で冷却しながら10KHzの超音波によ
り20分間処理して菌体を破壊し、これをTP抗原
原液とした。グルタルアルデヒド活性化重合体微
粒子分散液1容とTP抗原原液1容とを混合し、
30℃で3時間撹拌して固定化反応を行なつた。反
応終了後TP抗原固定化粒子は遠心分離し、蒸留
水により十分洗浄した後、ウシ血清アルブミン1
%およびナトリウムアジド0.02%を添加したリン
酸塩緩衝生理食塩水に、重合体含量が2.5%にな
るように分散した。 このTP抗原固定化重合体微粒子とTPHA法に
よる抗体力価1280の梅毒陽性血清とを下記のよう
にしてマイクロプレートで反応させた。すなわち
V字型マイクロプレートの各ホールに80倍を起点
として2n希稀系列で各100μの希釈血清を入れ
た。希釈は市販TPHAキツト(富士臓器製薬)
の吸収希釈用液によつて行なつた。次に各ホール
にTP抗原固定化粒子10μを加えて振盪により
よく混合した後、室温で2時間静置し、沈降像に
より凝集の有無を判定した。その結果10240倍ま
で凝集が認められた。対照として陰性血清でも同
様の試験を行なつたが、どの希釈倍率でも凝集は
認められなかつた。またガラス板上で希釈検体血
清とTP抗原固定化粒子分散液を10μづつ混合
して、3分後に凝集を判定する試験法では、陰性
血清では2倍以上に希釈すれば凝集が認められな
いのに対して、上記の陽性血清では80倍希釈まで
凝集が認められた。 実施例 2 実施例1と同じグルタルアルデヒド活性化重体
微粒子に下記のようにしてウシ血清アルブミン
(以下BSAと略記)を固定化した。すなわち2.5%
グルタルアルデヒド活性化重合体微粒子分散液1
容とリン酸塩緩衝生理食塩水1mlにBSA10mgを
溶解したBSA溶液1容とを混合し、30℃で2時
間撹拌して固定化反応を行なつた。反応後BSA
固定化重合体微粒子を遠心分離し、リン酸塩緩衝
生理食塩水で洗浄し、同じ液に重合体濃度が2.5
%になるように分散した。ガラス板上で抗BSA
抗体(兎)のリン酸塩緩衝生理食塩水溶液と上記
BSA固定化重合体微粒子分散液とを各10μづつ
混合し、3分後に凝集の有無を判定した結果、抗
BSA抗体濃度が1μg/ml以上の場合に凝集が認
められた。 実施例 3 アクリロニトリル10部、メタクリロニトリル
12.6部、ジビニルベンゼン2.5部および2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロ
ニトリル)0.2部をプロピオン酸エチル100部に溶
解し、窒素雰囲気下で40℃に7時間静置した(ア
クリロニトリルとメタクリロニトリルとのモル比
は1:1である)。白濁した重合液を遠心して重
合体微粒子を分離し、酢酸エチルで洗浄後減圧乾
燥した。重合体微粒子の収量は3.75部であつた。
また重合体微粒子の平均直径は1.0μmであつた。
次に重合体微粒子に実施例1と同様に加水分解お
よびグルタルアルデヒド活性化処理を行ない、さ
らに同様にしてTP抗原を固定化した。このTP抗
原固定化重合体微粒子とTPHA法による抗体力
価640の梅毒陽性血清とをV字型マイクロプレー
ト反応させた結果、血清希釈率5120倍まで凝集が
認められた。 実施例 4 実施例1の組成および条件で重合して得た重合
体微粒子2部を加水分解の目的で水酸化カリウム
粉末10部と共にtert−ブタノール50部に分散し、
還流下(95℃)に2時間加熱した。次に反応混合
物を0.9%塩化ナトリウム水溶液に注ぎ、黄色に
着色した重合体微粒子を遠心分し、水洗した。次
いで加水分解された重合体微粒子を実施例1と同
様にしてグルタルアルデヒドにより活性化し、さ
らに同様にしてTP抗原を固定化した。TP抗原固
定化重合体微粒子とTPHA法による抗体力価
