JPH0671773A - 金属張積層板の製造方法 - Google Patents
金属張積層板の製造方法Info
- Publication number
- JPH0671773A JPH0671773A JP4227659A JP22765992A JPH0671773A JP H0671773 A JPH0671773 A JP H0671773A JP 4227659 A JP4227659 A JP 4227659A JP 22765992 A JP22765992 A JP 22765992A JP H0671773 A JPH0671773 A JP H0671773A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- pressure
- heated
- until
- prepregs
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Laminated Bodies (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 積層成形時に残る歪みを少なくし、そり及び
寸法変化の少ない金属張積層板を製造する。 【構成】 繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得た
プリプレグを複数枚重ねて、さらにその外側に金属はく
を重ね、樹脂が溶融を開始するまでは圧力0.3MPa
以下の接触圧で加熱加圧し、樹脂が溶融を開始しゲル化
するまでは所定の圧力で加熱加圧し、その後は無圧状態
で加熱する。又、樹脂溶融開始後一旦無圧として、その
後ゲル化するまでは所定の圧力で加熱加圧し、その後は
無圧状態で加熱する。
寸法変化の少ない金属張積層板を製造する。 【構成】 繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得た
プリプレグを複数枚重ねて、さらにその外側に金属はく
を重ね、樹脂が溶融を開始するまでは圧力0.3MPa
以下の接触圧で加熱加圧し、樹脂が溶融を開始しゲル化
するまでは所定の圧力で加熱加圧し、その後は無圧状態
で加熱する。又、樹脂溶融開始後一旦無圧として、その
後ゲル化するまでは所定の圧力で加熱加圧し、その後は
無圧状態で加熱する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属張積層板の製造方
法に関する。
法に関する。
【0002】
【従来の技術】製造工程の工夫により、そり及び寸法変
化を少ない金属張積層板を得る方法として、製造後にア
ニーリング処理する方法と、低圧成形によって製造する
方法とがある。
化を少ない金属張積層板を得る方法として、製造後にア
ニーリング処理する方法と、低圧成形によって製造する
方法とがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記何れの方法によっ
ても、多数枚の成形において熱板側の製品に生ずるそり
を防ぐことはできない。また、アニーリング処理をする
方法によると、再度の加熱のために、製品の変色あるい
は特に金属張積層板の場合は金属表面に錆を生ずる問題
がある。本発明は、以上の如き従来の問題点のないそ
り、寸法特性の良好な積層板の製造方法を提供すること
を目的とする。
ても、多数枚の成形において熱板側の製品に生ずるそり
を防ぐことはできない。また、アニーリング処理をする
方法によると、再度の加熱のために、製品の変色あるい
は特に金属張積層板の場合は金属表面に錆を生ずる問題
がある。本発明は、以上の如き従来の問題点のないそ
り、寸法特性の良好な積層板の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、繊維基材に熱
硬化性樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグを複数枚重
ね、さらにその外側に金属はくを重ね、樹脂が溶融を開
始するまでは圧力0.3MPa以下の接触圧で加熱加圧
し、樹脂が溶融を開始しゲル化するまでは所定の圧力で
加熱加圧し、その後は無圧状態で加熱することを特徴と
する。
硬化性樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグを複数枚重
ね、さらにその外側に金属はくを重ね、樹脂が溶融を開
始するまでは圧力0.3MPa以下の接触圧で加熱加圧
し、樹脂が溶融を開始しゲル化するまでは所定の圧力で
加熱加圧し、その後は無圧状態で加熱することを特徴と
する。
【0005】本発明の方法では、さらに上記方法におい
て、接触圧から加圧を開始する前に一定時間加熱無圧状
態とすることでより効果を高めることができる。また、
本発明の製造方法は減圧雰囲気化で行うことが好まし
い。
て、接触圧から加圧を開始する前に一定時間加熱無圧状
態とすることでより効果を高めることができる。また、
本発明の製造方法は減圧雰囲気化で行うことが好まし
い。
【0006】使用する樹脂は、フェノール樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリエステル樹脂等一般的に積層板に使用する
種類全般である。使用する基材は、ガラス繊維、合成繊
維、セルロース系繊維等の積層板に使用されるもの全般
である。
シ樹脂、ポリエステル樹脂等一般的に積層板に使用する
種類全般である。使用する基材は、ガラス繊維、合成繊
維、セルロース系繊維等の積層板に使用されるもの全般
である。
【0007】
【作用】積層板のそり、寸法変化は、積層成形時に生ず
る応力が歪みとなって残り、それがプリント配線板製造
時の加熱工程で発生する。積層成形時に生ずる歪みと、
本発明の歪み低減作用との関係を次に説明する。
る応力が歪みとなって残り、それがプリント配線板製造
時の加熱工程で発生する。積層成形時に生ずる歪みと、
本発明の歪み低減作用との関係を次に説明する。
【0008】積層加熱時に、基材含浸の樹脂は溶融して
塑性変形するから、歪みが残りにくい。しかし、外層の
金属はくと鏡板、鏡板とクッション材、クッション材と
熱板それぞれの間では熱膨張率と弾性率が異なり、これ
らが加圧力により拘束され見掛け上一体化されるため、
その熱膨張率と弾性率の差から熱的応力を生じる。これ
らの応力が歪みとして残る。加圧力は、樹脂が溶融しゲ
ル化するまでの流動状態にある間は必要であるが、樹脂
が溶融開始するまでの加熱時には無くとも成形は可能で
ある。従って、樹脂が溶融するまでの加熱時は接触圧と
し熱膨張率と弾性率の異なる物質の拘束力を低減すれ
ば、応力の一部も低減できる。
塑性変形するから、歪みが残りにくい。しかし、外層の
金属はくと鏡板、鏡板とクッション材、クッション材と
熱板それぞれの間では熱膨張率と弾性率が異なり、これ
らが加圧力により拘束され見掛け上一体化されるため、
その熱膨張率と弾性率の差から熱的応力を生じる。これ
らの応力が歪みとして残る。加圧力は、樹脂が溶融しゲ
ル化するまでの流動状態にある間は必要であるが、樹脂
が溶融開始するまでの加熱時には無くとも成形は可能で
ある。従って、樹脂が溶融するまでの加熱時は接触圧と
し熱膨張率と弾性率の異なる物質の拘束力を低減すれ
ば、応力の一部も低減できる。
【0009】樹脂が溶融するまでの加熱時は無圧とする
ことが最も望ましいが、加熱するために上下の熱板を積
層体に接触させる必要があり、この圧力が製品圧0.3
MPa以下であれば応力の低減は可能である。更に、接
触圧から成形圧に増圧する前の樹脂流動時に、一定時間
無圧とすることでより応力の低減が可能である。
ことが最も望ましいが、加熱するために上下の熱板を積
層体に接触させる必要があり、この圧力が製品圧0.3
MPa以下であれば応力の低減は可能である。更に、接
触圧から成形圧に増圧する前の樹脂流動時に、一定時間
無圧とすることでより応力の低減が可能である。
【0010】又、成形時の積層体には、再び材料、副資
材間の熱膨張率と弾性率の差から熱的応力を生ずる。樹
脂のゲル化後無圧状態とすることでこの熱的応力及び圧
力と樹脂流動による機械的応力を除くことができる。
材間の熱膨張率と弾性率の差から熱的応力を生ずる。樹
脂のゲル化後無圧状態とすることでこの熱的応力及び圧
力と樹脂流動による機械的応力を除くことができる。
【0011】
実施例1 ブロム化エポキシ樹脂100部(重量部、以下同じ)、
ジシアンジアミド3部、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール(硬化促進剤)0.17部を、N,N−ジメチル
ホルムアミド25部、メチルセルソルブ25部に溶かし
てワニスを得た。このワニスをガラスクロス(日東紡
績、WE−18K−RB84)に樹脂分42±2%とな
るように含浸乾燥してプリプレグAを得た。
ジシアンジアミド3部、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール(硬化促進剤)0.17部を、N,N−ジメチル
ホルムアミド25部、メチルセルソルブ25部に溶かし
てワニスを得た。このワニスをガラスクロス(日東紡
績、WE−18K−RB84)に樹脂分42±2%とな
るように含浸乾燥してプリプレグAを得た。
【0012】このプレプレグAを8枚重ね、その両外層
に銅はくを配し、プレス圧0.3MPa、175℃で3
0分間保持し、積層体の温度が100℃になった時プレ
ス圧を6MPaとし、そのまま20分間、積層体の温度
が130℃となるまで加熱加圧を行い、その後無圧状態
として前記温度で40分間加熱した後冷却し、板厚1.
6mmの両面銅張積層板を得た。
に銅はくを配し、プレス圧0.3MPa、175℃で3
0分間保持し、積層体の温度が100℃になった時プレ
ス圧を6MPaとし、そのまま20分間、積層体の温度
が130℃となるまで加熱加圧を行い、その後無圧状態
として前記温度で40分間加熱した後冷却し、板厚1.