1280の梅毒陽性血清とを実施例1と同様にしてV
字型マイクロプレートで反応させた結果、血清希
釈倍率5120倍まで凝集が認められた。 実施例 5 アクリロニトリル20部とトリエチレングリコー
ルジメタクリレート5.4部とを混合し(モル比
95:5)、プロピオン酸エチル100部に溶解した。
そこへさらに重合開始剤として2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリ
ル)0.1部を添加し、窒素雰囲気下に40℃で2.5時
間重合させた。白濁した重合液をエタノール中に
注ぎ遠心分離した重合体微粒子を減圧下に室温で
乾燥させた。重合体微粒子の収量は2.5部であつ
た。また重合体微粒子の平均直径は0.2μmであつ
た。次にこの重合体微粒子1部を三フツ化ホウ素
二酢酸塩20部と水3.3部との混合液中に分散し、
115℃に20分間加熱して加水分解反応を行なわせ
た。反応終了後反応混合物を6N水酸化ナトリウ
ム水溶液で中和し、加水分解された重合体微粒子
を遠心分離した。加水分解重合体微粒子は水洗
し、次いでアセトンで水を置換し減圧下に室温で
乾燥した。加水分解重合体微粒子の赤外線吸収ス
ペクトルはポリアクリルアミドのスペクトルとほ
ぼ一致した。 次に加水分解された重合体微粒子を実施例1と
同様にしてグルタルアルデヒドで活性化した後、
次に記るすようにしてヒト絨毛性ゴナドトロピン
(以下HCGと略記)を固定化した。すなわち純度
3230IU/mgのHCGをリン酸塩緩衝生理食塩水に
1mg/mlの濃度に溶解し、グルタルアルデヒド活
性化重合体微粒子分散液(2.5%)と1:1の容
積比で混合した。30℃で2時間撹拌した後、
HCG固定化重合体微粒子を遠沈を繰り返してリ
ン酸塩緩衝生理食塩水で洗浄し、ウシ血清アルブ
ミンを1%含むリン酸塩緩衝生理食塩水に重合体
含量が2%(重量)になるように分散した。
HCG固定化重合体微粒子の活性は次のようにし
て検定した。 V字型マイクロプレートの各ホールに所定濃度
のHCG/リン酸塩緩衝生理食塩水溶液100μお
よび所定濃度の抗HCG抗血清(兎)溶液10μ
(抗HCG抗血清と希釈用液は市販妊娠反応キツト
“グラビンデツクス”のものを使用した)とを混
合し、インキユベーシヨンのため23℃で2時間静
置した。インキユベーシヨン後HCG固定化重合
体微粒子分散液10μを各ホールに加え、振盪し
てよく混合した後1夜静置した。試験結果は表1
にまとめて示したようになつた。ここで使用した
抗HCG抗血清の場合には2000倍以下の希釈率で
HCG固定重合体微粒子との反応による凝集が起
こつた。さらにその凝集反応のHCGによる阻止
はHCG濃度が100IU/以上の範囲で認められ
た。 【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アクリロニトリルまたはメタクリロニトリル
    を重合性炭素炭素二重結合を少なくとも2個有す
    る架橋性単量体の存在下に、これら単量体混合物
    は溶解するが生成重合体は沈澱析出するような媒
    体中にて、重合させることによつて平均直径0.03
    ないし10μmの微粒子状重合体を沈澱析出させ、
    次いで該微粒子状重合体を加水分解処理して後こ
    れに免疫活性物質を反応させることを特徴とする
    免疫学的に活性な微粒子の製造法。
JP5867780A 1980-05-06 1980-05-06 Preparation of immunologically active fine particle Granted JPS56156213A (en)

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