6mmの両面銅張積層板を得た。
【0013】実施例2 実施例1と同様にしてプリプレグAを作成し、初期のプ
レス圧を0.1MPaとした他は実施例1と同様にして
板厚1.6mmの両面銅張積層板を得た。
レス圧を0.1MPaとした他は実施例1と同様にして
板厚1.6mmの両面銅張積層板を得た。
【0014】実施例3 実施例1と同様にしてプレプレグAを作成し、プレス圧
0.1MPa、175℃で30分間保持し、積層体の温
度が100℃になった時30秒間無圧状態とした。その
後実施例1と同様に加熱加圧を行い、175℃で40分
間無圧状態とした後冷却し、板厚1.6mmの両面銅張
積層板を得た。
0.1MPa、175℃で30分間保持し、積層体の温
度が100℃になった時30秒間無圧状態とした。その
後実施例1と同様に加熱加圧を行い、175℃で40分
間無圧状態とした後冷却し、板厚1.6mmの両面銅張
積層板を得た。
【0015】比較例1 実施例1と同様にしてプリプレグAを得た。これをプレ
ス圧6MPaで90分間加熱加圧した後冷却し、板厚
1.6mmの両面銅張積層板を得た。
ス圧6MPaで90分間加熱加圧した後冷却し、板厚
1.6mmの両面銅張積層板を得た。
【0016】比較例2 実施例1と同様にしてプレプレグAを得、プレス圧を4
MPaとした他は比較例1と同様にして板厚1.6mm
の両面銅張積層板を得た。
MPaとした他は比較例1と同様にして板厚1.6mm
の両面銅張積層板を得た。
【0017】比較例3 比較例1で得た銅張積層板を175℃で30分間加熱し
た。
た。
【0018】上記実施例及び比較例で得た銅張積層板か
ら330×250mmの試験片を作成し、これについて
試験を行った。寸法変化は、常態での測定値を基準と
し、各処理後の変化率を求めた。そりは、四隅の最大は
ね上がりをダイヤルゲージで測定した。エッチング後は
銅はくエッチングで取り除いた後、加熱後は140℃で
30分間加熱後とした。試験結果を表1に示す。
ら330×250mmの試験片を作成し、これについて
試験を行った。寸法変化は、常態での測定値を基準と
し、各処理後の変化率を求めた。そりは、四隅の最大は
ね上がりをダイヤルゲージで測定した。エッチング後は
銅はくエッチングで取り除いた後、加熱後は140℃で
30分間加熱後とした。試験結果を表1に示す。
【0019】表1から、本発明方法によって製造した積
層板(実施例1〜3)は、はいずれもそり、寸法変化が
小さいことがわかる。特に、成形圧力をかける前に一定
時間無圧状態とした、実施例3の積層板は、より効果が
大きくなっている。実施例に比べて本発明によらない積
層板(比較例1〜3)は、いずれもそり、寸法変化が大
きい。
層板(実施例1〜3)は、はいずれもそり、寸法変化が
小さいことがわかる。特に、成形圧力をかける前に一定
時間無圧状態とした、実施例3の積層板は、より効果が
大きくなっている。実施例に比べて本発明によらない積
層板(比較例1〜3)は、いずれもそり、寸法変化が大
きい。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、そり、寸法変化の少な
い積層板を得ることができる。
い積層板を得ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:08 B29L 9:00 4F (72)発明者 大堀 健一 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内
Claims (2)
- 【請求項1】 繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して
得たプリプレグを複数枚重ね、さらにその外側に金属は
くを重ね、樹脂が溶融を開始するまでは圧力0.3MP
a以下の接触圧で加熱加圧し、樹脂が溶融を開始しゲル
化するまでは所定の圧力で加熱加圧し、その後は無圧状
態で加熱することを特徴とする金属張積層板の製造方
法。 - 【請求項2】 繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して
得たプリプレグを複数枚重ね、さらにその外側に金属は
くを重ね、樹脂が溶融を開始するまでは圧力0.3MP
a以下の接触圧で加熱加圧し、樹脂溶融開始後一旦無圧
とした後樹脂がゲル化するまでは所定の圧力で加熱加圧
し、その後は無圧状態で加熱することを特徴とする金属
張積層板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4227659A JPH0671773A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 金属張積層板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4227659A JPH0671773A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 金属張積層板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0671773A true JPH0671773A (ja) | 1994-03-15 |
Family
ID=16864330
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4227659A Pending JPH0671773A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 金属張積層板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0671773A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008080560A (ja) * | 2006-09-26 | 2008-04-10 | Matsushita Electric Works Ltd | 金属張積層板の製造方法 |
-
1992
- 1992-08-27 JP JP4227659A patent/JPH0671773A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008080560A (ja) * | 2006-09-26 | 2008-04-10 | Matsushita Electric Works Ltd | 金属張積層板の製造方法 |
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